令和6年第3回倉敷市議会(第2回定例会)
6月18日(火) 本会議 質問
日本共産党倉敷市議会議員団
三宅 誠志 議員
1 上下水道の料金体系について
2 環境リサイクル行政について
3 水島のまちづくりについて
◆10番(三宅誠志 君) (拍手) 皆さんこんにちは。日本共産党倉敷市議会議員団の三宅 誠志です。
質問通告に従い、一問一答にて3項目質問いたしますので、よろしくお願いいたします。
1項目めとして、上下水道の料金体系について2点お伺いいたします。
1点目として、水道の料金体系についてです。
4月19日に、第12期第7回水道事業経営審議会で水道料金の適正水準について答申案が出されました。水道料金が20.82%値上げされるのではないかということで、審議会の資料などを拝見させていただきました。そこで、少量使用者の負担軽減につながり、物価高騰の対策にも資する料金体系を提案しようと考えています。
まずは、基本水量の設定の根拠についてお伺いいたします。
現在の水道料金体系は、2か月で20立方メートルが基本水量として設定され、基本料金が一律税込み1,980円です。審議会資料の水道料金の適正水準について答申(案)の現行と改定後の水道料金比較では、1人世帯の2か月の平均使用水量が14立方メートルと書かれています。
1人世帯をはじめとして、基本水量に満たない世帯も多いと考えられますが、基本水量を2か月で20立方メートルとしている根拠をお伺いいたします。
○議長(中島光浩 君) 古谷水道事業管理者。
◎水道事業管理者(古谷太一 君) 三宅 誠志議員さんの御質問にお答えいたします。
本市の上水道は、豊富な水量と安定した水質の高梁川を主な水源とし、市民の皆様に安全でおいしい水道水を提供させていただいております。
一定程度の水量は、飲料水、生活用水として安心してお使いいただけますよう、日常生活に必要な水量として、2か月当たり20立方メートルの基本水量と設定させていただいております。
○議長(中島光浩 君) 三宅 誠志議員。
◆10番(三宅誠志 君) でも、さっきも言っていましたように、平均使用水量が14立方メートルということで、やはり20立方メートルは多いのではないかなという話をこれからしていきたいと思います。
次に、令和4年度水道事業年報の使用水量のデータから、基本水量20立方メートルまでの件数当たりの平均使用量は、2か月で9.3立方メートルとなっています。
そこでお伺いします。使用水量が2か月で10立方メートル以下の世帯、また使用水量が2か月で11立方メートルから20立方メートルの世帯はそれぞれ何戸か、また全戸数に対する割合はそれぞれ何%か、お伺いいたします。
○議長(中島光浩 君) 古谷水道事業管理者。
◎水道事業管理者(古谷太一 君) 一般家庭のうち、水道の使用水量が2か月で10立方メートル以下の戸数は約3万3,200戸で、一般家庭全体に対する割合は15.8%です。
また、使用水量が2か月で11立方メートル以上20立方メートル以下の戸数は約4万2,100戸で、割合は20.0%でございます。
○議長(中島光浩 君) 三宅 誠志議員。
◆10番(三宅誠志 君) かなり多い戸数になっていると思います。
さらに、20立方メートル未満の1立方メートル当たりの料金について見てみます。
議長のお許しをいただき、資料1を配付いたしております。御覧ください。
緑色の枠が現在の料金体系です。その枠の下の段が、1立方メートル当たりの料金を示しています。基本水量の20立方メートルまで料金が同じなので、20立方メートル未満では、使用水量が少なくなるにつれて1立方メートル当たりの料金が高くなっています。11立方メートルでは、1立方メートル当たり180円という価格になってしまいます。
そこで、基本水量の見直しについて提案いたします。
使用水量の少ない世帯の負担軽減ができる料金体系にすることを求めます。資料1のオレンジ色の枠のように、基本水量の設定を2か月当たり20立方メートルから2か月当たり10立方メートルに変更し、基本料金を1,980円から半分の990円にすることを提案いたします。これにより、先ほどおっしゃった2か月の使用水量が10立方メートル以下の約3万3,200戸が水道料金が半額になり、11立方メートル以上20立方メートル以下の約4万2,100戸が1立方メートル当たり99円と段階的に上がるので、使った分だけの料金を支払うこととなり、黄色の枠にあるように減額となり、20立方メートルで、現在の基本水量で同じ金額になります。
この提案についての見解をお伺いいたします。
○議長(中島光浩 君) 古谷水道事業管理者。
◎水道事業管理者(古谷太一 君) 本市の水道料金は、2か月20立方メートルまでは基本料金のみでお使いいただくことが可能であり、それを超える部分は、使用水量に応じ料金が加算される仕組みとなっております。
水道事業の運営には、日常的に必要となる動力費や薬品費等の経費のほか、施設の整備や更新に伴う経費も必要になってまいります。これら経費の一部を利用者の皆様に公平に御負担いただくため、基本料金の設定を行っております。
基本料金のみの世帯は、2か月間の水道料金が1,980円となりますが、この水準については、県内他市と比べても、また中核市と比較しても、相当低い水準に抑えた設定としております。
○議長(中島光浩 君) 三宅 誠志議員。
◆10番(三宅誠志 君) さっき言っていましたように、1人世帯が平均で14立方メートルということは、20立方メートルを基本水量にするとかなり余分といいましょうか、負担が大きい。ですから、10立方メートルぐらいにしたらどうかと提案します。これで試算してみますと、減収が税込みで約5,500万円ぐらいになると思います。水量としてはそんなに多くないので、こういった少量使用家庭には助かるのではないかと思っております。ぜひとも検討していただくようお願いいたします。
2点目として、下水道の料金体系についてです。
水道の料金体系と同時に、下水道の料金体系もどのようになっているのか見てみました。
そこでまず、基本水量の設定の根拠についてお伺いいたします。
現在の下水道料金は、2か月で16立方メートルの基本水量が設定されています。水道料金では、基本水量を2か月で20立方メートルとしていますが、下水道料金の基本水量の設定を2か月で16立方メートルにした根拠は何か、お伺いいたします。
○議長(中島光浩 君) 河村環境リサイクル局参与。
◎環境リサイクル局参与(河村泰宏 君) 現在の基本水量は、平成17年度の下水道事業審議会の答申を受けて設定しております。答申では、核家族化によるお年寄り世帯や単身世帯が増加する中、少量排水世帯に配慮して、基本水量を引き下げる必要があるとされました。
これを受けて、平均改定率や下水道使用料の収入額等も総合的に勘案し、それまで2か月20立方メートルであった基本水量を16立方メートルへ引き下げたものでございます。
○議長(中島光浩 君) 三宅 誠志議員。
◆10番(三宅誠志 君) 今の論理で言えば、逆に水道料金も引き下げるべきではないかという感じを受けております。
次に、12立方メートル以下と、13立方メートルから16立方メートルまでの使用の戸数と割合についてお伺いします。
水道料金の提案で、基本水量を10立方メートルとしました。水道の使用水量の8割から9割程度が下水に流れると言われています。水道の基本水量の2割ほどを割り戻して、下水道の基本水量12立方メートルを提案しようと考えています。
そこで、使用水量が2か月で12立方メートル以下の世帯、また使用水量が2か月で13立方メートルから16立方メートルの世帯はそれぞれ何戸か、また全戸数に対する割合はそれぞれ何%か、お伺いいたします。
○議長(中島光浩 君) 河村環境リサイクル局参与。
◎環境リサイクル局参与(河村泰宏 君) 令和5年度の1期2か月当たりの平均は、使用水量が12立方メートル以下の戸数は約3万2,000戸で、全体の約19.2%。13立方メートルから16立方メートルまでにつきましては約1万5,600戸で、約9.4%となっております。
○議長(中島光浩 君) 三宅 誠志議員。
◆10番(三宅誠志 君) 12立方メートルまでは3万2,000戸ぐらいで約19%。かなり人口的には多いですね。16立方メートルまでをトータルしても、13立方メートルから16立方メートルが1万5,600戸程度だったと思うので、4万7,000のうちの7割。ということは、もっと基本水量は引き下げたほうがいいのではないかなとは思っております。
最後に、基本水量の見直しについてお伺いいたします。
資料2を御覧ください。
緑色の枠は、現在の料金体系です。16立方メートルまで基本料金2,222円で一定です。使用水量が少ない世帯の負担軽減を考えると、基本水量を12立方メートルとし、減額が556円になります。13立方メートルから16立方メートルの約1万5,600戸では1立方メートル当たり139円と、16立方メートルで同額になるような料金体系を提案します。これにより、オレンジ色の枠の下の黄色の枠のように減額になります。
この点について、御見解をお伺いいたします。
○議長(中島光浩 君) 河村環境リサイクル局参与。
◎環境リサイクル局参与(河村泰宏 君) 基本水量の設定につきましては、下水道施設の通常の維持管理や、今後も増加する地震対策、老朽化対策などに必要となる経費と、その財源となる下水道使用料等の収支のバランスを考慮して、総合的に判断していくこととしております。
○議長(中島光浩 君) 三宅 誠志議員。
◆10番(三宅誠志 君) この提案ですと、約2,000万円ちょっとぐらいの減収になると考えております。ですから、そんなに大きな減収にならないということで、それよりは商業使用の人たちの負担軽減につなげたほうが、いろいろな面でより効果的ではないかなと考えております。ぜひとも御検討をお願いします。
水道の使用水量が、全て下水道に流れるとは限らないので、もっと広範囲で料金を検討する必要があると考えております。例えば、肌色の枠のように、現在の20立方メートルの料金2,774円を2割程度割り戻した水量である24立方メートルの料金とし、また基本水量は12立方メートルにします。基本料金は24立方メートルの半額の1,387円にして、基本水量から24立方メートルまでは1立方メートル当たり116円としていく大胆な見直しを、併せて提案しておきます。
水道料金体系並びに下水道料金体系の提案をしてまいりましたが、検討していただくことを強く要望しておきます。
2項目めとして、環境リサイクル行政について2点お伺いいたします。
1点目として、カーボンニュートラルに向けての取組についてです。
最初に、自己託送についてお伺いいたします。
まず、令和5年度の発電量、公共施設のCO2の削減量、経費削減についてです。
水島清掃工場で発生する余剰電力の活用として、中国電力ネットワークの送電網を活用し、市の施設に送電する自己託送が始まって、2年目に入っています。
そこで、令和5年度の発電量、公共施設のCO2の削減量、経費削減効果の実績と、計画と比較してどうだったのか、お伺いいたします。
○議長(中島光浩 君) 伊東市長。
(市長 伊東 香織君 登壇)
◎市長(伊東香織 君) 自己託送とは、発電設備を有する者がその設備で発電した電気を、ほかの自社の施設へ送電し、使用することを言うわけでございますけれども、倉敷市では、先ほどお話もいただきましたように令和5年度から、水島清掃工場で発電した電力を利用して、下水処理場等の市の9個の施設への自己託送を行っているところでございます。
令和5年度は、発電量は2万7,700メガワット時で、そのうちの34%に当たる9,400メガワット時は、水島清掃工場の場内などで使用して、また48%に当たる1万3,300メガワット時は、他の下水処理場等の市の施設へ自己託送しております。そして、残りの18%に当たる約5,000メガワット時については売電、電力を売るということをいたしております。
その結果として、中国電力のCO2排出係数を基準とする計算をしますと、自己託送した場合としなかった場合で、一般家庭の約3,300世帯分の電気使用量に相当する7,100トン分のCO2が削減されたことになり、また金額としては、自己託送を行わなかった場合と比べて、市としては1億4,000万円の経費の削減ができたところでございます。
○議長(中島光浩 君) 三宅 誠志議員。
◆10番(三宅誠志 君) ちょっと今、実績だけですが、計画どおりにいったのかどうか、再質問させてください。
○議長(中島光浩 君) 外村環境リサイクル局長。
◎環境リサイクル局長(外村博之 君) 水島清掃工場の自己託送につきましては、計画どおりに自己託送できております。
○議長(中島光浩 君) 三宅 誠志議員。
◆10番(三宅誠志 君) 次に、実績を踏まえた今後の計画についてです。
令和7年4月稼働予定の倉敷西部クリーンセンターでも、発電を予定しております。
水島清掃工場の実績を踏まえて、自己託送をどのように進めていくのか、お伺いいたします。
○議長(中島光浩 君) 伊東市長。
(市長 伊東 香織君 登壇)
◎市長(伊東香織 君) 現在、玉島E地区に整備中の倉敷西部クリーンセンターでございますが、ここで発電した電力については、まずは、同じ敷地内に整備中の玉島環境センター、そして北側に隣接している玉島下水処理場に直接電力として供給して、また残りの電力については、自己託送も行っていきたいと思っております。また、売電等についても、検討しているところでございます。
それで、倉敷西部クリーンセンターの稼働の初年度となる令和7年度は、まずは発電量のデータ収集を行い、令和8年度からは、水島清掃工場のような形で、より多くの市有施設へ電力を供給するというような計画にしていくことになりますので、令和7年度は、まずはデータ収集等で、どのようにするかを検討することが主となろうかと思っております。
それで、水島清掃工場と倉敷西部クリーンセンターの2つを合わせると、電力供給量が2万7,000メガワット時の見込みでして、令和5年度実績の2倍以上の量を供給することが可能となると考えておりますので、今後は発電量のデータ収集を行い、自己託送等の供給先の検討、また売電等についての検討を進めていき、一層のCO2の削減を図ることで、ゼロカーボンシティを目指してまいりたいと考えております。
市といたしましては、このような大変大きな発電を行う施設の場合には、積極的にこのような仕組みにしながら、ゼロカーボンシティ、CO2の削減を目指していきたいと思っております。
○議長(中島光浩 君) 三宅 誠志議員。
◆10番(三宅誠志 君) 次に、公共施設の照明のLED化についてお伺いいたします。
市は、今まで学校の照明のLED化を推進してきました。令和5年の9月定例会で、私は公共施設のLED化を含めた施策を推進していただくことを要望しました。今回のLED化を推進されることは、大変評価いたしております。
そこで、公共施設のLED化の現状は、令和5年度末時点でどのようになっているのか、お伺いいたします。
○議長(中島光浩 君) 外村環境リサイクル局長。
◎環境リサイクル局長(外村博之 君) 市の調査では、本庁舎のような大きな施設も、町内の小さな公園も、同じ1施設としてカウントしておりますので、数値としては低く出ておりますが、対象施設のうち、令和5年度末の時点で100%LED化が完了している施設の割合は13.7%、また施設全体のおおむね半数以上がLED化された施設の割合は32.2%となっております。
○議長(中島光浩 君) 三宅 誠志議員。
◆10番(三宅誠志 君) 次に、公共施設全体のLED化について、令和6年度末ではどの程度まで進む計画になっているか、お伺いいたします。
○議長(中島光浩 君) 外村環境リサイクル局長。
◎環境リサイクル局長(外村博之 君) 市の今年度予算で計画している公共施設のLED化が全て完了した場合、令和6年度末の時点で100%LED化が完了している施設の割合は約16%、また施設全体のおおむね半数以上がLED化された施設の割合は約34%と推計しております。
○議長(中島光浩 君) 三宅 誠志議員。
◆10番(三宅誠志 君) 最後に、市の施設のLED化を推進するために、具体的にどのような目標を設定しているのか、お伺いいたします。
○議長(中島光浩 君) 外村環境リサイクル局長。
◎環境リサイクル局長(外村博之 君) 本市が策定した倉敷市地球温暖化対策実行計画(事務事業編)では、国が令和3年に定めた政府実行計画の目標と同様に、市有施設全体のLED照明の導入割合を、2030年度までに100%とするとしております。
○議長(中島光浩 君) 三宅 誠志議員。
◆10番(三宅誠志 君) 先ほどの答弁で、令和6年度までにおおむね半数以上、100%LED化完了も含めて大体50%ぐらいですね、まだまだ道半ばかなとは思っております。2030年度までにLED化率100%を目指すということですので、やはり現状以上に推進が必要だと考えております。全部局一丸となって取り組むことを要望しておきます。
次に、カーボンニュートラルコンビナートについてです。
まずは、現状と今後の計画についてです。
伊東市長は6月補正予算の提案理由説明で、国内有数の規模を誇る水島コンビナートについては、その国際的な産業競争力を高めるための支援を行うとともに、カーボンニュートラルの取組についても支援してまいりますと述べました。
水島コンビナートのカーボンニュートラルの実現に向けた取組の現状と今後の計画についてお伺いいたします。
○議長(中島光浩 君) 別府文化産業局長。
◎文化産業局長(別府正樹 君) 倉敷市では、水島コンビナートのカーボンニュートラル実現に向けて、令和4年4月に、立地企業とともに水島コンビナートカーボンニュートラル研究会を設置し、これまでに有識者を招いてのセミナーや先進都市視察のほか、国や立地企業の本社及び水島の関係者の方々が一堂に会する会議を東京で開催するなど、官民連携の取組を推進しております。
また、令和4年11月に県とともに設立した官民連携組織カーボンニュートラルネットワーク会議において、水島コンビナートの2050年カーボンニュートラル実現に向けた取組方針を取りまとめました。そして、取組方針の具現化に向けて、昨年6月に設置した専門部会で検討を重ね、今年4月には、将来の水島コンビナートにおける水素需要量やCO2削減量などに関する調査結果を公表したところでございます。
今後につきましても、さきに策定した取組方針やこのたびの調査結果などを踏まえながら、引き続き企業間連携の強化に向けた議論を促進することで、水島コンビナート全体としてのカーボンニュートラルの実現を支援してまいりたいと考えております。
○議長(中島光浩 君) 三宅 誠志議員。
◆10番(三宅誠志 君) まだまだ取組が始まったばかりということとお聞きしました。
次に、省エネ、再エネの導入促進を求めることについてお話しします。
5月16日、水素等供給利用促進法案と二酸化炭素貯留事業法案が、自由民主党、公明党、立憲民主党、日本維新の会、国民民主党などの賛成多数で可決されました。日本共産党は両法案について、1、脱炭素の流れに逆行する。2、石炭火力、原発の延命に多額の資源、予算をつぎ込む。3、事業者への安全規制を後退させ、推進側の経済産業省に権限を集中しているとして、反対いたしております。
今、全国的にこういった水素と二酸化炭素貯留という話が大きなコンビナートで進んでいると思います。しかしながら、水素も二酸化炭素貯留も、巨額の国費を投入し高コストで、本当にできるかどうか分からない高リスクの事業です。合成燃料を含む水素などの価格差支援は、国は供給開始から15年間で3兆円の支援を予定しています。また、二酸化炭素貯留は、業界自らが、技術確立に係る不確実性が高いと認めています。こういったできるかどうか分からないというものではなく、2030年までに徹底した省エネ・再エネ施策を行い、将来世代に対して責任が持てるエネルギー政策への転換が必要です。
市として水島コンビナートに対して、省エネ、再エネの導入促進についてどのようにお考えか、お伺いいたします。
○議長(中島光浩 君) 別府文化産業局長。
◎文化産業局長(別府正樹 君) 倉敷市では、市内企業の競争力強化などを目的に、設備投資を支援する設備投資促進奨励金制度について、昨年度末を適用期限としておりましたが、このたび5年間の延長を行いました。
延長に際しては、企業のカーボンニュートラルや温室効果ガスの大幅な削減に資する設備投資に対しては、通常の奨励金より優遇するよう改正を行っており、本制度を通じて、水島コンビナートをはじめとする市内企業の設備の省エネルギー化や再生可能エネルギーへの転換及び再生可能エネルギーの供給に資する設備投資などを促進してまいりたいと考えております。
○議長(中島光浩 君) 三宅 誠志議員。
◆10番(三宅誠志 君) 大企業等はやっぱり企業的責任があるので、報奨金とかを市が出すべきではないのではないかなとは思います。
○議長(中島光浩 君) 三宅 誠志議員、この際申し上げます。
質問の途中でありますが、ここで休憩いたします。再開は午後1時からの予定です。
午前11時58分 休 憩
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午後 1時 開 議
○副議長(北畠克彦 君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
10番 三宅 誠志議員、質問項目2番の質問を再開してください。
◆10番(三宅誠志 君) 2点目として、ふれあい収集についてです。
先日、地域を回っていますと高齢者の方から、最近、歩くのも歩行車なしでは大変で、ごみを出すときなどは大変なんだというお話がありました。
そこでまず、ふれあい収集の現状についてお伺いいたします。
ふれあい収集は、要介護認定者や障がい者のみの世帯で、ごみを自分でごみステーションまで持ち出すことが困難で、親族や近隣住民等の協力を得ることができない世帯を対象に、玄関先から決まった曜日にごみ収集を行っています。また、安否確認を希望する方には、声がけをすることにより安否の確認を行っています。
ふれあい収集の現状はどうなっているのか、お伺いいたします。
○副議長(北畠克彦 君) 外村環境リサイクル局長。
◎環境リサイクル局長(外村博之 君) 本市では平成25年5月から、高齢者や障がい者が住み慣れた地域で安心して暮らすことができる環境づくりを目的に、ふれあい収集事業を行っております。
本事業は、要介護認定者や障がい者のみの世帯で、ごみをごみステーションまで持ち出すことが困難で、親族や近隣の方の協力を得ることができない世帯を対象に、週1回、玄関先まで伺ってごみを収集するとともに、希望者には、安否確認のための声かけを行っているものでございます。
現在は、122世帯の利用があり、内訳としては、肢体不自由者1・2級の方が48世帯で40%、視覚障がい者1・2級の方が21世帯で17%、要介護度3から5の方が53世帯で43%となっており、声かけを希望されている方は16世帯で13%でございます。
○副議長(北畠克彦 君) 三宅 誠志議員。
◆10番(三宅誠志 君) ふれあい収集の対象の拡大を求めます。
今言われたように、高齢者で言えば要介護度3以上が対象です。先ほど紹介した高齢者は、対象者ではありません。
そこで、対象者を要支援まで拡大してはどうかと考えていますが、市としてのお考えをお聞かせください。
○副議長(北畠克彦 君) 外村環境リサイクル局長。
◎環境リサイクル局長(外村博之 君) 本市のふれあい収集事業の対象者の要件としては、要介護度3以上と認定された方や、肢体不自由または視覚障がいが1・2級に該当する方のみの世帯のうち、ごみをごみステーションまで持ち出すことが困難で、親族や近隣の方の協力を得ることができない世帯としております。
ごみ出しが困難な世帯の状況は個々の事情によって様々であるため、ふれあい収集を開始する際には、申請者に身体の状況や世帯の構成、福祉サービスの利用について聞き取りを行い、利用の可否を判断しております。また、要件を満たさない場合は、既存の介護サービス等により対応していただいております。
現時点では、要件の緩和は考えておりませんが、今後の社会情勢の変化等を考慮しながら研究してまいります。
○副議長(北畠克彦 君) 三宅 誠志議員。
◆10番(三宅誠志 君) 要介護度3以上ということですけれど、高齢の年寄りなどは75歳以上とか、要支援でも本当に歩くのが大変で、そんな方がたくさんいらっしゃいます。やはり、これは見直しを考えていただくよう強く要望しておきます。
3項目めとして、水島のまちづくりについて2点お伺いします。
1点目として、水島地区複合施設のワークショップについてです。
水島公民館、水島図書館、水島児童館の複合施設の再編整備基本構想が発表され、その後、基本計画策定等支援業務の委託者が選定されました。今回のワークショップは、基本計画策定に向けてのもので、大切なものと考えます。
そこで、まずワークショップからどんな成果を上げることを期待しているのか、お伺いいたします。
○副議長(北畠克彦 君) 杉岡企画財政局長。
◎企画財政局長(杉岡知裕 君) 水島地区の新たな複合施設について考えるワークショップについては、7月6日・21日に、ライフパーク倉敷において実施する予定で、現在、広報くらしき6月号、市ホームページ、施設でのチラシ配布等により参加者を募集しているところでございます。
ワークショップでは、水島公民館、水島児童館、水島図書館の複合施設の整備に向けた様々なワークを行い、市民の皆様から御意見やアイデアをいただきたいと考えております。
○副議長(北畠克彦 君) 三宅 誠志議員。
◆10番(三宅誠志 君) 様々なワークと言いましたけれど、その内容はどんなものでしょうか。水島地区の複合施設は、機能がほとんど違う施設です。どんな内容のワークショップを行おうとしているのか、お伺いいたします。
○副議長(北畠克彦 君) 杉岡企画財政局長。
◎企画財政局長(杉岡知裕 君) 今回予定しているワークショップでは、水島地区公共施設再編整備基本構想でお示しした複合施設のコンセプト、多様な世代の交流・活動拠点となる施設をテーマに、参加者の皆様に自由な発想で考え、協力し、ディスカッションしていただきたいと考えています。
例えば、グループワークでは、参加者の皆様が新たに整備する複合施設に求めるイメージや必要な機能について、意見交換や共有を行うとともに、積み木、3Dパズルなどを使って、複合施設のイメージを具体化することなども行う予定としております。
○副議長(北畠克彦 君) 三宅 誠志議員。
◆10番(三宅誠志 君) 最後に、その成果の活用についてです。
基本計画策定に向けてどのように生かしていくのか、お伺いいたします。
○副議長(北畠克彦 君) 杉岡企画財政局長。
◎企画財政局長(杉岡知裕 君) 今年3月に策定した基本構想に基づき、今年度中に水島地区公共施設再編整備基本計画を策定してまいりたいと考えており、ワークショップでの様々な御意見やアイデアは、これまでいただいた御意見や御要望、施設利用者アンケート結果などと合わせて、計画案策定のための参考とさせていただきたいと考えております。
○副議長(北畠克彦 君) 三宅 誠志議員。
◆10番(三宅誠志 君) ちょっと要望を2つ。
ワークショップに、ぜひとも現在の3施設のことがよく分かる責任者を同席させていただき、よく住民の意見を聞くことを要望いたします。そして、機能が違う3施設の機能が生きるように、住民の意見を十分取り入れた基本計画案をつくり、できましたら、再度住民説明会などを開き、よりよい計画になることを要望しておきます。
2点目として、亀島山地下工場についてです。
亀島山地下工場の保存及び活用を求めます。
亀島山地下工場の整備、保存、活用の参考になると考え、長野市松代町にある戦争遺跡松代象山地下ごうに会派で視察に行きました。
松代象山地下ごうは、第2次世界大戦の末期、軍部が本土決戦の最後の拠点として、極秘のうちに大本営、政府各省等をこの地に移すという計画の下に、終戦の日までおよそ9か月の間に建設されたもので、突貫工事で全行程の約8割、約11キロメートルが完成しました。その後、昭和60年、地元高校生が現地調査を行い、文化祭等での発表を契機に保存、公開を要望する運動が始まり、公開に向けた調査が始まりました。ごう内の安全調査を経て、民地所有者9名から、地下ごうに入ること、地下ごうに施設を設置すること、地下ごうを長野市が管理することの承諾を得て、平成元年11月にごう内70メートルを臨時公開し、平成2年8月から519メートルを一般公開しています。
観光振興課が管理し、見学料は無料で、ガイドはボランティアの方で行っており、令和5年度の入ごう者数は3万9,666人で、うち県外2万3,192人、そのうちインバウンドが1,162人だったそうです。事業経費は毎年1,000万円程度で、約3分の1は、年6回の岩盤及び安全対策用構造物の状況を点検し、見学者の安全を確保しています。
資料3を御覧ください。
写真1・2は、案内看板です。写真3は、地下ごうに入る前の説明を受けている様子です。この後方には、ヘルメットが置いてあります。写真4は、入り口です。注意喚起がなされ、しっかりとヘルメットをかぶって入ります。写真5は、崩落防止の安全対策がしっかりと行われている様子です。写真6は、危険なところは入れないような安全対策が行われています。
松代象山地下ごうのような市が主体となっての取組及び観光にも寄与することを踏まえて、亀島山地下工場についても、同様な保存及び活用を求めますが、市のお考えをお聞かせください。
○副議長(北畠克彦 君) 尾崎総務局長。
◎総務局長(尾崎英樹 君) 亀島山地下工場を戦争遺跡として活用することは、大切であると認識しておりますが、遺跡の風化の進行により崩落の危険性が高いため、現状のまま保存し活用することは、安全性を考えると、非常に難しい状況と考えております。
このため、戦争遺跡として後世に伝えるための活用策として、平成8年に水島勤労福祉センター敷地に碑を設置し、平成22年に作成した戦争遺跡マップへ掲載したほか、平成24年には工場内部の映像を収録し、解説を加えたDVDを作成し、市内の小・中学校図書館に平和学習の教材として配付いたしました。
今後におきましても、戦争遺跡マップや映像を収録したDVDを活用するなどにより、平和意識の醸成を図ってまいりたいと考えております。
○副議長(北畠克彦 君) 三宅 誠志議員。
◆10番(三宅誠志 君) 危険だというので、ここに示しているように、松代では安全対策をしっかりして公開していると、そういうことを我々は要望しております。
インターネットで調べてみますと、保存、公開されていない地下ごう、地下工場が見受けられます。亀島山地下工場を市が直接整備、保存した後、松代象山地下ごうや他の地域と交流しながら、文化財の保存に動き始めることを願いまして、質問を終わります。
御清聴ありがとうございました。(拍手)