録画中継

令和6年第2回倉敷市議会(第1回定例会)
2月22日(木) 本会議 代表質問
くらしき創生クラブ
荒木 竜二 議員
1 市長の政治姿勢について
(1)次期市長選挙について
2 南海トラフ地震の災害対策について
(1)道路通行不能な場合の災害応急対策について
(2)ライフライン(水道・下水道)の地震対策の進捗状況について
(3)玉島、水島、児島地区の海岸保全施設の地震・津波対策について
(4)要支援者のための避難場所の確保について
(5)災害廃棄物処理への備えについて
(6)水島コンビナート企業の耐震化、液状化対策について
(7)災害備蓄品の確保について
(8)個人住宅の耐震化の現状と取組み状況について
3 倉敷市の交通政策について
(1)公共交通の現状認識について
(2)具体的な課題と対策の進捗状況について
(3)公共交通の維持・充実について
(4)建設交通局の設置について
4 子育て支援の充実について
(1)こども誰でも通園制度スタートを前に
(2)放課後児童クラブについて
5 倉敷経済の活性化について
(1)地域産業の活性化について
(2)倉敷の魅力ある地域資源の情報発信について
(3)企業誘致について
(4)積極的な観光客誘致について
6 自治体DX推進について
(1)今までの取り組みについて
(2)今後の取り組みについて
7 教育行政について
(1)教職員の働き方改革について
(2)不登校対策について
(3)コミュニティスクールの取り組みについて
(4)部活動の地域移行について
8 JR山陽本線等倉敷駅付近連続立体交差事業について
(1)倉敷駅周辺のまちづくりと連続立体交差事業について
◆28番(荒木竜二君) (拍手) 皆さんおはようございます。くらしき創生クラブの荒木 竜二でございます。
 質問の前に、本年度をもって退職をされる皆様と言いたいんですが、定年が1年延長になりましたので、今年対象の方は、あと1年倉敷のために頑張っていただきたいと思います。
 それからまた、私どもくらしき創生クラブは、私を含めて9名で活動しておりますけれども、それぞれ日々課題を持って活動しており、その中で大きな課題を取りまとめて代表質問とさせていただきます。
 それでは、通告に従いまして順次質問したいと思います。
 まず初めに、今、私ども市議会をはじめ、市民の皆さんが大きな期待と関心を持っていることについてお伺いしたいと思います。それは、4月14日告示、4月21日が投票日となります倉敷市長選挙についてであります。
 去る2月16日の提案理由説明の中で、伊東市長からこの4年間の実績についての説明がありました。真備地区の復興推進と災害に強いまちづくりをはじめとした5つの公約に着実に取り組み、成果を上げてこられたことに対して、私どもくらしき創生クラブとしては高く評価しております。
 真備地区住民が待ち望んでいた小田川合流点付替え事業は令和5年度末までの完成に向けて、現在の小田川から付け替え後の新たな河道への通水を開始し、事業完成に向けた最終段階となる高梁川と小田川を分離する締切り堤防の工事完成が目前となり、大変うれしく思っております。また、伊東市長は、この4年間で中核市長会や中国市長会の会長として、国に対して積極的な提言や要望を行い、さらにG7倉敷労働雇用大臣会合を誘致し、G7大臣会合を2度誘致したとして、倉敷のまちの知名度を世界に発信させるなど、その行動力に対しても大変頼もしく思っております。
 これからの4年間は、少子・高齢化、人口減少社会への対応や災害への備え、公共施設個別計画の推進など、倉敷市をさらに持続可能なまちにするため、これまで以上に重要な時期になるものと考えております。このためにも伊東市長の行動力とリーダーシップ、また倉敷市のさらなる発展への熱い思い、加えてこれまで実践されてきた将来を見据えた責任ある政治姿勢は、これからの倉敷にとって必要不可欠と考えます。
 数多くの市民の皆さんが、伊東市長の次期市長選挙への出馬を期待しており、私どもくらしき創生クラブも、引き続き伊東市長に市政のかじ取りを担っていただきたいと強く願っておりますけれども、いまだ伊東市長の口から出馬の表明が聞こえてまいりません。ぜひ本日この場で、出馬を明確に表明していただき、今後の倉敷市のまちづくりへの思いをお聞かせいただきたいと思います。
 私の質問は、これで7割ほど終わったようなものですけれど、次に通告の2項、南海トラフ地震の災害対策についてお伺いいたします。
 能登半島地震があったばかりですので、再確認も含めて少し詳しく質問をさせていただきたいと思います。
 まず1項め、道路通行不能な場合の災害応急対策についてお伺いいたします。
 1点目は、通行不能となった孤立集落への物資輸送や要支援者の搬送について、孤立集落が発生した場合は、自衛隊のヘリコプターを活用した支援を行う必要があると考えますけれども、派遣要請及び連携はどのようになっているのか、お伺いいたします。
 2点目は、道路の災害応急対策について、令和6年能登半島地震は、半島部の先端市町に被害が集中しており、そこへの幹線道路が寸断されたことなどにより、支援活動に遅れ等の支障が生じました。救急車、消防車等の緊急車両の輸送道路の確保が最重要となります。本市では、地震の被害により道路の通行が困難となった場合、道路の通行確保に向けてどのような対応をしていくのか、お伺いします。
 2項めに、ライフラインの地震対策の進捗状況についてお伺いいたします。
 1点目は、水道について、石川県では、令和6年能登半島地震から1か月以上過ぎた今でも断水が続いており、水道の基幹管路の耐震化が進んでいないことが原因だと指摘されております。令和3年度の石川県の基幹管路の耐震適合率は36.8%で、全国平均の41.2%を下回っています。一方、岡山県全体では、基幹管路の耐震適合率は25.6%と報道されていますが、本市の基幹管路の耐震化の状況と今後の予定についてお伺いしたいと思います。
 2点目は、下水道について、令和6年能登半島地震では下水道の破壊により、被災者や避難者の方が生活に困っている様子が報道されていますが、本市における下水道の地震対策の進捗状況と今後の予定についてお伺いしたいと思います。
 次に、3項め、玉島・水島・児島地区の海岸保全施設の地震や津波対策の現状についてお伺いいたします。
 令和6年能登半島地震では、海岸沿岸部で津波による家屋の倒壊、道路の浸食等の被害を受けました。本市沿岸部の地震、津波対策の現状をお伺いしたいと思います。
 次に、4項め、要支援者のための避難場所の確保についてお伺いいたします。
 本市でも、本人や家族だけでは避難することができない避難行動要支援者の個別避難計画について作成を進めていますが、令和6年能登半島地震発生1か月後に、石川県では1万4,000人が避難生活を送っています。小・中学校の体育館や集会所等の1次避難所305か所で、長期化する困難な生活が継続しています。断水や停電の長期化が予想される南海トラフ地震では要支援者の避難に関して、環境等に配慮した細心の注意を払った福祉避難所の確保が必要となります。
 本市の要支援者のための避難場所の確保や整備状況についてお伺いしたいと思います。
 次に、5項め、災害廃棄物処理への備えについてお伺いしたいと思います。
 令和6年能登半島地震では、倒壊した家屋等、大量の災害廃棄物の処理が大きな課題になっていると聞きます。南海トラフ地震が発生すると、平成30年7月豪雨災害以上の大量の災害廃棄物が発生すると想定され、それらを迅速かつ適正に処理することが重要と考えますが、現在本市が取り組んでいる災害廃棄物への備えについてお伺いしたいと思います。
 次に、6項め、水島コンビナート企業の耐震化、液状化対策についてお伺いいたします。
 水島コンビナート企業の危険物施設や高圧ガス施設などについては、法律に基づいての耐震化、液状化対策は対応していると思いますが、構内道路などは、地震時には液状化などで消防車が通行できないおそれもあると考えられます。
 各企業の主要な構内道路の改修やその他の応急対策など、進捗状況についてお伺いしたいと思います。
 次に、7項め、災害備蓄品の確保についてお伺いいたします。
 断水や停電が長期化する南海トラフ地震では、長期備蓄が可能な保存水、非常食、懐中電灯、手回し式充電ラジオ、携帯トイレ等の防災用品の備蓄の必要性を再確認しています。
 倉敷市が災害時に必要となる食料などの備蓄と支援物資の受入れ場所の確保はどのようになっているのか、お伺いしたいと思います。
 この項最後に、個人住宅の耐震化の現状と取組み状況についてお伺いいたします。
 令和6年能登半島地震では、新しく建築された家は被害が少なく、古い住宅が倒壊して、高齢者の被害が多くなっています。1980年、昭和55年以前に建てられた現行の耐震基準に適合していない住宅は、倒壊の可能性は高いと思われます。耐震改修工事を実施して強度を確保していれば、救われた命も少なくないと思われます。本市でも、高齢化世帯が増加し、後継者のいない家庭では、耐震改修工事の検討が遅れると思います。
 個人住宅の耐震化の現状と取組状況についてお伺いしたいと思います。
 次に、通告の3項、倉敷市の交通政策についてお伺いいたします。
 1年前の代表質問でも取り上げさせていただきました。我が会派は重点要望事項に、公共交通の整備と利用促進と題して2点要望しています。まず1点目は、公共交通を積極的に整備し、交通不便地域が解消されること、そして2点目は、それらの利用促進に向けた取組を充実することであります。
 公共交通機関の利用者は、全体の約5%であります。人口減少時代を見据えた立地適正化計画や高齢者にとって優しいまち、そしてゼロカーボンシティの実現には、公共交通機関の充実は必要条件となります。ほかにも通勤、通学や買物、観光など、日常生活の中で多種多様な移動手段が選択でき、全ての市民が、できるだけ自動車に頼らなくても充実した生活ができるような、高い目標を目指した交通政策を期待するものであります。
 赤字が続くJR芸備線の一部区間が、廃線になるのではないかというニュースがございました。戦後から社会が激変する中で、採算が取れる公共交通機関は今後さらに減っていくことが予想されます。市民や行政が、公共交通機関を大事な財産として守り育てる機運を高めるとともに、行政は事業者に対して力強くバックアップする体制が必要ではないかと考えますが、まず1項め、本市の公共交通の現状認識についてお伺いいたします。
 次に、2項め、具体的な課題と対策の進捗状況についてお伺いいたします。
 昨年の2月議会の代表質問において、水島臨海鉄道や井原鉄道のJR倉敷駅直接乗入れや利用促進、水島臨海鉄道の交通系ICカードの導入、コミュニティータクシーの導入支援と利用促進、コミュニティーバスの導入について市の考えをお伺いしましたが、前進したものはあるのかどうか、お伺いいたします。
 次に、3項め、公共交通の維持・充実についてお伺いいたします。
 今後の本市の都市計画の考え方の中核になる倉敷市立地適正化計画において、利便性の高い公共交通沿線を居住誘導区域に設定していますが、利用者の減少に伴い路線バスの減便が進行し、利便性が低下する悪循環になっています。
 そこで、公共交通の維持、充実についてどのように取り組んでいくのか、お伺いいたします。また、本市は、交通事業者に対して積極的に支援する必要があると考えますが、御所見をお伺いしたいと思います。
 この項最後に、建設交通局の設置について提案いたします。
 倉敷市地域公共交通計画の計画策定の背景と目的にある、福祉、観光、環境などの分野とも十分に調和の保たれた取組を推進していくためには、まちづくりと連携し、多面的に取り組む必要があると考えています。
 しかし、現在の組織体制では他部局との連携に限界があるため、交通政策の部署を格上げし、定年も延長になったことですから、改めて局を設置してはどうかと考えますが、御所見をお願いいたします。
 次に、通告の4項、子育て支援の充実についてお伺いいたします。
 まず1項め、異次元の少子化対策の一つとして掲げられている、こども誰でも通園制度についてお伺いいたします。
 保護者が働いていなくても、子供を保育所に時間単位で預けられる制度だと聞いていますが、その詳細は保護者まで伝わっていません。
 そこで、現時点で本市が把握している、この制度の実施目的とその概要について説明ください。また、この制度は、保護者から歓迎される制度ではあるものの、現場からは、制度スタートに不安の声が聞こえてきています。制度開始後に、保護者も現場も混乱しないよう、市として取り組んでいる内容についてお伺いいたします。
 同じく、こども誰でも通園制度が開始されれば、地域型保育事業もその受皿になると考えられます。しかし、現在でも、地域型保育事業施設卒園後の受入れ確保が課題となっています。
 そこで、卒園後の受入れ状況と、確実な受入れ先確保のための本市の取組についてお伺いいたします。
 次に、2項め、放課後児童クラブについて2点お伺いします。
 まず1点目は、放課後児童クラブの運営主体の法人化について。
 令和5年度から、運営委員会に代わり法人事業者が運営を担う取組が本格実施されました。今後も、運営主体の多様化が進むと聞いていますが、これまでに法人化したクラブの状況やメリットについてどのように把握しているのか、お答えください。また、今後の法人化に向けた選定要件と方針についてお伺いいたします。
 2点目は、運営内容の充実を求めてお伺いいたします。
 現在の放課後児童クラブは、保護者が働いているから子供を安心して預けられる場所を確保するために設置されています。つまり、保護者主体で運営されています。一方、海外では、子供に対して、保護者とは離れた場所での過ごし方を保障する施設として、学童保育が設置されています。言い換えますと、子供同士で遊んだり一緒におしゃべりしたりする時間をきちんと保障し、学校生活では学べないことを学べる場として提供することを目的としております。
 本市は、こどもまんなか応援サポーター宣言をしました。子供の権利を守るという観点を取り入れながら、今後の放課後児童クラブの運営を考えてみてはと思いますが、本市の考え方をお伺いいたします。
 次に、通告の5項、倉敷経済の活性化についてお伺いいたします。
 まず1項め、地域産業の活性化についてお伺いいたします。
 日本経済を取り巻く環境は厳しさを増しています。ロシアによるウクライナ侵略、またイスラエル・パレスチナ問題を背景とした国際的な原材料価格の上昇や円安の影響などで、国内では日常生活に密接なエネルギー、食料品等の価格上昇が続き、また世界的にも景気後退懸念が高まっています。
 倉敷経済にとっても、人口減少、少子・高齢化、市場のグローバル化、脱炭素、SDGsといった社会経済の変化に加え、近年のコロナ禍やそれに続くエネルギー価格・物価高騰による急激な経済環境の悪化など、社会経済を取り巻く環境は急速かつ複雑に変化しています。
 倉敷市商工業活性化ビジョンの基本理念として、しなやかに成長する持続可能な地域経済の実現、そしてその中に4つの基本戦略がありますが、本市の経済活性化に向けては、こうした状況を踏まえ、急激な環境変化にいかに対応していくのかという視点の下、地域産業の活性化を図っていく必要があると思いますが、市としてどのように取り組んでいこうとしているのか、お伺いしたいと思います。
 次に、2項め、倉敷の魅力ある地域資源の情報発信についてお伺いいたします。
 本市は、全国的にも有数の観光都市であり、また繊維産業、白桃やマスカットなどの1次産品、伝統工芸品など、魅力的な地域資源があふれています。
 このたび、大阪に本市のアンテナショップをつくるということを発表されましたが、さらなる本市の魅力ある地域資源の情報発信への取組についてお伺いしたいと思います。
 次に、3項め、企業誘致についてお伺いします。
 自然に恵まれ、交通の要衝でもある倉敷市は、水島コンビナートをはじめとした産業集積もあることから、工業・物流用地のニーズが大変高いエリアであると認識しています。
 そこで、近年の企業立地状況とともに、市としてどのように企業誘致を推進し、地域産業の活性化につなげようとしているのかをお伺いいたします。
 この項最後に、積極的な観光客誘致についてお伺いいたします。
 新型コロナウイルスの影響で減少した観光客も大幅に回復したと伺っております。9月の段階で市の調査においても、コロナ前の状態に戻っています。また、市内の観光地においても、外国人観光客の姿も多く見受けられるようになりました。
 倉敷経済の活性化のためには、国内外から積極的に観光客を誘致することが重要と考えられるが、今後の観光戦略や来年度における取組についてお考えをお聞かせください。
 次に、通告の6項、自治体DX推進についてお伺いいたします。
 倉敷市公式アプリによって学校と保護者とのやり取りがアプリ上で可能になり、幾つかの申請がアプリで可能になるなど、DXの推進に向けて大きな一歩であると評価しています。令和3年にデジタルガバメント推進室の設置後、DXの推進が進み始めたと感じております。先ほど建設交通局の設置について提案しましたけれども、やはり専門の部署ができますと、進捗度合いが違うと感じます。
 まず、この項1項め、DXの推進について、現在何をどう取り組んでいるのかをお伺いいたします。
 そして、この項2項め、今後の取り組みについて、総務省が策定した自治体DX推進計画における重点取組事項の一つとして、自治体フロントヤード改革の推進が上げられていますが、この取組の核の一つである行政手続のオンライン化について、倉敷市行政手続オンライン化基本方針を今後どのように進めていくのか、お伺いいたします。
 今なお、申請書に印鑑が必要であり、オンライン申請ができない部署もあります。同じ種類の申請であっても、部署によって申請方法が様々であり、ばらつきがあります。オンライン化に移行していくのは手間であり、行えない理由は多数あると思いますが、どうすれば実現するのかを模索し、進めていってほしいと考えますが、どのように、またいつまでに計画を推進していくのかをお伺いいたします。
 次に、通告の7項、教育行政についてお伺いいたします。
 この項1項め、教職員の働き方改革についてお伺いいたします。
 まず1点目、時間外在校等時間、この早口言葉のような、ここに振り仮名も振ってありますけれども、いわゆる勤務時間を超えて働く時間と年次休暇取得の現状についてお伺いいたします。
 岡山県教育委員会の令和4年度から令和6年度の学校における働き方改革重点取組では、目標として、月45時間超えの教職員ゼロを目指して、月当たりの時間外在校等時間を3年間で15%以上削減するとされています。また、月80時間を超える教職員数ゼロについては、令和4年度での実現を目指していたと聞いています。
 本市の小学校における時間外在校等時間が月45時間超え並びに月80時間超えの教職員はどのような現状になっているのか、また年次休暇の取得について本市の小・中学校における状況と、2点目として、その結果の分析や今後の取組についてお伺いいたします。
 次に、2項め、不登校対策についてお伺いいたします。
 1点目は、本市における不登校の現状とこれまでの対策についてお伺いいたします。
 2点目は、オンラインや子供の居場所についてお伺いいたします。
 GIGAスクール構想での1人1台端末の積極的な利活用を図る上でも、オンライン対応をさらに進めるべきだと思います。また、不登校の間に子供の居場所を見つけることは、学校復帰、社会的自立のためにも重要だと考えますが、本市として、今後どのように取組を行っていくのか、お伺いいたします。
 次に、3項め、学校運営協議会制度、いわゆるコミュニティスクールの取り組みについてお伺いしたいと思います。
 これまでの市内の小・中・特別支援学校におけるコミュニティ・スクールの取組状況と今後の取組についてお伺いいたします。
 次に、4項め、部活動の地域移行についてお伺いいたします。
 本市における部活動の地域移行の現状はどのようになっているのか、また部活動指導員の配置なども含めて、今後の取組はどのように行っていくのか、お伺いしたいと思います。
 最後に、倉敷駅周辺のまちづくりと鉄道高架事業についてお伺いいたします。
 倉敷駅周辺のまちづくりは、平成28年度に天満屋東側の土地区画整理事業が完成し、令和3年度にはあちてらす倉敷がグランドオープンするなど、着実に進展をしています。現在進めている石見・日吉町の倉敷駅周辺第二土地区画整理事業につきましては、道路や宅地の整備が順次完成し、新しい住宅の建築が始まっていますが、令和2年から約4年続いた新型コロナウイルス感染症の拡大により権利者との交渉に影響が生じたことや、昨今の物価高騰などの影響により事業計画の施工期間を7年延長すると聞きました。
 事業計画を変更したことにより今年度末での進捗率の見込みはどのようになるのか、お伺いしたいと思います。
 また、JR山陽本線等倉敷駅付近連続立体交差事業、いわゆる鉄道高架事業は、鉄道を一定区間連続して高架化することで多数の踏切除却や新設交差道路との立体交差を一挙に実現し、都市交通を円滑化するとともに、鉄道によって分断されていた市街地の一体化を図り、市街地の発展やにぎわいの創出を図る事業であります。
 令和4年6月に鉄道高架事業整備促進倉敷市議会議員連盟が設立され、昨年8月に岡山県知事と岡山県議会に整備促進の要望書を提出し、昨年12月にはJR山陽本線等倉敷駅付近連続立体交差事業整備促進岡山県議会議員連盟が岡山県知事に整備促進の要望書を提出するなど、事業実施を求める動きはより一層強まっています。
 鉄道高架事業は、土地区画整理事業や市街地再開発事業などと一体的に整備することで、事業の効果が最大限に発揮され、駅を中心とした魅力あるまちづくりを実現できる、倉敷市にとって必要不可欠な事業であります。土地区画整理事業だけが進み、鉄道高架事業が止まってしまうと、地域の慢性的な渋滞の解消や南北市街地の一体的な発展に遅れが生じ、事業効果が最大限に発揮できない状況になりますので、早急に鉄道高架事業を進めてもらいたいと考えております。
 鉄道高架事業は、平成30年2月に岡山県がコスト縮減3案の費用対効果が1を超えると公表して以来、進展が見えない状況が続いていますが、これまでの6年間、具体的にどのような検討を行っているのか、また今後の見通しはどうなるのかをお伺いしたいと思います。
 今年1月1日に能登半島地震が発生し、甚大な被害が生じましたが、今後30年以内に70から80%の確率で発生するとされている南海トラフ地震は、昭和東南海地震、昭和南海地震の発生から約80年が経過していることから、切迫性の高い状態であると気象庁が発表しています。地震などの被害を防ぐためには、防災・減災対策を実施していく必要があり、踏切を除却し、市街地の分断を解消する鉄道高架事業は、交差道路の新設、拡幅等により新規避難路の整備や緊急車両の通行が容易になり、救急活動がしやすくなるなど、大きな効果が期待されます。
 また、この問題は原発や基地を誘致するような、世論を二分するような話ではなく、駅の南北が一体になり、中心市街地の活性化と災害に強いまちづくりを実現するわけですから、鉄道高架事業の早期事業化に向けて市長と知事が直接交渉を行い、政治決着することを強く要望いたします。
 以上でくらしき創生クラブを代表しての質問とさせていただきます。市長並びに当局におかれましては、前向きな答弁をお願いいたします。
 長時間の御清聴ありがとうございました。(拍手)
○議長(中島光浩君) 伊東市長。
            (市長  伊東 香織君  登壇)
◎市長(伊東香織君) 皆様おはようございます。本日からの代表質問、どうぞよろしくお願い申し上げます。
 それでは、くらしき創生クラブ代表質問 荒木 竜二議員さんの御質問にお答えをさせていただきます。
 私から、市長の政治姿勢についての項目にお答えをしていきたいというふうに思っております。
 まず、荒木議員さんのほうから、私のこの4年間の取組について、また次期市長選挙のことにつきまして、大変心強いお言葉をいただきましてありがとうございます。
 私がこの4年間の任期を振り返る中で、先日の提案理由説明の中でも申し上げたわけでございますけれども、平成30年7月豪雨災害からの真備地区の復興、復旧に全力で取り組んできました。倉敷市始まって以来の大きな災害であり、全国の皆様からの御支援をいただきながら、そして被災されました地域の皆様のたゆまぬ努力により、そして多くの方の御支援により、今までの復興につながってきたというふうに思っておりますが、大変大きな災害であり、そして令和2年からは新型コロナウイルス感染症が発生し、また鳥インフルエンザの発生、そして世界情勢の変化によります物価や原油価格の高騰が市民の皆様の生活に大きな影響を与えるなど、大変難しいかじ取りを迫られる4年間であったと考えております。
 真備の復興、復旧につきましては、小田川合流点付替え事業をはじめといたします大変大きな事業が計画どおりに進んでまいりまして、この3月末には、計画に策定した河川事業や町の復旧事業など、ほとんど全てのものが完成していく予定となっているところでございます。一方で、真備の災害から復興ヘの経験というものを、市全体のまちづくりにもつなげていかなければいけないというふうにも思っております。
 そして、私が子育てするなら倉敷でということで、一貫して最初から取り組んできておりますことにつきましても、この4年間では、何とか中学校3年生までの子ども医療費の公費助成ということに取り組むことができましたし、そしてエアコンの各学校の普通教室、特別教室への設置なども含めまして、教育環境の整備についても進めることができたんじゃないかというふうに思っております。
 そして、市民の皆様が健康で元気に暮らしていただけるためのスポーツ施設の整備、また健康長寿のまちづくりなどにつきましても取組を進めてまいりました。
 そして、先ほどお話にもございましたように、この4年間の一番大きな国際会議というのは、昨年開催をさせていただきましたG7倉敷労働雇用大臣会合でございます。前回の2016年から2回目のサミットの大臣会合ということで、倉敷市を本格的に世界に発信できる機会と捉まえ全力で取り組んできたところでございまして、世界のほうからも一定の評価をいただけたんじゃないかと思っておりますが、またこれからの倉敷の飛躍の大きな機会にもなったんじゃないかというふうに思っております。
 また今、いろいろな皆様方と御相談している各地区の公共施設の複合化や建て替えの計画についても、倉敷市の未来に向けての取組ということでは、これからの何十年のまちづくりということで大変大きなことだと思っておりますし、その計画の内容ということも、今まだ端緒に就いたばかりじゃないかというふうに思っているところでございます。
 こういった中で、私がこれまでの4年間を踏まえまして、今後どういうふうに倉敷のまちづくりを皆さんとともにしていくことができるんだろうかと、そういうことをこの4年間の締めくくりに当たり考えてまいりましたところ、先ほどお話もございましたように、真備の復興の教訓を市全体の取組につなげ、そして先日発生いたしました能登半島地震につきましても、市ももちろん全力で支援をしているわけですけれども、我々の目前に迫っている南海トラフ地震への備えを、本当に物すごく緊急に力を入れてしていかなければいけない、そういうときになっているんじゃないかというふうに感じております。
 また、少子・高齢化、人口減少社会の中で、子育て支援、そして市民の皆様が健康で長生きしていただけるまちづくりということは、本当に何物にも代え難い大事な、重要なことだというふうに思っております。
 そして、サミットを受けまして、まさにMICE誘致の室もつくっていこうということも発表いたしましたので、これから本格的に世界に誇れる文化や産業のまちづくりということにも取り組んでいかなければいけないんじゃないかというふうに思っておりますし、様々な公共施設の計画やゼロカーボンシティ、またコンビナートについてもカーボンニュートラルへの取組ということなど、未来に向けたものが数々ございますし、先ほどお話もございましたように、倉敷市のまちづくりが、公共政策への取組でありますとか都市機能の充実でありますとか、そして将来に向かって持続可能なまちづくりということ、いろいろ山積する課題があるというふうに思いをいたしたところであります。
 そこで、市民の皆様からのこれまでのいろいろなお話、そして今議員さんからいただきましたお話、そして市議会の皆様方といろいろお話をする中で、これからも一緒に頑張ってもらいたいというお話をたくさんいただきまして、本当に市長としての仕事の重責、重さを感じますとともに皆様からの御期待ということ、すごく熱い思いをいただいております。
 私といたしましてはこれからに向けまして、市議会の皆様方、そして多くの市民の皆様方からの御支援、御協力がいただけますならば、今申し上げたような思い、本当に目の前にいろいろな課題が山積いたしております。それに向かって、微力ではございますけれども、何とか全力を尽くして皆様のお役に立てるというふうになっていければという思いを持ちまして、今後の4年間につきまして、皆様とともに頑張っていきたいという思い、私のこれからの4年間に向けての挑戦をしていきたいという思いを今ここで皆様にお話を申し上げまして、市長の今後の4年間に向けてどうかというところの回答とさせていただきたいと思います。どうぞ皆様よろしくお願いいたします。ありがとうございました。(拍手)
 その他の御質問につきましては、担当のほうからお答えさせていただきます。
○議長(中島光浩君) 原副市長。
◎副市長(原孝吏君) 南海トラフ地震の災害対策についての、ライフラインの地震対策の進捗状況についてのうち、水道についてでございます。
 本市が基幹管路と位置づけている口径400ミリ以上の配水管の耐震適合率は令和3年度末で、全国平均41.2%とほぼ同じの41.5%となっております。
 本市では、多発する自然災害へ対応するため、平成24年度に10か年の水道施設の整備計画を策定し、施設の更新や耐震化に取り組んでまいりました。その後、国が令和2年度に示しました防災・減災、国土強靱化のための5か年加速化対策を受け、令和4年度に新たな整備計画を策定し、令和10年度における基幹管路の耐震適合率の目標値を60%としております。
 今後も生活を支えるライフラインとして水道施設の耐震化を進め、南海トラフ地震による被害を最小化するための対策を推進してまいります。
○議長(中島光浩君) 仁科教育長。
◎教育長(仁科康君) 教育行政についてのうち、教職員の働き方改革についての最初の項目、時間外在校等時間と年次有給休暇取得の状況についてでございますが、時間外在校等時間とは、教職員が所定の勤務時間を超えて業務を行った時間のことで、岡山県教育委員会が作成した令和4~6年度学校における働き方改革重点取組においては、この時間外在校等時間が月当たり45時間を超える教職員をゼロにすることを目標にしており、毎年6月に全県を対象として実施している勤務実態調査において、その達成状況を把握しております。
 本市の小・中学校における6月の時間外在校等時間の状況につきましては、令和4年度は全教職員2,546人の中で、月45時間を超える教職員が1,741人、そのうち月80時間を超える教職員は442人でしたが、令和5年度は全教職員2,534人の中で、月45時間を超える教職員は1,573人で168人減少、そのうち月80時間を超える教職員は277人で165人減少いたしております。
 なお、小・中学校を比較しますと、月45時間と月80時間を超える教職員の割合は、共に中学校が高くなっております。
 次に、年次有給休暇の取得状況についてでございますが、令和5年4月に正規教職員2,057人を対象として実施した調査結果におきましては、令和4年の1年間で5日以上の取得者は1,878人で、15日以上の取得者は537人となっております。
 なお、小・中学校を比較しますと、年次有給休暇の取得率は、中学校が低くなっております。
 続きまして、結果の分析や今後の取組についてでございますが、本市におきましては、教師業務アシスタントなどの全小・中学校への配置や校務支援システムを活用した業務の電子化、行事の精選や簡略化など様々な取組が一定の効果を上げ、小・中学校における時間外在校等時間は、令和4年度から令和5年度にかけて減少いたしております。しかしながら、令和4~6年度学校における働き方改革重点取組に示されている目標を達成するには、さらなる取組の強化が必要と考えております。
 今後もこれまでの取組を継続していくとともに、保護者や地域の方々に対しても、働き方改革の取組内容を紹介するチラシや動画などを活用して啓発を行うなど、さらなる働き方改革の推進と休暇取得の促進に向けて学校に働きかけてまいりたいと考えております。さらに、教職員の負担軽減を図るために、教職員の増員につきましても、引き続き岡山県教育委員会に対して強く要望してまいります。
 次に、不登校対策についてのうち、本市における不登校の現状とこれまでの対策についてでございますが、文部科学省が毎年全国の学校に対して実施している令和4年度児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査における本市の不登校者数は、全国的な動向と同様に、小・中学校ともに増加いたしております。
 倉敷市立の小・中学校では、児童、生徒や保護者の希望に応じて学校の教室以外の居場所、いわゆる別室を活用した学習支援や教育相談等を行っております。登校が難しい場合には、放課後登校の提案や、家庭訪問や電話連絡、ICT等を活用した個別の支援を行っております。
 また、適応指導教室、いわゆるふれあい教室では、集団活動を通して集団への適応能力の回復と育成を図り、学校への復帰や社会的な自立を目指した取組を行っております。
 さらに、全ての児童、生徒に対して定期的に行う学校生活に関するアンケートを基に、教育相談を実施し、不登校の未然防止や早期対応にも努めております。
 続きまして、オンラインによる支援や子供の居場所についてでございますが、不登校児童・生徒には、学校へ登校することが難しいケースもあれば、保健室や教室以外には登校できるケースもあるなど様々な状況があり、個々の児童、生徒に応じた支援をする必要があると考えております。
 倉敷市教育委員会では、今年度試行的に学校へ登校することが難しい小・中学生を対象に、学習指導員による1人1台パソコンを活用したオンラインでの支援を実施いたしました。オンラインの支援を継続的に受けた児童、生徒の中には、教育指導員に直接会うためにふれあい教室に来室でき、そのことが子供の自信になり、学校への復帰につながるという成果が見られました。
 このことから、令和6年度新たに、ふれあい教室において、従来の通室での対面指導に加え、自宅から外出できない児童、生徒を対象として、1人1台パソコンを活用したオンラインによる支援を本格的に実施することとし、専任の教育指導員を3名配置し、児童、生徒の学校への登校に向けた支援を行うことができるよう準備を進めております。また、子供の居場所を確保する取組として、学校における自立応援室、いわゆる別室におきまして、常駐できる支援員を市独自で市内6校に配置し、児童、生徒がいつでも安心して生活や学習に取り組むことができるよう準備しており、この2つの事業の関係予算を本議会に計上させていただいております。
 倉敷市教育委員会といたしましては、従来の取組に加え、新たに自宅から外出できない児童、生徒を対象にしたふれあい教室でのオンラインによる支援や、自立応援室に常駐できる支援員を配置することにより、居場所の選択肢を広げ、一人一人に応じた支援の充実に努めてまいります。
 次に、コミュニティスクールの取り組みについてでございますが、コミュニティ・スクールとは、学校と地域が一体となって子供を育てることを目的に、保護者や地域住民等が学校運営に参画する仕組みのことでございます。
 倉敷市立小・中・特別支援学校では、地域とともにある学校づくりを進めるため、これまで地域に開かれた学校づくりとして実施してきた学校評議員制度からコミュニティ・スクールへの移行を進めております。その結果、現在、導入校は昨年度より19校増えて63校となり、導入率は約72%となっております。
 導入後の学校では、目指す子供像を地域と共有した上で、地域の方がゲストティーチャーとして授業に関わることや学校行事の中で児童、生徒と触れ合うことで、学校と地域が一体となり、子供を育てる機運が醸成されております。
 倉敷市教育委員会といたしましては、引き続き導入校における好事例等の情報提供を行うとともに、学校園訪問や研修会を実施することで、今後もコミュニティ・スクールの取組の推進に努めてまいります。
 最後に、部活動の地域移行についてでございますが、部活動の地域移行は、生徒のスポーツや文化活動の場の確保と教職員の働き方改革等を目的に実施するものでございます。
 部活動の地域移行の一つとして、本年度から学校単位でしか参加できない中学校体育連盟主催の大会に、部活動と同等の時間で活動している地域クラブが参加できるようになり、倉敷市内にも所属クラブから出場している生徒がおります。
 倉敷市教育委員会では、令和5年7月に学校の状況を把握するために、中学校に対して部活動についてのアンケート調査を行い、生徒、保護者が地域移行を希望している部活動の有無や指導員を必要としている部活動等を確認いたしました。
 また、令和5年8月には、スポーツ振興協会や学校関係者、スポーツ・文化担当部署と地域移行について協議を行うとともに、市内の大学や企業に対して、部活動への指導者派遣の可否等の聞き取りを行いました。その結果、当面、部活動指導員として協力いただける方が一定数見込まれたことから、各学校の状況を踏まえ、現在、部活動指導員を拡充する方向で検討いたしております。
 引き続き、スポーツ・文化担当部署と連携しながら取り組んでまいります。
○議長(中島光浩君) 答弁の途中でありますが、ここで休憩いたします。再開は11時15分からの予定です。

            午前11時     休 憩

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            午前11時15分  開 議
○議長(中島光浩君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
 柳井総務局参与。
◎総務局参与(柳井一泰君) 南海トラフ地震の災害対策についての道路通行不能な場合の災害応急対策についてのうち、通行不能となった孤立集落への物資輸送や要支援者の搬送についてでございますが、災害時に交通手段が途絶し、地区に対してヘリコプターによる災害対応が必要な場合は、岡山県知事に対して派遣要請を行います。
 県は、市からの要請を受けた場合には、岡山県災害対策本部内に設置されている航空運用調整班で対応する機関等の調整を行います。調整の結果、ヘリコプターによる活動が行えることとなった場合には、市の役割は、ヘリコプターの離着陸場の提供や被災地に関する情報提供を行うこととなります。
○議長(中島光浩君) 亀山建設局長。
◎建設局長(亀山貴之君) 道路の災害応急対策についてでございますが、本市では、大規模災害が発生した場合、被災直後から、救助、救援をはじめ物資供給等の応急活動のために、緊急車両の通行を確保する目的で道路啓開を実施することとしております。
 岡山県内の道路啓開につきましては、国、県、市の道路管理者及び警察、自衛隊、民間企業などで構成される中国地方道路啓開等協議会岡山県部会が、中国地方道路啓開計画岡山県計画を令和元年に策定し、災害時に優先すべき啓開道路を位置づけております。
 本市といたしましては、この啓開道路や緊急輸送道路のほか、応急処置が必要な道路について優先順位をつけ、国、県と連携しながら道路啓開作業を実施するとともに、現在災害協定を締結している岡山県建設業協会倉敷市内の各支部などをはじめとする事業者の方々の協力をいただきながら、可能な限り早期の道路啓開に努めてまいります。
○議長(中島光浩君) 河村環境リサイクル局参与。
◎環境リサイクル局参与(河村泰宏君) ライフラインの地震対策の進捗状況についてのうち、下水道についてでございますが、下水道の地震対策は、阪神・淡路大震災以降、国から示された耐震化の基準に基づいて進めてまいりましたが、それ以前に埋設された管につきましても、平成20年度に策定しました倉敷市下水道地震対策緊急整備計画及び平成26年度に策定しました倉敷市下水道総合地震対策計画に基づいて対策を進めております。現在は、緊急輸送道路及び河川横断箇所に埋設されている管路の耐震化を進めており、全体延長に対する耐震化率は、令和4年度末現在で91.7%となっております。
 また、緊急車両の通行を確保するため、液状化の影響によるマンホール浮上の防止対策も、平成26年度から緊急輸送道路において行っており、約9割のマンホールで対応が完了しております。
 今後も引き続き計画に基づいて、下水道管路の耐震化及びマンホールの浮上防止対策等を推進してまいります。
○議長(中島光浩君) 亀山建設局長。
◎建設局長(亀山貴之君) 玉島、水島、児島地区の海岸保全施設の地震・津波対策についてでございますが、現在市内に、海岸法に基づく海岸保全区域が34か所あり、このうち県管理が30か所、市管理が4か所あります。これらの区域内に海岸保全施設として護岸、堤防、離岸堤等が整備されております。これらの施設につきましては、平成30年3月に改定された岡山沿岸海岸保全基本計画に基づき、津波・高潮対策に加え、地震・液状化対策も行うこととされており、県、市がそれぞれの整備を行っております。
 県が管理する海岸保全施設については、緊急性、重要性の高い箇所から優先して順次耐震診断を行っており、その診断結果により、現在、玉島地区の勇崎宝亀海岸で耐震工事を実施していると伺っております。
 本市が管理する海岸保全区域には、松島港、通生漁港、勇崎漁港、小原漁港があります。これらの海岸保全施設のうち、通生漁港、勇崎漁港及び小原漁港については耐震診断を終え、現在、小原漁港の耐震工事を実施しております。また、来年度から勇崎漁港の耐震工事を実施する予定です。
○議長(中島光浩君) 柳井総務局参与。
◎総務局参与(柳井一泰君) 続きまして、要支援者のための避難場所の確保についてでございますが、現在本市には、一定以上の介護の認定を受けた方や障がいのある方で、自力または家族の支援を受けての避難が困難な方、いわゆる避難行動要支援者が約3,000名おられ、その方の個別避難計画作成の推進を図っているところです。
 個別避難計画の作成に当たっては、本人及び家族が中心となって、自主防災組織や民生委員、福祉関係者の協力をいただきながら計画を作成していくこととなりますが、避難場所の検討に当たっては、指定緊急避難場所のほか、親戚・友人宅、ふだんから利用している福祉施設等の本人や家族が安心して過ごせる場所など、公共施設以外についても検討をお願いしているところです。
 また、一般の避難場所等へ避難した後に心身の状態により、その場所での避難生活が難しいと判断された方については、岡山県と連携し、宿泊施設等の活用や市が協定を締結している41か所の福祉避難所を御案内することとしております。
○議長(中島光浩君) 豊田環境リサイクル局長。
◎環境リサイクル局長(豊田浩二君) 災害廃棄物処理への備えについてでございますが、本市では平成30年7月豪雨災害の経験から、平時における災害廃棄物処理への備えが重要と認識し、令和2年度に震災、水害、高潮による災害を想定した災害廃棄物処理計画を改定しました。これを踏まえ、廃棄物処理業者や建設業者、ボランティア団体等と連携して初動対応時の役割や手順などを取りまとめた初動マニュアルを作成し、発災直後の動きを確認する訓練について、現地の訓練と図上訓練を実施しました。
 また、毎年これらの団体と、災害廃棄物処理の情報共有やスキルアップを目的とした官民連携会議を開催しております。災害廃棄物を受入れ、分別、保管しておく仮置場については、早期開設に向けて、あらかじめ地域ごとに候補地を選定しております。
 また、災害廃棄物の迅速かつ適正な処理のためには、仮置場の早期開設と併せ、持込み時からの分別が重要であるため、平時から仮置場用の分別看板を作成しておくなどの取組を行っております。
 今後、災害廃棄物の分別の必要性や出し方をまとめたリーフレットの全戸配布を行うなど、引き続き平時からの備えを充実させてまいります。
○議長(中島光浩君) 加藤消防局長。
◎消防局長(加藤司君) 水島コンビナート企業の耐震化、液状化対策についてでございますが、危険物及び高圧ガスの施設については、国が様々な規制強化を行っており、各企業とも法令に基づく耐震化と液状化の対策ができていることを確認しております。
 消防局では、法令基準のない主要構内道路などの液状化対策を確認するため、東日本大震災直後の平成23年7月にコンビナート各企業に対して、岡山県と合同で大規模地震の対応状況についての調査を行いました。また、その後も継続して進捗状況を確認しており、直近では令和4年に調査を行いました。
 調査の結果、液状化対策が必要な道路については、土壌調査を行い、改修工事を完了している企業もあります。また、応急対策として、鉄板や土のうなどの資機材を配備するなど、各企業が液状化対策に取り組んでおります。
 消防局としましては、各企業が行う地震対策を継続して調査し、実施している対策について企業間で共有するとともに、企業が策定する災害防止計画書において、液状化対策について対応を求めていくなど、指導してまいります。
○議長(中島光浩君) 柳井総務局参与。
◎総務局参与(柳井一泰君) 災害備蓄品の確保についてでございますが、本市では、岡山県及び県内市町村で構成する岡山県災害時相互応援連絡協議会が策定した緊急物資等の備蓄・調達(南海トラフ地震想定)についてに基づき倉敷市備蓄計画を策定し、計画的に調達を行っており、令和7年度末までに目標備蓄量を達成する見込みとなっております。
 また、このたびの能登半島地震を受けて、国などからのプッシュ型の物資支援が届かない場合を想定し、避難生活に必要な用品や防災資機材を早急に整備するため、本年3月に完成する有城防災備蓄倉庫の稼働に合わせ、備蓄物資の購入に係る予算を令和6年度当初予算から2月補正予算に前倒ししております。
 また、支援物資の受入れ場所でございますが、現在整備中の有城防災備蓄倉庫と阿津防災備蓄倉庫を、緊急支援物資の受入れ拠点として活用することとしております。
 この防災備蓄倉庫は、緊急輸送道路に指定されている国道2号や瀬戸中央自動車道の児島インターチェンジに近く、大型車両での輸送に適した場所であり、非常用発電設備や作業効率の高い荷さばき場を有しているなど、南海トラフ巨大地震等の大規模災害が発生した場合においても、備蓄拠点として機能するものです。
 また、災害時に有効利用できるよう岡山県と合同で、コンベックス岡山で物資・物流オペレーション訓練を実施しているところです。
○議長(中島光浩君) 仁科建設局参与。
◎建設局参与(仁科隆晴君) 個人住宅の耐震化の現状と取組み状況についてでございますが、本市では、倉敷市耐震改修促進計画に基づいて建物の耐震化に取り組んでおり、国の推計方法により算出した令和4年度末時点の住宅の耐震化率は約88%となっております。
 これまでの取組としましては、耐震診断や耐震改修、耐震シェルター、防災ベッドの設置等への補助を行っているほか、耐震性が低いと思われる木造住宅などの居住者への戸別訪問や耐震改修工事などを紹介したパネル展示、広報くらしきなどによる普及啓発を行っているところです。
 今後の取組でございますが、引き続き戸別訪問などを強化するとともに、耐震診断を実施した方や補強計画を作成した方に対して耐震改修を促す案内を送付するなど、より一層住宅の耐震化に取り組んでまいります。
○議長(中島光浩君) 亀山建設局長。
◎建設局長(亀山貴之君) 倉敷市の交通政策についてのうち、公共交通の現状認識についてでございますが、本市では、自家用車に依存するライフスタイルが進んでおります。
 鉄道は、コロナ禍前は利用者数が微増しておりましたが、令和2年度に大きく減少した後、徐々には回復しておりますが、コロナ禍前の水準には達しておりません。路線バスは、平成14年の道路運送法改正以降、年々利用者が減少傾向にあり、コロナ禍を問わず路線が廃止、減便されております。
 このような状況から、持続可能な公共交通網の維持、充実や交通不便地域における交通弱者の移動手段の確保は、本市が取り組むべき重要な課題であると認識しております。
 次に、具体的な課題と対策の進捗状況についてでございますが、利用促進につきましては、水島臨海鉄道では、運賃無料デーを6回実施いたしました。また、訪日外国人旅行者の移動に係る利便性と安全性の向上を図るため、ホームにおける多言語での列車接近表示・案内放送設備を来年度整備する予定です。井原鉄道では、開業25周年記念事業として、井原線フォトコンテストや特別車両貸切ツアーコンテストなどを実施しました。また、コミュニティータクシーにつきましては、新たな地区での導入に向けて、運行事業者との調整や停留所設置の支援などを行っており、本年4月から試験運行を行う予定です。
 水島臨海鉄道の倉敷市駅とJR倉敷駅を結ぶ短絡経路を整備する場合には、利用者の集中によりJR倉敷駅ホームの混雑が懸念されることから、今後、安全性などについて、JR西日本と水島臨海鉄道、市の3者で協議を進めていくことになります。
 次に、公共交通の維持・充実についてでございますが、本市の立地適正化計画では、利便性の高い公共交通の沿線に居住誘導区域を設定しておりますが、一部のバス路線については、減便が進んでおります。このため、本市としましては、引き続き交通事業者への補助金による支援を行うとともに、利用促進策により多くの方々に利用していただくことで、居住誘導区域内のバス路線の維持、充実を図ってまいりたいと考えております。
 次に、建設交通局の設置についてでございますが、倉敷市地域公共交通計画では、福祉、観光、環境などに関する計画との整合を図るとともに、各分野の施策と連携した取組を進めていくこととしております。
 具体的には、福祉では、コミュニティータクシーを利用される高齢者、障がい者などが割引となる利用者証の発行。観光では、イベントに合わせた路線バス・臨鉄無料デーの実施。環境では、くらしき環境フェアへの公共交通PRブースの出展などの取組を進めております。
 本市としましては、これまで以上に連携を強化しながら、交通施策に取り組んでまいります。
○議長(中島光浩君) 藤原保健福祉局長。
◎保健福祉局長(藤原昌行君) こども誰でも通園制度スタートを前にのうち、受入れの取組状況についてでございますが、現在、国において制度の詳細について検討されている(仮称)こども誰でも通園制度は、全ての子供の育ちを応援し、子供の良質な育成環境を整備するとともに、全ての子育て家庭に対して、多様な働き方やライフスタイルに関わらない形での支援を強化することを目的としております。2026年4月からの全国の各自治体での導入を目指し、保育園等に通園していない主にゼロ歳6か月から2歳までの子供を、月単位で一定時間まで預かることが可能な制度となっています。
 本市におきましては、現在、喫緊の課題である待機児童の解消に向けた対応に注力しておりますが、国主導で進んでいる(仮称)こども誰でも通園制度につきましても、こども家庭庁主催の実務者検討会に全国の自治体代表の委員として出席し現場の声を伝えるほか、各種の情報収集に努めたり、モデル事業実施の自治体や園の状況等についても把握しているところです。
 また、市内の民間の認可保育園が加盟する倉敷市民間保育所協議会や倉敷市私立幼稚園協会から、保育者不足の中での(仮称)こども誰でも通園制度は課題が多いため、市として慎重な対応を行うよう求められています。そのため、保育者不足であること、通常保育と一時的な保育は保育内容が大きく違うことなど、(仮称)こども誰でも通園制度に関し現場の職員が不安に感じていることなどを、関係団体や各園へ丁寧に聞き取りを行っているところです。
 本市としましては、2026年の制度実施開始に向け、今後も国等の動向を注視し、現場の声を聞きながら準備に努めてまいります。
 次に、地域型保育事業実施施設等を卒園した3歳児の受入れ確保についてでございますが、(仮称)こども誰でも通園制度の受入先として、保育所等のほか、地域型保育事業実施施設のうち小規模保育事業も対象となりますが、現段階の国が示す方向性では、一時的な預かりであり、正式な入園ではありません。
 次に、ゼロから2歳児を対象とした地域型保育事業についてですが、卒園児は、基本的に受入れ連携園で受入れしており、保護者が受入れ連携園以外への入園を希望した場合、地域によっては入所調整に苦慮することもございますが、確実に入所ができるよう調整を行っております。
 保護者の利用希望に対応していくため、連携園以外の保育所等が積極的に3歳児の受入れができるよう、受け入れた園に対して運営費の加算制度を設けることなどを、国などへ要望しているところです。
 地域型保育事業の卒園児に限らず、本市におきましては、これまでも3歳児の受入れに当たっては、満3歳から受入れ可能でバス通園が可能な私立幼稚園の紹介や公立幼稚園での3歳児保育の拡大、保育の必要性に関係なく通園が可能な認定こども園への移行の推進などを実施してまいりましたが、今後につきましても、子供の発達状況に応じて対応可能な施設を整えていくよう努めてまいります。
 次に、放課後児童クラブについてのうち、法人化の状況と今後についてでございますが、本市では、課題を抱える一部の運営委員会に代わって法人事業者が運営を行う運営主体多様化の取組を実施しており、令和5年4月時点で、全65か所の児童クラブのうち4割弱に当たる25か所の児童クラブが法人事業者による運営に移行しております。
 法人事業者による運営に移行した児童クラブでは、現場での労務管理の負担が軽減されたほか、法人が支援員の積極的な採用活動や柔軟な配置を行うことにより支援員不足に対応したり、税理士や社会保険労務士などの法律の専門家の知見が運営に生かされるなど、事業内容の質の向上が見られております。法人事業者による運営が円滑に行われてきたことを受け、今後につきましても、運営主体多様化の取組を引き続き進めてまいります。
 なお、令和7年度以降の法人事業者の選定要件につきましては、子供の保育の実績を求めることとし、放課後児童健全育成事業、認可保育所、認定こども園、幼稚園を運営している法人とする予定です。また、事業を実施しているエリアについては、これまでの法人移行に向けた協議の結果、地元で実績がある法人を移行先として選定したケースがほとんどであったという状況も踏まえ、倉敷市内で事業実績のある法人とする予定です。
 また、運営委員会が法人格を取得し、法人事業者として引き続き児童クラブを運営していくことを希望する場合は、法人としての運営体制等を確認の上、認めていくこととしております。
 最後に、内容の充実に向けてでございますが、放課後児童健全育成事業は、児童福祉法により規定され、事業の対象は小学校に就学している児童であって、その保護者が労働等により昼間家庭にいない者とされております。その上で、児童クラブにおいて子供の最善の利益を尊重して運営を行うことは、国の運営指針に示されており、市といたしましても、児童クラブにおいて子供の権利を守るためには、現場で働く支援員等の資質の向上が重要であるとの考えから、各種研修や支援員等を対象として、日本放課後児童指導員協会と倉敷市が共同で開発、発行しましたガイドブックも活用し、ハラスメントの防止や合理的配慮の必要性についてしっかりとお伝えしているところです。
 また、平成29年度から作業療法士の巡回により、障がい児などの支援の必要な児童を含む異なった年齢の子供たちが安心して過ごせるための生活環境の整え方やルールづくりへのアドバイスを行い、現場で働く支援員等のサポートを行ってまいりました。
 令和5年12月に国から示されましたこどもの居場所づくりに関する指針において、子供の居場所とは、子供が過ごす場所、時間、人との関係性全てを含むものであると示されており、放課後児童クラブについても、既存の地域資源の一つとして示されています。
 今後も、放課後児童クラブが、子供たちにとって安心して過ごすことのできる居場所となるよう取り組んでまいります。
○議長(中島光浩君) 別府文化産業局長。
◎文化産業局長(別府正樹君) 倉敷経済の活性化についてのうち、地域産業の活性化についてでございますが、市では、激変する時代の潮流や急激な環境変化に、地域の産業が対応していくための基本的な考え方と施策の方向性を示した商工業活性化ビジョンを令和4年5月に策定し、人への投資、地域内経済循環、企業変革力、イノベーション創出といった視点や考え方に基づいた産業振興に取り組んでいるところです。
 令和6年度においては、本市の特徴的な産業である医療、福祉と製造業の連携により、地域の稼ぐ力を高める医工連携推進事業や大阪アンテナショップの出店、中小企業のブランド力などの向上を目指すデザイン経営の推進、地域課題解決に資する新規事業などへのクラウドファンディングによる資金調達支援、商工会議所、商工会が自ら企画、実施する事業者支援事業に対する助成など、新たな取組に係る予算も計上させていただいております。
 市といたしましては、既存の取組に加え、こうした新たな取組を実施し、社会経済環境に対応できるよう市内事業者を支援していくことで、地域産業の活性化につなげてまいります。
 次に、倉敷の魅力ある地域資源の情報発信についてでございますが、本市では、これまで地域の老舗、魅どころ、特産品をくらしき地域資源として認定し、くらしき地域資源ミュージアムのポータルサイトや冊子を活用して情報発信しており、今年1月には、新たに多言語に対応した観光WEB内にリニューアルしたところでございます。また、~至極の逸品~くらしきフェアや高梁川流域フェアなどを開催し、より多くの方々にその魅力を知っていただけるよう取り組んでまいりました。
 このたび、本市地域資源のさらなる認知度向上、インバウンドを含めた国内外からの観光客誘致、移住促進などを目的に、令和6年7月に大阪駅直結の大型複合施設内にアンテナショップ「クラシキ」を開店する運びとなりました。令和7年に大阪・関西万博の開催が予定されており、大阪駅周辺に国内外から多くの観光客が訪れることが見込まれることから、アンテナショップ「クラシキ」では、特産品の販売に加え、多言語対応で地域資源を紹介するリーフレットの配布や観光スポット、イベント情報などを紹介することで、海外の方も含めたより多くの方々に個性と魅力あふれる本市の地域資源を発信してまいりたいと考えております。
 次に、企業誘致についてでございますが、まず、近年の企業立地の状況につきましては、大規模な企業立地の促進として、本市が奨励金を交付した、もしくは交付予定の新規立地がこの4年間で計9社ございました。内訳といたしましては、玉島ハーバーアイランドが5社、民有地が4社で、用途では、工場等の製造拠点が6社、物流拠点が3社となっています。また、地方創生を目的に平成27年度に創設した本社機能移転等促進奨励金の対象となる立地が2社、生産拠点の国内回帰を目的に令和3年度に創設した国内投資促進奨励金の対象となる立地が1社あり、こうした奨励金制度の創設も立地の後押しになったものと考えております。
 これらの立地により、計画ベースの数値とはなりますが、総投資額が約550億円、新規雇用者数が約250人となる見込みであり、地域経済に大きな波及効果をもたらすものと考えております。
 市といたしましては、今後も引き続き新規立地などに対する奨励金制度の活用や、岡山県と連携した東京や大阪での企業立地セミナーの開催、遊休地や空き工場などの民有地情報の収集、ニーズとのマッチングなどにより、工場や物流施設、さらには次世代産業や地域産業との連関効果の高い産業の立地促進に努めていくことで、地域経済の活性化につなげてまいりたいと考えております。
 次に、積極的な観光客誘致についてでございますが、本市では、倉敷市観光振興プログラム(第2期)に定めた稼ぐ力を備えた魅力的な観光地域の実現に向けて、様々な観光施策を実施しています。このプログラムでは、競争力の高い魅力ある観光地域の形成、広域観光の推進、誘致・プロモーション活動の強化、受入れ環境の充実、外国人観光客の誘致拡大を5つの戦略と定め、具体的には、夜間観光の推進や高梁川流域圏の地域資源の活用、また国内外の旅行博への出展、Wi-Fi環境の整備、SNSを活用したプロモーションなど、官民連携で取り組んでいるところです。
 この5つの戦略を基に、来年度は新たに国際会議や研修旅行などのいわゆるMICEの誘致に積極的に取り組むほか、国外からの修学旅行の誘致、ハラル、ビーガンなどの多様な食文化への対応など、国内はもとより、世界からの観光客誘致を積極的に推進してまいります。
○議長(中島光浩君) 渡邊企画財政局長。
◎企画財政局長(渡邊浩君) 自治体DX推進につきまして、まず、今までの取り組みについてでございますが、本市では、令和2年12月に策定された国の自治体DX推進計画を円滑に実行し、自治体の情報システムの標準化などデジタル社会構築に向けた各施策を実施することを目的として、令和3年4月にデジタルガバメント推進室を設置いたしました。
 これまでの取組といたしましては、国が公募した実証事業であるガバメントクラウド先行事業に採択され、令和5年1月に全国で最初に住民記録及び印鑑登録システムにつきまして、標準仕様書に準拠したシステムをガバメントクラウドで本稼働を行い、全国のシステム標準化を牽引しております。
 また、職員の業務効率化を目的としたAI、RPAの利用拡大や、高梁川流域圏のデジタル化推進を目的とした高梁川流域自治体DX推進会議を令和4年度に設立し、流域圏のDX推進にも取り組んでまいりました。
 さらに、デジタル田園都市国家構想交付金を活用して、昨年12月には本市と市民の皆様とのかけ橋となる倉敷市公式アプリをリリースし、デジタル技術を用いて日々の暮らしにお役立ていただけるよう取り組んでいるところでございます。このような取組を、今後さらに発展させていくとともに、近年急速に発展している生成AIをはじめとした新たな技術の導入などにつきましても、スピード感を持って検討を進めてまいりたいと考えております。
 次に、今後の取り組みについてでございますが、本市では、令和5年4月に倉敷市行政手続オンライン化基本方針を策定しております。この基本方針では、手続する方の利便性向上と職員の業務効率化を目的として、まずは件数が多いなどオンライン化した場合の効果が高く、また添付書類がなく、本人確認が不要であるなどオンライン化しやすい手続から、優先順位を設けてオンライン化を進めることとしております。
 令和5年7月に、各部署に対し所管する手続につきまして、オンライン化実施計画の策定を依頼し、令和6年1月より、対象手続を所管する90以上の部署にヒアリングを行っているところです。ヒアリングでは、オンライン化の目的、留意事項などを再確認するとともに、オンライン化の時期や手法に関する相談、支援などを実施しております。
 今後につきましても、国の自治体DX推進計画で示されている令和7年度末に向けて、可能な手続についてオンライン化できるよう推進してまいります。
○議長(中島光浩君) 亀山建設局長。
◎建設局長(亀山貴之君) JR山陽本線等倉敷駅付近連続立体交差事業についてのうち、倉敷駅周辺のまちづくりと連続立体交差事業についてでございますが、倉敷駅周辺第二土地区画整理事業の進捗率は、令和5年度末で、事業費ベースで約69%となる見込みです。
 また、連続立体交差事業につきましては、県が平成28年12月に高架化の区間延長を約2割縮減する案1、案1から水島臨海鉄道を路面電車化する案2、案2から伯備線の区間延長をさらに縮減する案3のコスト縮減3案を公表し、その後、平成30年2月にコスト縮減3案について、費用対効果の試算結果を公表しました。
 市としましては、水島臨海鉄道を高架化する案1が最も優れていると評価し、平成30年4月に、事業主体である県にこの案で決定されるよう要望していますが、現在に至るまで案の決定はされていません。県は、路面電車化における軌道や道路の位置、停留所等の構造面の課題について具体的な検討を行っていますが、現時点で案の決定に向けたスケジュールは示されていません。
 今後は県に対し、早急に案を絞り込み事業化されるよう強く要望するとともに、県と連携し、関係機関との協議を鋭意進めてまいります。
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