録画中継

令和6年第4回倉敷市議会(第3回定例会)
9月10日(火) 本会議 質問
未来クラブ
真田 意索 議員
1 投票率向上のための選挙管理委員会のこれまで・今後の施策について
2 学校給食における“食品ロス削減”について
3 新型コロナワクチン定期接種と健康被害救済制度について
◆7番(真田意索 君) (拍手) 皆様こんにちは。未来クラブの真田 意索です。本日最後の質問者となります。どうぞよろしくお願いいたします。
 それでは、通告に従い、一問一答の方式で3項質問させていただきます。
 まず、選挙管理委員会の投票率向上のためのこれまでの、そして今後の施策についてお聞きします。この項3点質問させていただきます。
 市議会議員選挙の投票率を上げるための施策についてです。
 私から2つの提案をさせていただきたいと思います。
 まず1つ目の提案として、選挙に行く意味を、選挙管理委員会がしっかり市民に伝えませんかというものです。
 前回、6月議会の一般質問で尾崎議員が、投票率が低い現状についてゆゆしき状態だということを語られました。その記録的な最低投票率であった4月の倉敷市議補選を、私は戦いました。投票率は11.84%、政策を訴える候補者が少ない印象で、市民を巻き込めていない、そういった感も強かったわけですが、9割近い方が選挙に無関心という結果、これは異常事態だと感じました。
 市長選挙が無投票になったことが有権者の投票行動に大きな影響を与えたものと、大熊委員長の答弁もございましたが、市長と市議は同じ政治家でありながらも、二元代表制ということを考えれば全く性質の異なるものであり、市長と市議は全く別物であると言えます。本来、影響し合うことがおかしいのではないかとさえ、私は考えます。つまり市民に対して、市議会議員というのが一体何なのか、自分たちとどう関係するのかが浸透していない結果だと、私は考えています。
 我々政治家が、市民に政策だけでなく、しっかりと市議会議員とは何をするのか、市民の声の代弁者であること、投票することは自分たちの意見を市政に反映させる第一歩だということが、やっぱり伝えられていなかったことの厳しい結果だと考えています。
 これまで選挙管理委員会の皆様におかれましては、倉敷芸術科学大学の協力で啓発ポスターを作成、市の公式SNSで期日前投票や投票日の呼びかけを発信、市公式アプリに選挙情報項目を追加し、選挙特集ページや投票関連情報を提供し、またイオンモール倉敷に期日前投票所を開設するなど、投票率向上に向けた新たな取組を実施されていることは、一市民として感謝しております。しかし一方で、投票に行こうのスローガンを掲げるだけでは、もうどうすることもできない状況であることを理解する時期ではないかとも、私は考えます。
 我が家でも、6歳の息子がおりますが、歯を磨きなさいと毎晩毎晩言っています。皆さんの御家庭でも、歯を磨け、手を洗えと、そういった似た経験はございませんでしょうか。でも、やらないから、毎晩毎晩がみがみ言わなきゃいけないんです。そして、それでもやらない子供に対して、こう言いませんか。歯を磨かなかったら虫歯になるよ。手を洗わないで御飯を食べたら、おなかが痛くなるよと。ここまで言って、初めて子供は歯を磨いたり、手を洗う。歯を磨く意味、手を洗う意味をこちらが発信し、子供が納得するから行動に移るんだと私は考えます。相手に理解し、納得してもらう。ここが非常に重要なことと私は考えます。
 じゃ、これを選挙に置き換えたらどうなのかと。投票することで、自分が住んでいる倉敷の未来を自分の意見で形づくることができる。自分の価値観や考えに合った候補者が当選すれば、生活がよりよくなる可能性がある。今の選択が将来の社会をつくる。こういったことを言って初めて、市民は投票に行く意味を理解し、納得し、そして投票行動に移ると考えます。
 そこで、1つ目の質問です。選挙に関する啓発、周知において、投票に行こうだけではなく、投票に行く意味について、市民にしっかりと訴えるべきだと考えます。ホームページ、各種印刷物においてはもちろんのこと、例えば動画配信など、そういった投票率向上に向けた施策を前向きに御検討いただけませんでしょうか。
 例えば、倉敷芸術科学大学の学生の皆様に御協力いただければ、若者に刺さる言葉、これが生まれるのではないかとも考えます。お考えをお聞かせいただきたいと思います。
○副議長(北畠克彦 君) 大熊選挙管理委員会委員長。
◎選挙管理委員会委員長(大熊裕司 君) 真田 意索議員さんの質問にお答えいたします。
 選挙に行く意味を伝えることにつきましては、有権者に投票行動を促す有効な方法の一つであると考えております。倉敷芸術科学大学の学生に作成を依頼した、今年4月の市長選、市議補選の啓発ポスターにおいては、若い女性のイラストとともに書かれた、今を決めるだけじゃなく、これからも決めるんだからという言葉に、選挙に行くことの意味を伝えたいという思いが込められていると考えております。
 また、動画配信につきましては、令和4年に倉敷青陵高校の放送部と協働して制作した2本の動画を、選挙管理委員会のホームページに掲載するとともに、18歳を迎え、新たに有権者になった方にお送りする啓発はがきにも、この動画が視聴できるページにリンクする二次元コードを記載しております。
 これまで市内の大学や高校と連携して、選挙へ行くことの意味を若い世代に伝えられるような選挙啓発にも努めてまいりましたが、今後におきましても、一層若い世代を中心に、選挙に関心を持っていただけるよう啓発を行ってまいります。
○副議長(北畠克彦 君) 真田 意索議員。
◆7番(真田意索 君) 市内の大学や高校と連携し、選挙に行くことの意味を若い世代に伝えられるような選挙啓発に、今後も努めてまいるとの御答弁でした。この秋は、県知事選挙があり、衆議院の解散があるかもしれません。そして、来春には市議会議員選挙と。選挙管理委員会においては、9名から10名に体制を増やして臨まれるものとお聞きしております。御多忙なのは百も承知でございますが、市民に向けてしっかりと、選挙に行く意味を今後も伝えていただければと要望します。
 2つ目の市議会議員選挙の投票率を上げるための施策の提案でございます。
 選挙管理委員会が地元ラジオ局等と連携して政見動画、これを作りませんかという提案でございます。
 まず、8月15日に公開された倉敷市市民提案制度の中に興味深い市民の声がありましたので、御紹介いたします。
 議長のお許しを得て資料を提出させていただいておりますので、御覧ください。
 選挙に関するポスター掲示板という件名で、倉敷市における選挙の在り方について市民の方から提案がございました。内容が長いですので、要約させていただきますと、選挙時のポスター掲示板は、情報が不十分であり、デジタル化が望ましい。候補者情報や演説内容は、市のホームページやデジタルチラシで提供すべき。時代に合わせた選挙運動の方法を検討してほしいというものでした。
 これに対して選挙管理委員会の回答、こちらも要約しますと、選挙ポスター掲示板は公職選挙法に基づき設置され、候補者情報は選挙公報や公共施設、インターネットで提供されています。選挙管理委員会のホームページでは候補者情報をまとめており、選挙運動中のインターネット利用も可能です。今後も、これらの情報提供を継続し、有権者の判断材料を充実させる予定ですというものでした。
 選挙管理委員会より、有権者の判断材料を充実させる予定であることが表明されていて、これについては、今後の取組に期待していきたいと思っております。
 こうした市民の提案の背景には、恐らく市民の中には、選挙に興味があっても、候補者につながらない方がいるということがあるのではないかと考えます。私たち政治家も、市民には力の限り発信しておりますが、やはりその力にも限界がございます。ですから、ぜひ選挙管理委員会にはその橋渡し役を、今後とも強力にやっていただきたいと思い、政見動画の制作を提案いたします。
 政見動画とは、政見放送とは異なります。公職選挙法で定める政見放送は、衆院選、参院選、都道府県知事選の候補者に限られます。公職選挙法に地方議会議員選挙の規定はないため、市議会議員の政見放送は、現実不可能です。
 そこで、実際にこの政見動画を作られた西東京市の事案を紹介したいと思います。
 西東京市議会議員選挙が2022年12月18日に告示され、定数28人のところ、最多40人が立候補しました。地元のFM局であるエフエム西東京は、このうち希望した34人の政見を収録し、告示日の午後5時から動画共有サービスであるユーチューブで配信を始めました。電子メール以外のネット利用による政見動画であり、公職選挙法で定める政見放送ではないわけです。東京都選挙管理委員会、また総務省選挙課とも連携を取り、合法的に行われました。
 これは、もちろん若者の投票率向上を目指して行われたものでございます。実際、投票率は36.84%であったものが38.66%と、1.8ポイントアップしました。この政見動画が全てというわけではないと思いますが、一役買ったのではないかと考えております。
 質問の2点目、3点目は関連のあるものですから、続けて質問させていただきたいと思います。
 本年度、倉敷市選挙管理委員会において、来る市議選のため、広報・啓発委託料として691万円の予算が計上されています。もちろん、この中にはFM放送による選挙の呼びかけも含まれているのでしょうが、もう一歩踏み込んだ、政見動画という新たなチャレンジをなされてはいかがかと思います。
 それでは、質問いたします。現在計上されている本年度予算691万円の使途について教えてください。また、政見動画について前向きに御検討されるかどうか、お考えをお聞かせください。
 私は、ユーチューブなどのSNSで政見動画を配信することは、投票率向上に非常に有効だと考えて提案しております。倉敷市選挙管理委員会において考える政見動画以外の有効な策、これがもしございましたら、どういった取組を考えているのかもお答えください。
○副議長(北畠克彦 君) 大熊選挙管理委員会委員長。
◎選挙管理委員会委員長(大熊裕司 君) まず、691万円の予算について申し上げます。
 今年度予算の市議会議員選挙費のうち広報・啓発委託料につきましては、選挙公報の新聞折り込みのほか、エフエムくらしきによる放送広告や、視覚障がい者向けの選挙公報の作成、投票所入場券はがきの作成に係る委託料を計上しております。このほかの費目においても、選挙啓発に関する予算として、啓発ポスターの作成や選挙公報の印刷、啓発用の懸垂幕、横断幕の作成、設置、ウェブ広告に係る費用などを計上しており、様々な方法で選挙の啓発、周知を行う予定としております。
 続きまして、政見動画につきましては、有権者が候補者の考えを知り、誰に投票するかを判断する上で役立つものと考えますが、他市の事例においても、実施主体は民間の事業者や団体などであり、法令に定めもないため、選挙管理委員会が主体となって行うことは困難であると考えております。
 選挙管理委員会のホームページでは、選挙時には有権者の皆様の判断材料となるよう、候補者の氏名やウェブサイトのアドレス等のほか、候補者の経歴や政策等を記載した選挙公報のデータを掲載し、市公式アプリからもアクセスできるようにしています。
 また、この秋の県知事選からは、子育て世代の投票率向上を図るため公式アプリを活用して、子供の将来の投票行動によい影響を与えるものとして、国が推奨する親子連れ投票を呼びかける予定としております。
○副議長(北畠克彦 君) 真田 意索議員。
◆7番(真田意索 君) 投票率向上のための施策として、特集ページの設置はこれまでもされており、その工夫をもってしても、補欠選挙では11.84%だったわけです。今の御答弁で、この秋からは公式アプリを通じて親子連れ投票を呼びかけるとのことでした。若い世代の投票率向上を期待したいと思います。また、政見動画に関しては、選挙管理委員会が主体となって行うことは困難との答弁でございましたが、政見動画が、誰に投票するかを判断する上で役立つものだというような前向きな御意見もありました。私も今後、放送局等に対し、政見動画の普及に努めたいと考えます。
 以上で本項の質問を終わりたいと思います。
 さて、次の質問の項に移ります。2つ目の項、学校給食における“食品ロス削減“について3点質問いたします。
 1点目は、食品ロス削減に向けた倉敷市の取組についてお聞きします。
 倉敷市では、食品ロス削減を推進するため、共同調理場において衛生面で問題のない規格外の食材等を加工して、学校給食に活用するなどの取組を進めていると聞いております。
 それでは、質問したいと思います。そのほかにも食品ロス削減のために、献立の工夫や子供たちへの食育など、どのような取組を行っているのか、現状について教えてください。
○副議長(北畠克彦 君) 早瀬教育次長。
◎教育次長(早瀬徹 君) 倉敷市教育委員会では、昨年、環境省の補助事業、令和5年度食品廃棄ゼロエリア創出モデル事業等に応募し採択され、規格外や価格調整などの理由で廃棄されている地元食材、例えば、ゴボウやレンコン、ショウガなどですが、こういったものをレトルト調理機で一次加工し、アレルギー代替食をはじめ、学校給食に使用することで地元食材の食品ロス削減に取り組みました。
 次に、食品ロス削減のための献立といたしましては、例えば、だしを取った後の昆布を刻んで佃煮やおでんに再利用したり、ブロッコリーの芯をサラダに使用したりするなどの工夫を行っております。
 また、食育に関しましては、児童、生徒の発達段階に応じて食品ロスの現状や削減方法を知らせ、自分の食生活において何ができるかを考えさせる指導を行っております。
○副議長(北畠克彦 君) 真田 意索議員。
◆7番(真田意索 君) 今の答弁をお聞きして、非常にすばらしい取組をされているなと感じました。また、倉敷市内の小学校、中学校、ともに魚の地産地消率は63%を超え、米の地産地消率は100%であることも、以前担当課にお聞きいたしました。食育に関してですが、ぜひとも取り組んでいただきたいこととして、自分たちが食べているものが岡山県でできたもの、そして取れたものであると、これはしっかりと児童、生徒の皆さんに伝えていただきたいなというふうに思います。
 それでは、質問の2点目に移ります。牛乳の廃棄状況についてお聞きします。
 学校給食では、飲用牛乳が毎日提供されていますが、この夏、私が視察に訪れた大阪府泉大津市では、市長の肝煎り事業として、未来を育む泉大津市の給食と題して、学校給食の大改革がなされています。有機米や特別栽培米を使用するだけでなく、栄養価の高い精米方法である金芽米加工を施し、これらのお米の調達や金芽米加工の精米に関する費用は全額、泉大津市が負担しております。そして、今後使う野菜も、オーガニックへの完全移行を目指しておられるということをお聞きしました。
 こうした給食への取組については、また別の質問のときにさせていただこうと思いますが、この泉大津市では、小学校、中学校の飲用牛乳の飲み残しが非常に多いことが問題であるとお聞きしました。令和4年度は、小学校が5.42%、中学校が25.71%と、今後牛乳の提供そのものの在り方について検討を進めていくという教育委員会の方々のお話でございました。同じように、倉敷市内の学校においても、牛乳の廃棄があるというふうに聞いております。
 そこで質問いたします。実際に、倉敷市の学校給食ではどのくらいの牛乳が廃棄されているのでしょうか。また、教育委員会では、給食残量調査を実施しているとのことでございますが、小学校、中学校で牛乳の割合に違いはあるかなど、残量調査についての教育委員会の考察を教えてください。
○副議長(北畠克彦 君) 早瀬教育次長。
◎教育次長(早瀬徹 君) 倉敷市教育委員会では、学校給食実施状況残量調査を6月と11月の年2回実施しております。令和2年11月から令和6年6月までに実施した計8回の調査結果では、欠席者を含む牛乳の残量率の平均は、小学校では2.7%、中学校では1.9%でした。11月の調査は、小学校と中学校で残量率に違いは見られませんでしたが、6月の調査では、中学校の残量が少ない傾向がありました。
 これは、気温が高くなる時期に、水分補給として飲用されていたためと考えております。
○副議長(北畠克彦 君) 真田 意索議員。
◆7番(真田意索 君) 泉大津市では、高いパーセンテージが出ておりましたが、倉敷市では、大分低い数字ということで理解いたしました。ありがとうございました。
 本項最後の質問でございます。牛乳選択制の導入についてお聞きします。
 現在、倉敷市の学校給食は、文部科学省が定める基準に沿って給食が提供されていることは理解しております。
 私の息子は現在6歳、保育園の年長でございます。先日、園より食物アレルギーに関する調査票の提出についてというペーパーをいただきました。読んでみますと、そこには食物アレルギーでの牛乳、乳製品の中止の場合は、パン、飲用牛乳は中止。牛乳、乳製品を含む副食は除去または中止となりますと。そして、飲用牛乳のみの中止は行いませんというふうに記載されていました。
 そこで、皆さんにお尋ねしたいんですが、乳糖不耐症というのは御存じでしょうか。牛乳を飲むと、おなかがごろごろし、下す。皆さん、いろいろ知っていたり、自分がそうだったりするかもしれません。このことを乳糖不耐症と呼びます。症状は様々でございますが、日本人の多くが乳糖不耐症であることは、帯広畜産大学の浦島教授の論文をはじめとして、多くの人が述べられております。
 乳糖不耐症は、アレルギーではなく病気であり、飲用牛乳さえ中止すればよい問題なのですが、このことについて、園から来たアンケートには書かれておりませんでした。ですから、私は担当課の方とお話をさせていただきましたところ、乳糖不耐症の児童、生徒については、倉敷市では飲用牛乳を提供しない。診断書、それからヒアリング等を通じて、提供しないということでありました。食物アレルギーをはじめ、多様な児童、生徒の状況に対応していただけているものだというふうに評価しております。
 しかし、先ほどの答弁にもありましたが、牛乳を提供しても、飲用されずに食品ロスになっている現状も、僅かですがあります。
 そこで、この項最後の質問をいたします。市民の幅広いニーズに応えるため、東京都の多摩市が導入している牛乳選択制を、倉敷市で導入することを検討してはどうかと考えます。
 まずは、児童、生徒、保護者への牛乳選択制のニーズがあるかどうかの調査を実施してはいかがかと考えますが、お考えをお聞かせください。
○副議長(北畠克彦 君) 早瀬教育次長。
◎教育次長(早瀬徹 君) 学校給食は、学校給食法に基づいて教育活動の一環として実施されております。
 倉敷市教育委員会では、文部科学省が定める学校給食実施基準に従い献立を作成しており、カルシウムやたんぱく質などの栄養素をバランスよく含む牛乳は、成長期の子供の栄養補給に欠かせない食品であるため、飲用牛乳を毎日提供しております。
 倉敷市教育委員会では、牛乳は給食に欠かせない食品と捉えておりまして、牛乳選択制のニーズを把握するための調査については、考えておりません。
○副議長(北畠克彦 君) 真田 意索議員。
◆7番(真田意索 君) 今後とも、食品ロス削減に向けた取組を加速していただきたいと思います。また、小学校入学前の食物アレルギーのアンケート調査において、飲用牛乳のみの中止は行いませんとだけ表記するのではなくて、できれば、乳糖不耐症などは別途対応するといったような、優しさの文言も一言付け加えていただければなと要望して、本項の質問を終了したいと思います。
 さて、質問の最後の項でございますが、新型コロナワクチン定期接種と健康被害救済制度について7点質問させていただきます。
 10月より接種が開始される定期接種については、6月定例会でお尋ねいたしました。本議会は、定期接種開始直前の議会であり、市民の皆様の生命、そして未来を守り、安全にお過ごしいただくために正しい情報をお伝えし、執行部の姿勢や考えを確認するために、再度質問していきたいと考えております。
 1つ目の質問をいたします。6月議会でもお尋ねしましたが、令和6年3月11日の厚生労働省の事務連絡に則した健康被害救済制度の周知徹底に関して、6月議会の後、倉敷市として取り組まれたことについてお聞かせください。
 また、今回の定期接種に関しての接種通知書において、健康被害救済制度をどのように記載し、周知に取り組まれたのかをお答えください。
○副議長(北畠克彦 君) 吉岡保健福祉局参与。
◎保健福祉局参与(吉岡明彦 君) これまで65歳以上の高齢者等を対象に、インフルエンザワクチンの定期接種を行ってまいりましたが、この10月からは新型コロナワクチンの定期接種も開始します。
 市から、接種医療機関に向けて関係書類を9月中旬に発送する予定としており、健康被害救済制度のお知らせについても同封することとしております。
 また、定期接種の対象となる65歳以上の高齢者の方に対して、9月下旬に送付するお知らせはがきに、予防接種法に基づく救済制度があることと、それに関するホームページにつながるQRコードを記載しております。
○副議長(北畠克彦 君) 真田 意索議員。
◆7番(真田意索 君) 今の御答弁の中で、お知らせはがきへの記載ですとか、二次元コードが記載されたことについて、周知の取組として評価したいと考えます。ありがとうございます。
 次に、2つ目の質問をいたします。6月議会では、健康被害救済制度の申請件数が、倉敷市において85件、5月末時点での支給対象が63件、不支給が10件と伺っておりました。
 そこで質問いたします。その後の申請件数及び支給、不支給の件数は何件か教えてください。また、支給となったものの給付種別を教えてください。
○副議長(北畠克彦 君) 吉岡保健福祉局参与。
◎保健福祉局参与(吉岡明彦 君) 本市では、令和6年4月から8月末までの間で、新型コロナワクチン接種後の健康被害救済制度の新規申請を4件受理しており、現在4件とも申請書類の審査中です。また、6月から8月末までで国の審査結果の通知があったものは1件で、その1件は健康被害救済制度の支給対象となっております。
 なお、本市では、給付種別の各件数については、個人が特定されるおそれがあるため公表を控えております。
○副議長(北畠克彦 君) 真田 意索議員。
◆7番(真田意索 君) 次に、3つ目の質問をいたします。令和6年度一般会計予算において、健康被害救済給付費負担金は1億9,074万8,000円となっておりますが、算出の根拠と現在の執行状況について教えてください。
○副議長(北畠克彦 君) 吉岡保健福祉局参与。
◎保健福祉局参与(吉岡明彦 君) 新型コロナワクチン健康被害救済制度に係る本市の令和6年度当初予算額は、予算要求時点での令和5年度の支給対象者の給付額を参考に算定しております。
 令和6年8月末時点における執行額は約5,000万円で、全て令和5年度までの臨時接種によるものであるため、これは全額国の負担となります。
○副議長(北畠克彦 君) 真田 意索議員。
◆7番(真田意索 君) 次に、4つ目の質問をいたします。8月7日に一般社団法人日本看護倫理学会により緊急声明、新型コロナウイルス感染症予防接種に導入されるレプリコンワクチンへの懸念、自分と周りの人々のためにが発表されました。
 議長のお許しを得て資料を提出しておりますので、御覧ください。
 この看護学会の声明においては、この秋から接種が開始される自己増殖型メッセンジャーRNAワクチン──以下、レプリコンワクチンと称しますが──の導入に対して、安全性及び倫理性に関する重大な懸念が表明されております。
 そこで質問いたします。この緊急声明を、倉敷市はどのように受け止めているのか、お答えください。
○副議長(北畠克彦 君) 吉岡保健福祉局参与。
◎保健福祉局参与(吉岡明彦 君) 一般社団法人日本看護倫理学会が、新型コロナワクチンとして新たに承認されたレプリコンワクチンに対し声明を出したことについては、把握しております。しかしながら、その声明に対して、ワクチンを承認した国の見解が示されておりませんので、本市としては、独自の見解を示すことは困難でございます。
○副議長(北畠克彦 君) 真田 意索議員。
◆7番(真田意索 君) 海外での未承認、打った人のDNAへの影響、打った人から違う人への暴露などの懸念から、治験も短く情報が不足しており、まだ人体へ投与するには早く、さらなる研究と安全性データの収集が求められると、この声明では記載されております。
 メッセンジャーRNAワクチンを投与すると、人の細胞内に入り込み、細胞内でウイルスのたんぱく質が合成され、抗体ができる仕組みでございます。しかし、これまでのメッセンジャーRNAワクチンは、そうした効果が長続きしないという欠点がございました。
 そこで、開発されたのがレプリコンワクチンです。レプリコンワクチンは、細胞内にメッセンジャーRNAが送達されると、自己増幅されるように設計されており、自己増幅する点において、これまでにないメッセンジャーRNAワクチンであります。つまり、何度も複数回接種する必要がないという代物でございます。
 しかし、こうした画期的ワクチンであるにもかかわらず、このレプリコンワクチンは技術開発国のアメリカ、また治験が行われたベトナムでは承認されておらず、世界で日本においてのみ、2023年11月に承認がなされました。
 世界初の自己増殖型ワクチン、体内で抗体が増え続け、それがいつまで続くのかも分からない。本当に効果があるのかも、どんな健康被害が出るのかも分からない。一般的に、これを聞いて、このワクチンを打ちたいと思うかと、中身が分からないワクチンを打ちたいと思う人がどれだけいるのかというふうに、私は思います。
 通常、ワクチンは開発から承認までに30年以上かかるものですが、このワクチンに関しては2年程度でできたわけです。しかし、これまでになかった自己増殖型ワクチンが、こうも短期間に承認され、本当に安全なのか。疑問は尽きません。また、世界で承認されない背景には、先ほど申し上げたような懸念があるものと考えます。
 秋から市民に提供されるMeiji Seika ファルマ製品のレプリコンワクチン、コスタイベは、承認から8か月以上が経過しようとしていますが、インタビューフォームが掲載されておりません。インタビューフォームというと聞き慣れませんが、簡単に申し上げますと、薬剤師向けの医薬品解説書の一種でございます。薬に同封される添付文書には記載されない脳への影響、胎盤への影響、母乳への影響、その他の臓器への影響など、体だけでなく胎児や乳児への影響について記された資料、これが今公表されておりません。
 こうした資料も用意されていない、安全性において非常に憂慮すべきワクチンであり、このたび日本看護倫理学会は緊急声明を発表するに至ったわけでございます。
 5つ目の質問として、レプリコンワクチンに関する市民への説明についてお尋ねします。
 レプリコンワクチンは、日本看護倫理学会も、その使用について懸念ありと警鐘を鳴らしています。こうしたレプリコンワクチンに起因する健康被害の懸念について、市民に対して情報提供する予定はあるのか、お答えください。
○副議長(北畠克彦 君) 吉岡保健福祉局参与。
◎保健福祉局参与(吉岡明彦 君) 国は、レプリコンワクチンに対し、これまでの新型コロナワクチンと比較し、安全性はおおむね同様との試験結果に基づいて承認しています。
 レプリコンワクチンの承認後、国から、そのワクチンの健康被害に関する情報提供はなされておりません。また、日本看護倫理学会の声明に示されているような健康被害の懸念に対する見解として、国から自治体に示されたものはありません。
 こうしたことから、当該ワクチンに関する健康被害の懸念に対し、本市として情報提供できる状況にはありませんが、今後、国から当該ワクチンの健康被害等に関する情報提供があった場合には、市ホームページでの情報提供を考えております。
○副議長(北畠克彦 君) 真田 意索議員。
◆7番(真田意索 君) 今後、ワクチンの健康被害に関する情報提供があった場合、市のホームページでの情報提供を考えているとの答弁でした。その際は、ぜひお願いしたいと思います。
 次に、6つ目の質問をいたします。定期接種として新型コロナワクチンを接種し、健康被害があった場合、市の財政負担が生じるリスクがあると思われますが、リスク算出のために、各医療機関が定期接種に使用する新型コロナワクチンについて、市として把握する予定はありますか、お答えください。
○副議長(北畠克彦 君) 吉岡保健福祉局参与。
◎保健福祉局参与(吉岡明彦 君) 新型コロナワクチンの接種は、令和6年度から定期接種に位置づけられ、医療機関において、使用するワクチンを選択することとなります。
 健康被害の審査を行う国からは、ワクチンの種類ごとの健康被害に関するリスク評価は示されておらず、本市としては、財政負担のリスク算出のために、各医療機関が定期接種に使用するワクチンの種類を把握する予定はありません。
○副議長(北畠克彦 君) 真田 意索議員。
◆7番(真田意索 君) 本項最後の質問として、市民に対する健康被害の実態の周知、健康被害を受けた方への手厚い体制についてお尋ねします。
 新型コロナワクチンについて世界の情勢を確認しますと、5月12日付の日経新聞には、新型コロナウイルスの感染終息で、世界の製薬企業がワクチンの生産戦略を切り替えるとして、アメリカのモデルナ、アメリカのファイザーは工場閉鎖や人員削減を進めるとあり、同じく5月にはアストラゼネカが、新型コロナワクチン事業から撤退することが報道されました。
 世界では、新型コロナは過去のものとなっておりますが、日本はどうでしょうか。コロナの第11波、熱なしコロナの流行、そして秋からの定期接種と。倉敷市においても秋からの接種において、約12億円の補正予算が承認されました。
 議長のお許しを得て資料を提出しておりますので、御覧ください。
 新型コロナワクチンによる健康被害の実態について、先日8月28日のNHKあさイチで、知っておきたいワクチンと救済制度という特集が1時間以上にわたり報じられました。その資料が、この上段でございます。
 8月22日現在、健康被害救済制度の申請件数は、この下に書いておりますとおり1万1,773件、健康被害が認定されたのは7,970件、死亡認定されたのは777件、審査待ちも1,604件と。6月議会で私がお伝えしたときの死亡認定は596人でしたから、ワクチンを接種したことによる健康被害が増加の一途をたどっていることが分かります。しかしながら、体調不良の原因が新型コロナワクチンによるものと思わず、健康被害救済制度の申請に至っていない事例があると考えます。
 議長のお許しを得て資料を提出しておりますので、御覧ください。
 こちらの資料でございますが、全国の医師による団体、全国有志医師の会のチラシでございます。こちらには、長引く症状に悩まされていませんかと、接種後に体調不良が続く場合はワクチン後遺症の可能性を疑いましょうということで、ワクチン後遺症の症例が出ております。例えば、皮膚疾患、帯状疱疹、それから心筋炎ですとか関節炎、歩行困難、息切れ、これはせきも含みます。長いこと続くせきも含む息切れですとか、様々な症状がここに記載されています。皆さんの周りにも、急に足腰が立たなくなっただとか、様々な原因不明の症状を訴える方がいらっしゃるのではないかと思います。
 それでは、本日最後の質問をいたします。体調不良の原因が新型コロナワクチンの接種によるものと思わず、健康被害救済の申請に至っていない事例があると考えます。他の市では、健康被害の状況をより細かくホームページ等でお伝えしているところもあります。
 倉敷市でも市民に対して、新型コロナワクチン接種に係る健康被害の症例、先ほどお示ししたような症例、それから申請件数などを周知してはいかがでしょうか。
 また、健康被害を受けた市民に対して相談体制の整備や、申請する市民に重くのしかかっている医師の診断書料への支援を、大阪府泉大津市の新型コロナワクチン健康被害支援金のような形で行ってはどうかと考えますが、伊東市長のお考えをお聞かせください。
○副議長(北畠克彦 君) 吉岡保健福祉局参与。
◎保健福祉局参与(吉岡明彦 君) 本市といたしましては、健康被害救済制度の周知は重要と考えており、制度や申請方法等について、引き続きホームページ等で周知を図ってまいります。
 健康被害の症例や申請件数などの公開につきましては、本市での支給件数が限られていることから、個人の特定につながるおそれがあり、公表は難しいと考えております。
 なお、国においては、審査会で検討した健康被害の申請件数、疾病名、障がい名、関連する基礎疾患などをホームページで公表しておりますので、問合せがあった場合には、そちらを御案内することになります。
 健康被害の相談体制については、担当職員を複数名配置し、電話や窓口での相談をお受けしており、内容によっては、県が設置している新型コロナワクチンの副反応に関する専門相談窓口を御紹介しております。
 申請に伴う医師の診断書料等に対しては、他の予防接種と同様に、本市としての支援は考えておりません。
○副議長(北畠克彦 君) 真田 意索議員。
◆7番(真田意索 君) テレビ、新聞等で新型コロナワクチンの健康被害について報道されることが多くなっています。8月30日に行われた武見厚生労働大臣の会見で記者の問いに対し、大臣は新型コロナワクチンによる健康被害が薬害に該当するかについては、現時点では、まだ答えは差し控えたいということでした。言及は避けたものの、その可能性に触れる発言もありました。今後、一層相談者が増えることも予想されることから、相談体制の充実を要望して、私の全ての質問を終えたいと思います。
 御清聴ありがとうございました。(拍手)
○副議長(北畠克彦 君) 以上で本日予定の質問を終了いたしました。
 本日はこれにて散会し、次会は明11日午前10時から再開いたします。

            午後 2時56分  散 会
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