倉敷市議会ホーム
会議録検索サイトへ
文字サイズの変更
標準
大
録画中継
トップ
/
議員名でさがす
/
田口 明子 議員
令和6年第4回倉敷市議会(第3回定例会) 9月11日(水) 本会議 質問
会議名でさがす
議員名でさがす
会派名でさがす
操作方法について
1倍速
1.2倍速
1.5倍速
2倍速
内容
会議録
令和6年第4回倉敷市議会(第3回定例会)
9月11日(水) 本会議 質問
日本共産党倉敷市議会議員団
田口 明子 議員
1 持続可能な公共交通の充実をめざして
2 性暴力・性犯罪被害から女性を守る施策について
3 化学物質過敏症への対応について
◆11番(田口明子 君) (拍手) おはようございます。日本共産党倉敷市議会議員団の田口 明子です。
通告に従い、一問一答にて3項目質問いたします。どうぞよろしくお願いいたします。
1項目め、持続可能な公共交通の充実をめざして6点質問いたします。
交通施策は、生活に必要な移動を保障する政策の重要な柱の一つです。地域住民が、いつでもどこでも自由に、安全に移動できることは、健康で文化的な生活を営む上で欠かせないものであるということは言うまでもありません。私はこれまで、住民の移動手段を確保することは地域経済の活性化につながることや、市民の外出の機会を増やし、健康増進にもつながることなどを指摘してきました。地域公共交通の充実は、まさに住民の交通権を保障する、公が責任を持って取り組むべき課題であると思います。
今回は、本市で進められている公共施設の移転、複合化に伴う利用者の移動の確保を求めて質問いたします。
この項1点目、本市が現在進めている公共施設再編整備の現状についてお答えください。
○議長(中島光浩 君) 杉岡企画財政局長。
◎企画財政局長(杉岡知裕 君) 田口 明子議員さんの御質問にお答えいたします。
本市では、できるだけ現在の機能を維持しつつ、次世代に過度な負担を残さない、安全で快適な市民生活と持続可能なまちづくりのため、施設総量の適正化や大切な機能を未来に引き継ぐことを基本理念とした倉敷市公共施設個別計画などに基づき、施設の複合化など、公共施設の再編に取り組んでおります。
施設を複合化する主な事業としては、庁舎等再編整備事業や児島地区公共施設再編整備事業、水島地区公共施設再編整備事業、山陽ハイツ跡地整備事業、ライフパーク倉敷と自然史博物館の複合化整備事業などがございます。
その他としては、老朽化した倉敷市屋内水泳センターを廃止して、水島緑地福田公園に再整備する(仮称)水島緑地福田公園屋内プール整備事業や、霞丘小学校跡地に整備した市立精思高校と市立玉島高校の統合整備事業などがございます。
○議長(中島光浩 君) 田口 明子議員。
◆11番(田口明子 君) それでは、2点目、公共施設再編整備に伴う公共交通の在り方についてお伺いいたします。
本市が計画している公共施設等総合管理計画は、倉敷市地域公共交通網形成計画と併せて、本市の上位計画である第七次総合計画を連携、整合させるものとして位置づけられております。
そこでお伺いいたします。行政機関や公共施設利用者の交通手段を確保するために、駅等からの公共交通によるアクセスを充実させることが必要と考えます。
市内における公共施設を利用する市民の交通手段の確保についてはどのようにお考えか、本市の見解をお示しください。
○議長(中島光浩 君) 堀越建設局長。
◎建設局長(堀越信宏 君) 市内における駅から主要な行政機関や公共施設までの交通手段として、路線バスやタクシー、鉄道などが運行されております。
特に路線バスにつきましては、運行回数が少ない路線などもあるため、本市といたしましては、事業者に対して補助金により支援を行うとともに、多くの方に利用していただくことで路線を維持し、運行回数などのサービスレベルの向上につなげていく必要があると考えております。
このため、引き続き施設利用者をはじめ市民の皆様に、路線や運行に関する情報をホームページや施設で提供することなどにより、路線バスを利用していただきたいと考えております。
○議長(中島光浩 君) 田口 明子議員。
◆11番(田口明子 君) それでは次に、公共施設再編に伴うシャトルバスの運行についてお伺いしたいと思います。
先ほど御答弁いただいたように、令和11年度までにほとんどの事業が完了して供用開始となります。それまでの間に、路線バス等も含めて便数を増やしていただくように、市からもお願いしていくというような御答弁もあったかと思いますけれども、それと併せて、やはり施設間を結んでいくシャトルバスが必要ではないかという視点で質問させていただきます。
複合化に伴って、令和10年度には倉敷市立中央図書館が移転、それから自然史博物館は水島地区のライフパーク倉敷に移転して、供用開始となります。また、屋内水泳センターも水島緑地福田公園屋内プールへと集約化されて、令和8年度から供用開始となります。それぞれの再編整備に伴って、これまで施設を利用していた人たちが利用できなくなってしまうということは避けなければなりません。
駅など主要な場所から施設間を結ぶようなシャトルバスの運行を求めたいと思います。特に利用の増加が見込まれるであろう土日や長期休暇などは、まずは実証実験していただいて、運行を可能にしていただきたいと思いますが、本市の見解をお示しください。
○議長(中島光浩 君) 伊東市長。
(市長 伊東 香織君 登壇)
◎市長(伊東香織 君) 公共施設の再編に伴う住民の皆様、利用者の方の足ということでございます。
先ほど局長も答弁させていただきましたように、路線バスについては、特にライフパーク倉敷関係とか運行回数が少ない路線について、施設の再編に伴い、もちろんこれまでと利用者の形態が変わってくるので、そのところも運行事業者にしっかりお願いして、我々の補助金の仕組みについても、また再検討するなり、その路線について検討するということが必要になってくると思っております。まだ具体的な状況までには行っていないのですけれども。
それから、先ほど議員さんがお話をされた多くの方が訪れるイベントなどのときにどうするのかということで、例えば、これまでも水島緑地福田公園でいきいきふれあいフェスティバルを行っていたときなどは、事前に大きな告知もして、バスを出したりしておりますので、そういうことなども含めて検討していかなければいけないかなと思っております。
どういう形態かは、これからになりますけれども、先ほど申し上げたような事業者へのお願い、市の補助金の仕組み、大きなイベントのときなど、それからその根本には、住民の皆様にバスなど公共交通機関をなるべく使っていただけるようにお願いしていく、使いやすい路線についても事業者にお願いして相談していくというあたりの総合的な対策が必要だなと思っているところでございます。
○議長(中島光浩 君) 田口 明子議員。
◆11番(田口明子 君) 市長が答弁されたように、総合的にしっかりと判断していくということは、すごく大事なことだなと私も思っておりまして、地域の皆さんと、そしてこれまで使っていただいていた多くの皆さんにこれからも御利用していただく。そして、自然史博物館がライフパーク倉敷に移転するということで、あそこの自然史博物館や中央図書館は、観光客の方も含めて訪れていただいているところでもありますので、ぜひ水島に足を向けていただく。そういった環境をしっかり整えていくことが必要ではないかなということを申し述べておきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
それでは次に、公共施設再編整備に伴う徒歩や自転車道の整備についてお伺いいたします。
公共施設が脆弱な地域で、なおかつ利用者が車に頼ることもできないとなると、交通手段は徒歩か自転車になってしまいます。
以前、屋内水泳センターを利用されている高齢者からお話を伺う機会がありました。その方は、西富井から自転車で屋内水泳センターに来られています。これから水島に移転となると、トラックなど交通量が多くて、とてもじゃないけれど、水島まで自転車では通えないと言われました。
これから、再編整備に伴って、来場者の皆さんが安全で安心して来ていただけるように、施設周辺の歩道、そして自動車道の整備を求めたいと思います。見解をお示しください。
すみません。失礼いたしました。歩道と自転車道の整備です。よろしくお願いいたします。
○議長(中島光浩 君) 堀越建設局長。
◎建設局長(堀越信宏 君) このたび、市が計画している公共施設再編整備箇所の周辺におきましては、おおむね自転車歩行者道が整備されております。
このため、さらなる歩道や自転車道の整備につきましては、公共施設再編整備後の周辺道路の通行状況を踏まえて、その必要性につきまして検討してまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。
○議長(中島光浩 君) 田口 明子議員。
◆11番(田口明子 君) 水島などでは、本当に交通量が多かったり、トラックが多かったりします。子供たちも自転車で通うことになるかと思います。そういったところでも、しっかり自転車レーンをつくるなりして、周辺の道路整備を確実にしていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
それでは次に、倉敷市立精思高等学校と玉島高等学校統合校の通学方法について伺います。
現在、精思高等学校霞丘校において、令和9年度に精思高校と玉島高校の統合校の開校が予定されております。しかしながら、現在の精思高校の時程では、4時限目終了が午後8時50分、その後のショートホームルームがありますので、下校時間は午後9時を過ぎると思われます。そうなると、下校時に利用できる路線バスがなく、通学する生徒は公共交通機関を使って通学することができなくなります。
そこでお伺いいたします。生徒の通学方法についてどのように考えているのか、また生徒の募集を考えると、いつ頃までに検討するのか、お答えください。
○議長(中島光浩 君) 仁科教育長。
◎教育長(仁科康 君) 令和9年度に開校を予定いたしております精思・玉島高等学校統合校の通学方法につきましては、自転車や、公共交通機関として路線バスの活用を想定いたしております。
倉敷市教育委員会といたしましては、今後、統合校の授業時間帯を調整することや、必要に応じて路線バスの発着時刻の変更をバス会社に要望することなどを含め、令和9年度入学生の生徒募集までに公表できるよう、検討してまいりたいと考えております。
○議長(中島光浩 君) 田口 明子議員。
◆11番(田口明子 君) 令和9年度の募集までにということですけれども、その前に、進路選択する際に、公共交通が使えないために行けなくなったと、選択肢の中から外れてしまったということがないように、しっかりと考えていただいて、検討いただきたいと思います。
そして、この項最後に、公共交通マップの改善を求めます。
現在、市が発行している公共交通マップ、こちらになりますけれども、日本語と英語表記が混在して併記されているために、とても分かりにくい状況になっております。また、マップに掲載されている情報量が多過ぎて、路線バスの停留所などが見えにくいものになっております。誰を対象にしてつくられているマップなのかなと思うぐらい、明確ではありません。
今後、観光客用のマップとは区別して、市民が日常的に扱いやすいマップを作成すべきと考えますが、市の見解をお示しください。
○議長(中島光浩 君) 堀越建設局長。
◎建設局長(堀越信宏 君) 公共交通の利用促進を目的として、平成25年度に公共交通マップを作成し、必要に応じて更新を行って、交通機関窓口や官公庁に設置しているほか、転入者、運転免許証の自主返納者などへ配布するとともに、市ホームページへも掲載しております。
このマップには、鉄道、バスなどの路線や公共施設などを掲載しており、また駅や停留所については英語を併記しております。さらに、主要駅の乗り場や鉄道、路線バスの乗り方などにつきましても掲載しております。
本市といたしましては、今後の更新に当たりまして、必要な情報を整理するなど、皆様により分かりやすいように、使いやすいマップとなるように努めてまいりたいと考えております。
○議長(中島光浩 君) 田口 明子議員。
◆11番(田口明子 君) こちらのマップは時刻表が載っているのかなと思いきや、時刻表は載っていなくて、本当に普通の公共交通マップですので、市民の方たちが日常的に開いて、公共交通が使える、時刻表が見られるというようなものが、もしできればいいなと思いますので、要望とさせていただきたいと思います。
移動手段がなくなった地域住民の皆さんは、買物、そして通院のためのタクシー利用など費用負担の重さを訴えて、早急な公共交通の手段の確保を望んでいらっしゃいます。それは、交通弱者にとどまることはありません。何歳になっても、どこに住んでいても、自由に生活ができる。自治体の基本的生活基盤である公の施設と、そして公共交通の手段の整備を図ることは、住民の生存権、そして移動権、健康で文化的な生活を営むことができる保障であるということにつながるかと思います。そのことを、ぜひ交通施策の柱に据えて取り組んでいただきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。
それでは、2項目めに移ります。性暴力・性犯罪被害から女性を守る施策について8点お伺いいたします。
女性や子供にとって最も身近な性暴力が、痴漢です。日本共産党東京都委員会の痴漢被害アンケート調査によりますと、ほとんどの女性が経験し、その後の人生に深刻な打撃を被りながら、被害を訴えることもできない実態が明らかになりました。
性犯罪、性暴力の根絶は待ったなしの課題です。その根絶に向けて、誰もが性犯罪や性暴力の加害者にも、そして被害者にも、傍観者にもならないよう、社会全体でこの問題に取り組む必要があると考えます。
そこでお伺いいたします。痴漢をはじめとする様々な性犯罪、性暴力について、本市の認識をお答えください。
○議長(中島光浩 君) 川越市民局長。
◎市民局長(川越里子 君) 岡山県迷惑行為防止条例第3条には、公共の場所又は公共の乗物において、衣服その他の身に着ける物の上から又は直接人の身体に触れることは禁止行為と規定され、同条例第14条には罰則も設けられているとおり、痴漢は明らかな犯罪です。
ほかにも盗撮、わいせつ行為等、様々な性暴力、性犯罪が犯罪行為として処罰の対象となっており、被害者の心身を長期にわたって苦しめる許せない行為と認識しております。
○議長(中島光浩 君) 田口 明子議員。
◆11番(田口明子 君) 痴漢はれっきとした性犯罪です。決して許されるものではありません。
それでは、性暴力、性犯罪の防止についてお伺いいたします。
最近では、体に触れられなくても、先ほど言われたように、スマホによる盗撮や、わいせつな言葉をかけられて不快に思ったというような被害も増えてきております。
1980年代から1990年代は、痴漢される女性も喜んでいるという妄想の下、アダルトコンテンツ化されて、セクハラ文化と同じように、女性側の人権が考えられてこなかったことにも大きな問題点があります。
痴漢や性被害は、常に女性が取り組むべきものだと思われてきた点もありますが、そうではありません。誰もが関わる人権問題として、幅広く多くの方に周知していただきたい。そして、性犯罪、性暴力は絶対に許されないということを、牽制する言葉でしっかりと啓発していただきたいと思いますが、答弁を求めます。
○議長(中島光浩 君) 川越市民局長。
◎市民局長(川越里子 君) 岡山県警察では、痴漢や盗撮行為等に対し、公共交通機関利用者などへのチラシの配布や立て看板の設置により、注意喚起や取締りを行っているところでございます。
市としましては、岡山県警察や関係機関等と連携し、街頭での啓発活動やSNS等を活用して情報発信を行うなど、性暴力、性犯罪を含む犯罪防止の啓発に努めているところです。
○議長(中島光浩 君) 田口 明子議員。
◆11番(田口明子 君) 次に、被害者への支援強化を求めます。
1つ目は、性暴力やハラスメントを見て見ぬふりをしない、アクティブ・バイスタンダーの5つの行動の実践を求めたいと思います。
アクティブ・バイスタンダーとは、直訳すると、行動する傍観者という意味です。性暴力やハラスメントが起こったとき、もしくは起こりそうな場面に居合わせたとき、ただ見ているだけではなく積極的に働きかけることで、被害を最小限にする行動をとる人のことを指します。
ここで、議長の許可を得まして資料1を提示いたします。
こちらになりますけれども、アクティブ・バイスタンダーになろうというチラシを作ってみました。このアクティブ・バイスタンダーの介入、5つの行動を紹介いたします。
被害に遭っている人を見かけたとき、自分には何ができるんだろう、勘違いだったらどうしよう、指摘して暴力を振るわれたら怖いと考えてしまうことが多いかと思います。しかし、この5つのうちの1つでもやっていただくと、被害を最小限に抑えることができるという効果があります。
まずは、助けを呼ぶ。これは隣の表でいくと2番ですけれども、第三者に助けを求める。駅員や店員など第三者に助けを求めたり協力を求める。そして、寄り添う。これは被害に遭った方に、後からでも構わないので、大丈夫ですか、何か私にできることはありませんかというふうに声をかけていただくと。そして、レコーディングする。これは、盗撮や、あるいは被害に遭うところを目にしたときには、遠いところから安全な距離を保ちながら、動画や録音、メモなどで記録して、そのときの日時と場所が特定できるようにしていただく。そしてまた、直接、間違いですよ、やめましょう、それはセクハラですよと、ちゃんと間違いを指摘する。そしてあとは、すり替えるというところですけれども、注意をそらす。被害者の知人のふりをして、関係のない話をしてみたりとか、こちらに一緒に行きませんかとちょっと声をかけてみるとか、こういったちょっとした行動が、痴漢や、あるいは性暴力、性被害から被害者を助けることにつながります。
これを合い言葉で、た・よ・れ・ま・すというふうに言うのですけれども、これは、海外では主流になって、いろいろなところで講演されている中身です。ぜひこういった行動ができるように、本市としても講演や研修会など、実践を含めた周知に取り組むことを求めたいと思います。答弁を求めます。
○議長(中島光浩 君) 川越市民局長。
◎市民局長(川越里子 君) 本市では、防犯対策として、県や警察、自主防犯団体等と連携し、パトロールや注意喚起など、犯罪を未然に防ぐ活動を実施しております。また、犯罪被害者支援について、市ホームページやSNS、パネル展の開催等により、啓発を行っているところです。
市としましては、周囲の人が傍観者として、ただ見ているだけでなく、声かけや写真等で状況を記録するなどのできる範囲の行動をとることが、性犯罪の防止だけでなく、様々な犯罪やハラスメント防止にもつながるものと認識しております。
今後も市民一人一人ができる行動や支援について考えていただけるよう、11月の犯罪被害者週間など様々な機会を捉え、広く周知、啓発してまいります。
○議長(中島光浩 君) 田口 明子議員。
◆11番(田口明子 君) ぜひともパネル展などでも、こういったパネルを使った講演を実施していただきたいなと思います。
それでは次に、倉敷市犯罪被害者等支援条例について伺います。
平成16年に犯罪被害者等基本法が成立し、犯罪被害者等基本計画が策定されました。本市におきましても、犯罪被害者等支援を目的とした条例が平成24年に制定され、支援体制が整備されてきたことと思います。
そこで伺います。本市における条例の対象者に、性犯罪における被害者も対象とされるのでしょうか。また、本条例には、見舞金などの経済的救済の条項がありません。経済的負担を抱えてしまう被害者への救済措置や見舞金などの支給を検討していただきたいと思いますが、見解をお示しください。
○議長(中島光浩 君) 川越市民局長。
◎市民局長(川越里子 君) 本市では、性犯罪被害者を含め、犯罪の被害に遭われた方への総合的な支援を推進するため、倉敷市犯罪被害者等支援条例を制定しております。被害者の方々に向けた相談窓口を設置し、相談者の置かれている状況や意向を丁寧に聞き取り、寄り添った支援に努めております。
見舞金につきましては、国において犯罪被害給付制度を設け、犯罪被害者の遺族や重大な被害を受けた方に対して、遺族給付金や障がい給付金などを支給しておりますが、このたび、今年6月から犯罪被害給付制度の抜本的強化を行い、支給最低額の底上げや加算により、給付金額が大幅に増額されました。
市としましては、被害に遭われた方が必要な支援を受けられるよう、情報提供を行い関係機関につなぐなど、今後も適切な支援を実施してまいりたいと考えております。
○議長(中島光浩 君) 田口 明子議員。
◆11番(田口明子 君) この条例の対象者の中には、性犯罪による被害者も含まれるという認識でよろしいでしょうか。
○議長(中島光浩 君) 川越市民局長。
◎市民局長(川越里子 君) 性犯罪被害者も含まれ、様々な犯罪に遭われた方を対象としております。
○議長(中島光浩 君) 田口 明子議員。
◆11番(田口明子 君) 性犯罪による被害者の方が抱える困難というのは、治療費の問題であるとか経済的負担が大きく、今、都道府県を含む約6割の自治体で見舞金制度などの経済的支援を実施しています。
今議会ですけれども、隣の高松市では、今年度中にこの条例制定を行って、被害者への家事や育児のサポート、転居費用の支援を行うというようなことを決められたそうです。ほかの自治体でも、国とはまた別に見舞金の支給、あるいは転居費用の支給も実施されているところもありますので、ぜひとも他の自治体と同じような救済制度を設けていただきたいと思います。
見舞金や転居費用の助成、そして経済的支援。家事、育児、介護の支援をしていただく人たちを派遣すること。こういった被害者に本当に寄り添った支援強化に努めていただきたい、検討いただきたいということで要望させていただきたいと思います。
それでは次に、子供たちを性暴力の当事者にしないために、包括的性教育の実施を求めます。
増加傾向にある性感染症について伺います。
資料2を提示いたしますので、御覧ください。
岡山県内の梅毒感染者数の推移です。岡山県内で2023年に報告された性感染症の一つ、梅毒の感染者は316人で、2年連続過去最多を更新したと報告されています。過去最多だった前年は197人ですけれども、前年よりも大幅に119人増加し、人口100万人当たりでは全国で4番目に多い結果となっております。
急激な感染拡大について県の健康推進課では、交流サイト、SNSやマッチングアプリなどを通じて不特定多数の人と性行為をする機会が増えているのも、一つの要因ではないかと分析しています。
この現状について、本市の認識をお答えください。
○議長(中島光浩 君) 吉岡保健福祉局参与。
◎保健福祉局参与(吉岡明彦 君) 本市における梅毒感染者の報告数は、岡山県と同様に近年増加しております。県が示したSNSやマッチングアプリ等で、不特定の人と性行為をする機会の増加が、本市でも要因の一つと考えられます。
また、市保健所へ報告のあった梅毒感染者のうち、男女ともに約6割の人が、医療機関受診時に自らが梅毒とは疑っていなかったという調査結果があります。このような人たちが、気づかないままパートナー等へ感染させ、広がっている状況もあるのではないかと考えております。
保健所では、性感染症の早期発見のため無料検査を実施しておりますが、不特定の人との性行為による感染の危険性や、梅毒などの性感染症が身近な病気であることも含め、感染予防の啓発に努めてまいります。
○議長(中島光浩 君) 田口 明子議員。
◆11番(田口明子 君) 梅毒の場合は、症状が出にくかったりして発見が遅れることもありますので、ぜひとも啓発していただきたいと思います。それに併せて、岡山県における今の性感染症の状況を踏まえて、倉敷市もそうですが、性教育の重要性について、教育委員会にお伺いいたします。
資料3を提示いたしますので、御覧ください。
これは、秋田県教育庁が出している二十歳未満の人工妊娠中絶実施率のグラフです。秋田県は、かつて人工妊娠中絶が全国平均よりも高く、産婦人科医や助産師などの専門的な知見を持った人たちと交流して研究会を立ち上げ、学校での性教育講座を始めたそうです。ここで見ていただきたいのは、その教育効果が人工妊娠中絶率の変遷に表れているということです。
高校や中学校で講座が始まった時点ごとに、その数がぐんと下がります。これが顕著に表れていることが分かります。学校での科学的で正確な教育こそが、性被害や性感染症から子供たちの身を守ることができるのではないでしょうか。
せめて中学校を卒業するまでには、性暴力や性被害、性交や妊娠、性感染症などについて、きちんと教えるべきです。市教育委員会の見解をお示しください。
○議長(中島光浩 君) 仁科教育長。
◎教育長(仁科康 君) 性感染症につきましては、学習指導要領に従い中学3年生の保健体育の授業で、性感染症の予防には性的接触を避けることやコンドームを使用することなどを学習し、さらに高等学校では、感染の疑いがあれば早期に受診することなども学習いたしております。
また、倉敷市立中学校では、生徒が主体となって、学校保健を担当する教員と性について学習する全校集会を開催したりすることもございます。
倉敷市教育委員会では、性に関する指導は重要と考えており、学校からの依頼に応じて、性感染症に関するDVDなどの教材の貸出しや外部講師の紹介などを行っております。
○議長(中島光浩 君) 田口 明子議員。
◆11番(田口明子 君) 次に、学校園などに寄せられる不審者情報などの状況についてお伺いいたします。
子供たちが、放課後外で遊ぶときや登下校などで遭遇したとする不審者情報などの状況について、年間どれぐらいの件数が教育委員会に寄せられているのでしょうか。現状をお答えください。
○議長(中島光浩 君) 仁科教育長。
◎教育長(仁科康 君) 倉敷市教育委員会では、児童、生徒、保護者などから学校園に声かけや付きまといなどの不審者情報の連絡があった際には、発生の日時、場所、被害状況等の報告を求めております。
過去3年間で倉敷市教育委員会に報告された件数は、令和3年度が39件、令和4年度が44件、令和5年度が49件となっており、令和6年度は9月5日現在で19件となっております。
○議長(中島光浩 君) 田口 明子議員。
◆11番(田口明子 君) 子供たちは、今報告があっただけでも、性被害やわいせつな行動にさらされているという状況にあります。こういった性暴力から子供たちを守らなければなりません。それと同時に、社会全体で痴漢や性暴力に、見方を変えて対策を強化していく必要が今後あるのではないかなと思います。
それでは次に、SNSを通じて広がる性犯罪について伺います。
先日、私は、県内の女性議員と民間団体とで構成されているDV防止サポートシステムをつなぐ会・岡山で企画された研修に参加いたしました。そのときの資料を一部御紹介いたします。
資料4を提示いたしますので、御覧ください。
上段ですけれども、この円グラフは、昨年度、岡山県性暴力被害者支援センターおかやま心に寄せられた相談の内容です。一番多いのは不同意性交等で、48%を占めております。相談者のほとんどが10代から20代です。驚いたのが、小学生や中学生の相談が増えているということです。不同意性交が若年・低年齢化してきているという実態をお聞きいたしました。しかも、そのほとんどがSNSで知り合った人、オンラインゲームを介してLINEを交換した、連絡先を交換したという人たちです。
倉敷市教育委員会においても、児童、生徒のスマートフォンやSNS等の使い方やトラブルの状況等を把握するための実態調査をされていると思いますけれども、性暴力に関する実態調査等の検討も含めて、今後考えていただきたいと思いますが、見解をお示しください。
○議長(中島光浩 君) 仁科教育長。
◎教育長(仁科康 君) 倉敷市立学校では、まずは保健体育などの授業を中心に、発達段階に応じて児童、生徒が性に関して正しく理解し、適切に行動をとれるようにすることを目的として、性に関する教育を実施いたしております。
さらに、警察や携帯電話事業者が実施するスマホの安全な使い方などの出前授業を活用し、児童、生徒のスマートフォンやSNSなどの使い方やトラブル防止に向けた取組も行っております。
また、倉敷市教育委員会では、平成26年から岡山県教育委員会が毎年実施しているスマートフォン等の利用に関する実態調査を基に、スマートフォンなどの所持率や、学習も含めた利用状況、ネット利用による悩みや不安などの実態把握に努めているところでございます。
○議長(中島光浩 君) 田口 明子議員。
◆11番(田口明子 君) 県の使い方のアンケート調査の結果を見ると、ネット上のいじめ、誹謗中傷、トラブルの対応、こういったことが総合対策として、今後取り組むべき課題だと書かれており、性犯罪被害とか性暴力というようなコメントは、ここの中で全く見受けられないのです。その一方で、調査結果を見ますと、SNS等で知り合った人に自分の写真を送った、あるいは送られてきた。あと、わいせつな動画が勝手に上がってくる。金銭的なトラブルもある。そういった一定数の回答があります。なので、性犯罪・性暴力被害に遭わないというような視点も、しっかり対策の中に入れ込んでいただきたいと、これも要望ですけれども、一言添えておきたいと思います。
それでは次に、児童、生徒の保護者への周知について伺います。
資料4の1から3を見ていただきたいと思います。
それを見ていただいても分かるように、若年層の4人に1人以上が何らかの性暴力の被害に遭っていることが分かります。そして、性交を伴う性暴力の加害者は、往々にして顔見知りの身近な大人であること。そして、SNSで知り合って、お互いに気を許し合った存在であるということです。
こういった実態が広がっているということを保護者に知らせることが重要で、未然防止を図るべきだと考えますが、学校ではどのような取組を行っているのか、お答えください。
○議長(中島光浩 君) 仁科教育長。
◎教育長(仁科康 君) 倉敷市立学校では、参観日にスマートフォンやSNSの適切な使い方を家庭で考えるための授業や、ネット、スマホとの上手な付き合い方をテーマとしたPTAの研修会などを通して、児童、生徒が性被害などに遭わないよう、保護者への啓発を行っているところでございます。
さらに、岡山県教育委員会が作成した保護者への啓発用チラシ、今こそ見直そう!我が家のスマホ・ネットルールを倉敷市立小・中学校の全保護者に配付し、先ほど御説明いたしましたスマートフォン等の利用に関する実態調査の結果や、スマートフォンが及ぼす心や体への影響について周知を図っているところでございます。
○議長(中島光浩 君) 田口 明子議員。
◆11番(田口明子 君) それでは次に、性教育への専門機関等の参画を求めたいと思います。
性に関する情報がこんなにもあふれている中で、先生たちは、現状の性教育では不十分と感じていらっしゃる方、あるいは専門的なことにはちょっと自信がないといった先生方もいらっしゃいます。現行の学習指導要領だけでは、性教育を行うには限界があると感じます。
ぜひ、学校においても性に関する指導を行う際には、産婦人科の先生方、あるいは助産師、民間団体など、専門機関の協力をいただいて、子供たちに直接話をしてもらうことが、性暴力や性被害の抑制にもつながると考えます。学校園に対して専門機関の参画を求めたいと思います。御答弁ください。
○議長(中島光浩 君) 仁科教育長。
◎教育長(仁科康 君) 倉敷市立の中学校、高等学校では、性に関する指導として、助産師や社会心理学の有識者を招き、命の大切さや性暴力、デートDVなどについて、生徒対象の講演会を行っている学校もございます。また、幼稚園では看護師を招き、性教育に関する保護者対象の講演会を行った園もございます。
学校園からは、外部講師の協力を得ることで、性や命について生徒の理解をさらに深めることができた、保護者の性に関する意識の向上につながったという報告もあり、外部講師などの協力を得ることは大変有益であると考えております。
倉敷市教育委員会といたしましては、外部講師の活用につきまして、引き続き養護教諭など、学校園の保健担当者を対象とした研修会などの機会を捉えて周知してまいります。
○議長(中島光浩 君) 田口 明子議員。
◆11番(田口明子 君) どうぞよろしくお願いいたします。
それでは、この項最後に、相談窓口等の周知を求めます。
性被害者は、恥ずかしくて言えなかったり、自分が汚いものになったようで言えなかったということや、勇気を持って打ち明けても、その程度で騒ぐななどと言われたという話も聞きます。相談することの難しさがうかがえます。被害者に対する適切な対応が求められると思います。
現在、被害者相談窓口や支援は、一体どのようになっているでしょうか。また、被害者が相談しやすいような窓口等の周知を求めます。答弁を求めます。
○議長(中島光浩 君) 川越市民局長。
◎市民局長(川越里子 君) 本市におきましては、生活安全課に倉敷市犯罪被害者等支援総合相談窓口を設置し、相談者の置かれている状況や意向を丁寧に聞き取り、必要に応じて関係部署と連携し、適切な支援が受けられるよう対応しております。
また、裁判所への付添いやカウンセリング等の依頼がある場合は、支援団体や適切な専門機関につなぐなどの支援も行っております。
さらに、男女共同参画推進センター、ウィズアップくらしきに、倉敷市配偶者暴力相談支援センターをDV被害者等の相談窓口として設置し、希望により女性の弁護士による法律相談等へつなぐなど、相談者に寄り添った支援に努めております。
また、岡山県では性暴力被害者支援センターおかやま心が設置されており、国の夜間休日対応コールセンターと連携し、24時間対応しております。
今後も、市公式アプリ、市ホームページ、広報紙、SNSの活用など、様々な方法で相談窓口の周知を図ってまいります。
○議長(中島光浩 君) 田口 明子議員。
◆11番(田口明子 君) 性被害で苦しむ女性たちが安心して助けを求めることができること、ちゅうちょなく相談できることがとても大切です。相談者の安全の確保、被害からの回復、自立に向けた生活の再建、これらを進める上では、福祉的支援や様々な制度を重層的につなげていくことが必要です。今年4月には、困難な問題を抱える女性支援法が施行されました。本市としても、ワンストップで対応ができる窓口の設置を要望しておきたいと思います。
それでは、3項目め、化学物質過敏症への対応について4点質問いたします。
化学物質過敏症は、通常であればほとんど問題にならない程度の微量の化学物質に反応して、頭痛、目まい、吐き気、せき、息苦しさ、筋肉痛、不安感、焦燥感、集中力の低下など、様々な症状が起こります。患者は国内でも100万人以上、予備群も入れると1,000万人以上とも言われております。
化学物質過敏症で苦しむ人は、仕事を辞めざるを得なかったり、ふだんの生活をするのも困難な状況です。私が御相談を受けた過敏症の方は、周囲の方の柔軟剤、服の柔軟剤の匂いですけれども、その柔軟剤などの香り公害に苦しめられ、電車やエレベーターの密室に入ると、目まいと呼吸困難になってしまいます。ほかの相談者からは、隣のベランダから柔軟剤のきつい匂いが入ってきて、目まいがするというお話をお聞きしました。化学物質過敏症の方は、居場所がないと苦しんでいらっしゃいます。
まず、こういった化学物質過敏症について、市民の相談状況と、それに対する本市の認識をお答えください。
○議長(中島光浩 君) 吉岡保健福祉局参与。
◎保健福祉局参与(吉岡明彦 君) 化学物質過敏症は、香水、整髪料、洗剤、柔軟剤など、日常生活で使用される様々な化学物質に体が過敏に反応し、頭痛、せき、目まい、皮膚のかゆみ、集中力の低下など、様々な症状が現れるものです。
本市では、平成21年度から市ホームページに化学物質過敏症に関する情報を掲載し、市民への啓発を行っていますが、ここ数年の保健所への相談件数は、年2件程度にとどまっています。
現在の相談件数は多くないと認識しており、その要因として、化学物質過敏症の認知度が低く、御自身の体調不良が化学物質過敏症によるものと気づかず、相談に至っていないことなどが考えられます。このため、化学物質過敏症に関する啓発に一層取り組んでまいりたいと考えております。
○議長(中島光浩 君) 田口 明子議員。
◆11番(田口明子 君) それでは次に、学校園等への周知について伺います。
子供たちが学校から持ち帰る給食着の匂いが気になるというお話を伺います。よかれと思い、もしくは特に何も気にせずに、香りの強い洗剤や柔軟剤で洗濯されているのだと思います。しかし、その香料によって具合が悪くなる生徒がいることや、香料の有害性を知らずに使用を続けていると、皮膚炎や鼻炎など、健康被害に悩まされることを知っていただきたいと思います。
お便りやポスターなどを掲示することで、学校園や保護者に化学物質過敏症について周知することを求めます。答弁を求めます。
○議長(中島光浩 君) 仁科教育長。
◎教育長(仁科康 君) 文部科学省や消費者庁など5省庁は令和5年7月に、香りの感じ方には個人差があり、自分にとって快適な香りでも困っている人もいることについて、理解を求めることなどを目的に啓発ポスターを作成し、全国の教育委員会へ通知文を発出いたしました。
これを受けて、倉敷市教育委員会では、香りによる被害を防止するための取組として、倉敷市立学校園に対して、この啓発ポスターを校内へ掲示するよう通知いたしております。
今後につきましては、学校園が保護者向けに配付する保健だよりなどに、化学物質過敏症に関する内容を掲載するなど、香りによる被害の防止について、さらなる周知に努めてまいります。
○議長(中島光浩 君) 田口 明子議員。
◆11番(田口明子 君) それでは次に、公共施設等への周知啓発の取組について伺います。
香料が、化学物質過敏症やアレルギー、ぜんそく、片頭痛、抗がん剤治療の方などのつらい症状を引き起こすことから、不特定多数が利用する市役所をはじめ、学校、病院、公民館、図書館、様々な公共の場での香料使用の配慮を呼びかけることが必要と思われます。
啓発ポスターの掲示や香料などの過度な使用を控えていただくことについての周知を求めます。本市の取組について、お答えください。
○議長(中島光浩 君) 吉岡保健福祉局参与。
◎保健福祉局参与(吉岡明彦 君) 化学物質過敏症については、多くの人が集まる場所で香料などを使った製品の過度の使用を控えることが、症状の緩和に有効だと言われております。
このため、本市では市ホームページで、香水、整髪料、洗剤、柔軟剤などの香りつき製品の使用の際には、周囲の方々にも配慮していただけるように啓発を行っており、先月には、より詳しい内容となるよう市ホームページを更新したところです。
今後は、化学物質過敏症の症状を持つ人だけではなく、その周りの方々にも理解していただけるよう、可能な公共施設にポスターを掲示するなどして啓発するとともに、広報紙や市公式アプリなども活用して周知してまいります。
○議長(中島光浩 君) 田口 明子議員。
◆11番(田口明子 君) この項最後に、健康被害を伴ったときの相談対応についてお伺いいたします。
化学物質過敏症は、なかなか理解してもらえないという困難がある下で、せめて周りの人に分かってもらうことができれば、それが大きな支えになります。しかし、最大の問題は、対応してくれる医療機関が見つからない、専門医が少ないということです。そのため、症状ごとに受診して、病院を転々としても、診断がつくことはまれです。
症状に困っている市民から健康被害を伴う相談があった場合、どのように対応しているのか、お答えください。
○議長(中島光浩 君) 吉岡保健福祉局参与。
◎保健福祉局参与(吉岡明彦 君) 本市では、化学物質過敏症について市民から相談があった場合は、まずは具体的な内容をお聞きし、原因となるものが推察できるようであれば、それに対する対処法を一緒に考えさせていただいております。また、頭痛、せき、目まい等の症状があれば、かかりつけ医等への相談をお勧めしております。
化学物質過敏症は、一般の方の認知度が低いため、御本人の症状が周りの方に理解されない場合があり、そのことが原因で精神的な苦痛を感じる方もおられます。このため、相談をお受けする際には、精神的な苦痛が少しでも和らぐよう丁寧に対応させていただいております。
今後におきましても、症状でお困りの方の相談に丁寧に対応するとともに、化学物質過敏症について市民の理解が進むよう、啓発に努めてまいります。
○議長(中島光浩 君) 田口 明子議員。
◆11番(田口明子 君) 化学物質過敏症の患者には、家族や医療関係者、行政、そして職場、学校の理解とその協力が欠かせません。理解してもらえるだけでも、患者の気持ちは随分楽になると思います。ようやく国の各省庁も、啓発ポスターを作って動き出しました。まずは、化学物質過敏症の存在を正しく知るところから始めて、自治体としての取組を広げていってほしいと要望しておきたいと思います。期待しております。どうぞよろしくお願いいたします。
これで私の質問を終わります。ありがとうございました。(拍手)
ご利用について
この議会中継は倉敷市議会の公式記録ではありません。
録画中継は、会議の翌日から起算して、おおむね3日後(土、日、祝日を除く)からご覧いただけます。
映像配信を多数の方が同時にご覧になった際に、映像が正しく表示されない場合があります。
本サイトに掲載している情報、また、倉敷市議会ウェブサイト全体は著作権の対象となっており著作権法により保護されています。「私的使用のための複製」や「引用」など著作権法上認められた場合を除き、無断で複製・転用することはできません。
戻る