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令和5年第5回倉敷市議会(第2回定例会) 6月16日(金) 本会議 質問
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内容
会議録
令和5年第5回倉敷市議会(第2回定例会)
6月16日(金) 本会議 質問
日本共産党倉敷市議会議員団
末田 正彦 議員
1 「宅地造成及び特定盛土等規制法」施行にあたって
2 学校給食について
3 倉敷市人権政策推進計画について
4 旧倉敷天文台スライディングルーフ観測室等に関わって
◆34番(末田正彦君) (拍手) 日本共産党倉敷市議会議員団の末田 正彦です。
通告に従い、順次質問いたします。
質問項目の1点目ですが、「宅地造成及び特定盛土等規制法」施行にあたってということでお聞きいたします。
2022年5月に、盛土等を全国一律の基準で包括的に規制する宅地造成及び特定盛土等規制法が成立しまして、以下盛土規制法と呼ばせてもらいますが、本年5月26日に施行されました。この法制定のきっかけは、2021年7月に、死者、行方不明者28名もの犠牲を出した静岡県熱海市の土石流災害であります。この土石流災害は、県への届出量の3倍にもなる産廃混じりの残土が崩落したことにより引き起こされたものです。この間、盛土に対して独自に土砂条例等を定めている自治体もあります。この倉敷市でも定めておりますが、規制が弱い、あるいは規制がない自治体に残土が運び込まれる事例が後を絶たず、全国一律、包括的に規制する立法化が待たれていました。
今日は、盛土規制法の施行を受けての質問です。議長の許可を得まして、資料を提出しております。資料1を御覧ください。これは、国土交通省のホームページから抜粋した盛土規制法の概要を示したものなので、参考にしていただければと思います。
最初に、法整備に向けて、盛土による災害防止に向けた総点検が行われておりますけれども、これについてお尋ねします。
全国で約3.6万か所を点検したとありますが、本市における調査点検箇所の選定の基準及び選定箇所数、そして点検の実施方法、その結果についてお示しください。
○副議長(北畠克彦君) 亀山建設局長。
◎建設局長(亀山貴之君) 末田 正彦議員さんの御質問にお答えさせていただきます。
令和3年7月に発生した静岡県熱海市の土石流災害を受け、国は、地方公共団体に依頼し、盛土総点検を実施しました。その選定基準は、宅地造成等規制法や地方自治体の残土条例等に基づく許可や届出等に基づき、平成12年以降に形成された盛土のうち、土石流の危険がある土砂災害警戒区域の上流などに存在するものが対象です。
市内における選定数は26か所で、点検方法は、許可した内容と現地の状況が一致しているかどうかなどを目視等で確認しました。その結果についてですが、災害の危険性がある盛土は確認されませんでした。
○副議長(北畠克彦君) 末田 正彦議員。
◆34番(末田正彦君) 平成12年以降の宅地造成等規制法、また、残土条例があるところということで点検されたとお聞きしました。それ以降、倉敷市でも残土置場からの崩落が相次いで起きました。御存じのように、平成16年の台風23号とか平成27年の台風11号では、児島田の口で大規模な土砂崩れもありましたし、平成23年の台風2号では、宇野津地区で大きな崩落がございました。これは平成20年以降ですけれども、市の埋立行為等の規制に関する条例を改正する前の条例のところであって、大きな被害がありました。残土置場から崩落したということで大変大きな問題になりましたけれども、この間、こうしたことで残土条例、国のほうでも法律がつくられるようになったのですけれども、今、災害の危険性がある箇所は確認されなかったと答弁いただきましたが、引き続き日常のパトロールが重要だと思いますし、危険な盛土の早期発見、また立入検査を通じて適切な指導を行ってもらいたい、そして盛土による災害の未然防止に努めてもらいたいということを要望しておきたいと思います。
この項の2点目ですが、宅地造成及び特定盛土等規制法の概要と本市の今後の取組についてもお聞きする予定でありましたけれども、先日の芦田議員の質問で同様の答弁がなされましたので、この問題については答弁は求めないということにしておきます。
そこで、この項3点目に入りますが、規制区域の指定の問題と倉敷市埋立行為等の規制に関する条例について、危惧する点としてお尋ねしたいと思っています。
規制区域の指定についての問題です。盛土規制法では、都道府県知事等が指定する区域を宅地造成等工事規制区域及び特定盛土等規制区域として、盛土等により人家等に被害を及ぼし得る区域に限定して指定するとしています。そして、本市は中核市ですので、市長が指定することになりますが、この宅地造成等工事規制区域、特定盛土等規制区域の違いにつきましては、今お配りしております資料1の中ほど、隙間のない規制の欄に説明がありますので、御覧ください。
この宅地造成等工事規制区域というのは、市街地や集落、その周辺など、人家等が存在するエリアについて、森林や農地も含めて広く指定する。もう一つの特定盛土等規制区域は、市街地や集落等からは離れているものの、地形等の条件から人家等に危害を及ぼし得るエリアを指定するという違いがあります。
このように、盛土規制法では区域を指定して、その区域内での規制を定めることになっています。区域外には及びません。そのため区域を限定すれば、区域外に盛土が集中することが予想されます。その結果、人目のつかない山林などに投棄されるおそれが出てきます。そうなれば発見も難しいし、原状回復も困難になります。また、区域指定に当たっては、自然環境や生態系への影響は考慮されるのかどうなのかという点も懸念されます。
こうした規制区域外の盛土についてはどうなのか、野放しになりはしないのか、危惧する点であります。認識をお示しください。
また、倉敷市埋立行為等の規制に関する条例との関係です。区域指定の問題では、市条例には、区域の指定はありません。全ての地域を対象としています。しかし、盛土規制法では、規制区域外では規制が及びません。
この違いをどうするのか、後退になるのではないかと危惧しますが、併せて答弁を求めます。
○副議長(北畠克彦君) 亀山建設局長。
◎建設局長(亀山貴之君) 宅地造成及び特定盛土等規制法の中で、盛土等により人家等に被害を及ぼし得る区域を宅地造成等工事規制区域と特定盛土等規制区域として指定することとなっております。
市としましては、今後、宅地造成及び特定盛土等規制法に基づく区域の設定を行い、規制を強化するとともに、規制がかからない区域を設定する場合においては、倉敷市埋立行為等の規制に関する条例の内容の見直しについて検討してまいります。
○副議長(北畠克彦君) 末田 正彦議員。
◆34番(末田正彦君) 規制区域外の盛土については、市条例で検討してまいりますという答弁だったと思うのですけれども、先日の芦田議員の市条例は今後どうなるという質問に対して、盛土規制法が市条例に代わるものと捉えていると建設局長は答弁されました。法が上位ですので、それに従うということは分かるのですけれども、今の答弁ですと、穴が空いた部分、規制区域外のものについては法の規制が及ばないので、市条例は廃止せずに、そこを対応していくという理解でよろしいのですか。
○副議長(北畠克彦君) 亀山建設局長。
◎建設局長(亀山貴之君) 新しい法に基づいて規制区域を検討しております。
今年度検討する中で、区域がどのような形状になるか、それを踏まえながら市条例の必要性も含めて検討していきたいと考えておりますので、よろしくお願い申し上げます。
○副議長(北畠克彦君) 末田 正彦議員。
◆34番(末田正彦君) それでは、確認ですけれども、市条例で、そういう場合は穴を埋めていくという認識、そういう考えを持っているということでよろしいのですか。
○副議長(北畠克彦君) 亀山建設局長。
◎建設局長(亀山貴之君) 現状では、まだ規制区域ができておりませんので、はっきりここでは言えませんが、規制区域を検討しながら、市の条例についても、必要であれば検討していくということでよろしくお願いします。
○副議長(北畠克彦君) 末田 正彦議員。
◆34番(末田正彦君) 穴が空かないように、今、市条例が全部の地域を対象にしていますので、そうあるべきだと私は思っています。
それで、今後2年間のうちに規制区域の指定は行うということと、あと、盛土等に関する工事とか土砂の管理に係る規制の在り方についても、見直しを検討されていくのではないかと思っているのですが、私は、この問題について、宅地造成等工事規制区域外は、区域は限定せずに、盛土とか土砂の堆積に関する工事は原則届出制として、一定規模以上の大規模なものは許可制にする。また、自然環境や生態系への影響の問題では、許可基準に環境影響評価等が適正に行われていることを追記する。こうした見直しというのが必要ではないかと考えているのですけれども、これは法に関わることで、ここで市として答弁することはできないと思うのですけれども、部局内でしっかり法律について検討していただいて、危惧する点を洗い出してもらって、今私が提案したような話ですけれども、国にしっかりと伝えていってもらいたいと、こう思っているのです。この点については、いかがでしょうか。
○副議長(北畠克彦君) 亀山建設局長。
◎建設局長(亀山貴之君) 倉敷市の中にも、まだ自然がいっぱいございます。そういうものを守るというのは市の義務でありますので、いろんな面から検討しながら進めていきたいと考えておりますので、よろしくお願いします。
○副議長(北畠克彦君) 末田 正彦議員。
◆34番(末田正彦君) 危惧する問題については、国からも来られている人がいらっしゃいますので、国のほうにもしっかり伝えていただきたいと思っていますし、この規制区域の指定は大きな問題だと思いますので、今後しっかり検討してもらいたいということを言っておきたいと思います。
それでは、質問項目2点目ですけれども、学校給食について質問いたします。
倉敷市の学校給食をよりよいものにしていくために、学校給食の運営と管理の在り方については、全ての関係者、とりわけ保護者の知恵を集めて行うことが重要だと思っています。学校給食の運営と管理への保護者代表の参加、学校給食運営委員会の設置などの点についてお尋ねしたいと思います。
この項の1点目は、学校給食の運営、管理への保護者の参加及び保護者意見の尊重についてお伺いいたします。
学校給食を通じて、家庭、地域との連携を図ることは、児童、生徒が地域のよさを理解し、食事を大切にする態度や心を育てる上でも大きな効果があると言われています。その点からも学校給食の運営、管理への保護者の参加が重要と考えます。文部科学省の学校給食衛生管理基準にも、保護者の意見を尊重することが明記されています。
そこで、学校給食現場で保護者の意見が反映できるであろう場として、献立作成委員会、物資審査委員会があります。
まず、この献立作成委員会、物資審査委員会の役割についてお示しください。
○副議長(北畠克彦君) 早瀬教育次長。
◎教育次長(早瀬徹君) 献立作成委員会は、学校給食実施基準や学校給食衛生管理基準に基づき、栄養バランスや衛生管理に配慮した献立の作成を行うことを役割としております。具体的には、栄養素をバランスよく摂取できるように多様な食品を適切に組み合わせ、調理に係る作業手順や作業動線など、安全性にも配慮した献立を作成しております。
また、物資審査委員会は、学校給食に使用する食材を審査し、選定することを役割としております。具体的には、食材の規格やアレルゲンの有無、産地、金額、栄養素等を審査し、献立の狙いに沿ったものを選定しております。
○副議長(北畠克彦君) 末田 正彦議員。
◆34番(末田正彦君) 次にお聞きしますけれども、これらの委員会に保護者は参加しているのかどうなのか、お尋ねいたします。
○副議長(北畠克彦君) 早瀬教育次長。
◎教育次長(早瀬徹君) 現在、両委員会ともに、保護者の方は参加しておりません。
○副議長(北畠克彦君) 末田 正彦議員。
◆34番(末田正彦君) 先ほど御説明がありましたように、献立作成委員会、また物資審査委員会は重要な役割を担っています。
文部科学省の学校給食衛生管理基準には、献立作成については、献立作成委員会を設ける等により、栄養教諭等、保護者その他の関係者の意見を尊重することと明記されています。また、学校給食用食品の購入に当たっては、食品選定のための委員会等を設ける等により、栄養教諭等、保護者その他の関係者の意見を尊重することとあります。両委員会への保護者の参加が必要ではないかということをうたっています。
私も必要だと考えているのですけれども、本市におきましては、なぜ保護者が参加していないのか、また、両委員会への保護者の参加について、保護者意見の尊重についてどのように考えているのか、お答えください。
○副議長(北畠克彦君) 早瀬教育次長。
◎教育次長(早瀬徹君) 献立作成や物資審査については、栄養士や調理員、保健所の食品衛生監視員等、専門的知識を持った職員を委員に選任し、栄養価や食品の安全性に配慮しながら決定していくものと考えております。
なお、保護者の意見につきましては、給食の試食会やアレルギー対応面談、倉敷中央学校給食共同調理場で開催する見学会などで伺っております。
○副議長(北畠克彦君) 末田 正彦議員。
◆34番(末田正彦君) 1点お聞きしますけれども、今、専門的委員を配置しているということと、保護者については、試食会あるいは見学会で意見を聞いているとおっしゃいましたけれども、毎日子供に接して子育てを担って、子供の成長を見守っているのは、ほかならぬ保護者です。その保護者の意見を聞かないというのは、到底理解できないと申し上げておきたいと思うのです。専門家ではないから難しいと言われるかもしれませんけれども、それは理由にならないと思っています。学校給食の運営とか管理に関する保護者の意見というのは、本当に大切だと思うのですよ。
保護者の意見の尊重について、先ほど答えていただけませんでしたので、いま一度、学校給食の運営、管理に対する保護者の意見の尊重についてどのように考えられているのか、改めてお聞きしておきたいと思います。
○副議長(北畠克彦君) 早瀬教育次長。
◎教育次長(早瀬徹君) 先ほども申し上げましたが、どちらの委員会も、給食の安全性の確保、児童、生徒の成長にとって重要な役割を担っており、専門性の高い知識や経験が必要とされます。そうしたことから、両委員会につきましては、栄養士や調理員、保健所の食品衛生監視員等、専門的知識を持った職員で構成しております。
今、議員から言われました保護者の意見につきましては給食の試食会で、それから献立作成で特に配慮しなければならない食物アレルギー等については、希望される保護者の方全てに、アレルギー対応面談などで給食についての御意見も頂いております。また、倉敷中央学校給食共同調理場で開催する見学会などでも、給食について様々な御意見を伺っているところです。
○副議長(北畠克彦君) 末田 正彦議員。
◆34番(末田正彦君) 今の見学会とか試食会で意見をお聞きしているということは、先ほどもお聞きしましたので、そういうことを通じて、この運営とか管理に対して保護者の意見を聞くことは大切なのだと、重要なのだと、そういう意識を持っているのかどうなのかということをお聞きしたわけで、大切なのだよと答えていただけたら、それで私は、あとは何も言いませんので。
○副議長(北畠克彦君) 早瀬教育次長。
◎教育次長(早瀬徹君) 保護者の御意見につきましては、提供する給食について貴重な御意見だと、もちろん考えております。こうした保護者の方の御意見と専門家の御意見を合わせまして、給食の献立、また物資調達について、今後も引き続き担っていきたいと考えております。
○副議長(北畠克彦君) 末田 正彦議員。
◆34番(末田正彦君) 保護者の意見をしっかり尊重していっていただきたいと思っています。
この項の2点目ですけれども、学校給食運営委員会についてお尋ねします。
先ほどの質問ともかぶるところもあるかもしれませんが、聞いてください。
学校給食運営委員会は、学校における食育の推進に関すること、学校給食の円滑な運営を図ることなど、学校給食の運営に関する重要事項を調査、審議することを目的として設置するものと考えられています。
まず、学校給食運営委員会について、倉敷市教育委員会はどのような認識をお持ちなのか、お示しください。
○副議長(北畠克彦君) 早瀬教育次長。
◎教育次長(早瀬徹君) 学校給食運営委員会とは、岡山県の学校保健・安全・給食管理の手引の中で、学校給食活動の運営をより円滑にするための組織の例として掲載されております。
この手引では、単独校においては、学校給食は校長の指揮監督の下に教育委員会の指導助言を受け、地域、学校の事情、児童、生徒の実態などを考慮し、より効果的、効率的な組織づくりが必要となるとされております。
また、共同調理場においては、共同調理場の運営に関する重要な事項の審議及びこれに必要な調査研究を行い、共同調理場の長に助言する機関とされております。
○副議長(北畠克彦君) 末田 正彦議員。
◆34番(末田正彦君) 今、教育次長に読んでいただきました。僕もメモを持ってきまして、そのとおり書いていましたので、大変重要な位置づけだと思うのです。
次に、そういった重要な委員会なのですけれども、本市では未設置と聞いています。なぜ未設置なのか、理由をお聞きしたいと思っています。
学校給食運営委員会は、法律によって設置は義務づけられていませんが、学校給食行政を進める上では推奨されています。県内の多くの自治体で設置されています。議会事務局にお願いして、県内自治体での設置状況を調べていただきました。県内27自治体のうち17自治体で設置されています。そして、そのうちの16自治体は条例での設置となっています。
学校給食法第9条第2項には、学校給食を実施する義務教育諸学校の設置者は、学校給食衛生管理基準に照らして適切な衛生管理に努めるものとするとありまして、各種委員会の設置もその責務の一つと考えられています。共同調理場に関しては、文部科学省の通知、学校給食共同調理場の設置等についての中で、運営委員会を置くことが示されています。先ほどありました岡山県の学校保健・安全・給食管理の手引にも、設置がうたわれています。さらに、本市では、設置条例が廃止されたのですけれども答申内容は尊重しているとしている倉敷市21世紀学校給食検討委員会答申の中にも、平成12年の段階で既に明記されていました。
学校給食運営委員会は大変重要な委員会だと思うのですけれども、本市に学校給食運営委員会を設置しないのはなぜなのかということで、見解をお伺いしたいと思います。
○副議長(北畠克彦君) 早瀬教育次長。
◎教育次長(早瀬徹君) 学校給食運営委員会につきましては、岡山県が作成した学校保健・安全・給食管理の手引の中で、学校の実情に応じて学校保健委員会と共同開催することも効果的であるとされております。
倉敷市教育委員会では、各学校に学校給食運営委員会という名称の組織は設置しておりませんが、手引が要求する機能については、学校給食活動に関連するアレルギー対応検討委員会や学校保健委員会などを設置し、議論を行っております。
また、共同調理場には、学校長や栄養士で構成する学校給食共同調理場運営協議会を設置し、学校給食運営全般について必要な議論を行っております。
○副議長(北畠克彦君) 末田 正彦議員。
◆34番(末田正彦君) それに代わる委員会、いろんな委員会で議論しているということで答弁がございましたが、私は、それがいけないという話ではなくて、より一層学校給食の運営と管理をよくして進めていくためには、いま一歩進んで、こういった委員会を設置して、専門家、学校関係者、また、保護者の皆さんの意見を聞いて進めていくべきではないだろうかと思っているわけです。ぜひ、そういったことを踏まえて検討していってもらいたいと思っています。今やっていることが悪いと言っているわけでは、決してないので、より一層進めていくためには、そうした包括的に給食のことを考えられる委員会を、学校並びに共同調理場に設けるのがいいのではないかという意見です。
それでは、この項最後ですけれども、倉敷市ホームページ記載の倉敷市の学校給食のあゆみと実施状況からお尋ねします。
倉敷の学校給食という教育委員会の報告書がありますが、その中に献立原案の作成の流れというフローチャートがあります。そのフローの中に、学校(所)給食運営委員会での審査という記載があるわけですよ、審査が行われていることになっていると。これはどう答えるのか分かりませんけれども、どう理解すればいいのか、その点をお答えください。
○副議長(北畠克彦君) 早瀬教育次長。
◎教育次長(早瀬徹君) 先ほども御答弁させていただきましたが、単独校ではアレルギー対応検討委員会や学校保健委員会など、共同調理場では学校給食共同調理場運営協議会を設置し、献立作成や衛生指導、児童、生徒への食育などの給食運営に関する事項を協議しております。
倉敷市ホームページで使用している学校給食運営委員会の表記は、各学校や共同調理場で異なるため、岡山県教育庁が作成した学校保健・安全・給食管理の手引に、例として記載されている名称を用いておりました。このホームページにつきましては、今後、誤解が生じないよう、実態に沿った内容に修正させていただく予定です。
○副議長(北畠克彦君) 末田 正彦議員。
◆34番(末田正彦君) そうだと思っていたのですけれども、実態に即して直さなくても、これは置いていただいて、より一層進めていってもらいたいと僕は要望しておきたいと思っています。
○副議長(北畠克彦君) 末田 正彦議員、この際申し上げます。質問の途中でありますが、ここで休憩いたします。再開は2時15分からの予定です。
午後 2時 2分 休 憩
~~~~~~~~~~~~~~~
午後 2時15分 開 議
○副議長(北畠克彦君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
34番 末田 正彦議員、質問項目3番から質問を再開してください。
◆34番(末田正彦君) それでは、質問項目の3点目ですが、倉敷市人権政策推進計画について質問いたします。
本市では、2001年、平成13年に始まる倉敷市第五次総合計画の下で人権尊重の行政を具体的に推進するために、倉敷人権政策推進計画が2004年、平成16年9月に策定されました。そして、2011年度からスタートした倉敷市第六次総合計画が示す、その人らしさが尊重され、人権が守られる社会をつくる施策の推進のために、人権という観点からのまちづくりの指針として、2013年3月、平成25年ですけれども、倉敷市人権政策推進計画を改定して、現在に至っています。
人権政策推進計画改定から10年が経過いたしましたが、現計画の総括も必要ではないかと考えますが、見解をお示しください。
○副議長(北畠克彦君) 森市民局長。
◎市民局長(森吉晴君) 倉敷市人権政策推進計画は、本市の総合計画で掲げました誰もがその人らしさ(個性)を尊重され、幸せに暮らしていくことができているというめざすまちの姿を実現するために、その将来像を人権尊重の視点から分かりやすく示したものでございます。
その実施状況につきましては、毎年度、庁内組織である倉敷市人権施策推進会議や学識経験者等の委員によりまして組織される倉敷市人権施策推進協議会に報告いたしまして、計画の進捗状況を検証しており、引き続き人権が尊重される町の実現に向けた施策を進めてまいります。
○副議長(北畠克彦君) 末田 正彦議員。
◆34番(末田正彦君) 次に、計画改定についてお聞きしたいと思うのですが、現在、多様な性を認め合う社会の実現が大きなテーマとなっています。LGBTQ+、今プラスもついていますが、SOGI(ソジ)、性的指向・性自認に関する差別のない社会をつくること、それは社会の全ての構成員が個人の尊厳を尊重され、暮らしやすい社会になるからであります。
倉敷市人権政策推進計画は、改定から10年が経過しましたが、このLGBTQ+、SOGIに関する点での検討が遅れていると思われます。
こうした点も含めて、計画の再改定が必要と考えますけれども、見解をお示しください。
○副議長(北畠克彦君) 森市民局長。
◎市民局長(森吉晴君) 倉敷市人権政策推進計画は、平成25年3月に改定いたしました。その中で、本市の人権施策推進体制や人権啓発・教育手法をお示しし、個別の人権課題につきましては、課題別施策の推進として掲げております。しかし、その後、性的マイノリティーの捉えられ方が様々に変化してきており、性的指向及び性自認が性同一性障がいと同一視されるなど、いまだに正しい理解がなされていない実態がございます。
こうした人権課題に対しましては、推進計画に定める人権について考え、学ぶ、多様な機会を提供する人権啓発の取組、また、特定の部局だけでなく、全ての部局が組織の枠を超えて連携し、性的マイノリティーへの正しい理解と人権意識の確立に取り組んでまいります。
また、推進計画の改定につきましては、総合計画の基本理念の変更や広がりを見せる様々な人権課題に応じて、総合的に判断してまいります。
○副議長(北畠克彦君) 末田 正彦議員。
◆34番(末田正彦君) 改定については様々な課題があって、総合的に見直さなくてはならないと、多分そのとおりだと思っていますが、ちょっと1点だけ再質問ですが、現計画には、今さっき少しお話が出ましたように、性同一性障がいという記述が残っています。これは早急に改善しなければならないことだと考えています。
全面的な改定がなかなか困難であるということであるならば、部分的にでも見直しに着手するという考えがあってもいいのではないかと思いますけれども、再度お尋ねします。
○副議長(北畠克彦君) 森市民局長。
◎市民局長(森吉晴君) 性同一性障がいは、世界保健機関の国際疾病分類におきまして精神疾患から外され、性の健康に関連する状態群として扱われていると認識いたしております。
市民の皆様への啓発といたしましては、他部局とも連携し、性的マイノリティーの正しい理解と人権意識の確立に取り組んでまいりますので、御理解のほどよろしくお願いいたします。
○副議長(北畠克彦君) 末田 正彦議員。
◆34番(末田正彦君) 今、SOGI、性的指向・性自認という概念に立ってきているので、その点も含めて、今後しっかり考えていってもらいたいと思っています。
それでは最後に、旧倉敷天文台スライディングルーフ観測室等に関わって質問いたします。
この旧倉敷天文台スライディングルーフ観測室は、倉敷市のホームページによりますと、大正15年に原 澄治の資力と京都帝国大学教授山本 一清の支援により、日本最初の民間天文台として建てられたもので、広く一般に開放されてきました。中略しますが、屋根が破風の角度に沿って東西方向に滑り降りるように開くという非常に珍しい構造を持っており、科学史上においても貴重な建物であることから、平成13年8月28日に国の登録有形文化財に登録されましたとあります。
倉敷市では、故本田 實氏生誕100周年となる2013年、平成25年にこの観測室を公益財団法人倉敷天文台から譲り受けて、創立当時に近い姿でライフパーク倉敷に移築、復元を行って、現在10年が経過しています。
そこで、この項の1点目ですが、旧倉敷天文台スライディングルーフ観測室の活用についてとして4点お聞きします。
本年は、故本田 實氏生誕110周年、また、旧倉敷天文台スライディングルーフ観測室移築10周年に当たることから、市民の方から、この方は天文愛好家の方なのですけれども、何か記念になるような取組はできないだろうかという声が寄せられました。そこで、まずは観測室に出向きました。
議長の許可を得まして資料を提出しています。資料2を御覧ください。
これは、現在の観測室の状態です。滑り降りてくるスライディングルーフを支える受け材及び柱の上部が腐食しています。外壁も、塗装が剥がれ落ちているのが分かります。施設の適正な管理ができているとは到底思われません。このままでは朽ち果ててしまうでしょう。
2013年2月議会で伊東市長は、この倉敷天文台のスライディングルーフ観測室は、日本最初の民間天文台として貴重な国民的財産であることから、ライフパーク倉敷に移築し、後世に残すものですと答弁されています。
教育委員会は、この施設の現状についてどのような認識をお持ちですか。お答えください。そしてまた、早急な施設の改修、改善が必要と思われますが、見解をお示しください。
○副議長(北畠克彦君) 早瀬教育次長。
◎教育次長(早瀬徹君) 旧倉敷天文台スライディングルーフ観測室は、先ほど議員からも紹介がありましたが、大正15年に創設された我が国初の民間天文台であり、国の登録有形文化財でもある貴重な科学教育に関する文化遺産です。また、本市名誉市民である倉敷天文台創設者原 澄治氏、同じく名誉市民の倉敷が世界に誇る天文家本田 實氏と大変ゆかりの深い施設でもあります。
この観測室は平成25年8月に、所有者であった公益財団法人倉敷天文台の施設の改築に伴い市が譲り受け、ライフパーク倉敷に移築したものです。
昨年末の点検時に、支柱の一部が損傷していたため、現在、文化財としての価値を損なわないよう、文化庁、県とも協議しながら、慎重に改修方法について検討しているところです。
○副議長(北畠克彦君) 末田 正彦議員。
◆34番(末田正彦君) 慎重に改修の検討をしていると。登録有形文化財でありますので、いろんな困難もあるかと思いますけれども、このままではあまりにも恥ずかし過ぎます。寄贈してくださった人にも顔が立たないと思うのですよ。ですから、一刻も早く改修してくださることを要望しておきます。
次に、これまでの活用実績についてお尋ねします。
2013年2月議会で伊東市長は、我が党の田辺 昭夫議員の質問に答えて、移築後の活用方法については、本田氏ゆかりの資料を展示するとともに、当時観測していたように屋根をスライドさせて開放し、天体観望会を行うことができるようにしていきたいと答弁されていました。
オープニングのときには、私も見させてもらいましたけれども、これまでどういった活用がされてきたか、その活用実績について具体的にお示しください。
○副議長(北畠克彦君) 早瀬教育次長。
◎教育次長(早瀬徹君) 科学センターでは、平成25年8月のライフパークの集いに合わせて、観測室の移築を記念してオープニングセレモニーや見学会を行いました。また、平成26年度には、観測室を活用して太陽観察会や天体観測会を春と秋に開催し、平成27年度以降は、ゴールデンウイークに実施するこどもの日スペシャルでも太陽観察会を継続し、より多くの皆さんに知っていただくよう努めているところです。
また、科学センター主催の天文ボランティア研修会、中高生対象の天文クラブ講座等で施設を紹介するほか、倉敷天文台の歴史や本田 實氏の功績等について学芸員が解説する見学会を開催するなど、観測室の活用に取り組んでおります。
○副議長(北畠克彦君) 末田 正彦議員。
◆34番(末田正彦君) 様々な取組をなさっているということはお聞きいたしましたが、観測室が今の状態になってから半年以上過ぎていますよね。そうしたことを考えてみると、もっと有効に利用できるのではないかと思っているのですよ。そうしたことも含めて、次の質問に入るのですが、故本田 實氏の生誕110周年、また、旧倉敷天文台スライディングルーフ観測室移築10周年に当たるわけですけれども、記念行事などを計画しているのかどうなのか、お尋ねしたいと思っています。
100周年の記念イベントでは、本田 實氏の偉業を紹介するプラネタリウム作品の特別上映や講演会の開催、また、ふだんは展示保存されている望遠鏡、50センチドブソニアン反射望遠鏡を使っての天体観望会などが行われたと聞いています。
本年、何か記念行事などの計画があるのでしょうか。答弁を求めたいと思います。
○副議長(北畠克彦君) 早瀬教育次長。
◎教育次長(早瀬徹君) 倉敷科学センターでは、本田 實氏の生誕110周年、旧倉敷天文台スライディングルーフ観測室の移築10周年となる本年11月に、同センターで制作した本田 實氏の活躍を紹介するプラネタリウムの特別投映やパネル展の開催などを検討中です。
○副議長(北畠克彦君) 末田 正彦議員。
◆34番(末田正彦君) 11月に記念行事を行うということで、よろしくお願いいたします。
そして、次にですが、今後の活用計画についてお尋ねしたいと思っています。
まずは、一刻も早く観測室の修繕、改修を行ってもらいたいと思いますし、そして今後の活用計画について、今計画があればお答えください。
○副議長(北畠克彦君) 早瀬教育次長。
◎教育次長(早瀬徹君) 現在、観測室の改修方法について検討しているところですが、改修の後には、倉敷科学センターでは、ゴールデンウイークに実施するこどもの日スペシャルに加え、2月に開催する倉敷市こどもまつりなど、多くの子供たちが集まるイベントに合わせて、太陽観察会を実施する予定です。
また、倉敷天文台の歴史や本田 實氏の功績を紹介する講座、さらに観測室の見学会の開催、ホームページへのスライディングルーフ開閉動画の掲載など、観測室を活用して、多くの方に星空への興味を持っていただけるよう取り組んでまいります。
○副議長(北畠克彦君) 末田 正彦議員。
◆34番(末田正彦君) ちょっと聞きたいのですけれども、これはちょっと昔、2013年9月議会、同じく我が党の田辺 昭夫議員が今後の活用、運営について質問したことがあるのですよ。大切な国の登録有形文化財だから、ライフパーク倉敷の職員だけではなくて、関係者も入れた運営委員会をつくって運営してはどうかという提案を行っています。
ライフパークの職員には、優秀な方がいらっしゃるのですけれども、1人だとなかなか大変だと思うのですよ。やはり倉敷市には倉敷天文台があって、その周りでいろんな活動を支えている愛好家の方がいます。そうした方の知恵を借りるためにも、運営委員会をつくって運営してはどうかという提案だったと思うのですけれども、そのときに当時の國枝教育次長は、今後検討してまいりたいと答えられています。
その後、恐らくどうともなっていないと思うのですけれども、その後、どうなっているのか、お聞きしたいと思っています。再質問で申し訳ありません。
○副議長(北畠克彦君) 早瀬教育次長。
◎教育次長(早瀬徹君) 貴重な文化遺産でございますので、広く市民の方に活用いただけるよう、現在、倉敷科学センター協議会がございます。そういった中で、今後の活用方法等について委員さんの御意見を伺ってまいりたいと考えております。
○副議長(北畠克彦君) 末田 正彦議員。
◆34番(末田正彦君) その当時、この委員会をつくってということは、検討してまいりたいと答えられましたけれども、その後、何もなかったと感じているのですよね。そういった運営委員会方式を採用するのも、一つはいい作戦だと思うのですよ。
ぜひ検討してもらいたいということを言っておきたいのですけれども、どうでしょうか。
○副議長(北畠克彦君) 早瀬教育次長。
◎教育次長(早瀬徹君) 旧倉敷天文台スライディングルーフ観測室の運営委員会のようなものをつくってはどうかという御意見ですけれども、このスライディングルーフの観測室だけではなく科学センターには、現在、本田 實氏のコーナーもつくり、様々な形で天文に関する情報提供を、科学センターも併せてやっております。
現時点では、この倉敷科学センター協議会などで、引き続き御意見も伺いながら進めてまいりたいと考えております。
○副議長(北畠克彦君) 末田 正彦議員。
◆34番(末田正彦君) 10年前にも提案して、今回も提案させてもらっているので、一回検討してもらいたいと、今日は申し上げておきたいと思います。
この項2点目ですけれども、倉敷天文台2026年開設100周年についてお尋ねしたいと思います。
3年後の2026年に、倉敷天文台が開設100周年を迎えます。倉敷天文台では、100周年に向けてユニークな観望会の実施など、新たな取組を展開しているとお聞きしております。
山陽新聞にも、新星発見の聖地2026年に100周年と、倉敷天文台がいろんなことをやられている記事が紹介されていました。
倉敷市は、倉敷天文台と何かと縁がありまして、ライフパーク倉敷において、旧倉敷天文台スライディングルーフ観測室を活用してのコラボ事業など、市として何かできることがあるのではないかと思っているのですけれども、何か考えがあれば、お答え願えればと思います。
○副議長(北畠克彦君) 伊東市長。
(市長 伊東 香織君 登壇)
◎市長(伊東香織君) お話がありましたように、公益財団法人倉敷天文台におかれましては、令和8年11月に開設100周年を迎えられます。日本で初めての民間天文台であり、また、国の登録有形文化財でもございます、この旧倉敷天文台スライディングルーフ観測室をライフパーク倉敷に頂いておりますけれども、本当に大変歴史のある場所であります。そして、倉敷天文台におかれましては、100周年記念事業を既に令和3年から開始されておりまして、倉敷科学センター、市といたしましても、令和3年5月に同天文台のオンライン講演会でありますとか、また昨年、令和4年2月に観望会が開催されたときに、市の科学センターの学芸員が講師を務めるなど、今までも協力を行ってきているところでございます。
今後も令和8年の100周年に向けまして、市のほうは旧倉敷天文台スライディングルーフ観測室のほうも譲り受けさせていただいておりますので、お話もありましたように、いろいろな面で連携を図りながら、倉敷天文台の周知、PRということも、もちろんそうですし、それから市の子供たちが天文により一層興味を持っていただけるように、いろいろしていければいいなと思っており、取り組んでいきたいと思っております。
○副議長(北畠克彦君) 末田 正彦議員。
◆34番(末田正彦君) ライフパーク倉敷は、今度、自然史博物館も移設の計画もあって、科学の問題とかいろんな問題で、より一層充実した施設になってくると思うのですよ。
旧倉敷天文台スライディングルーフ観測室は、今本当に情けない格好になっていますけれども、早く直していただいて、多くの人のコロナでうっとうしい気分が払拭されるように、星を見る会などを積極的に開いていただいて、子供たちを喜ばせてあげたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。
以上で質問を終わります。ありがとうございました。(拍手)
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