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平成29年第5回倉敷市議会(第3回定例会)
9月13日(水) 本会議 質問
公明党倉敷市議団
井出 妙子 議員
1 SDGsについて
2 女性のがん対策
3 学校図書館の充実とNIE活動
○議長(梶田省三 君) 皆さんおはようございます。ただいまから本日の会議を開きます。
 ただいまの御出席は40名、会議は成立いたしました。
            ~~~~~~~~~~~~~~~
△〔質問〕
○議長(梶田省三 君) それでは、前日に引き続き質問を行います。
 初めに、4番 井出 妙子議員。
            (4番  井出 妙子君  質問者席登壇)
◆4番(井出妙子 君) (拍手)皆さんおはようございます。公明党倉敷市議団の井出 妙子でございます。
 まずは、伊東市長の中核市市長会会長就任お喜び申し上げます。地方の中核を担う基礎自治体として、倉敷市が市民の皆様の声に耳を傾ける模範の市として、誰もが住みやすい、そして住んでみたい倉敷になりますよう、積極的な政策提案をしていただけるものと期待するものでございます。一段と多忙になるとは存じますが、健康に留意され、ますますの御活躍を祈っております。
 では、通告に従いまして、3項を一問一答の方式で質問させていただきます。それでは、どうぞよろしくお願い申し上げます。
 まず1項目、SDGsについてであります。
 このSDGsとは、「誰一人取り残さない」をテーマに行われた2015年9月の国連サミットで採択された、2016年から2030年までの17分野169項目にわたる国際目標でございます。
 このSDGsが採択された国連サミットにおいて、安倍総理から、日本国として最大限取り組む旨を表明。また、PPAPで世界的に有名になったピコ太郎が国連でSDGsの替え歌を披露したといえば、記憶にある方も多いのではないでしょうか。
 本年1月、この「誰一人取り残さない」との理念を未来を担う子供たちの心に刻んでほしい重要な考え方として教育に取り入れるように求めた公明党の山口代表に対し、安倍総理も同意、2020年度から開始される新しい学習指導要領に基づく教育課程や教育教材の改善、充実を推進していくと答弁いたしました。
 また、「2020年、日本で行われる東京オリンピック・パラリンピックが世界に注目される中、日本がこのSDGs、いわゆる国の経済力をはかる指標──国内総生産でははかれない新国富(包括的な豊かさ)にどのように取り組んでいるのかが注目されます。地方自治体や企業がそれぞれの地域の優先課題や特性に合わせ、取り組み、SDGsの視点で考えることで新たなビジネスチャンスや雇用創出が生まれる」と、九州大学の馬奈木主幹教授は語っておられます。
 また、このSDGsは、「貧困をなくそう」、「すべての人に健康と福祉を」、「住み続けられるまちづくりを」等、福祉、教育、経済、社会、環境など多岐にわたっているため、さまざまな課題解決の糸口となります。また、豊かさを生み出す自然や教育、健康などの取り組みの成果と蓄積を数値で見える化することで自分たちの強みや課題を見つけ、将来をも見据えた行動を促すことができるといいます。行政においては、限られた予算の中、事業のあり方を見直す検討材料、地域の魅力アピール材料にもなると、新国富の積極的な活用に期待を寄せているところでございます。
 実は、このSDGsをツールにした市町村の取り組みは、小さな村でも既に始まっております。例として、沖縄県の人口4万人の漁業が盛んな村──読谷村では、地球温暖化によるサンゴの白化が原因で小さな魚が減り、そのせいで大きな魚も来なくなり、いずれ漁業が成り立たなくなると予想されることから、環境を守りながら漁業を持続させることが必要で、米軍基地に頼らない基幹産業を興していくという長期的視野で開発しようとするSDGsの考え方で村づくりを始めたといいます。日本政府も昨年12月、優先課題として「あらゆる人々の活躍の推進」など8項目を掲げ、さまざまな施策を進めようとしております。
 そこで質問いたします。これから本格的に取り組むこのSDGsの実施指針を踏まえ、特に優先して取り組むべき事項のうち、子供の将来に大きな影響を及ぼすだけでなく、社会全体にとっても大きな損失をもたらす子供の貧困対策について、当局のお考えを、まずはお聞かせください。
○議長(梶田省三 君) 山崎保健福祉局長。
◎保健福祉局長(山崎要 君) 皆さんおはようございます。それでは、井出 妙子議員さんの御質問にお答えをさせていただきます。
 SDGsを意識した取り組みについてのうち、子育て支援──子供の貧困対策でございますが、平成28年12月22日に内閣府のSDGs推進本部が決定した持続可能な開発目標実施指針によりますと、子供の貧困対策を子供の貧困対策に関する大綱に基づき、総合的に推進するとされております。
 子供の貧困対策は、子供等に対する生活支援、教育支援、就労支援、そして経済的支援など、各関連分野において総合的に対策を進めていくことが必要であることから、本市としましては、まずは8月に、私、保健福祉局長を委員長とし、教育委員会、市民局等の関係部長で組織した子供の貧困対策検討委員会を開催し、関係部署と子供の貧困に対する意識を共有したところであり、さらに10月には関係部局の課長級で組織する幹事会を開催し、現状と課題の整理や現在行われている支援策の取りまとめなどを行っていくことにしておりますので、よろしくお願いいたします。
○議長(梶田省三 君) 井出 妙子議員。
◆4番(井出妙子 君) 6月議会での答弁どおり、市庁舎内での横断的組織──子供の貧困対策検討委員会が着実に行われていることがわかりました。県のアンケート調査をもとに、倉敷市としてもスピード感を持って対策に取り組み、2030年、貧困問題、子育て環境の持続可能な仕組みをつくっていただくことに期待しております。
 同じく、予測される2030年の高齢化社会の中、持続可能な健康づくりをするには、全市民が自分の健康に関心を持ち、みずから進んで健康寿命を延ばす努力をし、将来的には、そのことが倉敷独自の文化とともに産業や観光にも結びつくような、特色あるまちづくりが必要になるのではないかと私は考えております。
 そこで、当局が進めてきた倉敷市の健康づくりの取り組みをお聞かせください。
○議長(梶田省三 君) 伊東市長。
            (市長  伊東 香織君  登壇)
◎市長(伊東香織 君) 健康づくり推進の取り組みについてでございますが、まず、SDGs実施指針の中の優先課題の一つとして、「健康・長寿の達成」が掲げられております。そして、その具体的施策には「健康づくり・生活習慣病対策の推進」が上げられ、健康増進法に基づく健康日本21を推進することが、国としても決められてございます。
 倉敷市におきましては、平成23年度に健康寿命の延伸を基本目標に掲げた10年間の計画である健康くらしき21・Ⅱを策定して、運動、栄養、休養、歯の健康、たばこ・アルコール、健康管理の6分野を重点として、倉敷市の地域特性に合わせ、地域や関係団体等と協働で推進しているところでございます。
 例えば、市内5地区におきましては、愛育委員会を初めとする地域組織や団体の皆さんによる健康くらしき21推進会議を組織して、行政と協働しながら健康に関するさまざまな活動を幅広くしていただき、健康を切り口にまちづくりを進めていただいております。
 また、生活習慣病についてですが、現在の超高齢社会においては、生活習慣病対策が非常に重要になっております。平成27年度の中間評価の結果も踏まえ、平成28年度からは生活習慣病のうち、特に糖尿病予防に重点を置いた活動を実施しております。
 このように、地域と連携を密にし、多くの方に参加を呼びかけ、これを計画的に持続させることが、このSDGsの考えにも沿っておりますので、市としましては、現在の計画、健康くらしき21・Ⅱを中心とした健康づくりに関する施策を強力に推進していきたいと考えております。
○議長(梶田省三 君) 井出 妙子議員。
◆4番(井出妙子 君) 地域特性に合わせ、地域また関係団体と協働で健康づくりを推進しているとのこと。健康づくりにおいても、産業、観光、環境など幅広い視点を持ち、ますます多様な部署や団体とも連携しながら活動を進めていただきたいと思います。
 続きまして、質問事項第2項、女性のがん対策についてお伺いいたします。
 今やがんは、日本人男性3人に1人、女性の2人に1人が生涯にがんを発症すると言われ、乳がんは11人に1人、子宮がんは33人に1人がかかると言われております。今は医学の進歩などにより、初期の段階で発見し適切な治療を行うことで、非常に高い確率で治癒すると言われております。したがって、そうしたがんを初期段階で見つけるがん検診は、がんの死亡率を下げるのに非常に有効だと考えられております。しかしながら、日本の受診率は、先進国の中では最低レベルで、日本では、がんでの死亡率はふえており、今や年間およそ37万人ががんで亡くなっております。
 そこで1点目、女性特有のがんである乳がん・子宮頸がんの我が市の受診率をお聞かせください。
○議長(梶田省三 君) 吉岡保健福祉局参与。
◎保健福祉局参与(吉岡明彦 君) 女性のがん対策のうち、乳がん・子宮頸がん検診の受診率についてでございますが、本市における平成27年度の女性のがん検診の受診率は、子宮頸がん検診は21.2%です。乳がん検診のうち、視触診検診は24.6%、マンモグラフィ検診は18.7%となっており、健康増進法による検診となった平成20年度から受診率は年々向上しております。年代別で見てみますと、40歳代がいずれの検診でも最も高く、子宮頸がん検診が57.0%、乳がん検診のうち、視触診検診では65.3%、マンモグラフィ検診では51.4%となっております。
 今後も、より一層がん検診受診率向上に努力してまいります。
○議長(梶田省三 君) 井出 妙子議員。
◆4番(井出妙子 君) 国が2年に1回の乳がん検診を推奨する中、倉敷市では、乳がん検診を希望される方には毎年受診できるようにしたりと、地道な取り組みが検診率アップにつながったと考えられます。今後も、一人でも多くの方が検診を受けられるように、市民目線に立った取り組みに期待しております。あわせて、検診で疑いが見つかった場合、精密検査を促すコール・リコールの実施は有効な対策と思いますので、引き続きよろしくお願い申し上げます。
 この項2点目に、具体的な乳がん・子宮頸がんの早期発見の取り組みについてお尋ねいたします。
 まず、乳がんでございますが、ことし6月、フリーアナウンサーの小林 麻央さんが闘病の末、34歳で亡くなられたニュースが大きく取り上げられ、このことで、今30代など若い世代の乳がんに、改めて関心が向いているように思われます。
 国立がん研究センターの推計によると、昨年は約9万人の女性が新たにがんと診断され、約1万4,000人が死亡したと見られます。部位別に女性のがんの罹患率を見ると、乳房が一番多く、40代以降を中心に増加傾向にあるといいます。
 そこで、国は対策型検診として、乳がん検診は40歳以上を対象としておりますが、若くしてがんになる方もいるので、乳腺科医は、若い世代から、乳がんから身を守る方法として月1回のセルフチェックが有効だとしています。
 そこで、家庭でセルフチェックしてもらうための倉敷市の工夫をお聞かせください。
 また、20代、30代の女性が患うがんで最も多いのが子宮頸がんで、一番多く発症するのは30代前半と言われております。ともに子供を産み育てる年代とがんの発症年齢が重なることが、大きく少子化を招く一因となると思いますが、がんの知識の啓発や受診機会の拡大といった我が市のがんの早期発見、早期診断に向けた取り組みについてお聞かせください。
○議長(梶田省三 君) 吉岡保健福祉局参与。
◎保健福祉局参与(吉岡明彦 君) 乳がん・子宮頸がんの早期発見の取り組みについてでございますが、倉敷市では、妊婦面接、幼児健診、成人式、また保育所、幼稚園、小・中学校等の行事の機会を捉えて、若い世代に向けて、検診受診の大切さについて呼びかけております。また、乳がんについては自分で発見できるがんでもあり、自己触診の普及のため、入浴時に自己触診ができるよう、お風呂に張れるシートを毎年2万枚作成してイベント等で配布しております。
 検診受診のきっかけづくりとしては、子宮頸がん検診は20歳になった方、乳がん検診は40歳になった方を対象に、検診無料クーポンを送付しております。このクーポン送付時には、女性のがんに関する情報を載せたがん検診手帳を同封し、がん検診受診の大切さを啓発しております。クーポン未利用者の方には、勧奨通知を郵送しております。
 受診機会の拡大としては、倉敷市保健所において、休日・夜間に乳がん・子宮頸がん同時検診を実施し、平日の昼間に検診受診が難しい方への利便性を図っております。
 今後も、女性が健康に関心を持ち、安心して生き生きとした日々を送れるよう、より一層乳がん・子宮頸がんの早期発見に向けた取り組みを強化してまいりますので、御理解のほどよろしくお願いいたします。
○議長(梶田省三 君) 井出 妙子議員。
◆4番(井出妙子 君) 国、県に準じて初年度の受診対象者に対してクーポン券と手帳の配布、また検診では市民の利便性を考慮し、乳がん・子宮頸がんセット検診、働く女性のために休日・夜間検診にも取り組まれ、早期発見に尽くされていることがわかりました。
 乳がん検診については、新設の市立市民病院に新たに導入される3Dマンモは高濃度乳腺にも対応できると聞いております。しかしながら、現時点では、最新機器であるため検診料も高価にならざるを得ないようでありますので、これからの検診が視触診からマンモへかわることを受け、今後は高濃度乳腺への知識・周知と、乳房超音波検査併用検診なども対応の方向として検討していただきたいと思います。特に若年層の20歳から39歳までの検診対象にならない方々に無料エコー検診の希望をとるなど、特に子供を産み育てる世代の命への対応を手厚くお願いできないものでしょうか。
 あわせて、倉敷独自のセルフチェックのお風呂シートは大変有効と考えておりますので、20代から60代までの女性全てに行き届かせていただきたい。市としても、乳がんに対する関心が高まっている今こそ、女性が自身の体を大切にする機運を高められるようにするため、お風呂シートの2万枚の配布の方法にも、工夫をぜひお願いしたい。
 また、大事なことがコンパクトにまとまっているがん検診手帳なので、市民の皆様が読みやすいように、大切なところは太字に変えたり線引きしたりして最新の情報を加筆するなど、充実した冊子づくりをお願いいたします。
 次に、子宮がん検診についてでございますが、従来の細胞診に、子宮頸がんの原因であるHPV──ヒトパピローマウイルスへの感染の有無を検査するHPV検査を加えることで、より正確な判定ができ、早期発見、早期診断に通じるものと言われております。ワクチンに対する副作用についていろいろな論議が起こり、定期接種を奨励すべきではないとの勧告が出ている今、まずは、子宮頸がん検診では、異常細胞の有無を調べる細胞診検査とHPVに感染していないかを調べるHPV検査の2つがあること。両方を受ければ、異常発見率がほぼ100%にアップすること。HPV検査は希望すれば病院での検診が受けられることなど、市の検診では行っていないにしろ、市民が選択できる正しい情報の開示はするべきと考えております。
 乳房も子宮も、女性にとって子供を産み育てるにはなくてはならない大切な器官なので、「子育てするなら倉敷で」をうたう倉敷だからこそ、早期発見の思い切った対策を要望しておきます。
 続きまして、この項3点目、がん教育についてお伺いします。
 このたび、次期学習指導要領にも、中学校の保健分野でがんについても取り扱うものとすると明記されましたが、以前から倉敷市は、がん対策推進基本計画が策定されたことを受けて、モデル校を指定して、何度か教育現場でがん教育をされたと伺っておりますが、実施状況と今後の取り組みについてお聞かせください。
○議長(梶田省三 君) 井上教育長。
◎教育長(井上正義 君) 女性のがん対策のうち、がん教育についてでございますが、平成24年6月にがん対策推進基本計画が閣議決定され、平成28年度までの5カ年をかけて、がん教育の普及啓発が行われてまいりました。
 学校教育におきましても、平成26年からがん教育の在り方に関する検討会が進められ、平成33年4月から完全実施となります中学校学習指導要領には、がんを取り扱うことが明記されました。それを受けまして、文部科学省が実施しましたがんの教育総合支援事業の一環といたしまして、平成26年度は東中学校で、平成27年度は庄中学校で、がんに対する正しい理解を深めるための研究授業が実施されました。本年度につきましては、6月に岡山県総合教育センターで開催されましたがん教育普及推進研修会に、倉敷市からも100名近くの教員が参加し、それぞれの学校におきまして、がん教育をどのように進めていくのがよいのかや、どのようなことに配慮していく必要があるのかなど、情報交換や協議を行いました。
 今後も、岡山県教育委員会とも連携を図りながら各学校において、がんについての正しい理解と命の大切さや、身近ながん患者や家族に対する思いやりの気持ちなどを学べるように準備を進めてまいりたいと考えております。
○議長(梶田省三 君) 井出 妙子議員。
◆4番(井出妙子 君) がんをめぐっては、生活習慣病というだけでなく、患者への接し方などさまざまな教育課題が考えられ、文科省の検討会でも、100歳を超えて生きる可能性の高い今の子供たちにとって、まさに次期学習指導要領が全教科に導入を目指すアクティブ・ラーニングのテーマになるという指摘もございます。
 がんは、今や誰でもなる可能性がある病気であり、タブー視することなく、正しい知識を学び、自他の健康と命の大切さについて主体的に考える機会とすることが大切と思っております。全校実施までには、外部専門講師の確保、わかりやすい教材や指導参考資料の作成など、課題も山積みではございますが、何より大切な健康と命の教育でございますので、どうか引き続きの取り組みをよろしくお願い申し上げます。
 続きまして、この項最後、4点目、最近のがん治療が長期入院から通院治療へと大きく変わりつつある中で、がんになっても働ける社会の構築が求められております。特に女性ががんになっても働き続けられる環境づくりは重要な課題で、非正規雇用で就労収入の少ない母子家庭が、がんになって働く場を失えば、たちまち生活に困窮してしまうこととなります。そんな人をなくして、がんになっても働ける社会をつくる支援をということで、本年7月、岡山県が全国初の主治医、企業、コーディネーターによる治療と仕事の両立のためのトライアングル型支援に乗り出したということなので、市民への周知、企業への啓発や医療機関との連携を、倉敷でもしっかりと推進していただけるように要望して、この項を終わらせていただきます。
 それでは最後、第3項、学校図書館の充実とNIE活動について質問いたします。
 本年8月、10回目となる全国学力調査の結果が公表になりました。国語、算数・数学とも必要な情報を整理して考えをまとめる思考力や、判断の理由を説明する表現力を問う問題の正解率が低いとの結果となり、倉敷市は、今回の結果から課題を導き、現場の教育に生かそうとされております。
 この学力の後押しとなるのが、考える力、感じる力、あらわす力を育てる読書であり、また、特に変化の激しい現代社会の中、みずからの責任において主体的に判断を行いながら、自立して生きていくために必要な情報を収集、取捨選択する能力を身につけ、心のよりどころとなる人と、安心できる場所と時間を提供できるのが、学校図書館ではないかと考えております。
 学校図書館の果たすべき役割は、1つには、子供たちが自由に本を選び、静かに読みふける場を提供したり、子供たちがおもしろいと思える本、それぞれの子供たちにとってためになる本を紹介して、読書の楽しさを伝える一番身近な読書センターであり、2つ目には、各教科での学習に活用されるとともに、教科・学習で学んだことを確かめる、資料を集めて読み取り、自分の考えをまとめて発表するなど、主体的な学習活動を支援する拠点としての学習情報センターの2つでございますが、それに加えて、子供の居場所としての図書館、また教員サポートの図書館、家庭や地域における読書推進の場としての図書館等、果たすべき役割が大変大きくなってきております。
 また、学力の向上や豊かな人間性を養うとともに、近年では、調べ学習や新聞を活用した学習などを通して、主体的・対話的で深い学び──アクティブ・ラーニングを進める役割も期待されております。また、そこに勤務する学校図書館司書も、図書資料の管理や貸し出しだけでなく、学校職員と協力しながら学校図書館を利用した授業の支援を進めることなども求められております。つまり、学校図書館は高度化推進が求められているのではないかと、私自身感じております。
 そこで、1点目、当市の学校図書館の現状はどうなっているのか、お伺いいたします。
○議長(梶田省三 君) 井上教育長。
◎教育長(井上正義 君) 学校図書館の現状についてでございますが、倉敷市教育委員会では、子供たちが学校図書館を活用して読書する習慣を身につけることは、幅広い知識を得ることに加え、子供たちの中に優しい気持ちや他人を思いやる豊かな心を育むとともに、子供たちの活字離れを防ぎ、学力の基礎を培うことにも大変有効であると考え、図書の充実や新聞の配置のほか、学校図書館司書を全校に専任配置するなど、学校図書館の充実に努めてまいりました。
 その上で、各学校の図書館では、国語科における読書の時間や図書の貸し出しに加えまして、読書活動の推進のために昼休み等を活用して、ボランティアや上級生による読み聞かせを実施しております。また、学習活動の充実のために、授業に関連した図書を担任と司書教諭、学校図書館司書が協力して収集し、授業で活用したり、児童・生徒みずからが必要な資料を探しながら調べ学習を効果的に進められるように、図書館において授業を実施したりして、学校図書館を有効に活用しております。
○議長(梶田省三 君) 井出 妙子議員。
◆4番(井出妙子 君) 今の学校図書館に高度化推進が求められているとの共通理解を認識できたと感じております。
 そこで、この高度化を進めるに当たり、子供たちと本をつなぐ図書館司書の存在が大変大切になってまいります。この司書の資質の向上には、公共図書館司書や小・中の学校図書館司書が互いに交流することによって専門性や技術向上の相乗効果が上がると推測できますが、そこで2点目、市として、司書間の交流についてはどのように考えておられるか、お聞かせください。
○議長(梶田省三 君) 井上教育長。
◎教育長(井上正義 君) 司書間交流についてでございますが、倉敷市教育委員会では、去る8月4日に開催いたしました学校図書館司書を対象とした研修会におきまして、中央図書館の司書と司書業務における好事例を互いに共有し合う時間を設けまして、司書間の交流・連携を図ったところでございます。
 また、学校図書館司書は、学校間や各地区の図書館との図書の貸し借りの際に、日常的に情報交換を行っております。加えまして、市内の小・中・特別支援学校の学校図書館教育の充実・発展を目指しまして、学校長や司書教諭、学校図書館司書等で組織された倉敷市学校図書館協議会の司書部会におきましても、定期的に研修を積み重ねることで、学校図書館司書の業務に必要な知識・技能等の習得が図られております。
 倉敷市教育委員会では、これらの活動を通して、今後とも司書間の交流・連携の機会の確保に努めてまいりますので、よろしくお願いいたします。
○議長(梶田省三 君) 井出 妙子議員。
◆4番(井出妙子 君) 司書間の交流については理解いたしました。
 その上で、全学校配置の司書は嘱託・臨時とばらばらで、実勤務時間が学校の授業時間と合っておらず、現場では苦心している現状も踏まえ、学校図書館の高度化推進に向けては、管理職である校長のリーダーシップのもと、学校全体で組織的に取り組む体制づくりをぜひ進めてもらいたいと思っております。
 それでは、この項最後、NIE──新聞を活用した教育実践の取り組みについてお尋ねいたします。
 2017年度全国学力テストの児童・生徒を対象にしたアンケート結果から、新聞を毎日読む習慣のある子供の学力が高いということが判明いたしました。しかしながら、スマホを初めとするインターネットの普及により、新聞を定期購読していない家庭がふえ、活字離れが進む中、新聞に触れる機会も少なくなりつつあるのではないかと危惧しております。
 また、職員間で、新聞を置く場所や使用の仕方が周知徹底されていないためか、子供たちの目に触れるのは翌日になるなど、新聞の特性が十分活用されていない現状も踏まえて、学校全体で生かしていくためには課題が残されております。
 しかしながら、学校現場また図書館での新聞を使っての学習は、子供たちの読解力向上、比較分析力の向上のみならず、コミュニケーション力をつける有効なツールとなり得ると考えるが、NIEを実践することの意義をどのように考えるか、御所見をお示しください。
○議長(梶田省三 君) 井上教育長。
◎教育長(井上正義 君) NIE──新聞を活用した教育実践の取り組みについてでございますが、NIEとは、Newspaper in Educationの略称で、日本新聞協会文化財団が中心となりまして、社会性豊かな青少年の育成や活字文化と民主主義社会の発展などを目的に掲げて、全国で展開されております。教育に新聞を活用するという取り組みでございます。
 現在、市内には、児童・生徒が新聞に親しみ興味を持つことができるように、学校図書館に新聞を常時配置したり、NIEの活動をそれぞれの教科や総合的な学習の時間の中に位置づけて、実践を行ったりしている学校がございます。
 NIEの活動に取り組んでいる学校では、児童・生徒は新聞を読んだり、学んだことを新聞形式でまとめたりする学習を通して、文章を読み解く力や自分の考えを表現する力を身につけてきております。また、新聞の記事から課題を見つけ、友達と交流しながら解決しようとする力が身についてきております。
 児童・生徒の発達段階に応じまして、新聞を活用した教育実践を積極的に学校教育に取り入れることは、学ぶ意欲や確かな学力の育成に効果的であると考えております。よろしくお願いします。
○議長(梶田省三 君) 井出 妙子議員。
◆4番(井出妙子 君) 十分にNIEの重要性を認識されているものと承知いたしました。これからも教育現場で効果的な新聞活用がなされるよう、また新聞の適切な配置と多種多様な見方、考え方を学ぶため、比較対照できる複数部の小学校新聞配置を強く要望し、この項を終了させていただきます。
 今いる目前の子供たちや女性を大切にすることが、私たちの明るい未来をつくり、ひいてはあらゆる人が大切にされる、誰も置き去りにしない社会構築につながると確信して、私の質問を終わらせていただきます。御清聴ありがとうございました。(拍手)
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