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9月9日(金) 本会議 質問
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内容
会議録
令和4年第4回倉敷市議会(第3回定例会)
9月9日(金) 本会議 質問
青空市民クラブ
小郷 ひな子 議員
1 不登校支援について
2 学校園のエアコンについて
3 子どもの安全について
4 ひとり親家庭支援について
◆8番(小郷ひな子君) (拍手)皆さんこんにちは。青空市民クラブの小郷 ひな子です。
質問に入ります前に、去る7月8日に安倍 晋三元総理大臣が凶弾に倒れ、御逝去されました。安倍元総理は、日本の憲政史上最も長く総理を務められ、日本に大変大きな功績を残されました。特に平成30年7月豪雨災害では、真備地区の早期復旧・復興に多大なる御尽力をいただきました。ここに、会派を代表して心から感謝と追悼の意を表します。
それでは、通告に従いまして、一問一答の方式にて質問させていただきますので、よろしくお願いいたします。
まず1項目め、不登校対策についてお伺いします。
まず1点目、オンライン相談についてお尋ねします。
先日9月4日、文部科学省は、悩みを抱える不登校児童・生徒に対して、自宅からスクールカウンセラーとスクールソーシャルワーカーに相談できるよう、オンライン相談できる拠点を整備、資金面で支援する方針を示されました。このオンライン相談は、不登校の児童、生徒だけではなく、いじめや虐待、ヤングケアラーなどの悩みや相談にも対応すると言われています。文部科学省は、オンライン相談窓口の整備事業費24億円を見込んでいて、オンライン相談窓口の拠点は全国300か所の見込みとのことです。
また、令和4年6月10日に出されている不登校に関する調査研究協力者会議報告書~今後の不登校児童生徒への学習機会と支援の在り方について~の中に、コロナ禍による影響が長期化する中、今後も学校における対面での児童、生徒の心身の状況や家庭環境等の把握が困難な状況に陥ることも想定される。さらに、大規模災害等による緊急事態が発生する可能性も否定できない。そのような緊急時においても、状況に応じ学校では学級担任等を中心として、電話、ICT等あらゆる手段を活用し、児童、生徒の情報把握が必要である。また、スクールカウンセラー等によるカウンセリングについて対面での実施が困難な状況にある場合は、オンラインによる遠隔でのカウンセリング、ICT端末の画面上で両者の顔が見えるような形での対面相談も有効な手段の一つと考えられると書かれています。
また、令和2年度不登校児童生徒の実態調査結果の概要の、児童、生徒の状況に応じた多様な支援の必要性の中の相談しやすい方法のアンケート結果に、直接会って話すが小学生49%、中学生46%と最も多く、次いでメールやSNSが小学生29%、中学生42%と、どちらも2番目に高くなっています。これらの点から見ても最近の傾向としては、身近にあるのが当たり前になっているメールやSNSでの支援が求められているのではないかと推測できます。
オンライン窓口については、以前議会質問で取り上げたことがありますが、特に不登校児童・生徒については、学校に行けないので、対面での相談が極めて困難な状況であると思います。しかしながら、オンラインでの相談であれば、不登校の児童、生徒が学校に行けなくても希望すれば相談が可能になります。電話、メール、対面等、少しでも選択肢を増やすことにより、不登校の児童、生徒が安心して相談できる環境を整備するべきだと考えます。その結果、オンラインでの相談は、不登校の児童、生徒がSOSを出せるきっかけにつながる可能性もあると思います。
倉敷市でもぜひ、年々増加している不登校児童・生徒が少しでも相談できる場所として、オンラインでの相談の拠点づくりを考えていくべきだと考えますが、教育委員会の見解をお示しください。
○副議長(塩津孝明君) 井上教育長。
◎教育長(井上正義君) 小郷 ひな子議員さんの御質問にお答えいたします。
倉敷市教育委員会では、不登校児童・生徒への対応といたしまして、各学校において家庭訪問や電話連絡、プリント配付やオンラインによる学習支援、別室や放課後登校等の個別の相談、支援を行っているところでございます。
倉敷市教育委員会では、児童、生徒の学校での悩み相談や保護者の方の子育て相談等、電話やメールでの相談に加えまして、厚生労働省が推奨しておりますSNSやチャットによる相談など様々な関係機関を掲載いたしました相談窓口紹介チラシを作成し、令和4年8月に各学校に配付したところでございます。
今後、オンライン相談ができる拠点の整備などにつきましては、国の動向を注視してまいります。
○副議長(塩津孝明君) 小郷 ひな子議員。
◆8番(小郷ひな子君) 国の動向を注視しながら、ぜひ設置に向けて御検討いただきまして、不登校児童・生徒に少しでも寄り添える体制づくりをしていただけるようにお願いします。
続きまして、2点目、1人1台パソコンの持ち帰りについてお尋ねします。
倉敷市教育委員会では、2学期から市立の小・中学校、高等学校や特別支援学校も、希望校には持ち帰りが認められ、令和5年度から全校パソコンの持ち帰りを開始する予定であるとお聞きしましたが、Wi-Fiやパソコン等が自宅に既に整備されている不登校児童・生徒については、現在も希望すればオンライン学習が可能であるという観点からも、不登校の児童、生徒へも全員パソコンの持ち帰りを認めるべきだと考えます。
また、仮に不登校の児童、生徒も持ち帰りが可能であるならば、パソコンの持ち帰りの推進に伴い、条件が合わず参加できていない不登校の児童、生徒や自主休校の児童、生徒も含め、全児童・生徒がオンライン学習に取り組むことが可能であると認識すればよいのでしょうか。見解をお示しください。
○副議長(塩津孝明君) 井上教育長。
◎教育長(井上正義君) 倉敷市教育委員会では、GIGAスクール構想における1人1台パソコンにつきましては、これまで主に学校での授業において活用してまいりました。今後、1人1台パソコンのさらなる活用を図るため、令和5年度から全校を対象としました1人1台パソコンの持ち帰りの運用開始を目指し、令和4年2学期からは各学校の判断によりまして、試行としての持ち帰りを進めていくことといたしました。
また、不登校や自主休校の児童、生徒も含めまして、全児童・生徒を対象として実施することといたしております。このことによりまして、パソコンを持ち帰ることで学習支援コンテンツなどのオンライン学習に取り組むことができるようになります。
○副議長(塩津孝明君) 小郷 ひな子議員。
◆8番(小郷ひな子君) 全児童・生徒が、パソコン持ち帰りができ、オンライン学習に取り組むことが可能になるという御答弁をいただきました。
そこで、続きまして3点目、不登校の児童、生徒のオンライン授業への取組についてお伺いします。
ここ数年、急激に学校現場の教育の在り方は変化しているのではないでしょうか。誰もが予期していなかったコロナの感染拡大。このことによりオンラインでのつながりが、人と人が関わる場所の一つの手段となり、なくてはならないものに極めて近くなっているのではないかと感じています。
オンライン学習では、子供同士様々な意見を出し合うことも、お友達の意見を聞くことも難しい状況です。不登校の児童、生徒は孤立しがちです。
そこで、オンライン授業が整備されれば、希望する不登校の児童、生徒が遠隔地からクラスのお友達と一緒に触れ合うことで、少しでも、学校に行ってみたい、学校に行きたいと思えるきっかけになるかもしれません。学校に行けないことで周囲の様子が見えないため、勉強の遅れや社会から取り残される等の不安を抱えているかもしれません。本当は友達と触れ合い、ぬくもりを感じたいのかもしれません。
そんな選択肢の一つとしても、不登校の児童、生徒の学習支援や学級閉鎖や災害時の対応として、お互いが意見し、声が聞き合える双方向のオンライン授業実施に向けて取り組んでいくべきだと考えますが、教育委員会の見解をお示しください。
○副議長(塩津孝明君) 井上教育長。
◎教育長(井上正義君) 現在、各学校においては、オンラインの活用を希望する不登校を含めまして、様々な事情で学校へ登校できない児童、生徒に対しましては、教材を配付したり学習支援コンテンツの活用を促したりするなど、様々な方法を組み合わせて学習支援に努めているところでございます。
倉敷市教育委員会では、2学期から持ち帰りの試行を行うこととしており、今後も不登校児童・生徒一人一人のニーズや実態が多様であることを踏まえながら、学習支援の一つの方法として、より効果的なオンラインの活用について検証してまいりたいと考えております。
○副議長(塩津孝明君) 小郷 ひな子議員。
◆8番(小郷ひな子君) 4点目、不登校児童・生徒への支援についてお尋ねします。
令和2年度児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査及び倉敷市問題行動に関する調査についてで明らかになっていますが、令和2年度の倉敷市の長期欠席者1,441人の児童、生徒のうち、不登校の児童、生徒は581人となっています。在籍している教室や別室、ふれあい教室にも行くことができていない児童、生徒は何人ぐらいいるのでしょうか。
また、このような児童、生徒に対して居場所の選択肢を一つでも二つでも増やしてあげ、一歩でも前へ進めるような対策を取ることが必要だと考えます。学校や教育委員会だけで対応できないようなケースも増えてきているのではないかと思います。令和3年12月にはこども政策の新たな推進体制に関する基本方針が閣議決定され、令和5年度にこども家庭庁が創設されることになっています。その政策理念に、誰一人取り残さず、抜け落ちることのない支援を行うこととあります。
倉敷市においても、誰一人取り残さない、児童一人一人に寄り添う支援の一つとして、民間のフリースクールと連携するなど支援を行ってはどうかと考えますが、教育委員会の見解をお示しください。
○副議長(塩津孝明君) 井上教育長。
◎教育長(井上正義君) 倉敷市教育委員会といたしましては、不登校児童・生徒につきましては、別室やふれあい教室の利用を含め、児童・生徒一人一人の状況や実態に応じまして適切な場所で継続した支援を行っていくことが重要であると考えており、家庭訪問による児童、生徒の状況の把握や、ふれあい教室との連携を行うなど個々の子供の支援に努めております。
ふれあい教室への通室をしております児童、生徒の中には、年間を通じて利用するケースばかりではなく、年度の途中から入室したり、数回の利用で退室したりするケースがございます。別室登校についても同様で、児童、生徒の個々の状況に合わせて柔軟に対応いたしておりますが、子供の状況の変化も様々ありますので、別室やふれあい教室へ通うことができない児童・生徒数の把握は難しい状況となっております。
また、民間フリースクールとの連携につきましては、引き続き研究してまいりたいと考えております。
○副議長(塩津孝明君) 小郷 ひな子議員。
◆8番(小郷ひな子君) 不登校児童・生徒の対応については、学校に戻すことだけでなく、将来社会に出ていけるように支援することも大切だと思いますので、今後も様々な角度から支援策について、引き続き御検討いただきたいと思います。
5点目、Wi-Fiの整備についてお伺いします。
Wi-Fi環境が自宅に整備されていない、また、Wi-Fi環境が整備できていない不登校の児童、生徒や貧困家庭等、Wi-Fi環境の整備が困難な児童、生徒は、パソコンの持ち帰りが可能になっても自宅でオンライン学習に取り組むことができません。取り組むことができない児童、生徒については、市立図書館やライフパーク倉敷の図書室等で利用できないのかと思ったのですが、確認したところ、市立図書館やライフパーク倉敷等には、フリーWi-Fiが整備されていないことが分かりました。
そこで、市内の図書館や公民館、ライフパーク倉敷等にフリーWi-Fiを設置して、不登校の児童、生徒や、貸出しモバイルルーターの使用料を支払うのが困難な貧困家庭等、家庭にWi-Fi環境がない児童、生徒も、公共施設に行けば勉強できるよう整備してはどうかと考えますが、見解をお示しください。
○副議長(塩津孝明君) 井上教育長。
◎教育長(井上正義君) 倉敷市教育委員会では、不登校児童・生徒がふれあい教室や別室での学習の際に1人1台パソコンを使うことができるように、これまで市内全5か所のふれあい教室へWi-Fi環境を整備し、また、学校の要望に応じまして別室登校用の教室等へWi-Fi環境を適宜整備しているところでございます。
公共施設へのWi-Fi環境整備についてでございますが、それぞれの不登校児童・生徒の実態や状況は様々であり、それぞれどのような学習環境が適しているのかを研究してまいります。
○副議長(塩津孝明君) 小郷 ひな子議員。
◆8番(小郷ひな子君) パソコンが持ち帰り可能になっても、Wi-Fi環境がなければオンライン学習が利用できないということも含め、学びを止めないために、安心して勉強に励むことができるよう前向きに検討していただきたいと思います。
2項目め、学校園のエアコンについてお伺いします。
この項については1点、学校園のエアコン設置についてお尋ねします。
市立の中学校の特別教室へのエアコン設置については、現在工事中で、今年度中に設置完了予定で、来年度から使用開始予定であるとお聞きしています。
市立幼稚園の保育室については、公立幼稚園のエアコン設置状況について、議会事務局に依頼して調査したところ、岡山県内で、浅口市、笠岡市、真庭市など9市が100%、岡山市が89.1%、総社市が83.3%、玉野市が61.1%、倉敷市が26.1%と、ほかの自治体と比べてもエアコンの設置率が極めて低い状況です。
保護者からは、安心して子供を預けることができないという声もお聞きしています。危険を感じ、市立幼稚園に通っている保護者の方から、幼稚園にエアコンを設置してほしいと強い御要望があったのは、7月前の、毎日のようにニュースで熱中症対策のためにエアコンの活用を推奨されている頃のことでした。そして、すぐに会派で市立大高幼稚園と市立茶屋町東幼稚園を視察しました。
駐車場から園庭に入るまでの僅か数分で温度計は3度ぐらい上がり、園庭から園内に入るとエアコンのない教室では、午前中にもかかわらず既に30度を超えていました。
園長先生の話によると、園内は暑いので、朝のうちにテントを張って、その下で水遊びをしたりプール遊びをしたりして、園児が少しでも暑さを感じないように、少しでも過ごしやすい環境づくりを、先生が工夫しながら考えてやっているということでした。テントや日よけ等では、限界があります。
また、幼稚園ですので、お弁当持参の日があります。お弁当の保管についても、園児が持参したお弁当をエアコンのある職員室で保管したり、保冷剤入りのお弁当を持参してもらうよう保護者に依頼したり、牛乳を保管する冷蔵庫に保管したり、園の状況によって対応が様々でした。この現状をお聞きしたとき、食中毒の危険性もあるのではないかと不安にもなりました。
また、近年では、夏場は熱中症等をはじめ、子供たちの人命に関わるような事態も想定されます。私たち議員が滞在した数十分の間だけでも、30度を超える暑さの中で、仮にエアコンがない状態で一日仕事をすることができるかと、想像しただけでも命の危険を感じました。
市立幼稚園には早急なエアコン設置を求め、現地視察直後に、会派で教育長に緊急要望もしました。誰か一人でも犠牲者が出てからでは遅く、子供の大切な命を守るため、先生方の大切な命を守るためには、エアコン設置が急務だと考えます。
また、小学校の特別教室のエアコン設置についても、夏の暑い時期には、音楽教室、理科教室等の特別教室をできるだけ使用しないように授業を工夫されているという話もお聞きしていて、早急にエアコンを設置するべきだと考えます。
また、エアコンが設置されていない市立高等学校へのエアコン設置も、早急な対応が必要であると考えます。さらに、避難所となる学校の体育館へのエアコン設置についても必要であると考えます。
幼稚園のエアコンについては、既に同様の質問がありましたので答弁は求めませんが、小学校の特別教室、市立高等学校、体育館へのエアコン設置について、見解をお答えください。
○副議長(塩津孝明君) 早瀬教育次長。
◎教育次長(早瀬徹君) 小学校の特別教室へのエアコン設置につきましては、令和2年度末までに設計を完了しております。工事発注時期につきましては、現在行っている中学校の特別教室へのエアコン設置工事の完了後に検討してまいりたいと考えております。
また、市立高等学校につきましては、暑さ対策として扇風機や冷風機を設置するとともに、必要に応じてエアコンを設置してある特別教室等を適宜活用しております。今後も必要な暑さ対策について、引き続き検討してまいりたいと考えております。
最後に、体育館につきましては、現在エアコンは設置されておりませんが、災害時に避難所となった場合には、避難された方の体調に配慮しながら、必要に応じてエアコン設置済みの保健室や教室等を一時的に活用するなど、柔軟な対応が可能と考えております。
○副議長(塩津孝明君) 小郷 ひな子議員。
◆8番(小郷ひな子君) 小学校の特別教室のエアコン設置について前向きな御答弁をいただき、ありがとうございます。来年の夏に間に合うように早急な発注をしてくださるよう、こちらについては要望させていただきます。
3項目め、子どもの安全について2点お伺いします。
まず1点目、携行品の持ち帰りについてお尋ねします。
昨今では、教科書の大判化や猛暑に伴う水筒の大型化、それに加えて来年度の1人1台パソコンの持ち帰り等により、子供たちの身体への負担はますます大きくなっていくことが予想されます。
携行品の持ち帰りについては、平成30年9月6日に文部科学省から、児童生徒の携行品に係る配慮について文書が出されています。その文書の中に、児童、生徒の携行品の重さや量への配慮について、授業で用いる教科書やその他教材、学用品や体育用品等が過重になることで、身体の健やかな発達に影響が生じかねないこと等への懸念や保護者等からの配慮を求める声が寄せられていることから、実際の工夫例を作成したと、工夫例が示されています。
その内容を見ると、宿題で使用する教材を明示し、家庭学習で使用予定のない教材を学校に置いて帰る。同じ日の授業で多くの学習教材を用いる場合は、あらかじめ数日に分けて持ってくるよう指導する。書写の道具については、汚れた筆は持ち帰るが、そのほかの用具は学校に置く。学期末に持ち帰る学習用具の中で、絵の具セット、習字道具、鍵盤ハーモニカ等、大きいものは1日1つになるような工夫例が挙げられています。
倉敷市教育委員会でも、文部科学省からの情報が岡山県を通じて届いた段階で、平成30年9月に市立学校に書面を出されたとお聞きはしています。ですが、現状、複数の保護者から、ランドセルが重く、登下校がしんどいので置き勉をさせてほしい。教科書や体操服などの荷物が多くて困っているなどの要望や相談が届いています。
このような声がなぜ上がるのか調査してみたところ、学校によって教室やロッカーの大きさ等により対応の仕方が違ったりして、判断基準が違うということが分かってきました。特に夏の暑い時期は熱中症対策で水筒も大きくなり、子供たちの負担は大きいのではないかと推測します。
さらに、最近では、ランドセル症候群という言葉を耳にするようになってきました。ランドセル症候群は、自分の身体に合わない重さや大きさのランドセルを背負ったまま、長時間通学することによる心と体の不調を表す言葉です。ある調査によると子供のうち約3人に1人が、ランドセルが重いことが原因で、登校、通学をしたくないなどと学校に行くことを嫌がったことがある、いわゆるランドセル症候群だという結果が出ているようです。
ランドセルの平均重量は約1.2キログラムだそうです。また、荷物の重さの平均は、小学1年生3.6キログラム、2年生4.1キログラム、3年生4.7キログラム、4年生5キログラム、5年生5.2キログラム、6年生5.4キログラムだそうです。
さらに、令和5年度からパソコンの持ち帰りが始まる予定となっています。ランドセルにパソコンを入れるとどうなるか。議長のお許しをいただき、実際に御覧いただきたいと思います。
まず、ランドセルの中に、学校から支給されるこういったタブレットが入ります。この中に、小学1年生だと3.6キログラムの荷物がさらに入り、そして日々必要な教材、筆箱などが入ります。このランドセルと合わせると、1日に持っていく重量が約4.8キログラムから6.6キログラムという計算になります。小学生の子供たちは、これを背負い登校しているということになります。さらに水筒や上靴、体操服等も追加で必要な日もあります。
そこでお尋ねします。ランドセルの大型化、教科書の大判化、パソコンの持ち帰り等により登下校中の身体への負担軽減、安全面の観点から、携行品については必要なもののみ持ち帰るよう適切に配慮するべきだと考えますが、教育委員会の見解をお示しください。
○副議長(塩津孝明君) 井上教育長。
◎教育長(井上正義君) 近年、教科書の大判化、学習者用端末を含む学用品なども含めまして、子供たちの通学時の持ち物の重さや量が増加傾向にあると認識いたしております。
平成30年9月、文部科学省からの児童生徒の携行品に係る配慮についての通知を受けまして、倉敷市教育委員会においても、子供や地域の実態に応じて持ち帰るものと学校に置くものを工夫するように各学校に通知し、児童、生徒の負担軽減を踏まえた指導を行っております。引き続き児童、生徒の安心、安全な通学が実現できるよう、校長会等の機会を捉えまして指導してまいりたいと考えております。
○副議長(塩津孝明君) 小郷 ひな子議員。
◆8番(小郷ひな子君) 2点目、ランドセルカバーについてお伺いします。
新1年生に毎年入学時に配付されているランドセルカバーですが、令和4年度からランドセルの大型化に合ったサイズのものに変更していただき、保護者の方からは、素材がよくなった、大きくなって使いやすいなど、感謝の声を多くいただきました。一方、実際に使用しているとランドセルを開いたときに、ランドセルカバーが外れてしまうという御意見もいただきました。
議長のお許しをいただき、ランドセルカバーのどの点かお示しさせていただきたいと思いますが、閉まっているときにはこの状態なんですけれど、開けてランドセルの蓋が反対に行くと、ここのところがだんだん外れていくような仕組みになっていて外れやすいということなんです。ちょっと見にくいですけれど、閉めるときに、これが子供の手で使いにくくずれてくるという難点があるようです。
ランドセルカバーが、今かかっているのですけれども、この使いにくいという御要望をいただきまして、来年度の配付までに、実際に使用した方からの声を基に見直ししていただきたい、今以上に使いやすいものに改善していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。見解をお示しください。
○副議長(塩津孝明君) 尾崎市民局長。
◎市民局長(尾崎英樹君) ランドセルカバーにつきましては、これまで破損しやすい、また、カバーが小さくてかけにくいなどの課題がありました。そのため、令和4年度からは、これまでのビニール素材から、より丈夫なポリエステル生地に変更し、ランドセルの大型化にも対応するよう横幅を広げるとともに、反射材もつけ、機能性、安全性がより向上したものを配付しております。
多くの皆様から、よくなったと好評をいただいておりますが、昨今、ランドセルのデザインが多様化しており、様々な形のものがあるため、カバーの下の部分が外れやすいという声もお伺いしており、今後も引き続きよりよいものになるよう工夫してまいりたいと考えております。
○副議長(塩津孝明君) 小郷 ひな子議員。
◆8番(小郷ひな子君) 実際使用した方の生の声を基に改善するべき点は改善し、子供たちがより使いやすいものになるよう、御検討していただけるよう要望いたします。
4項目め、ひとり親家庭支援についてです。
1点、ひとり親家庭のしおりについてお伺いします。
様々な理由で、離婚等により独り親家庭になった方が欲しいのが、支援や給付、サポート等の情報だと思います。独り親家庭だと基本的には、働きながら子育てをして、家庭を支えなければならならない方が多いはずです。となると、知りたい情報をいかに手間暇かけずに的確に知り、必要な情報にたどり着けるかが必要だと思います。
以前、議会質問で独り親家庭のハンドブック作成について取り上げたときに、倉敷市では、A3両面のひとり親家庭のしおりを倉敷市のホームページで掲載すると御答弁いただき、実際に今倉敷市のホームページで掲載してくださっています。
その後、ほかの自治体の取組を調査したところ、独り親家庭の方の知りたい内容や支援等を一冊にまとめたひとり親家庭のガイドブック、ひとり親家庭のしおりなど、大きさも持ち歩きに便利な大きさからA4判など、自治体により異なりますが、30ページから50ページ程度のものを発行されていることが少なくない状況であることが分かりました。
議長のお許しをいただき、ほかの自治体から議会事務局を通じて取り寄せた冊子の一部を紹介させていただきたいと思います。
実際に、こういった、A4判で何十ページにもなっているものなど、このように大きさも様々ですが、バッグに入れて持ち歩きやすいよう、保管しやすいよう工夫されているのではないかと感じています。
中身も、手当のこと、仕事のこと、住まいのこと、子供のことなど分野別に分けて、内容、対象者、場所、問合せ先等詳しく説明してあったり、離婚について、離婚時に決めておくこと、養育費確保のためのサポートや、養育費や面会交流についての相談窓口などが掲載されていたり、国民年金保険料免除制度についてやQRコードつきのものになっていたり、それぞれの自治体でそれぞれ工夫されています。また、この冊子は自治体のホームページに掲載もされていて、冊子がなくてもスマートフォンやタブレット端末からも検索、印刷可能なように配慮されていました。
倉敷市においては、子育てハンドブックKURAがありますが、基本的に、子供が生まれる前から小学校に通うまでの情報が中心となっている冊子です。独り親家庭支援について、子育てハンドブックKURAの中には少しだけ盛り込まれていますが、全てが分かるようにはなっていません。
そこで、子育てハンドブックKURAの独り親家庭バージョンのような、独り親家庭の方が見やすいように、独り親家庭の冊子を作成してはどうかと考えます。
倉敷市のホームページで検索して出てきたものが、独り親家庭の支援がどれだけあるのか分かりづらく、また、検索して出てくるものを印刷しようとすると、一つ一つURLをクリックして印刷する必要があり、情報の詳細が一度に印刷しづらい状況です。また、独り親家庭のデータが1か所に集約されていないので、少し分かりづらいものになっています。せっかく倉敷市のホームページに掲載してくださっているのですから、もっと検索しやすく見やすいものに改善し、必要としている情報にスムーズにたどり着けるようにしていただきたいと思います。
ただ、最近の情勢から携帯やタブレットの使用が増えてきた中、冊子として作成する前に、まずは倉敷市のホームページ上に独り親家庭のハンドブックとして、クリックすると独り親家庭に必要な情報が探せ、一目で内容が見えるよう考えてはどうかと思いますが、見解をお示しください。
○副議長(塩津孝明君) 伊東市長。
(市長 伊東 香織君 登壇)
◎市長(伊東香織君) 倉敷市では、独り親家庭への支援内容を取りまとめたひとり親家庭のしおりを作成し、このしおりは多くの支援制度をコンパクトにまとめたもので、本市のホームページにも併せて掲載いたしております。また、ホームページには、独り親家庭の詳細な支援内容についても掲載しており、1か所のページにまとめて分かりやすい広報に努めております。
また、離婚前後の養育費や面会交流に係る相談窓口として養育費等相談支援センターなど関係機関の紹介なども行っておりまして、必要な方に必要な情報が届けられるように、今後も内容が、いろんな支援等も変わりますし、今議員さんも言われましたように、リンク先等も増やしていくなどしたいと考えておりますので、引き続き皆様に分かりやすい形で情報提供していきたいと考えております。
○副議長(塩津孝明君) 小郷 ひな子議員。
◆8番(小郷ひな子君) 見直しながら必要な情報を、その都度更新してくださるということでありますので、今後も引き続き検討していただきたいと思います。
以上で私の質問を終わらせていただきます。御清聴ありがとうございました。(拍手)
ご利用について
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