倉敷市議会ホーム
会議録検索サイトへ
文字サイズの変更
標準
大
録画中継
トップ
/
会派名でさがす
/
未来クラブ
/
令和5年第7回倉敷市議会(第4回定例会) 12月12日(火) 本会議 質問
会議名でさがす
議員名でさがす
会派名でさがす
操作方法について
1倍速
1.2倍速
1.5倍速
2倍速
内容
会議録
令和5年第7回倉敷市議会(第4回定例会)
12月12日(火) 本会議 質問
未来クラブ
若林 昭雄 議員
1 稲作農家を取り巻く状況について
2 これからの公共施設再編整備について
3 公共交通と本市の対策について
◆16番(若林昭雄君) (拍手) 皆さんおはようございます。未来クラブの若林 昭雄でございます。
質問通告に従いまして、今回は3項目について一問一答の方式で質問させていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。
それでは、大項目1項目め、稲作農家を取り巻く状況についてお尋ねしたいと思います。
農業、とりわけ近年の稲作農家は大きな波にのみ込まれそうになっております。職業としては、あまりにも魅力がなくなりつつあり、根本的に生計が成り立つ1次産業にならなければ、農業は衰退していく一方でございます。自助努力も限界を超えているのではないでしょうか。そのような厳しい状況の中、さらに新型コロナウイルスの感染拡大により外食産業が大きな打撃を受け、その需要の落ち込みは米価の下落に大きな影響を与えました。
米価の下落ということは、農家にとっては売上げの減少、収入減に直結することにほかなりません。加えて、ロシアのウクライナ侵攻や急激な円安などに伴う肥料等農業生産資材の価格高騰が起き、生産コストの増大につながっています。この極端な収入減、支出増という大変厳しい状況にあると思います。
この稲作農家の現状をどう捉えているのか、本市の見解をお聞かせください。
○議長(中島光浩君) 松浦文化産業局参与。
◎文化産業局参与(松浦宏君) 若林 昭雄議員さんの質問に回答させていただきます。
新型コロナウイルス感染症拡大に伴う米価下落前の令和2年産米と令和4年産米の比較になりますけれども、例えば、年間約1,500キログラム、25俵を生産する耕作面積3反、3,000平方メートルの稲作農家の場合、米の販売収入が約33万円から約25万円に約8万円減少し、一方、人件費を除く肥料などの生産コストにつきましては、約30万円から約35万円に約5万円増加しております。人件費を除く比較でもコストが収入を上回っており、大変厳しい状況であるというふうに考えております。
このような状況を踏まえまして、本市では国の臨時交付金を活用し、令和3年度に米販売農家次期作応援補助金を、また令和4年度には農業者向け物価高騰対策支援補助金を交付し、米価下落や生産資材の価格高騰の影響を受ける農業者に対して支援を行ってきたところでございます。
○議長(中島光浩君) 若林 昭雄議員。
◆16番(若林昭雄君) 令和2年と令和4年の比較を具体的な数字でいただきまして、ありがとうございます。先ほどの例からしますと、令和2年には販売収入が約33万円で、生産コストが約30万円、差引きが3万円の収益というふうにお聞きしました。令和4年は、販売収入が約25万円に落ち込みまして、生産コストは約35万円に増加と、差引き10万円の赤字ということかと思います。全くひどいものだなというふうに感じますが、その補填を緊急対策として、先ほど御答弁いただきましたように補助金の交付があったわけですが、それでも多くの水稲農家では、十分な支援とは感じられていないと思います。そもそも、令和2年でも収益が3万円であり、魅力ある仕事とは到底思えないということでございます。
急激に経営改善できるような特効薬はないにしても、自助努力では限界を超えている中、やはり行政の役割というのは大きいものと感じております。地域経済をサポートし、新たな事業機会を開拓するような取組というのを率先して行う必要があるかと思います。
本市でも新しい取組が始まりました。一般質問初日に伊東議員からも質問がありましたが、米粉製粉機が本庁敷地内に設置されまして、本年10月24日から稼働開始しておりまして、自治体としての導入は初めてというふうに伺っております。この製粉機設置が種火となって、市長が言われるように、米の消費拡大にまで大きく花開いていくということを、期待するところでございます。
この製粉機がどれほどの効果があるのか、まだまだ小さな一歩かと思いますけれども、米粉のポテンシャルは計り知れないものがあると思いますので、これからが大変重要でございまして、途切れることなく積極的に取り組んでいただくということを願うところでございます。ただ、新たな事業機会の開拓には、米粉だけでは力不足でありまして、やはり米そのものの消費拡大が不可欠です。
この項2番目、本市では米の消費拡大のためにどのような事業を行っているのか、また今後どのような事業を行っていくのか、何か取組があればお示しください。
○議長(中島光浩君) 松浦文化産業局参与。
◎文化産業局参与(松浦宏君) 米の消費拡大につなげていくため、倉敷市では本年度高梁川流域連携事業といたしまして、10の市町で開催されるイベントや直売所にキッチンカーを派遣し、それぞれの市町の特産品を具材としたおにぎりを販売するおかやま高梁川流域のめぐみ味わいキャラバンや、特産の食材を使った御飯に合うおかずのレシピを考案していただく高梁川流域のめぐみわたしの最高レシピコンテストを実施しております。
また、令和3年度から和食の推進やアレルギー対策といたしまして、学校での米飯給食の回数を週3回から3.5回に増やした結果、市内産米の消費拡大にもつながっているところでございます。
今後は、本年度の高梁川流域連携事業の結果を検証いたしまして、評価の高い商品や料理につきましては、ホームページでの発信や市内の店舗での販売を働きかけるなど、米の消費拡大につなげてまいりたいと考えております。
○議長(中島光浩君) 若林 昭雄議員。
◆16番(若林昭雄君) 高梁川流域連携事業は7市3町で行えるために、効果は大変期待できると思っております。事業の結果を検証することで、さらなる次へのステップに生かしてほしいと思うところでございます。
この項3番目、農地活用の現状から見た持続可能な農業とはということで伺いたいと思います。
多くの稲作農家が小規模ながらも、先祖代々の農地を荒らさないように、こつこつと頑張って耕作を続けている事実もございます。しかし、先ほどありましたように、コストが収入を上回るような状況では、持続可能な農業とは程遠いことから、稲作離れが加速してしまいます。
意欲ある稲作農家が営農を継続できるようにするため、今なら、まだぎりぎり間に合うと考えますが、本市ではどのような取組を進めているのでしょうか。具体的に教えてください。
○議長(中島光浩君) 伊東市長。
(市長 伊東 香織君 登壇)
◎市長(伊東香織君) 持続可能な農業に向けてということでございます。
年々、農家数の減少も見込まれている中でございますけれども、担い手が営農を継続していくためには、農地をまとまった単位で引き受けていただいて効率的な利用をして、そして一定の農業所得水準を確保できる環境整備につなげていくことが必要だというふうに考えております。
市といたしましては、JAなどの関係機関と連携して、農業者の方々との話合いの場を設けるなど地域の合意形成を支援し、担い手の方への農地の集積や集約化の促進に向けて一緒に取り組んでいるところでございます。
地域を挙げて、効率的な農地利用の実現に取り組んで営農の効率化に努めていく一方で、現状のような米価下落、そして農業生産資材の価格高騰といった要因による影響とは、非常に稲作農家の努力のみでは対応がなかなか難しいという状況でもあります。そういう場合につきましては、市といたしましては、随時、国の臨時交付金を活用しまして、きめ細やかに農家の支援を行ってきているところでございます。
今の農業生産資材の大変なコスト高と、米の販売価格の適切な反映との関係につきまして、今年8月に、国が適正な価格形成に関する協議会も立ち上げて議論を始めていると伺っておりますので、その動向も注視しながら、一方で、先ほど申し上げましたような、適時適切な形での農家への御支援ということも組み入れながら、市の持続可能な農業の進展に向けて取り組んでいきたいというふうに考えております。
○議長(中島光浩君) 若林 昭雄議員。
◆16番(若林昭雄君) 関係機関との連携や地域の合意形成を支援していくというお言葉をいただきまして、大変心強いところでございます。しかし、農家はもう待ったなしの瀬戸際まで来ていますので、何かにつけて難しい問題はたくさんあるかと思います。特に地域の合意形成ということについては、大変厳しいところもありますけれども、行政でしっかりと旗を振っていただきながら、何かにつけて時間がかかるというふうなことを言わずに、今まで以上にスピード感を持って真剣に進めることを要望しておきます。
稲作農家を取り巻く状況を現状から今後について質問してきましたけれども、この項最後は、野焼きについて本市の考えをお聞きしたいと思います。
農家としては、随分以前から、大事な稲作の最終作業として野焼きを行ってきましたが、昨今、市民から苦情が寄せられることがございます。
岡山県も、晴れの国ブルースカイ事業と称して、稲わらは燃やさず、すき込むのがお得ということで、稲わら分解促進剤購入の補助を一部の地域を対象に行っていると思います。すき込むというのは、稲刈り後のカットした稲わらを耕して土の中に入れることを言いますが、この方法を取り入れている農家もあれば、そうでない農家もおられます。
分解促進剤購入となれば、補助があったとしても50%なので、さらなる生産コストの増加になり、先ほどから言っていますように、さらに経営を圧迫していきます。野焼きであれば追加経費は発生しないということですが、だからと言って、環境面からはどうかということにもなります。
野焼きについて、本市としてどのように考え、対応しているのか、お聞きしたいと思います。
○議長(中島光浩君) 豊田環境リサイクル局長。
◎環境リサイクル局長(豊田浩二君) 適切な焼却設備を使わずに野外でごみの焼却を行う、いわゆる野焼きは、廃棄物処理法により原則禁止とされております。一方で、農業を営む方がやむを得ないとして行われる廃棄物の焼却は、禁止の例外として限定的に認められておりますが、例外として行われる野焼きであっても、窓が開けられない、洗濯物に臭いがついて困るなどといった苦情が寄せられております。
市としましては、野焼きを行う場合には、近隣の人の生活環境に支障を来すことがないよう、天候や風向き、時間帯、一度に焼却する量などに注意して行う必要があると考えております。
引き続き関係部局と連携して、市民からの通報に基づく現地指導や周辺地域の生活環境への配慮を呼びかけるチラシ等の配布を行ってまいりたいと考えております。
○議長(中島光浩君) 若林 昭雄議員。
◆16番(若林昭雄君) 原則禁止であるけれども、例外的にというふうに、少し分かりにくい部分もございますので、知らないことによる誤解によってトラブルが大きくならないように、お互い正しい認識を持っていただきたいので、問合せがありましたら、対応をよろしくお願いいたします。
それでは、大項目2項目め、これからの公共施設再編整備についてお聞きしたいと思います。
日本では、近年、コンストラクションマネジメント(CM)方式の導入が進んでおります。コンストラクションマネジメント、以後はCM方式というふうに言わせていただきます。
本市でも、庁舎等再編整備事業(行政ゾーン整備)で導入されていますので、まずは、CM方式の概要と本市で導入した背景について教えてください。
○議長(中島光浩君) 尾崎総務局長。
◎総務局長(尾崎英樹君) コンストラクションマネジメント方式、いわゆるCM方式でございますが、これは建設事業におきまして、高度で専門的な知見を有する事業者に品質管理や工程管理、コスト管理等のマネジメントを委託し、事業者は発注者の立場に立って事業全体のマネジメントを行うものです。
庁舎等再編整備事業(行政ゾーン整備)は、市民サービスや執務を継続しながら、本庁舎敷地内に防災危機管理センター棟を新築するとともに、既存の本庁舎の受変電設備や空調設備などの改修及び外構のバリアフリー化等を設計・施工一括方式で行う、大規模で難易度の高い事業となっております。
本市では、事業のマネジメント体制を量的、質的に補完するとともに、緻密なスケジュール管理、昨今の資材費、人件費の高騰を踏まえた適正なコスト管理などを実現することを目的として、CM方式を導入したものでございます。
○議長(中島光浩君) 若林 昭雄議員。
◆16番(若林昭雄君) 倉敷市公共施設個別計画に基づきまして、今後、多くの公共施設の複合化、再編整備事業が実施されると思われますが、事業を適切かつ確実に進めていくためには、CM方式を積極的に導入していく必要があると考えます。
一方で、現在の本市の技術職員で適切にできるのであれば、それにこしたことはありません。また、そのような技術職員を育てていくことや、あるいは新規採用も長期で見たときの費用対効果を考えると、かなり有効と考えます。しかし、それには時間がかかります。
間もなく始まる庁舎等再編整備事業(市民交流ゾーン整備)や児島地区公共施設再編整備事業をはじめとした公共施設の複合化、再編整備事業等において、今後、CM方式を導入する計画はあるのでしょうか。どのようにお考えか、お聞きいたします。
○議長(中島光浩君) 杉岡企画財政局参与。
◎企画財政局参与(杉岡知裕君) まず、コンストラクションマネジメント方式の必要性という部分につきましては、先ほど総務局長が答弁させていただいたとおりでございます。
また、本市で、今後のコンストラクションマネジメント方式の導入につきましては、事業の規模、それから事業の内容、それぞれの担当部署、所管部署における技術職員の配置状況などを踏まえまして、それぞれの事業ごとに検討してまいりたいと考えております。
○議長(中島光浩君) 若林 昭雄議員。
◆16番(若林昭雄君) 事業ごとに検討ということでございますが、その導入するか否かの判断を間違えないように、ぜひよろしくお願いいたします。市民にとって適切な予算で、よりよいものができるということが最大の目標でございますので、その点をよろしくお願いいたします。
さて、ここまでCM方式の導入見込みなどを聞いてまいりましたが、ボートレース事業局についてもお聞きしたいと思います。
スタンド棟施設整備事業と選手宿舎整備事業の新施設整備でCM方式活用についてどのようにお考えでしょうか、お聞かせください。
○議長(中島光浩君) 矢島モーターボート競走事業管理者。
◎モーターボート競走事業管理者(矢島薫君) ボートレース事業局では、スタンド棟施設整備事業並びに選手宿舎整備事業について、公募型プロポーザル方式により業者を選定し、先般、契約を締結したところでございます。
議員お尋ねのこれらの事業にコンストラクションマネジメント方式、いわゆるCM方式を活用することにつきましては、まずスタンド棟施設整備事業においては、ボートレース事業全体の知識に加えて、レース場特有の審判や投票、実況放映の設備に対する理解や、レース開催に支障がないように工事を進めるための工事日程の制限など、一般的な工事とは異なること。また、選手宿舎整備事業においても、ボートレースの競技運営、選手管理に関する専門的な知識が必要なことから、どちらの事業もCM方式に適さないと判断し、CM方式の活用をしないことといたしました。
なお、事業実施に当たりましては、レースを中止、中断することなく、来場者の安全を確保しながら各種施設の大規模な整備を行うため、ボートレース事業局内に新施設整備推進室を設置し、事業を進めてまいりたいと考えております。
○議長(中島光浩君) 若林 昭雄議員。
◆16番(若林昭雄君) CM方式は適さないという判断をして導入せずということでございますが、新施設整備推進室を設置して対応ということなので、職員の皆さんが適切にプロジェクト管理をして、そして品質の確保と予算、スケジュールの遵守が実現できることを大いに期待しております。
そこで、もう一点気になるところは、現場の生の声が反映されるのかどうかという点でございます。先日、モーターボート競走場選手宿舎整備事業優先交渉権者が決まりまして、選手宿泊棟の施設環境の整備がいよいよ始まると思います。
選手の意見を聞いてほしいと、本年6月の一般質問でもさせていただきました。事業を進める中で機会を設けて意見交換や情報共有を図っていきたいと考えているという答弁をいただきましたが、選手の意見は反映されるのでしょうか。教えてください。
○議長(中島光浩君) 矢島モーターボート競走事業管理者。
◎モーターボート競走事業管理者(矢島薫君) 選手宿舎整備事業につきましては、一般財団法人日本モーターボート競走会、公益社団法人日本モーターボート選手会、一般社団法人全国モーターボート競走施行者協議会の3者が協議の上取りまとめた、将来に向けた選手宿舎モデルに基づき設計を進めております。
設計を進めるに当たり、選手宿舎を使用する日本モーターボート選手会や、選手宿舎を管理する日本モーターボート競走会から御意見をいただくこととしており、先般、日本モーターボート競走会へは事業説明を終え、要望書をいただいたところでございます。また、選手からの意見につきましては、日本モーターボート選手会岡山支部に対し事業説明を年内に行い、意見交換会を年明け1月に開催する予定としております。
今後とも選手会などとの意見交換、情報共有を図ってまいりたいと考えております。
○議長(中島光浩君) 若林 昭雄議員。
◆16番(若林昭雄君) しっかりと意見交換をしていただければ、よりよいものになると確信しております。きちっと聞いていただけるような体制ができているということで、大変うれしく思っています。どうぞよろしくお願いいたします。
それでは、3項目め、公共交通と本市の対策について伺います。
令和5年3月に策定されたばかりの倉敷市地域公共交通計画についてお聞きしていきたいと思います。
この計画の対象が公共交通機関のうち、鉄道、路線バス、コミュニティータクシー、一般タクシーを主な対象とし、航空、船舶、高速バスなどは対象外とするとありますので、まずは、身近な路線バスとコミュニティータクシーの利用状況及び計画における取組について、少し具体的な数字をもって教えてください。
○議長(中島光浩君) 亀山建設局長。
◎建設局長(亀山貴之君) 路線バスは、平成14年度の道路運送法改正以降多くの路線が廃止、減便となっており、利用者数が、平成13年度の615万人から令和4年度には268万人と約55%減少しています。また、コミュニティータクシーは、平成18年度の制度創設以降運行エリアが徐々に拡大し、現在市内9地区で運行されておりますが、利用者数は平成28年度の3万人をピークに、令和4年度には2万人と約35%減少しております。このため本市では、路線バスにつきましては、路線を維持、確保するために財政支援を行うとともに、運行事業者と連携し、利用促進などに取り組んでいるところでございます。
また、コミュニティータクシーにつきましても、財政支援や、運営主体である地域と連携し、利用促進などを行い、公共交通不便地域における移動手段の確保に取り組んでいるところでございます。
○議長(中島光浩君) 若林 昭雄議員。
◆16番(若林昭雄君) 両方ともに利用者は大幅に減少、バスに至っては減便で55%、コミュニティータクシーもエリアを拡大しているのだけれど、利用は35%減ということでございますが、大事な市民の移動手段なので、財政支援をしながら利用促進に取り組むとともに、やはり自動運転技術の導入なども期待したいと思います。
次に、この計画では、地域における旅客の運送に関するサービスの持続可能な提供を確保するため、福祉輸送、スクールバスなどの地域の多様な輸送資源の活用について検討するとありますが、状況はどうなっているのか、教えてください。
○議長(中島光浩君) 亀山建設局長。
◎建設局長(亀山貴之君) 令和2年11月に地域公共交通活性化再生法が改正され、既存の公共交通を最大限活用した上で、必要に応じてボランティア輸送などの地域の多様な輸送資源について活用することが可能となりました。これを受け、倉敷市地域公共交通計画では、ボランティア輸送やスクールバス等の地域の多様な輸送資源に関する情報を収集し、利活用について検討することを位置づけております。
現在、高齢者の外出や移動を支援するため、民間団体など7団体によるボランティア輸送が実施されております。まずは、運行の状況や課題等を把握するためのアンケート調査を実施しているところです。
今後につきましては、今回のアンケート結果や他都市の事例について調査を行い、ボランティア輸送の利活用について検討してまいります。また、教習所や病院の送迎車の利活用についても、運行している事業者などに御意見を伺っているところでございます。
○議長(中島光浩君) 若林 昭雄議員。
◆16番(若林昭雄君) 令和2年11月に法改正があり、必要に応じてボランティア輸送やスクールバス等が利用できるようになったということは、選択肢が増えたということで、しっかりと利活用について検討すべきと考えます。教習所の利用なども非常によい観点かと思いますので、よろしくお願いします。また、今後、小・中学校の適正規模、適正配置でスクールバス等の運行も考えなければならないというようなときに、地域の輸送資源としても同時に取り組むということも考えてはどうかと、提案しておきます。
次に、その他の交通に位置づけている自動走行車といった次世代モビリティー等と、本計画の対象となる各種交通との連携の在り方についても検討するとありますが、検討状況はどうなっているのでしょうか。また、その他の交通の中に自転車が入っており、サイクル・アンド・ライド自転車等駐車場の利用促進とありますが、併せて取組について御説明ください。
○議長(中島光浩君) 亀山建設局長。
◎建設局長(亀山貴之君) 超小型電気自動車、自動走行車などの次世代モビリティーにつきましては、公共交通の効率的な運行や運転手不足などの課題解決を図る手法の一つとして、重要な手段になり得るものです。
現在、国において2025年度を目途に、全国50か所程度での移動サービスの実現を目指して自動運転実証実験が行われております。
本市としましては、今後の動向などを注視しながら、どのような対応が必要なのかなどについて検討してまいります。
サイクル・アンド・ライド自転車等駐車場につきましては、公共交通にアクセスしやすい環境の構築に向け、駅やバス停に隣接する自転車等駐車場の美化や整理、放置自転車の撤去に取り組んでいるところでございます。
○議長(中島光浩君) 若林 昭雄議員。
◆16番(若林昭雄君) 路線バスのところでも触れましたように、自動運転技術の導入による自動走行車というのは、運転手不足の解消や、高齢者や障がいを持った方、あるいは移動が難しい方々の移動手段として、多くの課題解決に大変有効となると考えます。国においても、既に実証実験が行われて、2025年度50件を目途にということで行われているようですけれども、そう遠くない時期に導入されるのではないでしょうか。
どのような対応が必要なのかなどについて検討してまいりますという答弁ではございましたが、間に合いますでしょうか。市町村で、今からできることがあるのではないでしょうか。例えば、今から道路や交通インフラ等を、自動運転に対応するようにということを念頭に置きながら整備していけば、スムーズな導入が行えるということもあると思います。
全国で競争になってまいりますので、他都市の事例について調査とか言っているうちに取り残されてしまいます。住みよい町には人が集まってくる。ぜひ遅れないように、短期と長期になすべきことをしっかりと区別して取り組んでいただくよう要望したいと思います。ドローンのときにも少しお話もしましたが、少し出遅れぎみな倉敷市でございますので、ぜひ先陣を切っていっていただくということをお願いしておきます。
また、サイクル・アンド・ライド自転車等駐車場の取組については、公共交通にアクセスしやすい環境の構築に向けて、駅やバス停に隣接する駐輪場の美化や整理、放置自転車の撤去に当たっているとのことでしたが、その環境は現在どうなっているのでしょうか。
次の項目として、JR駅前の駐輪場の現状についてお伺いしたいと思います。
JR駅前に設置されている市管理の自転車駐輪場について、設置している駅数と地区ごとの収容可能台数、また駅から駐輪場までのおおむねの所要時間を教えてください。
○議長(中島光浩君) 亀山建設局長。
◎建設局長(亀山貴之君) 市が管理し、JR駅に近接している自転車等の駐輪場は、JR倉敷駅前など計8駅に設置しており、収容可能台数は、倉敷地区が約7,500台、児島地区が約2,100台、玉島地区が約1,100台、茶屋町地区が約700台です。また、各駐輪場から最寄りの駅までの所要時間は、おおむね徒歩5分以内です。
○議長(中島光浩君) 若林 昭雄議員。
◆16番(若林昭雄君) 合計8駅に設置しているということでございますが、駅によっては駐輪場が遠いというふうな御意見も聞きます。しかし、どの駅もおおむね徒歩5分以内にあるということなので、利用者の方々には御理解をいただいて、おおむね5分なので、遠いということはないですよというのをお伝えしたいなというふうに思いました。しかし、一部の駐輪場は大変混雑しているところもあり、また整理整頓ができていないところもあると感じております。
収容可能台数を先ほど御答弁いただきましたが、それが適正かどうかを判断しながらにはなるかと思いますが、市としてはどのような対応をしているのでしょうか。今後についてお聞きします。
○議長(中島光浩君) 亀山建設局長。
◎建設局長(亀山貴之君) 市が管理し、JR駅に近接している自転車等の駐輪場のうち、倉敷駅や西阿知駅及び新倉敷駅近辺の駐輪場につきましては、利用率が高く、混雑している状況です。
本市としましては、令和3年度に西阿知駅南、本年度は新倉敷駅前西の駐輪場について、それぞれ拡張工事を終えて供用開始したほか、誘導員による空き駐輪場への誘導や、駐輪場内の整理整頓に努めているところでございます。
○議長(中島光浩君) 若林 昭雄議員。
◆16番(若林昭雄君) 本市では、拡張工事であったり、あるいは誘導員を配置するなどの対策を講じているということでございますが、8駅全ての駐輪場が快適に利用できる環境になるよう、大いに期待しております。
私の地元である茶屋町にもJRの駅がございますが、以前は自転車が歩道にあふれていました。現在では、対策の結果、はみ出す自転車はゼロとなりまして、御尽力いただいていることには、大変感謝しております。しかし、拡張や誘導員の増員は、いつまでもできることではないとも感じております。
駐輪場の混雑解消の方法として、ほかにどのような方法があるのかと考えたときに、近隣の他市町の状況を見てみました。すると、有料化を実施している自治体もあり、そこはきれいに整理整頓はもちろん、利用者の声を聞くと、費用負担以上にいたずらをされる不安の解消になるので、とてもいいというふうなことも言われておりました。
本市では、JR駅前駐輪場は原則無料で設置していると思いますが、今後はどうなのでしょうか。現在、本市では、この有料化をどのように考えているのか、お聞かせください。
○議長(中島光浩君) 亀山建設局長。
◎建設局長(亀山貴之君) 駐輪場の有料化につきましては、納めていただいた利用料を活用することで設備や管理を充実させて、より快適に御利用いただけるなど一定のメリットが考えられる一方で、利用者の負担が発生するという一面もございます。
市管理の駐輪場のうち、あちてらす倉敷にある駐輪場については、再開発事業の中で、新たにロック式駐車ラックを設置するなど施設を大幅に改良したことなどから、利用者の方に使用料を負担していただくこととし、令和3年度より有料にて運用しているところでございます。
本市としましては、有料、無料の各駐輪場の利用状況や利用者のニーズなどを注視しながら、利用者の利用環境向上を進めていくために必要な施策について検討してまいります。
○議長(中島光浩君) 若林 昭雄議員。
◆16番(若林昭雄君) 決して有料化にしてほしいという話ではございませんので、そこを誤解のないようにと思いますけれども、費用負担だけ考えると、無料がいいということになりますが、それぞれのよさがあるということではないでしょうか。例えば、屋根つきにするために有料化とか、あるいは複数箇所ある場合に、距離によって有料、無料を選択できるとか、公共交通の一手段として自転車を推奨するとしたら、適切な駐輪環境を整えることが行政として必要不可欠かと考えます。しっかり利用者の声を大事に聞いて、そしてよりよい整備を利用者の方々と一緒になって考えてみたいと思います。
これで私の質問を終わります。ありがとうございました。(拍手)
ご利用について
この議会中継は倉敷市議会の公式記録ではありません。
録画中継は、会議の翌日から起算して、おおむね3日後(土、日、祝日を除く)からご覧いただけます。
映像配信を多数の方が同時にご覧になった際に、映像が正しく表示されない場合があります。
本サイトに掲載している情報、また、倉敷市議会ウェブサイト全体は著作権の対象となっており著作権法により保護されています。「私的使用のための複製」や「引用」など著作権法上認められた場合を除き、無断で複製・転用することはできません。
戻る