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原田 龍五 議員
令和6年第2回倉敷市議会(第1回定例会) 3月4日(月) 本会議 質問
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内容
会議録
令和6年第2回倉敷市議会(第1回定例会)
3月4日(月) 本会議 質問
未来クラブ
原田 龍五 議員
1 本市の農業施策について
2 防災について
◆37番(原田龍五君) (拍手) 未来クラブの原田 龍五でございます。
今議会には、2つの項目を質問通告させていただいております。
質問に先立ち、日本中が1年のうちで最も和やかな時間を過ごしていた本年元日の夕刻発生した能登半島地震により、お亡くなりになられた方々に心より哀悼の意を表しますとともに、被災された皆様にお見舞いを申し上げます。
地震発生から2か月余り経過いたしましたが、元日から災害対応を続ける自治体職員の苛酷な長時間労働の実態が明らかになってきております。被害が大きかった石川県内では、輪島市で管理職を除く事務職の正規職員計218人のうち、1月の時間外勤務が過労死ラインとされる100時間を超えた職員が167人、約77%に達し、時間外勤務の平均も約148時間と、過労死ラインを大きく上回っています。穴水町においては集計中とのことですが、町総務課の担当者によると、1月の時間外勤務が100時間を超える職員はざっと8から9割と言われ、同じく集計中の珠洲市においては、1月中旬まで職員全員ほぼ休めていない異常な働き方になっていると。また、能登町は、100時間超えはかなりいると説明され、七尾市では100時間超えの職員が471人中128人、約27%、時間外勤務は平均約84時間だったそうです。現在では、能登の各市町とも、避難者が当初より減少し、対口支援の応援職員も入っているため、2月の時間外勤務は、1月より減っていると言われています。
平成30年の西日本豪雨災害時において、発災当初は24時間対応が迫られる業務が多く、苛酷だった日々を今思い起こされる職員も多いかと思います。本市職員の皆様の御尽力と、多くの自治体から派遣いただいた職員の方々の御支援により、今日、豪雨災害の被災者が、ほぼかつての日常を取り戻すことができていることに、改めて感謝申し上げます。
今後、能登の復興には長い期間かかると想定されております。復興に向けて災害対応の業務も刻々と変化をしていきます。本市は地震発生直後から、支援物資調達・搬送、職員派遣等と様々な要請に速やかに応えてきておりますが、今後も引き続き息の長い支援に努めていただきますようお願いいたします。
それでは、通告いたしております2項目について、順次一問一答の方式で質問させていただきます。
まず1項目め、本市の農業施策について3点お伺いいたします。
食料危機、食料安全保障という言葉を見聞きして何年になるでしょう。2年前に世界の穀倉地帯と言われるウクライナへロシアが軍事侵攻し、流通網が断たれ、小麦価格が高騰し、またエネルギー価格も高騰したため、以降、我が国においても、円安の影響も重なり食料品の価格は高騰し続けております。仕入価格や物流コスト、人件費等、生産コスト上昇分が販売価格に転嫁できる業種については、今後も事業の持続可能性はありますが、卵、牛乳、米についてはどうでしょう。
卵の価格は、私の記憶では60年前、白色レグホン種の卵は1個10円から20円でした。令和4年10月に本市の養鶏場で、全国シーズン初の鳥インフルエンザが発生し、およそ73万羽の鶏とアイガモが殺処分されるまで、60年間もその価格が維持されてきました。現在は供給不足となり、1個当たり20円台後半から35円程度の価格のようです。
牛乳についてはどうでしょう。コンビニで買う500ミリリットルの水2本と、ほぼ同額が牛乳1リットルの価格です。北海道で4,500頭を飼養する日本一の牧場が、トウモロコシを含む配合飼料や干し草をアメリカからの輸入に依存していたため、今、その価格が5割以上高騰し、経営危機に陥っていることがNHKの特集番組で放送されていました。生産コスト抑制のために規模拡大を推し進め、飼料を過度に輸入依存したことの反省を、かつての農林水産事務次官が語っておられました。
さて、米はどうでしょう。本日は、議長の許可を得て、資料2部と白米を茶わん2杯分準備させていただきました。
農林水産省が本年1月にまとめられた稲作の現状とその課題についてを拝見しますと、我が国の水稲作付農家数は、平成27年からの5年間で約25%減少し、一方では、大規模層は増加。主業農家──農業所得が主で65歳未満の農業従事60日以上の者がいる農家──の割合は依然として低く、令和2年度において12万7,000戸、水稲作付農家数の約18%となっております。また、水稲の収穫量は、ピークの昭和42年の1,426万トンから令和4年は727万トンへとほぼ半減。作付面積は、ピークの昭和44年の317万ヘクタールから令和4年は136万ヘクタールと大幅に減少しています。
私が最も危機感を覚えるのは、我が国農業を支える基幹的農業従事者──農業就業人口のうちふだん仕事として主に自営農業に従事している者──の高齢化が進行していることであります。令和2年において、基幹的農業従事者数は全国で136万人で、平均年齢は67.8歳でありますが、この136万人の51.2%の69万6,000人が70歳以上であり、60歳から69歳は39万3,000人で全体の28.9%です。国内で生産される農産物の約半数が中山間地域で生産されていること、またその中山間地域において基幹的農業従事者の平均年齢が極めて高いことは、国内自給力の急速な低下が懸念されます。
米について、平成25年6月14日閣議決定された日本再興戦略において、今後10年間、令和5年までに全農地面積の8割を担い手に集積し、担い手の米の生産コストを平成23年全国平均から4割削減する政府目標を設定されています。担い手については、認定農業者のいる15ヘクタール以上の個別経営体、あるいは米の販売金額が1位となる稲作主体の組織法人経営体──集落営農法人も含んでおりますが──とし、生産コスト4割削減については、平成23年全国平均60キログラム当たり1万6,001円を60キログラム当たり9,600円に削減するという目標であります。
資料1を御覧ください。
令和4年産米の作付規模別生産コスト60キログラム当たりの全国平均が示されております。国が目標としてきた生産コスト削減はどうなっているでしょう。15ヘクタールから20ヘクタール未満の経営規模では、我が国の最も生産コストの低い規模よりも1,200円ほど高くなっておりますが、米の販売価格は、品種によって辛うじて生産コストを上回っています。令和5年産米は、肥料費、農薬剤費、光熱動力費、諸材料費、農機具費等が高騰しましたから、より生産コストは高くなるものと見込んでおります。本市の稲作農家の最も多い規模である0.5ヘクタール未満、1ヘクタール未満では、いずれも人件費を0円としても、60キログラム当たりの米価を生産コストが上回っている状況であります。
これからも、担い手が食料生産する営農を継続していくためには、生産コストに見合う農業経営を実現させる必要があると考えますが、市として、どのような方策があるのか、お示しください。
○議長(中島光浩君) 松浦文化産業局参与。
◎文化産業局参与(松浦宏君) 原田 龍五議員さんの御質問にお答えいたします。
担い手が営農を継続するためには、農地を集積、集約することにより、生産量の増加と生産コストの低減を図ることが必要です。そのため、農地の集積、集約に向けて地域の耕作者や地権者の間で、5年後、10年後を見据えた地域の将来の農地利用の姿に関する合意形成を図る必要がございます。
なお、現在国会に提出されている食料・農業・農村基本法の一部を改正する法律案におきまして、合理的な価格の形成が盛り込まれているところでございますので、生産コストの増加分をどのように農作物の販売価格に反映していくのかの観点も含め、引き続き国の動向を注視してまいります。
○議長(中島光浩君) 原田 龍五議員。
◆37番(原田龍五君) 農地の集積、集約を図って、地域ごとの農地利用計画を作成することが急務であることは、私も同様の認識であります。必要となる地域の合意形成については、農家主導で話合いの場を設けることは難しく、耕作者や地権者の意見を集約し、合意形成を図ることは容易なことではありません。
地域の合意形成を促し、地域ごとの農地利用計画を作成するまで、市はどのように関わっていくのか、どのように取り組んでいくのか、お示しください。
○議長(中島光浩君) 松浦文化産業局参与。
◎文化産業局参与(松浦宏君) 地域の合意形成を図るためには、関係者が集まり、地域の現状、課題、耕作者や地権者の意向を整理し、話合いの内容を深めていく必要がございます。そのため、市では、農業委員会の協力を得ながら農業者等の参加者を募って、地域の話合いの場を設けています。
話合いの場では、現在の耕作状況を見える化した地図、農業委員、農地利用最適化推進委員が中心となって収集した農地の出し手や受け手の情報及び農地の整備や農地の集積、集約に関する国等の支援策や優良事例をお示ししているところでございます。
これらの情報提供に加えまして、市の職員が調整役となって、話合いによる成果の具体化が図られるように支援を行っているところでございます。
○議長(中島光浩君) 原田 龍五議員。
◆37番(原田龍五君) 地域の農業委員さんや土木委員さん等々の御協力を得ながら、地域での話合いの場が設けられました。非常に有益な会だったと思いますけれども、やはり今の就業者の年齢等々を考えますと、遅くとも3年ないしは5年以内に地域の農地利用計画を作成しなければ間に合わないのかなと思っております。
また、地域によっては、圃場整備を進めることも必要かと思いますので、今後とも、どうか引き続き一層の御尽力をお願いしたいと思います。
○議長(中島光浩君) 原田 龍五議員、この際申し上げます。
質問の途中ですが、ここで休憩いたします。再開は11時15分からの予定です。
午前11時 1分 休 憩
~~~~~~~~~~~~~~~
午前11時15分 開 議
○議長(中島光浩君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
37番 原田 龍五議員、質問項目1番から再開してください。
◆37番(原田龍五君) では次に、米粉製粉機の活用について、まずは現在までの活用実績、利用状況をお示しください。
○議長(中島光浩君) 松浦文化産業局参与。
◎文化産業局参与(松浦宏君) 米粉製粉事業は、昨年10月24日の運用開始以来、多くの市民の皆様に御利用いただき、利用申請件数は3月1日までで739件、お預かりしたお米は約1,850キログラムとなっております。
利用者の方からは、休日に子供と一緒にお菓子を作って楽しんだ、揚げ物がおいしくできたなどの御意見をいただいており、御家庭で米粉を有効に御利用いただいているものと感じております。
○議長(中島光浩君) 原田 龍五議員。
◆37番(原田龍五君) 739件、1,850キログラムは約31俵ということです。米粉製粉機導入時に掲げられた市内産米の需要拡大や地産地消への推進の旗は、今どこにあるのでしょうか。
今後においては、地産地消につながる活用をすべきと考えます。既に市内において米粉商品を製造しておられる業者の方々については、市内産米の製粉については、現在の制約があります。
倉敷市民で、かつ3キログラム以内というこの制約を緩め、若干の手数料をいただき、必要量を製粉してあげること、またレシピ研究や商品開発・普及活動に協力していただけるパン屋さん、お菓子屋さん、料理屋さん、大学や学校の料理クラブや市民グループには、必要量の市内産米を市が買い上げ、製粉して研究費と併せて提供する等ぐらいのことは必要と考えますが、市として、真に地産地消につながる米粉製粉機の今後の活用についてどのようにお考えか、お示しください。
○議長(中島光浩君) 松浦文化産業局参与。
◎文化産業局参与(松浦宏君) 現在、米粉製粉事業で受け付けているお米の中には、申請者御自身で収穫されたお米もあることから、倉敷市産の米の消費にもつながっているものと理解しておりますが、倉敷市産の米を特定して利用することがなかなか難しいことから、利用者が減少しないよう検討が必要と考えております。
また、米の消費拡大、地産地消に向けて、まずは市民の皆様に御家庭で米粉料理を楽しんでいただき、米粉の需要拡大を図ることが肝要と考え、御家庭での御利用を対象に製粉を行っているところでございます。
一方で、要望があった学校や公民館等で米粉料理講座を実施している団体に対しましては、市民への引渡しに支障がない範囲で米粉の提供を行っております。今後は学校や公民館等へさらに周知し、普及を図ってまいります。
今後も米粉製粉機を有効に活用し、倉敷市産の米の消費拡大、地産地消の推進に努めてまいります。
○議長(中島光浩君) 原田 龍五議員。
◆37番(原田龍五君) 今、私が提案しました今までの制約をちょっと緩めたりする、そういったことはお考えにないですか。
○議長(中島光浩君) 松浦文化産業局参与。
◎文化産業局参与(松浦宏君) 事業者にも提供したらよいのではないかという御指摘に関しましては、先ほどお答え申し上げたとおり、まずは市民の皆様に御家庭で楽しんでいただくということを一番に考えておりますので、そちらを優先させていただきたいというふうに考えております。
○議長(中島光浩君) 原田 龍五議員。
◆37番(原田龍五君) こういう状況を続けて、まさに米粉製粉機を導入したときに、米の需要拡大とか地産地消を推進するという大きな旗はどこへ置かれているのですか。
約1,850キログラム、この程度の需要があったこと、またこれから先もこの程度で続けていく、そういうお考えですか。
○議長(中島光浩君) 松浦文化産業局参与。
◎文化産業局参与(松浦宏君) 御指摘のありました今の量が十分かどうかという点も含めまして、今後の方針につきましては、引き続き検討してまいりたいというふうに考えております。
○議長(中島光浩君) 原田 龍五議員。
◆37番(原田龍五君) 今のやり方だと、3キログラム持ってこられる市民の方々の米を1回製粉したら、品種も違ったりするので掃除に相当な時間がかかっているでしょう。ここから先は、倉敷市が倉敷市産米を買い上げて、若干の手数料はいただきながらでも必要とされる方に提供する。連続して同じ品種の米であれば、何時間もずっと製粉を続けられるわけでしょう。生産効率が高くなりますよ。今だって相当待っていただいているわけでしょう。それだけでも、さらなる需要拡大が見込めます。それから、まだまだレシピ開発とか、市民の皆さんにいろんな形で、クッキーであるとかシフォンケーキであるとかパンであるとか、そういうものに触れてもらう機会を設けなくてはいけないと思うんです。
やはりレシピ開発や研究費に幾らか投資していくことを考えていかないのであれば、もう旗を下ろしてください。地産地消を語るのは、もう本当に情けないと思いますよ。そのぐらいの意気込みを持ってやっている事業だとおっしゃっていただきたい。いかがですか。
○議長(中島光浩君) 松浦文化産業局参与。
◎文化産業局参与(松浦宏君) 御指摘の点ですけれども、米粉製粉事業だけではなくて、例えば、くらしきこめっ子プロジェクトでホームページを開設しまして、市内の小・中学校の児童、生徒、その保護者を対象とした啓発パンフレットの配付ですとか、くらしき作陽大学と連携した米粉レシピの開発ですとか、市内事業者が取り扱う米粉商品を一堂に集めて販売する倉敷こめこマーケット等といったイベントにつきましても、来年度以降も引き続き実施してまいりたいと考えており、引き続き地産地消、米の消費拡大に向けて推進してまいりたいというふうに考えております。
○議長(中島光浩君) 原田 龍五議員。
◆37番(原田龍五君) いろんなレシピ開発もされているということだし、米粉フェアなんかも、もう少し機会を増やしていただくような、そんな取組をぜひともやっていただきたいと思います。この点については、もうこれ以上申し上げません。
茶碗2杯の御飯が冷めてしまいましたが、軽く上品によそった2膳の御飯ですが、ほぼ米1合、約150グラムを炊いたものです。皆さん、2膳分のこの1合の米の原価がどのぐらいかお分かりでしょうか。びっくりしないでください。市内の店舗で税込み10キログラム4,000円だったとするなら、この2膳で60円です。1膳30円です。精米すると1割がぬかとなりますので、60キログラムの玄米は54キログラムとなります。精米した10キログラム4,000円の米は、54キログラムで2万1,600円となります。1合の米、この2膳の米、60円は安過ぎませんでしょうか。仮に1合の米60円が10円上がると、10キログラム4,000円の米は約4,667円となります。
全ての商品について言えることですが、生産者から消費者までの流通過程をよりすっきりさせること、まさに地産地消の推進が、生産者、消費者双方の利益になることを再認識しておきたいと思います。
貿易の自由化を見据えて、国は生産規模の拡大とコスト抑制を目指し、我が国の農業者の体力強化を図ろうとしておりますが、世界の耕地面積は地球温暖化に伴い大きく減少し、熱波や寒波や気候変動の脅威にさらされる中、食糧の安定生産はままならぬ状況の中、輸入の安定確保も困難になってきつつある中、我が国は、食糧と同様に家畜用飼料等の自給率・自給力強化にも取り組むべきではないでしょうか。
飼料用トウモロコシ一つを例に挙げても、主要な生産国アメリカにおいて、その生産量の約4割がバイオエタノールの生産に利用され、価格も高く、さらに需要は伸びていくとされています。世界1位の人口を抱えるインドでは、ベジタリアンの貴重なたんぱく源として牛乳の生産量が増大し、今後は飼料を輸入に頼る見込みであること。中国でも、酪農や養豚の規模が拡大し、干ばつによる国内生産の縮小にもよって干し草等も含め、断トツの輸入国になっています。世界での生産量が減少し、需要は伸びていく中、国内畜産農家の生産コスト高は見えており、適正に価格転嫁されなければ、我が国の畜産業は衰退してしまいます。我が国の農政に対して悶々たる思いがありましたので、少し吐き出させていただきました。
2項目めに移ります。防災について2点お尋ねいたします。
まず、災害備蓄品について、発災時を想定した食料や飲料水など災害備蓄品について、本市が備蓄している品目や数量、保管場所をお示しください。
○議長(中島光浩君) 柳井総務局参与。
◎総務局参与(柳井一泰君) 本市における災害備蓄品についてでございますが、令和3年9月に改定した倉敷市備蓄計画により、食料、飲料水、簡易トイレ、生理用品、乳児・小児用紙おむつ、粉ミルクなど、21品目を備蓄する計画としております。
備蓄量につきましては、災害時には道路の寸断等により、被災地域内の物流・流通機能等が3日間程度停止すると想定し、食料や飲料水などを、令和7年度末までに確保することとしております。
現在の備蓄量は、食料21万6,000食、飲料水500ミリリットルのペットボトル15万2,000本などとなっており、令和7年度末までに、食料30万食、飲料水30万本などの目標備蓄量を確保する見込みとなっております。
また、保管場所についてでございますが、阿津防災備蓄倉庫と現在整備中の有城防災備蓄倉庫や各支所のほか、災害によっては職員が直ちに避難所運営に関われない場合なども想定して、緊急用の食料などの物資を避難所となる小学校、中学校、公民館等に備蓄しております。
○議長(中島光浩君) 原田 龍五議員。
◆37番(原田龍五君) ここで、ヒアリングのときにもきちっと伝えておいたんですけれども、すぐ使える小・中学校、公民館等々への備蓄量、これをお尋ねしていたんですが、お答えがなかったんですけれども、そこについてもう一度お答えください。
○議長(中島光浩君) 柳井総務局参与。
◎総務局参与(柳井一泰君) 避難場所となる小・中学校の備蓄量でございますが、備蓄保管庫ということで、令和2年度から設置しております小学校、中学校、公民館、公園とか、最近は高等学校などにも設置しておりまして、約150か所になっております。
備蓄品目は、毛布であるとか飲料水、それから食料は乾パンであるとかアルファ化米、発電機、ガスボンベなど、15品目を保管庫のほうに保管しております。
○議長(中島光浩君) 原田 龍五議員。
◆37番(原田龍五君) 市もローリングストックの考え方で備蓄されておりますかね。
今、乾パンやアルファ化米などの食料を備蓄ということも伺ったのですが、避難時には、どんな天候下でも食しやすいものを選択すべきではないでしょうか。
これは、平成30年の豪雨災害時にも気づかれたことではなかったかなと思うんですけれども、やっぱり栄養を取って睡眠を取る、ぐっすり眠ること。それから、トイレ環境を整備する。お風呂なんかもあれば、なおさらいいことですけれども、どんな天候下であっても食しやすいものを選択していく。避難用の非常食として流通しているものは、結構単価的に高いと思うんですよね。それよりはレトルト食品であったりインスタント食品であったり、市民の皆さんが日常的に口にされているもので食べやすいものに少しシフトを変えていくべきじゃないかなと思っていますが、令和7年度末に向けて総量をそろえられるということなので、その点について現段階での検討状況をお示しください。
○議長(中島光浩君) 柳井総務局参与。
◎総務局参与(柳井一泰君) 食べやすいものを備蓄してはどうかということでございますが、やはり賞味期限等の問題もありますので、なかなか難しい面はありますが、ふだんから食べ慣れたものが一番いいと思います。賞味期限が近いものは消費するようにしておりますし、アルファ化米が一般的ではありますが、今後は備蓄品もできるだけ、食べやすいものの備蓄を、新しい製品もどんどんできておりますので、そういったものを少しずつそろえるようにはしております。
今後、検討してまいりたいと思います。よろしくお願いします。
○議長(中島光浩君) 原田 龍五議員。
◆37番(原田龍五君) 今後、検討ということなんですが、ローリングストックしていくというのは、賞味期限が切れそうになっていくものから買い足して消費していくということの繰り返しになると思うんですよね。期限切れになった食品をどう扱うかということなんですけれども、乾パンが賞味期限切れになりそうだ、あるいはアルファ化米が期限切れになりそうだ。これは従来の方法であると、乾パン、アルファ化米は欲しくないんですね、私は。かえって、レトルト食品であったりインスタント食品であれば、賞味期限切れになっても原価でいただけるのなら、それを買います。この賞味期限切れの商品をどう扱うかということも、今後の検討課題としていただいて、できれば、どんな気候の中にあっても食しやすいものを選択していく。しかも、単価は安いはずですから、そういった検討を今後十分していただくように、お願いしておきたいと思います。
最後に、市民への啓発についてお尋ねいたします。
地域の防災力を高めるためには、市民一人一人の防災意識の向上が欠かせませんが、啓発が不十分と感じております。
教育委員会では、児童、生徒の防災教育に力を入れていると聞いていますので、その学んだ内容について、環境学習の成果等も含め、地域へ学習発表するなどして、市民への啓発活動に生かすことはできないでしょうか。お答えください。
○議長(中島光浩君) 伊東市長。
(市長 伊東 香織君 登壇)
◎市長(伊東香織君) 防災学習ということで、教育委員会の範囲のみならず、市の考え方でございますが、真備の災害の教訓を踏まえまして、防災教育が非常に大事だということを、みんなが認識しております。それゆえ、倉敷市立の学校では防災教育といたしまして、小学校3年生と5年生で、自分の命は自分で守ることを狙いとした自助を中心とした学習、これは令和2年度からで、全校が年間で3時間以上。そして中学校2年生では、令和4年度から、全校が同じく3時間以上。こちらは自助に加えまして、災害時に家庭、地域のためにも自分たちができる活動を考えていく共助の視点も持ってもらえるように、取組をしているところでございます。
そして、これは防災教育ということで、学校で学ぶということだけでなく家に持って帰って、保護者や家族と一緒に避難経路等を確認したり関心を高めるということ。それからこのような学校で学んだことを、中学校の生徒会執行部が防災ハンドブックとしてまとめて、それを公民館を通じて地域の方々に配布してもらうような事例も出てきておりますので、学校教育から地域の防災の普及につながることも大きな一つの狙いとしているところでございます。
教育委員会とも一緒になりまして、市内の防災教育全般にわたりまして努めていくということで、取り組んでいきたいと思っております。
○議長(中島光浩君) 原田 龍五議員。
◆37番(原田龍五君) 了解いたしました。
実はコロナ禍以降、小・中学校と地域の関係が希薄になっているように見受けられます。これまで地域に開かれた学校づくり、あるいは子供たちは地域と家庭と学校で育てるものとした方針には、変更ございませんか。教育長、御答弁いただけたらと思います。
私がちょっと申し上げたのは、教育委員会からの押しつけはできないものと思っておりますが、地域から直接児童会や生徒会に申し入れる以外に手はないのでしょうか。教育長のほうから御答弁いただけたらと思います。
○議長(中島光浩君) 仁科教育長。
◎教育長(仁科康君) 地域連携ということで、地域の皆様のお力をお借りして、人と人とのつながりを大切にし、学校教育を進めていくことは、非常に大切なことであるというふうに認識いたしております。
今後、学校現場における働き方改革というようなこともございます。こういったことと両立を図るために、どのような方法ができるかということを、しっかり検討してまいりたいというふうに思っております。
○議長(中島光浩君) 原田 龍五議員。
◆37番(原田龍五君) 能登半島地震に関わる報道番組を見る中、石川県七尾市の恵寿総合病院のことを知りました。2重のBCM、BCPにより1月1日から医療に必要な水を確保し、免震建築棟で救急、手術、分娩、検査などをフル機能で維持しながら、1月11日までに耐震建築棟で損傷の大きかった5病棟も、職員、建設業者、設備業者が一丸となって、極めて早い復旧を実現されています。一部には、恵寿総合病院は損傷が少なくてラッキーという論評もありますが、お金をかけて備えをしてこられたこと、発災後は地域医療支援病院として、医療を止めないという不退転の決意で創意工夫してこられた結果であることを強調したいと思います。
BCPとBCMは、いずれも緊急事態発生時に事業を停止させないために構築するもので、BCP、事業継続計画とBCM、その計画を含む運用管理を指しております。我が国において、BCP、BCMの策定率が遅れていると言われる中、本市が災害時に物資提供などの協定を交わしている企業のBCP、BCMの策定状況が気がかりとなっております。今回は通告いたしておりませんが、南海トラフ地震発生時にも十分対応できるよう、周到な訓練やBCP、BCMの見直し等にさらに御検討いただくようお願い申し上げ、質問を終わります。
誠に御清聴ありがとうございました。(拍手)
ご利用について
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