録画中継

令和5年第3回倉敷市議会(第1回定例会)
3月10日(金) 本会議 質問
新政クラブ
大守 秀行 議員
1 子育て環境について
2 観光について
3 「新型コロナウイルス感染症の5類移行」について
4 フレイル予防について
◆14番(大守秀行君) (拍手)新政クラブの大守 秀行でございます。通告に従いまして、4項目を一問一答の方式にて質問させていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。
 初めに1項め、子育て環境について、就学前施設の状況についてお伺いさせていただきます。
 報道や本議会でも取り上げられていますけれども、異次元の子育て支援と言われております。しかし、これより以前の平成24年8月、日本の子供、子育てをめぐる様々な課題を解決するために、子ども・子育て支援法が成立し、この法律と関連する法案に基づいて、幼児期の学校教育や保育、地域の子育て支援の量の拡充や質の向上を進める子ども・子育て支援新制度が平成27年4月にスタートしております。
 この新制度の柱の一つに、保育の量の拡充である待機児童対策があったと認識しております。現在8年が経過し、本市ではこの間、民間保育所の新設や認定こども園への移行、公立幼稚園・公立保育園・公立認定こども園の適正配置計画の策定など、計画的に待機児童対策に取り組まれており、新制度開始時の平成27年4月時点の待機児童180人が、昨年は28人まで減少しております。本市の計画的な取組を評価したいと思っております。
 また、この間には、平成30年7月豪雨災害や幼児教育・保育の無償化、コロナ対応など、就学前の施設に関わる様々な出来事があり、混然とした状態であったとも認識しております。そんな中、関係各位のこういった就学前の施設の運営に対して御尽力をいただきましたことに、心より感謝を申し上げたいと思っております。
 一方、私が子供の頃や子育てをしていた頃は、小学校へ入学前の施設といえば、幼稚園か保育園の2択でございましたけれども、現在では幼稚園、保育園のほかにも認定こども園や地域型保育事業など、様々なものが創設されております。
 そこで、子ども・子育て支援新制度がスタートする前の平成26年4月と比較して、令和5年4月の就学前施設の状況がどのように変化したのか、お伺いさせていただきます。
○議長(中島光浩君) 藤原保健福祉局長。
◎保健福祉局長(藤原昌行君) 大守 秀行議員さんの御質問にお答えさせていただきます。
 子ども・子育て支援新制度が施行される前の平成26年4月には、認可施設としての保育園が93園、幼稚園が70園の163園で、これに認可外保育施設の35園を加え、計198園となっておりました。
 子ども・子育て支援新制度施行後、計画的に待機児童対策や適正配置計画を実施していくことで、令和5年4月には公立幼稚園の適正配置による16園の減少、公立保育園の統合や民営化による5園の減少の中、民間園を中心に新たに63園が増加し、計240園となる予定です。
 内訳といたしましては、認可施設としての保育園と幼稚園が118園、認定こども園が35園、新たに地域型保育施設40園が加わり193園となり、認可外保育施設も企業主導型保育施設18園を加えた47園となっております。認可施設の公立と民間・私立の比率も平成26年4月が約半数だったものが、約3割が公立、約7割が民間・私立という内訳となっております。
○議長(中島光浩君) 大守 秀行議員。
◆14番(大守秀行君) 公立園が減少する中、民間や私立園が増えている状況、また幼稚園や保育園だけでなく、認定こども園や地域型保育事業など、多くの種類の園があることを再認識させていただきました。
 また、就学前施設が増えているという感触はありましたけれども、この8から9年間で40園以上も整備されていることに対しまして驚きを覚えておりますし、関係各位に感謝を申し上げたいと思っております。
 次に、就学前施設への対応についてお伺いさせていただきます。
 子ども・子育て支援新制度の柱の中には、量の拡充だけでなく、質の向上、質の高い幼児期の学校教育、保育の総合的な提供があったと認識しております。
 このように多種多様な園の状況を考えると、当然各園の建学の精神、保育理念に基づく幼児教育や保育が実践されていることと思っております。このような中、本市としてもさらなる質の高い幼児期の学校教育、保育の総合的な提供ができるように、全園の指針となるような共通のカリキュラム、こういったものが必要であると考えますが、本市の御所見をお伺いさせていただきます。
○議長(中島光浩君) 藤原保健福祉局長。
◎保健福祉局長(藤原昌行君) 本市では、平成27年4月の子ども・子育て支援新制度の施行に合わせ、新制度の柱の一つである質の高い幼児期の学校教育、保育の総合的な提供ができるように、幼稚園、保育園、認定こども園等で指導する共通のカリキュラムである倉敷市幼児教育・保育共通カリキュラムを作成しました。
 この共通カリキュラムでは、幼稚園、保育園、認定こども園等と施設は異なっても、乳幼児期の幼児教育、保育が生涯にわたる人格形成の基礎を培う重要なものであることに変わりはないため、子供が自分の将来や夢に希望を持ち、生きる力の基礎を培うことができるよう、全ての園が目指す基本的な考えを示したものであります。
 共通カリキュラムの策定以降8年が経過し、この間には幼児教育・保育の無償化や幼稚園教育要領、保育所保育指針、幼保連携型認定こども園教育・保育要領の改定等もありましたので、現在この共通カリキュラムについても改定作業を行い、令和5年度には市内の全園に配付し、倉敷市保育協議会や私立幼稚園協会等で周知を図り、活用していく予定にしております。
○議長(中島光浩君) 大守 秀行議員。
◆14番(大守秀行君) 現在、今あるカリキュラムを改定中ということでございました。今後はブラッシュアップされたこのカリキュラムに基づいて、愛情いっぱい、夢いっぱいの倉敷の子供たちとなるように、倉敷らしい質の高い幼児教育、保育の実践に取り組んでいただきたいということを申し添えておきます。
 次に、2025年問題についてお伺いいたします。
 厚生労働省では、令和3年4月から新子育て安心プランがスタートし、待機児童の解消と、母親の就業率がさらに高まると予想し、保育園の増設や各自治体の子育て支援策を増やすなど、令和6年度までの4年間で約14万人分の整備や増員を予定しております。
 一方で、保育所の利用児童数が2025年にピークを迎えるとも発表されており、保育の2025年問題となっております。本市でも、まさにその年を待機児童解消の目標とされております。今現在、地区によっては待機児童の状況も異なっており、今後保育園などの運営は重大な局面を迎えるものというふうに考えております。
 1項めの質問で触れたとおり、多くの園が創設されておりますが、今後2025年問題や、さらなる少子化の中、このような状況を本市としてはどのように捉え、今後対応されるのか、御所見をお伺いさせていただきます。
○議長(中島光浩君) 藤原保健福祉局長。
◎保健福祉局長(藤原昌行君) 本市におきましては、令和7年4月の待機児童解消に向け、計画的な待機児童対策を実施しているところです。その中では、将来の保育需要を考慮しながら、既存施設が有効に活用できるよう、特に待機児童が多い倉敷地区を中心にゼロから2歳児を対象とした小規模保育事業所等の整備を行うとともに、3歳からの受入先となる連携施設を確保するため、幼稚園での預かり保育の実施や保育所等の認定こども園への移行による受入先の拡充などを計画的に実施しているところでございます。
 また、今後の少子化を見据え、民間の社会福祉法人の保育園や認定こども園等が加盟する倉敷市民間保育所協議会や学校法人の幼稚園や認定こども園等が加盟する倉敷市私立幼稚園協会との連携を密にしながら、運営に関する相談には丁寧に応じ、今後の各園が地域の状況に沿った子育て支援を継続して実施していけるよう対応してまいります。
○議長(中島光浩君) 大守 秀行議員。
◆14番(大守秀行君) 子育てをされている方、また働きながら子育てをされている方々にとって、就学前施設はとても大切な、仕事や生活に直結する大変重要なものでございます。先ほど御答弁にありましたけれども、ぜひ、丁寧な対応をしていただきたいということを要望させていただきます。
 次に、中島・西阿知地区の子育て環境について、まずは現状とその対策についてお伺いします。
 少子化と言われておりますけれども、私が住む中島・西阿知学区周辺の子供たちは非常に増えていると実感しております。実際、同地区での保育園の入園は非常に厳しい状況となっており、ほかの地区の保育園へ通われている方も大変多くおられるのが現状でございます。
 小学校への就学前は、ほかの地区へ通うことは可能でございますけれども、小学校や中学校の場合は、学区外へ就学することは、基本的にはできません。そのため、今現在でも同地区の小学校、中学校ともにキャパオーバーな状況だと認識している中で、今後さらに増える子供たちに対応できるのか、不安を感じております。
 実際の児童・生徒数を御紹介しますと、中島小学校は5年前の平成30年、34学級で945人、令和4年は36学級、1,012人、西阿知小学校は5年前の平成30年、35学級、976人が令和4年、38学級、1,142人、我が母校の倉敷第一中学校は5年前の平成30年は26学級、776人、令和4年、29学級、832人と、いずれの学校も増加しております。そして、同地区では現在も宅地化が進み、戸建て住宅やアパートの建設がなされておりますので、早急な対応が必要だと考えております。教育委員会としてこの状況をどのように捉え、対策を講じられるのか、御所見をお伺いさせていただきます。
○議長(中島光浩君) 井上教育長。
◎教育長(井上正義君) 児童・生徒数が増加傾向にある学校の教室不足の対応としましては、校舎の増改築やプレハブ校舎により対応しているところでございます。
 倉敷市教育委員会では、現在倉敷市立小中学校の適正規模・適正配置に関する基本方針(案)で、本市における小・中学校の適正な学校規模や適正化を図るための具体的な方策などに関する方向性について検討を行っているところでございます。
 今後、今御指摘のありました中島小学校、西阿知小学校及び倉敷第一中学校など、児童・生徒数の増加が予想される学校の具体的な取組の検討につきましては、この基本方針の公表後に行ってまいりたいと考えております。
○議長(中島光浩君) 大守 秀行議員。
◆14番(大守秀行君) 私は、倉敷市立小中学校適正規模・適正配置検討委員会のメンバーとして、大学教授の先生方や小・中学校の校長先生、保護者の代表の方などと、小規模校のみならず大規模校についても一生懸命議論し、そして真剣に話し合いました。そして、その結果として満足できる基本方針案ができたと自負しております。ですから、その基本方針案に沿って、なるべく早期にこの基本方針を公表していただき、実行していただきたいということを強く要望させていただきます。
 加えて、やはり計画的にやるということは、プレハブ教室での対応は極力控えていただき、市内では約10年近くプレハブ教室での対応を余儀なくされている小学校もあるやに聞いております。ぜひ計画的に、早めにどうかよろしくお願いいたします。
 次に、学校施設整備の際の就学前施設との一体整備についてお伺いいたします。
 中島・西阿知地区へ保育園などの新設を要望したいところでございますけれども、今後の少子化や現在の宅地化、こういった状況を考慮すると、新設は現実的ではないというふうに考えております。
 一方、西阿知小学校と西阿知幼稚園は合築され、非常にすばらしい建物となっており、西阿知幼稚園への園児も増加していると伺っております。ただ、このまま西阿知小学校の児童が増え、西阿知幼稚園の園児が増えた場合、現在の教室数で足りるのかという不安も覚えております。
 中島・西阿知地区に限らず、今後小学校の適正配置計画を進める際には、西阿知幼稚園・小学校のような教育関係同士の合築だけでなく、公立保育園や認定こども園との一体的な整備をするなど、様々な可能性を検討していただきたいと思いますけれども、教育委員会の御所見をお伺いさせていただきます。
○議長(中島光浩君) 井上教育長。
◎教育長(井上正義君) 倉敷市教育委員会といたしましては、今後公表予定の倉敷市立小中学校の適正規模・適正配置に関する基本方針におきまして、適正規模や適正配置の観点から施設整備の必要があると考えられる場合には、就学前の子供たちへの教育や保育に関わる施設等との一体的な整備の可能性についても検討を行ってまいりたいと考えております。
○議長(中島光浩君) 大守 秀行議員。
◆14番(大守秀行君) 固定観念にとらわれず、ぜひ柔軟なアイデアの下、しっかり議論していただき、子供たちにとってよりよい環境整備に努めていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
 次に2項め、観光について3点の質問と1点要望をさせていただきます。
 まずは、新型コロナウイルスの影響による宿泊者数調査についてでございますけれども、本市は倉敷観光コンベンションビューロー加盟の主要な宿泊施設の宿泊者数の調査を実施されております。調査を始めてから現在までの宿泊者数の推移と、その内訳として日本人と外国人の宿泊者数とその割合をお伺いさせていただきます。
○議長(中島光浩君) 平松文化産業局長。
◎文化産業局長(平松孝幸君) 本市では、令和2年2月から倉敷観光コンベンションビューロー加盟の主要な宿泊施設の御協力をいただき、宿泊者数についての調査を毎月実施しております。
 宿泊者数の減少が最も大きかったのは、緊急事態宣言が全国に発令されていた令和2年5月で、コロナ禍前の令和元年同月比では、宿泊者数全体は18.2%、うち日本人は20.1%、外国人は1.0%と、非常に大きく落ち込みました。最新の令和5年1月の調査では、宿泊者数全体は85.7%、うち日本人は88.9%、外国人は40.1%まで回復し、宿泊者数は2万8,028人、うち日本人は2万7,175人、外国人は853人となっております。
 新型コロナウイルス感染症の影響を受ける中で、ぼっけぇお得な「倉敷みらい旅」、倉敷観光プレミアムクーポン、「倉敷思い出作りの旅」修学旅行助成金、新たな夜型観光の取組など、市の観光需要喚起策の積極的な実施や国の旅行支援策などにより、徐々にコロナ禍前の水準まで持ち直してきておりますが、外国人宿泊者数については日本人宿泊者数に比べて回復がやや遅れている状況でございます。
○議長(中島光浩君) 大守 秀行議員。
◆14番(大守秀行君) まず、現状認識させていただきました。
 次に、欧米圏を対象としたデジタルプロモーション事業についてお伺いさせていただきます。
 2月17日の山陽新聞朝刊に、岡山県では昨年10月から12月の間、県内で宿泊した外国人旅行者数は、総数1万4,645人で、新型コロナウイルス流行前の2019年同期の約2割にとどまる一方で、2021年同期との比較では約8.5倍に増加し、国の水際対策緩和に伴うインバウンドの回復が見られると掲載されておりました。
 このような状況の中、本市では、来年度の予算案に、欧米圏を対象としたデジタルプロモーション事業として欧米圏からのインバウンド誘致を促進する事業が上程されております。
 そこで、この事業の目的、具体的な内容や取組をお伺いさせていただきます。
○議長(中島光浩君) 平松文化産業局長。
◎文化産業局長(平松孝幸君) 本事業は、本市の魅力を紹介するために作成している動画を活用して、新たに欧米圏へのインバウンド誘致を目的としたプロモーション事業です。本年4月にはG7倉敷労働雇用大臣会合が開催され、欧米圏からの関心が高まっているこの機を好機と捉えるとともに、アフターコロナや2025大阪・関西万博を見据え、アフター万博は倉敷へという流れをつくりたいと考えております。
 具体的な事業内容でございますが、欧米圏の消費者に身近なウェブメディアである動画共有サイトにおける動画広告や大手検索サイトのネットワークを活用したバナー広告などによって本市の魅力を発信してまいりたいと考えております。
○議長(中島光浩君) 大守 秀行議員。
◆14番(大守秀行君) G7倉敷労働雇用大臣会合で注目されており、この事業の展開により、ぜひ一人でも多くの欧米からの外国人観光客の方が本市へ訪れていただくことを大いに期待しております。
 次に、岡山桃太郎空港国際線再開に向けた取組についてお伺いさせていただきます。
 外国人の宿泊者数が本格的に戻るためには、岡山桃太郎空港の再開が大きなポイントであると考えております。
 先日、岡山-台北線が今年の3月26日から週4便で再開し、5月以降は毎日の運航になると報道されております。岡山-台北線の再開により、より多くの外国人観光客の方が本市を訪れていただくことに大きく期待するものでございますけれども、国際線再開に向けた本市の取組をお伺いさせていただきます。
○議長(中島光浩君) 平松文化産業局長。
◎文化産業局長(平松孝幸君) 本市では、外国人観光客の誘致を目的とし、これまで本市と市内宿泊施設等で構成する倉敷インバウンド誘致委員会による現地旅行会社との商談会への出席、SNSでの本市の魅力を発信するページの新規開設や、「岡山・倉敷」観光推進協議会によるブロガーを招いた情報発信、本市と鳴門市、琴平町で構成する瀬戸内三都市広域観光推進協議会によるウェブの多言語化などを行っております。
 中でも、台湾市場については重点的な取組を進めており、インバウンドの個人旅行の制限が緩和された昨年10月以降、現地の雑誌への記事掲出やウェブメディアでの特集ページの掲載、倉敷美観地区まち歩きクーポンのウェブ販売などを実施し、本市への来訪や宿泊につながるプロモーションを行っております。
 今後も、引き続き情報発信を行うとともに、現地の旅行会社へのプロモーションなど積極的な取組を進めてまいりたいと考えております。
○議長(中島光浩君) 大守 秀行議員。
◆14番(大守秀行君) 引き続き、各機関と連携していただき、本市の魅力発信に努めていただきたいと思っております。
 次に、近隣空港との連携について要望させていただきます。
 岡山空港では、台北のほかソウル、上海、香港の定期路線が就航していましたが、いずれも現在は運休し、1月時点では台北線以外の再開は見通せていないと報道されております。今後、岡山空港の国際線全線再開を見据えて、受入れ環境整備などさらに力強く加速していただきたいということを要望させていただきます。
 また、近隣の高松空港では、昨年の11月にソウル線、今年の1月に台北線、4月には香港線が再開される予定でございます。今後は、高松空港や広島空港などの近隣の空港を利用する外国人観光客の誘致活動や欧米からの定期便がある関西国際空港などと、これまで以上に誘致活動を行う必要があると考えております。今後、より一層の近隣空港との連携強化に努めていただくことを要望させていただきます。よろしくお願いいたします。
 次に3項め、「新型コロナウイルス感染症の5類移行」について2点お伺いいたします。
 初めに、倉敷市立市民病院についてでございますけれども、コロナに感染した場合、高齢者やリスクの高い方などは、医療機関を受診することが重症化を予防するために欠かせませんが、5類に移行するとどの医療機関でも診療することが原則となります。しかし、今までコロナ診療をしていない医療機関が5類移行を機に新たにコロナ診療を行うのは、現実的ではないというふうに考えております。
 一方、倉敷市立市民病院では、コロナに対して診療、入院、ワクチン接種などが行われ、コロナに対する医療提供を積極的に展開していただき、市民の健康と暮らしに大きく寄与し、市民病院としての役割を果たしておられます。
 そこで、コロナ対応の実績と、5類移行後もコロナ診療、入院、ワクチン接種などを継続して行っていただきたいと要望しますけれども、本市の対応をお伺いさせていただきます。
○議長(中島光浩君) 伊東市長。
            (市長  伊東 香織君  登壇)
◎市長(伊東香織君) 倉敷市立市民病院におきましては、新型コロナウイルス感染症発生の初期の頃から入院患者を受け入れるための設備等を整備し、コロナ患者専用の病床を設けるなど体制を整えまして、令和5年1月末までに800名以上の入院患者の方を受け入れてきているところであります。
 また、発熱外来では、これまで約1万1,000名の発熱患者さん等に対しまして診察やPCR検査等を行っているところでありまして、またワクチンにつきましても、令和3年8月から市民の皆様を対象とし、約2,200名の方に接種を行っております。
 今後、新型コロナウイルス感染症は、感染症法上の分類が2類から5類に引き下げられることとなっております。その中で、市民病院の役割でございますけれども、やはり急激に体制が大きく変わるわけではないと思っておりますので、市民病院の対応といたしましては、これまで同様、入院患者さんの受入れ、診察及び検査、ワクチン接種の実施などを継続して行いまして、市民病院、公立病院としての役割をしっかり担ってまいりたいと考えております。
 コロナの当初から大変重篤な患者さんの受入れ等も行っていただく倉敷中央病院さんや川崎医大さん、それぞれの病院とも連携しながら役割をしっかり果たしてきております。院長はじめ職員のみんなが頑張ってくれておりますので、公立病院としての役割をしっかり自覚いたしまして、今後とも対応していきたいと考えております。
○議長(中島光浩君) 大守 秀行議員。
◆14番(大守秀行君) 市民病院では、コロナ患者さんを受け入れる専用病床の整備、院内感染防止のための患者さんとのゾーニング、お医者さんや看護師さんなど医療従事者の方の感染防止対策、専用病床を担当する医療従事者と通常診療に当たる医療従事者の配置と医療の両立、先が見えない不安感と緊張感、そんな苛酷な状況においても、医療従事者としての使命感により数々の波を乗り越え、市民病院としての役割を遂行されていることに感謝を申し上げたいと思います。本当にありがとうございます。引き続きどうかよろしくお願いいたします。
 次に、3月13日以降のマスクの着用の考え方についてお伺いさせていただきます。
 新型コロナのように広く蔓延する感染症の対策は、感染者が他人にうつさない対策と市民の方が重症化しない対策、この2つの観点が必要だと考えております。
 厚生労働省から令和5年3月13日以降のマスクの着用の考え方が公表されております。これを要約しますと、3月13日以降、個人の主体的な選択を尊重し、着用は個人の判断に委ねることとされており、加えて、着用が効果的な場面としては、高齢者や重症化リスクの高い方への感染を防ぐため、1つが医療機関や高齢者施設などを受診、訪問するとき、2つ目が症状のある方、陽性の方、濃厚接触者の方はマスクの着用をお願いしますと記載されております。
 このマスクの着用は、個人の主体的な選択を尊重し、着用は個人の判断に委ねることは基本であり、最も尊重されるべきものだと認識しております。一方で、高齢者の市民の方から、今後のマスクの着用について不安の声を伺っております。高齢者の方や重症化リスクの高い方などへの感染を防ぐこと、感染させないこともとても重要であるというふうに考えております。そのため、先ほど御紹介した厚生労働省の3月13日以降のマスクの着用の考え方を市民の方へ広く周知する必要性を感じております。
 本市では、広報くらしきやホームページなどでアナウンスをしていただいておりますけれども、比較的若い世代の方は、広報くらしきやホームページなどをなかなか見られない方もおられるというふうに推察しますので、これはやはり若い方がたくさん目にするSNSを活用した取組が必要だと考えておりますけれども、本市の御所見をお伺いさせていただきます。
○議長(中島光浩君) 伊東市長。
            (市長  伊東 香織君  登壇)
◎市長(伊東香織君) 3月13日からのマスクの着用のことについて御質問いただきました。
 お話もいただきましたように、3月13日からはマスクの着用については個人の判断に委ねることを基本とする方針が国から示されております。一方で、国から示されている内容の中では、3月13日以降のマスク着用の考え方ということで御紹介もいただきましたように、例えば症状がある方、検査で陽性となった方、また同居の家族の方が陽性となった方などについてはぜひマスクをしていただいて、周りに広げないということがやっぱり必要だと思いますし、そして特に重症化リスクが高い高齢者の方などが多く利用される医療機関の受診、そして高齢者施設等への訪問などや、混雑した電車やバスなどに乗車される場合などについては、マスクの着用を推奨するということにされております。
 加えて、保健所といたしましては、妊婦さん等、感染すると重症化するリスクの高い方につきましては、当面はマスクの着用を推奨していきたいというふうに考えているところでございます。
 そして、外に行くとき、屋外等で周りに人がいないときなど、また室内でも十分距離が取れるところなどにつきましては、外しても大丈夫だと思いますし、一方で、近くに人がいらっしゃるときには、今申し上げたようなことも勘案しながら着用をお願いしたいというふうに思っております。
 このように、今後とも基本的な感染対策ということはお願いしたいと思いますし、マスクの着用の効果的な場面などにつきましては、申し上げたようなことについて市のホームページや市の公式のSNS等も活用して、しっかり周知してまいりたいと考えております。
○議長(中島光浩君) 大守 秀行議員。
◆14番(大守秀行君) どうぞよろしくお願いいたします。
 通告には間に合わなかったのですけれども、おとといコロナ5類移行後の新たな見解をまとめた5つの基本が示されております。ぜひこの5つの基本についても、併せてアナウンスをよろしくお願いいたします。
 次に4項め、フレイル予防について3点お伺いさせていただきます。
 まず初めに、医療・介護連携フレイル予防事業についてでございますけれども、近年フレイルという概念が広がっております。フレイルとは、加齢により心身が弱る状態のことで、健康な状態と要介護の状態との中間に位置づけられております。
 本市では、健康課題のある高齢者に対し、重症化予防としてフレイル予防の観点から、医療専門職が訪問支援などを行うべく、医療・介護連携フレイル予防事業を展開しておられます。
 具体的にこの事業内容と、どのような効果を期待して取り組まれているのか、また来年度の取組などについてもお伺いさせていただきます。
○議長(中島光浩君) 渡邊保健福祉局参与。
◎保健福祉局参与(渡邊浩君) 医療・介護連携フレイル予防事業の今年度の取組といたしましては、75歳以上の方を対象とした長寿健診のデータなどから体重の減少等の低栄養が疑われる方に対して、食生活を中心とした生活習慣の改善を目的に、保健師、管理栄養士が戸別に訪問し、保健指導、栄養相談を行っております。
 実績といたしましては、対象者176名のうち同意が得られた130名に対し実施しております。
 また、広くフレイル予防を啓発するため、地域の通いの場に出向き、健康教育、健康相談を行い、実績は1月末現在で87回、参加者は延べ1,350人となっております。
 来年度は、さらに重症化のリスクが高く、フレイルが懸念される糖尿病等の治療を中断している方に対して、医療機関への受診勧奨を実施する予定としております。引き続き、健康寿命が延伸できるよう取り組んでまいります。
○議長(中島光浩君) 大守 秀行議員。
◆14番(大守秀行君) 次に、オーラルフレイルについてお伺いいたします。
 高齢者における口腔ケアは、感染症や認知症の予防、誤嚥性肺炎など、病気の発症リスクを下げる効果が期待でき、また生活の質の向上につながると言われております。
 口腔内フレイル、いわゆるオーラルフレイルについては、本市では各部署が連携し、横断的に取り組んでいただいております。その具体的な取組内容と今後の取組についてお伺いさせていただきます。
○議長(中島光浩君) 渡邊保健福祉局参与。
◎保健福祉局参与(渡邊浩君) いわゆるオーラルフレイル状態になりますと、かむことや飲み込みが難しくなることにより低栄養を招き、またコミュニケーションが低下するなど、心身の衰えであるフレイルを助長する原因の一つにもなります。
 このため、本市ではオーラルフレイル予防をテーマとした健康教育の実施やリーフレットを通いの場等に配布し、地域や自宅で取り組める唾液腺マッサージなどを啓発しております。さらに、歯科医師会の協力による歯の健康フェアの開催や愛育委員や栄養委員によるミニ健康展等により、歯と口の健康に関する意識を高めるための啓発に努めております。
 また、今年度から開始した医療・介護連携フレイル予防事業の戸別訪問の中で、口腔機能チェックも併せて実施し、飲み込みが困難な方などに対しては保健指導を行うとともに、必要な方には歯科医療機関の受診をお勧めしております。
 今後も、様々な機会を捉えてオーラルフレイル予防に取り組んでまいります。
○議長(中島光浩君) 大守 秀行議員。
◆14番(大守秀行君) 次に、アイフレイルについてお伺いいたします。
 口腔内と同等に重要なのが目でございます。アイフレイルとは、加齢に伴って目が衰えてきた上に、様々な外的ストレスが加わることによって目の機能が低下した状態、またはそのリスクが高い状態のことでございます。このアイフレイルの取組も重要と考えますが、本市の取組をお伺いさせていただきます。
○議長(中島光浩君) 渡邊保健福祉局参与。
◎保健福祉局参与(渡邊浩君) アイフレイルとは、加齢に伴い見る力が弱くなる状態で、緑内障などの疾患が原因の一つであり、早期発見、早期治療が重要となってまいります。
 このため、本市では今年度から目の健康にも関心を持ってもらうため、くらしき健康福祉プラザで実施している介護予防教室におきまして、眼科領域の医療専門職である視能訓練士による講話や、目の機能低下を簡単に確認できるチェックシートを活用し自己点検を行うなど、アイフレイルの注意喚起にも努めているところでございます。
○議長(中島光浩君) 大守 秀行議員。
◆14番(大守秀行君) 人生100年時代、健康寿命の延伸に向けて、さらなるフレイル予防の取組に御尽力いただき、高齢者が元気はつらつな暮らしとなるよう要望いたしまして、私の質問を終了します。ありがとうございました。(拍手)
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