録画中継

令和6年第2回倉敷市議会(第1回定例会)
3月4日(月) 本会議 質問
日本共産党倉敷市議会議員団
田口 明子 議員
1 社会保障の施策充実を求めて
2 市民の健康を守るために
3 選挙の投票率向上に向けた取り組みについて
◆9番(田口明子君) (拍手) 日本共産党倉敷市議会議員団の田口 明子です。
 通告に従いまして、一問一答にて3項目質問いたします。どうぞよろしくお願いいたします。
 1項目め、社会保障の施策充実を求めて2点伺います。
 まず1点目、国民健康保険事業についてです。
 国民健康保険は、かつての農林水産業者や自営業者が主流の時代から、年金生活者や非正規労働者が多く加入する保険へと変わってまいりました。国保はほかの健康保険制度に比べて、相対的に加入者の年齢構成が高いため、医療費水準が高く、所得水準が低いことなどの構造的な課題を抱えております。そのため、極めて脆弱な保険制度であり、国や地方自治体の支援が欠かせないということは言うまでもありません。
 そこで伺います。国民健康保険事業について、本市の認識をお聞かせください。
○副議長(北畠克彦君) 辻保健福祉局参与。
◎保健福祉局参与(辻一幸君) 田口 明子議員さんの御質問にお答えいたします。
 国民健康保険制度は、加入者が疾病、負傷、出産などに関して必要な給付を受けるために収入などに応じて保険料を納め、医療費を負担し合う相互扶助の制度であり、国民健康保険事業は、誰もが安心して医療を受けるための社会保障制度として重要な役割を担う事業であると認識しております。
○副議長(北畠克彦君) 田口 明子議員。
◆9番(田口明子君) 次に、子供の均等割保険料について伺います。
 国民健康保険は、ほかの健康保険と違って、均等割、各世帯に定額でかかる平等割という、健保にはない保険料賦課の仕組みがあります。我が党は、かねてから均等割保険料の負担軽減と、せめて国保料は協会けんぽ並みに引き下げることを求めてまいりました。
 本市における均等割額は、子供であっても1人当たり年額3万5,280円かかります。子供が生まれれば、その瞬間から保険料がかかることになります。均等割保険料は、まさに人頭税としての性質を持つものです。
 資料1を御覧ください。
 これは、国保料と協会けんぽ保険料との比較です。国保料の負担額は年間、協会けんぽの約2倍になります。家族に被保険者が増えると、グラフのこの緑色の負担額が増えることになります。子育て中などの多人数世帯ほど保険料の負担が重くなる仕組みとなっております。
 子供の均等割保険料について、本市の認識をお聞かせください。
○副議長(北畠克彦君) 辻保健福祉局参与。
◎保健福祉局参与(辻一幸君) 国民健康保険料は、所得にかかる所得割、世帯にかかる平等割、被保険者1人当たりにかかる均等割で計算されています。
 現在、国の制度としては、子供を含む被保険者の数が多い世帯のほうが受益が大きいことから、被保険者の数に応じて受益に見合う負担をしていただく仕組みとなっております。
○副議長(北畠克彦君) 田口 明子議員。
◆9番(田口明子君) 未就学児の均等割の保険料を廃止する場合に必要な財源について伺います。また、子供の均等割の廃止を求めたいと思います。
 昨年度の4月から、国による未就学児にかかる国民健康保険料の均等割額が5割軽減されることになりました。この制度は一歩前進ではありますが、子育て世帯の負担は、未就学児よりも年齢が上がるにつれて大きくなっていきます。
 そこで伺います。この未就学児の均等割保険料を廃止するのに必要な財源についてお答えください。また、子供の均等割保険料について、全額軽減するよう国に求めていただきたいと思いますが、見解をお示しください。
○副議長(北畠克彦君) 辻保健福祉局参与。
◎保健福祉局参与(辻一幸君) 子供の均等割保険料につきましては、議員御紹介のとおり令和4年度から、未就学児を対象として均等割の5割を、国2分の1、県4分の1、市4分の1の公費負担により減額する制度が実施されました。未就学児の均等割保険料の全額を免除する場合、これらに加え、残りの5割を全額市で負担することとなりますので、合計で約3,200万円の財源が必要となります。
 子供にかかる均等割保険料の軽減につきましては、子育て世代の負担軽減の観点から、全国市長会などを通じて、必要な財源を確保し、対象年齢や軽減割合を拡大するなど制度の拡充を要望しているところでございます。
○副議長(北畠克彦君) 田口 明子議員。
◆9番(田口明子君) 3,200万円でできるのであれば、ぜひ市でも検討し、やっていただきたいなというふうに思います。
 次に、子供にかかる均等割保険料、せめてもの軽減措置を求めたいと思います。
 一部の自治体では、小学生以上の子供にも特別の軽減措置を設けたりするなど、国保料の計算に特別な仕組みを導入している場合もあります。
 本市においても、未就学児に係る5割軽減に、さらに上乗せをして独自で軽減することや、未就学児だけではなく対象者の枠を拡充するなど、負担の軽減を図っていただきたい。市の見解をお示しください。
○副議長(北畠克彦君) 辻保健福祉局参与。
◎保健福祉局参与(辻一幸君) 市独自の減額の上乗せは困難と考えますが、子育て世代のさらなる負担軽減の観点から、先ほども申し上げましたとおり、全国市長会などを通じまして、対象年齢や軽減割合を拡大するなど制度の拡充を要望しているところでございます。
○副議長(北畠克彦君) 田口 明子議員。
◆9番(田口明子君) 子供の均等割額については、子育てをしている世帯にとっては本当に負担になってきますので、子育て支援に逆行するものでもありますので、ぜひとも検討していただいて、国のほうにも伝えていただきたい、要望していただきたいと思います。
 それでは、18歳未満の子供の医療費助成に関する国保の減額調整措置について伺います。
 政府は、地方自治体が医療費助成をすると、国保の国庫負担を減額する調整措置、いわゆるペナルティーについて、2024年度から18歳未満までを対象に廃止することを決めました。
 そこで伺います。この減額調整措置の廃止による本市への影響額はどれぐらいになるでしょうか。また、廃止によって増額となる公費を、子供の医療費助成などの制度拡充の財源として活用することを求めたいと思います。本市の見解をお答えください。
○副議長(北畠克彦君) 辻保健福祉局参与。
◎保健福祉局参与(辻一幸君) 減額調整に係る影響額につきましては、令和5年度療養給付費負担金における子ども医療費から推計すると、約1,900万円となります。
 減額調整措置が廃止されることにより療養給付費負担金などの交付額が増額する見込みですが、これにつきましては、国保の被保険者の保険給付費などの財源として活用することとなるため、医療費助成の拡充の財源として活用することは困難と考えております。
○副議長(北畠克彦君) 田口 明子議員。
◆9番(田口明子君) それでは、国民健康保険料の都道府県統一化について伺います。
 安倍政権が2018年度に導入した国保の都道府県単位化によって1,736自治体のうち、制度導入以降6年間で999の自治体が保険料の値上げとなりました。
 資料2を提示しますので、御覧ください。
 これは、2023年度の国保料の高い市町村で上位50のうち、大阪府は30自治体を占めています。維新が国に先駆けて、府内の国保料を2024年度に統一化する方針を打ち出しました。国もまた昨年10月に、保険料水準統一加速化プランというものを策定いたしまして、県内保険料の統一化を迫っています。しかし、県南と県北では医療機関の数も違えば、自治体によって状況は様々です。保険料の統一化は実態に合いません。
 県内統一の保険料になることについて、本市はどのように認識しているのか、見解をお示しください。
○副議長(北畠克彦君) 辻保健福祉局参与。
◎保健福祉局参与(辻一幸君) 保険料率の統一につきましては、県内のどの市町村でも同じ保険給付を同じ保険料負担で受けられることで、被保険者の公平性が確保されるとともに、国保財政の安定に寄与するものと考えられます。
 岡山県においては、医療機関などの医療資源の偏在による医療費水準の差が存在するため、県が主体となって、市町村との丁寧な議論を行いつつ進めていく必要があると考えております。
○副議長(北畠克彦君) 田口 明子議員。
◆9番(田口明子君) 次に、本市における令和6年度国民健康保険料について伺います。
 全国では、保険料が相次いで値上げされる中、本市においては、前年度と同様に据え置くことになりました。大変評価いたします。物価高騰が生活を直撃する中、保険料の据置きは大変喜ばれることと思います。
 今後においても、被保険者の負担増とならないよう努めていただきたい。本市の見解をお示しください。
○副議長(北畠克彦君) 伊東市長。
            (市長  伊東 香織君  登壇)
◎市長(伊東香織君) 令和6年度の国民健康保険料についてですけれども、まず国民健康保険料につきましては、市町村ごとの医療費水準や所得水準などを基に、県が算出する国保事業費納付金や保健事業などの経費を賄うことができるように、保険料率を設定していくという仕組みとなっております。
 倉敷市の試算では、保険料率を据え置きました場合、県から提示されました国保事業費納付金等を賄うためには、約3.6億円の財源が不足する見込みとなってございましたが、現下の物価高騰等により、厳しい状況に置かれております被保険者の方々への影響等を考慮いたしまして、国保財政調整基金を取り崩すことにより、令和6年度の国民健康保険料率を前年度と同率に据え置くこととしたものでございます。
 今後におきましても、国保財政調整基金を効果的に活用しつつ、被保険者の負担増加の抑制に努めてまいりたいというふうに考えているところでございます。
○副議長(北畠克彦君) 田口 明子議員。
◆9番(田口明子君) 国民健康保険事業費納付金について、それでは伺いたいと思います。
 令和6年度の国民健康保険事業特別会計当初予算案では、県に納付する金額は107億3,000万円です。そして、先ほど市長の答弁にもありましたように、この令和6年度の保険料を据え置くために、倉敷市は国保財政調整基金を取り崩して3億6,000万円で調整しております。しかし、納付先の県においては、令和5年度末の国保財政安定化基金が35億円もあるにもかかわらず、さらに令和6年度22億円を基金へ積み増す予算案となっております。総額57億円です。こんなことは許されません。積み増す前に、107億円を県に納付しますけれども、この107億円の納付金を県に調整していただきたいと本当に思うところです。
 国民健康保険事業納付金の算定について、この基金等の財源をしっかり活用していただくように県に求めていただきたいというふうに思います。見解をお答えください。
○副議長(北畠克彦君) 辻保健福祉局参与。
◎保健福祉局参与(辻一幸君) 各市町村における保険料率の算定基礎となる国保事業費納付金は、県が算出することとなっておりますが、令和6年度分の国保事業費納付金の算定においては、県の国保会計の決算剰余金約15億円を充当することにより、各市町村の国保事業費納付金の額を抑制する措置が講じられております。
 今後におきましても、年度間で国保事業費納付金が大幅に変動しないよう、県に対して効果的な基金などの財源の活用を求めてまいります。
○副議長(北畠克彦君) 田口 明子議員。
◆9番(田口明子君) 県のほうにもしっかりと言っていただきたいと思います。市町村のほうでは、本当に大変な国保財政の中、基金を切り崩しながら倉敷市は3億6,000万円出しているわけですよね。にもかからず、県は22億円積み増すと。15億円を今度使うというふうに言われていますけれども、この基金は積み増すよりも、被保険者負担が大幅な負担増にならないようにしっかりと努めていただきたいと。事務作業は全部市町村に任せて、お金だけは全部県が持っていくみたいな状況になっていますから、本当に県の役割もしっかり問われると思いますので、言っていただきたいと思います。
 この項2項目めに移りたいと思います。介護保険事業について伺います。
 介護の社会化を掲げて創設された介護保険制度は、今年24年目となります。これまで、2015年に所得に応じた2割負担、2018年には3割負担が導入されました。その一方で、介護報酬はマイナス改定が繰り返され、介護を支える介護保険事業所の経営が不安定化するだけでなく、今介護職員の低処遇問題や職員の不足問題が年々深刻化してきております。
 そして、2024年度は6年に1度の医療、介護、そして障がい福祉の3報酬同時改定の年となります。まず、今年から始まる第9期介護保険事業計画についてお伺いいたします。
 本市における第9期介護保険料の改定について、国の示した方針や本市の被保険者の実情も踏まえた上で、事業計画がどのように見直されたのか、本市の見解をお答えください。
○副議長(北畠克彦君) 辻保健福祉局参与。
◎保健福祉局参与(辻一幸君) 本市の令和6年度からの第9期介護保険料につきましては、報酬改定の影響や高齢化の進展などによる介護サービス需要の増加のため、基準月額で200円の増額をお願いしておりますが、介護給付費等準備基金の活用により、急激な負担増とならないよう抑制を図っているところです。
 国は、介護保険制度の持続可能性を確保する観点から、今回の改定で第6期計画から3期ぶりに標準段階を9段階から13段階に多段階化し、この多段階化による財源を低所得者の保険料の上昇抑制に充てることとしております。
 本市では、被保険者のうち、低所得者である非課税世帯が増加している状況でございます。そのため、本市としましては低所得者の保険料について、これまでも行ってきた国の標準に上乗せした軽減を安定的に継続できるよう、国の13段階に加えて14段階及び15段階を設けることとしております。
○副議長(北畠克彦君) 田口 明子議員。
◆9番(田口明子君) それでは次に、利用者負担が2割となったときの利用者への影響について伺います。
 介護サービス利用料の自己負担割合について、2割負担となる所得基準の拡大が今国によって検討されております。
 そこで伺います。2割負担の対象範囲が拡大された場合、本市で影響を受ける利用者の数はどのようになると認識されていますでしょうか。
○副議長(北畠克彦君) 辻保健福祉局参与。
◎保健福祉局参与(辻一幸君) 介護サービスを利用した際に支払う自己負担について、国の審議会において2割負担の拡大範囲の検討が続いておりましたが、令和6年度の制度改正では、見直しは行わず、次期改正に向けて引き続き検討されることとなっております。
 本市で影響を受ける利用者数につきましては、現時点で具体的にお示しすることは困難でございますが、仮に2割負担の拡大範囲を、これまで検討してきた後期高齢者医療制度と同様の所得上位30%で試算した場合、約1,000人の方が1割負担から2割負担に変更となる見込みです。
○副議長(北畠克彦君) 田口 明子議員。
◆9番(田口明子君) 国も、第10期の介護保険事業計画の策定に向けて、今早急に結論を出すというふうに言っておりますので、ぜひとも注視していただきたいと思います。
 次に、要介護1・2の方の訪問介護及び通所介護について、市町村が実施する総合事業へ移行された際、利用者への様々な課題が生じると考えられますが、本市の認識についてお伺いいたします。
○副議長(北畠克彦君) 辻保健福祉局参与。
◎保健福祉局参与(辻一幸君) 令和6年度からの介護保険制度改正に向けて、これまでの要支援1・2の方に加え、要介護1・2の方が利用する訪問介護・通所介護サービスの総合事業への移行について、国の審議会で議論されておりましたが、今回の制度改正には盛り込まれず、引き続き検討されることとなりました。
 検討の中では、介護サービスの需要が増加する一方、介護人材の不足が見込まれる中で、市町村や利用者などへの影響も踏まえながら検討し、令和9年度の制度改正までに結論を出すことが適当であるとされています。
 本市といたしましても、全国市長会を通じて国に対し、拙速な結論を避け、慎重に検討するよう要望しているところであり、国の動向を注視してまいりたいと考えております。
○副議長(北畠克彦君) 田口 明子議員。
◆9番(田口明子君) 今後における本市の総合事業について、それではお伺いいたします。
 これまで党市議団は、要支援が総合事業に移行されてから、従前のサービスの維持を何度も求めてまいりました。倉敷市も、利用者の立場に立ってサービスの充実に努めてこられたことと理解しております。
 現在、国において、要介護1・2の方が利用する訪問介護や通所介護についても総合事業への移行が検討されております。そのような場合であったとしても、今受けられている要支援1・2の方が、今までどおり従前のサービスを受けることができるように求めたいと思いますが、本市の見解をお答えください。
○副議長(北畠克彦君) 辻保健福祉局参与。
◎保健福祉局参与(辻一幸君) 本市では、平成27年度から要支援1・2の方が利用する訪問介護・通所介護サービスが総合事業に移行した際に、それまでと同様のサービスを利用できる体制といたしました。
 要介護1・2の方が利用する訪問介護・通所介護サービスの総合事業への移行につきましては、令和9年度からの介護保険制度改正に向けて、引き続き国において審議が行われる予定となっております。
 本市といたしましては、今後も国の動向を注視しながら、サービスの必要な方がケアマネジメントを通じて適切な支援を受けられるよう、対応してまいりたいと考えております。
○副議長(北畠克彦君) 田口 明子議員。
◆9番(田口明子君) 国でも今議論されておりますこの要介護1・2の方たち、絶対に給付外しはしないようにと、国のほうにもしっかりと言っていただきたいと思います。要支援1・2の方が、従前どおりのサービスが受けられるように、また求めていきたいと思います。
 それでは次に、介護人材確保に向けた支援強化について伺います。
 資料3を提示いたしますので、御覧ください。
 このグラフを見ても分かるように、深刻な介護職員の不足の中でも、訪問介護職は人手不足を訴える事業所が全体の8割にも上っています。関係職種の中でも群を抜いています。今まさに、介護事業者と介護サービス利用者の双方が深刻な状況に陥っております。
 介護職員の育成及び人材確保の対策に本腰を入れて取り組まなければ、今後10年先が見通せない事態となっています。本市ではどのような取組をしていくのか、お答えください。
○副議長(北畠克彦君) 辻保健福祉局参与。
◎保健福祉局参与(辻一幸君) 介護人材の確保に向けて、本市では、介護職員の離職防止やキャリアパスの形成の観点から、新人職員や管理者層などを対象とした研修や、よりよい人材の確保を支援するため、医療・福祉系大学などへの高齢者支援センターのPR活動などを実施しております。
 また、現場の介護従事者の負担軽減を図るためのタブレット端末や、夜間の巡回などの負担を軽減するセンサーベッドの導入助成などを行っております。
 介護職員の処遇改善につきましては、これまで国において数回にわたり拡充が行われておりますが、介護人材の確保、定着に向けて賃金水準の底上げを図るなど、さらなる処遇改善措置を講じるよう、昨年11月に全国市長会を通じて国へ要望しているところでございます。
○副議長(北畠克彦君) 田口 明子議員。
◆9番(田口明子君) この項最後に、介護報酬の引上げと介護保険制度において改悪をしないよう、国に求めたいと思います。
 最後、資料4枚目を提示いたしますので、御覧になってください。
 これは、改定された訪問介護の基本報酬推移となっております。一番人手不足である訪問介護職員の基本報酬は、2021年度は3,960円、これは右側の単位を見ていただきますと、単位は診療報酬で掛ける10円となっておりますので、計算していただいたら分かるかと思います。
 2021年度の3,960円から、2024年度では3,870円に下げられます。試算では、1ケース当たり年間80万円の減収となります。これでは、訪問介護事業所はたちまち経営困難となります。身体介護利用者には、1時間の介護サービスさえ提供できなくなります。
 利用者にはサービス低下を押しつけ、ヘルパーには処遇改善どころか、賃下げの可能性すらあるような現状は看過できません。介護報酬のさらなる引上げを求めます。また、要介護1・2の方の給付外しをやめ、今後、今検討されておりますケアプランの有料化、そして3割負担への対象拡大、こういった介護保険制度の改悪とならないように、しっかりと国に求めていただきたい。見解をお答えください。
○副議長(北畠克彦君) 辻保健福祉局参与。
◎保健福祉局参与(辻一幸君) 本市では、介護報酬の改定に当たっては物価高騰などの社会情勢も十分に勘案し、適切に対応するよう、また制度改正に当たっては利用者の自立支援などの観点を踏まえた上で、持続可能な介護保険制度の確立を図るよう、これまでも全国市長会を通じて要望を行ってきたところでございます。
 引き続き国の動向を注視し、必要に応じて要望などを行ってまいります。
○副議長(北畠克彦君) 田口 明子議員。
◆9番(田口明子君) よろしくお願いいたします。保険料は値上げされ、利用料も引き上げられ、介護施設の不足と、そして訪問介護事業者の倒産、要介護1・2の保険外しが検討されるなど、保険あって介護なしという矛盾が、今まさに広がっております。住民福祉の機関としての自治体本来の役割が、今問われていると思います。倉敷市が、住民の暮らしを守る、その防波堤となっていただきたい。切に願うものです。
 それでは、2項目めに移ります。市民の健康を守るためにと題して5点質問いたします。
 まずは、がん検診についてです。
 1点目、本市におけるがん検診の受診率の現状と課題について伺います。
 新型コロナの感染拡大の影響を受けて、一時は受診控えによってがん検診の受診者が減少いたしましたが、その後は戻りつつあるのではないかと思います。しかしながら、全国平均と比べて、本市のがん検診の受診率はまだ低い状況にあります。
 本市におけるがん検診の受診率の現状と課題の認識について、本市の見解をお示しください。
○副議長(北畠克彦君) 吉岡保健福祉局参与。
◎保健福祉局参与(吉岡明彦君) がん検診受診率について、最新の値となる令和3年度の国の地域保健・健康増進事業報告で示されている市の受診率については、市が発行する受診券で受診した方のみを受診者数として算定した数字となりますが、胃がん6.1%、大腸がん6.2%、肺がん6.0%、子宮頸がん18.7%、乳がん22.9%となっています。
 本市の胃がん・大腸がん検診の受診率は全国平均を下回っていますが、肺がん検診の受診率は全国平均と同じです。子宮頸がん・乳がん検診の受診率は全国平均を上回っており、特に乳がん検診の受診率については令和2年度に引き続き、全中核市の中で上から2番目の受診率となっています。
 本市といたしましては、以前から全国平均を下回っている大腸がん検診の受診率向上が課題であると認識しています。このため今年度、市内商業施設で大腸がんをメインとした検診受診率向上の啓発イベントを実施しましたが、令和6年度も継続して行う予定です。
 今後も大腸がんを含め、がん検診の受診率向上に向けて取り組んでまいります。
○副議長(北畠克彦君) 田口 明子議員。
◆9番(田口明子君) それでは次に、受診率向上に向けたがん検診の休日実施についてです。
 がん検診を受けたいと思っていても、事業所や自営業を経営している方にとって、平日に検診を受けに行くことが難しいとのお声をお聞きします。また、子育て世帯の方からは、平日は仕事をしているので休日に検診が受けられたらな、子供を預けて行けるのにとの要望が寄せられました。ほかにも、子供の面倒を見てくれる人がいなくてという方もいらっしゃいます。
 そこで、土日などの休日を利用したがん検診を実施すれば、受診者数の増加や受診率向上につながるのではないかと考えますが、本市の見解をお示しください。
○副議長(北畠克彦君) 吉岡保健福祉局参与。
◎保健福祉局参与(吉岡明彦君) 本市では、平日に受診することが難しい方のために、倉敷市保健所において、大腸がん、肺がん、前立腺がんの検診を年2回土曜日に、また子宮頸がん、乳がんの検診を年2回日曜日と年2回平日の夕方に実施しています。このほか、10月の第3日曜日にはマンモグラフィー・サンデーとして、市内の医療機関において乳がん検診を実施いただいております。
 また、がん検診の受診率向上のため、市と包括連携協定を結んでいる生命保険会社には、営業活動に合わせてがん検診のPRも行っていただいております。
 本市といたしましては、事業所に勤めている方も含め、市民の方に広くがん検診を受診していただく必要があると考えております。このため、今後も市民の皆様や事業所に対する啓発活動を行うとともに、企業の看護職等とも連携し、受診しやすい環境が整うよう努めてまいります。
○副議長(北畠克彦君) 田口 明子議員。
◆9番(田口明子君) 年に2回行われる検診の数を増やしていただいて、できれば医療機関で受けられる検診を、土曜日の午前中や日曜日の午前中も併せて受けられるように、ぜひとも調整していただきたいということを要望しておきたいと思います。
 次に、20代、30代の乳がん検診へのアプローチについて伺います。
 女性の部位別の罹患数で最も多いのが乳がんです。年間9万7,142人、22.5%が乳がんと診断されております。しかし、乳がんは予後が一番よいと言われておりまして、早期に発見し、適切に治療を行えば、治る病気です。乳がんの患者さんが多い年代は、40歳代から50歳代と言われておりますが、近年では、20代や30代で乳がんを発症する方が増えてきています。乳がんの発症リスクが高い人は、若年期からの乳がん検診が推奨されております。
 そこで伺います。若い年齢層に対する乳がんの啓発についてどのように取り組んでいるのか、現状をお答えください。
○副議長(北畠克彦君) 吉岡保健福祉局参与。
◎保健福祉局参与(吉岡明彦君) 乳がんを早期に発見するためには、日頃から乳房の状態を意識する生活習慣、いわゆるブレスト・アウェアネスが大切です。日常生活の中で、御自身の乳房の状態を把握していただけるよう、本市では、自己触診の方法などを記載した浴室に貼って使用できるポスターを独自に作成しております。今年度は、このポスターにブレスト・アウェアネスという言葉を取り入れてリニューアルし、啓発に活用しております。
 20代、30代へのアプローチとしては、大学生、市の乳幼児教室や健診に参加する保護者、保育所、幼稚園、小・中学校の保護者などに対し、パネルの設置やチラシ配布、講話などにより乳がんに関する知識を啓発しています。
 また、市のホームページや広報紙をはじめ、若い世代の目に触れやすいSNSを使った啓発に加え、今年度、新たに商業施設のデジタルサイネージを活用した啓発にも取り組んでおります。令和6年度からは、倉敷市公式アプリも活用し啓発を行う予定としています。
○副議長(北畠克彦君) 田口 明子議員。
◆9番(田口明子君) それでは次に、受診した方への補助制度の創設を求めたいと思います。
 若年性乳がんは、がんが大きくなってから発見される傾向があるため、それだけでも治療が難しく、予後が悪くなる傾向があります。がんが広がってから見つかる最大の理由は、この20代、30代の女性が乳がん検診の対象となっていないということです。
 本市の検診制度では、40歳以上の女性を対象に、マンモグラフィーによる検査を2年に1回行うこととなっております。当然、若年性乳がんは、この乳がん検診から抜け落ちてしまっております。
 船橋市では、30歳代の偶数年齢の女性が乳がん検診を受診した場合、問診と超音波検査をワンコインの500円で受けられる補助制度があります。
 若い女性が自らがん検診を受診した場合、市から何らかの補助制度があれば、経済的にも助かりますし、そして次も検診を受けようと、継続した検診の受診につながることが期待できるかと思います。
 ぜひ補助制度の創設を求めます。市の見解をお答えください。
○副議長(北畠克彦君) 吉岡保健福祉局参与。
◎保健福祉局参与(吉岡明彦君) 本市が実施している乳がん検診は、現在、国や県の乳がん検診指針に基づき、40歳以上の女性を対象としております。
 国のがん検診指針では、乳がん検診の実施回数は2年に1回とされていますが、本市では、県の指針により検診を毎年受診していただけるようにしています。
 市の乳がん検診の対象になる前の20代から30代に対しては、市が実施する啓発活動に加え、乳がんの早期発見のための自己触診の啓発を、乳がん体験者の自主グループであるテイクハートや地域の健康づくりボランティアである愛育委員会と協力しながら取り組んでおります。
 この年代の方が乳がん検診を受診した場合の補助制度については、国や県の動向等を引き続き注視してまいります。
○副議長(北畠克彦君) 田口 明子議員。
◆9番(田口明子君) ぜひ、若年層の方たちに検診を受けていただくよう補助制度を求めたいと思います。先ほども言われましたように、自己検診、自己啓発だけでは、なかなか自分で乳がんを見つけることができません。マンモグラフィーや、あるいは超音波を併用していくことで、97%を超える発見率が伴ってきますので、ぜひとも医療機関や、あるいは検診で見つかる乳がんをしっかりすくい上げていっていただきたいと思います。次も検診を受けてみようと、その一つのきっかけになるかと思いますので、ぜひとも若年層に対する補助制度創設を願っております。どうぞよろしくお願いいたします。
 次に、アピアランスケア等のがん支援について伺います。
 近年では、治療法が変わってきて、外来で治療を受ける患者さんが増え、働きながら、あるいは学校に通いながら、社会とつながりを維持し続ける患者さんが多くなっております。抗がん剤による脱毛や爪の色の変色、放射線治療による放射性皮膚炎など、治療に伴う外見の変化に対して、患者の苦痛を軽減、サポートするアピアランスケアの重要性が認識され始めております。
 岡山県の来年度の予算で、このアピアランスケア等のがん支援体制強化として、787万円が新規で予算計上されております。ウィッグや乳房補整具等の購入を補助する市町村を支援するための予算です。予算規模は小さいですけれども、大きな一歩です。昨年12月定例会において新垣 敦子議員のアピアランスケア等の補助制度を求める質問において、伊東市長は、患者さんたちの負担軽減という観点も踏まえて、ひとまず検討を開始していきたいというふうに御答弁されております。
 サバイバーの皆さんが尊厳を持って自分らしく生きることのできる地域共生社会の実現という視点においても、ぜひ倉敷市としても助成制度の創設を求めるものです。見解をお答えください。
○副議長(北畠克彦君) 吉岡保健福祉局参与。
◎保健福祉局参与(吉岡明彦君) 昨年12月の議会答弁で、がん治療のアピアランスケアについての助成制度につきましては、国の第4期がん対策推進基本計画を受けて、今後検討を始めていきたいとお伝えしたところですが、その後、岡山県でウィッグ等の購入費助成を実施する市町村に対し、令和6年度から補助を行う方針が示されました。しかし、現在、その補助内容については具体的に示されておりません。
 本市といたしましては、今後、県の補助内容も踏まえながら助成制度について考えてまいります。
○副議長(北畠克彦君) 田口 明子議員。
◆9番(田口明子君) 県においても、今年度3月いっぱいで、この補助制度の中身を検討して決めるということを言われておりましたので、ぜひとも早急に検討していただいて、多くの皆さんが御利用いただけるように創設していただきたいと思います。
 それでは次に、国民健康保険の人間ドックについて伺います。
 昨年2月定例会において、私は国保加入者の人間ドック補助制度の申請期間の延長や年齢拡充を求めて質問いたしました。令和4年度から、対象年齢を従来の40歳以上から35歳以上に拡大され、申請期間も6月から次年度の3月末までと延長されました。これが大好評だったということを伺っております。開始後、約3か月で定員に達したと伺っております。
 今年度の人間ドック事業の利用実績等、現状をお答えください。
○副議長(北畠克彦君) 辻保健福祉局参与。
◎保健福祉局参与(辻一幸君) 国民健康保険人間ドック事業は、被保険者の健診意識を高め、疾病の早期発見、早期治療を促すことにより重症化を予防することを目的とし、約3万円の検査内容を8,720円の自己負担で受診できるよう助成を行っているものでございます。
 申込者数は定員1,200人のところ、令和3年は579人、電子申請での受付を開始した令和4年は957人、申請及び実施期間を延長した本年度は定員に達することとなりました。
○副議長(北畠克彦君) 田口 明子議員。
◆9番(田口明子君) 定員に達することができたということで、うれしい悲鳴でありますが、この項最後に、対象者の枠をぜひとも広げていただきたい、拡充を求めたいと思います。
 先ほど言われましたように、一般的な人間ドックは約3万円程度かかります。この本市の制度では、申請をすればその差額分が補助されて、必要な検査が8,720円で受けられます。かなりお得で、内容も充実した制度となっております。
 定員は毎年1,200人となっておりました。その定員枠を広げていただいて、希望する人が利用できる制度にしていただきたいと思います。本市の見解をお答えください。
○副議長(北畠克彦君) 伊東市長。
            (市長  伊東 香織君  登壇)
◎市長(伊東香織君) 市では、今年度申込期間や受診期間の延長を行い、また国保人間ドックのチラシを、国保加入全世帯に送付いたします保険料納入通知書のほうに封入し、それからまたドックの対象者の方に送付するけんしん受診券には、あなたは国保人間ドックの対象年齢ですというふうに書いているなど、制度の周知を図りましたところ、申込みの人数が1,200人の定員に達することとなったところでございます。
 令和6年度につきましては、保険料負担への影響も考慮しながら検討いたしまして、定員を100人増やしまして、1,300人とする予算を計上させていただいているところでございます。
○副議長(北畠克彦君) 田口 明子議員。
◆9番(田口明子君) 1,300人に増やしていただいたということで、ありがとうございます。また、この1,300人もあっという間にいっぱいになりそうな気もするんですけれども、また今後、人間ドックは必要な検査ですので、ぜひとも多くの方が受けていただけるように、制度を必要に応じて広げていただけたらなというふうに思っております。よろしくお願いします。
 それでは3項目め、選挙の投票率向上に向けた取り組みについて6点伺います。
 今年は、4月に市長選挙と市議会議員補欠選挙が行われます。秋には、県知事選挙、来年の1月には市議会議員選挙、そして総選挙も行われるかもしれません。まさに選挙の年ということになります。選挙は、民主主義の土台をなすものです。しかしながら、近年、投票率は右肩下がりの状況です。
 そこで伺います。本市における投票率向上に向けた取組についてお答えください。
○副議長(北畠克彦君) 大熊選挙管理委員会委員長。
◎選挙管理委員会委員長(大熊裕司君) 本市では投票率の向上のため、学校での出前講座の実施や、新たに有権者となる18歳の方への啓発はがきの送付、広報紙やホームページへの特集記事の掲載、倉敷駅前、各支所等への横断幕、懸垂幕の設置、広報車での巡回放送、エフエムくらしきでのスポットCMなど、様々な方法で啓発活動を行っております。
 今後も投票率の向上のため、市公式アプリ、SNSなどによるプッシュ型の情報発信や、大学生、高校生との連携による選挙啓発などを進めていきたいと考えております。
○副議長(北畠克彦君) 田口 明子議員。
◆9番(田口明子君) それでは次に、期日前投票の実施について伺います。
 今年4月21日に、市長選挙及び市議会議員補欠選挙が予定されております。
 期日前投票はどのような日程で、どの場所で実施されるのか、お答えください。また、今後の選挙においても、同様の日程や場所で実施される予定なのか、お答えください。
○副議長(北畠克彦君) 大熊選挙管理委員会委員長。
◎選挙管理委員会委員長(大熊裕司君) 4月21日執行予定の倉敷市長選挙及び倉敷市議会議員補欠選挙では、期日前投票を4月15日月曜日から20日土曜日までの期間、8時30分から20時まで、本庁1階の展示ホールと水島、児島、玉島、庄、茶屋町、船穂、真備の各支所で行う予定です。
 また、今回の選挙でもイオンモール倉敷に期日前投票所を開設する予定であり、4月16日火曜日から18日木曜日までの3日間、10時から20時まで投票ができるよう準備を進めているところです。
 次年度は、さらに任期満了による岡山県知事選挙、倉敷市議会議員選挙も予定されております。県知事選挙は、市政選挙より告示から投票日までの期間が長いため、本庁、各支所では期日前投票の期間も長くなりますが、イオンモール倉敷については、長期間になると施設側の都合もございますので、現在検討しているところでございます。
○副議長(北畠克彦君) 田口 明子議員。
◆9番(田口明子君) それでは次に、不在者投票の取組について伺います。
 仕事や旅行などで選挙期間中、名簿登録地以外の市区町村に滞在している方は、滞在先の市区町村の選挙管理委員会で不在者投票が可能となっています。
 指定病院等に入院している方なども、施設内で不在者投票ができるとされております。しかし、入院をしていると投票できないと思っていたり、長期出張や旅行で不在の方は、不在者投票の仕組みを知らず、結果として、投票行動に結びついていないこともあります。
 本市における不在者投票の取組の現状をお答えください。
○副議長(北畠克彦君) 大熊選挙管理委員会委員長。
◎選挙管理委員会委員長(大熊裕司君) 都道府県の指定を受けた病院等の施設に入院、入所されている方については、施設を通じ、または直接選挙管理委員会に投票用紙等を請求することにより、その施設で不在者投票を行うことができます。
 指定施設には、選挙前に不在者投票の手引を送付するなど、公正かつ適正な投票手続を行っていただくようお願いしております。
 長期出張等のため投票所に行くことができない方については、選挙人名簿に登録されている市区町村に事前に投票用紙等を請求することにより、滞在先の選挙管理委員会で不在者投票をすることができます。
 身体障がい者手帳をお持ちで一定の障がいがある方や、介護度の区分が要介護5の方などについては、郵便等による不在者投票が認められており、事前に必要書類を選挙管理委員会に請求し、自宅等で記載した投票用紙を郵便等で送付することができます。
 これらの制度については、市のホームページのよくある質問にも掲載されております。
 制度につきまして詳しく知りたい場合や、御利用を希望される場合には、選挙管理委員会事務局までお問合せしていただくことになりますので、よろしくお願いいたします。
○副議長(北畠克彦君) 田口 明子議員。
◆9番(田口明子君) そういった中身の内容のことにつきましても、倉敷市の公式アプリで表示できるように工夫していただけたらなと思います。
 それでは次に、障がいのある方に配慮した投票所の設備について伺います。
 総務省が令和5年1月に作成した障害のある方に対する投票所での対応例についてでは、車椅子の設置や記載台の照明灯の設置、点字による候補者名簿、虫眼鏡や老眼鏡など、障がいのある方に配慮した投票所の整備を求めております。
 本市の対応状況についてお答えください。
○副議長(北畠克彦君) 大熊選挙管理委員会委員長。
◎選挙管理委員会委員長(大熊裕司君) 本市では、障がいのある方に配慮した投票所の設備として、全ての投票所において、車椅子の方にも利用していただきやすい低いタイプの記載台や、発声が困難な方が投票に来られた際、イラストを指さすことにより御依頼の内容を確認できるコミュニケーションボードを設置しているほか、目の不自由な方が点字による投票を行う際に使用していただく点字器の備付けや、点字による候補者氏名等の掲示を行っております。
 また、投票所の施設や来場される選挙人の方の状況など、必要に応じてスロープや車椅子の設置も行っております。
○副議長(北畠克彦君) 田口 明子議員。
◆9番(田口明子君) それでは、投票所のバリアフリー化について伺います。
 多くの投票所では、基幹の公民館であったり学校の体育館等が割り当てられているため、バリアフリーになっていたり、駐車場も確保されていることと思います。しかし、町内が管理している集会所や公民館では、バリアフリーになっていないところもあると伺っています。
 車椅子の方や高齢で体の不自由な方などが来場しやすくなるよう、利用しやすい駐車スペースの確保や、簡易的なスロープの設置等が必要だと考えますが、市の見解をお示しください。
○副議長(北畠克彦君) 大熊選挙管理委員会委員長。
◎選挙管理委員会委員長(大熊裕司君) 投票所のバリアフリー化は、投票しやすい環境の整備の取組として重要であると考えており、投票所の施設を選定する際にも、最も重視している項目の一つでもあります。
 既存の投票所については、選挙の終了後、投票事務に従事した職員のほか、投票管理者や立会人を務めていただいた地域の方から、来場者の移動や投票行動の支障となる箇所の有無などについて、情報収集を行っております。また、市民の皆様から御意見や改善の要望を直接いただくこともあり、これらの情報や御意見も参考にしながら、現地確認を行った上で、可能な場合には仮設スロープの設置や近隣の駐車場の確保などにより、バリアの解消に努めております。
 なお、施設の立地や構造上、解消が困難な場合は、投票所職員等の人的介助により対応してまいります。
○副議長(北畠克彦君) 田口 明子議員。
◆9番(田口明子君) 小さな段差がとても足腰に来て、引っかかってこけてしまうという方もいらっしゃいますので、小さな集会所、投票所で皆さんがスムーズに投票できるように、皆さんから御意見を今聞かれているということだったので、ぜひとも解消していただきたいと思います。
 それでは、この項最後に、コミュニケーションボードや投票支援カードの利用について伺います。
 投票所での係員との意思疎通や、投票の方法に不安がある方など、誰でも使うことができるコミュニケーションボードがあります。本市では令和2年4月の倉敷市長選挙、倉敷市議会議員補欠選挙より、コミュニケーションボードが導入されております。
 利用の現状についてお答えください。また、投票支援カードの利用を求めるものです。御答弁をお願いいたします。
○副議長(北畠克彦君) 大熊選挙管理委員会委員長。
◎選挙管理委員会委員長(大熊裕司君) 本市では、先ほどもおっしゃられたとおり、令和2年4月の市長選挙、市議会議員補欠選挙より、投票に来られた方からよくいただく質問や依頼をイラストつきでまとめたコミュニケーションボードを導入し、発声が困難な方などに利用してもらいやすいよう、各投票所の受付に設置しております。
 また、投票所内には、聞こえない人、聞こえにくい人への配慮を示す耳マークを表示し、耳の不自由な方には筆談で対応することをお知らせしているほか、代理投票制度についての案内表示を掲示し、障がいなどにより投票用紙に自筆できない方は職員の代筆により投票できることもお知らせしております。
 投票支援カードは作成しておりませんが、お手伝いが必要な方に対しては、受付の職員等がお困りの内容を確認し、速やかに対応することとしております。
○副議長(北畠克彦君) 田口 明子議員。
◆9番(田口明子君) 投票支援カードの設置はないということですが、ほかの自治体では投票手続をスムーズに行えるよう、投票支援カードを市の選挙管理委員会のホームページからダウンロードできるようにして、自分のニーズに合った支援を自分で書き込めるようにするなど、様々な取組が行われております。今後、本市においても、ホームページからダウンロードできるようにしていただくことと、併せて倉敷市公式アプリに表示した際に、係員に見せれば適切な支援が受けられるように工夫をしていただきたいというふうに思いますので、ぜひとも要望しておきたいと思います。
 これで私の質問を終わります。以上です。ありがとうございました。(拍手)
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