録画中継

令和6年第2回倉敷市議会(第1回定例会)
2月26日(月) 本会議 代表質問
日本共産党倉敷市議会議員団
三宅 誠志 議員
1 市民のいのち・暮らし・生業を守る施策について
(1)物価高騰から暮らし・生業を守る施策について
(2)市民のいのちを守り、社会保障の充実について
2 子どもの権利を尊重し、子育て支援の充実について
(1)教育施策の充実について
(2)保育施策の充実について
(3)子育て支援について
3 平成30年7月豪雨災害について
(1)生活支援の取組について
(2)小田川および県・市管理の河川の今後の管理について
4 防災・災害対策の強化について
(1)地震対策について
(2)水害対策について
(3)土砂災害対策について
5 自然と共生した環境にやさしいまちづくりについて
(1)気候危機打開について
(2)原発ゼロについて
(3)持続可能な農業振興について
6 平和行政の推進について
(1)憲法9条に対する市長の認識について
(2)戦争遺跡について
7 地方自治体の役割の強化について
(1)公務労働者の働き方について
(2)公共交通の充実について
(3)公共施設個別計画について
8 JR山陽本線等倉敷駅付近連続立体交差事業について
(1)JR山陽本線等倉敷駅付近連続立体交差事業の中止を求める
◆8番(三宅誠志君) (拍手) 日本共産党倉敷市議会議員団の三宅 誠志です。会派を代表して質問を行いますので、よろしくお願いします。
 質問に入る前に、元日に起こった能登半島地震で犠牲になられた方々に心からの哀悼の意を表します。また、被災された皆様に心からお見舞いを申し上げます。日本共産党は、石川県羽咋市に能登半島地震被災者共同支援センターを設置し、被災した能登半島全域を支援していきます。当市議団としても、現地と連携し、支援に取り組んでまいります。
 それでは、質問1、市民のいのち・暮らし・生業を守る施策について2点お伺いいたします。
 1項目め、物価高騰から暮らし・生業を守る施策について4点お伺いいたします。
 1点目は、物価高騰が市民生活、地域経済に与える影響の認識についてです。
 総務省統計局が1月19日に発表した2023年の消費者物価指数は、前年比3.2%の上昇で、また厚生労働省が2月6日に発表した2023年の実質賃金はマイナス2.5%で、2年連続減少しました。このような状況を踏まえて、物価高騰が市民生活や地域経済に対して与える影響について、市の認識をお伺いいたします。
 2点目、市民生活を守る施策についてです。
 まずは、市独自の物価高騰対策を求めます。
 市は、これまで水道料金の基本料金の減免など、市民に対する物価高騰対策に取り組んできました。さらなる市独自の物価高騰対策を求めます。市の考えをお伺いいたします。
 次に、物価に見合った年金額を国に求めることについてです。
 厚生労働省は、1月19日、2024年度の公的年金額について、物価上昇より0.5%下回る2.7%増にとどめ、実質削減する方針を明らかにしました。物価よりも低い賃金の伸び率で改定し、さらに削るマクロ経済スライドを2年連続で発動するためです。ここ10年間で物価上昇を差し引いた実質の年金額は6.7%も減少しています。物価に見合った年金額の引上げを国に求めていただきたい。市の考えをお伺いいたします。
 次に、生活保護の増額と拡充を国に求めることについてです。
 生活保護受給世帯において、日常生活費の負担が膨らみ、生活が厳しい状況になっています。生存権を保障するために生活保護費を増額することが必要です。加えて、平成30年4月1日より前に生活保護を開始している人に対しても、エアコン等の設置費用など、生活保護の増額と拡充を国に求めていただきたい。市の考えをお伺いいたします。
 3点目、なりわいを守る施策についてです。
 まずは、市独自の物価高騰対策を求めます。
 市では、これまでも市内事業者に対して、ゼロゼロ融資への相談対応や物価高騰対策に取り組んでいます。ゼロゼロ融資は、4月から返済のピークを迎えます。しかしながら、現在も物価高騰が続いていることから、過剰債務をひとまず横に置いて、事業を通常の軌道に戻す施策が必要です。日本共産党は、一旦別枠債務とすることで新たな資金調達を可能にすることや、債務を減免することを国に求めています。ゼロゼロ融資への相談対応の強化や、農林水産業者への燃油に対する支援などの実施を求めます。市の考えをお伺いいたします。
 次に、中小企業振興基本条例についてです。
 中小企業は企業の99.7%を占め、地域経済や雇用を支えるために重要な役割を担っています。我が会派は、今まで幾度となく、中小企業振興基本条例の制定を求めています。
 昨年、倉敷商工会議所、つくぼ商工会、真備船穂商工会からの市に対して条例制定を求める陳情を受けて、他会派からも中小企業振興基本条例の制定を求める質問がありました。改めて、中小企業振興基本条例の制定を求めます。市の考えをお伺いいたします。
 次に、公契約条例の制定についてです。
 公契約条例は、自治体からの委託や公共工事を受注した事業者の下で働く従業員に対し、適正な労働条件や賃金を確保するために定めるものです。これらの下で優秀な人材の確保や後継者不足解消、地域経済の活性化などの効果があります。公契約条例の制定を求めますが、市の考えをお伺いいたします。
 4点目、消費税減税とインボイス制度についてです。
 まずは、消費税の市民生活に与える影響と減税を国に求めることについてです。
 この30年、消費税は3%から10%に引き上がりました。消費税創設以来、2022年までに国民が納めた消費税は総額で476兆円になります。大企業減税や富裕層の減税で、法人税、所得税、住民税は613兆円もの減収です。消費税は社会保障の財源確保のために使われてきたのではなく、大企業の法人税減税や富裕層の所得税・住民税減税の穴埋めに使われてきました。消費税の市民生活に与える影響を市はどう認識しているのか、また消費税を緊急に減税することを国に求めていただきたい。市の考えをお伺いいたします。
 次に、インボイス制度の市民生活に与える影響と中止を国に求めることについてです。
 昨年の10月からインボイス制度が始まり、最初の確定申告の時期になりました。この間、新たな税負担、免税事業者の排除、複雑極まる制度による膨大な事務など、恐れていたことが起こっています。インボイス制度による小規模事業者への影響をどう認識しているのか。また、国に対してインボイス制度の中止を求めていただきたい。市の考えをお伺いいたします。
 2項目め、市民のいのちを守り、社会保障の充実について3点お伺いいたします。
 1点目、感染症対策の強化についてです。
 まず、保健所体制の充実、強化についてです。
 新型コロナウイルス感染症拡大によって保健所体制の充実と強化をすることの重要性が明らかになりました。今後の新たな感染症に対応できるよう、保健所の人数増加と体制強化を求めます。市の考えをお伺いいたします。
 次に、18歳以下の子供へのインフルエンザ予防接種への助成についてです。
 感染症対策の強化の一環として、18歳以下の子供にインフルエンザ予防接種費用の公費助成を求めます。市の考えをお伺いいたします。
 次に、65歳以上の予防接種希望者への助成についてです。
 65歳以上の高齢者への各種予防接種に対する費用助成を求めます。市の考えをお伺いいたします。
 2点目、令和6年度の介護保険料、介護報酬の改定が高齢者に及ぼす影響についてです。
 高齢者の費用負担増になり、生活苦になることが懸念されます。国庫負担の引上げこそ必要と考えます。市の考えをお伺いいたします。
 3点目、精神障がい者の医療、福祉の充実についてです。
 地域で在宅生活を送る精神障がい者が安心して暮らせるように、グループホームの増設などによる住まいの確保、就労支援による生活の安定、医療費の助成や減免などの取組を充実させていく必要があると考えます。市の考えをお伺いいたします。
 質問2、子どもの権利を尊重し、子育て支援の充実について3項目お伺いいたします。
 1項目め、教育施策の充実について5点お伺いいたします。
 1点目、正規教員の増員と少人数学級の推進についてです。
 まず、35人学級の現状と課題についてです。
 2021年3月31日に小学校全学年の学級人数上限を40人から35人に引き下げる改正義務教育標準法が成立しました。3年を経た35人学級の現状と課題について、教育委員会の考えをお伺いします。
 次に、30人学級へ進めるための課題と対策についてです。
 子供一人一人に手厚い教育を行うためには、30人学級へ進めることが必要です。その課題と対策について教育委員会の考えをお伺いいたします。
 次に、教員の定数改善と正規教員の増員を国に求めることについてです。
 学校現場多忙化の改善には、教員の定数改善と正規教員の増員が必要です。国に求めていただきたい。教育委員会の考えをお伺いいたします。
 2点目、スクールソーシャルワーカーの配置についてです。
 不登校や学校内外での暴力行為、いじめなどの児童、生徒を取り巻く問題の解決が必要です。児童・生徒一人一人の生きる権利を保障し、それを支える学校と地域をつくるために、スクールソーシャルワーカーを1校に1人配置し、常勤化が必要だと考えます。市の考えをお伺いいたします。
 3点目、ICT支援員の配置についてです。
 教員の多忙化は限界に達していると考えています。ICTの実務が教員の負担となっているのではないでしょうか。負担軽減のため、ICT支援員を1校に1人配置し、常勤化が必要と考えます。市の考えをお伺いいたします。
 4点目、学校給食調理員の労働環境についてです。
 夏場の熱中症対策についてお伺いします。
 学校給食調理員は、酷暑の中、熱中症の危険にさらされながら、空調設備のない調理場で子供たちのために頑張って給食を作っています。調理員の健康と命を守るため、スポットクーラーの早急な設置をしていただきたいが、教育委員会の考えをお伺いします。
 5点目、子どもの権利条約の周知についてです。
 日本政府は、国連子どもの権利委員会から子どもの権利条約に照らし合わせて子供の権利の保障が不十分だという勧告を繰り返し受けています。子どもの権利条約について、児童・生徒たちがどのように学んでいるのか、また教職員にはどのように周知しているのか、お伺いいたします。
 2項目め、保育施策の充実について3点お伺いします。
 1点目、保育園の待機児童対策についてです。
 まずは、待機児童の現状についてです。
 くらしき子ども未来プラン後期計画に基づき、令和7年度までに待機児童ゼロに向けて対策を進めていると考えますが、令和5年4月の待機児童数について、未決定児を含めた現状についてお伺いいたします。
 次に、小規模保育事業についてお伺いいたします。
 待機児童対策として、小規模保育事業等推進事業などを行っています。3歳児の卒園後、受け入れられる園の確保が大変で、3歳児の壁という声を聞きます。市の考えをお伺いいたします。
 次に、認可保育所の新設、増設についてお伺いいたします。
 待機児童、未決定児合わせて367人が保育園に通えません。これを解消するため、認可保育所の新設、増設が必要だと考えます。市の考えをお伺いいたします。
 2点目、保育士の処遇改善についてです。
 まず、配置基準の見直しにおける今後の取組についてです。
 来年度から保育の質を向上するために、4歳・5歳児の保育士の配置基準を子供30人に1人から25人に1人に、76年ぶりに見直すことになりました。今回の配置基準見直しについて、保育士の確保を含めた市の今後の取組についてお伺いいたします。
 次に、公定価格の引上げを国に求めることについてです。
 保育士の処遇改善、加えて保育士確保にもつながる公定価格の引上げを市として国に求めていただきたいが、市の考えをお伺いいたします。
 3点目、こども誰でも通園制度に対する市の認識についてお伺いいたします。
 こども誰でも通園制度は、保育現場にとっては多くの課題がある制度だと考えます。市の認識についてお伺いいたします。
 3項目め、子育て支援について6点お伺いいたします。
 1点目、18歳まで医療費の窓口負担の無料化についてです。
 このことは、我が会派はこれまで何度も求めてきた子育ての大きな不安の一つに、子供は病気やけがが多く、重症リスクの高いことで、お金の心配なく病院に行けることは、保護者の切実な願いです。
 1月30日、子ども医療費の無料化をすすめる倉敷の会が7,038筆の署名を提出し、市と懇談をいたしました。その中で、署名をされた方の声を御紹介いたします。
 子供が病弱で、病院にかかるので、18歳まで医療費が無料になると本当に助かります。また、部活が運動部だとけがもよくするので、完治するまで病院に通うように言われ、医療費がかなり負担になっています。18歳まで拡大、切実に願っておりますなどと、そういった声が上がっています。どれも切実な要望ばかりです。ぜひとも18歳までの子供の医療費の無料化を求めます。また、18歳までの医療費の無料化の創設を国に求めていただきたいが、市の考えをお伺いいたします。
 2点目、学校給食の無償化についてです。
 教育委員会は、学校給食法第11条第2項において、学校給食における食材費については保護者の負担と規定されていることを無償化できない理由に上げています。しかしながら、文部科学省は、自治体が全額無償化することを妨げるものではないとしています。
 2023年8月に発表されたしんぶん赤旗調査結果でも、コロナ禍での限定の自治体を含めて491自治体が学校給食を無償化し、無償化は国民の共通した願いになってきています。
 東京都は新年度、青森県は10月から無償化が始まります。本市においても、子育て支援、物価高騰対策で学校給食の無償化を進めていただきたいが、いかがお考えでしょうか。
 また、憲法第26条に義務教育はこれを無償とするとあります。学校給食は、児童、生徒の発達を保障し、食育を進める教育の一環です。学校給食無償化を国に求めていただきたいと考えます。市の考えをお伺いいたします。
 3点目、給付型の奨学金制度の拡充についてです。
 来年度予算の給付型奨学金において、高校生を令和5年度の6人から来年度は15人と増やしていただいたことは、大変評価いたします。しかしながら、給付型の奨学金制度のさらなる拡充が必要だと考えます。市の考えをお伺いいたします。
 4点目、就学援助の費目の拡充についてです。
 就学援助に対して市の担当者の皆さんが奮闘していることには、敬意を表します。しかしながら、対象者の皆さんからは、卒業アルバム代、クラブ活動費、PTA会費などの費目の追加があればという声をいただきます。費目追加に対する教育委員会の考えをお伺いいたします。
 5点目、放課後児童クラブについてです。
 まずは、待機児童の解消についてお伺いいたします。
 放課後児童クラブにおいて6年生までの希望する児童を受け入れるために、市はどのような取組を行っているのか。解消のため、今後どのような取組を行っていくのか、お伺いいたします。
 次に、指導員の育成の現状についてお伺いいたします。
 放課後児童クラブにおいて指導員の育成には、安心して働き続けるための給与などの待遇の改善と研修などによる資質の向上が必要だと考えます。市の取組をお伺いいたします。
 6点目、子供の貧困対策についてです。
 貧困は、一人一人の子供の成長の可能性を阻むだけでなく、貧困が次の世代に引き継がれる危険をつくり出しているという点で重大な問題です。市として子供の貧困対策をどのように考えているのか、また対象の子供を把握するためにどのような方法で行い、具体的な対策の取組にはどんなものがあるのか、お伺いいたします。
 質問3、平成30年7月豪雨災害について2項目お伺いいたします。
 1項目め、生活支援の取組についてです。
 被災者に対する支援に一定のめどが立ったことから、被災者生活支援室が令和5年度末で廃止され、倉敷市真備支え合いセンターが引き続き被災者の相談窓口となって活動していきます。今後の被災者への見守り、相談支援の取組についてお伺いいたします。
 2項目め、小田川および県・市管理の河川の今後の管理についてです。
 平成30年7月豪雨災害の復旧工事の小田川合流点付替え事業が3月末で終了します。真備地区で再び水害が起こらないように、小田川及び県・市管理の河川の樹木伐採、しゅんせつなど、継続した維持管理を求めます。市の考えをお伺いいたします。
 質問4、防災・災害対策の強化について3項目お伺いいたします。
 1項目め、地震対策について3点です。
 1点目、能登半島の支援活動から本市への教訓となることについてお伺いします。
 本市は、発災当初より様々な支援を行っています。その中で新たに必要と思われた災害対応など、教訓となることがあれば、お伺いいたします。
 活断層の想定外の活動の認識と地域防災計画の見直しについてお伺いいたします。
 能登半島では発生確率の著しく低い活断層が動いたと言われます。そういったことで、南海トラフだけを想定した地域防災計画の見直しが必要だと考えます。市の考えをお伺いいたします。
 3番目、備蓄物資についてお伺いいたします。
 能登半島の被災地には、発災当初、国によるプッシュ型の物資支援が届きにくい状況にあったと聞いています。南海トラフ巨大地震の場合、広域かつ甚大な被害が想定されます。こういったことを踏まえて、防災備蓄はどのような計画で行っていくのか。また、現時点ではどのような状況なのか、お伺いいたします。
 2項目め、水害対策についてです。
 局地的な内水被害について、市の今後の対応についてお伺いいたします。
 近年、線状降水帯による大雨や局地的大雨などにより局所的な内水被害が多発しています。昨年の夏、私の家の近くの北畝2丁目では、内水浸水想定区域外の通学路で膝上まで浸水があったと住民の方から聞きました。局所的な内水対策について、市は今後どのような対策を行っていくのか、お伺いいたします。
 3項目め、土砂災害の対策についてです。
 市民の安全を確保するために、崖崩れ防止に対する民有地への補助制度が必要だと考えます。金沢市では事前防災の取組が進んでいます。民有崖地に擁壁などを設置するのに、補助率2分の1で、上限600万円まで補助されています。こういった民有地に対する補助制度を求めます。市のお考えをお伺いいたします。
 質問5、自然と共生した環境にやさしいまちづくりについて3項目お伺いいたします。
 1項目め、気候危機打開について3点お伺いいたします。
 1点目、市としての二酸化炭素排出特性の認識についてです。
 本市の温室効果ガスである二酸化炭素の排出特性についてどのように認識しているのか、お伺いいたします。
 2点目、大口排出事業者への規制の強化についてです。
 本市では、産業部門の排出量が市全体の約80%を占めています。とりわけ大口排出業者の排出削減が脱炭素化の鍵となっています。ところが、その対策は事業者の自主削減計画任せになっています。これでは、実効ある対策とは言えません。強制力を伴った規制が必要です。その取組の一つとして、キャップ・アンド・トレード制度の導入を求めます。既に実施している東京都、埼玉県では、大きな成果が上がっていると聞いています。こういった制度を求めますが、市の考えをお伺いいたします。
 次に、省エネ・再生可能エネルギーの促進を求めます。
 今後の産業部門から排出される二酸化炭素の削減に向けて、事業者に対してより一層の省エネや再生可能エネルギーの導入を促す必要があると考えます。市の考えをお伺いいたします。
 3点目、市としての取組についてです。
 まずは、自治体による新たな再エネ電源の開発を求めます。
 脱炭素に向けた電力の地産地消を推進するため、本市でも最も高いポテンシャルを有する太陽光発電に加え、新たな再エネ電源を自ら積極的に導入すべきだと考えます。市の考えをお伺いいたします。
 次に、気候市民会議の設置を求めます。
 地球温暖化対策の推進には、市民自らが気候変動に対する認識を共有し、課題解決に向けた自主的な提言を行うことができる、いわゆる気候市民会議の設置が必要だと考えます。市の考えをお伺いいたします。
 2項目め、原発ゼロについてです。
 原発ゼロに対する市の認識についてお伺いします。
 元日に発生した能登半島地震で、志賀原発では設計上の想定を超える揺れが観測され、変圧器が故障し、外部電源が一部使えなくなったり、絶縁や冷却のための油が漏れ出してしまいました。福島原発事故が明らかにしたように、一たび重大事故が起これば、放射能汚染は極めて甚大なものとなります。自治体丸ごとの避難など、多くの人が避難を余儀なくされ、故郷を奪われ、いまだに避難生活を余儀なくされている住民が多数います。原発は、人類とは共存できません。原発ゼロを目指すべきだと考えますが、市の認識をお伺いいたします。
 3項目め、持続可能な農業振興について3点お伺いします。
 市街化区域農地への宅地並み課税は、農家に重い税負担を強いており、営農を継続していくことが困難になっています。都市農業振興基本法では、都市における農地の有効な活用及び適正な保全が位置づけられています。同法第14条に土地利用に関する計画及びこれに基づく措置を踏まえ、都市農業が安定的かつ確実に継続されるよう、都市農業のための利用が継続される土地に関し、必要な税制上の措置を講ずるものとするとあります。固定資産税の軽減を求めますが、市の考えをお伺いいたします。
 2点目、周辺の営農環境に悪影響を及ぼす耕作放棄地の活用についてです。
 周辺の営農環境に悪影響を及ぼす耕作放棄地に対して市はどのような取組を行っているのか、お伺いします。
 3点目、地産地消を推進し、市内の食料自給率向上を求めます。
 食料の地産地消の推進は、市内での食料自給率の向上に資すると考えます。市の食料の地産地消への取組についてお伺いいたします。
○議長(中島光浩君) 三宅 誠志議員、この際申し上げます。
 質問の途中ですが、ここで休憩いたします。再開は午後1時からの予定です。

            午前11時58分  休 憩

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            午後 1時 1分  開 議

○副議長(北畠克彦君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
 8番 三宅 誠志議員、質問項目6番から再開してください。
◆8番(三宅誠志君) 質問6、平和行政の推進について2項目お伺いいたします。
 1項目め、憲法9条に対する市長の認識についてです。
 ロシアがウクライナへ侵略し2年がたちました。また、パレスチナのイスラム組織ハマスによるイスラエルへの大規模な攻撃とイスラエルの報復攻撃が始まって5か月になろうとしています。どちらもいまだに終息の見通しが立たず、泥沼化し、大切な命が失われています。軍事対軍事では、平和を守ることができないことは明らかです。今こそ、戦争放棄をうたった憲法第9条を生かした平和外交こそが平和をつくり出すことができると考えます。改めて憲法第9条に対する市長の認識をお伺いいたします。
 2項目め、戦争遺跡について伺います。
 亀島山地下工場など、戦争遺跡は歴史的にも価値があるため、多くの人たちに知ってもらうための普及、啓発を推進することが必要です。また、戦争遺跡の現地に設置している立て看板が見えやすいようにするなど整備を求めますが、市の考えをお伺いいたします。
 質問7、地方自治体の役割の強化について3項目お伺いいたします。
 1項目め、公務労働者の働き方について3点お伺いいたします。
 1点目、非正規職員の労働条件の改善についてです。
 まず、職務に専念できる待遇を求めます。
 非正規職員が職務に専念できる待遇の一つに、同一労働同一賃金があります。同一労働同一賃金を求めますが、市の考えをお伺いいたします。
 次に、任期の無期限を求めます。
 会計年度任用職員は、任期は1年で、市では5年までとなっています。引き続きの採用には、試験を受けなければなりません。会計年度任用職員も、正規職員と同じ専門的、恒常的な公共サービスを担っています。任用期限の上限撤廃と併せて、再任用では本人の希望を前提に、公募ではなく勤務実績によって継続的任用を保障すべきと考えます。
 1963年4月の最高裁では、公務員の任期について、職員の任用を無期限とするのが法の建前であると解すべきであるという判決が出ています。任期の無期限を求めます。市の考えをお伺いいたします。
 2点目、専門的、恒常的な職種は、正規職員での採用についてです。
 国際労働機関ILOも、公務員の労働条件に関する専門家会議で、恒常的な職務を遂行することを要求される職員は、できる限り正規のそれとして採用されなければならない、臨時職員は合理的な期間内に正規職員となる機会を与えなければならないと提言しています。図書館司書、消費生活相談員、学校給食調理員など、専門的、恒常的な職種は、市民にとっての宝です。正規職員での採用を求めますが、市の考えをお伺いいたします。
 3点目、職場にジェンダー平等の視点についてです。
 まず、男性職員の育児休業取得率の向上及び介護休暇の取りやすい職場づくりを求めます。
 仕事と家族のケアを両立でき、人間らしく働ける雇用のルールが確立したジェンダー平等社会をつくるための一つに、男性職員の育児休業取得率の向上と介護休暇の取りやすい職場づくりが必要だと考えます。市の考えをお伺いいたします。
 次に、意思決定の場への女性の登用率の向上を求めます。
 男女格差の解消を進めるためには、計画、条例、施策などの意思決定の場への女性の登用率の向上を求めます。市の考えをお伺いします。
 2項目め、公共交通の充実について3点お伺いいたします。
 1点目、公共施設へのアクセスの利便性についてです。
 ライフパーク倉敷には、自然史博物館が移設されます。また、水島緑地福田公園には、屋内水泳プールができます。市内の主要な公共施設への公共交通を使ったアクセスを充実することが必要です。市の考えをお伺いいたします。
 2点目、地域循環型の公共交通の検討についてです。
 他の会派の代表質問でも公共交通の充実を求める質問がありました。市によりますと、市内交通不便地域にお住まいの方が令和2年度には約20万7,000人で、全人口の約4割とのことでした。また、高齢化が進行する中、本市としても交通不便地域における移動手段の確保は重要な課題であると認識しています。高齢者の移動手段を確保するために、市が主体となって各地区に循環バスの導入などの公共交通の充実を求めます。市の考えをお伺いいたします。
 3点目、65歳以上の市民へのタクシーチケットや運賃などへの助成についてです。
 高齢者のお出かけ支援や日常生活における移動手段の確保のために、また公共交通の利用拡大のために、65歳以上の市民に対しタクシーチケットの配布や公共交通の運賃の助成が必要と考えます。市の考えをお伺いいたします。
 3項目め、公共施設個別計画についてです。
 各公共施設個別計画における施設の建て替えや改修を行う場合、企画立案の段階から利用者や地域住民からの提案や意見をよく聞いて、双方向循環型でよりよい計画になるように進めていただきたいですが、市の考えをお伺いいたします。
 質問8、JR山陽本線等倉敷駅付近連続立体交差事業についてお伺いします。
 鉄道を高架化しても、駅周辺の整備をしない限り、駅南側の国道429号線の渋滞問題は解決しません。事業着手しても、完成までに15年以上はかかるという事業です。実現可能性が乏しい鉄道高架事業に固執するあまり、公共交通を含む市民の交通網の整備が遅れ、倉敷市全体の均衡あるまちづくりが立ち後れてしまいます。また、税金の使い方から見て、大きな問題があります。改めてこの事業の中止を求めるものですが、市の見解をお伺いいたします。
 最後に、3月末で退職、勇退される職員の皆さん、長年にわたって住民の命と暮らしを守るため奮闘されたことに感謝と敬意を表します。これからの第二の人生、健康には留意し、笑顔で御活躍されることを心より祈念して質問を終わります。どうも御清聴ありがとうございました。(拍手)
○副議長(北畠克彦君) 伊東市長。
            (市長  伊東 香織君  登壇)
◎市長(伊東香織君) それでは、日本共産党倉敷市議会議員団代表質問、三宅 誠志議員さんの御質問にお答えさせていただきます。
 まず、平成30年7月豪雨災害についてのうち、河川の管理についての御質問にお答えいたします。
 まず、国が管理しております小田川につきましては、平成30年7月豪雨災害の後、樹木伐開、また河道掘削などを令和3年6月までに完了しているところでありまして、現在は河川敷地の利用者について募集をするなど、樹木の再繁茂抑制の取組をしていただいているところでございます。
 そして、県の管理する河川についても、巡視等によりまして現場状況の随時の把握をしていただくなど、水の安全な流下や河川の適正な維持管理について取り組んでいただいてるところであります。
 市といたしましては、引き続き期成会や市政懇談会などにおきまして、様々な機会を通じて、河川管理者である国、県に、河道掘削、樹木伐開などの維持管理についての継続、強化を要望しますとともに、市の管理河川についても適正な維持管理に努めてまいりたいと考えております。
 続きまして、防災・災害対策の強化についてのうち、地震対策の中で能登半島地震の支援活動から本市の教訓になることについてという御質問にお答えさせていただきます。
 地震対策の中で、私どもが今回の能登半島地震に支援活動を行っている中では、物資の提供、そして職員の派遣、また派遣を現地にしなくても、こちらのほうから事前にITを使いまして、資料等や市の保有しているマニュアルなどを提供し、現地での制度設計に役立てていただいているという状況にあります。
 支援を行っていく中で感じている課題といたしましては、やはり今回の場合は1月1日という中で、休日、またそれも夕方から夜間に達するような状況の中で地震が発生した場合の職員の参集行動でありますとか、また倉敷市の場合でも通信が最初の状況で非常に難しい状況になったということがありますし、能登ではさらに通信の回復に時間がかかっているということがございました。ですので、通信が途絶した場合などの情報共有についての部分、市では真備の水害の後に衛星通信の電話なども増配備をしておりまして、そういうところについての準備も進めております。また、道が非常に陥没する等して、もともとの準備をしている担当の職員が配置できない場合などの避難所の運営体制という課題もあると思っております。
 そして、もちろん倉敷市からもトイレトレーラーを出したわけでございますけれども、トイレ、避難所等の衛生環境の問題、そして災害対応資機材の確保、そして今回も輪島市、珠洲市等、広域避難として1.5次、2次避難等をされておりまして、これらに対する課題など、様々な面での備えが必要だということが今回の地震でも分かっております。また一番大きなところは、やはり今回のように非常に大きな広域での災害の場合に、全国各地からの支援がなかなか来にくい状況にもあると、奥能登という地理的なものもあったかと思いますけれども、我々の南海トラフ地震の想定をいたしますと、やはりかなり広域で地震が発生するということで、そういうことへの備えなどが必要になってくると考えておりますので、そういうことなども踏まえながら、市の計画、備蓄計画などを進めていきたいと思っているところでございます。
 3点目といたしまして、平和行政の推進についてお答えいたします。
 憲法9条に対する市長の認識についてでございますが、我が国は戦後、世界の恒久平和を願い制定されました日本国憲法の下に、復興と今日の繁栄を築いてきたと考えております。
 現行憲法については、国民主権、平和主義、基本的人権の尊重の基本原則にのっとって制定されているもので、憲法第9条などに掲げております平和への理念は、国民の間に定着しているものでありまして、今後とも尊重されていくべきものであるというふうに考えております。
 その他の御質問につきましては、担当よりお答えを申し上げます。
○副議長(北畠克彦君) 仁科教育長。
◎教育長(仁科康君) 子どもの権利を尊重し、子育て支援の充実についての項目の正規教員の増員と少人数学級の推進についてのうち、35人学級の現状と課題についてでございますが、令和3年3月の公立義務教育諸学校の学級編制及び教職員定数の標準に関する法律、いわゆる標準法の改正を受け、小学校におきましては段階的に35人学級への移行が進められており、令和6年度は新たに第5学年が35人学級になる予定でございます。
 また、今後の課題といたしましては、学級数が増加することによる教員の不足や一部の学校における教室不足が懸念されると考えております。
 続きまして、30人学級へ進めるための課題と対策についてでございますが、学級数が増加することによる教員の不足や一部の学校におきましては教室不足が生じることが課題というふうに考えております。
 現在、小学校では段階的に35人学級へ移行しておりますが、中学校におきましては、35人学級への移行を国や県へ要望しているところでございます。倉敷市教育委員会といたしましては、中学校を含めた全学年の35人学級への移行が実現した後に、その成果や課題等を検証してまいりたいと思っております。
 続きまして、教員の定数改善と正規職員の増員を国に求めることについてでございますが、倉敷市教育委員会では、これまでも公立義務教育諸学校の学級編制及び教職員定数の標準に関する法律、いわゆる標準法の改正と、小・中学校の学級編制基準の引下げ等による教員の増員につきまして、岡山県教育委員会を通じて国へ要望してまいりました。今後も、中学校を含めた全学年での35人学級の実現に向けて、引き続き要望するとともに、新規採用教員を含め、正規教員の配置の充実を図ってまいりたいと考えております。
 次に、スクールソーシャルワーカーの配置についてでございますが、スクールソーシャルワーカーは社会福祉士等の資格を持ち、課題を抱える家庭と学校への働きかけや関係機関との連絡調整を行うなど、児童、生徒の悩みや課題が解決に向かうよう支援する役割を担っております。
 近年、悩みや課題を抱える児童、生徒が置かれた環境への働きかけの必要性の高まりから、倉敷市立小・中・高等学校へは、岡山県教育委員会より平成30年度からスクールソーシャルワーカーが全校に派遣されており、現在11名が定期的に家庭訪問を行うなど、必要な支援を状況に応じて行っております。
 倉敷市教育委員会では、スクールソーシャルワーカーと毎月の連絡会等で情報共有を行い、緊密に連携を図りながら、学校や児童、生徒の支援に努めております。
 今後も必要な支援が速やかに行われるよう、引き続き岡山県教育委員会に対してスクールソーシャルワーカーの拡充を要望してまいりたいと考えております。
 次に、ICT支援員の配置についてでございますが、倉敷市教育委員会ではICT活用による学習指導を充実させるため、小・中学校及び特別支援学校へ月に1回程度、ICT支援員を定期的に派遣し、授業準備の支援や授業中の児童、生徒への操作支援などを実施いたしております。
 また、ICT支援員が各学校で行った取組をまとめて、他の学校でも教員が閲覧できるようにすることで、広く周知を図っております。
 さらに、指導主事が学校を訪問し、授業支援ソフトの活用研修を実施することなども併せて進めているところでございます。
 今後も、引き続き支援員の派遣や指導主事が行う研修などの充実を図りながら、教職員の負担が軽減されるよう学校への支援を進めてまいります。
 最後に、子どもの権利条約の周知についてでございますが、子どもの権利条約は、世界の多くの児童が飢え、貧困等の困難な状況に置かれていることを鑑み、世界的な観点から児童の人権の尊重、保護の促進を目指したものであり、平成元年に国連で採択され、日本は平成6年に批准しております。
 倉敷市教育委員会は、子どもの権利条約について児童、生徒が学び、生活等に生かしていこうとする取組が大変重要であると考えております。児童、生徒は、小学校6年生の社会科や中学校3年生の社会科公民的分野で様々な人権について学ぶ中、子どもの権利条約について学習しております。
 また、教職員には、管理職や人権教育担当者の研修会等で令和5年に施行されましたこども基本法とともに子どもの権利条約について説明し、意見表明権を重視するなど、子供を権利の主体者として捉えることの大切さを周知いたしております。
○副議長(北畠克彦君) 渡邊企画財政局長。
◎企画財政局長(渡邊浩君) 物価高騰に対する施策につきまして、物価高騰による影響の認識についてでございますが、昨今全国的な賃上げの影響により最低賃金も上昇しているものの、一方で食料品価格やエネルギー価格などの高騰が市民生活、地域経済に大きく影響しているものと認識しております。
 次に、市独自の物価高騰対策についてでございますが、市民生活にエネルギー価格・物価高騰が大きく影響していることから、新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金を活用し、これまでに水道料金や給食費、LPガス料金の負担軽減策や省エネ家電の買換え促進のための購入費用の一部助成等の対策を行ってまいりました。
 これらの対策を行うためには多額の財源が必要であり、市が単独で行うことは困難であることから、国の物価高騰対策に向けた補助等について動向を注視しながら、効果的な施策を検討してまいりたいと考えております。
○副議長(北畠克彦君) 森市民局長。
◎市民局長(森吉晴君) 物価に見合った年金額を国に求めることについてでございますが、これまでも国に対しまして全国市長会を通じて持続可能で誰もが安心できる年金制度の構築を図るよう求めているところでございます。
○副議長(北畠克彦君) 藤原保健福祉局長。
◎保健福祉局長(藤原昌行君) 生活保護の増額と拡充を国に求めることについてでございますが、生活保護制度は生活に困窮する世帯に対し、その困窮の程度に応じて必要な保護を行い、健康で文化的な最低限度の生活を保障するとともに、自立を助長することを目的とした国の制度でございます。
 生活保護費の基準につきましては、国の審議会で検証、見直しが行われ、生活保護費として適正な額となっているものと認識しております。
 また、エアコン等の冷房器具の設置費用などに関する制度拡充につきましては、全国市長会を通じ、国に要望しているところです。
○副議長(北畠克彦君) 別府文化産業局長。
◎文化産業局長(別府正樹君) なりわいを守る施策についてのうち、市独自の物価高騰対策を求めるについてでございますが、市では中小企業者へのエネルギー価格・物価高騰対策として、今年度は省エネ設備更新に最大200万円を交付する支援を2期にわたり行うとともに、電気・ガス料金の負担軽減に最大40万円を交付する支援を実施してまいりました。
 このうち省エネ設備更新補助金制度につきましては、本年度の国の地方創生臨時交付金を活用して、次年度に繰り越す予算で第3期分を実施することとしています。
 なお、ゼロゼロ融資につきましては、引き続き国のコロナ借換保証の周知や相談への適切な対応に努めてまいります。
 また、農業者向けには、肥料費、種苗費などの高騰に対応するため、2月より最大40万円を交付する支援を開始しているところです。
 さらなる市独自の物価高騰対策の実施につきましては、今後の物価動向や地方への財源措置も含めた国の物価高騰対策の動向を引き続き注視してまいります。
 次に、中小企業振興基本条例についてでございますが、中小企業振興基本条例は、事業者はもとより、市、商工団体、金融機関など、そして市民がそれぞれの役割を担いながら中小企業の振興と持続的な発展に取り組むことを目指すものと認識しております。市といたしましては、第七次総合計画の市の施策における基本方針や商工業活性化ビジョンでお示ししている基本戦略に基づき、商工団体、金融機関などと連携して中小企業の支援に取り組んでまいります。
 条例の制定につきましては、引き続き検討してまいりたいと思います。
○副議長(北畠克彦君) 尾崎総務局長。
◎総務局長(尾崎英樹君) 続いて、公契約条例の制定についてでございますが、公契約条例は、地方自治体が公共工事などの発注に当たり、適正な賃金の額やその支払いが確実に履行されることなどを定めるもので、現在全国29自治体で制定されております。
 本市といたしましても、公共事業に従事する労働者の労働環境の改善は大変重要であると認識しており、これまでも国に準じて公共工事設計労務単価の引上げや、建設工事における最低制限価格基準率の見直しなど、労働者の労働環境を改善する取組を行っております。
 公契約条例の制定につきましては、今後も国や県の動向を注視するとともに、引き続き入札契約制度の改善に取り組むことで、労働者の労働環境の改善につなげてまいりたいと考えております。
○副議長(北畠克彦君) 渡邊企画財政局長。
◎企画財政局長(渡邊浩君) 消費税減税とインボイス制度のうち、消費税減税についてでございますが、令和元年10月に実施された消費税率10%への引上げは、社会保障と税の一体改革関連法に基づき、全世代型社会保障制度の財源となるもので、本市でも幼児教育・保育の無償化や国民健康保険、介護保険の負担軽減等に活用しており、消費税の減税はこのような施策に影響を与えるものと考えております。
 また、消費税の在り方につきましては、国で議論されるべきと認識しております。
 次に、インボイス制度についてでございますが、免税事業者から課税事業者になった場合の税負担の発生や事業者の申告に伴う事務量の増加などの影響があるものと認識しております。
 なお、市民の皆様が利用される行政サービスの利用料等へのインボイス制度による影響は、現時点ではございません。
 また、インボイス制度の是非につきましても、消費税の在り方と同様に、国で議論されるべきものと認識しております。
○副議長(北畠克彦君) 吉岡保健福祉局参与。
◎保健福祉局参与(吉岡明彦君) 感染症対策の強化についてのうち、保健所体制の充実、強化についてでございますが、新型コロナウイルス感染症対応での課題を踏まえ、国から、今後新たな感染症が発生した場合に備え、迅速かつ適切に対応できる保健所体制の整備が必要であると示されています。
 これを受けて、本市では岡山県等と連携を図りながら、感染症予防計画の策定を行っているところです。この計画では、新たな感染症の流行時において想定されている業務量に対応した必要人員数の検討も行っております。この検討結果を踏まえ、新たな感染症が発生した場合でも、保健所職員や保健所以外の職員の応援、業務の外部委託などを含めて対応できるよう、平時から関係部局と連携し、体制の強化に努めてまいります。
 続いて、18歳以下の子供へのインフルエンザ予防接種への助成についてでございますが、本市では、国により有効性、安全性が認められ、予防接種法で位置づけられた定期接種に対して、接種費用の公費助成を行っております。
 インフルエンザワクチンは、社会全体の流行を抑止するデータが十分にないとの判断により、平成6年に定期予防接種の対象外となりました。その後、高齢者への接種については、重症化予防の観点から平成13年に定期予防接種の対象となりました。しかしながら、子供の接種については、平成17年の国の検討会において、希望する場合に任意に接種することが適当であるとの結論が出され、現在まで定期接種に位置づけられておりません。このため、本市といたしましては、18歳以下を対象としたインフルエンザの予防接種について、国の定期接種における議論を注視してまいりたいと考えております。
 続いて、65歳以上の予防接種希望者への助成についてでございますが、本市では予防接種法で位置づけられた定期接種に対し、接種費用の公費助成を行っております。高齢者を対象とした予防接種では、インフルエンザと肺炎球菌のワクチンについて、接種費用の一部または全部を本市が助成しています。高齢者が現在任意で接種できるワクチンにつきましては、国の定期接種における議論を注視してまいりたいと考えております。
○副議長(北畠克彦君) 辻保健福祉局参与。
◎保健福祉局参与(辻一幸君) 令和6年度の介護保険料、介護報酬の改定が高齢者に及ぼす影響についてでございますが、本市の令和6年度の介護保険料につきましては、報酬改定の影響や高齢化の進展などによる介護サービス需要の増加のため、基準月額の増額をお願いしておりますが、介護保険給付費等準備基金の活用により急激な負担増とならないよう抑制を図っているところでございます。
 また、令和6年度の介護報酬の改定に当たっては、被保険者の保険料負担が過重とならないよう、国庫負担割合の引上げなどを全国市長会を通じて国に要望しているところでございます。
 今後も国に対し、被保険者の負担増につながらない確実な財政措置などにつきまして、引き続き要望してまいります。
○副議長(北畠克彦君) 藤原保健福祉局長。
◎保健福祉局長(藤原昌行君) 精神障がい者の医療、福祉の充実についてでございますが、その取組として、現在居宅介護の支援や生活の場の一つとして有効なサービスであるグループホームの充実を図るとともに、倉敷障がい者就業・生活支援センターを中心に、障がいの種類や程度、個々の能力、特性に応じた就業機会の拡大に努めています。
 また、医療費の助成につきましては、国の制度である自立支援医療において心身の障がいを除去、軽減するために必要な通院医療費の自己負担の一部が軽減されています。加えて、岡山県議会の令和5年9月定例会において、知事が精神障がい者に対する独自の医療費助成の導入を検討する考えを表明されましたので、本市としましては状況を注視してまいります。
○副議長(北畠克彦君) 早瀬教育次長。
◎教育次長(早瀬徹君) 学校給食の調理員の労働環境についてのうち、真夏の熱中症対策についてでございますが、調理場内にある調理員の休憩室には空調設備を完備しており、小まめに休憩を取るよう指導しております。
 今年度は、熱中症対策として首元を冷やすネッククーラーを常時使用できるように、1人当たり2個配付いたしました。また、午後の洗浄作業時に半袖Tシャツの着用を5月から10月まで試験的に導入し、多くの調理員から熱中症対策に効果があるとの意見を得ております。さらに、小型のファンを服に取り付けた調理用空調服を一部の学校で試験的に導入したところ、効果が認められたため、令和6年度当初予算案に調理用空調服の経費を計上させていただいております。
 なお、スポットクーラーの設置につきましては、ウエット方式の調理場においては、室内の空気を対流させることで床面の細菌を舞い上げることにもつながり、衛生管理を徹底させる観点からも望ましくないため、設置は困難と考えております。
○副議長(北畠克彦君) 藤原保健福祉局長。
◎保健福祉局長(藤原昌行君) 保育園の待機児童対策についてのうち、待機児童の現状についてでございますが、令和5年4月の待機児童数は令和2年度の98人から80人減少し、18人となっています。
 また、待機児童の定義には該当しませんが、特定の保育所等の利用を希望するなどにより、保育所等に入所できていない児童を加えますと、令和2年度は641人でしたが、今年度は330人となっており、大幅に減少しています。
 次に、小規模保育事業についてでございますが、ゼロから2歳児を対象とした小規模保育事業などの地域型保育事業の卒園児は、基本的に受入れ連携園で受入れをしており、保護者が受入れ連携園以外への入園を希望した場合、地域によっては入所調整に苦慮することもございますが、確実に入所ができるよう調整を行っております。
 保護者の利用希望に対応していくため、連携園以外の保育所等が積極的に3歳児の受入れができるよう、受け入れた園に対し運営費の加算制度を設けるなど、国等へ要望しているところです。
 また、地域型保育事業の卒園児に限らず、本市におきましては、これまでも3歳児の受入れに当たっては、満3歳から受入れ可能で、バス通園が可能な私立幼稚園の紹介や公立幼稚園での3歳児保育の拡大、保育の必要性に関係なく通園が可能な認定こども園への移行の推進などを実施しております。
 次に、認可保育所の新設、増設についてでございますが、これまで待機児童解消に向け、今後の少子化等の状況や年齢による保育需要の変化に対応していくため、認可保育所等の創設や定員増を行うほか、地域型保育事業の創設による施設整備や3歳児からの受入先として定員増を伴う認定こども園への移行や幼稚園での預かり保育の実施などに努めています。
 今後の施設整備につきましては、まずは老朽化が進む既存施設を計画的に整備することに重点を置くとともに、保育所だけでなく認定こども園や幼稚園などを含め、子供の発達状況に応じた保育が可能な施設を整えていくよう努めてまいります。
 次に、公定価格の引上げを国に求めよについてでございますが、保育士の処遇は国が定める公定価格において措置される仕組みとなっており、令和4年2月から収入を3%程度、月額9,000円程度引き上げる措置が導入されるなど、処遇改善制度の拡充や人事院勧告に伴う単価の見直しが行われてきたところです。
 保育士の処遇改善につきましては、自治体間での競争とならないよう、公定価格において措置されるとともに、物価高騰の影響を受ける施設の運営費についても十分に配慮される必要があると考えております。
 公定価格の単価改正等については、これまでも全国市長会等を通じ、国に対して要望しております。
 最後に、こども誰でも通園制度(仮称)に対する市の認識を問うについてでございますが、本市におきましては、国主導で進んでいる(仮称)こども誰でも通園制度につきまして、こども家庭庁主催の実務者検討会に全国の自治体代表の委員として出席し、現場の声を伝えるほか、各種の情報収集に努めたり、モデル事業実施の自治体や園の状況等についても把握しているところです。
 また、市内の民間の認可園が加盟する団体から、保育者不足の中でのこども誰でも通園制度は課題が多いため、市として慎重な対応を行うよう求められております。そのため、保育者不足であること、通常保育と一時的な保育は保育内容が大きく違うことなど、こども誰でも通園制度に関し、現場の職員が不安に感じていることなどを、関係団体や各園へ丁寧に聞き取りを行っているところです。
 本市としましては、2026年の制度実施開始に向け、今後も国等の動向を注視し、現場の声を聞きながら準備に努めてまいります。
○副議長(北畠克彦君) 辻保健福祉局参与。
◎保健福祉局参与(辻一幸君) 子育て支援についてのうち、18歳まで医療費の窓口負担の無料化を求めるについてでございますが、本市では昨年7月から補助対象を拡大し、入通院とも中学生までを公費負担としているところでございます。
 本市には補助率の課題があり、県の補助率が岡山市を除く県内他市町村が2分の1であるのに対し、4分の1に引き下げられており、補助率の復元につきまして、岡山県市長会など、あらゆる機会を通じて県に対し要望を行っているところです。
 また、全ての国民がどこに住んでいても安心して子供を産み育てることができるよう、ナショナルミニマムとして、国に対し全国市長会や地元選出の国会議員との市政懇談会を通じて、国による子ども医療費の助成制度の創設を要望しているところでございます。
○副議長(北畠克彦君) 早瀬教育次長。
◎教育次長(早瀬徹君) 次に、学校給食費の無償化についてでございますが、学校給食費の無償化につきましては、学校給食法第11条第2項には、学校給食における食材については保護者の負担とすると規定されております。
 また、学校給食費を無償化する場合、令和5年度の1食単価と児童・生徒数、1年間の給食回数を乗じて試算すると、小学校ではおよそ15億3,000万円、中学校ではおよそ8億8,000万円、合計24億1,000万円程度の財源が必要になると見込まれており、多額の財源が必要となることから、市において実施することは困難であると考えております。
 なお、学校給食費の無償化を国に求めることにつきましては、令和5年11月に中核市市長会として提言書を提出しております。
 次に、給付型の奨学金制度の拡充についてでございますが、倉敷市の給付型奨学金制度は、高等学校、大学、専修学校の学校種別ごとに奨学生の募集をしています。このうち高等学校につきましては、近年の応募状況を踏まえて、令和6年度の募集定員を6名から15名に拡大するよう本議会に関係予算を計上させていただいております。
 倉敷市教育委員会といたしましては、今後も経済的な理由により修学が困難となっている方に対して、充実した支援となるよう努めてまいります。
 次に、就学援助の費目の拡充についてでございますが、倉敷市での就学援助の給付内容は、学用品費、給食費、泊を伴う校外活動費、新入学学用品費、修学旅行費など、全ての児童、生徒が学校生活に必要とする費用を対象としているところでございますので、卒業アルバムなどは対象となっておりません。今後、他市の支給状況等を踏まえて研究してまいります。
○副議長(北畠克彦君) 藤原保健福祉局長。
◎保健福祉局長(藤原昌行君) 保育士の処遇改善のうち、配置基準の見直しにおける今後の取組についてでございますが、保育士の配置基準については長年見直しをされておらず、近年増加している子育てなどの不安や課題を抱える保護者対応に加えて、発達支援など特別な配慮を要する園児も増えている中、子供の安全確保や保育の質の向上のためには、配置基準の見直しによる保育士の増員は急務と言える状況です。
 このたび3歳児の配置基準は、子供20人に保育士1人から15人に1人に、4・5歳児の配置基準は、30人に1人から25人に1人へ改善するとの案が国から示されました。しかしながら、改正に係る内閣府令等の通知が遅れていることにより、地域の実情に応じて国からは当分の間、従前の基準により運営することも妨げないとする経過措置を設けることとされており、今後の対応について国の動向を注視してまいります。
 次に、放課後児童クラブについてのうち、待機児童の解消についてでございますが、これまでも小学校の余裕教室の改修や民間施設の確保により児童の受入れを進め、令和6年度には290人分の受入れ定員の増加を見込んでおります。
 また、放課後児童支援員の確保につきましては、その仕事の魅力を知っていただき、児童クラブでの就労につなげるため、広報紙に特集記事を掲載したほか、市ホームページに仕事の内容等を掲載しております。
 今後も保育を必要とする児童を可能な限り受け入れるため、児童クラブ施設及び支援員の確保に努め、入所希望者を最大限受入れできるよう努めてまいります。
 次に、指導員の育成の状況についてでございますが、本市ではこれまでも国の補助制度を積極的に活用し、支援の必要な児童を受け入れた際の職員の加配や、地域や学校との連携を図るための正規職員の配置などに対する加算に加えて、支援員のキャリアアップや賃金改善に対する加算を実施し、児童クラブで働く職員の処遇の改善に取り組んでおります。
 また、支援員等の資質の向上のため、障がいなど特別な支援を要する子供への関わり方や危険予測などの研修を実施しております。平成29年度から実施している作業療法士の巡回訪問では、異なった年齢の子供たちが安心して過ごすことのできる生活環境の整え方のアドバイスを行うなどしており、今後もこれらの取組を継続してまいります。
 次に、子供の貧困対策についてでございますが、子供の将来がその生まれ育った環境によって左右されることがなく、また貧困が世代を超えて連鎖しないようにすることが重要であると考えております。
 対象の子供を把握する方法につきましては、学校園及び保育所等との情報共有や子供の健康診査等の機会を活用することにより、支援が必要な子供の把握に努めております。
 具体的な取組につきましては、就学援助等の経済的支援、子供に対する学習支援や生活習慣改善を図る支援、並びに保護者に対する就労支援及び家計改善支援等を実施しております。加えて、現在本市が進めている複合的な課題を抱える世帯に対する重層的な支援体制も活用してまいります。
○副議長(北畠克彦君) 辻保健福祉局参与。
◎保健福祉局参与(辻一幸君) 平成30年7月豪雨災害についてのうち、被災者への見守り、相談支援の取組についてでございますが、これまで真備支え合いセンターが中心となり、1月末現在で延べ約4万7,820世帯を訪問してまいりました。現在も定期的に訪問を継続し、世帯が抱える課題に応じて、関係機関と連携し、必要な支援につながるように取り組んでいるところでございます。
 今後、被災者見守り支援室の業務は、重層的な支援を担う保健福祉局保健福祉推進課福祉支援連携室に引き継ぎ、真備支え合いセンターは、倉敷市社会福祉協議会真備事務所内に相談窓口を設け、引き続き一人一人に寄り添った支援を行ってまいります。
○副議長(北畠克彦君) 柳井総務局参与。
◎総務局参与(柳井一泰君) 防災・災害対策の強化についての地震対策についてのうち、活断層の想定外の活動の認識と地域防災計画の見直しについてでございますが、本市に影響する地震の被害想定では、現在のところ南海トラフ地震が最大規模でありますが、今後国や県等により被害想定が見直された場合は、地域防災計画に反映させたいと考えております。
 次に、備蓄物資についてでございますが、本市では岡山県及び県内市町村で構成する岡山県災害時相互応援連絡協議会が策定した緊急物資等の備蓄・調達(南海トラフ地震想定)についてに基づき倉敷市備蓄計画を策定しており、災害時には道路の寸断等により被災地域内の物流・流通機能等が3日間程度停止すると想定し、食料や飲料水、簡易トイレなどの必要な物資を令和7年度末までに確保することとしております。
 また、このたびの能登半島地震を受けて、避難生活に必要な用品や防災資機材を早急に備蓄する必要があると判断し、備蓄物資の購入に係る予算を令和6年度当初予算から2月補正予算に前倒ししております。
○副議長(北畠克彦君) 河村環境リサイクル局参与。
◎環境リサイクル局参与(河村泰宏君) 局地的な内水被害についての市の今後の対応についてでございますが、下水道による内水対策は、令和2年度に策定しました倉敷市雨水管理総合計画に基づき実施しております。本計画では、1時間当たり46ミリの降雨量を対象に浸水被害の軽減を目的としておりますが、令和4年8月21日にアメダス倉敷観測所におきまして1時間当たり48.5ミリの降雨量を観測し、また令和5年8月23日には児島地区におきまして10分間当たり19ミリの降雨量を観測するなど、局地的に激しい降雨が度々発生しております。今後、これらの状況などを踏まえながら、おおむね5年ごとの計画改定の中で検討してまいります。
○副議長(北畠克彦君) 亀山建設局長。
◎建設局長(亀山貴之君) 土砂災害対策についてのうち、崖崩れ防止に対する民地への補助制度についてでございますが、民地の崖崩れなどの土砂災害防止を目的とした本市の制度として、小規模急傾斜地崩壊対策事業があります。本事業は、県の事業として実施することができない人家が5戸未満の小規模な急傾斜地の崩壊による災害から市民の生命を守るため、市が事業主体となり受益者から事業費の20%の分担金をいただき、崩壊対策を実施するものです。
○副議長(北畠克彦君) 豊田環境リサイクル局長。
◎環境リサイクル局長(豊田浩二君) 気候危機打開についてのうち、市としてのCO2排出特性の認識を問うでございますが、温室効果ガスの一般的な排出構成としましては、製造業などの産業部門、自動車や鉄道による運輸部門、事務所や家庭による民生部門によるものが主なものとなっておりますが、本市の特性としましては、日本有数の工業地帯である水島コンビナートを有しており、産業部門からの温室効果ガス排出量が市全体の約8割を占めております。
 次に、大口排出事業者への規制の強化についてのうち、キャップ・アンド・トレード制度の導入を求めるについてでございますが、まずキャップ・アンド・トレードとは、CO2の排出事業者ごとに一定期間内で排出可能なCO2の上限を割り当て、事業者は上限を超えた場合には必要な排出権を購入し、また上限内にとどめた事業者はその差分を売却できる制度のことです。
 国は、令和3年に改定した地球温暖化対策計画において、CO2削減の政策の一つとしてキャップ・アンド・トレードをはじめとする脱炭素への手法を検討するとしており、現在も継続して環境省の審議会において政策実現への道筋などについて議論しているところです。本市におきましては、こうした国の検討状況を注視してまいりたいと考えております。
 次に、省エネ、再生可能エネルギーの促進を求めるでございますが、大口排出事業者である水島コンビナートでの取組としましては、まず本市で令和4年4月に水島コンビナートカーボンニュートラル研究会を設置し、官民連携の取組を推進してまいりました。その後、県とともに令和4年11月に立地企業や金融機関など計20団体で構成するカーボンニュートラルネットワーク会議を設立し、昨年3月に水島コンビナートのカーボンニュートラル実現に向けた取組方針を取りまとめ、さらに昨年6月に設立しましたカーボンニュートラルコンビナート部会では、脱炭素エネルギーの供給拠点整備などの検討を進めております。
 本市としましては、こうした水島コンビナートのカーボンニュートラルへの取組が本市産業部門の大幅なCO2排出削減につながるものと考えております。
 次に、市としての取組についてのうち、自治体による新たな再エネ電源の開発を求めるでございますが、本市における再生可能エネルギーの導入については、これまで太陽光発電設備の本市施設への導入や市民向けの補助制度を通じて家庭での太陽光発電の普及を図るとともに、水島清掃工場での廃棄物発電により本市施設へ電力を供給する自己託送などを実施してきました。
 新たな再エネの導入は、令和7年度に稼働予定の(仮称)倉敷西部クリーンセンターでの廃棄物発電を実施するとともに、高梁川流域市町で構成するカーボンニュートラル研究会でも調査研究しており、引き続きゼロカーボンシティに向けて検討してまいります。
 最後に、気候市民会議の設置を求めるでございますが、まず気候市民会議とは、無作為抽出により選ばれた市民が気候変動対策について話し合い、専門家から科学的知見を得ながら気候変動対策を提言する仕組みです。
 一方、本市では市民の皆様から御意見を伺い、各種施策に反映させる手法として、これまでに審議会委員の公募やアンケート調査、パブリックコメント、意見交換会やワークショップの開催など、様々な機会を設けて行政への参画を推進しております。
 今回御提案のありました気候市民会議につきましては、自治体での先行事例を研究してまいります。
○副議長(北畠克彦君) 答弁の途中ですが、ここで休憩いたします。再開は2時15分からの予定です。

            午後 1時59分  休 憩

            ~~~~~~~~~~~~~~~

            午後 2時15分  開 議
○副議長(北畠克彦君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
 別府文化産業局長。
◎文化産業局長(別府正樹君) 自然と共生した環境に優しいまちづくりについてのうち、原発ゼロに対する市の認識を問うについてでございますが、国は昨年2月に原子力利用に関する基本的考え方を改定し、その中において安全神話から決別し、安全性の確保が大前提という方針の下、安定的な原子力エネルギー利用を図るとしています。原発を含めたエネルギー政策については、国民生活や経済活動に関わる国の基幹政策であると認識しており、安心、安全の確保を大前提としたエネルギーの安定供給、経済効率性の向上、環境への適合の実現を図ることが重要であると考えております。
○副議長(北畠克彦君) 松浦文化産業局参与。
◎文化産業局参与(松浦宏君) 持続可能な農業振興についてのうち、市街化区域農地の固定資産税の引下げを求めるについてでございますが、農業振興のための農業経営支援として、税制による負担軽減のほか、補助金等による助成や金利優遇等による資金調達支援などを行っています。
 これらの直接的支援に加え、生産者の所得向上に向けた支援として、基盤整備事業やブランド力強化のための産地PR活動など、生産コストの軽減や付加価値の向上にも取り組んでいるところです。
 このように、総合的な農業支援を展開していくことが重要と考えておりますが、固定資産税につきましてはお答えする立場にございませんので、差し控えさせていただきます。
 続きまして、周辺の営農環境に悪影響を及ぼす耕作放棄地対策を求めるについてでございますが、本市においても農業者の高齢化による離農や後継者不足などの理由から、耕作放棄地が徐々に増えております。農地を有効に活用し、耕作放棄地の増加を防ぐためには、担い手が引き受けやすくなるよう、農地の整備や集積、集約を行い、農地利用の効率化を図る必要があります。そのためには、地域の耕作者や地権者の土地利用に関する合意形成が必要なことから、今後も引き続き農業委員会やJAなどの関係機関と連携し、地域の話合いの場を設けるなど、合意形成を支援し、耕作放棄地の発生防止に努めてまいります。
 続きまして、地産地消を推進し、市内での食料自給率向上を求めるでございますが、市内で生産される多くの農林水産品や食品についての理解を深め、地産地消を推進することは重要なことと考えております。そのため、県やJA、生産者等と連携し、倉敷市農業祭、いちご共進会などの事業を通じてPRに努めています。
 また、令和4年度からは市内産の米の消費拡大にもつながる取組といたしまして、米粉の普及啓発事業を行っております。
 今後もこれらの取組を進め、市内の農林水産品や食品の魅力を認識していただき、地産地消のサイクルを整えていくことで、市内産品の市内での生産と消費の拡大につなげてまいりたいと考えております。
○副議長(北畠克彦君) 尾崎総務局長。
◎総務局長(尾崎英樹君) 平和行政の推進についてのうち、戦争遺跡についてでございますが、本市では亀島山地下工場をはじめ、砲台や防空ごうなどの戦争遺跡につきまして、現在のところ市内11か所を確認しております。これらにつきましては、悲惨な戦争の教訓を今に伝える貴重な戦争遺跡と認識しており、戦争遺跡マップの配布や立て看板等の設置を通じて遺跡の周知を図っているところです。
 今後におきましても、本市が実施する平和啓発事業などにおいて戦争遺跡マップを有効に活用するなどにより、市民の皆様の平和意識の醸成に努めてまいります。
 次に、公務労働者の働き方についてのうち、職務に専念できる待遇を求めるについてですが、地方公務員法の改正を受け、令和2年度から倉敷市の非正規職員の多くは、週30時間の短時間勤務会計年度任用職員に移行しております。会計年度任用職員となったことにより、給与面では一定の条件を満たす場合、正規職員と同じく期末手当を支給するほか、例えば一般事務補助を業務とする職員の報酬を正規職員の大学卒の初任給に近い単価で設定するなど、制度移行に伴い大幅に処遇改善をしたところです。
 また、国の人事院勧告を考慮して、正規職員の給料を引き上げた際には、会計年度任用職員の報酬も引き上げており、さらに令和6年度からは一定の条件を満たす場合、正規職員と同じく勤勉手当を支給することとなりました。
 今後も、引き続き国の動向等を注視しながら、適切に対応してまいります。
 続いて、任期の無期限を求めるについてですが、本市では倉敷市職員任用規則第8条に基づき、当該任用された年度を含む5会計年度を上限として、前年度における人事評価結果等の勤務実績を考慮し、競争試験によらず選考により採用することができるとしております。これは国における選考の上限である3会計年度より長くなっております。総務省から示された事務処理マニュアルの中で、公募の機会を確保する必要があること、会計年度任用職員としての身分及び処遇の固定化などの問題を生じさせるおそれがあることなどが懸念されていることから、選考による再度任用の上限をなくすことは適当でないと考えております。
 次に、専門的、恒常的な職種は正規職員での採用を求めるについてですが、専門性が要求される業務に従事している会計年度任用職員については、多様化している業務の円滑な遂行や効率化において必要な職であると考えております。その一方で、正規職員が担うべき政策決定や事業の管理、運営などの職務内容とは、その性質や責任の程度が大きく異なっております。本市では、令和2年度の会計年度任用職員制度導入時に、総務省からの事務処理マニュアルに沿って正規職員と会計年度任用職員が担うべき職についての精査を行っており、今後も正規職員と会計年度任用職員との業務上の役割分担等を考慮した上で、適正な職員数の確保と配置を行ってまいります。
 次に、職場にジェンダー平等の視点をのうち、男性職員の育児休業取得率向上及び介護休暇を取りやすい環境づくりについてですが、性別に関わらず、職員が家事や育児、介護等に積極的に参加できる職場環境は、働き方改革やジェンダー平等の観点からも大変重要だと考えております。
 なお、本市の男性育児休業の取得率につきましては、令和4年度実績で一般行政職においては約50%となっております。
 本市における具体的な取組としましては、令和4年10月に改定した職員のための両立支援ハンドブックを活用し、仕事と育児や介護の両立ができるよう育児や介護に関する休暇制度等の周知を図るとともに、研修等の機会を捉えて管理職員も含めた職員の意識の醸成に努めているところです。
 最後に、意思決定の場への女性の登用率の向上についてですが、女性職員が意思決定の場においてその個性と能力を発揮して活躍することは重要であると認識しております。
 本市では、行革プラン2020や倉敷市特定事業主行動計画において、積極的な登用による女性管理職比率の向上に努めているところですが、本市の令和5年4月1日時点の課長級以上の女性管理職比率は9.63%にとどまっております。この要因といたしましては、課長級以上の管理職となり得る50歳代の職員に占める女性の割合が29.4%と低いことが上げられますが、近年は一般行政職の女性採用者の割合が約半数で推移しております。今後は女性の比率が高い年齢層が管理・監督職へ昇任する時期を迎えることから、キャリアデザイン研修をはじめとする能力育成の充実や、仕事と家庭の両立を促すための働き方改革の推進などを通じて女性管理職比率の向上に努めてまいります。
○副議長(北畠克彦君) 亀山建設局長。
◎建設局長(亀山貴之君) 公共交通の充実についてのうち、公共施設へのアクセスの利便性を求めるについてでございますが、水島緑地福田公園やライフパーク倉敷など、市内の主要な公共施設の近くには路線バス等の停留所があり、アクセスが可能となっておりますが、運行回数が少ない路線などもございます。
 本市としましては、利用者数の減少などにより路線の減便が進んでいることなどから、路線の維持や利便性の向上に向け、財政的な支援を行うとともに、施設利用者に分かりやすく運行情報を提供するなど、利用促進を図ってまいりたいと考えております。
 次に、地域循環型の公共交通の検討を求めるについてでございますが、本市といたしましては、倉敷市地域公共交通計画に基づき、コミュニティータクシー制度の普及、拡大に努めていくことで、交通不便地域にお住まいの方々への移動手段の確保を図っていきたいと考えております。
 なお、市が運営主体となって各地区内を循環するコミュニティーバスの導入につきましては、利用者数の見込み、運行コストなどの課題があると考えております。
 次に、65歳以上の市民へのタクシーチケットや運賃などへの助成を求めるについてでございますが、本市では高齢者をはじめとするタクシー利用者の負担軽減や利用促進を図るため、今年度プレミアム付タクシー券の販売を行いました。
 また、以前より65歳以上の高齢者や障がいのある方がコミュニティータクシーを利用する際に、市が発行する利用者証を提示された方を対象に運賃の100円割引を行っております。
 さらに、鉄道・バス事業者も高齢者を対象とした割安な定期券を販売しております。
 本市としましては、今後も高齢者の移動手段の確保に向け、必要に応じた支援を行ってまいります。
○副議長(北畠克彦君) 杉岡企画財政局参与。
◎企画財政局参与(杉岡知裕君) 公共施設個別計画についてでございますが、施設の複合化や建て替えの実施に当たりましては、安全、安心な施設とすることを最優先として、日頃利用者の皆様からいただく御意見や施設利用者アンケートなど、様々な御要望や御意見を参考に、整備する内容を検討しているところでございます。
 そして、今後も事業の推進に当たりましては、施設の利用状況や、公民館、憩の家、支所、庁舎など、施設の特性に応じて施設の利用者や地域の皆様などに対して整備方針などを説明する場を設けることも、それぞれで検討してまいります。
○副議長(北畠克彦君) 亀山建設局長。
◎建設局長(亀山貴之君) JR山陽本線等倉敷駅付近連続立体交差事業についてでございますが、連続立体交差事業は多数の踏切除却を一挙に行い、踏切渋滞を解消して、都市交通を円滑化するとともに、踏切事故をなくし、交通の安全性向上を図ることができます。
 また、倉敷みらい公園への円滑な避難経路を確保するなど、都市防災機能の向上を図り、さらに鉄道により分断された南北市街地の一体化を促進するためにも重要な事業であります。
 現在の倉敷駅周辺では、土地区画整理事業などのまちづくりが着実に進んでおり、連続立体交差事業の必要性はますます高まっております。
 引き続き、事業主体である県や関係機関と事業の推進に向けて協議を行ってまいります。
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