令和6年第2回倉敷市議会(第1回定例会)
2月22日(木) 本会議 代表質問
新政クラブ
塩津 孝明 議員
1 「真備地区の復興推進と災害に強いまちづくり」について
(1)「真備地区の復旧・復興」について
(2)「南海トラフ地震への備え」について
2 「子育てするなら倉敷でといわれるまちづくり」について
(1)「待機児童対策」について
(2)「放課後児童クラブの受入れ対策」について
(3)「こども誰でも通園制度」について
(4)「倉敷市立小中学校の適正規模・適正配置」について
(5)「学校給食費の公会計化」について
3 「温もりあふれる健康長寿のまちづくり」について
(1)「水島緑地福田公園サッカー・ラグビー場(人工芝)」について
4 「個性と魅力ある文化と産業を育む活力あるまちづくり」について
(1)「中小企業への支援」について
(2)「倉敷市アンテナショップ」について
(3)「星野仙一記念館からの寄贈品の展示場所」について
5 「みらいに向かって持続可能なまちづくり」について
(1)「カーボンニュートラルへの取り組み」について
(2)「JR山陽本線等倉敷駅付近連続立体交差事業」について
(3)「倉敷市地域公共交通計画」について
(4)「倉敷美観地区周辺の市営駐車場」について
(5)「本市の財政」について
(6)「自治体の基幹系20業務システム標準化の進捗状況」について
(7)「倉敷市の人口見通し」について
6 「くらしき水道ビジョン -2019-」について
(1)「管路の更新及び耐震化」について
(2)「水道料金の適正水準についての諮問に至った経緯」について
◆22番(塩津孝明君) (拍手) 新政クラブの塩津 孝明でございます。本日最後の質問者となりました。皆さん結構お疲れでしょうが、もう少々私のほうにお時間をいただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
初めに、1月1日に能登半島におきまして発生しました令和6年能登半島地震でお亡くなりになられた方々に哀悼の意を表しますとともに、被災されました皆様に心よりお見舞いを申し上げます。
本市におきましては、1月4日から能登半島地震による被災地に支援を行い、飲料水、食料、衛生用品の支援物資や職員の派遣を行うとともに、災害廃棄物処理事務支援の派遣、さらには下着、肌着、長袖シャツ、部屋着などの衣類、また感染症予防のためのマスク6万枚、給水車や職員の派遣など、被災地支援に積極的に取り組まれています。伊東市長をはじめとする市職員の皆様の頑張りに感謝の気持ちをお伝えするとともに、今後も被災自治体の方々と引き続き連携を取り合って、できる限りの支援をお願いしたいと思っております。
そして、伊東市長から5期目に向けた力強い御意思を確認させていただきました。これまで4期16年間、公約に掲げた政策実現のために日夜懸命に奮闘してこられたものと認識しております。特に、この4期目におかれましては、約3年間がコロナ禍での市政運営であり、大変な御苦労をされながらも、コロナウイルス感染症への対応に積極的に取り組まれたことはもとより、第一優先である真備地区の復興にも着実に取り組んでこられました。伊東市長のこれまでの実績は誰もが認めるものであると思っており、我が会派新政クラブも、伊東市長とともに車の両輪となり、様々な施策に取り組んできました。伊東市長には、引き続き倉敷市政発展のために御尽力いただきたいという気持ちを強く申し上げさせていただき、会派を代表しての質問に入らせていただきます。
今回は、伊東市長の公約であります災害からの復興とみらいに向かうまちづくりの5つの公約を中心に質問させていただきますので、よろしくお願いいたします。
まず通告1番目、「真備地区の復興推進と災害に強いまちづくり」についてです。
1点目として、「真備地区の復旧・復興」についてお伺いいたします。
真備地区の復旧、復興について、小田川合流点付替え事業は、昨年10月29日に付け替え後の新しい河道へ通水が開始され、今年度末の完了を目指して工事が進められています。
県工事の末政川、高馬川、真谷川の堤防強化工事などについても、今年度末の完成を目指して整備が行われていますが、今年度末完成に向けた進捗状況についてお伺いいたします。
一方、まびふれあい公園の整備につきましては、今年度末の完成を目指して事業を進められていましたが、多目的室などを備えた木造平家の建物に使う材料の調達が遅れたことや、竹を使った軒裏と壁の工事が難しいことから、数か月完成が遅れるとのことですが、今後のスケジュールについてお伺いいたします。
この項2点目、「南海トラフ地震への備え」についてのうち、1点目、地域防災計画などの点検についてお伺いいたします。
マグニチュード8から9クラスの南海トラフ巨大地震につきましては、今後30年間に70から80%の確率で発生すると言われています。実際に南海トラフ巨大地震が発生した場合には、太平洋側沿岸部の各自治体に大きな被害が及ぶことが想定され、自衛隊などは特に被害の大きい自治体への支援に向かわれると思っており、本市への支援が遅れることを想定しておかなければならないと思っています。本市としても、南海トラフ巨大地震が発生した際に被害を最小限に抑えるために、様々な対策や備えを行っていると思います。
能登半島地震では地震による揺れと津波により、土地の隆起などによる道路の寸断、建物の倒壊、火災の発生や孤立地域の被災者の救助活動の難航など、本市が経験した大雨による河川の氾濫や堤防の決壊といった真備地区の災害とは異なった災害現場での支援であり、想定されていなかった事案もあったのではないかと思われます。
本市職員を派遣され被災地支援を行い、帰着時には報告会を行われており、その中で新たに必要と思われたことなど気づき点などがあるのではないかと思いますが、その点についてお伺いいたします。また、今回の能登半島地震を踏まえ、今後、本市の地域防災計画や業務継続計画を総点検し、被災地で学んだ教訓を計画に織り込むことも必要と考えますが、見解をお伺いします。
この項2点目、届出避難所についてお伺いいたします。
お盆、正月、行楽シーズンに南海トラフ巨大地震が発生した場合には、ふるさとに帰省中の方々や観光客の方も被災されることになり、指定避難所での収容人数を大きく上回ることが予想されます。
能登半島地震では、大きな被害が出た輪島市や珠洲市、能登町では、被災者が身近な場所で身を寄せ合う自主避難をされた方が多く、年末年始に帰省中だった家族連れの方々も被災され、自治体が指定する避難所が想定を超える人であふれたことも要因の一つになっていました。
本市においても南海トラフ巨大地震が発生した際には、孤立地域が発生するなどのことも予測しておかなければならないと思っており、地域の被災者が身近な場所に避難した場合の自主避難の運営についても考えておくことが必要ではないかと思いますが、届出避難所の運営についての御所見をお伺いいたします。
この項3点目、防災訓練についてお伺いします。
本市職員による防災訓練を実施されていると思いますが、どのような訓練をされているのでしょうか。年中の行事化になっている。同じ台本を使用し、発言者も毎年同じ原稿を読んでいる。防災訓練のために事前に準備をしているというような訓練では、いざというときには何も役に立たない訓練になります。
災害状況を想定し原稿に頼らず、みんなが状況に応じて何をすべきかを考える訓練でなければなりませんが、本市の防災訓練の実施状況についてお伺いいたします。
次に、この項4点目、災害時の通信手段についてお伺いします。
南海トラフ巨大地震はマグニチュード8から9と言われており、発生すれば、大規模な津波発生や土砂崩れはもちろんのこと、家屋や電柱の倒壊、さらには電話基地局の倒壊なども起こることが想定されます。電話基地局が倒壊すると、通信手段が途絶えることになり、災害時には、電気、ガス、水道といったライフラインの復旧と同じぐらい通信手段の確保が大切だと言われています。通信手段がしっかりと確立されていれば、安否の確認から救助物資の要請まで安定して行うことができるようになります。
衛星電話は、通信用人工衛星を直接経由して音声通話やデータ通信ができる電話の総称であります。通信衛星が基地局となっているので、電波がキャッチできる場所であれば、全世界で通話ができますし、震災で地上の基地局が倒壊しても、影響を受けないというメリットがあります。
本市における災害時の通信手段はどのようになっているのか、お伺いいたします。
次に、ラインワークス社と締結した災害時等の応援協定についてお伺いいたします。
本市は、令和6年1月18日にラインワークス社と災害時等の応援協定を締結されておりますが、その背景と協定内容、また連携協定の概要についてお伺いいたします。
この項5点目、避難行動要支援者の個別避難計画についてお伺いします。
現在、避難行動要支援者の名簿に登録されている対象者は約3,000人であり、個別避難計画の作成が低調と伺っております。災害時に一人で避難することが難しい要支援者の方に対し、誰がどこへ避難させるかなどを事前に決めておく個別避難計画を作成しておくことは重要と考えます。
今後の個別避難計画の策定をどのように進めていくのか、お伺いいたします。
次に、通告2番目、「子育てするなら倉敷でといわれるまちづくり」についてです。
この項1点目、「待機児童対策」についてお伺いします。
待機児童対策については、令和7年4月の待機児童解消に向け、待機児童の多い2歳児未満の定員増加を図るため、小規模保育施設の新設や事業所内保育施設の新設や認定こども園などを増やすなどし、取り組まれていると思います。
また、保育士の確保に向け、保育士の処遇改善を図るほか、離職防止対策の各種研修や保育士相談等の取組を進めていると思いますが、目標とされている令和7年4月まで残り1年余りとなりましたが、待機児童解消に向けての状況についてお伺いいたします。
この項2項目め、「放課後児童クラブの受入れ対策」についてお伺いします。
放課後児童クラブの受入れにつきましては、幼児教育・保育の無償化、共働き世帯の増加に伴い、放課後児童クラブの入所希望者は年々増加しているものと思われます。
小学校入学前までは、勤め先の近くの保育所や認定こども園、また幼稚園の預かり保育を利用されている方が非常に多く、各学区における児童クラブの利用者の動向把握は、大変な御苦労をされていると思っております。
現在、放課後児童クラブは、地域の代表者などで組織される運営委員会や法人事業者、また現在は試行中ではありますが、民間企業も参入し運営をされていると思います。
放課後児童クラブへの入所希望者の受入れに当たっては、最大限受入れに対応するため、小学校余裕教室の改修や民間施設を確保するなどして対応されていると思いますが、入所希望者に対する受入れ状況はどのようになっているのか、対応策をお伺いいたします。
この項3項目め、2026年度から実施が予定されています、「こども誰でも通園制度」についてお伺いする予定でありましたが、既に同様の質問があり、本市の考え方などを示されましたので、重なる部分も多いため、私からは次の要望をさせていただきます。
本市の保育現場の職員の皆様は、日々、倉敷市の未来ある子供たちのために奮闘されております。そういった中、こども誰でも通園制度は、御家庭の都合で保育が必要な方を大切にするという保育園の概念が根底から変わる制度だと思いますし、保育の現場で働く職員の皆様は、より不安を感じていると思います。先ほどの御答弁の中で、現場に出向き、園の先生方の御意見を聞いてくださるということに触れられました。国のほうにも、しっかりと現場の声を届けてくださればと思っています。
また、本市は、保育士・保育所支援センターの取組などで現場の職員の皆様を非常に大事にされております。このこども誰でも通園制度は、実施までの課題が多い制度だと思っておりますので、実施に向け、倉敷市らしく、現場の皆さんにしっかりと耳を傾けてくださり、保護者にとっても、預かる側の職員の皆様にとっても、よりよい制度になるよう努めてくださるよう強く要望し、この項は終わらせていただきます。
この項4項目め、「倉敷市立小中学校の適正規模・適正配置」についてお伺いします。
倉敷市教育委員会では、児童、生徒が集団生活の中で社会性や規範意識を身につけるために、一定規模の児童生徒集団が確保されることが重要であるとの考え方に基づき、将来を担う倉敷市の子供たちにとってよりよい環境を提供できるよう、倉敷市立小中学校適正規模・適正配置検討委員会を設け、委員の意見を踏まえて議論を重ね、令和5年7月に倉敷市立小中学校の適正規模・適正配置に関する基本方針を策定されています。
こうした基本方針が示される中、本年度末をもって南浦小学校が休校し、令和6年度からは沙美小学校へ通学することとなりました。また、令和8年4月からは、下津井東小学校、下津井西小学校及び下津井中学校の3校から成る本市初めての義務教育学校の設置が予定されています。
一方で、こうした適正配置を進める中、倉敷市教育委員会が示す倉敷市立小中学校の適正規模・適正配置の基本方針において、適正規模とされている基準を満たしていない状況が生じているのではないかと思っております。
倉敷市教育委員会の基本方針で示されている過小規模校、過大規模校の取扱いも含めた小学校の適正規模校並びに中学校の適正規模校の今後の進め方についてお伺いいたします。
この項5項目め、「学校給食費の公会計化」についてお伺いします。
学校給食費の公会計化につきましては、昨年の我が会派の代表質問の中でも行わせていただき、そのときには、他の中核市等の動向も注視しながら、引き続き検討するとの答弁でありました。また、昨年9月定例会の生水議員の質問に対する答弁では、文部科学省から学校給食費等の徴収に関する公会計化等の推進についてが発出され、学校給食費については公会計化及び地方公共団体による徴収を基本とすべきと通知され、学校における働き方改革等を進める観点から、学校給食費の公会計化について導入する方向で検討するとのことでありましたが、導入に向けてのスケジュールについてお伺いいたします。
次に、この項3番目、「温もりあふれる健康長寿のまちづくり」についてです。
この項は、水島緑地福田公園人工芝のサッカー・ラグビー場についてお伺いします。
まず1点目は、サッカー・ラグビー場の利用状況についてお伺いします。
水島緑地福田公園に人工芝のサッカー・ラグビー場がオープンして、1年が経過しました。この人工芝のグラウンドは、Jリーグの公式練習場等で使われている高水準の人工芝が採用された大人サッカー2面分のグラウンドに加え、ウオーミングアップ場や会議室、更衣室のある2階建ての本部棟を有した施設になっています。
利用された方からは、とてもよい施設、グラウンドであるなど、高評価の声が聞こえてきます。一方では、週末などに直近で利用したい場合には、既に予約が入っており利用できない、企業チームなどが練習で利用したい場合などでも利用申込者が多く、なかなか利用できないとの声も伺っております。
オープンから1年が経過していますが、これまで1年間の利用状況についてお伺いいたします。
この項2点目、ナイター設備の設置についてお伺いします。
人工芝のサッカー・ラグビー場にナイター設備が設置されれば、夜でも使えるようになり、ありがたいという声を聞いています。
ナイター設備の設置につきましては、地域にお住まいの方々の御理解が必要になると思いますが、本市としてどのように考えているのか、お伺いいたします。
○副議長(北畠克彦君) 塩津 孝明議員、この際申し上げます。
質問の途中ですが、ここで休憩いたします。再開は4時30分からの予定です。
午後 4時16分 休 憩
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午後 4時30分 開 議
○副議長(北畠克彦君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
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△会議時間の延長について
○副議長(北畠克彦君) この際、お諮りいたします。
本日の会議時間を議事の都合により延長することに御異議ございませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○副議長(北畠克彦君) 御異議ないものと認め、会議時間は延長されました。
22番 塩津 孝明議員、質問項目4番から再開してください。
◆22番(塩津孝明君) それでは、後半戦よろしくお願いします。
通告4番目、「個性と魅力ある文化と産業を育む活力あるまちづくり」についてです。
この項1項目め、中小企業への支援の取組についてお伺いします。
新型コロナウイルス感染症は、昨年5月に5類に引き下げられましたが、3年以上もの間苦しめられてきました。観光産業や経済活動も再開してきていますが、エネルギー価格をはじめとする物価高騰もあり、市内の中小事業者は依然厳しい経営環境にあると認識しております。加えて、コロナ禍による事業の低迷によりゼロゼロ融資等を受けられた事業者におかれましては、返済が開始されている状況にあり、さらに厳しい経営環境になっております。
コロナ借換保証の創設もされておりますが、本市において、今年度同様、来年度も厳しい経営環境に直面する市内中小企業の支援に努めていただきたいと思いますが、本市の見解をお伺いします。
この項2項目め、「倉敷市アンテナショップ」についてお伺いいたします。
いよいよ本年7月、大阪駅西側の大型複合ビルで本市初となるアンテナショップが開業する予定であります。全国自治体のアンテナショップを集めたKITTE大阪2階フロアの一角で、地元産品の販売や観光、移住情報の発信に活用するとされていますが、全国自治体のアンテナショップが集まる中では、どこの自治体も地元産品の販売や観光などの発信を行うと思われますので、本市の発信が脚光を浴びる発信でなければならないと考えています。
令和5年3月のJRダイヤ改正で、JR大阪駅に関空特急はるかの乗り入れが開始され、関西空港と直結、また令和7年には大阪・関西万博の開催が予定され、国内外から多くの観光客が訪れることが見込まれる中において、このたびの倉敷市アンテナショップは本市の情報発信の重要な拠点であり、本市の地域資源のさらなる認知度向上による販路開拓や拡大、インバウンドを含めた国内外からの観光客誘致、移住促進など地方創生への取組強化を図るための千載一遇のチャンスであり、目的達成のためにしっかりと取り組んでいただきたいと思いますが、その意気込みをお聞かせください。
この項3項目め、「星野仙一記念館からの寄贈品の展示場所」についてお伺いします。
星野仙一記念館が令和3年11月30日に閉館し、2年3か月が経過しました。ユニホームやボール、キャップ、グローブなど、ゆかりの品々が本市に寄附されました。市民の方からは、いつになったら展示されるのかとの声を伺います。
展示場所については、これまでの御答弁では、市民の方々をはじめとして観光客の皆様にも見ていただけるように、倉敷美観地区周辺の公共施設の複数箇所を候補地として検討、調整、また多くの寄贈品があるので、年代別に分類や整理、星野監督の足跡を分かりやすく見ていただけるような効果的な展示方法の検討、そして星野監督の野球への情熱、その偉業を伝えるために、また寄贈者の思いを実現していくために、できるだけ早く寄贈品の展示を行いたいという思いを持って進めているとのことでございましたが、現在の進捗状況についてお伺いいたします。
次に、通告5番目、「みらいに向かって持続可能なまちづくり」についてでございます。
まず1つ目、「カーボンニュートラルへの取り組み」についてのうち、1点目、普通充電設備設置補助についてお伺いします。
2020年10月、国は2050年にカーボンニュートラルを目指すことを宣言し、翌年に策定されたグリーン成長戦略では、2035年までに乗用車新車販売での電動車100%実現や、公共用の急速充電器3万基を含む充電インフラ15万基を設置し、2030年までにガソリン車並みの利便性を実現する目標を掲げていました。その後、2023年10月策定の充電インフラ整備促進に向けた指針では、充電器設置目標を倍増し、30万口の整備を目指す等の指針が示されました。
本市として、国の目標数値変更などを踏まえ、公共用充電インフラ整備の設置目標値などについてのお考えをお伺いします。あわせて、本市の普通充電設備設置補助について、令和5年度10基分の補助を予定件数とされていますが、現時点において受付件数はゼロ基であり、ここ数年申請が伸び悩んでいると思いますが、その要因については、何が問題であると認識されているのか、お伺いいたします。
加えて、充電インフラの整備は、今後のEV普及に必要不可欠と思っており、特に集合住宅の入居者は、御自身の意思だけで充電器を設置することが難しく、本市の普通充電設備設置に対する補助制度を少しでも利用しやすくなるような緩和を行うなど、制度の見直しを検討されてはどうかと考えますが、お考えをお伺いいたします。
この項2点目、公用車のEVシフトへの対応についてお伺いします。
本市が保有する公用車は、乗用車、貨物車、特殊車、軽自動車、また消防局が所有する消防車両を含めると約830台の公用車を保有していることと思います。
2035年までに乗用車新車販売での電動車100%に対応するためには、本市の公用車においても、走行距離、車検などのタイミングでEVへシフトしていかなければならないと思いますが、既にEV車両の導入を進められている状況を含め、対象となる車両台数と今後のEV車両導入へのスケジュールについてお伺いいたします。あわせて、EVシフトを進めていく中においては、地場産業の支援にも配慮しながら進めていく必要があると考えますが、御所見をお伺いいたします。
この項3点目、カーボンニュートラル社会の実現に向けた包括連携協定への取組についてお伺いします。
本市と企業とのカーボンニュートラル社会の実現に向けた包括連携協定の締結は、令和4年3月に三菱自動車工業、新来島サノヤス造船、そして令和4年9月に旭化成と、現在3社と締結し取組を行ってきていると思います。
企業とのカーボンニュートラル社会の実現に向けた包括連携協定の締結への取組について、ゼロカーボンシティを目指している本市としては、水島コンビナートで脱炭素に取り組む企業が立地されている中で、より多くの企業との包括連携協定の締結に向けて積極的に取り組んでいく必要があると考えますが、本市の御所見をお伺いいたします。
この項2項目め、「JR山陽本線等倉敷駅付近連続立体交差事業」についてお伺いします。
JR山陽本線等倉敷駅付近連続立体交差事業については、平成30年4月に水島臨海鉄道も高架化する案1での決定を県に要望し、間もなく6年を迎えようとしています。倉敷駅東側の寿町踏切については、緊急に対策の検討が必要なカルテ踏切の対象となっており、中国地方の33か所のうち、踏切自動車交通遮断量ワースト1位、踏切歩行者等交通遮断量ワースト2位であり、早急に国の指定を受け、対策が必要な踏切であるとともに、JR山陽本線等倉敷駅付近連続立体交差事業は、鉄道により南北が分断されているものが解消でき、南北の回遊、災害時の一時避難場所となっている倉敷みらい公園への避難経路の確保となる必要不可欠なものであり、一日も早い都市計画決定を望むものであります。
一方で、倉敷駅周辺第二土地区画整理事業の進捗を事業費ベースで着実に進んでいることを県に訴えながら進めてきていましたが、昨年12月、新型コロナウイルス感染症拡大や社会情勢の変化に伴う物価高騰などにより、建物移転や工事スケジュール等に影響が生じるとともに、総事業費が増加するなどで事業期間を7年延伸し、令和11年度から令和18年度に変更することが示されました。
このような中、早期の都市計画決定に向け、どのように進めていこうと考えているのか、お伺いいたします。
この項3項目め、「倉敷市地域公共交通計画」についてお伺いします。
倉敷市地域公共交通計画については、平成29年3月に策定された倉敷市地域公共交通網形成計画に基づき、地域・地区間を結ぶ幹線のサービス強化や、地域等が主体となり運営するコミュニティータクシーの普及や利用促進、市民、来訪者へ分かりやすい情報の提供など、様々な取組が進められてきました。
また、令和5年3月には、地域をつなぎ 暮らしを支え 市民に身近で 快適・便利な 地域公共交通を理念とした倉敷市地域公共交通計画が示され、令和9年度の目標達成に向け、様々な施策、事業が進められていることと思います。
まず1点目、支線交通の利便性の維持、向上についてお伺いします。
市内の路線バスは、倉敷駅を中心に放射状のネットワークを形成しており、広域拠点、地域・地区拠点間を結ぶ重要な移動手段となっています。路線バスは、広域拠点、地域・地区拠点間を結ぶ重要な移動手段である一方、縁辺部をはじめ多くのバス路線が廃止となっています。
そこで、バス路線が廃止された地域や交通不便地域において、地域が主体となって運営するコミュニティータクシーに運行費用の一部を支援する乗合タクシー制度があります。この制度は、運営費に対する市の補助金を受けるには、地域は運行経費の赤字額の1割を負担し、本市が運行経費の赤字額の9割を補助するものであります。
導入に当たりましては、地域での運営組織等を設置することが必要であり、趣旨に賛同する人の同意が得られない、自治会費などで運営費を捻出できないなどの理由で、制度の利用を諦められたところもあるようです。一方で、自治会運営が困難な地域においては、NPO法人がその地域で活動を展開しており、乗合タクシー的なボランティア運営を行っていることもお聞きしております。
今後、ますます高齢化が進んでいく中で、乗合タクシー制度が活用できない交通不便地域にお住まいの方々に対して、これからも安心して暮らせる地域の実現に向け、さらなる検討が必要と考えますが、本市の見解をお伺いいたします。あわせて、倉敷市地域公共交通計画の施策として位置づけのある特定エリア内におけるタクシーの相乗りサービス制度等のタクシーを活用した新しいサービスの導入・普及状況についてお伺いいたします。
2点目は、ライドシェアについてお伺いします。
ライドシェアとは、タクシー会社の管理下で、自家用車を使い一般ドライバーが有料でお客を送迎するもので、観光地や都市部も含め、タクシーが不足する地域や時期、時間帯に限り、本年4月から解禁する方針が決まりました。また、タクシー会社以外も可能とする全面解禁についても、6月までに方針が決定されると言われています。
ライドシェアには、メリット、デメリットも多くあり、ライドシェアの導入が地域公共交通の持続を損なう可能性もあると思いますが、本市としての現時点のライドシェアに対するお考えをお伺いいたします。
次に、3点目、水島臨海鉄道のキャッシュレス決済サービスの導入についてお伺いします。
市民の方々、また県外からお越しの方々からの御意見として言われるのが、水島臨海鉄道ではICカード決済、いわゆるICOCA、Suicaなどが利用できないことであります。水島臨海鉄道のICカード決済導入については、これまでも本会議や委員会の中で導入についての議論が行われていますが、費用対効果の面などから導入実現に結びついていない状況にあります。
令和5年3月に策定されました倉敷市地域公共交通計画では、目標達成に向けた施策、事業のデジタル技術活用の中に、キャッシュレス決済サービスの導入・普及事業が示されておりますが、ICカード決済、QRコード決済の導入に向けての検討状況についてお伺いいたします。
この項4点目、「倉敷美観地区周辺の市営駐車場」についてのうち、1点目、市営駐車場の利用状況についてお伺いします。
倉敷美観地区周辺にある市営駐車場は、駅前駐車場、駅東駐車場、あちてらす倉敷駐車場、倉敷市中央駐車場、美観地区南駐車場、美観地区東駐車場があり、1,065台分の収容能力があります。
昨年5月のゴールデンウイークは、コロナ5類移行前の状況ではありましたが、倉敷市中央駐車場や美観地区南駐車場では、入庫待ちの車両の車列が見受けられました。また、美観地区東駐車場においても、車列はないものの満車の状態が続いていました。コロナが5類に移行されて以降は、美観地区周辺は、円安効果による外国人観光客誘致の回復、国内観光客や修学旅行生などでにぎわいが戻り始め、バス専用駐車場は多くの観光バスが並ぶようになりました。
7月、8月の夏休みシーズン、お盆には、倉敷市中央駐車場や美観地区南駐車場では、道路上で入庫待ちする車列が長くなり、交差点をまたぐほどでありましたが、倉敷市中央駐車場と美観地区南駐車場の年間の利用状況と7月、8月の夏休みシーズン、お盆の市営駐車場の利用状況についてお伺いいたします。
次に、この項2点目、倉敷美観地区周辺の駐車場の混雑緩和についてお伺いします。
倉敷美観地区周辺の駐車場混雑緩和策として、本庁舎駐車場を臨時駐車場として開放、また令和4年10月からは芸文館地下駐車場と市民会館駐車場の名称を美観地区南・美観地区東駐車場と変更し、観光客の方々へ美観地区の駐車場と分かりやすくするなどの対応をされてきています。
今回、市営駐車場利用者の利便性を図る目的に、駐車場条例の改正が提案されておりますが、これは混雑緩和対策につながる改正なのか、まず1点お伺いします。
また、美観地区南駐車場と美観地区東駐車場はイベントやコンサートなど催しが行われる場所であり、いつも空車状態ではなく、イベントやコンサートなど催しが行われた際には、駐車場は満車状態になっています。そのため、現在は本庁舎駐車場を臨時開放していますが、本庁舎東側に複合施設ができ、図書館が移転した際には図書館利用者も来られ、多くの市民のにぎわいの場になることが考えられ、臨時駐車場としての開放も難しくなるのではないかと思われます。本市として、今後、さらに観光客誘致活動を進めていく上では新たな駐車施設が必要ではないかと考えており、車の駐車にストレスを感じさせないことが、訪れていただいた方々に対するおもてなしの心につながるものと考えます。
美観地区周辺の民間駐車場も満車状態になっていることを鑑みると、美観地区周辺に新たな市営駐車場を設ける必要があるのではないかと考えますが、本市のお考えをお伺いします。
この項5項目め、「本市の財政」についてお伺いします。
まず1点目として、今後の財政見通しについてお伺いします。
本市の令和6年度一般会計当初予算については、国の補助金を積極的に活用した予算として2,039億3,900万円余りが計上されており、前年に比べ約17億円、率にして約0.8%の増加となっており、過去最大の骨格予算が計上されています。人件費や物価高騰なども増加要因となっており、また定額減税や企業の収益減少などで市税収入が前年から約27億円減少する見込みで、財政調整基金から約22億円を取り崩し、歳入不足を補っています。骨格予算での財政調整基金の取崩しは、2004年以来で20年ぶりであります。
令和5年9月に示された中期財政試算では、歳入では、市税収入を横ばい傾向と見込んでおられますが、歳出では、社会保障関係経費の増加や平成30年7月豪雨災害への対応のために発行した市債の元金償還が、令和5年度から本格的に始まったことによる公債費の増加が見込まれています。本庁舎北側には、防災危機管理室、消防局、水道局を集約した防災危機管理センターへの着工、本庁舎東側には、中央図書館や市民活動センターなど5施設を複合化した複合施設の整備に総額80億円、倉敷西部クリーンセンターの整備に221億円、水島緑地福田公園に設置する屋内プールに65億円、さらには水島地区、児島地区の公共施設の複合化などの事業があります。
加えまして、これまで日銀の大規模緩和を背景に低金利で借りられていたものが、昨年の7月と10月の会合で長期金利の変動幅の上限を引き上げ、長期金利が上昇しましたが、1月の金融政策決定会合では、金利を極めて低く抑える大規模な金融緩和策の維持を全会一致で決定されました。日銀は、賃金の上昇を伴う形で物価上昇率を2%に安定させる目標を掲げ、実現が見通せる状況になれば、金融政策の正常化を検討する方針としており、3月か4月の会合でマイナス金利が解除されることも予測されます。金利が上昇しますと、金融機関は、以前より高い金利で資金調達しなければならず、自治体や企業、個人への貸出しにおいても、金利を引き上げるようになります。人口減少社会に突入している中で、今後の財政は大丈夫なのかと心配するところでもございます。
今後の財政の見通しについてどのように推測されているのか、お伺いしたいと思います。
この項2点目、歳入確保における企業の投資促進に向けた支援制度についてお伺いします。
本市の財政の課題は、先ほども申し上げましたが、市税収入の不安定性であり、市税収入における法人関係税及び固定資産税の占める割合が高いため、景気の動向による企業業績の影響を受けやすい税収構造となっていることであります。
地方自治体は、歳入の確保ができて初めて歳出が可能になるものであり、自主財源をいかに確保していくかということが重要な取組であると考えています。特に、各種収入の未収金については、公平性の見地から、収納率向上に努めていただかなければならないアイテムであります。さらに、広告収入の拡大やクラウドファンディングの活用など、新たな財源確保についても積極的に取り組んでいかなければならないと考えております。
また、本市の市税収入は、先ほども申し上げたとおり、景気の動向による企業業績の影響を受けやすい税収構造となっていますので、その中でも景気の動向に左右されにくい固定資産税については、歳入において非常に貴重な財源であると思っております。
現在、本市が実施しています企業立地促進奨励金制度や設備投資促進奨励金制度など、企業の投資促進に向けた支援制度は、非常に大きな意義があるのではないかと考えますが、これらの諸制度につきまして、本市としてどのように評価されているのか、また今後の考え方についてもお伺いいたします。なお、設備投資促進奨励金については、本年3月末で3年間の期限を迎えることになっており、昨年9月定例会において、期間延長の提案をさせていただいておりますが、その後の検討状況についてお伺いいたします。
この項6項目めは、「自治体の基幹系20業務システム標準化の進捗状況」についてお伺いする予定でしたが、既に同様の質問があり、進捗状況についても示されましたので、質問は割愛させていただきますが、答弁の中にありましたように、令和7年度末までに完了できるように進めていただくことを要望させていただき、この項を終わります。
7項目め、「倉敷市の人口見通し」についてお伺いします。
このほど、国立社会保障・人口問題研究所は、2050年までの日本の地域別将来推計人口を公表されました。この推計は、2020年の国勢調査に基づき、2050年までの30年間の人口の変化を5年刻みで試算されています。市区町村別では、2050年の人口が2020年の半分以下に減る自治体が約2割に上っており、65歳以上が人口の半数以上を占める自治体は3割を超える見通しとなっています。
本市においては、今回、国立社会保障・人口問題研究所が示した人口推計値では、前回示された人口推計値より減少幅が増加した人口推計となっています。一方で、本市が倉敷みらい創生戦略で示されている令和7年目標値は48万人程度とされていますが、既に令和5年12月末時点の人口は47万5,914人となっており、目標値を下回っている状況となっています。
人口の目標値も、都度見直しされていることと思いますが、最新の人口推計と比較し、現状はどのようになっているのか、また今後さらなる人口減少が予測されている中で、どのような対策を講じられるのか、お伺いします。
次に、通告6番目、最後ですね、「くらしき水道ビジョン-2019-」についてでございます。
現在、我が国の水道は、人口減少社会に伴い、水道料金収入が伸び悩む中、老朽化施設の更新、管渠耐震化の推進をはじめ、災害に強い施設の再構築、職員減少への対応など、様々な課題に直面しております。
また、水道事業は、企業会計原則に基づき、原則として独立採算方式で行われており、事業運営の健全性、安定性には、適正な水道料金による収入の確保が不可欠でございます。しかし、その料金収入が不足しているために、老朽化した管路施設や浄水場などの適切な時期における更新や、耐震化の推進を図ることのできない水道事業者が数多くあるとも言われています。
この項1項目めで、「管路の更新及び耐震化」についてお伺いする予定でしたが、こちらも既に同様の質問があり、本市の令和3年度末における耐震適合率や令和10年度における目標値60%も示されましたので、重なる部分も多いため、私からは次の要望をさせていただきます。
石川県の基幹管路の耐震適合率は令和3年度末時点で36.8%であり、知事は大規模な断水が起こったことについて、老朽化した配管など耐震化の遅れがダメージの大きさに直結していると述べられております。
本市におきましては、令和3年度末で耐震適合率は41.5%と、全国平均を上回っているとのことであり、令和10年度における目標値を55%から60%に見直しされ、その目標に向けて耐震化を進めていくとのことでありました。目標値の60%に向けては、これまで以上のペースで耐震化を進めていかなければならないと思っており、大変な御苦労もあるのではないかと思いますが、着実に対策を推進していただくことを要望させていただき、この項を終わります。
この項2点目、最後に、「水道料金の適正水準についての諮問に至った経緯」についてお伺いします。
去る1月29日、第4回倉敷市水道事業経営審議会において、伊東市長は当審議会に対して、水道料金の適正水準について諮問をされました。
諮問理由については、昨今の物価高騰による電力費や薬品費の増加等により、今後の経営環境が厳しい状況になることが見込まれるとされていますが、くらしき水道ビジョンにおける見通しにおいて、現在、投資計画、財政計画、配管、浄水施設の耐震化の計画など、どのような課題が浮き彫りとなっているのか、お伺いいたします。
最後に、3月末で一つの節目を迎えられる、あるいは御勇退される市職員・幹部の皆様におかれましては、これまで長きにわたりまして市民の安全、安心に御尽力いただき、改めて感謝と敬意を表したいと思います。今後も引き続き様々な場面で御指導や御協力をいただくことになると思いますが、健康に留意され、さらなる活躍を御祈念申し上げたいと思います。
以上をもちまして新政クラブを代表しての質問を終わります。長時間にわたり御清聴ありがとうございました。(拍手)
○副議長(北畠克彦君) 伊東市長。
(市長 伊東 香織君 登壇)
◎市長(伊東香織君) それでは、新政クラブ代表質問 塩津 孝明議員さんの御質問にお答えをさせていただきたいと思います。
まず、私からは、災害に強いまちづくりの部分の南海トラフ地震への備え、そして今後の倉敷市の地域防災計画の修正などにつながるような、今回の能登半島地震の支援活動などで分かったことはどうかという御質問だったと思います。
今回の1月1日に発生いたしました能登半島地震で、倉敷市から物資の支援、また職員の支援、技術的な支援等を行っているところでございますが、そこで、支援を通じまして感じたこと、また得た教訓といいますのは、1つには、もちろん真備の水害のときの我々の取組方の中でいろいろ得た教訓ということで、支援体制と受援体制の強化ということがございました。そのこともありましたので、阿津の防災倉庫、また今有城の防災倉庫なども造っているところでございまして、受援をしていただきやすいように、また真備のときに非常に役に立った物資をその時期に持っていくというところが大事だったと思いますし、それから水道や下水道などのライフラインの途絶というところが、真備も何とか早くは復旧したと思ってはおりますけれども、今回は非常にかかっているということもありますので、ライフラインの重要性ということがあったと思います。
それから、避難所等につきましては、特に今回は休日、それも1月1日ということで様々な情報がなかなか入りにくかったと。それから避難所等の設置につきましても、職員の配置がすぐにはぱっとできないところもあったりしまして、地域住民の方による避難所の運営が長くなっている。もちろん、それだけではないわけですけれども、職員さんたちは様々なところに配置され頑張っていらっしゃるわけです。そういうところの対応状況であるとか、また通信が、真備のときもそうでございましたが、携帯の基地局が水没して電話がつながりにくいということなど様々ありましたので、その後、倉敷市としても衛星携帯電話を増設して、今11台持っております。今回の能登の支援のときにも2台、1グループ車2台という中で衛星携帯電話を1台ずつ持っていってもらったわけですけど、そういうことにつながったりはしていると思いますので、地域防災計画の修正などについては、こういうことなども勘案しまして、よりよいものにしていきたいというふうに思っているところでございます。
続きまして、子育てするなら倉敷でのところの放課後児童クラブの来年度に向けての受入れ、今どんな状況で調整をしているのかという御質問でございました。
現在、令和6年4月からの入所に向け、利用希望者の方からの申込みを受けまして、調整を行っているところでございます。
市といたしましては、各児童クラブの状況等について随時聞き取りを行いまして、希望者の方になるべく入っていただけるようにというふうに思っているところでございますけれども、希望者全員の受入れが難しくなってくる場合には、児童の学年なども考慮して、最大限受入れが可能となるように児童クラブのほうとも調整を行っているところでございます。
小学校の余裕教室の改修、また民間施設の確保などによりまして、令和6年度には、これまでよりも290名分の受入れ定員の増加を見込んでおりますので、入所につきまして、児童クラブとの間でも鋭意調整を図っていきたいというふうに思っているところでございます。
続きまして、みらいに向かって持続可能なまちづくりの中で、カーボンニュートラルのことについて御質問をいただきました。
特にカーボンニュートラル社会の実現に向けました企業等との包括連携協定の取組ということでございまして、倉敷市では令和4年3月以降に、三菱自動車工業、新来島サノヤス造船、そして旭化成の3社と包括連携協定を締結しまして、各社と脱炭素に関する事業の研究、実証実験等に取り組んでいるところでございます。
このカーボンニュートラルの実現に向けましては、官民連携の強化が非常に大事だと思っておりますし、もちろん、この3社をはじめといたしまして、これからも他の企業の方々等との協定の締結ということにも、引き続き積極的に取り組んでいきたいと考えているところでございます。
カーボンニュートラルという意味では、昨年6月に設置いたしました官民連携組織のカーボンニュートラルコンビナート部会では、市と県と一緒になりまして事務局を担っておりまして、脱炭素エネルギーの供給拠点整備などに向けた検討を行っているところでございます。企業、そして企業間連携を行うことによりましてのカーボンニュートラルの実現にもつながっていくと思いますし、また市との協定の締結ということも有効になってくると思いますので、そういうことも踏まえて、今後も取り組んでいきたいというふうに考えております。
最後に、倉敷市の財政についてのうちで、歳入確保における企業の投資促進に向けた支援制度について御質問をいただきました。
倉敷市におきましては、企業の誘致、また立地企業のさらなる設備投資の促進に向けた支援制度を設けているところでございます。この中で企業立地促進奨励金では、制度創設以来これまでに63件の新規立地を支援しまして、約1,131億円の設備投資につながっております。また、設備投資促進奨励金は、制度設定以来309件の事業を支援いたしまして、約8,061億円の設備投資につながっているところでございます。
市としては評価といたしまして、これらの支援制度につきましては社会情勢等をタイムリーに見極め、また倉敷市の経済構造等も見極めまして、これらの制度を創設し、運用していっていることで企業のさらなる投資を促進し、それに基づいて仕事や雇用の創出、また地域経済の活性化につなげることができているというふうに思っているところでございます。
そういった中で、昨年9月の議会におきまして塩津議員から、設備投資促進奨励金制度の期間延長についての検討状況はどうなっているのかという御質問をいただきました。市ではその後、企業の方々へのアンケート調査等を行いまして、効果の検証、また制度の延長の可否に向けて検討を行ってきたところでございまして、企業の皆様方からは、この制度は非常に効果があるということ、また今後、カーボンニュートラルに向けた設備投資なども考えているので、ぜひ延長してもらいたいというお話をいただいているところでございます。
市といたしましては、このような点も踏まえまして、現在、今年度末で期限が到来する本奨励金制度につきましては、延長していきたいというふうに考えているところでございます。期間、内容等につきましては、3月末までの間で、まだ詳細設計中でございますが、ぜひ今後もこの制度を使っていただいて、企業のさらなる投資促進、雇用の拡大等につなげていければというふうに思っているところでございまして、以上で御答弁とさせていただきたいと思います。
その他の御質問につきましては、担当よりお答えさせていただきたいと思います。
また、私の表明に対しまして、応援ありがとうございます。車の両輪の一方側として、しっかり頑張っていけるようにしたいと思っておりますので、よろしくお願い申し上げます。ありがとうございました。
○副議長(北畠克彦君) 原副市長。
◎副市長(原孝吏君) 「くらしき水道ビジョン-2019-」についてのうち、水道料金の適正水準についての諮問に至った経緯についてでございますが、水道局では、くらしき水道ビジョン-2019-を策定し、施設の維持管理や更新に加えて、災害対策の強化に取り組んでおります。
ビジョンでは、令和元年度から10年間の水道施設の更新、耐震化と財政収支の見通しから、期間中に料金改定を想定した投資・財政計画を策定しております。計画の策定時と比べ、物価上昇による電力費、薬品費、資材費等の経費などが想定よりかなり増えている状況で、令和元年度からの4年間で、ビジョンの推計値を約8億円上回っております。さらに、令和2年度に国が策定した防災・減災、国土強靱化のための5か年加速化対策を受け、災害に強いまちづくりを進めていくために、令和4年度に投資計画の見直しを行い、令和10年度における基幹管路耐震適合率の目標値を60%に引き上げたことにより、工事費が当初より約63億円増加する見込みとなっております。
将来にわたり安全、安心な水道水の安定供給を行い、水道事業の健全な経営を続けていくため、このたび、水道料金の適正水準について諮問を行ったところであります。
○副議長(北畠克彦君) 仁科教育長。
◎教育長(仁科康君) 「子育てするなら倉敷でといわれるまちづくり」についてのうち、「倉敷市立小中学校の適正規模・適正配置」についてでございますが、令和5年7月に策定しました倉敷市立小中学校の適正規模・適正配置に関する基本方針では、過小規模校及び小規模校における集団規模の適正化の実施方策として、隣接する学校などとの統合や義務教育学校、小中一貫型小学校・中学校の設置を検討することとしております。
倉敷市教育委員会といたしましては、学校規模の適正化は、基本方針の基準に沿って行うこととしておりますが、子供の教育環境や地域の実情等を考慮する必要もあると考えております。また、過大規模校につきましては、学校運営の工夫等により対応することを基本としておりますが、増改築による施設の整備、通学区域の弾力的な運用、見直しなどについても検討することとしております。
今後、適正規模、適正配置の取組に際しては保護者や地域の方々への説明や意見交換を丁寧に行いながら、よりよい教育環境の確保に向けて検討を進めてまいります。
○副議長(北畠克彦君) 亀山建設局長。
◎建設局長(亀山貴之君) 「真備地区の復興推進と災害に強いまちづくり」についてのうち、「真備地区の復旧・復興」についてでございますが、国の小田川合流点付替え事業は、高梁川と小田川を分離する締切り堤防の工事を行うなど、現在96%まで工事が進められております。また、県管理の3河川については、堤防かさ上げ・強化等の工事や末政川に架かる橋梁の架け替え工事を行うなど、現在90%まで工事が進められております。これらの工事につきましては、いずれも令和6年3月末までに完成予定と伺っております。
まびふれあい公園の整備につきましては、現在、園路の舗装や芝生の張りつけ等の整備を進めており、建屋につきましては屋根工事を行っているところでございます。整備に当たっては、今年度末の完成を目指してまいりましたが、ガラスなどの資材調達の遅れや、湾曲した屋根や竹をふんだんに使った壁及び軒裏の曲面形状等について、設計、現場監修を行っていただいている隈 研吾氏から詳細な指示もあることから施工に時間を要し、3か月程度の遅れが発生している状況でございます。
今後につきましては、建屋は4月末に完了し、その後、建屋周囲の外構整備などを行い、6月中に完成できるように取り組んでまいります。
○副議長(北畠克彦君) 柳井総務局参与。
◎総務局参与(柳井一泰君) 「南海トラフ地震への備え」についてのうち、届出避難所についてでございますが、現在、本市においては、災害時に自主防災組織が自主的に避難所を開設し、運営していただく届出避難所の設置の制度を設けているところです。
これは自主防災組織が、地域や企業、団体等が所有する建物などを災害時に避難所として運営する場合、あらかじめ市に届け出ていただくもので、ハザード等を審査した上で認定を行っており、現在250の施設が届出避難所となっているところです。
地域での運営を支援するため、収容可能人数により、毛布、保存水及び非常食などの備蓄品を提供し、消費期限により随時更新しているところです。また、災害時において避難生活が長期化する場合には、市の指定緊急避難場所と同様に、必要な物資を支給することとしております。
今後とも、住み慣れた地域で知り合い同士で避難することにより地域コミュニティーで支え合えるよう、届出避難所を増やすことに努めてまいります。
続きまして、市職員の防災訓練についてでございますが、本市では1年を通じて、水害対応、住家被害認定調査、罹災証明書の発行などの訓練を行っており、南海トラフ地震を想定したものとしては、11月の津波防災の日に合わせ倉敷市総合防災訓練を行っています。この訓練は、主に地震発生後の初動を確認することを目的としており、職員の参集、避難所の開設、被害状況の収集、被害に応じた災害対策本部での意思決定までの一連の流れを確認し、また対応力と判断力を養うため、訓練内容の一部を非開示としております。訓練終了後には対応の検証を行い、マニュアル等に反映させております。
今年度は、職員720人が参加し、避難情報の広報など、津波浸水想定区域内にある児島・玉島・水島支所の体制を強化するため、支所の近隣に居住する職員については、自身の勤務場所にかかわらず最寄りの支所へ参集するほか、警察、電力会社、医療機関とも連携し情報共有を行うなど、実効性を高めるよう適宜訓練内容の見直しを行っているところです。
続きまして、災害時の通信手段についてでございますが、本市では、地震の揺れによる電柱や携帯電話の基地局の倒壊時の対策として、災害対応拠点間の通信手段を確保するため、衛星を経由して通信できる衛星携帯電話を、防災危機管理室、各支所、消防局及び保健所に合計11台配置しております。
なお、今回の能登半島地震の初期段階の支援において、携帯電話が使えない場合を想定して、衛星携帯電話を2台携行いたしました。
また、電話回線のふくそう対策として、防災危機管理室職員に配付している公用携帯電話の一部を、災害時優先電話として通信手段の確保を行っております。国、県及び県内の市町村間においては、岡山県防災情報ネットワークが構築されており、防災行政無線や専用回線を利用し、継続して情報収集することができるようになっております。
続きまして、ラインワークス社と締結した防災時等の応援協定についてでございますが、平成30年7月豪雨災害時において、通信基地局が水没したことや通話が集中したことから、音声が断続的に途切れる等の障害が発生し、災害対策本部と避難所や職員間の連絡に支障が生じました。この経験を踏まえ、南海トラフ地震などの災害に備えるため、LINEと同じ操作性に加えて、高いセキュリティーを備えたラインワークスを活用することにより、情報伝達の迅速化や効率化を図り、災害対応力の強化へつなげることを目的として協定を締結したものでございます。内容といたしましては、災害時だけではなく平常時から、職員間や外部機関との間でのコミュニケーション手段として利用できるようにするものです。
なお、現在、能登半島地震の被災地支援で職員間の情報共有に活用しております。
最後に、避難行動要支援者の個別避難計画についてでございますが、本市では、令和3年度からモデル地区において先行的に作成に取り組み、令和4年度以降は自主防災組織、地区社会福祉協議会、コミュニティー協議会などを対象に説明会を行ってまいりました。さらに、個別避難計画作成の促進を図るため、昨年12月に啓発チラシや作成の手引を改定するとともに、作成の手順を示したチェックリストや手引を分かりやすくした解説書を新たに作成し、自主防災組織などに配布しております。
また、今年度からは、本人の心身の状況を詳細に把握しているケアマネジャー等にも主体となって作成していただけるよう、居宅介護事業所や相談支援事業所、訪問看護事業所と業務委託契約を締結し、作成の促進に向けて取組を始めたところでございます。
加えて、今年1月からは、災害時の長時間の停電などに対して、早急な対応が求められる在宅で人工呼吸器を必要とする方など、医療的ケアが必要な避難行動要支援者の計画作成に向けて、倉敷市連合医師会をはじめとする医療機関との検討会議を立ち上げ、緊急性の高い方の計画作成の迅速化を検討しているところです。
今後も地域での個別避難計画の作成を支援するとともに、洪水、土砂災害、津波等の災害リスクのある場所にお住まいで介護度が高い方等の計画作成を優先的に進めるなど、個別避難計画の作成を促進してまいります。
○副議長(北畠克彦君) 藤原保健福祉局長。
◎保健福祉局長(藤原昌行君) 「子育てするなら倉敷でといわれるまちづくり」についてのうち、「待機児童対策」についてでございますが、令和5年4月の待機児童数は、令和2年度の98人から80人減少し18人となっています。また、待機児童の定義には該当しませんが、特定の保育所等の利用を希望するなどにより保育所等に入所できていない児童を加えますと、令和2年度は641人でしたが、今年度は330人となっており、大幅に減少しています。
令和7年4月の待機児童の解消に向けて、本市では、これまで計画的な施設整備や保育士確保策、AIを活用した入所事務支援システムの導入などに取り組んでまいりました。今後の待機児童対策につきましても、きめ細やかな入所調整はもとより、小規模保育や事業所内保育などの地域型保育事業の創設や民間保育所等の増改築、認定こども園への移行により保育の受皿を確保してまいりたいと考えております。
また、必要となる保育士の確保に向け、市独自に保育士の処遇改善を図る事業を令和7年度まで実施するほか、離職防止対策の各種研修や保育士相談等を保育士・保育所支援センターで実施するなど、様々な取組を進めております。
保育需要の増加に伴い、保育所等で働く保育士の業務も増加しており、待機児童の解消に向けた取組の中では、保育士の皆様が働きやすい環境づくりも併せて進めていきたいと考えております。
今後も保育需要を勘案しながら、施設整備による定員増と保育士確保対策を待機児童対策の両輪として、令和7年4月の待機児童の解消に向けて取り組んでまいります。
○副議長(北畠克彦君) 早瀬教育次長。
◎教育次長(早瀬徹君) 次に、「学校給食費の公会計化」についてでございますが、現在、給食費につきましては学校ごとに集金しておりますが、集金状況の把握、未納者への督促など多岐にわたる業務があり、これらの業務について教職員が負担を感じている状況となっております。
公会計化とは、給食費を倉敷市教育委員会が一括して徴収することにより教職員の負担軽減などを目的とするもので、文部科学省から積極的に取り組むよう、令和元年7月及び令和5年8月にも通知があったところです。
また、文部科学省が公表している学校給食費徴収・管理に関するガイドラインでは、公会計化の準備期間としては、おおむね2年程度が標準的とされております。
倉敷市教育委員会では、現在、このガイドラインに沿って準備を進めており、学校現場から意見聴取を行うとともに、徴収管理システムの仕様策定に向けて情報収集を行っておりますが、システム開発業者からは、デジタル庁が推進する地方公共団体情報システムの標準化、共通化の導入時期と重なるため、全国的にシステムエンジニアが不足しているなどの意見も伺っております。
引き続き、先行都市の事例なども参考とし、給食費の公会計化の準備を進めるとともに、具体的な導入時期についても検討してまいります。
○副議長(北畠克彦君) 別府文化産業局長。
◎文化産業局長(別府正樹君) 温もりあふれる健康長寿のまちづくりのうち、水島緑地福田公園サッカー・ラグビー場の利用状況についてでございますが、令和5年2月の供用開始後、本年1月までの12か月間で延べ4万4,245人、月平均3,687人の皆様に御利用いただいております。このうち、大会などが多く開催される土日、祝日の利用者数は3万1,307人、1日当たり平均267人で、これは平日利用の1日当たり平均52人に比べ5倍以上となっております。
次に、同サッカー・ラグビー場へのナイター設備の設置についてでございますが、ナイター設備の設置により施設の供用時間が延びることで、仕事や学校帰りの皆様にも御利用いただけるようになりますが、一方で、ナイター照明は周辺住民の皆様の生活に影響を及ぼすことから、その設置については慎重に検討していく必要があると考えております。
次に、「中小企業への支援」についてでございますが、市では、エネルギー価格・物価高騰に対応する市内中小企業者への支援として、今年度は省エネ設備更新に最大200万円を交付する支援を2期にわたり行い、456事業者に計5億1,484万7,000円の交付決定を行いました。また、昨年度に続き、電気・ガス料金の負担軽減に最大40万円を交付する支援にも取り組み、現時点で2,308事業者に4億4,677万5,000円を交付しているところです。来年度につきましても、今年度の国の地方創生臨時交付金を活用して、来年度に繰り越す予算で省エネ設備更新補助金の第3期分を実施し、コロナ禍に続くエネルギー価格・物価高騰などにより、厳しい経営環境にある中小企業者の支援に努めてまいります。
次に、「倉敷市アンテナショップ」についてでございますが、本年7月に西日本最大のターミナル駅であるJR大阪駅に直結した大型複合施設内に、県内自治体では初となる単独のアンテナショップ「クラシキ」を開設いたします。ショップの基本フレーズである もっと くらしき くらしきもん には、ヒト、モノ、コトと、倉敷市の情報が全て詰まったアンテナショップを目指すという思いを込めています。
昨年3月から、関西国際空港と直結した関空特急はるかが乗り入れ、また令和7年には大阪・関西万博が開催される予定であることから、大阪駅周辺に国内外からの多くの観光客が訪れることが見込まれます。アンテナショップ「クラシキ」では、魅力ある地域資源の販売はもとより、訪れる方々に最新の情報を届けられる場所、また海外からのお客様を含め、本市への誘客の玄関口となるよう、開店に向けしっかりと取り組んでまいります。
次に、「星野仙一記念館からの寄贈品の展示場所」についてでございますが、市民の皆様だけでなく多くの観光客の皆様にも御覧いただくため、倉敷美観地区周辺の既存の公共施設の数か所を候補地として検討しておりますが、展示品の数や展示方法、展示スペースの広さなどについての寄贈者の強い思いにお応えするため、現在、慎重に調整を行っているところです。
市といたしましては、より多くの皆様に星野氏の偉業を感じていただけるよう、引き続き候補地の選定を進めてまいります。
○副議長(北畠克彦君) 豊田環境リサイクル局長。
◎環境リサイクル局長(豊田浩二君) 「カーボンニュートラルへの取り組み」についてのうち、普通充電設備設置補助についてでございますが、まず設置目標につきましては、国は充電インフラ整備促進に向けた指針において、自宅等での充電や目的地までの経路での急速充電を組み合わせた重層的な充電インフラ整備が重要とし、国全体で30万口の設置目標を掲げ、取組を推進しております。
本市におきましても、この国の目標に向けて、これまで特に個人向けを対象としたEVやPHVなど、自宅や事業所などへの充電設備の導入を促す補助制度を実施しておりますが、今回、国の倍増計画も示されたことから、倉敷市としても市民や事業者に対する啓発を進めるとともに、公共用充電インフラ整備の在り方についても検討してまいります。
次に、市が補助対象としている集合住宅の共用部分や事業者向けの普通充電設備補助金について申請件数が伸び悩んでいる理由といたしましては、補助対象である商業施設や事業所において既に充電設備の整備が一定程度進んでいることや、さきの国の指針においても示されている、既存の集合住宅における充電設備設置時の管理組合での合意形成が困難という課題などの要因によるものと考えております。
現在、国において、様々な課題に対応するための規制や制度の見直しを進めていることから、本市の補助制度につきましても、今後、公表される国の見直し内容等を踏まえて検討してまいります。
○副議長(北畠克彦君) 尾崎総務局長。
◎総務局長(尾崎英樹君) 公用車のEVシフトへの対応についてでございますが、現在、本市では、消防局や環境センターなどの特殊車両も含め、約830台の公用車を配備しております。そのうち電動化の対象となりますものは、普通乗用車や軽自動車など約420台となります。
本市では、世界初の量産型の軽電気自動車が発売された平成21年度以降、公用車に電気自動車の導入を進めてまいりました。現在、本庁、支所等に軽乗用の電気自動車21台、軽貨物の電気自動車15台、プラグインハイブリッド車2台、燃料電池自動車1台の計39台を導入しているところです。昨年度より更新する公用車につきまして、可能なものは電気自動車に転換することとしており、昨年度は5台、今年度は10台更新し、来年度も10台を更新する予定としており、毎年計画的に公用車の電動化を進めてまいります。
また、電気自動車を製造する企業のある本市といたしましては、今後も地場産業の振興に十分配慮しながら、公用車の電動化を進めてまいりたいと考えております。
○副議長(北畠克彦君) 亀山建設局長。
◎建設局長(亀山貴之君) 「JR山陽本線等倉敷駅付近連続立体交差事業」についてでございますが、現在、事業化前の再評価の一環として、案の決定に向け、市は事業主体である県と協議を行っているところです。案が決定した後、県はその案の費用について鉄道事業者等と協議を進め、事業化前の再評価に向けて検討を進めていくこととしています。
市といたしましては、早期に都市計画決定されるよう市議会議員の皆様方、県議会議員の皆様方などの御協力もいただきながら、県に対して引き続き働きかけていきたいと考えております。
次に、「倉敷市地域公共交通計画」についてのうち、支線交通の利便性の維持、向上についてでございますが、令和2年11月に地域公共交通活性化再生法が改正され、既存の公共交通を最大限活用した上で、必要に応じてボランティア輸送などの地域の多様な輸送資源について活用することが可能となりました。
現在、市内では、7団体におけるボランティア輸送が実施されており、昨年12月に運行の状況や課題を把握するためのアンケート調査を実施し、取りまとめを行っております。今後は、関係者と意見交換を行うなど、公共交通を補完する移動手段として活用できないか、検討してまいります。
また、特定エリアを指定して、運賃を乗車人数で案分することで一般タクシーより安価に利用できるタクシーの相乗りサービス制度につきましては、市内のタクシー事業者が高齢者を対象として、市内の2地区と病院を結ぶ区間で運行しております。
次に、ライドシェアについてでございますが、ライドシェアとは、普通第二種免許を持たない一般のドライバーが、自家用車を用いて有償で利用客を運送するサービスで、現行の道路運送法においては、原則禁止されているものでございます。また、地域交通の担い手不足等に対する方策として期待されている反面、利用客の安全確保や車両整備の確認、事故発生時の責任体制などの課題もあります。
現在、国において、ライドシェアの全面解禁に向けた法律制度について論議されているところであり、まだ明らかになっていないことも多いため、まずは国の動向を注視してまいります。
次に、水島臨海鉄道のキャッシュレス決済サービスの導入についてでございますが、本市では、倉敷市地域公共交通計画に基づき、デジタル技術活用等による乗り継ぎ利便性の向上を図るため、キャッシュレス決済の導入、普及に取り組むこととしております。導入に向けては、機器の設置や維持管理の面などについて、活用可能な補助制度などについて調査しつつ、水島臨海鉄道と協議しているところでございます。
「倉敷美観地区周辺の市営駐車場」についてのうち、市営駐車場の利用状況についてでございますが、中央駐車場と美観地区南駐車場を合わせた年間利用台数は、令和2年度は約25万台でしたが、令和4年度は約33万台となっており、コロナ禍前の令和元年度の95%まで回復しております。また、新型コロナウイルス感染症が5類に移行された後の昨年7月・8月の夏休みシーズンの利用台数は約6万3,000台で、令和元年度の99%まで回復しております。
次に、倉敷美観地区周辺の駐車場混雑緩和についてでございますが、現在、美観地区周辺の駐車場は、平日はスムーズに駐車できますが、夏休みなどの観光シーズンには混雑し、周辺の道路へ駐車待ちの車列ができております。このため、公共交通機関の利用促進や本庁舎駐車場などの臨時開放に加え、市営駐車場の満空情報について、ホームページや倉敷市公式アプリ、観光公式LINEアカウントでお知らせしております。また、駐車待ちの車両に対して駐車場マップを配布しながら、空きのある駐車場へ案内するなどの対応も行っているところです。
中央駐車場については、朝から既に満車が続く状態となっているため、今年度、駐車している車の利用状況を詳細に調べたところ、宿泊客の駐車が多くなっていることが分かりました。そのため、今回の条例改正で泊料金の設定を取りやめる議案を提出しており、宿泊客を泊料金の設定のある美観地区南駐車場や美観地区東駐車場に誘導していきたいと考えております。
美観地区周辺の市営駐車場整備につきましては、今後、中心市街地への過度な車の流入を抑制するとともに、駐車場の需給バランスの見通しや中央図書館等の跡地利用の方針などを考慮しながら、中央駐車場の再編など、駐車場の規模や配置について検討してまいります。
○副議長(北畠克彦君) 渡邊企画財政局長。
◎企画財政局長(渡邊浩君) 次に、本市の今後の財政見通しについてでございますが、近年激甚化している自然災害に対応するための防災・減災対策や、次の世代に過度な負担を残さないための公共施設個別計画に基づく公共施設の長寿命化、複合化等への取組は、将来を見据えたまちづくりに欠かせないものであります。
一方、施設整備事業費の増大や今後予想されるマイナス金利解除による金利の上昇により、公債費はさらに増加することが見込まれ、人件費や物価高騰、社会保障関係経費の増大などにより、中期財政試算よりも厳しい局面も想定されます。こうした中でも自治体DXの推進や行財政改革を進めることで、歳入の増加や歳出の抑制を図り、公債費についても後年度に元利償還金の一部が普通交付税で措置される有利な市債の活用や、公債費の増加に備えて積み立てている減債基金の活用を行うことで、今後も健全財政を維持してまいりたいと考えております。
最後に、「倉敷市の人口見通し」についてでございますが、本市では、令和3年3月の倉敷市第七次総合計画策定に併せて、第2期倉敷みらい創生戦略を策定しており、その中で将来の目標人口をお示ししております。
全国的に人口減少が加速化する中、本市におきましても、想定より速いペースで人口減少が進んでおります。このような状況も踏まえて、令和6年度中に人口推計の見直しを行う予定としております。また、将来の目標人口につきましても、人口推計の結果及び本市の人口動向の変化を踏まえて、次期倉敷みらい創生戦略の中で設定したいと考えております。
また、本市では、現在、令和3年3月に策定した第2期倉敷みらい創生戦略に基づき、令和7年度までの5か年を計画期間として、人口減少への対応といった地方創生の取組を推進しております。
今後、令和7年度には、最新の人口推計の結果を踏まえて第3期倉敷みらい創生戦略を策定する予定であり、国が進めているデジタル田園都市国家構想の要素などを加味しながら、地方創生の取組をより一層推進することで、未来に向かって持続可能なまちづくりを進めてまいります。