令和4年第5回倉敷市議会(第4回定例会)
12月8日(木) 本会議 質問
日本共産党倉敷市議会議員団
田口 明子 議員
1 新型コロナと物価高騰から、市民のいのち暮らしを守る施策について
2 社会保障の施策充実を求めて
◆10番(田口明子君) (拍手)皆さんおはようございます。日本共産党倉敷市議会議員団の田口 明子でございます。
今日は12月8日です。日本軍がハワイの真珠湾への奇襲攻撃を行って、太平洋戦争に突入した開戦の日です。この戦争で、310万人の日本人、2,000万人を超えるアジアの人々が犠牲になり、その傷痕は今も多くの人々を苦しめております。
今、政府、与党は、北東アジアにおける緊張とロシアによるウクライナ侵略の蛮行に乗じて、憲法9条改悪と、敵基地攻撃能力の保有や軍事費の2倍化という大軍拡に突き進もうとしております。軍事費が2倍化されれば世界第3位の軍事国家となり、北東アジアにおける緊張関係はますます悪化することになります。政治の責任は、戦争を起こさせない外交にこそ力を尽くすべきです。戦後定められた憲法は、政府の行為によって再び戦争の惨禍が起こらないように明記し、恒久平和を誓いました。今こそ、国民が手にした平和憲法を守り抜き、不戦の誓いを新たにするときです。このたび、政府の円安・物価高対策の中に、巨額の軍事予算が盛り込まれようとしております。このような大軍拡は中止し、真に憲法が生かされ、人々の命や暮らしが守られる社会への転換を求めて、順次質問に入りたいと思います。
1項目め、新型コロナと物価高騰から、市民のいのち暮らしを守る施策について質問いたします。
まず、新型コロナウイルス感染症の直近の感染状況について伺います。
厚生労働省は、新規感染者数について、増加の速度は比較的緩やかなものではあるが、全国的に継続して増加していると発表しております。岡山県においても、高齢者福祉施設でのクラスターの発生や高齢者の死亡が報告され、2か月半ぶりに2,000人を超えるなど、再び増加傾向となっています。
倉敷市として、このような現状をどのように認識されているのか、見解をお示しください。
○議長(中西公仁君) 吉岡保健福祉局参与。
◎保健福祉局参与(吉岡明彦君) 皆様おはようございます。田口 明子議員さんの御質問にお答えいたします。
倉敷市保健所管内の医療機関から報告のあった感染者数は、10月中旬から増加傾向となり、直近の1週間は、1日当たりの感染者数が平均388人で、日によっては500人を超える状況となっています。
岡山県は、11月17日の対策本部会議後、報道に対して、第8波に入った可能性が高いという認識を示しており、本市においても同様であると認識しております。
○議長(中西公仁君) 田口 明子議員。
◆10番(田口明子君) 次に、新型コロナの全数届出が見直された後の感染状況について伺います。
9月26日に新型コロナウイルス感染症の全数把握が見直されたことにより、医療機関から保健所への届出は重症化リスクのある人に限定され、これまで得られていた感染者の詳細な情報や、市内の感染の広がりの状況などが把握できなくなりました。
そこでお伺いいたします。9月26日以降、倉敷市内の感染状況の広がりについてはどのようにお考えか、お答えいただきたいと思います。
○議長(中西公仁君) 吉岡保健福祉局参与。
◎保健福祉局参与(吉岡明彦君) 9月26日の全数届出見直し以降、倉敷市保健所管内の医療機関を受診し陽性となった方の報告は、市外の方も含め、11月末時点で1万3,464人でした。そのうち65歳以上の方や妊婦の方など、倉敷市保健所への発生届出の対象となった方は2,387人でした。発生届出の対象になる方が感染者数全体に占める割合は2割程度です。年代別の感染者数としては、10歳代が最も多く、続いて40歳代、10歳未満の順に感染者数が多くなっております。
○議長(中西公仁君) 田口 明子議員。
◆10番(田口明子君) この見直しによって行政が把握するのは、先ほども言われたように、重症化リスクがある人あるいは妊婦、そういった方々に限定されております。自宅療養中の人の症状が悪化した場合は、対応が遅れるのではないかといった声も上がってきております。第7波では、医療逼迫が起こり、入院するのも調整がつかないという事態も招いておりました。
先日、岡山県に病床使用率について伺ったところ、44%台であり、今は、必要な方の入院はできているという状態であるとお聞きしておりますが、高齢者が感染し自宅療養中の場合は、その家族はとても不安でたまりません。
現在の医療体制の状況をお答えください。
○議長(中西公仁君) 吉岡保健福祉局参与。
◎保健福祉局参与(吉岡明彦君) 11月23日から11月29日の1週間のコロナ病床の使用率は44.9%で、4段階のうち下から2番目のレベルとなっていますが、直近では50%程度となっております。最も高いレベル、第7波での65.2%までには達していないため、現状では、必要な方は入院できるものと考えておりますが、感染が拡大した場合には、医療逼迫も懸念されます。
こうしたことから岡山県では、新型コロナウイルス感染症と季節性インフルエンザの同時流行を見据えて、医療機関に対して、コロナ患者の受入れができる病床の増加や土曜日の診療時間の延長を求めるとともに、日曜日、祝日に休日診療を行う医療機関を支援する等、医療体制の拡充に取り組んでいるところです。
○議長(中西公仁君) 田口 明子議員。
◆10番(田口明子君) この冬、医療逼迫を起こす可能性もあるという認識だとお答えいただきました。ぜひとも、入院の必要な人が断られないようにしていただきたいと思います。高齢者が感染して、自宅療養で見ている家族にとっては本当に不安でたまらないと思うんですね。そういった方たちが、ちゃんと医療機関につながるというふうに支援していただきたい。そのことについては県も同様ですので、しっかりと県にも申し入れていただきたいと思います。
それでは、子供の感染状況についてお伺いいたします。
第7波以降の学級閉鎖の状況などをお答えいただけますでしょうか。
○議長(中西公仁君) 井上教育長。
◎教育長(井上正義君) 本市における新型コロナウイルス感染症の第7波のピークは、夏休み期間中の8月中旬となっておりました。
倉敷市立学校園の学級閉鎖の状況は、夏休みが終了いたしました8月下旬以降の数で比較いたしますと、9月から10月には一旦減少傾向が見られたものの、再び11月には増加に転じております。
○議長(中西公仁君) 田口 明子議員。
◆10番(田口明子君) 子供の感染状況も、いまだに続いているという状況だと思います。子供の感染拡大が続く中、今インフルエンザの同時流行が懸念され、病院では小児科の発熱外来を受診する子供の数が増加傾向にあります。
病院では、迷わず受診してほしいと言われる一方で、インフルエンザやRSウイルスなどその他の感染症も増えているため、発熱症状だけで子供の病状を見極めるのは難しいと言われております。
そこで、発熱や体調が悪かったとき、インフルエンザなのか、それとも新型コロナによるものなのか区別するためにも、まずは自宅で検査をしてもらえるように、子供がいる家庭には検査キットを無償で配布することを求めたいと思いますが、本市の見解をお答えください。
○議長(中西公仁君) 吉岡保健福祉局参与。
◎保健福祉局参与(吉岡明彦君) 国は、新型コロナウイルス感染症、季節性インフルエンザの同時流行に備えた外来受診や療養の考え方として、重症化リスクの高い患者や小学生以下の子供の患者は、速やかに地域の発熱外来やかかりつけ医を受診することを勧めています。
岡山県では、現時点で子供への検査キットの無償配布を行う予定はなく、本市においても、小学生以下のお子さんに発熱等の症状がある場合には、インフルエンザや新型コロナウイルス感染症以外の感染症の可能性もあることから、医療機関の受診を勧めてまいります。
○議長(中西公仁君) 田口 明子議員。
◆10番(田口明子君) 現在、発熱があったときには、発熱外来に行く前に、まずは各自で検査キットを購入してPCR検査を行わなければなりません。そのときに新型コロナが陰性だと分かれば、次に医療機関を受診して、インフルエンザの検査を行うようになります。そこで、インフルエンザが陽性と分かってからでは、既に72時間経過している可能性も高くて、タミフルなどの処方になりますけれども、薬による治療効果が期待できません。
この冬、季節性のインフルエンザと同時流行が見込まれるということで、医療逼迫を起こしかねない状況であるという答弁も先ほどありました。病院での発熱外来の医療逼迫を抑えるために、大阪府などでは、9歳以下の子供がいる家庭には検査キットを無償で配布しています。広島県でも、同じように子供に検査キットを無償配布ということで、今議会に予算が上程されております。
同時流行がこれだけ言われている中で、検査も気軽にできるような状況ではないということと、かからないように気をつけてくださいということでは、何の対策にもならないと感じます。県に求めるなり独自に行うなり何かしらの対策を行わないと、このまま同時流行で、同時に発熱して、同時に受診するというような状況になると医療逼迫を起こして、本当に医療機関が大変な状況になりますので、第7波と同じようなことを繰り返さないためにも、何かしらの対策が要るかと思うんですね、その辺りについてはどのようにお考えなのか、もう一度御答弁いただきたいと思います。
○議長(中西公仁君) 吉岡保健福祉局参与。
◎保健福祉局参与(吉岡明彦君) 倉敷市内の医療機関におきましては、新型コロナウイルス並びに季節性インフルエンザを同時に検査できるキットを備えられている医療機関がたくさんございます。そういう意味から言いますと、診断の遅れということに関しましては、さほど心配する必要はないのではないかと認識しております。
○議長(中西公仁君) 田口 明子議員。
◆10番(田口明子君) 今病院に行けば、両方で同時に検査ができるということをおっしゃいましたけれども、発熱があった場合に、インフルエンザなのかコロナなのか分からないまま病院に行くということが、医療逼迫を招く事態になりかねないと思いますので、今教育委員会からも御答弁がありましたように、今、子供の中から感染者数が増えている状況であるということでしたので、ぜひとも子供さんがいる御家庭には検査キットを配布して、まずは自宅で検査をしていただいて、すぐにかかりつけ医に行ってほしいということを、医療逼迫を起こさせない対策の一つとしてやっていただきたいと思っておりますので、ぜひ、ここは県にも強く働きかけていただきたいと考えます。
次に、高齢者施設で、入院の必要な患者が施設内に留め置かれている事態が全国的に多発し、死亡者数が過去最多となっております。にもかかわらず、政府の方針は、施設内療養に対する支援強化とされました。高齢者施設は、医師が常駐しておらず、看護師が少数なこともあって、入所者が施設内で療養する場合は、職員は相当不安な中で介護していらっしゃいます。
病状が悪化したときには速やかに入院できるように、県が責任を持って医療機関への入院調整を行うよう、本市としても県に働きかけていただきたいと思いますが、考えをお示しください。
○議長(中西公仁君) 吉岡保健福祉局参与。
◎保健福祉局参与(吉岡明彦君) 新型コロナウイルス感染症患者で高齢者施設入所中の方は、重症化のおそれがある反面、入院等で環境が変わることにより心身への影響も大きく、医療機関への入院に当たっては十分な検討を要します。このため、入所中の高齢者の状態を施設の職員等から詳細に聞き取り、医師を交えて検討した処遇内容を県に伝え、岡山県が療養先の調整を行っています。
今後とも、施設に入所中の高齢者に適した医療の提供ができるよう、岡山県と連携を図ってまいります。
○議長(中西公仁君) 田口 明子議員。
◆10番(田口明子君) 先ほどの繰り返しになりますけれども、認知症等があって介護が必要な場合、先ほども言われましたけれど、施設内で介護しながら見ていくと、それは十分よく分かる内容ではあるのですけれども、病状が悪化して即座に医療機関へつなぎたいと、医療機関へ入院が必要だということがあれば、今の状況で言えば、まだ病床使用率も50%未満で入院できる体制だということですので、ぜひとも留め置かれることがないようにだけはしていただきたいと思います。
高齢者福祉施設は、医療施設ではありませんので、医療機器が整っているわけではありません。ましてや、医師も常駐しておりませんので、介護士さんたちが医療行為を行うということについては、相当不安な中でされていらっしゃいます。ここはぜひ県に掛け合っていただいて、高齢者福祉施設で重症化された方を速やかに医療機関につなげられるようにしていただきたいと思います。
それでは次に、新型コロナとインフルエンザとの同時流行における本市の対応策について伺います。
岡山県でも、インフルエンザの発生が報告されています。中四国では、岡山県が一番多い状況となっています。発熱患者が同時に発生することにより、発熱外来や外来診療が逼迫する可能性が出てきておりますが、その場合の本市の対応策を、お答えください。
○議長(中西公仁君) 吉岡保健福祉局参与。
◎保健福祉局参与(吉岡明彦君) この冬は、季節性インフルエンザと新型コロナウイルス感染症の同時流行が懸念されており、倉敷市内においても、既に季節性インフルエンザ患者の発生報告を受けています。
岡山県では、対策として、医療機関に対して土曜日の診療時間延長を求めるとともに、日曜日、祝日に休日診療を行う医療機関を支援する等、医療体制の拡充に取り組んでいます。
本市としては、感染拡大防止のため、基本的な感染対策の徹底と、新型コロナワクチンとインフルエンザワクチンの両方の接種を積極的に検討していただくよう啓発を行っています。また国では、新型コロナの検査キットや自宅療養に必要な解熱鎮痛薬等をあらかじめ購入し、体調不良時に備えることを推奨していますので、本市でも、広報くらしきや市ホームページ等で広く情報発信しているところです。
○議長(中西公仁君) 田口 明子議員。
◆10番(田口明子君) インフルエンザとの同時流行ということで、できるだけ検査キットを買って、必要な家庭には配布をお願いしたいと思います。
それでは、物価高騰から暮らしを守る施策について伺います。
消費税が導入されたとき以来の30年ぶりの物価高ということで、市民の暮らしはとても大変です。水道光熱費や食料品などの生活必需品が大きく値上がりして、来年の1月からも、さらに値上げが予定されております。
そこで、非課税世帯、家計急変世帯に対する支援について伺います。
物価・賃金・生活総合対策として、非課税世帯、家計急変世帯に対して支給される電力・ガス・食料品等価格高騰緊急支援給付金について、現在、1世帯当たり5万円が支給されていると思いますが、現在の支給状況についてお答えください。
○議長(中西公仁君) 伊東市長。
(市長 伊東 香織君 登壇)
◎市長(伊東香織君) 御質問いただきました電力・ガス・食料品等価格高騰緊急支援給付金でございますけれども、特に家計への影響が大きい住民税非課税世帯等に対しまして、1世帯当たり5万円を支給するものでございます。
本市では、11月18日に、支給対象と考えております約5万2,000世帯に対しまして、支給要件の確認書等を送付いたしております。この支給要件の確認書は、対象者のほうで記入して返していただくことになるわけですけれども、市といたしましては、物価高騰等により生活困窮している非課税世帯の方々にいち早く支給することが必要であると考えまして、このうち、市のほうで支給要件を満たすことが確認できました約1万3,000世帯に対しましては、岡山県内でも唯一、先ほどの書いて返していただくという方式ではなく、返信が不要な支給のお知らせという形で送付させていただくことで、その方々は前回の臨時特別給付金の口座を登録していただいておりますので、そこに振込いたしますという形を取りまして、迅速な支給に努めております。
これらのことによりまして、初回振込日は一昨日の12月6日でございますけれども、その時点で約2万5,500世帯、約49%に支給を行わせていただいたところでございます。引き続き、迅速な支給に努めていきたいと考えております。
○議長(中西公仁君) 田口 明子議員。
◆10番(田口明子君) 次に、非課税世帯、家計急変世帯を対象にした本市独自の給付金や支援金の支給を求めたいと思います。
生活必需品や水道光熱費が大きく高騰していることで、低所得者や子育て中の困窮世帯にとって死活問題です。ぜいたく品などと違って、値上がりしたからといって消費を減らすことはできません。
子供の学習支援や食料支援に取り組んでいるNPO法人キッズドアが、食料支援を申し込んだ世帯に行ったアンケート調査では、1,846世帯がそのアンケートに回答されております。物価高騰で家計がとても厳しくなったと答えた人が99.8%、高校生のいる家庭では、塾や予備校に行けない54%、参考書が購入できないと答えた家庭40%、高校生の2割が志望校を諦めたと答えています。生活全体においては、子供に食べさせるため親の食事を減らしたり抜いたりしていると回答した人たちが49%、暖房をつけないようにしているが73%も占めています。寒い寒いと言う子供を見ていたら生きていくのがつらくなるというような悲痛な声も寄せられています。
子育て世帯に限らず、高齢者、特に高齢女性については低年金の人が多いために、最も大きな負担を強いられることになります。追い打ちをかけるような年金削減は、深刻な問題です。
そこで、倉敷市独自の給付金の検討を求めたいと思います。本市の見解をお答えください。
○議長(中西公仁君) 藤原保健福祉局長。
◎保健福祉局長(藤原昌行君) 物価高騰等の影響により生活にお困りの方については、倉敷市生活自立相談支援センター等で相談に応じ、新型コロナウイルス感染症生活困窮者自立支援金の支給のほか、生活困窮者住居確保給付金の再支給や支給要件を緩和する特例措置を令和5年3月末まで延長しております。
また、本市独自支援としましては、水道料金の基本料金4か月分を負担することや学校給食費の一部を負担することで、家庭等を支援しております。
引き続き、物価高騰などの影響により生活にお困りの方への支援を丁寧に行ってまいります。
○議長(中西公仁君) 田口 明子議員。
◆10番(田口明子君) コロナの長引く影響と、そして物価高騰、本当に家計は大変です。とりわけ今、灯油や電気代等の暖房費の価格の高騰が続き、先ほども述べましたけれども、暖房はつけないようにしているということで、本当に生活に困っているというお声をお聞きいたしております。
非課税世帯や家計急変世帯に対して倉敷市独自の、まずは暖房費の助成等の支援をしていただけたらと思いますが、その見解についてお答えいただけますでしょうか。
○議長(中西公仁君) 藤原保健福祉局長。
◎保健福祉局長(藤原昌行君) 現在、国の制度に基づき、電力、ガスに加え、灯油等の価格高騰による負担増を踏まえた電力・ガス・食料品等価格高騰緊急支援給付金を支給しております。特に家計への影響が大きい非課税世帯や予期せぬ理由で家計が急変した世帯へ、5万円の支給を行っているところです。
また、今般国において、エネルギー価格高騰への対応と安定供給確保を目的とした、電気・ガス・燃料油価格の上昇に対する負担軽減策を含む、令和4年度第2次補正予算が成立したところであるため、国の動向を注視してまいります。
○議長(中西公仁君) 田口 明子議員。
◆10番(田口明子君) この寒い冬をどうやって越そうかということで、本当に家計は大変です。皆さんも御承知のように、今本当に電気代が高くなってきております。ガソリン代も高くなってきております。家計が、生活費だけで圧迫されてしまうというような状況になっております。本市でできない金額ではないと思うんですね、できないことではないと思います。なので、倉敷市独自の支援策として暖房費の助成を考えていただきたいと、検討を求めておきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
次に、物価上昇に見合った就学援助の増額を求めたいと思います。
就学援助制度は、経済的な困難を抱える子供に義務教育を保障するための命綱です。コロナ禍の状況が長期化する中、追い打ちをかける物価高騰。保護者の経済的な支援が急がれます。教育委員会の見解をお示しください。
○議長(中西公仁君) 早瀬教育次長。
◎教育次長(早瀬徹君) 経済的な理由により就学が困難な世帯に対して、学用品費や給食費等の経費の一部を援助する就学援助制度につきましては、本市では、倉敷市就学援助規則及び倉敷市就学援助事務取扱要領により、文部科学省が定める要保護児童生徒援助費補助金及び特別支援教育就学奨励費補助金交付要綱に基づき、年度ごとに定めた単価を利用することとしております。
この単価は、毎年見直しが行われ、近年は単価の引上げが続いており、今後も国の動向を注視してまいります。
○議長(中西公仁君) 田口 明子議員。
◆10番(田口明子君) 物価高騰に合わせた就学援助金の増額、ぜひとも倉敷市でも検討していただきたいと思います。
それでは次に、農業、漁業、酪農への資材・飼料・燃油高騰に対する支援について伺います。
物価高騰で食料危機が広がる中、食料と農業生産を海外に依存する日本の食料自給率は僅か38%です。そこに追い打ちをかけるように、燃油、飼料、肥料、農業資材の価格高騰で、農業や漁業は危機に陥っています。
燃油高騰に対する直接支援を求めます。本市の見解をお答えください。
○議長(中西公仁君) 坂田文化産業局参与。
◎文化産業局参与(坂田剛彦君) 燃油高騰への対応では、国においては、施設園芸等燃油価格高騰対策事業や漁業経営セーフティーネット構築事業を、県においては、おかやま施設園芸緊急対策事業や船底清掃促進事業を実施しております。
本市では、原油価格の高騰により、事業活動で多量のガソリン等の燃料油を使用する市内事業者の負担軽減を図ることを目的に、2分の1の補助率で40万円を上限に原油価格高騰緊急経済対策補助金を交付いたしました。農業・漁業・畜産事業者にも、この補助事業を活用していただいております。今後も、原油価格高騰の影響を注視してまいりたいと考えております。
○議長(中西公仁君) 田口 明子議員。
◆10番(田口明子君) この40万円の支給ということで、本当に事業者の皆さんは大変喜ばれております。今後も続く物価高騰と燃油高騰の状況に合わせて、今後も引き続き直接支援を検討いただきたいと思います。
それでは、今回、議長のお許しを得まして資料を提示いたします。サイドブックスの資料を見ていただけたらと思います。
このグラフは、配合飼料価格の推移と補填金額を示したものです。
飼料の高騰前の金額は、グラフの青いところを見てもらったら分かるのですけれども、1トン当たり2万5,078円でした。ところが、この2年間の経過を見ますと、現在の金額では1トン当たり6万846円です。急激な高騰と言わなければならないと思います。配合飼料価格安定制度は、配合飼料価格の上昇が畜産経営に及ぼす影響を緩和するために導入されたものですが、この資料を見ても分かりますように、生産者と飼料メーカー、そして国がお金を出し合って、ここの高騰分の金額を補填するという仕組みになっております。
飼料メーカーは、そもそも販売価格に上乗せしますので、結局のところ、生産者負担額は全額農家にのしかかってくることになります。ここの部分ですね、不足分。補填金額は国が補填するのですけれども、もともと払っていた2万5,078円に加えて不足分、生産者が負担する金額がここの部分に当たります。
こういったことが今後も続けば、国内から酪農家は激減してしまいます。それでも5割の農家が、今離農あるいは廃業を余儀なくされている状況に置かれております。
せめて、飼料の不足分の直接支援を求めるものですが、見解をお示しいただけますでしょうか。
○議長(中西公仁君) 坂田文化産業局参与。
◎文化産業局参与(坂田剛彦君) 国においては、従来の飼料価格激変緩和策である配合飼料価格安定制度に加え、9月には飼料価格高騰緊急対策事業を打ち出し、生産コスト削減や飼料自給率向上に取り組む生産者に対し、補填金を交付することとしております。
また、畜産業の生産振興を担っている県の支援施策として、配合飼料価格安定制度に加入している畜産農家を対象に、上限でトン当たり4,000円の配合飼料購入費の支援等を実施しておりますので、これを御活用いただきたいと思っております。
○議長(中西公仁君) 田口 明子議員。
◆10番(田口明子君) 4,000円支給されるということですけれども、本当に農家の能力と畜産における経営が続けていけるかどうかというようなところにかかっておりますので、生産者が負担するここの部分を少しでも補填していただけたらと思います。倉敷市内にも酪農家の方がいらっしゃいますので、ぜひとも皆さんの声に応えた施策をお願いしたいと思います。何よりも地方政治は、新型コロナの対策とともに、急激な物価高に苦しむ市民の皆さんや自営業者の営業を守るために、あらゆる財源を活用して対策を講じていただくよう切に願いたいと思います。どうぞ検討のほどよろしくお願いいたします。
それでは、2項目め、社会保障の施策充実を求めて質問いたします。
国民健康保険事業について伺います。
国民健康保険は、かつての農林水産業者や自営業者が主流の時代から、年金生活者や非正規労働者が多く加入する保険へと変わってまいりました。国保はほかの健康保険制度と比べて、相対的に加入者の年齢構成が高いため、医療費水準が高く、所得水準が低いことなど、構造的な課題を抱えております。極めて脆弱な保険制度です。国や地方自治体の支援が欠かせないということは言うまでもありません。
同時に、2017年の厚生労働省の発表によりますと、協会けんぽの保険料の負担率は7.6%、組合健保の負担率は5.7%であり、それらと比べると自営業やフリーランスが加入する国民健康保険の保険料の負担率は9.9%と、極めて高い数字だと思います。
国民健康保険料はかなり高く、出産手当や傷病手当といった助成制度もないために、病気をするだけで生活を圧迫してしまう。私はこのように認識しておりますが、市としての認識はいかがでしょうか。お答えください。
○議長(中西公仁君) 渡邊保健福祉局参与。
◎保健福祉局参与(渡邊浩君) 国民健康保険制度は、加入者が病気やけがをしたときに備えて、収入等に応じて保険料を納め、医療費を負担し合う相互扶助の制度であり、国民健康保険事業は、誰もが安心して医療を受けられるようにするための必要な事業だと考えております。
○議長(中西公仁君) 田口 明子議員。
◆10番(田口明子君) それでは次に、子供の均等割保険料についてお伺いいたします。
国保は、ほかの健康保険と違って、世帯員数に応じた均等割保険料がかかってまいります。我が党は、かねてから均等割保険料の負担軽減を求めてまいりました。均等割額は、倉敷市では子供1人当たり年額3万5,280円です。子供が生まれれば同額の保険料がかかる。まさに人頭税としての性格を持つものだと考えます。
子育て中などの多人数の世帯ほど負担が重くなる仕組みとの認識でありますが、この子供の均等割保険料について、本市の認識をお聞かせください。
○議長(中西公仁君) 渡邊保健福祉局参与。
◎保健福祉局参与(渡邊浩君) 国民健康保険料は、所得にかかる所得割、世帯にかかる平等割、被保険者1人当たりにかかる均等割で計算されます。
現在、国の制度としては、子供を含む被保険者の数が多い世帯のほうが受益が大きいことから、被保険者の数に応じて受益に見合う負担をしていただく仕組みとなっております。
○議長(中西公仁君) 田口 明子議員。
◆10番(田口明子君) 今年4月から、未就学児にかかる国民健康保険料の均等割額の5割軽減が行われました。この新制度は、一歩前進ではありますが、子育ての負担は、未就学児より年齢が上がるほど大きくなっていきます。
そこでお伺いいたします。未就学児の均等割の保険料を廃止する場合に必要な財源についてお答えください。あわせて、子育て世帯の負担軽減を図るためにも、子供の均等割保険料は算定しないことを求めますが、本市の見解をお示しください。
○議長(中西公仁君) 渡邊保健福祉局参与。
◎保健福祉局参与(渡邊浩君) 国民健康保険料について、令和4年度から、未就学児を対象に均等割の5割を、国2分の1、県4分の1、市4分の1の公費負担により減額する制度が創設されました。
この未就学児の均等割保険料を廃止する場合、これらに加えて、残りの5割を全額市で負担することになりますので、その場合、合計で約3,800万円の財源が必要になると見込まれます。
また、子供の均等割の廃止ということでございますが、子供にかかる均等割保険料につきましては、今申し上げましたが、全国市長会などからの提言を受けて、今年度、未就学児を対象に均等割の5割を減額する制度が創設されたところでございます。
引き続き、子育て世帯のさらなる負担軽減の観点から子供の均等割保険料の在り方について、全国市長会などから対象年齢や軽減割合の拡大を要望しているところであり、国の動向を注視してまいりたいと考えております。
○議長(中西公仁君) 田口 明子議員。
◆10番(田口明子君) 未就学児の均等割保険料を廃止するためには、3,800万円の予算でできるということですので、3,800万円の予算を組んででも、この未就学児にかかる保険料を、子育て世帯への支援として、ぜひとも検討いただきたいと思います。
未就学児にかかる均等割については、国が行っている5割軽減にさらに上乗せして倉敷市独自の減額を図ること、未就学児だけではなく対象者の枠を拡充していくこと、こういった負担軽減も図っていただきたいということを求めます。市の見解をお答えください。
○議長(中西公仁君) 渡邊保健福祉局参与。
◎保健福祉局参与(渡邊浩君) 市独自の減額の上乗せは困難と考えますが、子育て世帯のさらなる負担軽減の観点から、全国市長会を通じて、引き続き要望しているところであります。さらに中核市市長会としても、先般、国の責任と財政負担により、対象年齢や軽減割合を拡大するよう要望しているところであり、国の動向を注視してまいりたいと考えております。
○議長(中西公仁君) 田口 明子議員。
◆10番(田口明子君) それでは次に、資格証明書の発行について伺います。
これまでお答えいただきましたように、国民健康保険料の負担は、減免制度はあるものの、生活を圧迫するぐらい高いものということになっております。
そこで、1年以上の保険料の滞納があった場合、保険証に代わって発行される資格証明書があります。資格証明書は、病院での窓口でかかった医療費の全額、10割を自己負担すると、実費負担するというものです。
そこで伺います。本市では、どのような理由でこの資格証明書を発行しているのでしょうか。短期被保険者証、資格証明書というのは一体どういったものなのか、資格証明書の発行件数なども含めて、実態についてお答えください。
○議長(中西公仁君) 渡邊保健福祉局参与。
◎保健福祉局参与(渡邊浩君) 国民健康保険は、相互扶助により成り立つ社会保険制度で、全ての加入者に公平に保険料を負担していただくことが、制度を維持していく上で大変重要であります。
このため、一定期間、特別の事情もなく保険料を納付いただけない場合、未納者との納付相談の機会を確保する目的で、通常の被保険者証より有効期間の短い短期被保険者証を交付しております。それでもなお、納付の相談がいただけない場合は、医療費を一旦全額自己負担していただく資格証明書を交付しております。
○議長(中西公仁君) 田口 明子議員。
◆10番(田口明子君) ここで、私がお聞きした、資格証明書となった方の事例を紹介したいと思います。
この方は男性で、2021年に資格証明書にて病院を受診されております。そこで、医療費が10割負担と高額になるために国民健康保険課へ出向き、資格証明書を解除してほしいということで御相談されております。しかし、滞納があったために解除にはなりませんでした。その後、この方は医療費の支払いができないという理由から、治療を中断されております。
これはほんの一例にしかすぎませんが、保険証を取り上げられると病院にかかることをためらい、気がついたときには重症化してしまうという事態が起こります。高い治療費を払えないからという理由で治療を中断される方もいらっしゃいます。
まずは、患者にとって安心して医療が受けられることが最優先されるべきではないでしょうか。窓口に来られたら、資格証を解除して保険証を発行する。こういった対応を求めますが、見解をお示しください。
○議長(中西公仁君) 渡邊保健福祉局参与。
◎保健福祉局参与(渡邊浩君) 本市におきましては、資格証明書を交付している世帯であっても、高校生世代以下の方には被保険者証を交付しております。
また、医療費の一時払いが困難な被保険者の方には、緊急的な対応として、申出により資格証明書を一旦解除し、短期被保険者証を交付するといった対応を行っております。
○議長(中西公仁君) 田口 明子議員。
◆10番(田口明子君) 先ほど答弁もありましたように、世帯主が窓口に来て医療費の一時払いが困難であるということは、保険料を払うこと自体も困難であると、払えない事由があるということで、窓口に来た際には資格証を解除して短期被保険者証を出す対応をしているということで、今後とも、この対応は変わりないという認識でよろしいでしょうか。
○議長(中西公仁君) 渡邊保健福祉局参与。
◎保健福祉局参与(渡邊浩君) 今申し上げましたとおり、引き続き、そういった医療費の一時払いが困難な場合には、申出により短期被保険者証を交付するといった対応を行ってまいります。
○議長(中西公仁君) 田口 明子議員。
◆10番(田口明子君) よろしくお願いいたします。
それでは、岡山市は、2021年度から資格証明書の発行を中止しております。保険料収納と相関関係がないという理由から、この被保険者資格証明書の発行を取りやめております。
ぜひとも、本市においても資格証明書の発行中止を求めたいと思いますが、見解をお示しください。
○議長(中西公仁君) 渡邊保健福祉局参与。
◎保健福祉局参与(渡邊浩君) 本市では、一定期間、特別な事情がなく保険料を滞納されている方につきましては、できるだけ納付相談の機会を確保するため、被保険者証に代えて、医療費を一旦全額自己負担していただく資格証明書を交付することとしております。
資格証明書の交付の際には、機械的な運用を行うことなく、病気や失業等の特別な事情などを把握することとしております。また、資格証明書を交付している世帯であっても、納付相談により個々の事情に対応した運用を行っているところであり、今後も丁寧な対応を心がけてまいります。
○議長(中西公仁君) 田口 明子議員。
◆10番(田口明子君) それでは、国民健康保険の減免制度について伺います。
働くことが困難になったり収入が途絶えたりすると、保険料を払いたくても払えない方がいらっしゃいます。このような場合の保険料減免制度があると思いますが、その内容と利用状況、また、新型コロナ感染症の影響による減免措置についても、現状についてお答えください。
○議長(中西公仁君) 渡邊保健福祉局参与。
◎保健福祉局参与(渡邊浩君) 保険料の減免は、災害や廃業などで所得が激減し、保険料の支払いが困難なときに、申請により保険料の減額を行うものです。
また、令和2年度から、新型コロナウイルス感染症の影響により収入が前年と比較して3割以上減少した世帯について、国の特別な財政支援により保険料を減免しております。
令和3年度の減免状況につきましては、821世帯、約4,600万円を減免しており、そのうち新型コロナウイルス感染症の影響によるものは、262世帯、約3,600万円となっております。
○議長(中西公仁君) 田口 明子議員。
◆10番(田口明子君) それでは次に、新型コロナの休業給付金等における収入認定について伺います。
コロナ対策の協力金や給付金等を受けた中小事業者などは、持続化給付金等の額が収入認定され、保険料の算定額が増えるという事態になっております。コロナ不況で、自営業者を取り巻く状況は依然として変わりません。ぜひとも、収入認定から省いていただきたいと思います。
政府は、協力金や給付金について算定外とすることは、市町村の判断でできるとしておりますので、ぜひとも検討いただきたいと思います。見解をお示しください。
○議長(中西公仁君) 渡邊保健福祉局参与。
◎保健福祉局参与(渡邊浩君) 保険料を算定する際の所得につきましては、地方税法に規定されている所得金額を用いることとしております。新型コロナウイルス感染症に係る各種給付金につきましては、それぞれ対象の所得かどうかについて、国により示されているところでございます。
例えば、事業者の営業自粛に伴う収益の補償や経費の補填として支給を受けるものとしての持続化給付金や家賃支援給付金などは課税所得とされ、特例法により課税しないことが適当とされている特別定額給付金や子育て世帯への臨時特別給付金などは、非課税所得とされているところでございます。
○議長(中西公仁君) 田口 明子議員。
◆10番(田口明子君) 実態に見合った対応をぜひしていただきたいと思います。
そして、この項最後に、マイナンバーカードと保険証について1つお伺いしたいと思います。
政府は、現行の健康保険証を2024年秋に廃止して、マイナンバーカードに一体化させると表明しております。国民皆保険制度の下で、国民が持つ健康保険証をマイナンバーカードに統合するのは、事実上強制となります。患者からは、マイナンバーカードを持たない人は、公的医療保険が受けられなくなるのではないかといった不安の声も上がっております。認知症患者への対応、個別に対応しなければならない事例など、保険証の廃止を強行すれば、混乱は必至の状況です。
従来どおりの保険証を発行することを求めますが、本市としての見解をお示しください。
○議長(中西公仁君) 渡邊保健福祉局参与。
◎保健福祉局参与(渡邊浩君) 本年10月28日開催の国の社会保障審議会医療保険部会において、マイナンバーカードと健康保険証の一体化を進め、令和6年秋に従来の保険証の廃止を目指すとの方針が示され、この中で保険証の廃止に向けては、医療を受ける国民、医療を提供する医療機関関係者などの理解が得られるよう丁寧に取り組んでいくこととされております。
今後、国においては、何らかの事情により手元にマイナンバーカードがない方が必要な保険診療を受ける際の事務手続について、関係省庁による検討会を設置して環境整備を進めることとしており、市としては、国の動向を注視してまいりたいと考えております。
○議長(中西公仁君) 田口 明子議員。
◆10番(田口明子君) ぜひとも紙の保険証を発行するように、国民健康保険証を出していただきたいと思います。本当に大変な状況になるかと、混乱を招くと思いますので、そこも踏まえて検討ください。
それでは、介護保険事業について伺いたいと思います。
本市における要支援・要介護認定者数の割合、そしてこれが今国でも検討されておりました総合事業への移行、こういったことが今後行われると様々な問題点が生じてくると思いますが、本市の認識についてお答えいただきたいと思います。
○議長(中西公仁君) 渡邊保健福祉局参与。
◎保健福祉局参与(渡邊浩君) 本市の要支援・要介護認定者数は、令和4年3月末時点で2万9,328人であり、介護度別の認定者数と認定者数全体に占める割合は、要支援1が4,120人で14.0%、要支援2が5,222人で17.8%、要介護1が6,016人、20.5%、要介護2が4,901人、16.7%、要介護3が3,728人、12.7%、要介護4が3,213人、11.0%、要介護5が2,128人、7.3%となっております。
(「ちょっと足らないです。数字だけ答えただけじゃないですか」と末田議員発言する)
(「問題点や課題が生じるかと思いますが、そこのところがないです。本市の認識について答えてください」と田口議員発言する)
○議長(中西公仁君) 渡邊保健福祉局参与。
◎保健福祉局参与(渡邊浩君) 失礼いたしました。要介護1・2が総合事業となった場合の利用者への問題や課題についてということでございました。申し訳ございません。
現在、令和6年度からの介護保険制度改正に向けて、これまでの要支援1・2の方に加え、要介護1・2の方が利用する訪問介護、通所介護サービスの総合事業への移行について、厚生労働省の社会保障審議会で議論されており、その中で認知症ケアの機能低下や重度化が懸念される、これまでの総合事業の十分な検証が必要等、移行に対して慎重な意見が出ております。
市としましても、全国市長会を通じて国に対して、軽度者の訪問介護、通所介護サービスの総合事業への移行については拙速な検討を避け、慎重を期することと提言しているところであり、国の動向を注視してまいりたいと考えております。
○議長(中西公仁君) 田口 明子議員。
◆10番(田口明子君) これまでも日本共産党倉敷市議会議員団は、要支援が総合事業に移行されてから、従前のサービスの維持を何度も求めてまいりました。倉敷市も、利用者の立場に立ってサービスの充実に努めてこられたと認識しております。
今後、要介護1・2の方のサービスについても、後退することなく従前のサービスをきちんと受けることができるように求めたいと思いますが、市の見解をお示しいただけますでしょうか。
○議長(中西公仁君) 渡邊保健福祉局参与。
◎保健福祉局参与(渡邊浩君) 要介護1・2の方が利用する訪問介護、通所介護サービスの総合事業への移行につきましては、現在、令和6年度からの介護保険制度改正に向けて、国において議論が行われているところでございます。
市としては、今後も国の動向を注視しながら、サービスの必要な方がケアマネジメントを通じて適切な支援を受けられるよう、対応してまいりたいと考えております。
○議長(中西公仁君) 田口 明子議員。
◆10番(田口明子君) ぜひ、従前のサービスが後退することなく、きちんと受けられるようにしていただきたいと思っております。
それでは次に、利用者負担が原則2割とされ、その対象拡大が今検討されております。利用者負担が2割、3割となったとき、影響を受ける人の数、それから利用者が受けるサービスへの影響について、どのように市は認識しているのか、お答えください。
○議長(中西公仁君) 渡邊保健福祉局参与。
◎保健福祉局参与(渡邊浩君) 介護サービスを利用した際に支払う自己負担について、現行では、所得上位20%に当たる所得160万円以上の受給者の方について2割負担の対象となっておりますが、75歳以上の後期高齢者医療制度では、所得上位30%が2割負担の対象とされたことなどを踏まえ、介護保険制度においても、2割負担の拡大範囲の検討がなされているところでございます。
本市における影響につきましては、拡大範囲の詳細について国の審議会において検討中の段階であり、現時点で具体的にお示しすることは困難ですが、仮に拡大範囲を、国が示す後期高齢者医療制度同様の所得上位30%で試算した場合、本市では、新たに約1,000人が2割負担となる見込みでございます。
○議長(中西公仁君) 田口 明子議員。
◆10番(田口明子君) 次に、介護の人材確保について伺います。
60歳以上のホームヘルパーさんが、訪問介護員の中では37.6%を占めているという実態が報告されております。職種別に見ましても、8割の事業所が訪問介護員、ヘルパーさんの不足を感じているという実態があります。介護従事者の人員不足は本当に深刻な問題です。
本市として、この介護職員の育成、人材確保について、どのような対策をして今後取り組んでいくのか、お答えください。
○議長(中西公仁君) 渡邊保健福祉局参与。
◎保健福祉局参与(渡邊浩君) 介護人材の確保に向けて、本市では、介護職員の離職防止やキャリアパスの形成の観点から、新人職員や管理者層等を対象とした研修や、よりよい人材の確保を支援するための医療・福祉系大学等への高齢者支援センターのPR活動等を実施しております。
また、介護従事者の負担軽減を図るための見守りセンサーや入浴用介護ロボットの導入助成等を行っております。
また、介護職員の処遇改善につきましては、これまで国において数回にわたり拡充が行われておりますが、全国市長会等を通じて、国にさらなる改善を要望しているところでございます。
○議長(中西公仁君) 田口 明子議員。
◆10番(田口明子君) 今、介護保険制度改正に向けての見直しがされております。今後、後退を招かないように、ぜひとも制度の改正を実施していただきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。ありがとうございました。(拍手)