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令和5年第7回倉敷市議会(第4回定例会) 12月11日(月) 本会議 質問
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内容
会議録
令和5年第7回倉敷市議会(第4回定例会)
12月11日(月) 本会議 質問
日本共産党倉敷市議会議員団
田辺 牧美 議員
1 インボイス制度について
2 学校給食について
3 市民の命と健康を守る施策について
4 墓地の管理について
◆10番(田辺牧美君) (拍手) こんにちは。日本共産党倉敷市議会議員団の田辺 牧美です。
通告に従い4項目質問しますので、よろしくお願いいたします。
まず1項目め、インボイス制度について5点お伺いします。
1点目、インボイス制度周知についてお伺いします。
インボイス制度は、数々の問題点が指摘されてきましたけれども、今年10月から導入されました。これまで市は制度の周知に努めますとの答弁をしてこられましたけれども、これまでどのような制度周知に取り組んでこられたのか、お聞かせください。
○副議長(北畠克彦君) 別府文化産業局長。
◎文化産業局長(別府正樹君) 田辺 牧美議員さんの御質問にお答えさせていただきます。
インボイス制度は、多くの事業者に影響があることから、市内事業者に広く制度周知を行うことが重要であるとの認識の下、市では制度開始の約2年前から積極的な周知に努めてまいりました。具体的には、令和3年12月からのホームページでの制度紹介に始まり、令和4年3月号、12月号、令和5年1月号、6月号と計4回の広報紙への記事掲載に加え、窓口でのポスター掲示、SNSでの情報発信を行っています。また、税務署が行う制度説明会や商工会議所主催の個別相談会の広報への協力など、他団体と連携した制度周知にも取り組んでおります。
○副議長(北畠克彦君) 田辺 牧美議員。
◆10番(田辺牧美君) 現在、制度導入2か月ですけれども、既に多くの問題点が噴出しております。
インボイス制度を考えるフリーランスの会が10月20日から31日まで、インボイス制度開始1か月の意識調査をオンラインで行い、2,868人が回答し、調査結果を公表しています。回答者の2人に1人が経理事務負担を感じており、3割を超える方が説明や交渉の負担、手取りの減少を訴えています。未登録を理由に一方的な値下げや取引排除が行われた事例が200件以上ありました。約6割が仕事の見通しは悪いと回答し、廃業、退職、異動を検討中、または既に廃業、退職、異動したとの回答も、合わせて1割を超えています。
そこで、本市ではどのようなことが起こっているのか、市の認識をお聞かせください。
○副議長(北畠克彦君) 別府文化産業局長。
◎文化産業局長(別府正樹君) インボイスに関する事業者からの相談状況を商工会議所、商工会に確認したところ、制度開始前に比べて件数は減少傾向であるものの、継続的に相談があるとのことでした。相談内容といたしましては、インボイス登録をすべきかどうかに加え、取引上の実務に関することも増えているとのことです。
また、税務署からは、確定申告を控え、インボイス登録で新たに課税事業者となった個人事業主の制度説明会への参加希望が非常に多いと伺っております。
加えて、民間の信用調査会社による全国調査では、7割以上の事業者が制度導入後の業務負担の増加を懸念とのデータもあります。
こうした状況から、現在も一定数の方がインボイス登録を迷っている、また多くの事業者が経理や申告等の実務に負担や不安を感じているものと認識しております。
○副議長(北畠克彦君) 田辺 牧美議員。
◆10番(田辺牧美君) 続いて、倉敷市との契約において、企業会計を含めて市や市民にどのような影響を与えているのか、具体的にお聞かせください。
○副議長(北畠克彦君) 渡邊企画財政局長。
◎企画財政局長(渡邊浩君) インボイス制度の導入による影響について、一般会計は消費税法上、売上げと仕入れの消費税額が同額とみなされているため、申告義務が免除されており、インボイス制度の影響はございません。
企業会計につきましては、消費税の申告義務があるため、免税事業者との取引により額は未定ですが、一定程度の影響はあるものと認識しております。
なお、市民の皆様が行政サービスを利用される際の利用料金等については、現時点では影響はございません。
○副議長(北畠克彦君) 田辺 牧美議員。
◆10番(田辺牧美君) 今後の倉敷市との契約においても免税事業者が排除されることがないように対策を求めますが、いかがでしょうか。
○副議長(北畠克彦君) 尾崎総務局長。
◎総務局長(尾崎英樹君) 地方公共団体との契約におきましては、入札等に参加する事業者等に公平にその機会を提供する必要があり、そのための参加基準も公平に定める必要があると認識しております。一般会計につきましては、消費税法上、申告義務が免除されており、免税事業者であっても市との契約において排除されることはございません。
また、従前から消費税の申告義務のある上下水道事業などの企業会計におきましては、免税事業者との取引は仕入税額控除の対象外となりますが、現在は国の通知によりまして適格請求書発行事業者であるかどうかを競争入札の参加要件として定めることは適当でないとされているため、免税事業者を排除してはおりません。
今後につきましては、引き続き国の動向等を注視してまいります。
○副議長(北畠克彦君) 田辺 牧美議員。
◆10番(田辺牧美君) 将来にわたっても免税事業者が排除されることがないように、ぜひともお願いしたいと思います。
次に、相談窓口についてお伺いいたします。
建設業で頼まれて仕事に行っておられるある方は、受注先から言われて課税業者の登録をしたけれど、何をしたらいいのかさっぱり分からない、そもそもインボイス制度の仕組みが分からないと、不安を漏らしておられました。まだまだ制度の周知がされていないと感じます。相談窓口としては、国のコールセンターや税務署等、いろいろありますけれども、フリーランスの方や個人事業主の方などは、それらの相談窓口に相談し慣れていない方もたくさんおられます。ぜひ市でも相談に来られれば、丁寧に対応していただきたいと思いますけれども、市の考えをお聞かせください。
○副議長(北畠克彦君) 別府文化産業局長。
◎文化産業局長(別府正樹君) 市の相談窓口について、個人事業主を含む事業者からインボイスに関する相談を受けた場合は、相談内容をしっかりと把握し、対応するとともに、個別具体の相談につきましては、必要に応じ、税務署をはじめとする適切な判断と助言が得られる相談窓口に確実につなぐなど、事業者に寄り添った対応に努めています。
今後は、税務署との共催による事業者向け制度説明会の開催についても検討しており、こうした機会を通じて、職員のインボイス制度への理解の向上を図るとともに、税務署との連携を強化してまいりたいと考えております。
○副議長(北畠克彦君) 田辺 牧美議員。
◆10番(田辺牧美君) ぜひよろしくお願いいたします。
これまで明らかになったように、事業主側の問題点として、事務量の負担の大きさが言われております。そして、インボイス発行のために免税事業者から課税業者になった場合は、総売上げがたとえ1,000万円以下であっても消費税を納めなければならなくなりました。また、免税事業者は取引を継続させるために、消費税分を値引きせざるを得なかったり、反対に建設業などでは免税事業者である大工さんに来てもらう場合などには、消費税分をかぶることも出てきます。
一般消費者には、物価がいずれ上がることも起きてきます。事業主も消費者も苦しめられ、増税になっているというのがインボイス制度です。市民を苦しめるインボイス制度の廃止を国に求めていただきたいのですけれども、いかがでしょうか。
○副議長(北畠克彦君) 渡邊企画財政局長。
◎企画財政局長(渡邊浩君) インボイス制度につきましては、令和元年10月の消費税率の引上げに合わせて軽減税率が導入されたことに伴い、複数税率に対応した消費税の仕入税額控除の方式として令和5年10月から導入されております。市としては、これまで関係機関とも連携し、事業者への制度周知等に努めているところでございます。
インボイス制度の是非ということにつきましては、国で議論されるべきものと認識しております。
○副議長(北畠克彦君) 田辺 牧美議員。
◆10番(田辺牧美君) 市民の営業と生活を守る立場でインボイス制度の廃止を国にしっかり求めていただくことを強く要望し、次の項に移ります。
2項目め、学校給食について4点お伺いいたします。
1点目、2時間喫食についてお伺いします。
これまで何度も議論してまいりましたけれども、最近、京都市の方から、京都市は、倉敷市では大型共同調理場でも2時間喫食が守られているとして、超大型の学校給食共同調理場建設の計画を出してきた、倉敷市は本当に2時間喫食ができているのですかとの問合せがありました。2時間喫食ができているかどうかは、本市だけの問題ではなく、他市にも影響しています。曖昧にはできない問題であり、改めてお伺いいたします。
学校給食衛生管理基準で定められている2時間喫食は、どのような理由で守らなければならないのでしょうか、お尋ねいたします。
○副議長(北畠克彦君) 早瀬教育次長。
◎教育次長(早瀬徹君) 学校給食衛生管理基準には、調理後の食品は適切な温度管理を行い、調理後2時間以内に給食できるよう努めることと示されております。これは、独立行政法人日本スポーツ振興センターが発行した学校給食衛生管理基準の解説によりますと、食中毒菌をつけた食品を30度の室内に放置した場合、3時間以降に菌の増殖が認められたという実験結果を受けたものであると考えております。
○副議長(北畠克彦君) 田辺 牧美議員。
◆10番(田辺牧美君) では、倉敷中央学校給食共同調理場で2時間喫食が守られている割合は、昨年9月議会でお尋ねしたときは、約半数以上という答弁でしたけれども、令和5年度現在までの割合はどのくらいでしょうか、お尋ねいたします。
○副議長(北畠克彦君) 早瀬教育次長。
◎教育次長(早瀬徹君) 今年度、倉敷中央学校給食共同調理場では、2時間以内で給食できた割合につきましては51%となっております。
○副議長(北畠克彦君) 田辺 牧美議員。
◆10番(田辺牧美君) ずっと50%前後で推移しており、今51%ということですけれども、51%までしか行っていない、守れていない要因は何でしょうか、お尋ねいたします。
○副議長(北畠克彦君) 早瀬教育次長。
◎教育次長(早瀬徹君) 倉敷中央学校給食共同調理場では、委託業者から提出される作業工程表と配食の順番を倉敷中央学校給食共同調理場の栄養士が精査し、手順の安全性や効率性を日々確認しております。
給食調理における時間の短縮を図るために献立を画一的で単純な内容にすることは、食育を進める上では望ましくなく、多様な献立を児童、生徒に提供することが重要であると捉えております。
なお、定期的に、常温で保管した給食献立の調理後すぐ、2時間後、4時間後のタイミングで食中毒菌等の検査を実施し、細菌の増殖がないかを確認しており、現在まで食中毒菌は検出されておらず、安全、安心な給食の提供ができております。
今後も、手順の安全性や効率性を日々確認しながら、2時間以内に給食ができるように引き続き努めてまいります。
○副議長(北畠克彦君) 田辺 牧美議員。
◆10番(田辺牧美君) ずっと手順、工程を詰めてこられたということですけれども、それでも守れない。当然画一的なものは望ましくないということで、そこで努力されているのはよく分かりますし、そこは絶対に譲ってはいけないところだと思いますけれども、それでもこれ以上上がらないというのはなぜでしょうか、もう一度お尋ねいたします。
○副議長(北畠克彦君) 早瀬教育次長。
◎教育次長(早瀬徹君) 給食までの時間が2時間を超えることにつきましては、献立による工程の違い、副食の組合せなど、様々な要因が考えられます。
2時間給食に努めてまいりますが、倉敷中央学校給食共同調理場においては、定期的な検査も行いながら、安全、安心な給食提供を行ってまいります。
○副議長(北畠克彦君) 田辺 牧美議員。
◆10番(田辺牧美君) 再度お尋ねいたします。
2時間喫食が守られない理由の一つに、1レーンが3,000食、4,000食という大量の食数であるということは要因であると考えられていますか、いかがでしょうか。
○副議長(北畠克彦君) 早瀬教育次長。
◎教育次長(早瀬徹君) 先ほども申し上げましたが、食数というよりも、献立による工程の違い、副食の組合せなど様々な要因があると考えております。
倉敷市におきましては2時間給食に今後も努めてまいりますが、定期的な検査をきちんと行いながら安全、安心な給食提供を行ってまいります。
○副議長(北畠克彦君) 田辺 牧美議員。
◆10番(田辺牧美君) 食数の多さについては、お認めになりませんですね。
再質問です。調理時間の短縮のために、カット野菜を導入するというようなことは考えておられないでしょうね。カット野菜は、事前にカットしておくので、保存のために次亜塩素酸ナトリウムなどの消毒液を使用いたします。また、切り口の断面が増えた状態での保存であり、水溶性の栄養も流れ出して減少するなどの点から使用すべきではなく、学校給食は当日調理が大原則ですので、今後も導入しないということでよろしいでしょうか、確認いたしますがいかがでしょうか。
○副議長(北畠克彦君) 早瀬教育次長。
◎教育次長(早瀬徹君) 倉敷市では、カットした生鮮野菜は給食には導入しておりません。
○副議長(北畠克彦君) 田辺 牧美議員。
◆10番(田辺牧美君) 今後もしないということでよろしいでしょうか、再確認です。
○副議長(北畠克彦君) 早瀬教育次長。
◎教育次長(早瀬徹君) 給食の提供には、やはり安全、安心にするために様々な検査をきちんと行っております。今議員さんから御提案がありましたカット野菜については、現時点では導入しておりません。ですので、今後のことも含めまして、給食にカットした生鮮野菜は今導入しておりませんので、必要な検査等については今後も行いながら、食の安全を担保して給食については提供してまいりたいと考えております。
○副議長(北畠克彦君) 田辺 牧美議員。
◆10番(田辺牧美君) 将来どうするかについては、今お触れになられませんでした。非常に不安でございますけれども、今後も使うことがないというふうに強く要望して、次に行かせていただきます。
○副議長(北畠克彦君) 田辺 牧美議員、この際申し上げます。
質問の途中ですが、ここで休憩いたします。再開は2時10分からの予定です。
午後 1時58分 休 憩
~~~~~~~~~~~~~~~
午後 2時10分 開 議
○副議長(北畠克彦君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
10番 田辺 牧美議員、質問項目2番から再開してください。
◆10番(田辺牧美君) 今後建設予定の(仮称)倉敷学校給食共同調理場、(仮称)児島学校給食共同調理場、玉島地域に整備予定の学校給食共同調理場においても2時間喫食を守るように求めます。
昨年9月議会で同様の質問をいたしましたけれども、早瀬教育次長は、学校給食共同調理場の運営におきましては、調理後2時間以内に給食できるよう努めてまいりますと答弁されましたけれども、倉敷中央学校給食共同調理場で、先ほど御答弁がありました51%です。1レーンが3,000食以上という同じ構造にしたのでは、それはもう言ってみるだけで、できないと思います。どうやって2時間喫食を達成するのでしょうか、お伺いいたします。
○副議長(北畠克彦君) 早瀬教育次長。
◎教育次長(早瀬徹君) 現在建設中の(仮称)倉敷学校給食共同調理場及び(仮称)児島学校給食共同調理場、また玉島地区に整備予定の学校給食共同調理場においては、最新の設備を備えた施設を整備する予定です。これらの施設においては、設備の充実だけではなく、倉敷中央学校給食共同調理場で実践している安全性や効率性を重視した調理作業手順を取り入れるとともに、給食の安全性を担保する細菌検査も実施するなど、安全、安心な給食を提供してまいりたいと考えております。
学校給食共同調理場の運営におきましては、適切な温度管理を行い、調理後2時間以内に給食できるよう努めてまいります。
○副議長(北畠克彦君) 田辺 牧美議員。
◆10番(田辺牧美君) 最新の機械など、いろいろなことを取り入れるとおっしゃられましたけれども、まずは倉敷中央学校給食共同調理場で2時間喫食が達成できる、これが最優先ではないかと思います。
次に、参ります。
この項2点目、玉島地域の調理場は直営・自校方式を求めてお尋ねいたします。
まず、玉島地域の小・中学校の調理場改修費用と共同調理場建設費用との比較検討についてです。
今年6月議会でも同様の質問をし、早瀬教育次長は、まだ対象校も決まっていないので、比較検討することは困難ですとの答弁でした。対象校が決まった場合には比較検討していただきたいと要望したところですけれども、再度建設費用の検討を始めることを求めるものです。
その理由は、玉島地域の自校方式の学校は、小学校8校、中学校2校です。長尾小学校、富田小学校、玉島北中学校のように比較的新しい調理場もあれば、老朽化が進み、既に親子方式にしているところもあります。早急に改修が必要な学校もあります。(仮称)倉敷学校給食共同調理場建設に関わっては、PFI方式で設計、建設、調理、管理費、運搬費が一括費用として示され、結局建設費用が幾らだったのか、調理設備が幾らだったのか、委員会で質問いたしましたけれども明らかにされませんでした。後からの検証さえできない状態です。過去に十分な比較検討ができず、結局は老朽化が進み、安全が確保できないからと、大型調理場建設に見切り発車した経過があります。対象校が決まらなくても、早晩改修が必要なことに変わりはないのですから、まず自校方式で改修したらそれぞれの学校は幾ら費用がかかるのかの試算から検討してはどうでしょうか、お伺いいたします。
○副議長(北畠克彦君) 早瀬教育次長。
◎教育次長(早瀬徹君) 学校給食調理場の更新につきましては、令和2年5月に公表した倉敷市学校給食調理場整備に係る基本方針で既にお示ししているとおり、共同調理場を市内に3か所程度設置し、安定的な給食提供ができることを目指すこととしており、この方針に沿って調理場の整備を進めております。
現在、玉島地区における学校給食共同調理場の整備検討調査を行っておりますが、給食の提供を受ける対象は、主に玉島地区の小・中学校を考えております。具体的な対象校につきましては、児童・生徒数の推移や自校方式調理場の状況などを踏まえて検討しているところであり、費用を比較することは困難であります。
○副議長(北畠克彦君) 田辺 牧美議員。
◆10番(田辺牧美君) 次に、食育やアレルギーにも配慮したおいしい自校方式の学校給食の継続を求めて質問をいたします。
自校方式の学校給食は、何といっても出来たての給食を食べることができるのでおいしいです。共同調理場が多い中学校の中にあって、自校方式の玉島北中学校に異動してこられた先生方は違いが分かるので、自校方式の給食は本当においしいと言われます。これは、調理場で働いている調理員さんが一手間工夫してくださったり、出来たてを食べることができる自校方式のよさだからです。
倉敷中央学校給食共同調理場建設計画が出たときに、市内各地の子供さんの声を聞きましたけれども、自校方式の学校では、自分の学校の給食がおいしいと誇らしげに語る声が出されていました。自校方式なら、栄養士さんや栄養教諭が配置されています。以前はアレルギーに配慮した代替食も提供されていました。40年後、50年後には一気に4つの大型調理場建て替えの時期を迎えることになってしまいます。玉島地域は、老朽化が進んだところから順次改修して、自校方式を継続することを求めますが、いかがでしょうか。
○副議長(北畠克彦君) 早瀬教育次長。
◎教育次長(早瀬徹君) 食育につきましては、倉敷市内の全ての小・中学校で年間計画を作成し、家庭科や保健体育などの授業に栄養教諭等が参画し、また給食時間においても献立を題材に栄養や地産地消などの指導を行っております。
また、食物アレルギーのある児童、生徒の対応については、倉敷市教育委員会が平成29年12月に作成した学校における食物アレルギー対応の手引に従って、市内統一の対応をしております。
こうしたことから、食育や食物アレルギー対応においては、自校方式の学校も、共同調理場から給食提供を受ける学校も、いずれも適切に対応できているものと考えております。
○副議長(北畠克彦君) 田辺 牧美議員。
◆10番(田辺牧美君) 次に、防災の観点からもお尋ねいたします。
指定避難所にもなる小・中学校では、長期的な避難所となった場合、自校方式の給食調理場では調理機器を動かすことが不可能な場合であっても、調理器具や食材などもそろうので、防災拠点として炊き出しなどにも活用できるのではないでしょうか、御所見をお伺いいたします。
○副議長(北畠克彦君) 早瀬教育次長。
◎教育次長(早瀬徹君) 防災拠点として調理場を稼働させる場合、調理場が被害を受けず、電気や水道などのインフラが機能し、食材等の安定供給が可能で、大型の調理器具を扱える調理員を確保するなどの条件を整える必要があり、容易に稼働できるものではないと考えております。
○副議長(北畠克彦君) 田辺 牧美議員。
◆10番(田辺牧美君) 実際には稼働しているところもありますので、工夫次第だと思っております。
次に、玉島地域の学校給食調理場は、長期的には全て自校方式にすることを求めます。
玉島地域では、旧玉島学校給食共同調理場建設の際に、2つの中学校だけでは食数が足りないとの理由で、上成、乙島、玉島の3つの小学校が早くから共同調理場に統合されました。上成小学校や乙島小学校、玉島東中学校は高台にあり、防災拠点としても自校方式にする優位点があると考えます。玉島小学校は自校方式になってもいいように設計されていたという経過があります。この5校は、今倉敷中央学校給食共同調理場からの配送になっていますけれども、順次分離し、将来的には全て自校方式にすることを求めますが、いかがでしょうか。
○副議長(北畠克彦君) 早瀬教育次長。
◎教育次長(早瀬徹君) 令和2年5月に公表した倉敷市学校給食調理場整備に係る基本方針でお示ししておりますが、食数が1,000食以上の調理場は自校方式で更新し、新たに6,000食から8,000食規模の複数の献立ラインを有する共同調理場を市内に3か所程度設置することとしております。
市内の自校方式調理場の多くが老朽化している状況にあり、子供たちに安全、安心な給食提供が行えるよう、共同調理場の整備を進めてまいりたいと考えております。
○副議長(北畠克彦君) 田辺 牧美議員。
◆10番(田辺牧美君) それでは、今後のスケジュールについてお尋ねいたします。
先ほど触れられましたけれども、再度お尋ねいたします。
旧玉島学校給食共同調理場跡地を調査されておられますけれども、今後はどのようなスケジュールで調理場更新を進めるのでしょうか、改めてお尋ねいたします。
○副議長(北畠克彦君) 早瀬教育次長。
◎教育次長(早瀬徹君) 現在、令和7年3月閉校予定の市立玉島高等学校跡地を候補地として、玉島地区における学校給食共同調理場の整備検討調査を行っております。
今後のスケジュールにつきましては、調査内容を踏まえまして決定してまいりたいと考えております。
○副議長(北畠克彦君) 田辺 牧美議員。
◆10番(田辺牧美君) この項3点目、調理員の雇用確保についてお尋ねいたします。
倉敷市では、この間、学校給食調理場の民間委託が進み、調理員さんが市の職員として働く場がどんどん狭められてきており、不安を抱えておられます。
昨年9月議会の答弁で教育委員会からは、現在市が任用しております正規調理員、会計年度任用職員につきましては、他の調理場への異動を行うことにより、引き続き雇用を維持することとしておりますとの答弁がありました。
そこで、この間、調理員の雇用確保はどのように行ってきたのでしょうか、お尋ねいたします。
○副議長(北畠克彦君) 早瀬教育次長。
◎教育次長(早瀬徹君) 調理員の雇用につきましては、直営で運営する調理場の数と職員数を採用や異動により調整しております。その上で、任用期間中である正規調理員と会計年度任用職員につきましては、他の調理場への異動を行うことにより、引き続き雇用を確保しています。
○副議長(北畠克彦君) 田辺 牧美議員。
◆10番(田辺牧美君) 今後の調理員の雇用確保を求めて質問をいたします。
市は、契約期間内に解雇しなければよいとの認識を持っておられるのでしょうか。契約期間内に解雇するなどは当然許されるものではなく、雇用維持は当然です。しかし、現在市が行おうとしているのは、雇い止めです。倉敷市教育委員会は学校給食調理員、学校図書館司書、校務員、幼稚園補助員の会計年度任用職員の募集をしていますけれども、調理員以外は最長5会計年度を限度に、選考により再度任用する場合がありますとの記述がありますが、調理員にはありません。調理員にもかつてはありましたが、今回はありません。1年間で雇い止めです。会計年度任用職員制度は、自治体ごとにばらばらだった非正規職員の処遇を統一して、令和2年、2020年度から始まりました。雇用が安定しているイメージがある自治体職場ですけれども、実際には非正規職員は4割以上を占め、その多くは女性であり、低い賃金に抑えられています。失われた日本経済の30年を取り戻すために、今まさに賃金アップ、労働者の処遇改善が求められています。国や自治体が率先して人件費のコストカットをやめ、不安定な短期反復雇用をなくすことが必要です。男女の賃金格差をなくしていくためにも、処遇改善が必要です。ましてや、今後新たに働く場を縮小したり、労働条件を切り下げるようなことがあってはいけません。倉敷市においても調理員の雇用の場を今までどおり確保することを強く求めますが、いかがですか。見解を求めます。
○副議長(北畠克彦君) 早瀬教育次長。
◎教育次長(早瀬徹君) 現在、市が任用しております会計年度任用職員につきましては、他の調理場への異動を行うことにより、任用期間満了まで引き続き雇用を維持することとしており、また任用期間満了後においても再度の採用試験の受験を可能としております。
なお、採用試験を行う場合における任用期間や採用数につきましては、直営で運営する調理場の数や必要となる職員数などを検討した上で、決定してまいります。
○副議長(北畠克彦君) 田辺 牧美議員。
◆10番(田辺牧美君) 今私が言いましたのは、直営で働く場所をどんどん狭めておいて、そして働く場をなくしていって採用数を減らすということが、これはやめるべきではないですかということを申し上げたわけです。そのことについてはいかがでしょう。
○副議長(北畠克彦君) 早瀬教育次長。
◎教育次長(早瀬徹君) 先ほども御答弁した中にございますが、倉敷市教育委員会におきましては、令和2年5月に公表した倉敷市学校給食調理場整備に係る基本方針に従い、食数が1,000食以上の調理場は自校方式で更新し、その他の調理場は共同調理場化することとし、整備を進めております。
現在市が任用しております会計年度任用職員につきましては、他の直営の調理場への異動を行うことにより、任用期間満了まで引き続き雇用を維持することとしており、また任用期間満了後においても再度の採用試験の受験は可能としております。
なお、採用試験を行う場合における任用期間や採用数については、直営で運営する調理場の数や必要となる職員数などを検討した上で決定してまいります。
○副議長(北畠克彦君) 田辺 牧美議員。
◆10番(田辺牧美君) これ以上、直営で働く調理員さんの場が狭められることがないように強く求めて、次に参りたいと思います。
次に、この項4点目、レトルト調理について、6月に引き続きお尋ねいたします。
今まで約1年間レトルト調理の試作を繰り返し行ってきたと答弁しておられますけれども、具体的に何をやってこられたのでしょうか。どれぐらいの人員体制で行ってこられたのでしょうか、お教えください。
○副議長(北畠克彦君) 早瀬教育次長。
◎教育次長(早瀬徹君) 倉敷中央学校給食共同調理場では、アレルギー専用調理室に高温高圧調理機、いわゆるレトルト調理機を導入し、食物アレルギーを抱える児童、生徒への代替食提供を目指し、献立開発、試作調理、衛生検査などを実施してまいりました。
具体的な試作調理としては、食材の選定、食材の切り方、調味料の量、加熱時間などについて繰り返し調理し、味、見た目、食べやすさなどを調整してまいりました。
このたび、エビ、イカ、タコの代替食として提供できることとなったため、11月に開催した倉敷中央学校給食共同調理場運営協議会で校長や給食主任に試食をしていただいたところです。
○副議長(北畠克彦君) 田辺 牧美議員。
◆10番(田辺牧美君) 次に、レトルト食品規格基準についてお尋ねいたします。
私は先日、ある大手のレトルト食品製造メーカーにレトルト食品製造の大まかな過程や殺菌処理、製造する部屋の管理などについて電話で尋ねました。
食材を専用の容器に入れ、100度以上の高温高圧処理をする。最初の段階では無菌ではないが、高温高圧処理の段階で殺菌がされる。何度の温度で何分処理をするかは、メーカーによって違うのでお教えすることはできない。高温高圧処理をすると味や風味が変わるので、高温高圧処理をする前の材料は違う味がするとのことでした。つまり、最初の材料や味つけをどうするのか、何度で何分高温加圧処理をするかは、企業秘密であるわけです。
そこで、お尋ねいたします。
安全管理上、現在倉敷中央学校給食共同調理場で行っている作業は、厚生労働省が発出している食品、添加物等の規格基準に沿って行われているということでよいのでしょうか、お尋ねいたします。
○副議長(北畠克彦君) 早瀬教育次長。
◎教育次長(早瀬徹君) 倉敷中央学校給食共同調理場において実施している代替食の試作におきましては、食品、添加物等の規格基準に基づき調理を行っております。
また、試作した代替食の安全性を確認するため、この基準が定める容器包装詰加圧加熱殺菌食品の成分規格試験法に基づく検査を厚生労働省の認可を受けた食品衛生法登録検査機関で実施しており、安全性は確保できております。
○副議長(北畠克彦君) 田辺 牧美議員。
◆10番(田辺牧美君) 次に、手順書の作成についてお伺いいたします。
完成したレトルト食品を検査に出して食中毒菌が検出されなかったというだけでは、たまたまその検体がマイナスだっただけかも分かりません。作成した全てのレトルト食品の安全性を担保するためには、開発途中のデータの検証と工程管理が必要と考えます。レトルト調理の工程管理の手順書は作成されているのでしょうか。
○副議長(北畠克彦君) 早瀬教育次長。
◎教育次長(早瀬徹君) 学校給食においては、学校給食衛生管理基準や大量調理施設衛生管理マニュアルに基づき、調理指示書や作業工程表等を作成し、衛生管理に努め、調理を行っております。
アレルギー代替食の調理におきましても、食品、添加物等の規格基準に基づき、献立ごとに調理指示書、調理工程表等を作成しております。
なお、指示書等の作成に当たっては、食品衛生管理の専門家の方にも御指導いただいているところです。
○副議長(北畠克彦君) 田辺 牧美議員。
◆10番(田辺牧美君) 再質問させていただきます。
レトルト食品開発の実験を今まで繰り返されてきたと思いますけれども、その試作実験の目的、目標、材料、使用器具、手順、結果、考察、次の課題という一連の試作実験の基本内容が記録として残されるべきと考えますけれども、今までの試作の実験全てを残されているでしょうか、お尋ねいたします。
○副議長(北畠克彦君) 早瀬教育次長。
◎教育次長(早瀬徹君) レトルト調理における、今議員がおっしゃられたいろいろな手順、それから試験結果等につきましては、栄養士等がきちんと手続を踏み、必要な書類の記録は残しておりますし、手順につきましても基本的には食品、添加物等の規格基準に基づいて、献立ごとに調理指示書や調理工程表は作成しております。
○副議長(北畠克彦君) 田辺 牧美議員。
◆10番(田辺牧美君) 今残っているとおっしゃられましたけれども、例えば委員会での提出でありますとか、また手続を経た場合に、見せていただくということは可能でしょうか。
○副議長(北畠克彦君) 早瀬教育次長。
◎教育次長(早瀬徹君) アレルギー代替食の調理につきまして、いろいろと栄養士が手順を含め、いろいろな検査、工程等をしておりますので、そういった記録につきましては、倉敷中央学校給食共同調理場で管理しておりますので、必要な場合におきましてそういった記録についてはまた報告等必要であれば、そういったことについても検討してまいります。
○副議長(北畠克彦君) 田辺 牧美議員。
◆10番(田辺牧美君) ぜひ所轄の委員会等での公表や報告など、よろしくお願いしたいと思います。
レトルト調理は従来の学校給食調理と違って、長期間の保存を前提とした調理です。学校給食での食育というのは、将来自分の食生活についても学ぶ場です。それをアレルギー対応食は、長期間保存されたレトルト調理食をあえて取り入れようとしています。安全性を優先するあまり、中心温度120度で4分加熱するという処理をするため、おいしく食生活について学ぶことからかけ離れていきます。当日調理されたものを2時間以内に食べるという基本から大きく外れ、工程管理の手順書作成、実験の結果の保管、公表など、今後していただけるとは思いますけれども、今の時点ではまだまだ安全性が担保されないと判断されます。レトルト調理計画は即刻中止を求めますけれども、いかがでしょうか。
○副議長(北畠克彦君) 早瀬教育次長。
◎教育次長(早瀬徹君) 高温高圧調理機、いわゆるレトルト調理機を活用したアレルギー代替食の提供は、少量多種の調理に適するとともに、長期常温保存が可能で、冷凍冷蔵庫などが不要であること、保存料や殺菌料などの添加物を使用する必要がないという利点があります。
今後、対象児童・生徒の保護者に対し、アレルギー代替食の試食について意向調査を行い、希望者に対して代替食の提供を実施したいと考えております。
○副議長(北畠克彦君) 田辺 牧美議員。
◆10番(田辺牧美君) 手作りの学校給食ということから、どんどんかけ離れていくと思いますけれども、この項を終了し、次の項目に移りたいと思います。
それでは3項目め、市民の命と健康を守る施策について3点お伺いいたします。
1点目、訪問介護事業についてお尋ねいたします。
在宅介護を支えるヘルパーさんの高齢化や訪問介護事業所の廃業が報道されることも多くなってまいりましたけれども、本市における訪問介護事業所数及び訪問介護職員数の増減についてお教えください。
○副議長(北畠克彦君) 辻保健福祉局参与。
◎保健福祉局参与(辻一幸君) 本市の訪問介護事業所数につきましては、平成26年4月時点で110事業所であったものが、令和5年12月時点では102事業所となり、10年間で約7%減少しております。
また、訪問介護職員数につきましては、把握している限りでは平成29年10月時点では1,072人であったものが、令和5年12月時点では1,256人となり、7年間で約17%増加しております。
○副議長(北畠克彦君) 田辺 牧美議員。
◆10番(田辺牧美君) 事業所数は減ったけれども、ヘルパーさんは増えているということで、何とか持ちこたえてくださっていると思いますけれども、次に、訪問介護従事者は高齢化が進み、特別の手だてをしなければ、近い将来、在宅生活を支えることができなくなります。介護離職も増加してしまいます。本市として訪問介護従事者確保についてどのような取組をしていくのか、お尋ねいたします。
○副議長(北畠克彦君) 辻保健福祉局参与。
◎保健福祉局参与(辻一幸君) 本市といたしましては、訪問介護従事者、いわゆるヘルパーを含めた介護人材の確保は重要と考えており、離職防止やキャリアパスの形成の観点から国の基金を活用し、新人職員や管理者層などを対象にした研修を実施しております。
県においても、国の財源を原資として造成された基金を活用した介護職員初任者研修受講支援事業を実施しており、介護事業者においてヘルパー資格の取得に必要な研修受講にかかった経費の支援を行っております。
引き続き、こうした取組とともに、国や県に対し、処遇改善や基金を活用した施策の充実を要望するなど、ヘルパーを含めた介護人材の確保などに努めてまいります。
○副議長(北畠克彦君) 田辺 牧美議員。
◆10番(田辺牧美君) ぜひとも引き続きよろしくお願いいたします。
次に、補助者同行訪問に対する助成制度創設についてお尋ねいたします。
訪問介護利用者等からのハラスメントによってヘルパーが2人体制で行かなければならないケースがあります。しかし、利用者からの同意を得にくく、ケアプランに入れることができない場合は、事業者の持ち出しで2人体制で行くことがあるとお聞きしています。
このような場合、ヘルパー補助者の同行等に要した経費に対して助成する事業として、県が地域医療介護総合確保基金を活用して実施することができる介護事業所におけるハラスメント対策推進事業があると、先日我が党の県議団、市議団が厚生労働省の担当者からレクチャーを受けてきました。ぜひ県に対してこの事業の創設をするように求めていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○副議長(北畠克彦君) 辻保健福祉局参与。
◎保健福祉局参与(辻一幸君) 介護人材を安定的に確保していくためには、誰もが安心して活躍できる就業環境を整備することが重要であると考えております。
ハラスメント対策を目的とした本事業は、介護職員の離職防止につながるものと考えておりますが、基金を活用した施策の充実については、国や県に要望しているところであり、事業の実施に当たっては事業主体である県が県内の状況などを勘案した上で判断しているところでございますので、今後県の実施状況を注視してまいりたいと考えております。
○副議長(北畠克彦君) 田辺 牧美議員。
◆10番(田辺牧美君) ぜひとも本市からも要望していただきたいと思いましたけれども、引き続き私も要望していただきたいと、市のほうにもお願いしたいというふうに思います。
この項2点目、生活習慣病予防の視点についてお尋ねいたします。
市民の生活習慣病予防のために保健指導が行われています。生活習慣病を発症する原因は、もちろん本人の生活習慣に起因する場合もありますけれども、長時間労働やダブルワーク、トリプルワークなど不規則な労働環境や低所得で3食食べることができない、物価高騰で野菜や肉が買えないなどの要因も考えられます。保健指導の際には、生活の背景にも目を向けた支援が必要と考えます。実際の保健指導はどのように行われているのでしょうか、お尋ねいたします。
○副議長(北畠克彦君) 伊東市長。
(市長 伊東 香織君 登壇)
◎市長(伊東香織君) 生活習慣病の保健指導についてでございますけれども、保健師や管理栄養士等の専門職が電話や訪問などにより実施しているところでございます。
今お話もございましたような、糖尿病や高脂血症など、いわゆる生活習慣病の予防のための保健指導でございますので、実施に当たっては日常生活の状況であるとか、経済状況、また職場の環境なども含めて、生活全体に関連する情報を丁寧にお尋ねしながら、そして福祉や介護の関係部署等とも必要に応じて連携しながら助言を行っているところでございます。
保健所では、健診を受けやすい職場環境づくりに取り組むために、商工会議所等と連携をしまして事業所への啓発を行っておりますし、また食生活の改善にも取り組んでいただけるようなものとしまして、飲食店と協力してのモデル事業なども行っているところでございます。
生活習慣病を予防するためにも、個人が健康づくりに取り組める社会環境の整備は非常に大切であると考えておりますので、今後も様々な機会を捉えて推進していきたいと考えております。
○副議長(北畠克彦君) 田辺 牧美議員。
◆10番(田辺牧美君) 次に、保健指導の対象者を抽出する場合、どのような手順で行っているのでしょうか。また、個人情報が外部に漏れることがないような手順になっているのでしょうか、お尋ねいたします。
○副議長(北畠克彦君) 吉岡保健福祉局参与。
◎保健福祉局参与(吉岡明彦君) 保健指導の対象者については、保健所の健康管理システムに登録されている健康診査のデータから保健所職員が腹囲、血糖値などで基準値を超えた方を抽出しております。
この抽出作業は、権限を付与された特定の職員のみが行い、全て保健所内の健康管理システム上での操作のみで完結するため、一連の作業において個人情報が外部に漏れることはありません。
○副議長(北畠克彦君) 田辺 牧美議員。
◆10番(田辺牧美君) 今後も外部委託などするようなことがないように、要望をしておきます。引き続きよろしくお願いいたします。
この項3点目、市民の命と健康を守る制度についてお尋ねいたします。
令和4年度10月に後期高齢者医療の自己負担が増えました。このことにより、厚生労働省が9月29日に発表した調査結果でも、受診抑制が生じています。
先日、会派の控室に75歳になったばかりの方からお電話をいただきました。2割負担は本当に重過ぎる。長年働いてきて、うば捨て山に捨てられたような気分だと怒り、嘆いておられました。市として、後期高齢者医療の自己負担増に伴う影響をどのように認識しておられるのでしょうか、お尋ねいたします。
○副議長(北畠克彦君) 辻保健福祉局参与。
◎保健福祉局参与(辻一幸君) 後期高齢者医療制度につきましては、令和4年10月から、一定以上の所得のある方の窓口負担割合が1割から2割に変更となりました。あわせて、国が外来診療の窓口負担の増加額を月額3,000円に抑える配慮措置を行ったこともあり、窓口負担割合の変更前の月と比べまして、受診件数が若干減少する月もありましたが、受診控えにつながるような影響は本市ではなかったものと認識しております。
○副議長(北畠克彦君) 田辺 牧美議員。
◆10番(田辺牧美君) 来年度は、診療報酬、介護報酬、障がい福祉サービス等の同時改定です。今月6日、岡山県医師会や県介護支援専門員協会など県内の関係24団体が経営を圧迫する物価高騰や人材確保、デジタル化に対応するため、報酬のアップを求めて集会を開催されています。
保険料の算定方法が変わらなければ、サービスを増やせば保険料が上がる仕組みになっています。医療従事者や介護従事者の賃金や医療機関の経営を守ろうとすると、保険料や利用料が増え、医療従事者と患者、利用者を対立させるような論調が出されます。
また、現役世代の保険料増加を抑えるためといって、後期高齢者医療の自己負担を上げて、高齢者と現役世代を対立させるような論調も出されてきます。
しかし、実際には、国庫負担が一番減少しています。来年のトリプル改定に当たっては、賃金や年金が上がらず、物価高騰の中で保険料も利用料も負担増になることはもう限界になっています。国庫負担を増やして、医療・介護・福祉事業所の経営を守りながら、被保険者の負担軽減を国に求めていただきたいと思いますが、いかがでしょうか、お尋ねいたします。
○副議長(北畠克彦君) 辻保健福祉局参与。
◎保健福祉局参与(辻一幸君) 令和6年度の診療報酬改定につきましては、診療報酬、介護報酬及び障がい福祉サービス等報酬の同時改定となり、患者負担、保険料負担への影響が見込まれるところです。
このため、本市といたしましては、報酬改定に伴い、被保険者の負担が大幅に増加しないよう、国庫負担割合の引上げなど財政基盤の強化や、低所得者層に対する負担軽減策の拡充について、本年11月に全国市長会を通じて国へ要望しているところでございます。
○副議長(北畠克彦君) 田辺 牧美議員。
◆10番(田辺牧美君) 引き続きよろしくお願いいたします。
質問最後の項、墓地の管理について2点お伺いいたします。
近年、墓地の管理については、承継者がいなくなり、草が生え、荒れてくる無縁墓の存在が社会問題化してきています。私も、最近無縁墓が増え、墓地が荒れ始めて困っているとの相談を受けました。
そこでまず、市営墓地についてお尋ねいたします。
市営墓地の使用者情報は、法の規定によって台帳整備をされていると思いますけれども、使用者の異動についてはどのように管理、把握されているのでしょうか。また、使用者の死亡などによって使用者の方が不在となった場合は、どのような対応をされているのでしょうか、お尋ねいたします。
○副議長(北畠克彦君) 豊田環境リサイクル局長。
◎環境リサイクル局長(豊田浩二君) 市営墓地の使用者情報につきましては、墓地管理台帳で管理しており、使用者が異動となった場合には、使用者本人や親族からの届出のほか、市からの聞き取りなどにより把握しております。
次に、使用者が死亡し、戸籍調査等を行っても承継者がいない場合の対応につきましては、墓地の区画内に連絡を依頼する看板を設置し、墓参りに来られた縁故者などから連絡をいただけるよう努めております。
○副議長(北畠克彦君) 田辺 牧美議員。
◆10番(田辺牧美君) いろいろ努力されておられることがよく分かりました。
次に、市営ではなく、集落等が管理する墓地の管理についてお尋ねいたします。
市が管理しておらず、集落が組合等をつくって管理運営権が認められている旧慣墓地についてお尋ねいたします。
御相談を受けた墓地について市にお尋ねしますと、市の土地ではあるけれども、管理運営は使用権が認められた墓地管理組合等であるとの見解でした。しかし、御相談を受けたところは、高齢化等により実際には管理組合が存在せず、隣りの墓地の使用者の連絡先も分からない。また、無縁墓地になって雑木が生えたり、雑草が生えたり、通路の修繕が必要になってきています。どんどん荒れていくのが目に見えて、将来の不安を訴えられました。また、持ち主が分からない墓地を勝手に売買するようなことも起きるのではないかとの不安も言われていました。
そこで、お尋ねいたします。
市内にある旧慣墓地を含めた集落墓地の全体数の把握などはしておられるのでしょうか。また、このような管理上の問題点について、市は把握されているのでしょうか、お尋ねいたします。
○副議長(北畠克彦君) 豊田環境リサイクル局長。
◎環境リサイクル局長(豊田浩二君) 集落墓地は、地域の自治会や管理組合等により管理運営されており、昭和23年の墓地埋葬法施行前から存在することから、許可を受けたものとみなされております。そのため、正確な数字は把握できておりませんが、市としましては、市内で500か所を超えるものと推測しています。
市では、集落墓地の使用者などから管理組合等の継続が困難、または不存在となっているとの相談を受けており、今後の安定的な管理に課題を抱えている集落墓地があると考えております。
○副議長(北畠克彦君) 田辺 牧美議員。
◆10番(田辺牧美君) 管理組合が存在して、きちんと運営されている墓地があることも承知をしておりますけれども、一方で、お墓に対する考え方が変化し、世代交代や高齢化、地域の結びつきも希薄になっていく状況にあって、使用者がお互いどこの誰かも分からず、新たに管理組合を結成するのは到底困難である墓地も存在しています。このような集落墓地は、今後増加することが予想されます。放置しておけば、環境が悪化していきます。管理組合が組織できない墓地については、利用者が安心して利用できるように、また近隣住宅地の生活環境保全の意味からも、市が代わって管理するように求めますけれども、いかがでしょうか、見解をお伺いいたします。
○副議長(北畠克彦君) 豊田環境リサイクル局長。
◎環境リサイクル局長(豊田浩二君) 総務省行政評価局は、地域の墓地行政の課題把握のため、本年9月に全国88市町村に調査を実施しており、その調査結果に基づき、厚生労働省に対して現状の課題を整理し、今後の墓地行政の在り方を検討していくこと、また地方公共団体に対して必要な支援を行うことを求める通知をしております。まずは、今後の厚生労働省の動向等を注視してまいりたいと考えております。
○副議長(北畠克彦君) 田辺 牧美議員。
◆10番(田辺牧美君) 全国どこでも起こっている問題です。ぜひとも検討を始めていただくことを強く要望しておきたいと思います。
以上で私の質問を終わらせていただきます。御清聴ありがとうございました。(拍手)
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