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若林 昭雄 議員
令和4年第5回倉敷市議会(第4回定例会) 12月12日(月) 本会議 質問
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内容
会議録
令和4年第5回倉敷市議会(第4回定例会)
12月12日(月) 本会議 質問
未来クラブ
若林 昭雄 議員
1 ドローン活用の現状とこれからについて
2 公立保育園等の施設の老朽化対策について
3 米粉商品開発支援事業のその後について
◆19番(若林 昭雄君) (拍手)皆さんこんにちは。未来クラブ、若林でございます。
質問通告に従いまして、今回は3項目について一問一答の方式で質問させていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。
それでは1項目め、ドローンの活用の現状とこれからについてお尋ねいたします。
このドローンにつきましては、私も随分前から質問しておりまして、最初は平成29年9月定例会でございましたが、その後、毎年質問させていただいております。ドローンをどんどん買ってほしいとか、なぜ使わないんだという質問をしているわけではないのですが、なかなか趣旨を御理解いただけなくて、一方的に私のほうから提案することが多くなったり、質問と答弁がかみ合わなかったりということが多くなっております。
29年9月の議事録をちょっと見てみますと、国内をはじめ世界のドローン市場は大きな市場に拡大すると言われています。本市で活用するのみならず、連携によるということも考えていただければ、この市場をチャンスとして倉敷市に有効に使うことはもちろん、倉敷市で起業したい、倉敷市は既に環境が整っているという国内でのドローン先進地域に名のりを上げてはどうでしょうか。新たな会社の倉敷市での起業、それに伴う新たな雇用の創出、そして税収のアップ、人の流れなど、地域経済の起爆剤になると確信しております。数年後にこの取組が評価されたときに、いつ始まったのだろうと聞かれたら、伊東市長の英断で全ては始まりましたと答えたいと思います。ぜひドローン先進地域への名のりを上げていただくことを強く要望させていただきますという締めくくりをしておりました。
あれから月日が流れまして、本当にドローン市場も大きな市場になっておりますし、何よりも社会の役に立つというところがどんどん技術革新とともに進んでおります。その中で、先進地域に名のりを上げるどころか、よもや倉敷市が出遅れていないかと心配しているところでございます。
前置きが大変長くなりましたが、今回はドローンの活用の中でも、災害対応で活用するための取組という視点から、令和3年4月1日に本市としては2台目となります、消防局が導入した災害用ドローンについてお聞きしたいと思います。
このドローンは、赤外線カメラもついた大変性能に優れた機体でございますので、緊急時には夜間も力を発揮するでしょうし、防水機能も備えているということなので、多少の雨にも対応できると、大きな期待を寄せるところでございます。
それではまず、消防局保有のドローンの、導入からこれまでの取組状況と活用実績をお聞きしたいと思います。
○副議長(塩津孝明君) 梶消防局長。
◎消防局長(梶隆幸君) 若林 昭雄議員さんの御質問にお答えさせていただきます。
消防局では、令和3年4月1日から災害用ドローン1機の運用を開始しました。災害現場での被害状況の把握や、人が容易に侵入できない危険な場所の状況確認などを行い、その様子をリアルタイムに災害対策本部など関係部局へ画像伝送することで効果的な活動につなげております。
活用実績につきましては、実災害では火災2件、水難救助3件の合計5件です。
訓練では、毎週1回の操縦訓練76回のほか、総合防災訓練など実践的な訓練に13回参加しております。
○副議長(塩津孝明君) 若林 昭雄議員。
◆19番(若林昭雄君) 実際の出動が災害2件と水難救助3件の合計5件ということで、これが多いのか少ないのか分かりませんけれども、ぜひフルに活用していただいてというふうに思っております。
次に、災害対応ということになりますと、データを受け取る側の災害対策本部での活用になると考えており、お伺いします。
現場からリアルタイムな情報を自前のドローンから得られる環境が整ったということですので、現場から離れたところにあるだろう災害対策本部に居ながらにして現地の情報がリアルタイムに把握できる、今までではできなかったことができるようになると思います。
百聞は一見にしかずと申します。以前に比べて格段に情報収集能力が上がる中、災害対策本部でどのようにこの情報の活用を考えているのか、お聞かせください。
○副議長(塩津孝明君) 柳井総務局参与。
◎総務局参与(柳井一泰君) 市では、災害現場の情報を迅速に収集し、その情報を災害対策本部で共有することは重要なことと認識しております。
災害現場の情報収集を迅速に行うため、消防局で専用のドローンを導入し、これにより上空から広範囲に映像を取得することで、リアルタイムでの情報収集が可能となりました。
また、災害対策本部と災害現場の情報共有については、総合防災情報システムやウェブ会議ツールを活用することで、ドローンの映像を共有しながら災害対策本部から災害現場へ指示をするなど、現場と災害対策本部との情報共有がしやすくなるため、迅速な意思決定につながっていくものと考えております。一方、天候や夜間など、時間帯によって活用が制約される場合もあると考えております。
○副議長(塩津孝明君) 若林 昭雄議員。
◆19番(若林昭雄君) 情報を迅速に収集、そのデータをリアルタイムに伝送、そして災害対策本部での情報共有など、先端技術の活用が進んでいることは確認できました。しかし、市民の皆さんにとっては、災害対策本部が情報を幾ら収集できたとしても、それだけでは何の恩恵もございません。その後が大変重要になってきます。
例えば、今後大きな災害が起きたときに、倉敷市民にとってどのように役立つのか気になるところです。また、いつ起きるか分からない災害を想定しただけの訓練では、十分な経験は積めないと考えます。このような観点からも、今後の取組について当局のお考えを伺いたいと思います。
○副議長(塩津孝明君) 柳井総務局参与。
◎総務局参与(柳井一泰君) ドローンを活用することによって南海トラフ巨大地震の揺れや液状化によって発生する交通障害や家屋倒壊などの被害状況を上空から広範囲に撮影し、情報収集することができると考えています。
今後は、様々な自然災害を想定したドローンの運用訓練を行いながら、広く活用できるよう検討していきたいと考えております。
○副議長(塩津孝明君) 若林 昭雄議員。
◆19番(若林昭雄君) 訓練と検討ばかりでは、新しい技術の活用には間に合わないのではないでしょうか。本市以外の災害現場にも積極的に応援に行っていただき、西日本豪雨の恩返しもしながら、実践の貴重な経験を積んでいくということも考えていただきたいなと思うところでございます。
さて、ここまでは本市が所有するドローンについて聞いてまいりました。一方で、以前の質問でも度々触れてまいりましたが、民間事業者との連携についてもよい事例がありましたので、お聞きしたいと思っております。
水道局が本年11月にドローンによる橋梁部の点検を行うということで、私も見学に行かせていただきましたが、民間事業者との共同点検でございました。コスト面や安全管理の面からも、有効な手段と思われます。当日の点検作業について、具体的に教えてください。
○副議長(塩津孝明君) 古谷水道事業管理者。
◎水道事業管理者(古谷太一君) 水道局では、従来から河川等を横断する水道管の点検を定期的に目視で行っていましたが、水道管の劣化状況を適切に把握するため、ドローンを活用した点検方法について検討を重ねていたところ、NTT西日本さんからこのたび玉島ハーバーブリッジでドローンを活用した通信ケーブルと水道管の共同点検について御提案があり、実施したものです。
現場での作業内容ですが、橋梁下部に設置してある長さ382メートル、口径500ミリの水道管とそれを支える鋼材について、4Kカメラを搭載したドローンで動画を撮影し、漏水や腐食の有無、塗装の剥離などについて確認を行い、作業は比較的短時間で終了いたしました。現在、撮影した動画を基に詳細な分析を進めております。
○副議長(塩津孝明君) 若林 昭雄議員。
◆19番(若林昭雄君) 今回のドローン点検では、通信ケーブルと水道管の点検であったとお伺いしましたが、ほかのライフライン事業者との連携や共同点検も可能だと考えられます。今後の取組についてもしお考えがあれば、教えてください。
○副議長(塩津孝明君) 古谷水道事業管理者。
◎水道事業管理者(古谷太一君) このたびのドローンを活用した点検は、撮影した画像が高画質であるため、塗装面、水道管を支える鋼材の腐食状況まで確認することが可能です。また、多方向からの撮影により得られる情報量も多く、異常を発見しやすく、何より現地に行かなくても撮影画像で専門家に助言を求めることもできます。このため、これまでの目視点検では人により健全度の評価にばらつきがありましたが、ドローンによる点検は評価精度の向上につながるものと考えております。今後、目視が困難な箇所の点検については、ドローンによる点検実績が豊富な民間事業者と連携を図り、併せて費用負担軽減の観点からは、他のライフライン事業者との共同点検についても検討していくつもりです。
水道局では、今後も進化していくドローン技術の動向に注視し、より適切な維持管理を行うことで、施設の長寿命化を図ってまいりたいと考えております。
○副議長(塩津孝明君) 若林 昭雄議員。
◆19番(若林昭雄君) 大変いい取組だと思います。ほかの部局もぜひ参考にしていただきながら、何に使えるかということを積極的に考えていただくと、非常に幅の広がる取組だと思います。
特に、水道局の場合は水ということでございまして、ドローンは空中だけと思われがちですけれども、昨今水中ドローンも活躍しておりまして、テレビでは池の水を抜くという番組がございますけれども、池の中の生き物を水中ドローンで撮影ということも放映されました。あの業者は岡山県の業者でございました。そういったところの、いろいろな民間の力を借りながら、水の中ということは、水タンクの中の点検、ひいては水道管の中の、人間が入れないところの点検にも将来的には使えるのではないかというふうに思いますので、ぜひその辺も検討していただきたいと思います。また連携という観点からは、本当にコスト削減はもちろんのこと、何よりもそれぞれの得意分野が生かせると、先ほどもありましたように、高画質の撮影で録画もできますので、行った本人だけではなくて、持って帰ったデータをいろいろな専門家の方が分析するということが可能になる。そして、日進月歩のこの技術革新の中において、自前で持っておくとだんだん古くなってまいりますが、民間との連携であれば、常に最新鋭のドローンの機体が持てるということが期待できると思います。どうぞよろしくお願いいたします。
さて、この項最後、今後の考え方と方向性についてでございます。
水道局や消防局、災害対策本部での取組など、本市で所有する場合と民間との連携について質問してまいりましたが、ドローンの無限の可能性は多くの報道で知るところでございます。
必要となった部署はもちろん、そうではない部署においても、何に使えるのか積極的に考えていけば全庁的な取組ができます。以前から要望していますように、そのためにはまずはドローン活用の検討を進めていくための環境整備の第一歩として、ドローンの先進地域としての意思表明をしてほしいと考えております。
先日、報道でありましたが、12月5日にレベル4の飛行解禁という、目視でなくてもカメラの映像でも飛ばせるようになるということになりますと、国内での環境整備もどんどん公的にも進んでまいります。だからこそ、乗り遅れないように、庁内で専門組織をつくって人材を育成していただければ、強力な倉敷市の戦力となると思います。
多くの市町村で既に専門部隊をつくって活動を始めております。また、新しい技術もたくさん出てきております。先日、中西 善之議員の質問にもありましたように、イノシシ対策でドローンを活用したという資料の中に、オルソ画像の解析という資料がございました。これはなかなか言葉で伝えるのは難しいのですが、とてもすばらしい技術で、地図データと実写データの即戦力の活用方法でございます。
また、機体の進化も目覚ましくて、今は多くのセンサーを搭載してあって、障害物を自分で避けて飛んでいくというところまで進んでおります。それがもう市販されておりまして、誰でも買うことができるというところまで来ております。
しかし、その技術そのものも大変大事な部分ではありますが、それ以上に誰が使うのか、どう使うのかのほうがもっと大事になると思います。人のために役に立つ、社会のために役に立つ、すばらしいことではないですか。倉敷市の職員の皆さんがその先頭を走るチャンスを与えていただけないでしょうか。
加えて、これからの大切な力である未来を担う子供たちにも正しいドローンの知識を学ぶ場をつくってもらえませんか。例えば、学校でドローン教室を行うとか、考えていけば幾らでもアイデアが浮かぶと思います。その環境づくりには、まず先進地域に名のりを上げる、そして行政が率先して取り組む、それを見て地域がドローンをキーワードとして盛り上がっていく機運が出る、それが経済活性化の起爆剤になる、この流れを早期に実現していただくことが不可欠だと思っております。
ただ、これらのことを当局がどのように考えているのか質問したいところなのですが、まだ答えてくれる部局がないようなので、毎回のことで残念でございますが、強く要望とさせていただきまして、まだ先進地域として名のりを上げることに間に合うと思いますので、ぜひよろしくお願いいたします。
それでは2項目め、公立保育園等の施設の老朽化対策についてお聞きいたします。
先般テレビ報道で、倉敷市の公立園の遊具等の安全点検の取組が紹介されているのを拝見いたしました。非常にすばらしい取組であると思いましたが、少し残念に思うことがありました。それは背景に映った園舎の姿でございます。よい建物ではあると思いますが、非常に古く感じてしまいました。私が住む茶屋町にも公立の茶屋町保育園があります。歴史あるすばらしい園ではありますが、かなり古く、老朽化が進んでいる面は否めません。
そこで、ここ数年新築された園を除いて、平均築後年数と老朽化対策について、まずは公立保育園等、公立認定こども園も含めた現状についてお伺いしたいと思います。
○副議長(塩津孝明君) 藤原保健福祉局長。
◎保健福祉局長(藤原昌行君) 本市の公立保育園、公立認定こども園の建物は、昭和40年代から50年代にかけて整備されたものが大半を占めており、穂井田認定こども園など、近年に建て替えを行ったものを除く建築後の平均経過年数は約46年となっております。
施設の老朽化対策といたしましては、耐震診断の結果に基づく耐震補強工事を計画的に行っているほか、建物や設備の定期点検を実施し、外壁塗装や屋上防水などの改修工事を行っております。
また、劣化の状況に応じた建具や設備などの修繕や園からの報告を受けて緊急的な修繕等を行うことで、施設の維持管理や安全確保に努めております。
○副議長(塩津孝明君) 若林 昭雄議員。
◆19番(若林昭雄君) 続きまして、今後の公立保育園や認定こども園の建築計画についてお伺いいたします。
先ほどの御答弁で、計画的に耐震工事や外壁塗装等は行っているというふうに伺いましたが、やはり改修だけでは築後年数が古いのは否めません。幾ら外壁塗装を行っても、外観上の問題だけであると感じます。建具など内装等は古く、また、簡単につなげて大きな部屋になるといった感じのものも当然ございません。民間の各園が建て替えを行っていると思いますけれども、モデルとなるような園がないとも伺っております。
民営化等で公立園が少なくなってきてはおりますが、倉敷市に公立園がなくなるということはないと思っております。ぜひこの際、市全体で保育施設のモデルとなるような公立の保育園等の建設を計画的に実施していくべきだと考えますが、当局のお考えを伺いたいと思います。
○副議長(塩津孝明君) 藤原保健福祉局長。
◎保健福祉局長(藤原昌行君) 公立園につきましては、認定こども園への移行の際などに建物を新築したほか、老朽化対策として建物の計画的な一部改修や修繕を行っておりますが、築年数や建物の状態を考えますと、建て替えや大規模改修などの対策を検討していく時期となっております。
今後の建て替えなどの施設整備につきましては、各地域における保育需要を勘案するとともに、公立幼稚園・公立保育園・公立認定こども園の適正配置計画の中で将来の在り方等についても十分考慮し、計画的に対象施設や整備の時期、内容等を検討してまいりたいと考えております。
○副議長(塩津孝明君) 若林 昭雄議員。
◆19番(若林昭雄君) 適正配置の件も大変重要なことでございますので、しっかりとバランスを取りながらよろしくお願いいたします。
この項最後となりますが、建て替えの際に考慮すべき点があると思いますので、お伺いしたいと思います。
公立園の建て替えの際には、当然働く保育士の先生方等の声も反映されていくものだと思っておりますが、なかなか伝える機会がなかったり、あるいは正しく伝わらなかったりということがございますので、私のほうからもぜひ考慮していただきたい点を少し述べさせてもらおうと思います。
現在、保護者の方からの要望は、大変様々となっておりますが、園に伺ったり、保護者の皆様からお話を聞きますと、それに保育の現場の先生ができるだけ寄り添うように日夜努力していただいていることがうかがえます。しかし、保育園等は保育をする場であり、過度な保護者支援は慎重に対応する必要があるという御意見もあると思います。例えば、おむつの持ち帰りの廃止などは、昨今全国的にも報道されて、関心を集めていますし、また園でのICTの活用などは社会情勢上、積極的に検討してもよいと思っております。
また、保育園に伺っていつも思うところですが、保育士の先生方の働きやすい環境整備というのも非常に大切だと思います。例えば、職員室や休憩室が少し狭いのではないかというのを、どこの園に伺っても感じますし、公立園がモデルとなって職員室や休憩室の充実を図るべきではないかと思っております。
現在の保育園等のスペースや設備等では、改修では難しい面もあると思いますので、建て替えの際にはぜひこのような保育士の皆さんの負担軽減となるようなスペースや設備等を、十分考慮していただきたいと思っております。
建て替えの際の考慮すべき点について、当局はどのように考えているのか、お伺いしたいと思います。
○副議長(塩津孝明君) 藤原保健福祉局長。
◎保健福祉局長(藤原昌行君) 保育園等につきましては、児童福祉法等において備えるべき設備や面積の基準が定められており、備えるべき設備として、保育室や屋外遊戯場、調理室、トイレなどが上げられております。保育士の休憩室などは特段の基準はありませんが、保育士が働きやすい環境を整備するためには必要な設備であると考えております。
また、保育業務のICT化など、保育士の業務負担軽減につながる設備や、使用済みおむつなどの廃棄物を衛生的に保管、処分するための設備などについて検討してまいりたいと考えております。
○副議長(塩津孝明君) 若林 昭雄議員。
◆19番(若林昭雄君) ぜひ検討の中に入れていただきたいと思っております。
それでは、最後の項になります。
米粉商品開発支援事業のその後についてお伺いしたいと思います。
まずは、6月議会議決後に開始しました米粉商品開発支援事業費補助金について、申請状況や補助金の活用事業者の進捗状況はどのようになったのでしょうか。新商品の開発につながっているのでしょうか。
また、市が主催した米粉商品のイベントにも出していただくということでございましたが、具体的にはどのようなイベントになったのでしょうか、併せてお伺いいたします。
○副議長(塩津孝明君) 伊東市長。
(市長 伊東 香織君 登壇)
◎市長(伊東香織君) 米粉商品開発支援事業についてでございますけれども、これは小麦の価格急騰の対策としまして、その代替品となり、また食料の自給率アップにもつながる県内産米粉の利用を促進することを目的に、市で独自に実施させていただいているものであります。
議会で議決をいただき、8月1日から9月の中頃までの間で補助金の申請受付を行いまして、市内の7つの事業者から申請があったところであります。
そして、この補助金を使いまして各事業者の方が開発を進めておりまして、今新商品として販売できる段階まで進んでいるという事業者もいるというふうに聞いております。
そして、次の段階としては、この12月20日に補助を活用されている事業者が開発中の試作品を持ち寄っていただき、食や栄養に関する専門家の方々から、また食品バイヤーの方々などからも御意見をいただきまして、今後の販売に生かしていく試食会、これは一般ではなくて専門家の方々に御意見を聞く試食会をいたします。そしてさらに、この12月22日には市民の皆様方に今回の事業者の方々や、また既に米粉商品を扱っていらっしゃる市内の事業者の方々にも参加していただき、米粉のよさを分かっていただいて今後につなげるということで、倉敷こめこマーケットを実施したいと思っておりまして、協定を結んでおりますアリオ倉敷のほうで12社が参加して開催する予定でございます。
食料自給率、また県内産の米粉の普及ということも含めまして、引き続き取り組んでいきたいと考えております。
○副議長(塩津孝明君) 若林 昭雄議員。
◆19番(若林昭雄君) 先日12月9日でしたか、ホームページのほうに掲載されているのを見せてもらいました。
ただ、試食会が12月20日で、即売会が12月22日ということは、試食会に出される開発中の事業者の方は即売会には間に合わないということだと思います。この試食会に出された方々には発表の場がないかもしれないということになってはいけませんので、当然第2弾、第3弾のイベントがあるのだろうというふうに勝手に思っております。
一連の取組がしっかり新商品開発につながってほしいと願うところでございますので、しっかり注視していきたいというふうに思っております。
次に、普及・啓発事業についてお聞きしたいと思います。
まずは、チラシとホームページの活用についてお聞きしますが、米粉の特性やレシピなどを掲載したチラシやホームページを制作して、市内小・中学校に配付したと伺っております。チラシなどに登場するオリジナルキャラクターのMr.コメッタとこめおくん、これはとてもいいものができていると拝見いたしました。
また、小学校の児童向けと中学校の生徒向けに分けてチラシをつくっていただくというきめの細やかさでございまして、よいサポートができているかなというふうに思います。
このチラシやホームページは、今後どのように活用していくのか、予定をお伺いしたいと思います。
○副議長(塩津孝明君) 坂田文化産業局参与。
◎文化産業局参与(坂田剛彦君) 市内の小・中学校に配付しましたチラシやホームページでございますが、広く多くの市民の皆様に米粉の魅力に触れていただくため、お米から精製される米粉をイメージした親しみやすいキャラクターをデザインし、内容はもちろんのこと、読みやすさに重点を置いて制作いたしました。
今後、これらのキャラクターが米粉施策のイメージとして市民の皆様に認知されるよう、倉敷市が実施する米粉の普及に向けた取組の中で活用してまいりたいと考えております。
○副議長(塩津孝明君) 若林 昭雄議員。
◆19番(若林昭雄君) さぞかしこのキャラクターが大活躍して、できれば着ぐるみなどもあったらいいなと思いますけれども、それと即売会にもたくさん出てくるのかなというふうに期待しております。
そこで、普及・啓発事業についてもう一点重要なことを伺います。
チラシの内容には、御家庭でも米粉に触れて楽しんでいただくための工夫を凝らしていきたいというふうに言われておりましたが、具体的にどのような工夫をしたのでしょうか。また、いろいろな取組をする中で、その効果を検証するような仕組みは考えていないのでしょうか。小・中学校の児童、生徒に向けてチラシを配付しただけで、その後、家庭でどのように捉えてくれたのか、レシピを見て作ってくれたのだろうかということも気になるところでございます。そういった点を考えて、さらなる米粉の普及についてお伺いしたいと思います。さらなる普及の取組を教えてください。
○副議長(塩津孝明君) 坂田文化産業局参与。
◎文化産業局参与(坂田剛彦君) 制作したチラシやホームページには、安全性を考慮し、全く火を使わないレシピを掲載するなど、小学校低学年の児童も保護者の皆様と一緒に楽しんでいただけるよう工夫をしてございます。
また、中学生用のチラシでは、少し難易度の高いレシピを掲載するほか、SDGsの推進について意識し、学習のきっかけとしていただけるよう米粉の利用拡大が食料自給率や環境負荷に及ぼす影響について、より詳細に掲載しております。
家庭での米粉の利用の推進につきましては、チラシ等に掲載したレシピも含め、各御家庭で米粉に触れていただくための取組を教育委員会などの関係機関と連携を図りながら検討してまいりたいと考えております。
○副議長(塩津孝明君) 若林 昭雄議員。
◆19番(若林昭雄君) ぜひ関係を強化しながら、いろいろな力を借りて普及に努めていただきたいというふうに思っています。
この項3番目、米粉の普及に向けた今後の取組についてお聞きしていきたいと思います。
まずは、新商品の開発の今後についてでございますが、倉敷市の取組として、市民に周知を図り、市内での米粉の利用促進と消費拡大を進めていくためには、様々な機関や団体と連携し、話題性を高める必要があると考えるとのことでした。
6月にも申し上げましたが、事業者だけに限定せずに、高校生の部活動や大学の学部へのアプローチなども考えていけば、若い力の斬新なアイデアで飛躍的に進んでいくと同時に、継続的な取組ができると考えます。この点、当局はどのようにお考えでしょうか。
○副議長(塩津孝明君) 坂田文化産業局参与。
◎文化産業局参与(坂田剛彦君) 米粉商品開発支援事業を通じて、市内における米粉の消費の促進に一定の成果があったものと考えておりますが、この流れを持続させ、さらに拡大させていくためには、米粉の魅力を伝え、米粉利用者の裾野を広げる取組を継続していく必要があると考えております。
若い力を活用した取組については、米粉の利用拡大の機運を高めていく上で有効であると考えており、より効果的な事業となるよう、引き続き教育委員会をはじめとした関係機関と協議してまいりたいと考えております。
多くの市民の皆様に米粉を選んでいただけるよう取組を進めるとともに、米粉の消費拡大による地域農業の活性化につなげていきたいと考えております。
○副議長(塩津孝明君) 若林 昭雄議員。
◆19番(若林昭雄君) やはり若い力を借りるためには、小学校、中学校の子供たちにもしっかりと協力してもらわないといけませんので、教育委員会のほうにもお願いいたしまして、ぜひ拡大に御尽力いただければというふうに思っています。
そこで、地域農業の活性化について、最後、お聞きしたいと思います。
地域農業の活性化について、市長は6月議会の答弁におきまして、米粉商品開発支援事業は地元の農業振興を支援していくためにという思いで計上しているというお話をされておりました。
この事業を農業振興に結びつけるというのは、大変なお力添えというか、相当な覚悟とバックアップを期待するというふうに思っているところでございます。なかなか簡単な問題ではないということがこの地域農業の活性化にはございます。この米粉の取組を継続しながら、第一歩として、これを契機にして、ひいては耕作放棄地の解消や米農家の経営の安定にも、大きなところまで進化していってほしいなというところでございます。
この地域農業の活性化につきましては、いろいろな観点からお聞きしたいことがたくさんあるのですけれども、今回は時間の関係もございますので、改めて後日しっかりと準備をして質問していきたいというふうに思っております。
この米粉の事業もまだまだ始まったばかりなので、本当に継続してもらって、これからどのように発展していくのか、あるいはそれが米農家の経営そのものに影響を及ぼすぐらいの大反響を期待しておりますので、今後も注視していきたいと思っているところでございます。今回は、この地域農業につきましては要望のみとさせていただきます。
以上をもちまして3項目を終わらせてもらいます。御清聴ありがとうございました。(拍手)
ご利用について
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