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令和5年第3回倉敷市議会(第1回定例会) 3月9日(木) 本会議 質問
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内容
会議録
令和5年第3回倉敷市議会(第1回定例会)
3月9日(木) 本会議 質問
新風くらしき
日向 豊 議員
1 G7倉敷こどもサミットについて
2 基金の運用について
3 PPP/PFIについて
◆12番(日向豊君) (拍手)皆さんこんにちは。新風くらしきの日向 豊でございます。
初日、最後の質問者ということで、皆さん、ちょっとお疲れだと思いますが、元気よく質問してまいりたいと思っておりますので、よろしくお願いします。
今回の質問は、一問一答の方式にて行いますが、要点を絞り、手短に質問いたしますので、的確かつ前向きな答弁をお願いして質問に入りたいと思います。
1項目めの質問は、先日開催されたG7倉敷こどもサミットについてであります。
G7倉敷労働雇用大臣会合のプレイベントとして行われた今回のこどもサミットは、先日の代表質問における答弁で、働くこと×SDGsをテーマに市内28校の中学生の代表者が、働きやすい社会の実現のために、今、私たちができることについて話合いを行い、その内容をG7倉敷こどもサミット宣言書という形で取りまとめを行い、宣言内容を世界に向けて、倉敷の子供たちから発信していきたいとのことでした。
私も、大変有意義でよかったよとの声を多くの方々からお伺いしております。また、今回真備で行われたG7倉敷労働雇用大臣会合に係る倉敷市主催の行事に、国会会期中であり、また、分刻みのスケジュールでもありました加藤大臣が会場にお越しいただけたことは、子供たちにとってもサプライズだったのではないかと思います。これも、加藤大臣と伊東市長との強い信頼関係の中で、お越しいただけたのではないかなと思っておりますが、子供たちにとっても、いい刺激になったのではないかと思います。
まず、当日の詳しい内容や様子についてお話しいただきたいと思っておりますので、よろしくお願いします。
○副議長(北畠克彦君) 伊東市長。
(市長 伊東 香織君 登壇)
◎市長(伊東香織君) それでは、日向 豊議員さんの御質問にお答えさせていただきます。
3月4日に開催いたしました、こどもサミットの当日の様子はということでございます。
この3月4日のG7倉敷こどもサミットでございますが、倉敷市が今回のサミットに合わせて主催いたします一番最初の大きな事業でございます。
この事業につきましては、G7倉敷労働雇用大臣会合自体は、もちろん大人の会議でございますので、それに対して、ぜひ地元の子供たちからの思いも併せて受け止めてもらいたいという思いがございました。教育委員会の皆さんと一緒になって準備をし、特に、市内全部の中学校の代表の皆さんたちに参加してもらって、将来働く中心になっていく子供たちが、先ほどもお話しいただきましたように、今後働きやすい社会を実現していくために、今自分たちに何ができるかということ、何を期待しているのかということについて話合いを行い、まとめてもらったものであります。
協議に当たりましては、12月から2月までの間に各学校の代表、また、実行委員会の生徒たちなどに何回も集まって皆さんの意見を出してもらい、それを実行委員会の委員が、ある程度の大くくりの形にまとめて、そして一番最後の当日には、また全部の学校の子供たちが参加して、その意見を集約し宣言書にまとめるという作業でございました。
協議の際には、自分も相手もお互いに尊重し合うことが大切であるということや、性別や国籍、また障がいのあるなし等に関係なくみんなが働きやすい社会をつくっていきたいとか、また、大変基本的なことではありますが、とてもよいことだと私も思いましたが、よりよい人間関係を築いていくために、まずは挨拶を大切にしたほうがいいとか、もちろんルールや礼儀をしっかり守っていこうなど様々な意見を生徒の皆さんから出していただいて、活発に意見交流が行われたと思っております。
そして、サミットの後半では、この話合いで発言された意見を、代表生徒をはじめ、みんなで取りまとめをしていただきまして、G7倉敷こどもサミット宣言書2023ということで案を作成し、そしてその案を参加した生徒全員により拍手で採択されまして、市内の全部の中学校が参加して、このサミット宣言書ができた経過となっております。
また、先ほども少しお話しいただきましたけれども、今回、マービーふれあいセンターで開催をさせていただきました。このことは、平成30年の豪雨災害からの復興状況を、市内の中学生の皆さんたちにもぜひ見ていただきたいということでありますとか、全国に発信しますので全国の皆さんにも、感謝の気持ちを込めて真備の復興状況をお知らせしたいこと、またもう一つは、吉備 真備さんの時代から国際的な交流もしていた真備であるということが、今回のサミットにもつながっているということなども踏まえて、マービーふれあいセンターで開催させていただいたところでございます。その会場には、復興の状況を示すパネルなども展示させていただきまして、子供たち、また保護者の方にも御覧いただいたということでございます。
子供たちから採択してもらいました宣言書につきましては、もともと、市長がその宣言書をもらいまして国に提出すると思っていたわけですけれども、子供たちのこれまでの非常に熱心な議論を、大臣会合の主催であります加藤大臣に少しでも御覧いただきたい、また、ぜひ直接受け取っていただいて、その様子も含めて、大臣会合で何らかの形で御紹介していただくことはできないだろうかという思いがありまして、お話もいただきましたように、何とかお願いして当日お越しいただき、サプライズのような形にはなりましたけれども、子供たちから直接受け取っていただくことができました。
子供たちの様子は、そのときは初めて生の大臣を見たということで、目をぱちぱちしている子供さんも結構おられましたけれども、非常に和やかな雰囲気の中で開催できたと思っております。当日の様子につきましては、倉敷市のホームページで動画の視聴も可能となっておりますので、多くの方に、ぜひ御覧いただければと思っております。
以上でございます。
○副議長(北畠克彦君) 日向 豊議員。
◆12番(日向豊君) 私も市のホームページのユーチューブで見させていただきまして、やっぱり倉敷の子供たちってすごいな、うちの子供も一人ぐらいああいう子供がいたらいいのになと、5人もいるのですけれども、なかなか追いつきませんが、正直感動いたしました。いい内容だったと思っております。
先ほど市長からもお話があったのですが、取りまとめた宣言書につきまして、子供たちから直接加藤大臣と伊東市長に手渡されたということでありましたが、市として、その宣言書の内容をどのように国に生かしていただきたいか、また、市の中においてもどういうふうにしていきたいのか、見解があればお示しいただきたいと思っております。
○副議長(北畠克彦君) 伊東市長。
(市長 伊東 香織君 登壇)
◎市長(伊東香織君) まず、G7倉敷こどもサミット宣言書でございますけれども、市といたしましては、市が主催しておりますG7関連の最初の事業であり、非常に大切な、大きな事業でございます。
その宣言書は、今、英語に翻訳中でございますけれども、市といたしましても、ホームページなどを通じて世界に発信していきたいと思っております。
もう一つは、加藤大臣にお受け取りいただきまして、加藤大臣も当日の御挨拶の中で、皆さんがまさに大臣会合で話合いするようなことの先取りをして、議論してくれているような部分もあるということで高く評価していただきまして、何らかの形で、大臣会合のときにも配付するなどして、皆さんの参考にしてもらえるようにできないだろうかと思っているということも言っていただいておりました。
市といたしまして、まさにサミットへの貢献という意味で、会議を開催する地元の子供たちが、将来に向けて思っていることを大人の大臣会合のほうにお伝えして、それが世界へ発信される、もしくは世界に向けて大人たちがまとめていく宣言書の中にも、その思いが盛り込まれるということになっていきましたら、この上ない大きな貢献にもなると思っております。子供たちの励みにもなっておりますので、実際にそのように今後取り運んでいただけるように、しっかり英語にも訳しまして、加藤大臣にも再度英語の分もお渡しし、活用していただけるように取り組んでいきたいと思っております。
○副議長(北畠克彦君) 日向 豊議員。
◆12番(日向豊君) 前回の教育大臣会合に引き続きまして、今回の労働雇用大臣会合がこの倉敷市で開かれることは大変名誉であると同時に、大きな責任を背負っていると感じております。倉敷市の子供たちの意見を、G7という場を通じて世界に発信していく、言わば、市内の子供たちが世界のオピニオンリーダーになっていくと言っても過言ではないと思っております。
市長の開式の挨拶にもありましたが、子供たちの思いをしっかりと未来へ引き継げるよう、宣言書の内容を本市の教育行政にもしっかりと反映していただくことをお願いして、次の項の質問に移りたいと思います。
○副議長(北畠克彦君) 日向議員、この際申し上げます。質問の途中でありますが、ここで休憩いたします。再開は3時10分からの予定です。
午後 2時54分 休 憩
~~~~~~~~~~~~~~~
午後 3時10分 開 議
○副議長(北畠克彦君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
12番 日向 豊議員、質問項目2番から質問を再開してください。
◆12番(日向豊君) それでは次に、基金の運用についてお伺いいたします。
出納室が令和5年2月に作成した例月現金出納検査資料を見てみますと、本市では令和5年1月末現在で、総額約594億円の基金を保有していることが分かります。ただ、基金といいましても、国債や地方債などの借入金の返済に充てる減債基金や、年度間の財源調整や大規模災害などの不測の事態が発生した際の活用が見込まれる財政調整基金などの流動性の高い基金や、特定の目的のために積み立てられた基金など、基金により性質は様々だと思います。
将来の備えとして積み立てられている基金や、すぐに使う必要がない基金などは、安全かつ効率的な運用を行うことにより金利収入を得ることができると思いますが、国が、平成28年1月に長引くデフレ脱却のためにマイナス金利政策を実施して以来、世界ではインフレ懸念が高まっておりますが、日本においては、景気が後退していく中で物価上昇が同時に進行していく、いわゆるスタグフレーションが起きていると言える状況で、依然として銀行金利は超低金利で推移しており、資金の運用面においても非常に難しい局面であると思っておりますが、本市では、現在基金をどのように運用しているのか、お答えください。
○副議長(北畠克彦君) 平松会計管理者。
◎会計管理者(平松定義君) 本市は、財政調整基金をはじめ、30の基金を保有しており、令和5年1月末時点においては、基金総額約594億円のうち、緊急援護資金貸付基金と倉敷市土地開発基金を除く約574億円を運用しています。
そのうち、まず100億円は、市民と企業の皆様に対する日々の支払いにおいて資金不足を起こさないよう、支払いのための資金として運用しています。残りの474億円については、約87億円を年利0.115%から0.6%の日本国債や地方債などの債券、約365億円を年利0.002%から0.05%の大口定期預金、約22億円を年利0.001%の普通預金で運用しています。
○副議長(北畠克彦君) 日向 豊議員。
◆12番(日向豊君) 今のお話では、基金のうち、6割に当たる約365億円を年利0.002%から0.05%の大口定期預金で運用しているとのことでしたが、本年4月に、2期10年の任期を終える日銀の黒田総裁に代わりまして、植田新総裁に交代することから、時間をかけながらではあるものの、日本国債の利回りが上昇するのではないかという意見も、アナリストを中心に強まっているように感じています。
このような状況の中で、本市においても、少しでも多くの利子収入を得るためには、定期預金以外の基金の効率的な運用が必要だと思いますが、見解をお示しいただきたいと思います。
○副議長(北畠克彦君) 平松会計管理者。
◎会計管理者(平松定義君) 基金には、本来の使用目的があることから、取り崩す時期と額を勘案する必要があります。そのため、取り崩すまでの期間や額に応じて、最も有利な債券や預金で運用することが効率的であると考えております。
債券の価格は変動することから、市場の動向を注視しながら、少しでも多くの運用収入が得られるよう、今後とも効率的な運用に取り組んでまいります。
○副議長(北畠克彦君) 日向 豊議員。
◆12番(日向豊君) これから、公共施設の複合化や集約化をはじめ、将来を見据えた自治体運営のためには、多くの財源が必要になってくる局面もあると思います。これだけの基金があるわけですから、安全な運用先を、適宜見直しをかけながら健全な運用をすることにより、利子収入だけでも相当な額が入ってくると思いますので、しっかりとした運用をお願いしたいと思っております。
それでは、次の項、最後の質問に移ります。PPP/PFIについて数点質問いたします。
昨年末、令和5年度倉敷市行政組織改正(案)基本方針が示されまして、その中で、公共施設個別計画に基づく大規模施設再編整備事業の効率的な推進を図るために、企画財政部の中に次長級組織の公共施設再編整備支援室を、また、教育委員会生涯学習課の中に課長補佐級組織の生涯学習施設再編整備室を新設するとの発表がありました。
ちょっと名称が長いので、何度も言えないのですけれども、この新設される2つの室について、その役割や業務内容、人員体制などについて、お伺いしたいと思います。
○副議長(北畠克彦君) 木下総務局長。
◎総務局長(木下修君) 公共施設再編整備支援室及び生涯学習施設再編整備室につきましては、いずれも倉敷市公共施設個別計画に基づき、大規模な施設再編整備を短期間で進めていくために新設する組織でございます。
まず、公共施設再編整備支援室につきましては、現行の公有財産活用室が所管している公共施設等総合管理計画や公共施設個別計画などの業務を移管するとともに、企画経営室が所管している公民連携による公共施設の再生・再編業務も併せて移管するものです。特にPPP・PFI手法を用いた大型施設の再編整備については、直接事業の統括や各部局間の調整を行うほか、施設を所管、整備する部署に対する個別の支援等を行う予定です。
また、生涯学習施設再編整備室では、公共施設再編整備支援室などのサポートを受けながら、教育委員会が所管します中央図書館、自然史博物館、公民館等、複数の生涯学習施設の再編整備を行う予定です。
両室の人員体制につきましては、所管する業務に必要なスキルを有する職員を専任で配置するなどして、公共施設再編整備事業を円滑に実施できるような体制を検討しているところです。
○副議長(北畠克彦君) 日向 豊議員。
◆12番(日向豊君) 本市では、これまでもPPP・PFI手法について積極的に活用し、事業を実施してきたと思いますが、これまでは施設を所管する部署が個別に発注支援業務、いわゆるアドバイザリー業務としてコンサルタント業者に発注を行い、所管部署で事業を完結していたことが多かったと思います。
そのため、PPP・PFI事業を通じて見えた課題や工夫した点、反省点、職員が得た経験値を次の事業に生かすことが非常に難しいのではないかと感じています。現に、これまで実施されてきたPPP・PFI事業は、事業ごとに提案様式の内容、選定委員の選出の考え方、提案点、価格点の配点方法や採点方法などが異なり、一貫性もなく、参加事業者が戸惑うことも多々あったのではないかと感じております。
そのことに関して、問題意識を持って新設されたのが、先ほどお伺いした2つの組織であると思いますが、今後、数多くの公共施設の再編事業が進められていく中で、新設される公共施設再編整備支援室は、複数の公共施設整備業務に職員が従事することになるため、PPP、PFIに精通した人材を育成し、それらのノウハウを組織の中で蓄積できるはずと思っております。
また、様々な機能を併せ持つ複合施設の整備は、当然、複数部署にまたがるため各所管部署を取りまとめ、庁内横断的な役割を担う部署にならなければいけないと思いますが、見解をお示しください。
○副議長(北畠克彦君) 木下総務局長。
◎総務局長(木下修君) 先ほど議員のほうからも御説明がありましたとおり、従来の設計・施工分離発注方式による公共施設の整備につきましては、施設の所管部署から依頼を受けて、建築部などが実施しているのですが、PPP・PFI手法を用いる施設整備では、施設の所管部署がそれぞれに人員や予算を確保して整備することになっています。
公共施設の新築は、施設を管理している部署にとっては数十年に一度の事業であり、特にPPP・PFI手法については、ほとんどの部署で経験もありません。このため、先ほどの答弁で申し上げましたとおり、公共施設再編整備支援室などの新たな組織を立ち上げるものですが、配属される職員は様々な整備業務を通じて、先ほど議員が言われましたとおり、PPP・PFI手法に関する様々なノウハウを吸収し、あるいは蓄積できるものと考えております。
そして、公共施設再編整備支援室と施設所管部署との連携や支援などを通じて、PPP・PFI手法についての知識の共有やレベルアップに加え、施設整備に必要な関係部局間の意思疎通も図れるのではないかと考えております。
○副議長(北畠克彦君) 日向 豊議員。
◆12番(日向豊君) それでは次に、本市では、平成26年10月に倉敷市PFI活用指針を策定、その後、平成29年3月に改定して、その指針を基に事業が進められております。
その指針では、総事業費がおおむね10億円以上の事業で導入検討を行うと明記されておりますが、市内の中小企業にとっては、事業規模があまりにも大き過ぎて参画しづらいという状況でもあると思います。
市内事業者の方々に様々なノウハウや実績、また、企画・提案力をつけていただくという観点から、まず小規模な事業においても、試験的に発注することも検討してみてはどうかと思いますが、見解をお示しください。
○副議長(北畠克彦君) 黒瀬企画財政局長。
◎企画財政局長(黒瀬敏弘君) 本市では、公共施設を整備する際には、国の指針に基づいて、財政的効果の得やすい総事業費10億円以上を目安に、デザインビルドなどのPPP、パブリック・プライベート・パートナーシップやPFIを優先して検討することとしているところです。
しかしながら、財政的効果や、民間ノウハウの活用による効率的な事業の実施が見込める場合には、琴浦公民館の建て替え整備や倉敷北児童センター、西岡荘の移転再整備をデザインビルド方式で実施するなど、総事業費10億円未満の案件につきましても、PPP・PFI手法を活用しているところです。
今後の公共施設整備につきましても、個々の事業の特性に応じて効果が見込める場合には、デザインビルド方式等の活用について検討してまいります。
○副議長(北畠克彦君) 日向 豊議員。
◆12番(日向豊君) 先ほどの質問にも関連いたしますが、市内事業者の中には、事業者の企画・提案力を競うPPP・PFI事業の参加自体、経験やノウハウがないためハードルが高過ぎて、初めから無関心な事業者の方も多いように思っております。
また、総事業費が10億円を超える規模の大きな案件の提案書を作成するためには、事業者側はコンソーシアム内で綿密な打合せや現地調査を幾度となく重ね、工夫を凝らしながら、市が求める要求水準を上回る技術提案をしようと努力されます。その書類自体が、何十枚、何百枚にもなるため、短期間に作成しようと思っても相当な労力と人件費もかかってきますし、仮にその提案が選定されなかった場合は、これらの努力が全く無になってくるというか、経費だけはかかっているけれど、事業も受注できないということで、そのことを考えると、事業者の方も外れ続ければ、やる気を失ってくるのではないかなとも思っております。
そこで質問いたしますが、より多くの事業者が様々な提案を行い、競争することによって、審査する方々も比較検討でき、市民の方々の満足度も高い成果物が得られると思っておりますが、事業者が参画しやすいように、もう少し提出書類の簡素化ができるのではないでしょうか。あわせて、市として、提案者がより提案しやすくするために、スキルアップを目指した勉強会などを開催されてはどうでしょうか。見解をお示しください。
○副議長(北畠克彦君) 黒瀬企画財政局長。
◎企画財政局長(黒瀬敏弘君) PPP・PFI事業は、事業者の創意工夫や技術力が盛り込まれた企画提案を厳正に審査するため、提出していただく事業提案書には詳細な内容を求めているところであり、これらの提案に際しては、事業者にとって一定の技術力や労力が必要となるものと認識しております。そのため、今後、提案書式の簡略化など、事業者の負担軽減についての検討も行ってまいりたいと考えております。
また、事業者のスキルアップを目的とした研修会につきましては、令和元年度に中央斎場建て替え整備に併せて、市内事業者を対象に実施した事例もございますが、今後も必要に応じて実施を検討してまいりたいと考えております。
○副議長(北畠克彦君) 日向 豊議員。
◆12番(日向豊君) それでは、この項最後に、報奨金制度の導入について質問いたします。
先ほども申し上げましたが、事業に参画するための提案書を作成するだけでも相当な費用と労力がかかるPPP・PFI事業が増えてくることが想定される中で、今後、参加事業者が集まらず、不調もしくは公平な競争性が担保できなくなるおそれも出てくるのではないかと思っております。事実、全国でもそうですが、本市におきましても、近年発注するPPP・PFI事業においても、不調もしくは1者から2者しか応募がないという事例もよく見受けられるようになってきました。
横浜市では、市が発注するPPP・PFI事業に応募した建設業者、または建設共同企業体のグループで、事業者選定の最終選考における次点・次々点者への報奨金を交付する公民協働事業応募促進報奨金制度を独自に設け、提案事業者のコストの一部を補填することで、PPP・PFI事業への事業者の参画を促進する取組も行っております。
ただ、この取組自体は全国で少ない取組でありますので、できれば本市でも同様の制度をつくっていただいて、事業者が提案しやすい環境をつくることによって競争原理も、より働くと思いますが、本市の見解をお示しください。
○副議長(北畠克彦君) 黒瀬企画財政局長。
◎企画財政局長(黒瀬敏弘君) 今後、本市では、公共施設個別計画に基づく複数の公共施設の再編事業を計画していることから、PPP、PFIの導入が増えてくると考えておりますが、民間事業者に積極的に応募していただくことでコスト縮減が図られ、質の高い事業の実施ができると考えております。そのため、まずは説明会や研修会を通じて情報提供を図るとともに、提案書式の簡略化など、事業者の負担軽減についても検討してまいりたいと考えております。
報奨金制度につきましては、調べましたところ、現時点で中核市での導入事例はない状況です。今後、研究してまいりたいと考えております。
○副議長(北畠克彦君) 日向 豊議員。
◆12番(日向豊君) 先ほど述べました報奨金制度というのは、ごくごく一例だと思っております。ただ、それ以外にも、例えば、過去のPPP・PFI事業の参加実績を、次の事業の参加の際に加点評価するとか、倉敷市のPPP・PFI事業に参加し続けてくれている事業者に関して、いろいろな意味での何らかのインセンティブを与えることによって事業者も頑張れる、そういう工夫も必要だと思っております。ぜひ、市内事業者のPPP・PFI事業に対する参加意欲を促進する取組も検討していただくように、要望したいと思っております。
今後、複合化や集約化を早急に進めていかなければ、将来の世代に大きな負担を背負わせることになります。そういう意味では、今回新設される公共施設再編整備支援室は、大規模な施設再編を早急に行うために大変重要な役割を担っていく部署になると思いますので、しっかりとした人員配置と取組を期待しております。また、公共施設再編整備支援室は、全庁的な旗振り役となって、PPP・PFI事業の推進を図っていただきたいと期待しております。
これは、最後に要望なのですけれども、新設された教育委員会と企画財政部の2つの室の名前なのですけれども、非常に長くて2度目に言うのも、言い間違ったり、かみ過ぎて、意味が伝わらなくなってきますので、できれば早めに略称を考えていただきたいと思っております。
最後に、この3月末をもちまして御勇退される職員の皆様方におかれましては、長年にわたる御功績と、我が身をいとわず人生を市政発展のためにささげられましたことに、改めて感謝を申し上げたいと思っております。これからは、これまで使ってきた時間を家族のため、また自分のために使っていただいて、しっかりとしたこれからの人生設計を築いていただきながら、幸多き人生になりますことを心より祈念申し上げまして、私の質問を終わりにしたいと思います。御清聴ありがとうございました。(拍手)
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