録画中継

令和4年第2回倉敷市議会(第1回定例会)
2月22日(火) 本会議 代表質問
未来クラブ
赤澤 幹温 議員
1 教育行政について
(1)学力向上について
(2)英語教育推進事業について
(3)GIGAスクール構想について  
(4)適正配置計画について
(5)市立高校統合事業について
2 総務行政について
(1)倉敷市公共施設個別計画について
(2)倉敷市庁舎等再編基本構想について
(3)山陽ハイツ跡地整備について
(4)公募プロポーザル事業について 
3 減災・防災について
(1)備蓄倉庫の活用について
(2)海岸の保全について
(3)ため池防災減災事業について
(4)危機管理の在り方について
4 福祉行政について
(1)医療・介護連携フレイル予防事業について
(2)重層的支援体制整備事業について
(3)放課後児童クラブについて
(4)子どもの貧困について
(5)保健所について
◆32番(赤澤幹温君) (拍手)未来クラブの赤澤 幹温でございます。会派を代表して質問させていただきます。
 今日は、2022年2月22日2番目登壇、何と2が7つ並び、ラッキーセブン・ツーであります。
 さて、北京オリンピックも無事終了し、倉敷フィギュアスケーティングクラブ所属の小松原ペアをはじめ多くの日本の若者たちが日の丸を背負い、活躍したことは大変に喜ばしいことであり、閉塞感が蔓延する社会状況の中、我々国民みんなが元気づけられ、感動し、心温まる思いでありました。しかしながら、コロナ禍も3年目に入り、第6波真っただ中、感染者数も高止まりしております。ここ10年においては、東日本大震災、本市を襲った平成30年7月豪雨災害、新型コロナウイルスの感染拡大、また、ウクライナでは戦後最大と言ってよい東西冷戦の危機と、まさにカオスの時代に入ったと思います。日本経済も、失われた10年が20年になり、30年になり、この間、世界のGDPに占める日本の割合も約18%から5%ほどに下がり、平均賃金もお隣韓国に水をあけられて久しく、アメリカの平均賃金の6割程度しかない国になってしまいました。厚生労働省の国民生活基礎調査によると、生活が苦しいと答えた世帯は6割近くにも及んでおります。これは政治の責任であります。これら生きづらさを払拭し、未来に明かりをともせるのも、しかしながら、政治の持つ力以外にはありません。
 私たち未来クラブは、その未来への明かりをともすため、未来への責任を果たすため、今何が必要か、未来のため何が重要かを常に自問自答しながら、未来に希望や夢の持てる倉敷の実現を目指し、会派所属議員それぞれが日々不断の努力、精進をし、未来への責任を果たすべく、会派一丸となってその活動を行っております。このような基本理念に立ち、代表質問をさせていただきます。なお、コロナ対応関連の質問は、さらなる仕事量増加になるため、差し控えさせていただいております。
 未来に向けてといえば、やはり教育の力であります。教育が未来をつくっていきます。過去にも何度か言及させていただきましたが、石油をはじめ資源がない、食料自給率が低い、そんな我が国にあるのは、唯一人的資源だけであります。しかしながら、日本の教育への公的支出は、経済協力開発機構、OECD加盟国中、最下位クラスであります。このことは、この国の先行きに大きな不安を与え、国家の衰退、経済力の低下、ひいては我々の貧困へと連なっていきます。何とか日本の教育が持ちこたえているのは、教育熱心なお父さん、お母さんが子供たちに一心に愛情を注ぎ、自分たちは我慢してでも子供たちによい教育を受けさせたい、その親心からであります。
 これは何を意味しているかといえば、教育費を家庭が負担しているということであり、行政が家庭に甘えているということでもあります。もっともっと教育予算を増やさなければなりません。とはいえ、中央集権国家の我が国では、教育行政においても、文部科学省が多くの規則、規制を握っており、地方公共団体の教育委員会が自分の考えでできることは限られております。
 そのような中、今予算の中で、非常勤講師等単市加配事業費、学力向上支援事業費、「確かな学力」向上支援事業費などが計上されております。また、児童、生徒の学力を向上させるためには、教師が授業に専念できる環境づくりも重要であると考えます。教師のブラック企業化が社会的に定着し、教師志願者が減少しているという報道もなされております。
 本市教育委員会は、小・中学校の学力向上に向け、どのような取組を行っているのか、お示しください。
 この項通告2項目め、英語教育推進事業についてお伺いいたします。
 本事業は、1億4,000余万円が計上されております。生きた英語を学ぶため、ネーティブ講師25人を雇用し配置するものとなっております。それ自体は英語に親しみを持たせることになり、ある種の価値観はあるかと思います。せっかく雇用するのですから、ネーティブだからではなく、その上にTESOLなど、世界的に認識された英語教授法の資格を有する人材を採用すべきであると考えますが、教育委員会の御所見をお聞かせください。
 また、本事業では、GIGAスクール構想が進む中、小学校5・6年生で使用する英語学習ソフトも導入され、併せて活用されていくと思いますが、どのように活用されているのでしょうか。詳細を説明していただければと思います。
 この項3項目め、GIGAスクール構想についてお伺いいたします。
 この構想の背景には、日本のICT教育の遅れがありました。先進国を中心に教育のICT化が進みましたが、皮肉にも日本のICT化を推し進めたのはコロナ感染拡大でありました。臨時休校が長期化する現状を鑑みて、スケジュールの前倒しにより国の予算計上がなされました。結果、2021年3月までに、全国の小・中学生には1人1台の学習用端末の整備がほぼ完了いたしました。
 AIやIoTなどを積極的に使用する未来を生きていく子供たちに必要なのは、創造性や論理的思考力を養う教育であります。ICTなどの先端技術を活用して、次世代の人材を持続的に育成することが重要になってきます。そのようなGIGAスクール構想ですが、ネットワーク環境の整備や学習ツールなどのコンテンツの充実、ICT支援員や外部人材による継続的な指導など、まだまだ充実、整備していかなければならない問題があります。
 また、真にパソコンを使いこなそうとすれば、家庭環境に左右されることのないLTE内蔵パソコンなど、さらなる充実も考えられます。今後はどのように整備されていこうとしているのか、その方針について御見解をお示しください。また、1人1台の整備が完了し、約1年がたちました。この間、どのように授業でパソコンを活用してきたのか、さらに今後どのように活用していくつもりなのか、併せて御見解をお示しください。
 次に、この項4項目め、適正配置計画についてお伺いいたします。
 本市の方針は、平成27年1月に文部科学省が策定した公立小学校・中学校の適正規模・適正配置等に関する手引を参考にしながら検討を行うこととすると示されております。この手引の中に、学校規模の適正化に関する基本的な考え方として、教育的な観点から、学校規模の適正化を図る上では、第1に学校の果たす役割を再認識する必要がある。義務教育段階の学校は、児童、生徒の能力を伸ばしつつ社会的自立の基礎、国家、社会の形成者としての基本的資質を養うことを目的としている。このため、学校では、単に教科等の知識や技能を習得させるだけではなく、児童、生徒が集団の中で、多様な考えに触れ、認め合い、協力し合い、切磋琢磨することを通じて思考力や表現力、判断力、問題解決能力などを育み、社会性や規範意識を身につけさせることが重要になる。そうした教育を行うためには、一定規模の児童・生徒集団が確保されていることや、経験年数、専門性、男女比等についてバランスの取れた教職員集団が配置されていることが望ましいと指摘されております。このようなことから、一定の学校規模を確保することが重要と考えます。また、学校規模の適正化の検討は、様々な要素が絡む困難な課題ですが、あくまでも児童、生徒の教育条件改善の観点を中心に据え、学校教育の目的や目標をよりよく実現するために行うべきものであると考えます。
 昨年の本議会、我が未来クラブ 原田 龍五議員の代表質問において教育長の答弁の中で、積極的に学校の適正配置を進めてまいりたいとの答弁をされておりますが、いまだ目に見えるものが示されておりません。
 その後の小・中学校の適正配置計画の進捗状況をお聞かせください。また、公立幼稚園・保育園・こども園の適正配置計画は今後どのように進めていくのか、併せて御答弁をお願いいたします。
 この項5項目め、市立高校統合事業について質問させていただきます。
 今議会に5億4,000万円の予算計上がされており、市立精思高等学校と市立玉島高等学校が統合され、新しい校舎の場所が、今年度末に閉校する霞丘小学校とのことであります。場所としては、両校の中間地点のような位置にあり、閉校するが、まだ十分使用できる校舎の活用という点では、非常に合理的であると考えます。令和9年度に開校予定とのことですが、今後どのようなカリキュラムや教育内容、また施設整備をされていくのか、その方向性をお示しいただきたいと思います。
 次に、通告2番目、総務行政についてお伺いいたします。
 まず、倉敷市公共施設個別計画についてお伺いいたします。
 少子・高齢化、人口減少社会の日本になり、現在使用している市の公共施設を今後どのように管理し、活用していくかは大きな課題であります。本市においては、平成28年に倉敷市公共施設等総合管理計画を策定し、全体的な方針を示されました。それに基づき、倉敷市公共施設個別計画(素案)がこのたび出来上がり、現在、そのパブリックコメントが実施されております。市内にある171施設を、建築年数、老朽化の状況や利用状況などを踏まえ、8つに分類しているとのことですが、市民の方々にも大きく関わってくる案件でございますので、分類の考え方を分かりやすく御説明いただけたらと思います。また、現在の策定状況と今後の予定についてもお示しください。
 次に、この項2項目め、倉敷市庁舎等再編基本構想についてお伺いいたします。
 今年度4月に公表された倉敷市庁舎等再編基本構想では、平成30年7月豪雨災害を教訓に、防災機能、災害対応機能の強化を旨とした防災危機管理センター棟と図書館や市民活動センターなどが入る複合施設棟の整備、本庁舎の長寿命化などが示されました。本年度は基本計画を策定することになっておりますが、現在の進捗状況並びに今後のスケジュールはどのようになっていくのか、お示しください。
 次に、この項3項目め、山陽ハイツ跡地整備についてお伺いいたします。
 先般、山陽ハイツ跡地整備基本構想(案)が示されました。それによりますと、平常時ゾーニング計画図と災害時ゾーニング計画図が示されております。特に災害時には、グラウンド空き地に整備される学校給食共同調理場と防災備蓄倉庫が連携し、炊き出しや災害ボランティアの活動拠点、医療・救護活動の拠点、災害派遣車両の駐車場、車両等での一時的避難場所、仮設住宅用地、支援物資の集積場所など、非常によく考えられたゾーニングになっていると感じられました。また、平常時のゾーニングは、レクリエーション・交流ゾーン、イベントゾーン、遊び・多目的広場ゾーン、自然ゾーン、駐車ゾーンと分かれております。これもすばらしいゾーニングになっておりますが、地元より、健康をコンセプトとして加えてほしいという意見をいただいております。庁内で検討したチームは、建設局公園緑地課、開発指導課、公共建築課、都市計画課、文化産業局文化振興課、企画財政局企画経営室とお聞きしておりますが、健康をコンセプトに保健福祉局にも入っていただき、健康をコンセプトにゾーニングするとか、またはその趣旨を入れ込むとか、せっかくですので、ぜひ御検討いただきたいと思います。
 次に、この項4項目め、公募プロポーザル事業についてお伺いいたします。
 本年1月、富山県富山市で市発注のプロポーザル事業において公表前の情報を漏らしたとして、市職員と大手コンサルタント会社の社員が官製談合防止法違反の疑いで逮捕されるという事案が発生しました。この会社とは、倉敷市もコンサルタント契約を結んでいると認識しております。
 そこで質問ですが、本市におけるプロポーザル方式の契約手続は公正に行われているのでしょうか。また、この際、プロポーザル方式が多く採用される設計・施工一括発注方式は廃止し、設計と施工は別々に発注すべきではないかと考えますが、当局の御見解をお示しください。
 次に、通告3番目、安心、安全の防災・減災行政についてお伺いいたします。
 まず1項目め、備蓄倉庫についてお伺いいたします。
 昨年3月に、阿津防災備蓄倉庫が整備、完成いたしました。平成30年7月豪雨災害を経験した本市にとって、当時の悲惨な体験を生かし、防災、減災に備えることは最重要であると考えます。その教訓を生かした大きな第一歩が備蓄倉庫の整備であると思います。また、先ほど述べました山陽ハイツ跡地にも、倉庫が計画されております。
 そこで質問ですが、どのようなコンセプトで児島阿津に整備したのか、また、どのような形で今後この備蓄倉庫群を活用していくのか、市民の方々が安心できるよう、当局のお考えをお示しください。
 次に、この項2項目め、海岸線の安心についてお伺いいたします。
 近年の異常気象やそれに伴う台風の巨大化や気温上昇などは、目に余るものがあります。また、強い地震も多発しており、地震調査委員会の発表によれば、東海・東南海地震が、ここ30年以内にマグニチュード8クラスで8割強の確率で起こると言われております。津波の発生や土地の液状化現象、堤防の破損や決壊などが懸念されます。
 長い海岸線を持つ本市においても、甚大な被害が予想されます。今年度予算にも、浸水対策事業費や海岸堤防等総合対策事業費が計上されました。特に平成16年16号台風で被害に遭った小原漁港の堤防は脆弱で、当時復旧工事はなされましたが、大きな地震に耐え得るか不安でありました。今議会1億6,400余万円の対策費がつき、耐震工事が実施されます。現在の進捗状況並びに今後の推移についてお示しください。
 次に、この項3項目め、ため池防災減災事業についてお伺いいたします。
 平成30年7月豪雨災害で福山市のため池決壊により女児が犠牲になった事件から、ため池の安全性が問われるようになりました。本市においても、当局がため池防災減災事業に力を入れていただいております。私も、近隣のため池ハザードマップを目にし、その精巧な内容に驚きました。
 今後も、ため池ハザードマップの作成や水位監視システムの導入、ため池改修など実施されると思いますが、現在までの各種実施状況や今後の実施予定について御説明をお願いいたします。
 また、本年度より新規事業で、農業用水管理の省力化・高度化計画策定事業費が計上されております。用水路や樋門に監視カメラや水位センサー等の設置を検討する計画策定費でありますが、ため池の水位計などと連動させ、防災、減災にも役立つと思われます。ぜひ積極的に導入していただきたいと思います。本事業の内容について、詳しく御説明をお願いいたします。
 次に、この項4番目、危機管理の在り方についてお伺いします。
 コロナ感染対策への国や都道府県の対応がニュースになり、関心を集めております。また、自然災害も頻発し、その対応について国や地方自治体の力量も問われております。本市においても、平成30年7月豪雨災害の対応や今回のコロナへの対応など、危機管理に関する政策ストックが増えてきたことと思われます。
 日本の危機管理体制の特徴は、後追い行政と言われ、直近に発生した大きな危機にその後の対応体制整備が大きく偏る傾向があると専門家から指摘されております。欧米では、既にオールハザード・アプローチによる危機管理体制整備が進んでいっております。
 オールハザード・アプローチとは、多様な危機に実効性を持って機能し得る組織の整備や人員の育成をより重視すべきとする考え方で、災害ごとにどのような対応が求められるかを事前にリスクアセスメントを行い、方針を明確にし、さらに担当する組織や人員に、必要とされる対応の目的と作業手順を教育し、必要な機材や情報資源を与えるというやり方であります。もちろん一遍には、この整備体制構築は難しいことですが、一歩一歩その体制に近づかなければなりません。国民、市民の生命、財産を守ることが究極の政治と行政に課せられた任務であるなら、その実現に向けて、我々は不断の努力が必要となります。
 私は、このオールハザード・アプローチの考え方に基づく危機管理が必要ではないかと考えます。市の危機管理に対する根本的な考え方をお示しください。
 通告4番目、福祉行政についてお伺いいたします。
 この項1つ目、医療・介護連携フレイル予防事業についてお伺いします。
 今予算の中に新規事業として、864万円が予算計上されておりますが、市民の方々にはなじみのない言葉であります。
 そこで、市民の方々に、本年度から始まるこの医療・介護連携フレイル予防事業についてその概要を分かりやすく御説明ください。また、その効果をどのように見込まれているのかもお示しください。
 次に、この項2項目め、重層的支援体制整備事業についてお伺いいたします。
 社会が複雑化していく中、例えば、8050問題のように問題も複雑化し、その解決方法も複雑化していきます。本事業も新規事業とし、今予算に1,842万円が予算計上されております。社会福祉法改正に伴い、複数の課題を抱える相談に対応する体制を整備するとのことですが、そのシステムや体制がどのようなものなのか、市民の方々にこれも分かりやすく御説明いただけたらと思います。
 この項通告3項目め、放課後児童クラブについてお伺いします。
 来年度は、10に近い放課後児童クラブの増設が予定され、その数は170クラブにもならんとしております。この間、地域の力を頼りに発展し運営してきたクラブが多く、しかしながら、児童数の増加に伴う支援員の確保の難しさや事務量の増大など、当初想定していなかった問題が顕在化してまいりました。
 そうした中で、クラブの運営主体の多様化について、令和3年度より試行が行われております。令和5年度から、この取組が本格実施される予定と伺っておりますが、具体的にはどのように推移していくのか、お示しください。また、まだまだ運営主体を決めかねているクラブもあるかと思います。法人化など、その後の運営主体多様化の取組はどのように進めていくことになるのかもお示しください。
 次に、この項4項目め、子どもの貧困についてお伺いします。
 この言葉ほど、胸を締めつけられる言葉はございません。子供の貧困は、実に我が国の7人に1人が貧困状態にあると言われています。生まれ育った家庭の経済社会状況にかかわらず、トライの機会を得、頑張れば未来へ未来へと、夢と希望の持てる社会をつくっていくことが大人世代の責任です。
 政府は、平成25年の子どもの貧困対策の推進に関する法律の公布、同8条に定められた子どもの貧困対策に関する大綱の制定など、教育の支援、生活の支援、保護者に対する就労の支援、経済的支援など項目を上げ、子供の貧困対策に力を入れ始めておりますが、現実的には、この間、貧困が解消されておりません。
 当局は、本市の現状をどのように認識しておられますか。また、現在まで本市において、子供の貧困に対して具体的にどのように取り組まれ、どのように対策をされてきたのか、また、今後どのように対処していくつもりなのか、お答えください。
 とはいえ、根本的に言えば、子供の貧困の原因は大人の貧困であり、大人の貧困の原因は日本経済の失われた30年から脱却できない経済政策の失敗であり、その責は政治にあるのだと思います。
 この項5番目、保健所について述べさせていただきます。
 新型コロナウイルス感染拡大がなかなか止まりません。しかしながら、欧米諸国のように、1日の感染者数が何十万人、何百万人ということは、日本ではありません。不思議に思い、私なりにいろいろと勉強してみました。その結果、1つ目は、2回目までのワクチン接種率が、先進国の中でもトップクラスである。2つ目は、マスク着用とか手洗いの習慣とか、日本人の衛生習慣がすばらしい。さすが日本人、勤勉真面目、私のように。3つ目は、保健所と保健師さんの存在です。公衆衛生学の大家、高鳥毛(たかとりげ)関西大学教授によると、地域に根差した公衆衛生の制度が効果を上げているということでございます。これは、世界的にも注目されております。病院と個人との関係だけではなく、その両方に関係し、両方をサポートしていく保健所という存在であります。
 吉岡所長をはじめ保健所職員の皆様方は、休みもなく深夜遅くまでコロナ対策に奔走されているとお聞きしております。感謝、感謝であります。また、保健所を所管する倉敷市においても、伊東市長をはじめコロナ対策関連部署の職員の方々も同様に、休みもなくその任に当たられているとお聞きいたしております。会派を代表して、心から感謝申し上げます。
 最後になりましたが、今年度をもちまして退職されます予定の約100名の職員の方々におかれましては、昭和、平成、令和と激動の時代を長年御奉職いただき、衷心より感謝申し上げますとともに、今後も今までの御経験や知識を生かし、別舞台でのさらなる活躍をお祈り申し上げます。
 私ども未来クラブも、輝ける倉敷の未来のため、今後とも努力精進させていただきます。御清聴ありがとうございました。(拍手)
○議長(中西公仁君) 赤澤議員。テーブルの上をお拭きください。
◆32番(赤澤幹温君) テーブルだけでええかな。
○議長(中西公仁君) はい。伊東市長。
            (市長  伊東 香織君  登壇)
◎市長(伊東香織君) それでは、未来クラブ代表質問 赤澤 幹温議員さんの御質問に順次お答えさせていただきます。
 私からは、御質問2の総務行政についてお答えさせていただきます。
 総務行政のうち、倉敷市庁舎等再編基本構想についてでございます。
 令和3年4月に公表いたしました倉敷市庁舎等再編基本構想におきましては、平成30年7月豪雨災害の経験も踏まえて、災害対策本部を備えた防災危機管理センター棟を整備しますとともに、現本庁舎の長寿命化等も図りまして、庁舎周辺の老朽化しております中央図書館、中央憩の家などを集約した複合施設棟、この2棟を整備していくことを発表いたしております。現在、建設場所、内容、機能や発注方法などに関する基本計画の策定を行っているところで、令和4年度中の公表を目指してございます。
 今後のスケジュールについてでありますけれども、建設期間中、大がかりな工事となりますので、来庁者の皆様の安全確保の観点、また、自然災害、南海トラフ巨大地震への対応が喫緊の重要課題となっておりますので、まずは防災危機管理センター棟を先に着手して、令和7年度中の運用開始を目指して関係工事を分離発注していきたいと考えております。そして、防災危機管理センター棟の竣工後に複合施設棟の関係工事に着手しますと、どうしても令和9年度以降の運用開始ぐらいになるかと考えておりますが、詳細につきましては、今後、基本計画の発表の中で具体的にお示ししていけると思っております。
 続きまして、山陽ハイツ跡地整備について御質問いただきました。
 山陽ハイツ跡地整備基本構想でございますけれども、都市公園の整備、防災・災害対応拠点の整備、そして公共施設の複合化・効率化と民間活力の導入ということで、大きく3つの基本方針をお示ししたところでございます。全体といたしましては、山陽ハイツ跡地の豊かな自然や眺望も生かした多世代の皆様方が集い、憩えるとともに、災害時には一時的な避難場所にもなり得る都市防災公園として整備するための基本構想といたしておりますが、御質問は健康のところをもうちょっと強調したほうがいいのではないかということでございました。
 この基本構想を策定するに当たりまして、市民の皆様にアンケートを実施した中で、利用目的の質問では、運動とかスポーツ、健康づくり、散歩や休憩等のリフレッシュ、また、子供や孫を連れていって遊ばせるなどがどういう場所がいいかという回答の上位になっておりますので、実際の計画のときには、お話もいただきましたようなもうちょっと福祉といいますか、子供さん、年長の皆さんの健康づくり、また、憩い、集えるという面の強調も検討していきたいと思っております。特に、山陽ハイツは起伏のあるところもございますので、遊歩道などを整備いたしまして、そこを散歩していただけるような、健康増進に資する機能についても導入を検討していきたいと考えております。
 なお、隣接いたします倉敷児童館、有城荘、ふじ園の利用者の方々との相互利用ということについても期待しております。関係部局で連携して検討していきたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。
 その他の御質問につきましては、担当よりお答え申し上げます。
○議長(中西公仁君) 井上教育長。
◎教育長(井上正義君) まず、教育行政についてのうち、学力向上についてでございますが、倉敷市教育委員会では、児童、生徒が主体的に学習に取り組み、課題を解決するために必要な資質、能力を育むことができるよう、指導主事による授業改善に係る学校訪問を継続的に実施いたしております。また、専門的な学習指導を行うため、市単独で非常勤講師や個別指導を行うための学習支援員を配置したり、放課後の補充学習が充実したりする取組を進めております。さらに、学校の1人1台パソコン等を利用いたしまして、児童、生徒が自分の学習状況に応じて主体的に学習を進めることができる学習支援コンテンツを整備したり、次年度へ途切れることなく学びを継続させるため、倉敷市立小・中学校の小学1年生から中学2年生までの全児童・生徒に春休みの課題を配付したりしております。
 今後も児童・生徒一人一人の学習状況に寄り添ったきめ細やかな支援を行うことで、学力の向上を図ってまいりたいと考えております。
 次に、英語教育推進事業についてのうち、外国人英語講師の資格についてでございますが、本市で雇用いたしております外国人英語講師のうち、約1割が国際的に認可されました英語教授法の資格を有しております。現在、外国人英語講師の採用条件に、国際的に認可された英語教授法の資格は含まれておりませんが、外国人英語講師全体の資質向上を図るために、毎月研修を実施いたしております。その中で、資格を持つ外国人英語講師の優れた授業実践を外国人英語講師全員で共有し、指導法について研究、協議するなどして、指導力向上の研さんに励んでいるところでございます。
 倉敷市教育委員会といたしましては、今後も外国人英語講師の研修の充実を図りながら、外国人英語講師の資質向上に取り組んでまいりたいと考えております。
 次に、英語教育推進事業についてのうち、学習ソフトについてでございますが、小学校での英語の学習内容は、主に聞くこと、話すことに重点が置かれており、現在、市内の全小学校の5・6年生を対象に、音声教材を中心とした学習ソフトを導入して活用しているところでございます。また、児童、生徒が1人1台パソコンを用いて英語でプレゼンテーションができるように、インターネットで検索したり、辞書として活用したりしています。さらに、児童、生徒が自らスピーチしている様子を音声や動画で記録することで客観的に評価することもでき、児童、生徒の英語力の向上や教師の指導改善につなげております。
 令和4年度からは、文部科学省が学習者用のデジタル教科書を小学校高学年及び中学校に導入する予定であり、パソコン上で教科書を操作し、音声で発音を確認しながら学習することが可能となります。
 倉敷市教育委員会といたしましては、今後も学習ソフトの効果的な活用方法を検証しながら、英語教育を推進してまいりたいと考えております。
 次に、GIGAスクール構想についてのうち、今後のGIGAスクール構想の在り方についてでございますが、現在までに市内全学校へ整備しております高速大容量の通信ネットワークにより、学校内ではどこでも1人1台パソコンが使える環境となってございます。また、この環境を利用して学習活動での活用が進むよう、授業支援ソフトや学習支援コンテンツの整備を進めております。
 倉敷市教育委員会では、1人1台パソコンの活用範囲を拡大するために、パソコンの家庭への持ち帰りにつきまして、昨年10月から12月に実証実験を行ったところでございます。この実証実験の検証の結果、家庭に持ち帰ったパソコンを使った効果的な家庭学習の在り方や、家庭での通信環境が安定しない場合への対応方法、また、このほかにも不適切な使用によるトラブル、持ち帰りに伴う故障や紛失への対応などの課題が見えてきているところであり、現在、このような課題への対応を検討しているところでございます。
 次に、GIGAスクール構想についてのうち、授業における1人1台パソコンの活用についてでございますが、学校では授業の様々な場面で1人1台パソコンの活用を進めております。
 例えば、どの教科でもグループや学級全体での発表、話合いを行っておりますが、授業支援ソフトを活用して大型ディスプレーで、友達の意見や考えを同時に共有し、学びを深めることができるようにしております。また、理科の実験や英語科のスピーチ、体育科等の実技練習などの場面におきましては、学習の様子を撮影し、映像を客観的に評価することで課題をより明確にし、改善に向けて学習に取り組むことができるようにしております。
 今後の1人1台パソコンの活用につきましては、例えば、社会科の調べ学習において、インターネットで情報を収集したり、実際に地域に出かけ取材したことを、音声や映像で新聞等にまとめたりする活動などを通しまして、子供がより主体的に学習する授業を目指して取り組んでまいります。さらに、令和4年度には、倉敷市研究指定校におきまして、授業における効果的な実践事例を積み上げ、市内の学校に広めてまいりたいと考えております。
 教育行政についてのうち、適正配置計画についてでございますが、公立幼稚園、公立保育園、公立認定こども園の適正配置につきましては、公立幼稚園・公立保育園・公立認定こども園の適正配置計画の中で、幼児教育における適正な集団規模の確保や、待機児童対策につながるように公立幼稚園、認定こども園の多機能化や近隣園への統合、認定こども園への移行などによる適正配置を進めてまいります。
 また、小・中学校の適正配置についてでございますが、昨年の12月に、今年度末をもちまして霞丘小学校を閉校、琴浦北小学校を休校とすることを発表いたしました。小・中学校の適正配置につきましては、それぞれの学校の児童・生徒数の推移や地理的条件やコミュニティとの関わりなど、地域の様々な事情を総合的に考慮しながら検討を進めております。
 なお、倉敷市における適正配置の基準や方針等につきましては、現在、内容について検討し、準備を進めているところでございます。
 最後に、教育行政についてのうち、市立高校統合事業についてでございますが、昨年8月に公表いたしました倉敷市立高等学校体制整備基本計画におきまして、統合後の校地は、移転も含めて検討することとしておりましたが、検討の結果、本年度末に閉校いたします霞丘小学校の校舎等を有効活用し、2校の統合校を令和9年4月に開校することといたしました。
 玉島高等学校は、令和5年度から募集停止とし、令和6年度末に閉校といたします。そして、玉島高等学校がこれまで担ってまいりました昼間部のニーズに対応するため、暫定的に精思高等学校の分校といたしまして、霞丘小学校跡地へ令和6年4月に開校する予定といたしております。
 また、精思高等学校につきましては、募集を継続し、最終的には令和9年4月に霞丘小学校跡地へ移転して、統合校として開校いたします。統合校は、昼間部と夜間部を有する学校とし、教育課程につきましては、令和4年度から検討を進め、年次的に公表していく予定といたしております。
 今後、地元に定着し、貢献できる人材の育成に向けて、地域や生徒、保護者にとって魅力があり、学びたいと思える学校づくりを進めてまいりたいと考えております。
 以上、よろしくお願いいたします。
○議長(中西公仁君) 答弁の途中でありますが、ここで休憩いたします。再開は1時からの予定です。

            午後 0時 4分  休 憩

            ~~~~~~~~~~~~~~~

            午後 1時     開 議
○副議長(塩津孝明君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
 西企画財政局長。
◎企画財政局長(西雅敏君) 総務行政のうち、倉敷市公共施設個別計画の施設の対応方針の分類の考え方についてでございますが、このたびお示ししました倉敷市公共施設個別計画の素案では、できるだけ現在の機能を維持しつつ、次世代に過度の負担を残さない、安全で快適な市民生活と持続可能なまちづくりのため、計画期間である今後10年間で対象施設を現状維持、長寿命化、単独建て替え、集約化、複合化、あるいは廃止するのかなどについて、建物の建築年数、機能、劣化状況等を勘案して検討を行いました。
 再整備が必要と考えられる施設は、施設の特性や利用状況に応じて、他の場所に立地する施設と集約化、複合化を優先的に検討し、困難な施設は長寿命化や単独建て替えの方針で検討しています。その他、現在公共施設で提供している機能、サービスについて、民間事業者に委託するもの、または事業費補助を行う施設をソフト事業化、廃止した施設等を他の行政目的のために利用するものを転用としてお示ししております。
 続いて、倉敷市公共施設個別計画の策定状況と今後の予定についてでございますが、公共施設個別計画の策定に当たっては、市民の皆様の御意見をお伺いするために、これまでアンケート調査や市公共施設の今後の方向性について考える地区説明会を市内4地区で開催し、アンケート結果や市民の皆様からいただいた御意見等を踏まえ、計画素案を策定し、議員の皆様の御意見もお伺いするとともに、今月14日から3月4日までパブリックコメントを実施しているところでございます。
 今後につきましては、パブリックコメントでの御意見を踏まえ、今年度中に計画として策定してまいりたいと考えております。
○副議長(塩津孝明君) 木下総務局長。
◎総務局長(木下修君) 総務行政についてのうち、公募プロポーザル事業についてでございますが、プロポーザル方式とは、公募等で企画提案書等の提出を受け、審査及び評価を行って、業務の履行に最も適した事業者を選定する方法です。事業者の選定につきましては、評価項目や評価基準を公表し、評価を行う審査委員会を設置するなど、公平性、客観性が確保される方法で発注事務を行っております。
 次に、設計業務と工事の施工を一体的に発注する設計・施工一括発注方式は、施工業者のノウハウや技術力を活用した設計が可能となり、コスト縮減や工期短縮が期待できるといったメリットがございます。今後とも事業の規模や内容に応じて、適切な発注方法を選定してまいりたいと考えております。
○副議長(塩津孝明君) 山路総務局参与。
◎総務局参与(山路浩正君) 減災・防災についてのうち、備蓄倉庫の活用についてでございますが、大規模災害時に高速道路網を活用し、市内全域へ物資を届けることができる児島インターチェンジのそばに阿津防災備蓄倉庫を令和3年3月に整備しました。さらに、物資の備蓄・配送体制を強化するため、早島インターチェンジへのアクセスが容易で、市中心部や本庁舎へ近く、大型車両の進入が可能な面積を有する山陽ハイツ跡地に、新たな防災備蓄倉庫の整備を進めているところでございます。
 これらの防災備蓄倉庫は、災害時に必要な飲料水、非常食、毛布などの備蓄を行うとともに、国や自治体、企業などから送られる支援物資の荷さばきを行うスペースを有することで、大規模災害時の物資配送拠点として考えております。
 続きまして、危機管理の在り方についてでございますが、災害の発生を防ぐことは不可能であるため、災害時の被害を最小化し、被害の迅速な回復を図る減災の考え方を防災の基本理念とした倉敷市地域防災計画に基づき、国、県及び市、事業者、市民等が一体となって災害への備えを進めております。これに加えて、発災前の事前防災及び減災、迅速な復旧、復興に資する施策を総合的かつ計画的に実施することを目的に、倉敷市国土強靱化地域計画を策定し、地震等の大規模災害に備えた住宅、学校等の耐震化、防災意識の啓発や防災教育の推進など、ハード、ソフトを組み合わせた強靱化への取組を行い、毎年進捗管理を行っております。
 引き続き、これらの計画に沿って、激甚化、頻発化する風水害や南海トラフ巨大地震などへの備えを進めてまいります。
○副議長(塩津孝明君) 坂田文化産業局参与。
◎文化産業局参与(坂田剛彦君) 減災・防災についてのうち、海岸の保全についてでございますが、本市が管理する小原、勇崎、通生の3つの漁港につきましては、今年度で耐震診断及び耐震補強工事のための詳細設計が完了いたします。今後は、令和4年度から小原漁港の耐震補強工事を進めることとしておりますが、隣接する県管理の勇崎宝亀海岸の耐震補強工事に若干の遅れが生じていると伺っているため、県の工事が終わり次第、工事に着手してまいりたいと考えております。
 続きまして、ため池防災減災事業については、各種対策を実施しており、ため池ハザードマップは、緊急時の迅速な避難行動を進めるためのもので、平成27年度から今年度末までに34の区域で作成しており、来年度以降も毎年7区域で作成する予定でございます。
 次に、水位計設置は、安全かつ迅速にため池の水位状況を把握するもので、昨年度から遠隔でため池を監視するシステムの構築を進めており、これまでに7池に設置しております。来年度は6池に設置する予定でございます。
 次に、ため池改修・廃止工事は、緊急度や受益農地の状況、効果等を踏まえ、改修工事は毎年2か所程度、廃止工事は毎年4か所程度を順次計画的に実施しております。
 また、農業用水管理の省力化・高度化計画策定事業については、まずは、農業用水管理の省力化や高度化、湛水被害の軽減を図るためには、どのように農業水利施設に監視カメラ、水位計等の遠隔監視装置を設置するのが効果的かについての検討や計画作成を行いたいと考えております。
○副議長(塩津孝明君) 渡邊保健福祉局参与。
◎保健福祉局参与(渡邊浩君) 福祉行政についてのうち、医療・介護連携フレイル予防事業についてでございますが、この事業は、保健師等の医療専門職が医療・介護情報や健診結果から抽出された健康課題のある高齢者に対して訪問により保健指導を行う取組と、地域の身近な場所で健康づくりを行う高齢者に対して働きかけを行う取組を併せて実施することで、疾病予防、重症化予防及び介護予防の促進を目的としたものでございます。
 具体的には、令和4年度は個別の取組として、低栄養が疑われる方に対しまして、管理栄養士などが訪問し、栄養相談、保健指導等を行うとともに、地域の高齢者への取組として、従来から行っているフレイル予防の啓発の強化や、通いの場に出向き健康教育、健康相談を行います。これらの取組により、健康課題のある高齢者の栄養状況の改善や行動変容だけではなく、地域ぐるみで健康寿命の延伸を図っていくことができるものと考えております。
○副議長(塩津孝明君) 藤原保健福祉局長。
◎保健福祉局長(藤原昌行君) 福祉行政についてのうち、重層的支援体制整備事業についてでございますが、この事業は社会福祉法の改正を踏まえ、高齢、障がい、子供、困窮対策などの事業を一体的に実施することで、世代や属性を超えた相談や複合化した課題を抱える世帯に対する円滑な支援を行うことができるよう、関係機関の役割分担、調整を行う体制を強化するものです。
 例えば、複合的な課題を抱える世帯等への支援のため、市の関係部署、生活自立相談支援センター等の相談機関、社会福祉士等の福祉専門職、民生委員等の地域関係者などが集まり、課題を解きほぐし、支援方法の検討を行い、既存の制度を活用しながら、多機関が協働で問題解決に取り組んでいくものです。
 このことにより、困難ケースへの効果的な支援や各種支援機関が役割を分担、連携して、それぞれの専門性を生かした細やかな対応が可能となり、市や民間機関を含めた地域全体で支援に取り組む地域共生社会の構築に寄与するものと考えています。
 次に、放課後児童クラブについてでございますが、現在、様々な運営上の課題を抱える一部の運営委員会に代わって、法人事業者が運営を行う運営主体多様化の取組の試行を実施しており、昨年秋には、その試行の検証作業を行い、法人事業者によるクラブ運営が円滑に行われていることを確認し、以降、これまでの間の運営状況にも問題がないことから、この取組を令和5年度から本格実施してまいります。
 その準備作業として、本年1月には、法人事業者への移行を考えておられる運営委員会を対象とした説明会を5回にわたって開催し、試行の検証結果や移行のメリットなどの情報提供を行ったところです。
 今後の予定ですが、令和5年4月からの法人事業者への移行について、各運営委員会の希望を来月中に確認し、本年5月からは新たな法人事業者の公募や選定を行い、移行を希望する運営委員会と法人事業者とのマッチングを夏から秋にかけて行います。その上で、12月には法人事業者を決定し、令和5年4月からは新たな法人事業者による運営を開始してまいります。
 なお、本格実施を開始した後も、運営委員会に対し、法人事業者への移行希望を確認し、必要に応じて法人事業者の公募やマッチングを行い、将来的にも安定したクラブ運営を行うための運営主体多様化の取組を継続してまいります。
 次に、子どもの貧困についてでございますが、子供の貧困対策については、貧困の連鎖を防ぐことが重要であると考えており、令和2年2月に策定した、子ども・子育て支援法に基づく計画であるくらしき子ども未来プラン後期計画において、子供の貧困に関する課題と施策を盛り込み、様々な事業を実施しております。
 例えば、生活にお困りの世帯の中学生を対象とする学習教室くらすぽでは、高校進学に向けた学習支援や進路相談を行っており、令和2年度は31人中30人が高校進学するなどの成果が上がっております。また、小学生を対象とした小学生等訪問型学習・生活支援事業では、専門支援員が自宅へ訪問し、学習習慣や生活習慣の習得支援、保護者の養育に関する悩みの相談を行っており、学習意欲の向上や生活習慣の改善が見られ、登校日数が増えるなどの成果につながっています。
 さらに、放課後児童クラブや子育て支援拠点等の地域の子育て支援団体等と庁内関係部署が子供の支援の現状や課題を共有し、その支援について話し合う研修会などを実施し、支援体制の充実に努めており、今後も関係機関と連携しながら、子供の貧困対策に取り組んでまいりますので、よろしくお願いいたします。
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