録画中継

令和6年第3回倉敷市議会(第2回定例会)
6月14日(金) 質問
新風くらしき
日向 豊 議員
1 伊東市長の政治姿勢について
2 大阪アンテナショップ「クラシキ」について
3 MICEの推進について
4 中心市街地の活性化について
            午前10時     開 議

○議長(中島光浩 君) 皆さんおはようございます。ただいまから本日の会議を開きます。
 ただいまの御出席は41名、会議は成立いたしました。
            ~~~~~~~~~~~~~~~
△〔質問〕
○議長(中島光浩 君) それでは、本日から質問に入ります。
 本日は質問順位1番 日向 豊議員から6番 真田 意索議員までの6名、2日目は7番 中西 善之議員から12番 片山 貴光議員までの6名、3日目は13番 薮田 尊典議員から18番 矢野 周子議員までの6名、4日目は19番 新垣 敦子議員から21番 田辺 牧美議員までの3名をそれぞれ予定しておりますので、御協力をお願いいたします。
 では、順次発言を許します。
 初めに、13番 日向 豊議員。
            (13番  日向 豊君  質問者席登壇)
◆13番(日向豊 君) (拍手) 皆さんおはようございます。新風くらしきの日向 豊です。
 まず初めに、本年4月に行われた倉敷市長選挙におきまして5期目の当選を果たされた伊東市長に、心からお祝いを申し上げます。
 倉敷市長選挙としては、昭和42年の3市合併以降、初めての無投票当選ということですが、今回に限って言えば、これまでの4期16年にわたる伊東市政に対する評価の表れだと思っておりますが、無投票ということは、候補者本人にとっては大変ありがたい反面、選挙期間の初日を除く6日間、市民の方々に直接自分の言葉で市政に対する思いを伝えることができなかったという部分では、市民との対話を大切にする伊東市長自身、大変残念な思いがあったのではないかと思っております。
 現在、喫緊の課題である防災・減災対策や少子化対策、物価高騰対策など山積している問題について、折に触れ、市民の方々の声を直接聞き、市政に反映することも大変重要であると思っております。先日開会した6月定例会で計上されております補正予算案の中で、みらいミーティング事業がその機会をつくるための予算だと思っており、市民の方々との対話を大切にする伊東市長の意気込みを感じることができますが、これからも清新な気持ちを忘れずに緊張感を持って、両輪である議会ともしっかりと議論を交わしながら、市民の方々のための施策を推進していく、そうあってほしいと思っております。
 今回の6月定例会は、通常の定例会とは違い、伊東市長にとっては、5選後、新たな4年間という任期の初めての議会で、2月定例会では市長選挙前の骨格予算でしたが、この6月定例会では、市長が公約に掲げている施策を推進するための予算や戦略的投資に要する予算などが組み込まれており、私がこれまでの議会において提案させていただいた市民生活に直結した様々な事柄につきましても、今回の補正予算で幾つも予算化していただいており、そのことについては大変感謝を申し上げたいと思っております。
 それでは、通告に従いまして、一問一答の方式で質問いたしますが、いつもどおり、かまないように、しっかりと、ゆっくりと言葉をかみしめながら質問してまいりたいと思っておりますので、よろしくお願いします。
 初めに、これからの4年間の市政運営についての抱負と決意について、伊東市長の思いをお聞かせください。
○議長(中島光浩 君) 伊東市長。
            (市長  伊東 香織君  登壇)
◎市長(伊東香織 君) 皆さんおはようございます。どうぞ今日からの議会質問、よろしくお願い申し上げます。
 それでは、日向 豊議員さんの御質問にお答えさせていただきます。
 5期目の任期の初めにおける抱負、また決意について御質問いただきました。
 今回の市長選挙は、本当に私も、図らずも無投票での当選ということをいただきまして、さらに身の引き締まる思いをいたしております。しっかり頑張っていきたいと思っておりますので、よろしくお願い申し上げます。
 そして、5期目の抱負、決意についてでございますが、まず4期16年間、特に3期目から4期目にかけましては、平成30年7月豪雨災害、全国的な新型コロナウイルス感染症、そして我々の地域での大変大きな災害である真備の豪雨災害からの復興に大きく力を入れさせていただいて、議会の皆様と一緒に前に進んできた期間だったと思っております。
 この3期から4期で、社会活動が大変難しい時期もありましたので、新しい任期につきましては、様々な社会の課題がございますので、そういうところにいろいろな面で活発に取り組んでいくという感じを、全体として持って取り組んでいきたいということが大きな考えでございます。そして、私の今回の大きな公約であるみらいに向かう持続可能なまちづくりということで、未来に向かって取り組んでいく様々な施策について頑張っていきたいと思っております。
 特に、先ほどお話もいただきましたように災害に備えるまちづくりということで、真備の豪雨災害からの様々な教訓を受けて、この4年間にも防災備蓄倉庫であるとか、それから防災教育など、端緒をつけながら進めてきているところでございますが、この期間につきまして、災害への備え、またさらに全国的にいろいろな風水害等も、地震も起きておりますので、取組を進めていくことが必要だと大きく考えているところでございます。
 都市防災公園も、あと一年後、来年の夏ぐらいにはオープンできると思っておりますので、そういう各地区の拠点拠点を核としながら、市民の皆様の生活の安心と災害への備えを、市民の皆様とともに進めていくというところに力を入れたいと思っております。
 そして、全国的な課題でもあり、当然我々の市の課題でもある少子化対策、子育て支援、そして健康長寿のまちづくり、長生きをして皆さんが元気でいていただけるまちづくりに向けてしっかり取り組んでいく必要があると思っております。
 人口減少対策、少子化対策については、子供さんが元気に育っていただき、そして倉敷で各世代の方々が元気に働いていただいたり、また移住していただいたり、そして年長の皆様がお元気で長生きをしていただく、そういうことを確認しながら取り組んでいくことが必要だと思っております。もちろん待機児童の課題もそうですし、それから健康長寿の様々な健康づくりの面、また医療・介護体制をはじめとする面、働きやすい、そして魅力ある世界に誇れるまちづくりということで、文化、歴史、産業をしっかり取り組んでいくことが必要だと思っております。
 最後の5点目といたしましては、みらいを見据えたまちづくりということで、市の様々な公共施設は、昭和40年代に建設したものが大変多くございますので、今後の社会に向けて住民の皆様に使っていただきやすいような形で、また今よりも複合化して新しく建て替えたり再補修したりなどして、いい形で使っていただけるような、そういうまちづくりなど、未来に向けての大きな方向性で前に進めていくと、そういう決意で今期頑張っていきたいと思っておりますので、よろしくお願いしたいと思います。
○議長(中島光浩 君) 日向 豊議員。
◆13番(日向豊 君) これからもしっかりと、この4年間頑張っていただきたいと思っておりますし、一緒に頑張っていきたいと思っておりますので、よろしくお願いします。
 それでは次に、行幸啓について御質問いたします。
 昭和42年に開催されて以来、57年ぶりに岡山県で開催された第74回全国植樹祭が厳粛かつ盛大に挙行された後、天皇皇后両陛下は、西日本豪雨災害の被災地である倉敷市真備町を御訪問されました。
 真備支所で、天皇皇后両陛下をお迎えした伊東市長と中島議長の緊張がテレビを通しても伝わってくるほどでありましたが、まびふれあい公園に場所を移され、真備の復興状況等について伊東市長から説明をお聞きになった後、天皇皇后両陛下が黙礼をされているお姿を拝見し、天皇皇后両陛下が被災地の方々に思いを寄せていただいているお姿に、感謝の念と感動を覚えました。
 テレビで放映された部分だけ見ても、伊東市長と親しみを持ってお話しされている天皇皇后両陛下のお姿が印象的でしたが、そのときの倉敷市や真備町の話も含めて、両陛下とどのようなお話をされたのか、お聞かせいただける範囲でお答えください。
○議長(中島光浩 君) 伊東市長。
            (市長  伊東 香織君  登壇)
◎市長(伊東香織 君) 5月26日の天皇皇后両陛下の行幸啓の際の状況につきまして御質問いただきました。
 お話にありましたように、午前中の第74回全国植樹祭に御出席されました後、天皇皇后両陛下は倉敷市真備地区を御訪問いただきまして、被災した場所、そして被災者、また支援者の代表の方々と御懇談いただくという、大変ありがたい機会をいただきました。
 今回の御訪問は、まず平成30年9月に当時の天皇皇后両陛下、現在の上皇様、上皇后様が被災直後に真備町にお見舞いの御訪問をしていただいたことに引き続きまして、ぜひ訪問して復興を遂げた状況を視察したいと、そして被災者の方々に直接お会いいただいてお話をしてくださるという、大変ありがたいお申出をいただき、市といたしましては、何とか万全の態勢でお迎えしなければと思っておりました。
 当日、両陛下は、大変温かいお気持ちで住民の皆様にお車の中から手を振っていただきまして、そして真備町に御到着されたわけでございます。支所長をはじめといたしまして、私、そして中島議長と3人で、直立不動でお出迎えをさせていただきまして、大変緊張いたしまして御挨拶をさせていただきましたが、まず開口一番、豪雨災害で大変なことだったでしょうと我々をねぎらっていただいたことが、一番最初のお言葉をかけていただいた状況でございました。
 そして、その後、まびふれあい公園に御移動いただき、テレビでも放映されましたけれども、パネルを使いまして、平成30年豪雨災害のときの状況、そしてこのような形で復興してきましたということについて、まず御説明させていただきました。
 そういたしましたところ、天皇陛下から、小田川合流点付替え事業につきまして御質問がございました。天皇陛下は水運について、これまでの御経験の中で大変深い御見識をお持ちでいらっしゃるということを伺っておりましたので、御質問があるのかもしれないと思っておりましたら、やっぱり小田川合流点付替え事業につきまして、どういう仕組みになっているのかと、それからどういう形で安全になっているのですかと詳しく御質問がございまして、高梁川が非常に大きな流れで、小田川の流れがそこに流れ込みにくくなってきて、逆流したので、それを解消するために非常に大きな付替事業をしましたというお話をいたしました。そして、竣工した後も雨が降ったのですけれども、水も安全にしっかり流れるようになりましたとお答えいたしましたら、本当によかったですと、大変安心しましたということで、大きく安堵の気持ちを持たれていらっしゃった御様子というふうに思います。
 皇后陛下も天皇陛下の御質問と併せまして、上流から4.6キロメートル下流に付け替えるとどういう形で安全になるのかということで、お二人とも小田川合流点付替え事業についての仕組みと安全の確認ということを御質問いただきまして、そして御安心いただいたことが、とても印象的でございました。
 そして、その後、住民の皆様の生活につきまして、私のほうから、ほとんど9割の方が真備に戻って生活や事業をしていただけるようになりましたと申し上げましたら、多くの方の御支援で早い復旧をされて、本当に真備の皆さんが頑張ってこられたのですねということをお話しいただきまして、住民の皆様にもお伝えしておりますけれども、大変ありがたいお言葉をいただいたと思っております。
 私に対しましては、この災害のときに、市長としてどういうことを一番思って取り組んでこられたのですかという御質問がございましたので、真備の皆さんが一日も早く元の生活に戻りたいと、そういうことをどうやって実現していくかということを思いながら、住民の皆さんと一緒に頑張ってきましたとお話をしましたら、御苦労いただいて本当に頑張ってくださいましたねというようなことをお話しいただいたと思っております。
 そして、御説明の最後に、こうやって5メートルまで浸水して、大変大きな水害で真備の全域が被災いたしましたということで、町内のほうをお示しさせていただきましたら、両陛下がそこで黙礼をされました。10秒とテレビで言われていましたけれども、もうちょっと長いように私は感じました。皆様が被災されたことに向けたお見舞いの心と、それから復興されてということについての思いを、その黙礼で表していただいたのではないかなと感じた次第でございます。
 その後、被災者の方の代表、これは真備のまちづくり推進協議会の会長さんと、そして事業者の方の代表、復興を大きく先導していただきました真備船穂商工会の会長さん、それから大変長い期間にわたりまして真備の支え合いセンターの見守り連絡員をしてくださった方の代表の方と、それぞれ御懇談をいただきました。
 それぞれの方が自分が取り組んでこられた被災直後からのこと、それから写真などもお示しされながら、こういう形で被災をしたけれども、復興をみんなで頑張ってきたということをお話しされ、住民の代表の方は、こうやってみんなの思いで真備・船穂総おどりもできるようになりましたということであるとか、それから商工会の会長さんは、真備の事業者のほとんどの方がお集まりになったと、ほとんどではないかもしれませんけれども、本当に多くの方が集まられました真備公民館での一番最初の事業説明会のときの写真をお見せしながら、こういう形でみんなで一緒に取り組んできましたという話。それから、支え合いセンターの見守り連絡員の方は、自分が活動してきた状況や、それから真備の支え合いセンターから各季節ごとに絵手紙を被災世帯の皆様に出されていたわけですけれども、こういう形で皆さんに季節のことも感じながらと、その実物を両陛下に示されながら、それを出した後に家に行きましたら、こういう会話があったということなどを話しまして、両陛下からは、本当に被災されて大変だったことだと思いますということと、それから皆さんで一緒になって頑張ってこられて、本当に復興されてよかったですということ、それから、その見守り連絡員の方には、もちろんどの方もそうですけれども、自分自身が被災されているからこそ、また回っていかれるときにその方と気持ちも通じて、その役割をしっかり果たされてくることができているのですよねというようなお話などをされまして、本当にそれぞれの方に寄り添ったお話をいただいたと思っております。
 全体としては、そのような形でございまして、何より私が思いましたことは、行きと帰りのとき、真備の住民の皆さんの半分近くの方が沿道に出られたのではないかと思うほど大変多くの人がおられた沿道でございましたが、そのときに住民の皆さんが本当に喜んでいらっしゃったということを、また帰りのときにも少しお伝えいたしましたら、本当によかったと、皆さんが元気になっていただいてよかったですということをおっしゃっていただいて、常に国民の皆様に寄り添っていただいている両陛下だということを強く感じた、そういう行幸啓でございました。
○議長(中島光浩 君) 日向 豊議員。
◆13番(日向豊 君) 今回の真備への御訪問は、真備町で被害に遭われた方々だけでなく、私たち倉敷市民にとっても大きな励みになったと思います。小田川のかさ上げや付け替え工事を含めてハード面での整備は終わりましたが、二度と同じような災害を繰り返さないためにも、しっかりとした今後の取組をお願いして、次の質問に移ります。
 次に、大阪アンテナショップ「クラシキ」についてお伺いいたします。
 先日、JR大阪駅前のビルに、7月31日に倉敷市のアンテナショップがオープンされるとの発表がありました。このビルは、旧大阪中央郵便局跡地を含む大阪駅西地区において開発が進められてきた大型複合施設KITTE大阪で、JR大阪駅から直結しているという抜群の環境の中で、その施設のグランドオープンと合わせて開設される大阪アンテナショップ「クラシキ」は、関西圏において本市の魅力発信拠点ができるといった点以外にも、アンテナショップ自体は、岡山県と鳥取県が共同で東京に出店しておりますが、単独でアンテナショップを出店するのは県下市町村で、倉敷市が初めてだということで、倉敷市が県全体の観光客の増加に貢献し、地域経済へもよい影響をもたらすことを大いに期待するところであります。
 目前に迫る開店に向けて、着々と準備されているところだと思いますが、改めて出店する期間と運営に係る経費について、そして開店に向けての現在の進捗状況をお伺いいたします。
○議長(中島光浩 君) 別府文化産業局長。
◎文化産業局長(別府正樹 君) 7月31日に大阪梅田に開店いたします本市初のアンテナショップ「クラシキ」につきましては、JR大阪駅と関西国際空港が直結し、また令和7年に大阪・関西万博が開催されるなど、今後数年間、JR大阪駅周辺に国内外から多くの観光客が訪れることが見込まれることから、出店期間は令和9年3月31日までとしております。
 また、市が施設を設置し、民間事業者が施設を運営する公設民営方式であるため、運営に関する市の費用負担はテナント料のみとなります。
 開店に向けた進捗でございますが、本年3月より市ホームページや公式アプリ等により店舗での取扱商品の募集を開始し、多くの市内事業者の皆様から申請をいただいております。現在は、アンテナショップの運営事業者と連携し、商談会などを実施しながら、店舗で販売する商品の選定作業を進めております。
 また、店舗の販売スタッフにつきましても、商品を出店する市内事業者を実際に訪問し、商品知識を習得するとともに、来店するお客様に倉敷市の観光・移住情報などを丁寧に伝えられるよう、今後研修を行うこととしております。
 市といたしましては、引き続き開店に向けた準備作業を着実に進めてまいります。
○議長(中島光浩 君) 日向 豊議員。
◆13番(日向豊 君) 倉敷市といえば、国産ジーンズ発祥の地であり、繊維製品出荷額が日本一の繊維のまちとして有名であると思っております。また、温暖な気候に恵まれ、桃やブドウなどの果物の産地であるほか、穏やかな瀬戸内海で取れる良質なノリやワカメのような海産物など、豊かな地域資源にも恵まれております。
 そのほか、全国で東京に続き2番目に建設された民芸館があり、大原家が民芸の作り手を支援してきたという歴史、文化を反映する民芸品や工芸品など、ほかの自治体に負けない魅力的な特産品が数多くあると思っております。
 そこでお伺いいたします。このような魅力ある地域資源が存在する中、今回のアンテナショップ「クラシキ」では、どのような商品を取り扱う予定なのでしょうか。お答えください。
○議長(中島光浩 君) 別府文化産業局長。
◎文化産業局長(別府正樹 君) アンテナショップ「クラシキ」で取り扱う商品につきましては、現在選定を進めているところでございますが、本市の特産品でありますデニムや帆布、畳べりなど繊維製品の小物、桃やブドウなどの新鮮な果物を使ったジャムやジュース、老舗の銘菓や地酒、また倉敷の歴史と文化を反映した民芸品の張り子やだるま、イグサを使った籠など、多種多様な特色ある商品を販売する予定としております。
 また、多くのお客様に何度も御来店いただけるよう、取扱商品は季節に合わせたセレクト、キャンペーンの実施、お客様のニーズなどにより随時入替えを行うことで販売促進に努めてまいりたいと考えております。
○議長(中島光浩 君) 日向 豊議員。
◆13番(日向豊 君) 今回出店される場所は、先ほども話がありましたが、大阪最大の繁華街である梅田を中心とする西日本最大のターミナル駅に直結したビルであること、さらに、令和7年4月には、現在工期の遅れが大変懸念されておりますが、大阪・関西万博が開催されることもあり、アンテナショップ「クラシキ」には、国内外からの多くの来訪客が期待されるところであります。
 ぜひ、この出店の機会を有効に生かしてほしいと思いますが、現時点でどのように倉敷市の情報発信をしていく予定なのか、お答えください。
○議長(中島光浩 君) 別府文化産業局長。
◎文化産業局長(別府正樹 君) アンテナショップ「クラシキ」では、魅力ある商品の販売に加え、液晶モニターやパンフレットスタンドを設置し、来店されるお客様に観光やイベント、移住などに関する本市の最新情報をお届けするとともに、LINEの友達追加やインスタグラムのフォロワーになっていただくなど、SNSを活用した情報発信も行ってまいります。
 また、今議会に補正予算案を提出させていただいておりますが、同じフロアにありますイベントスペースを活用し、桃やブドウといった旬な農産品や児島ジーンズなどの販売を行うほか、ワークショップや移住相談を行うなど、店舗と連携したイベントを開催し、より多くの皆様に本市の個性と魅力を知っていただく機会を創出することで、一層の情報発信に努めてまいりたいと考えております。
○議長(中島光浩 君) 日向 豊議員。
◆13番(日向豊 君) 関西を拠点とする倉敷市の初めてのアンテナショップですから、そういう意味ではしっかりと、活用と情報発信に努めていただければと思っております。
 次の項に移ります。MICE(マイス)の推進について4点質問いたします。
 今年の4月から新たに、文化産業局直下の組織としてMICE誘致推進室が設置されました。MICEとは、企業等の会議、いわゆるミーティング、また企業等の行う報奨・研修旅行、いわゆるインセンティブトラベル、国際機関、団体、学会等が行う国際会議、これはコンベンション、そして展示会、見本市、いわゆるエキシビションやイベントの頭文字を集めたものがMICEという言葉になりまして、多くの集客交流が見込まれるビジネスイベントの総称であると思っております。
 本市では、これまでこうしたMICEの推進は、コンベンションの誘致を中心として観光課の中で取組が行われてきたと認識しております。しかしながら、このたびMICE推進に特化した担当部署がつくられ、さらに文化振興課や観光課、スポーツ振興課、国際課、商工課、まちづくり推進課など、各関係部署との兼務職員も配置されていることから、観光振興だけではなく、広い視野を持ってMICE推進に注力していることが見受けられます。
 そこで、このような体制の下、MICEを強力に推進していくことの意義を教えていただければと思います。
○議長(中島光浩 君) 別府文化産業局長。
◎文化産業局長(別府正樹 君) MICEとは、多くの集客交流が見込まれるビジネスイベントなどの総称であり、企業・産業活動や研究・学会活動などと関連している場合が多くあります。そのため、観光振興の一面だけで捉えるのではなく、関係部署とのより横断的な連携や多くの関係事業者との連携が必要となります。また、MICEは、高い経済効果をはじめ、都市ブランド・競争力の向上、ビジネス機会の創出、地域への愛着・誇りの高まりや国際理解の深化など、幅広い効果をもたらすとされております。
 倉敷市では、これまでに2度続けてG7関係閣僚会合の誘致に成功し、開催地として、いずれも参加国の代表団から高い評価をいただきました。この経験と実績は、今後の倉敷市のMICE誘致に生かせるものであり、さらには波及効果は地域経済のみならず、地域全体の活性化に大きく寄与するものとの観点から、MICEを強力に推進することといたしました。これらを踏まえて、この4月より、観光課とは別にMICE誘致推進室を設置いたしました。
 今後は、MICE誘致を通じて交流人口の増加、地域の稼ぐ力の向上、さらにはまちの文化的な価値の向上にもつなげてまいりたいと考えております。
○議長(中島光浩 君) 日向 豊議員。
◆13番(日向豊 君) MICEの誘致に関しましては、これまで東京都をはじめ、神戸市や横浜市、名古屋市などの大都市や公的な大型コンベンション施設を有する自治体が積極的に取り組んできている印象があります。こうした中、今年度から、本市においてもMICE誘致推進室が中心となって、国内コンベンションのさらなる誘致はもとより、国外からのMICE誘致にも挑戦されることだと思っております。
 競合相手も多い中、MICE誘致を成功させるためには、誘致するターゲットもよく検討し、倉敷市ならではの取組を進める必要があると思いますが、MICEにおいて、何を倉敷ならではの強みとして誘致に取り組んでいくのでしょうか。見解をお示しください。
○議長(中島光浩 君) 別府文化産業局長。
◎文化産業局長(別府正樹 君) MICE誘致において、議員御指摘のとおり、大規模コンベンションは、大都市圏や大型コンベンション施設を有する地域での開催が多くを占めている状況がございます。一方で、MICEとは、必ずしも1,000人を超えるような大規模のものだけではなく、数百人、数十人規模のものもあり、またMICEの中でも、企業の会議といったミーティングやインセンティブトラベルといったいわゆる企業の研修旅行なども、今後需要が伸びると言われております。
 また、MICEの誘致には、開催地での視察、レセプションなどの実施において、地域ならではの歴史や文化、産業など、いわゆる地域資源の活用が重要な要素となっております。
 倉敷市では、2度のG7関係閣僚会合において、これらの地域資源を生かしたおもてなしが高い評価をいただいたように、公的な大型コンベンション施設はなくとも、全国最多の3つの日本遺産にも代表される歴史や町並み、文化財、物づくり産業や、地域ごとに異なる自然景観や農水産品などを市の強みと捉え、倉敷らしいMICE誘致に取り組んでまいりたいと考えております。
○議長(中島光浩 君) 日向 豊議員。
◆13番(日向豊 君) そういうMICE誘致の流れの中で、4月26日、倉敷市は観光庁の海外からのミーティング・インセンティブ旅行誘致に向けた地域連携支援事業に、全国9地域の一つとして採択されたとお伺いしております。
 観光庁のホームページを見ますと、MICEの中でも特にMとI、ミーティングやインセンティブトラベルなどのビジネス目的による訪日客は、一般観光客と比較すると、より長い滞在日数で、より高い消費単価の傾向があり、世界的に市場規模が大きく、今後も成長が見込まれている分野であるとされています。しかし、我が国においては、誘客の仕組みやコンテンツ造成が進んでおらず、世界の需要を十分に取り込めていない現状があるとされています。
 そのため、観光庁では、特別感のあるコンテンツの開発や磨き上げなどの実証を本事業において取り組むとされておりますが、このたび採択された本事業について、その概要を説明いただきたいと思います。
○議長(中島光浩 君) 別府文化産業局長。
◎文化産業局長(別府正樹 君) 海外からのミーティング・インセンティブ旅行誘致に向けた地域連携支援事業は、ミーティングやインセンティブトラベルの誘致のために、今後、倉敷に来られる企業や団体に提供できるプログラムを、地域で連携して開発していくものでございます。
 ミーティングやインセンティブトラベルにおいては、訪問先において、その地域ならではの学びや異文化体験などを参加者全員で行うことで、チームのコミュニケーション力の向上や就労へのモチベーション向上、新たなビジネスアイデアの獲得などにつなげることが期待されています。
 倉敷市としては、具体的には、市の個性と魅力である民芸や繊維産業、日本遺産ストーリー、伝統的な町並み、そして文化施設などを特別な会場として活用することの5つをテーマとした各プログラムを、モデルイベントなどを通じて多くの関係事業者の皆様とともに開発することとしています。そして、これらのプログラムは、次年度以降、実際にMICEを誘致する素材として活用していきたいと考えております。
○議長(中島光浩 君) 日向 豊議員。
◆13番(日向豊 君) MICEの推進には、会議等の受入れ施設や宿泊施設、視察先やユニークベニューの会場となり得る文化施設に加え、商工関係事業者、旅行関係事業者やコンテンツ開発事業者など、地域のより多くの関係者、事業者が関わってこそ、大きな成果が得られるものであると考えています。
 倉敷市の将来に向けて、MICE推進体制はどのように構築していくのか、お答えください。
○議長(中島光浩 君) 別府文化産業局長。
◎文化産業局長(別府正樹 君) MICEの推進には、市の関係部署との連携はもちろんのこと、より多くの地域の事業者や関係団体の皆様とともに取り組むことが大変重要となります。
 倉敷市では、昨年度からMICEのさらなる推進を見据え、市と倉敷観光コンベンションビューロー、宿泊施設、文化施設などの皆様とともに、倉敷MICE誘致研究会を開催してまいりました。そして、去る5月31日には、この研究会を踏まえ、商工会議所や旅行関係事業者の皆様にも御参加いただき、倉敷らしいMICE開催の在り方や誘致に関する情報共有、意見交換を行うための連絡会議設立に向けた準備会合を開催いたしました。
 今後、さらに関係する多くの皆様にも御参加いただいた上で、この連絡会議を正式に設立し、地域一体でのMICE推進体制を構築してまいります。
○議長(中島光浩 君) 日向 豊議員。
◆13番(日向豊 君) 今後、しっかりとした取組をお願いして、最後の項、中心市街地の活性化について3点質問したいと思います。
 今回の補正予算で、阿知まち広場を市民や観光客が交流する拠点として整備することを目的に、建物の耐震化と改修工事を実施するための費用が計上されています。
 私が以前、利活用が進まない阿知まち広場について、民間活力による早期活用を求めて質問したところ、美観地区と商店街の結節点に位置することから、回遊拠点として、民間活力も活用して整備していくとの答弁がありました。
 私も、阿知まち広場の前をたまに歩くこともあるのですが、見ておりましたら、高い壁に囲まれて中が見えない状況であるがゆえに、逆に観光客の方々が壁の隙間や上のほうから中の様子をずっと見ているというか、うかがっている様子を何度か目にしております。
 市民の方々が早期の利活用を期待する施設でもあり、中心市街地の活性化にも寄与する施設として、具体的にどのような改修をするのか、お伺いいたします。
○議長(中島光浩 君) 堀越建設局長。
◎建設局長(堀越信宏 君) 去る4月1日の人事異動によりまして建設局長を拝命いたしました堀越 信宏と申します。どうぞよろしくお願いいたします。
 では、質問にお答えさせていただきます。
 阿知まち広場においては、市民の皆様や観光客の方々が交流する拠点として、さらなる活用を促進するために必要な工事を行ってまいりたいと考えております。
 具体的には、建物の耐震化を行うとともに、エアコンや多機能トイレの設置、照明設備の増設、LED化などを行い、皆様に安全、快適に御利用いただきたいと考えております。
○議長(中島光浩 君) 日向 豊議員。
◆13番(日向豊 君) 今回、改修がこの6月定例会で上がっているということで、多分、今年度中には工事が終わるのではないかと思っておりますが、今年度中に工事が終わることになれば、いよいよ来年度からの運用が、そろそろ具体的に検討が始まっていることだとは思うのですが、今後、どのような施設になる予定でしょうか。
 あれだけの立地でありますので、ただの休憩所みたいな位置づけにしてイベントを散発的に行うだけではなくて、しっかりと民間の投資を呼び込みながら新たな回遊拠点施設として、例えば、奈良萬の小路や林源十郎商店のような整備、活用をすることが必要だと思いますが、お考えをお聞かせください。
○議長(中島光浩 君) 堀越建設局長。
◎建設局長(堀越信宏 君) 阿知まち広場は、これまでアチマチバザールやくらしきクラフトフェア、高梁川流域かわのわマーケットなどを開催し、にぎわいの創出を図ってまいりました。
 改修工事後は、本市や高梁川流域圏などの魅力、文化の発信や体験ができ、交流を促進する場として、市民の皆様や観光客の方々が交流する拠点としての活用を検討してまいります。
○議長(中島光浩 君) 日向 豊議員。
◆13番(日向豊 君) なかなか、まだこれをするという具体的な答弁はもらえないみたいですが、しっかりと検討していただいて、運用開始に向けて、いい施設になるように頑張っていただきたいと思っております。
 最後の質問、まず質問の前に、今回、新規事業として、採用には至らなかったものの優秀な事業提案をした事業者に対して報奨金制度を創設していただいたことに、感謝を申し上げたいと思っております。
 私も、過去の本会議で質問、提案させていただきましたが、PFI方式自体、募集する自治体にとっては、民間が持つノウハウを活用できる反面、事業者にとっては、提案するためのプレゼン資料などの作成に要する人件費やその他の経費も考えると、不採用になったときのリスクも高く、応募しづらいという面もあったと思いますが、今回のこの制度の創設により、より多くの企業に参加していただけるようになるものと大いに期待しております。
 現在、令和3年3月末に公表された立地適正化計画において位置づけられた地域ごとの駅などを中心とした拠点エリアの中で、PFI手法を用いて公共施設の複合化計画が進展しておりますが、複合化によって廃止される施設も多く存在します。
 また、用途廃止したものの利活用が決まっていない、いわゆる未利用地が、中心市街地もしくは隣接している地域内でも点在しております。今後、複合化を進めていく上で、用途を廃止する市有地や、市が保有していて、いまだに利用されていない未利用地について、売却も含めた利活用の方針を早急に検討し、今後の方針を決めていく必要があると思っております。
 複合化に伴い用途を廃止する予定の市有地の多くは、もともとが交通の便がよいところに立地し、これまでも拠点施設として機能しており、今後の活用方針によっては、新たなにぎわいの拠点をつくり出せる可能性も高いと思っております。
 市としての手続的には、用途廃止した施設に関しましては、まず担当部局で検討を行い、なければ全部局に問合せした上で、利用する計画がない場合は、公有財産活用課が売却に向けて手続を行うとのことですが、複合化により廃止となる施設については、複合化と並行して、スピード感を持って計画的に今後の利活用や売却の方針を検討していかなくてはいけないと思いますし、拠点となる地域に位置する、いまだに利用が決まっていない未利用地についても、早期に結論を出す必要があると思いますが、見解をお示しください。
○議長(中島光浩 君) 杉岡企画財政局長。
◎企画財政局長(杉岡知裕 君) 去る4月1日の人事異動により企画財政局長を拝命いたしました杉岡 知裕と申します。どうぞよろしくお願いいたします。
 現在、本市では、倉敷市公共施設個別計画に基づき、様々な施設の複合化に取り組んでおります。複合化により用途廃止となる施設及び市有地のうち、中心市街地の活性化などまちづくりを推進していく上で、都市機能誘導区域内などの重要な市有地につきましては、跡地の活用を検討してまいります。また、活用が見込めない市有地につきましては、倉敷市公共施設等総合管理計画に基づく施設総量適正化の観点から、原則、売却を検討してまいります。
 廃止した施設や未利用地などの公有財産につきましては、経済の活性化や財政の健全化、さらにまちづくりの観点などを踏まえ、総合的に今後検討を行ってまいりたいと考えております。
○議長(中島光浩 君) 日向 豊議員。
◆13番(日向豊 君) 歯切れがいいのか悪いのか分かりませんが、しっかりとした検討をお願いいたしまして、私の質問を終わりたいと思います。御清聴ありがとうございました。(拍手)
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