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令和4年第4回倉敷市議会(第3回定例会) 9月13日(火) 本会議 質問
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内容
会議録
令和4年第4回倉敷市議会(第3回定例会)
9月13日(火) 本会議 質問
新風くらしき
尾﨑 勝也 議員
1 倉敷駅前再生ビジョンの必要性について
2 子どもたちの心の声を聞く取り組みの推進について
3 日本遺産を通じた地域固有の魅力発信について
◆1番(尾崎勝也君) (拍手)新風くらしきの尾崎 勝也です。
一問一答の方式にて質問させていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。
1項目め、倉敷駅前再生ビジョンの必要性についてです。
まず最初に、少し補足させてください。ここで私の申し上げます駅前というのは、倉敷駅の南口一帯を駅前と表現しています。勉強不足で申し訳ありませんが、そのように御理解いただけますと幸いです。
それでは、質問に移ります。
平成10年より進められている倉敷駅付近連続立体交差事業は、20年以上たっても、いまだにめどが立っていない状況です。と同時に、倉敷の顔と言える倉敷駅周辺、南口駅前の再生についても、同様に全く進んでいないように思われます。それでいいのでしょうか。
令和2年にはSDGs未来都市に選定され、昨年はゼロカーボンシティへのチャレンジも宣言する中、倉敷駅及び駅南口の再生は、多くの観光客を迎え入れる倉敷市の顔として、それらを体現していく必要もあるように思います。駅南口の再生は、多くの市民、そして高梁川流域圏の皆様にとっても未来への希望となり得るものであり、自分たちの町がどんな未来を描いていくのか、市民みんなで考える機会となり得ると思っています。
そこで最初の質問です。倉敷駅前の再生は、昨日も駅南地下通路について議会質問もございましたが、多くの市民が待ち望んでいるように考えます。倉敷駅周辺のまちづくりについてどのように検討しておられますか。教えてください。
○議長(中西公仁君) 山本建設局長。
◎建設局長(山本達也君) 尾崎 勝也議員さんの御質問にお答えいたします。
倉敷駅周辺のまちづくりを進めていくには、駅北側の複合型商業施設や倉敷みらい公園のにぎわいと駅南側のにぎわいを保つ倉敷美観地区や国内有数の医療施設等を併せて、鉄道高架事業など南北一体的な発展を図ることが重要と考えております。また、社会経済情勢の変化等を見据えた上で、駅周辺に都市機能をコンパクトに集積させるなど、倉敷市のみならず、高梁川流域圏の広域拠点としての拠点性を向上させる必要があります。
これらを踏まえ、平成29年3月に、今後20年のまちづくりの基礎となる倉敷駅周辺総合整備計画を策定し、現在、本計画に基づき様々な取組を進めております。
○議長(中西公仁君) 尾崎 勝也議員。
◆1番(尾崎勝也君) 高梁川流域圏は、私たち市民の歴史でもあり、命のつながりでもあると考えます。SDGs未来都市として、しっかりとしたつながりをイメージできる拠点づくりを期待しております。よろしくお願いいたします。
続いて、中心市街地活性化基本計画にある駅前広場活用調査事業の進捗状況について教えてください。また、昨年私が要望いたしました水島臨海鉄道倉敷市駅と倉敷駅のアクセスの不便さの解消は、どのようになっているでしょうか。それも併せてお願いいたします。
○議長(中西公仁君) 山本建設局長。
◎建設局長(山本達也君) 駅前広場活用調査事業は、駅前広場の乗り継ぎ性を向上するための調査を実施するものです。現在、庁内関係部署が連携して、駅前広場の交通量や自家用車整理場の利用状況等の調査を行っているところです。また、水島臨海鉄道倉敷市駅とJR倉敷駅の乗り継ぎの利便性の向上については、それぞれの事業者と調整を進めており、本年6月には両駅の利用者を対象に、利用状況等を把握するためのアンケート調査を実施したところでございます。
○議長(中西公仁君) 尾崎 勝也議員。
◆1番(尾崎勝也君) 駅前広場活用調査事業については、交通量や利用状況等の調査をしているとのことで、これは令和7年度までの予定となっているように書かれていたと思います。ぜひ、いろいろな活用方法についても御検討いただければと思います。
そして、倉敷市駅とのアクセスについてですが、6月にアンケート調査をされたとのことで、結果を知りたいところではありますが、今後についても、何とぞ早めに検討いただき、改善をどうぞよろしくお願い申し上げます。
次に、先ほども御紹介いただいた平成29年3月に策定された倉敷駅周辺総合整備計画ですが、その中にある倉敷の顔づくり計画について、改めて内容を教えてください。よろしくお願いします。
○議長(中西公仁君) 山本建設局長。
◎建設局長(山本達也君) 倉敷の顔づくり計画では、倉敷駅周辺の3つの核である駅北側の公園、防災、商業と、駅南東側の医療と美観地区周辺の文化、観光のポテンシャルを生かせるように、それらの中間に位置する駅直近から阿知・鶴形地区に都市機能の集積を図ることとしております。
特に駅直近においては、駅周辺の利便性、集客力を最大限に生かした高次都市機能を集積、誘導することで、交流や滞留の促進を図ります。また、人々が集まり、にぎわいを生む駅周辺のポテンシャルを向上させるため駅前広場を再整備するなど、倉敷駅の交通結節点機能を強化します。
さらには、人々の交流や滞留を生み、駅周辺への回遊促進につなげるため、鉄道、南北市街地のつながり、広がりを意識した空間形成を図るなど、倉敷の顔づくりを進めてまいります。
○議長(中西公仁君) 尾崎 勝也議員。
◆1番(尾崎勝也君) この駅直近の高次都市機能の集積というのがどのような建物になるのかとか、また顔ですから、どんな表情でどんなメッセージを伝える倉敷の顔となっていくのか、駅前広場はどのように整備されるのか、読ませていただいたのですけれども、A4半分という、ちょっと物足りないスペースだと感じております。また、なかなかイメージが湧きにくいというのが私の感想です。
第七次総合計画では、市中心部においては、町なかを車中心から人中心の魅力ある空間へと転換していきますと明示されています。人中心の魅力ある空間をぜひ具体化して、顔づくりと併せて新たに検討すべきときが来ているのではないでしょうか。
次の質問に移ります。住民参画のまちづくりを進めるには、まず伝えることがとても重要だと考えます。どんな倉敷駅及び倉敷駅前をつくっていくのか、市民に分かりやすく目指すべき町のイメージを具体的に示すことが必要だと考えます。多くの市民の意見も参考に倉敷の顔づくり計画を基に、より具体的でイメージしやすい倉敷駅前再生ビジョンが必要な時期に来ているのではないでしょうか。
2018年3月に策定された福山駅前再生ビジョンは、ビジョンがビジュアル化され、47ページにわたり福山駅前の再生について様々な検討がなされた様子が書かれています。ぜひ、それらを参考に検討してはいかがでしょうか。駅前再生ビジョンの必要性についてどのようにお考えでしょうか。御所見をお願いいたします。
○議長(中西公仁君) 山本建設局長。
◎建設局長(山本達也君) 倉敷駅前の再整備につきましては、先ほど申し上げましたとおり、倉敷駅周辺総合整備計画で目指す倉敷の顔づくりを進めてまいりたいと考えております。
○議長(中西公仁君) 尾崎 勝也議員。
◆1番(尾崎勝也君) ビジョンがあるから、具体的なプランづくりに入れると私は考えています。冒頭でも申しましたが、連続立体交差事業を待つのではなく、未来の倉敷駅前の夢を描いていきたいと考えます。地域住民や有識者などの意見を参考にしながら、未来の倉敷駅前の姿をみんなでわくわくしながら検討して、希望に満ちあふれた倉敷にしていきたいと感じています。その上で、鉄道高架を進めていけたらと思っております。ぜひ倉敷駅前再生ビジョンづくりを御検討いただけたらと思います。どうぞよろしくお願い申し上げます。
それでは、次の項目に移ります。
○議長(中西公仁君) 尾崎 勝也議員、この際申し上げます。質問の途中でありますが、ここで休憩いたします。再開は11時10分からの予定です。
午前10時56分 休 憩
~~~~~~~~~~~~~~~
午前11時10分 開 議
○議長(中西公仁君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
1番 尾崎 勝也議員、質問項目2番から質問を再開してください。
◆1番(尾崎勝也君) それでは、項目2番に移ります。子どもたちの心の声を聞く取り組みの推進についてです。
9月10日からの1週間は、自殺予防週間です。厚生労働省は、子ども・若者の自殺防止に向けた取組を強化しますと、8月10日にプレスリリースを行っています。そこには、こう書いてあります。小・中・高生の自殺者数は、近年増加傾向が続き、令和2年に過去最多となり、令和3年は過去2番目の多さと深刻な状況です。このため、本年は8月上旬から、特に子供、若者を対象とした自殺防止の啓発活動を文部科学省や内閣官房孤独・孤立対策担当室と連携して実施することとしましたとあります。広報ポスターと動画のキャッチコピーには、知らせてほしい、心のSOS。として、相談してほしいというメッセージと相談窓口が案内してあります。
議長に許可をいただきまして、厚生労働省のホームページにある資料を用意しています。御覧ください。
先ほどもありましたが、小・中・高生の自殺者数はここ10年毎年増加しており、このような状況に対し、国も省庁を横断して子供たちの心の声を聞く取組を推進しています。ここには、毎日のように大切な子供たちの命が失われている現状が表されています。どうにかして、一人でも二人でも子供たちの命を救っていきたい。これは、ここにおられる全ての皆さんの共通の願いだと思います。そのために私たちは、行政は、これまで以上に子供たちの心の声を聞く取組に力を入れなければと考えます。
それでは、最初の質問に移ります。倉敷市いじめ問題対策基本方針では、いじめ防止と早期発見のために、いじめの認知の大切さを上げておられますが、親や子供たちの声を積極的に拾い上げるためにどのような取組をしておられますか。よろしくお願いします。
○議長(中西公仁君) 井上教育長。
◎教育長(井上正義君) 倉敷市立の学校では、教育相談週間等を設けて、担任を中心に学級の全児童・生徒と個別面談を行ったり、各学期ごとにいじめについてのアンケート調査を実施したりするなど、児童、生徒の一人一人の悩みや不安な気持ちに寄り添い、早期解決に取り組む体制を整えております。
また、いじめの未然防止や早期発見、早期解決、相談体制等について、PTA総会や学級懇談会等で説明したり、各学校で定めましたいじめ防止基本方針をホームページに公表したりするなど、保護者の理解を得るために広く周知を図り、保護者や子供の声に寄り添うことができるよう、取組を推進しております。
○議長(中西公仁君) 尾崎 勝也議員。
◆1番(尾崎勝也君) 学校では、子供たちの声を積極的に拾い上げる、各学期ごとの個別面談やアンケート調査など寄り添った対応をしていただいているとのこと、ありがとうございます。
それでは次に、対面で話しにくい場合や、先生にはもちろん、親にも言いたくないような場合などの相談体制についてお尋ねします。
本市の教育委員会における電話相談窓口は、ホームページには3つの窓口が掲載されています。どれも平日の16時とか17時までとなっていますが、相談状況について教えていただけたらと思います。また、窓口が16時や17時までだと、保護者は仕事中のことが多いでしょうし、中高生は学校だと思いますが、それ以降に相談したい場合はどうなるのでしょうか。教えてください。
○議長(中西公仁君) 井上教育長。
◎教育長(井上正義君) 倉敷市教育委員会では、倉敷教育センターや指導課、倉敷市青少年育成センターにおきまして、電話相談や来所相談、メール相談等を実施いたしております。
倉敷市が所管する教育相談機関における昨年度の電話相談件数は650件、来所相談件数は421件、SNS等オンラインを活用した相談の件数は106件となっております。
また、時間外についての対応といたしましては、岡山県青少年総合相談センターの夜9時半までの電話やメールによる相談窓口や、24時間対応のいじめ相談など子供のSOS相談について、電話相談窓口の周知を図っております。
○議長(中西公仁君) 尾崎 勝也議員。
◆1番(尾崎勝也君) 電話相談の650件というのは、聞くところによると、様々な学校に関する相談も含まれていると聞いています。大変たくさんの数がかかっていることで、教育委員会の皆様、職員の皆様には大変な御苦労をありがとうございます。
17時までの時間の中で、子供たちの心の声がどのくらいあるのかをお尋ねしたいところですが、17時以降は、電話ではなくメール相談がありますということでしょうか。このメール相談も106件ということで、一定の相談が寄せられているのだというのが分かりました。しかし、今の子供たちがどれくらいメールを利用しているのか、私としてはちょっと疑問があります。
東京工科大学が、毎年新入生にコミュニケーションツールについてアンケート調査をし、インターネット上に公開している報告書を見ますと、2014年に71.4%いたメール利用者が、2021年には18.8%と大幅に低下しており、インターネット上のコミュニケーションツールとしては、メール利用者は2割以下となっています。ということは、メールの相談では多くの子供たちをカバーできていない状況なのではないでしょうか。
そして、先ほど県の相談窓口などもお話しいただきましたが、相談窓口紹介チラシのことかと思いますが、これにはSNS相談も掲載され、いろいろな相談窓口を周知してくれていることは、大変ありがたいなと思っています。しかし、これを見てみますと、電話相談窓口だけでも6か所掲載されていて、あとメールも2つあります。そしてQRコードは3つ掲載されていまして、どこに相談したらいいか、しっかり読まないと、何か迷ってしまうような感じがします。もう少し分かりやすい工夫ができたらと思っています。ぜひ、今後ともよろしくお願いしたいと思います。
次に、子ども家庭総合支援拠点である子ども相談センターについてお尋ねします。
こちらも相談時間が17時15分までとなっていて、電話がかけづらいと聞いています。窓口業務と合わせて、木曜日は延長するなど検討していただけないでしょうか。御検討をよろしくお願いいたします。
○議長(中西公仁君) 藤原保健福祉局長。
◎保健福祉局長(藤原昌行君) 子ども相談センターでの相談業務につきましては、17時15分までとなっておりますが、相談者の方のお仕事の御都合などにより時間外での電話や来所相談など、必要に応じて対応させていただいております。
また、より緊急性の高い虐待に関する相談につきましては、虐待通告専用ダイヤルで、24時間電話対応をしております。
○議長(中西公仁君) 尾崎 勝也議員。
◆1番(尾崎勝也君) 今の御答弁だと、必要に応じて対応ということでしたが、相談窓口の延長はできませんと受け止めました。大変残念に思います。
この電話相談なのですけれども、職員の方が全て対応しておられると聞きました。また、先ほども言われました24時間の虐待通告専用ダイヤルも、交代制で職員が対応しているように聞いております。
それでしたら、例えば、17時15分以降に相談のある方は、こちらの窓口でもお受けしていますと表記していただくとか工夫していただくことで、お仕事や昼間に電話をかけにくい方にとっても、相談しやすい体制ができると思います。これは要望とさせていただきたいと思います。御検討をよろしくお願いいたします。
それから、次の質問に移ります。子ども電話相談事業というのがあります。こちらはフリーダイヤルにて、8時半から22時までの受付となっています。とても相談しやすい体制と言えると思います。
対象が小学生ということなのですが、どれくらいの利用があるのか、教えてください。お願いいたします。
○議長(中西公仁君) 藤原保健福祉局長。
◎保健福祉局長(藤原昌行君) 平成16年度に子ども電話相談事業であるこどもあいカードを始めて以来、昨年度までに、子供からは774件、年間平均で40件程度の相談がございました。また、子供が持ち帰ったこどもあいカードを見た保護者からの相談も、年間40件程度あり、合わせて80件程度の相談をお受けしております。
子供からは、友達関係、家族関係、学校のことなどについての相談が寄せられております。
○議長(中西公仁君) 尾崎 勝也議員。
◆1番(尾崎勝也君) 子供からの相談は、年間40件程度という御答弁だったかと思います。ということは、月に3件か4件かということになるかと思います。
この小学生の電話相談も、本当に貴重な子供たちの心の声を聞く相談窓口だと思いますが、例えば、対象を中高生にも広げていただくことで、夜17時以降も、中高生にも電話で相談が可能になるのではないかと考えます。この窓口は、休日も対応と書いていまして、本当に大変相談しやすいと思っています。ぜひ、これも検討していただけたらと思っております。どうぞよろしくお願いします。
それから続きまして、子供たちの声を拾い上げるために、LINEでの悩み相談が多くの自治体で効果を上げていると聞いています。LINEは、SNSの中でも格段に利用者が多く、子供たちの相談を受け取りやすいという結果が表れています。
倉敷市でも取り組む必要があると考えますが、現在どのようにお考えでしょうか。御答弁をお願いいたします。
○議長(中西公仁君) 井上教育長。
◎教育長(井上正義君) 倉敷市教育委員会では、LINEなどの無料通話アプリによる相談の受付は実施しておりませんが、倉敷市青少年育成センターによるメール相談を実施いたしております。
倉敷市教育委員会といたしましては、学校を通じて配付しております相談窓口紹介チラシによって、引き続き様々な相談窓口の周知を図るとともに、今後も児童、生徒や保護者の相談体制の充実に努めてまいります。
○議長(中西公仁君) 尾崎 勝也議員。
◆1番(尾崎勝也君) 先ほども申しましたが、メール相談では現状、子供たちの相談では少数の利用となっているとデータが出ております。より子供たちの声を聞く取組をするために研究を進めて、ぜひLINEの相談を検討してもらえたらと思います。
長野県では2017年から、ひとりで悩まないで@長野というLINEによる悩み相談窓口を開設し、効果を上げています。開設当時のことを、課長さんはこのように言われています。いじめの解消と自殺件数の減少を長野県は重要課題と位置づけ、そのために教育委員会心の支援課に学校生活相談センターを設けて、電話やファクス、メールで24時間365日、子供たちからの相談に応じる体制を整えていました。ですが、期待以上の成果を得られていなかった。相談は主に電話なのですが、平成28年度の子供からの相談は259件ほど。電話相談の多くは大人という状況でした。このような状況を踏まえ、長野県では、子供たちが気軽に相談できる場の創出として、私たちはSNSを活用する対策を考案したのですとのことです。
LINE相談ができれば問題解決ではありませんが、一人でも多くの子供たちを救えるよう取り組んでいきたいと思います。どうぞよろしくお願いします。
最後、繰り返し要望になるのですが、子供たちの声を積極的に拾い上げることは、教育委員会として取り組むべきことでもありますが、今大きな問題になっている児童虐待やヤングケアラー問題でも、重要な施策だと考えます。生きづらさを抱える子供たちにも必要です。
昨日、市長もヤングケアラー問題について答弁しておられましたが、部局を超えて連携していく必要があると思います。改めて、相談体制や相談窓口について再考いただきまして、市全体として、子供たちの心の声を聞く取組を推進していただきたい。
心が張り裂けるような痛ましい事故が起こってしまってからでは、取り返しがつきません。事故が起きる前にできることは全て取り組む。子供たちの心の声を聞く相談体制の改善にLINEでの相談窓口も含め再度お願いして、次の項目に移りたいと思います。
最後の項、日本遺産を通じた地域固有の魅力発信についてです。
まず最初に、紹介看板の整備についてなのですが、平成30年6月市議会において、本市日本遺産を活用した観光振興の一環として、市内に点在する構成文化財の紹介看板整備に取り組むと答弁しておられますが、その後の進捗状況について教えてください。よろしくお願いします。
○議長(中西公仁君) 黒瀬企画財政局長。
◎企画財政局長(黒瀬敏弘君) 本市では、平成30年度の日本遺産の取組の一つとして、構成文化財の紹介看板整備を行いました。具体的には、屋外用看板、卓上用スタンド、ステッカーの3種類のサインを制作し、構成文化財の立地や用途にふさわしいサインを、合計34件にそれぞれ設置いたしました。
紹介看板には、日本語と英語による構成文化財の解説文のほか、スマートフォンで読み込むことで、全部で6つの言語に対応した音声ガイドを聞くことができる二次元バーコードを表示しております。
○議長(中西公仁君) 尾崎 勝也議員。
◆1番(尾崎勝也君) この屋外用看板なのですが、私の勉強不足なのかもしれないですけれども、30センチ四方にも満たないラミネート加工のものがそれなのですね。私も屋外用看板と言われてイメージしていたものがあるのですけれども、全く違いまして、ちょっと残念だと感じております。せめて2から3メートル離れて見ても、日本遺産というのが分かるような紹介看板を検討していただけたらと思っています。
次の質問に移ります。日本遺産を推進する目的は、受け継がれた地域固有の財産を通じて歴史や文化の魅力を発信し、郷土愛と誇りの醸成をもたらすこととされていますが、本市では、現在どのような取組を進めておられますか。御答弁をお願いいたします。
○議長(中西公仁君) 伊東市長。
(市長 伊東 香織君 登壇)
◎市長(伊東香織君) 倉敷市では、平成29年4月に国から認定されました一輪の綿花から始まる倉敷物語をはじめとしまして、北前船、桃太郎伝説、古代吉備の遺産と、3つの日本遺産のストーリーの魅力を発信するために様々な取組を行っております。
市内各地で実施しておりますリレーシンポジウムにより、多くの方にそれぞれの日本遺産の魅力、そして歴史的な背景などを分かっていただいたり、またイベントとして、例えば、箭田大塚古墳を舞台としたライトアップなどを行ったり、また、市内の高校生に参加していただきPR動画を作成してもらって、その内容について深く知っていただき、興味、関心や、また地域への愛着を醸成していただいたりなど、事業に取り組んでいるところでございます。
今年度につきましては、日本遺産のストーリーの知識を問う日本遺産のまち倉敷検定や、過去作成した日本遺産かるたを用いて、子供名人戦を開催したり、また、地元小学生と、先ほどのように日本遺産の魅力を学んだ高校生が交流を図るジュニアガイド養成事業などを予定しているところでございまして、今後も幅広い手法により、日本遺産の魅力発信、普及啓発に取り組んでいきたいと考えております。
○議長(中西公仁君) 尾崎 勝也議員。
◆1番(尾崎勝也君) かるた子供名人戦、とてもいいと思います。ぜひ中高生や大人の部なども検討いただけたらと思ったりしました。また、ジュニアガイド養成事業も、とてもよい試みだと思います。日本遺産とともに、それぞれの地域の歴史や文化の魅力を子供たちに伝えていく事業として、本年度だけでなく続けていってもらいたいと思います。
次の質問です。水島地区にある板敷水門は、幹線道路からの入り口が分かりにくく、他の構成文化財と比べても、受入れ環境があまり進んでいないように感じられます。今後、どのように改善していく御予定でしょうか。御所見をお願いいたします。
○議長(中西公仁君) 黒瀬企画財政局長。
◎企画財政局長(黒瀬敏弘君) 江戸時代に始まる干拓の歴史を象徴する板敷水門につきましては、周辺に現地までの案内表示がなく、また、水門にはフェンスを設置しておりますが、周囲の土地から低い構造のため、道路から直接見えない場所に位置しております。
本市といたしましては、板敷水門の認知度向上を図るために、これまでパンフレットやホームページ、スマートフォン用アプリなど、アクセス紹介のツールを整備してまいりましたが、今後は訪れる方の利便性向上を図るため、案内看板の設置なども検討してまいります。
○議長(中西公仁君) 尾崎 勝也議員。
◆1番(尾崎勝也君) 案内をホームページ等で見て、行ってみてもどこにあるのか、本当に入り口が分からなくて、中に入っても何かがっかりするような雰囲気だったりするので、ぜひ検討をお願いいたします。
最後の質問です。福田地域には、板敷水門以外にも様々な文化財が残されています。こうした地域固有の財産を一体的に発信することで、地域活性化につながると考えます。例えば、これら福田地域の文化財を紹介したサイクリングマップをつくることで、地域住民に広く周知ができますし、効果的な手段の一つだと考えられます。
市は、今後どのような取組を進めていかれますか。御所見をお願いいたします。
○議長(中西公仁君) 黒瀬企画財政局長。
◎企画財政局長(黒瀬敏弘君) 本市日本遺産の構成文化財をはじめ、市内各地で大切に受け継がれてきた文化財はまさに地域の宝でありますが、学びの機会を通じることで、より多くの方々に郷土愛の醸成が図られると考えております。
本市では、これまで日本遺産の取組として、例えば、自転車で市内を巡るモデルコースを紹介したガイドブックや、地域を紹介するVR動画による情報発信に加えて、出前講座や公民館との連携により、地域の方々との交流にも積極的に取り組んでまいりました。
今後は、日本遺産への関心をより深めていただき、学校での探究学習や地域コミュニティでの活動テーマとして取り上げていただけるよう、出前講座などを通じPRを図り、郷土愛の醸成と地域活性化に結びつけてまいりたいと考えております。
○議長(中西公仁君) 尾崎 勝也議員。
◆1番(尾崎勝也君) サイクリングマップについては、地域住民への周知による活性化もありますが、これからの持続可能なまちづくりを進めるに当たり、自転車での移動環境を整備するという大きな役割もあると考えます。
倉敷市では、玉島、児島、真備とつくられていると思います。今後、水島地区、そして茶屋町地区や庄地区とつくることで、市内を一周できるルートなども検討できるのではないでしょうか。県や組合などとも一緒になって検討いただいて、順次進めていただきたい。そのように要望いたしまして、私の質問を終了いたしたいと思います。
皆様、長時間にわたり、ありがとうございました。(拍手)
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