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令和5年第5回倉敷市議会(第2回定例会) 6月15日(木) 本会議 質問
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内容
会議録
令和5年第5回倉敷市議会(第2回定例会)
6月15日(木) 本会議 質問
新風くらしき
尾﨑 勝也 議員
1 投票率向上の取り組みについて
2 インクルーシブ教育について
3 公民連携について
4 水素ステーションを含めた水素の利活用について
◆1番(尾崎勝也君) (拍手) 皆さんこんにちは。新風くらしきの尾崎 勝也です。どうぞよろしくお願いいたします。
それでは、最初の項目、投票率向上の取り組みについてです。
この4月に投開票されました県議会議員選挙における倉敷市・都窪郡選挙区の投票率ですが、前回から2.76ポイント下がり37.58%でした。投票率については、私たち議員の取組も大変重要な要因であると思いますが、全国の自治体で様々な工夫がなされているように聞いています。本市においては、この投票率向上に向けて、今どのような施策を実施し、検討しておられますか、御答弁をお願いいたします。
○副議長(北畠克彦君) 大熊選挙管理委員会委員長。
◎選挙管理委員会委員長(大熊裕司君) 尾崎 勝也議員さんの質問にお答えいたします。
選挙管理委員会では、有権者の選挙に対する意識を高めるための取組として、市の広報紙、ホームページへの記事の掲載や倉敷駅前、各支所などへの横断幕、懸垂幕の設置、広報車での巡回放送などにより選挙執行の周知を図っているほか、先般の県議会議員選挙では市内でインターネットにアクセスした際に選挙啓発のバナーを表示させる自治体ターゲティング広告を利用するなど、新たな方法による周知も行っております。
また、選挙のない時期においても、小学生から大学生まで、各年代に応じた内容での出前講座の実施や新たな有権者となる18歳の方への啓発はがきの送付、市内の高校生が作成した選挙啓発動画の市ホームページへの掲載やSNSでの情報発信など、若い世代に向けた取組を行っており、今後も様々な方法により選挙に対する意識の向上に努めてまいりたいと考えております。
○副議長(北畠克彦君) 尾崎 勝也議員。
◆1番(尾崎勝也君) 様々な啓発をしていただいていることがよく分かります。高校生による選挙啓発動画はとてもよい取組だなと感じます。ぜひ他の高校に波及させるような取組を進めてもらえたらなと感じます。
また、出前講座のお話もありました。若者の投票率向上への大きな役割を担っているのが政治の仕組みを学ぶ主権者教育だと考えます。ある地域では、少年議会であるとか、高校生議会、高校生による請願や陳情の取組など、いろいろな事例を聞いています。最近、探求学習などでも政治は有意義なテーマとなっていると思います。今後も、様々な取組にチャレンジして啓発を進めていただけたらと思っております。どうぞよろしくお願いします。
続いて、商業施設での投票所設置について質問します。
本市でも昨年よりイオンモール倉敷に期日前投票所を設置していただいていますが、全体としては投票率は上がってはいません。もしかしたら、もともと投票に行くつもりであった方がイオンで投票を済ませておこうといったような側面もあるのではないかと思われます。
商業施設での投票所設置の効果を最大限に上げるために、投票に行くつもりではなかった方が、あっ、ここでもやっているんだ、じゃあ投票しようかという行動変容を促すことが必要だと考えます。そういった視点で幾つか提案をさせてください。
まず、イオンモール倉敷での期日前投票所ですが、3日間という限定期間をもう少し追加していただきたい。できれば、全期間でやっていただきたい。それと、2階のイオンホールではなく、1階のセントラルコートで実施し、免許証など身分証明ができるものがあれば、すぐ投票できますという告知などもしっかりやっていただきたい。
そして、もう一つ、通勤、通学の方々が投票に参加しやすい場所は駅だと考えます。ぜひ倉敷駅周辺に期日前投票所を設置していただきたい。
以上について本市の見解をお知らせください。
○副議長(北畠克彦君) 大熊選挙管理委員会委員長。
◎選挙管理委員会委員長(大熊裕司君) 期日前投票所の設置に当たっては、投票所において安全かつ適正に選挙を管理執行できることが前提となります。具体的には、投票の秘密や秩序の保持ができ、適正かつ円滑に事務処理ができるスペースがあること。そのために必要な設備やシステムの導入、セキュリティの確保ができることなどが条件となります。
これまで本市では、これらの条件を満たしたイオンモール倉敷2階のイオンホールに期日前投票所を設置しております。今後設置する場合には、できるだけ多くの方に利用していただけるよう、設置期間や場所等の周知につきましては、これまで館内放送やデジタルサイネージ等で案内しているところでございますが、今後はさらなる周知方法を検討してまいりたいと考えております。
期日前投票所の設置につきましては、投票所として必要な条件を満たすことのほか、安全かつ適正に管理執行するための体制の確保や、既存の期日前投票所との距離なども踏まえて総合的に考えてまいります。
○副議長(北畠克彦君) 尾崎 勝也議員。
◆1番(尾崎勝也君) 安全かつ適正な実施のために様々な問題点があるとのことだと思います。どうすればこの問題点を解決できるのか、知恵の出しどころだと思います。この投票率向上という大きな課題への取組をどう進めていくのか、本当にやりがいがある取組になるかと思います。
投票所については、テントを張るなどして機密性を保持しているところもあると聞いています。そして、例えば子供を預かる場所をつくったり、またその場で投票していただくように市のゆるキャラなどにも手伝ってもらったりして現場で投票できることをアピールするなど、いろいろな工夫ができそうですので、ぜひ検討していただけたらと思います。
先日、アリオ倉敷の担当者の方とお話しする機会がありましたが、1階のセンターコートをお貸しできますよとお話ししておられました。
また、昨年コロナワクチンの臨時接種会場を設置された天満屋でも、場所としては問題ないのではないでしょうか。
ぜひ、来年春に予定されている選挙の投票率向上に向けて、どうぞよろしくお願いいたします。
次の項目に移ります。
インクルーシブ教育についてです。
2006年12月の国連総会で採択された障害者の権利に関する条約で示され、日本においても2011年8月に障害者基本法が改正され、可能な限り障がい者である児童及び生徒が障がい者でない児童及び生徒と共に教育を受けられるように配慮するということが示されました。
本市においても第七次総合計画においてめざすまちの姿としての1-8に、障がいの有無にかかわらず、ひとしく保育、教育を受けることができていると定められています。インクルーシブ教育を推進していこうという姿勢が読み取れます。
本市では、インクルーシブ教育に現在どのように取り組んでいますか、また今後どう進めていく方針ですか、当局の見解をお知らせください。
○副議長(北畠克彦君) 仁科教育長。
◎教育長(仁科康君) インクルーシブ教育とは、障がいのある子供と障がいのない子供が同じ場で共に学ぶことを追求しながら、共生社会の実現に向けて全ての子供たちが共に成長していくことを目指す教育でございます。
倉敷市教育委員会では、この理念の下、特別な支援の必要な児童、生徒が通常の学級や特別支援学級等のどの学びの場においても適切な指導、支援を受けることができるよう、一人一人の教育的ニーズに応じた特別支援教育の充実に努めております。
また、関係機関と連携し、就学前から進学、就労まで切れ目のない支援を行いながら、インクルーシブ教育の理念に基づいた特別支援教育に取り組んでいるところでございます。
○副議長(北畠克彦君) 尾崎 勝也議員。
◆1番(尾崎勝也君) 先日、障がいのあるお子さんを育てられているお母さん方とお会いする機会があり、お話を聞きました。どのお母さんも大変前向きで、家では兄弟姉妹とほとんど分け隔てなく育てられているとのことでした。しかしながら、社会に出ると様々な問題に遭い、御苦労があるようにお聞きしました。
どのお母さんも保育園に預けるのにも大変御苦労されたそうで、受け入れてくれるところが見つからず困られていたそうです。そして、現在の不安についてこのように言われていました。
我が子が小学校、そして中学校へと成長していくときに、受け入れてくれる学校があるのか、そこは我が子にとってよりよい場所なのか、そこに行かせるに当たり、自分自身や家族の負担はどのようになるのか、そのように心配され、悩みを抱えておられました。
今回そのお話を聞かせていただいたのは、視覚障がいのお子さんをお持ちのお母さんと、聴覚障がいのお子さんをお持ちのお母さん、そして両足が義足のお子さんをお持ちのお母さんでしたが、現在本市では障がいのあるお子さんをお持ちの保護者の方がお子さんの進路などについて心配され、悩みを抱えておられることに対してどのようなサポート、そしてケアをされていますか、御答弁をお願いいたします。
○副議長(北畠克彦君) 仁科教育長。
◎教育長(仁科康君) 倉敷市では4月から5月にかけて、障がいのある子供の発達に関する相談窓口である倉敷市総合療育相談センターゆめぱるや、市内6か所にある障がいのある子供が通う療育支援施設である児童発達支援センターにおいて、保護者説明会を行っております。
説明会では、就学までの流れや学びの場等について、保護者が見通しを持って就学に向けた手続ができるよう支援を行っているところでございます。
さらに、倉敷市教育委員会では、適切な学びの場につなぐことができるように、一人一人の子供の実態把握や相談の場として、6月から7月に就学相談、10月から11月には個別面談を実施して保護者への支援に努めております。
○副議長(北畠克彦君) 尾崎 勝也議員。
◆1番(尾崎勝也君) 障がいのある親子にとっては、障がいがあるのだからこの道しかありませんということが非常につらいと言われていました。障がいがあっても未来を、また進学する場所を自分で選択できるようにしてほしいということを強くおっしゃられていました。本市の義務教育においても、この道しかありませんと思われることのないように、周知をしていただいて、様々な取組で保護者の方をサポート、ケアしていただけたらなと思います。
それでは、議長に許可をいただき資料を用意させていただいております。
大阪市の就学相談のチラシです。
まず、表紙ですが、こちらでは基本的な考え方と選択できる進路が分かりやすく書かれているように思います。そして、次のページでは、就学相談を含む入学までの流れが、これも分かりやすく書かれています。次のページには、Q&Aが2ページにわたり御家族の不安や心配に寄り添われた内容で詳細に書かれています。そして、その次には就学、進学の仕組みが図で示されており、最後には相談窓口が一覧で案内されています。
本市でも、障がいのあるお子さんをお持ちの保護者の方の不安を解消するために、このような分かりやすく寄り添ったチラシが必要だと考えます。倉敷市のインクルーシブ教育についての考え方や現状の取組、そして入学に向けての流れについて、先ほど御説明いただいた内容をぜひ分かりやすいチラシを作成し、ホームページでも周知していただきたいと思いますが、いかがでしょうか、御見解をお願いいたします。
○副議長(北畠克彦君) 仁科教育長。
◎教育長(仁科康君) 倉敷市教育委員会では、就学相談の案内や就学先を決めるまでの流れについて、市内の保育園や幼稚園等にチラシを配布したり、相談や支援の窓口となる関係機関の一覧等をホームページに掲載し、周知を図っております。
さらに、保護者向け説明会の資料や就学に関するよくある質問等を倉敷市総合療育相談センターゆめぱるのホームページに掲載し、広く周知を図っているところでございます。
今後も保護者や幼児の関連施設等に必要な情報がより分かりやすく伝わるよう、効果的な情報発信に努めてまいります。
○副議長(北畠克彦君) 尾崎 勝也議員。
◆1番(尾崎勝也君) ゆめぱるであったり、就学相談であったり、あと児童発達支援センターであったり、それぞれのところでいろいろな広報というか告知がなされていると伺いました。ぜひ統一的に全体が分かるようなものを要望させていただきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
以上でこの項を終わりますが、私は当初もう一つ質問を用意していました。そのお話を少しさせてください。
先日、食物アレルギーのあるお子さんがおられるお母さんとお話をする機会がありました。その中でこのように言われていました。皆さんは普通に給食を食べられるのに、アレルギーを持つ私の娘たちは、毎日私が用意するお弁当です。本当は給食が食べたいんです。でも、無理なんです。私はそのときはっとしました。私はこれまでアレルギーのある子供たちについての理解や配慮が足りていなかったのではないか。そして、アレルギーのある子供も様々な障がいを抱えている子供と同じであり、学校生活を含め、生活する上での悩みを持っていることに改めて気づかされたように思いました。
そして、そのお母さんはその後、本市における昨年からの給食費の減免などの公的支援について言及され、私たち給食を食べていない家庭は公的支援が全く受けられません。そういう事実を知ってほしいんです。もちろん私たち家族も物価高騰の影響を受けて大変なんですよと言われていました。本来インクルーシブという言葉は、様々な背景を持つあらゆる人が排除されないことです。本市の目指すところのSDGsでも、誰一人取り残されないという理念の下、共通であると認識しています。
昨日の一般質問でも、物価高騰対策として給食費の負担軽減をさらに追加してほしいという要望もございましたが、私たちは行政に携わる者として、何の支援もないと思われている方がおられることにもしっかりと目を向ける必要があるのではないでしょうか。その上で様々な施策を検討、推進する必要があるのではないでしょうか。
このお母さんと娘さんが公的支援から排除されていると感じることがないように、インクルーシブな社会、教育を目指して進んでいかなければと強く思います。
それでは、次の項目に移ります。
公民連携についてです。
先月、公民連携の先進事例について行政視察に行ってきました。
いろいろな取組を伺う中で、公民連携とは行政と民間が一緒になって創意工夫し、パブリックマインドで町に新しい価値を生み出すことだと学びました。町に新しい価値を生み出す公民連携は、とてもやりがいのある取組だと思います。
まず、本市の現状についてお伺いします。
公民連携については、国も国土交通省が官民連携まちづくりとして様々な支援制度を設け、推進しています。エリアマネジメントや河川空間のオープン化、パークマネジメントなど、様々な取組がウェブ上の官民連携ポータルサイトにて紹介され、支援制度なども記載されています。本市でもぜひ取り組みたいことばかりだと感じました。
その官民連携での取組を推進する担い手として、都市再生推進法人の指定制度というものがあります。倉敷市においてもいち早く倉敷まちづくり株式会社が指定を受けられています。これまでどのような活動をされてきたのか、お知らせください。
○副議長(北畠克彦君) 伊東市長。
(市長 伊東 香織君 登壇)
◎市長(伊東香織君) 都市再生推進法人につきましては、都市再生特別措置法に基づき、地域のまちづくりを担う法人としてまちづくり団体を市町村が指定をする制度であり、全国でも令和4年10月時点で105の法人が指定を受けていると聞いております。
倉敷市では、令和3年10月のあちてらす倉敷のグランドオープンに先駆けて、令和3年7月に敷地内のオープンスペースにおけるエリアマネジメントを担っていただくという点で、倉敷まちづくり株式会社を都市再生推進法人に指定したところでございます。
具体的には、これまでに関係事業者で構成されるあちてらす倉敷まちづくり協議会やオープンスペースでの出店を希望される民間事業者等と連携し、マルシェ、イベントの運営、環境維持活動を行うなど、地域の魅力向上やにぎわい創出に向けて取り組んでいただいているところでございます。
○副議長(北畠克彦君) 尾崎 勝也議員。
◆1番(尾崎勝也君) あちてらす倉敷のマルシェ、イベントなどの運営ということですが、改めて公共空地や公園、河川空間などを利用したまちづくりの取組が魅力ある町につながっているのだなと思います。
この都市再生推進法人については、ホームページを見ますと、随時相談できるように書いてあると思います。様々な民間事業者と今後も取組を推進していただけたらなと思います。
次に、行政視察から学んだ公民連携を進める上で必要な2つの視点についてお話しします。
1つは、ミッションが明確であること。もう一つは、パブリックマインドを持った民間事業者をしっかり選定し、民間の自由度を高め、そのアイデアや工夫によって公ではできないことを実施しているということです。
大阪城公園の場合、ここを世界第一級の文化観光拠点にするというミッションの下、エリア内に売店やカフェ、レストラン、ベーカリーショップなど、その価値を最大化できるように行政が協力して民間委託されていました。
また、岩手県紫波町のオガールプロジェクトでは、公民連携基本計画を策定し、町民の財産である町有地を安売りしない、そしてまちづくりとは不動産の価値の向上であるというミッションの下、エリアのデザインガイドラインなどをつくられ、それに基づき民間事業者に自由な管理運営を任せておられました。
どちらもすばらしい取組だったと感じます。
本市においても、指定管理者制度を以前より実施し、推進していますが、行政サービスの効率化という部分を強調して導入されているように思います。公がやってきたことをそのまま民間に管理を任せているような印象を受けます。
本市での指定管理における民間の自由度はどのように規定されていますか、そして公ではできないことをやることで活力が生み出されているといったような取組はあるのでしょうか、お知らせください。
○副議長(北畠克彦君) 渡邊企画財政局長。
◎企画財政局長(渡邊浩君) 本市では、公の施設の管理運営に民間事業者の自由なアイデアやノウハウを活用できるよう、民間事業者が施設の設置目的に沿って管理運営計画や自主事業の実施を提案できることとしております。
民間事業者の創意工夫が発揮された魅力的な事業が実施されることで、施設ににぎわいが創出されるとともに、利用者数の増加や利用者満足度の向上につながることを期待しているところです。
また、施設の利用料収入や自主事業による収益が増えることで市の財政負担の軽減につながることも期待しているところでございます。
なお、指定管理者は公の施設の管理運営を通じて公共の一翼を担うものであり、施設機能の最大化を図るだけでは不十分であって、公の施設が設置されている地域全体の公益に資することが求められていると考えております。
○副議長(北畠克彦君) 尾崎 勝也議員。
◆1番(尾崎勝也君) 公益に資することと規定されているというようなことだったかと思います。
本市の指定管理者制度推進方針というものがありますが、平成21年度以降改定されていないように思います。先日、パークマネジメントの取組について行政視察に伺った大阪市では、指定管理者制度の運用に関わるガイドラインというルールがありまして、平成18年12月に策定されてから平成25年までに7度改定されており、この平成25年には大阪城公園の指定管理における事前事業者提案募集などがありますが、その後も平成28年に1度改定されていまして、ここでは大阪市の市政運営の基本方針の中で官民連携の推進というものが掲げられています。官民連携担当の部署を新設されておられますが、さらに平成29年は2回、令和元年からは毎年改定されていて、今年も4月に次期指定管理者の募集に向けた事前調査の実施についてという項目が新たに追加されています。
改定されたから公民連携が進んでいるとは言えないですが、10年以上改定されていないということは、幾ら倉敷市のものが当初優れていたとしても、時代の流れに沿っているのかという点においては疑問が残ります。より公民連携での取組を効果的に進めるために改定すべき点はないのか、ぜひ検討していただきたいと思います。
そして、指定管理を受けられている事業者に現状の問題点などについてアンケートを実施するなどして、さらに民間活力が発揮されるような指定管理となるように要望しまして、次の質問に移りたいと思います。
この項最後ですが、市が保有している土地建物で、利用があまりされていないものなど、また利用はされているもののあまり効果的ではないと考えられる施設もあるように感じます。そのような土地建物を、ミッションを掲げてパブリックマインドを持った民間に管理運営を任せるというような手法を本市でも検討してはどうかと考えますが、いかがでしょうか、御見解をお願いいたします。
○副議長(北畠克彦君) 杉岡企画財政局参与。
◎企画財政局参与(杉岡知裕君) 去る4月1日の人事異動により企画財政局参与を拝命いたしました杉岡 知裕と申します。よろしくお願いいたします。
本市では、廃止する公共施設につきましては、まず他部署での利活用を検討し、その予定がない場合は公有財産処理委員会に諮った上で、原則として一般競争入札による売却を行うこととしています。
なお、売却までの間には、公募により有償での一時貸付け等を行うなど、有効活用を図っております。
このほか、今後建て替えや指定管理者制度の導入を検討している公共施設において、民間事業者から利活用方法の意見や提案を募集するサウンディング調査や、期間を定め民間事業者に活用していただくトライアルサウンディングを実施している事例等もございます。
施設総量の適正化を図る上で、廃止施設につきましては従来どおり売却を優先しますが、売却に至らず安全性に問題のない施設等につきましては、施設所管部署と協議をしながら、公民連携による有効活用の手法などについて、今後研究してまいりたいと考えております。
○副議長(北畠克彦君) 尾崎 勝也議員。
◆1番(尾崎勝也君) 公有財産活用課にいろいろお伺いしましたが、先ほどもお話があったように、従来どおり売却が前提というお話でした。ぜひ売却する手前で土地建物の有効活用ができないかということを検討する部署をつくっていただけないかなと思います。公民連携室のようなものをつくっていただいて、再度利活用について検討してみるということを提案させていただけたらなと思います。
先ほどもありましたように、これから複合化などもあって、建物のその後というものがいろいろと出てくると思います。ぜひ公民連携で取り組むようなルールもつくっていただいて、町に新しい価値を生み出してほしいということを要望させていただきます。
○副議長(北畠克彦君) 尾崎 勝也議員、この際申し上げます。
質問の途中ですが、ここで休憩いたします。再開は2時15分からの予定です。
午後 2時 2分 休 憩
~~~~~~~~~~~~~~~
午後 2時15分 開 議
○副議長(北畠克彦君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
1番 尾崎 勝也議員、質問項目4番から再開してください。
◆1番(尾崎勝也君) それでは、最後の項目です。
水素ステーションを含めた水素の利活用についてです。
水島の環境学習センターの駐車場の端にある水素ステーション。本市では早くから水素に着目し、2017年5月に県内で初の水素ステーションを設置し、ニュースにも大きく取り上げられました。
私は環境学習センターの近くに住んでおりまして、水素ステーションのそばを通りかかるたびに、これはすごい機械だなと思っております。改めて設置の目的と利用状況、そして今後の活用についてお聞かせください。
○副議長(北畠克彦君) 豊田環境リサイクル局長。
◎環境リサイクル局長(豊田浩二君) 環境交流スクエアにある水素ステーションは、平成29年5月に県内初のステーションとして、水素エネルギーの普及啓発を図るために設置し、併せて水素で走行する燃料電池自動車1台を導入しました。設置、導入に併せ、環境交流スクエアの環境学習センターにおいて水素エネルギーに関するパネルを制作し、施設見学や環境イベント等で水素ステーションや燃料電池自動車を実際に見ていただきながら環境学習を進めております。
昨年度は小学校13校に施設見学や出前講座を実施しており、これまでに延べ約8,600人の皆様に水素エネルギーの理解を深めていただいております。
今後も、引き続き環境学習を通じて環境への意識を高めていただくきっかけにしてまいりたいと考えております。
○副議長(北畠克彦君) 尾崎 勝也議員。
◆1番(尾崎勝也君) 続いて、水素ステーションの保守やメンテナンスなどの契約状況や費用、それから先ほどもお話にありました燃料電池自動車の契約状況やリース費用などについてお知らせください。
○副議長(北畠克彦君) 渡邊企画財政局長。
◎企画財政局長(渡邊浩君) まず、水素ステーションの維持管理につきましては、メーカーと市で締結した運用規定に基づき、年1回の定期保守及び3年に1回のオーバーホールを実施しております。その経費につきましては、定期保守が約300万円、オーバーホールが約560万円となっております。いずれも補助率3分の2である環境省の二酸化炭素排出抑制対策事業費等補助金を活用しております。
次に、水素で走行する燃料電池自動車の契約についてでございますが、本市では平成29年5月の水素ステーションの設置に合わせて燃料電池自動車をリース契約により配備し、環境学習等に活用しております。当初の5年リース期間が満了し、令和4年4月からは3年間の再リース契約をしております。リース金額は、再リース3年間の総額で約200万円となっております。
○副議長(北畠克彦君) 尾崎 勝也議員。
◆1番(尾崎勝也君) 水素ステーションは、もう既に6年ぐらいたつと聞いております。現在、国では脱炭素社会に向けて水素の利活用をさらに推進していくことが発表されています。この6月6日に新たな水素基本戦略が策定されましたが、そこには乗用車で培ってきた燃料電池技術を商用車に広げるとともに、燃料電池の特性が発揮されるフォークリフト、港湾の荷役機械、鉄道、空港車両での利用など様々な活用シーンを想定し、導入を促進していくとあります。水島コンビナートを抱える本市としては、国の方向性にうってつけの自治体ではないかなと感じます。
そしてまた、さらに水素ステーションの今後についてはというところで、水素モビリティー需要に応じた幅広い利用シーンを想定し、水素ステーションの大規模化、マルチユース化を進め、民間の知見も活用し、新たな支援の在り方についても早急に検討を進めていくと記載されています。
こういった国の取組も注視しながら、本市の水素ステーションの今後をしっかりと考えて、さらなる利活用が図られるよう検討していただきたいなと思います。
そして、その検討には、行政目的だけの利用とならないほうがよいように思っています。より幅広くいろいろな利用を検討していただきたいなと思っておりまして、水島コンビナートの企業や再生可能エネルギーを進めている民間、大学などと、先ほどの答弁でもありましたけれど、サウンディングと呼ばれるような、事前に事業内容や事業スキーム等に関して直接の対話により民間事業者の意見や新たな提案の把握を行うなどという手法、そういうこともしていただいて、ぜひ公民連携による活用や運用を検討していただけたらなと思っています。
この水島の水素ステーションがゼロカーボンシティを実現する倉敷の未来戦略の先駆けとなることを願っております。ぜひ今後も取組の推進を要望いたしまして、私の質問を終わりたいと思います。長時間にわたりましてありがとうございました。(拍手)
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