録画中継

令和4年第5回倉敷市議会(第4回定例会)
12月12日(月) 本会議 質問
新風くらしき
芦田 泰宏 議員
1 排水機場の改修について
2 有害野生動物対策について
3 夜間観光について
4 市営墓地の通路について
◆3番(芦田泰宏君) (拍手)新風くらしきの芦田 泰宏でございます。
 通告に従いまして、一問一答の方式で進めさせていただきます。
 まず、大項目の1点目、排水機場の改修についてお聞きいたします。
 前回の議会で、低地に暮らす市民を守るポンプ場という問題認識で、排水機場についての質問をさせていただきました。質疑のやり取りの中から、倉敷市では全部で105か所の排水機場と160台を超える排水機、ポンプがあることが分かりました。その維持管理、改修のため、将来に向けどのくらいの費用がかかるのか、把握するという目的で質問させていただきます。
 小項目の1つ目、福田呼松第1排水機場の機能診断についてということでお聞きします。
 これは、一つのサンプルとして取り上げる目的でございます。
 本議会の補正予算の中で、浸水対策事業として計上されている福田呼松第1排水機場の施設機能診断等委託料についてお聞きします。
 金額は、6,000万円が計上されております。管理、改修に関わる費用の一つと理解しておりますが、何らかの工事があるならまだしも、施設機能診断から連想するものからすると高額な印象を受けるのです。その具体的な内容を、どういったものなのか分かりやすく御説明ください。
○副議長(塩津孝明君) 坂田文化産業局参与。
◎文化産業局参与(坂田剛彦君) 芦田 泰宏議員さんの御質問にお答えさせていただきます。
 福田呼松第1排水機場の機能診断業務につきましては、排水機場の長寿命化対策を実施するため、現況施設の老朽化等の状態を調査する機能診断や評価及び耐震性の確認を行い、施設の状況に応じた対策案を作成するための業務でございます。あわせて、基礎地盤を確認するための土質調査業務や地形の測量業務を行うものです。
○副議長(塩津孝明君) 芦田 泰宏議員。
◆3番(芦田泰宏君) 機械性能の点検だけではないということですね、了解いたしました。
 それでは、その福田呼松第1排水機場の、今後の改修の進め方ということですが、今の答弁から、土質も含めた幾つもの診断をして、その改修の要否や規模などが判断されるというふうに理解しました。この段階ではまだ改修工事は入っておりませんので、前段階の作業がまだ続くという印象を受けましたが、どういうメニューがこれから先に残っているのでしょうか。
 本当は、これから先どのくらいの費用がかかるのかということをお聞きしたかったのですが、それは診断内容次第で変わるだろうということで、今後行われる改修のプロセスについてお答えください。
○副議長(塩津孝明君) 坂田文化産業局参与。
◎文化産業局参与(坂田剛彦君) 今年度実施する機能診断業務の成果を踏まえ、令和5年度に施設の配置等の基本的な整備内容を定める基本設計業務を実施する予定としております。その後、詳細設計、工事計画策定、工事費積算を行い、改修工事に着手する予定としております。
○副議長(塩津孝明君) 芦田 泰宏議員。
◆3番(芦田泰宏君) まだまだ先のプロセスがあって、費用がかかるものと理解いたしました。
 次の質問ですが、こう聞いてくると不安になってくることがありまして、市内に105か所ある排水機場の維持や改修に一体どのくらいの費用がかかってくるのかということですね。
 暮らしの安全を守る重要インフラである排水機場ですから、かかるお金はしっかりかけていただかなければならないのです。必要な経費ですが、一方それが本市の特徴的な財政の圧迫要因になるのかどうかということで、もしそうならば知っておかなければなりません。
 金額を答えるのは難しいかもしれませんが、将来の財政負担についてどういう規模になるのか、表現できる言葉でお答えいただければと思います。
 また、そのときの財源をどう手当てしていくかについてもお答えください。
○副議長(塩津孝明君) 坂田文化産業局参与。
◎文化産業局参与(坂田剛彦君) 市が管理する105か所の排水機場のうち、福田呼松第1排水機場のポンプと同等の口径である800ミリ以上の排水機場は、福田呼松第1排水機場を含め35か所ございます。このうち令和3年度までに整備を終えた排水機場は21か所、令和4年度に整備中の排水機場は福田呼松第1排水機場を含め8か所、未整備の排水機場は6か所ございます。
 未整備の排水機場を事業実施する際には、国、県の補助事業や財政的に有利な起債である緊急自然災害防止対策事業債の活用を検討し、市の財政負担の軽減に努めてまいりたいと考えております。
○副議長(塩津孝明君) 芦田 泰宏議員。
◆3番(芦田泰宏君) 今回対象になっている口径800ミリ以上の排水機場と同等規模以上が35か所あって、21か所、ですから全体の6割は改修が終わっている。残り14か所が今改修費用が発生しているか、これから発生するものということだそうですが、これからまだ発生する、全く手がついてないのは6か所というふうな計算をお聞きしました。
 箇所数と工程だけでいえば、半分以上は終わっているということが分かりました。定量的な把握がないと確定的なことは言えないのですが、今後大きな財政圧迫要因には必ずしもなりにくいのかなというふうな印象は持ちました。引き続きしっかり管理を行ってください。
 続きまして、次の大項目に移ります。
 有害野生動物対策についてお聞きします。
 実に今議会5人目のイノシシ質問議員となりますが、重複する質問はないので進めさせていただきます。と言いつつ、まずは猿に関する質問からです。
 今、猿の出没が増えているのです。特に、児島地区では、最近は味野地区ですね、地域の市街地の代表となるようなエリアに出没しています。出てくる場所は、実は立地適正化計画上の都市機能誘導区域でございまして、市のコンパクトシティー化の計画に挑戦するかのように野生動物が進出してくるということなのですね。これは人間が圧迫されている象徴的な出来事だと考えております。
 この猿について、法律上、ニホンザルは狩猟鳥獣には含まれておりませんので、駆除の対象ではないと理解しております。市街地に現れた場合に、市としてはどういう対応をしているのか、お答えください。
 また、市民としてはどう自衛していけばいいのか、アドバイスにつながるような御答弁をいただけたらと思います。
○副議長(塩津孝明君) 坂田文化産業局参与。
◎文化産業局参与(坂田剛彦君) 市内に出没している猿は、近隣では、総社市、井原市及び矢掛町において群れでの生息が確認されており、この群れからはぐれた猿ではないかと考えております。
 猿に対する本市の対応として、市街地出没時は、イノシシの場合と同様に、まずは被害の拡大防止を図るため、近隣の学校園等に情報提供を行い、警察と連携して、無理な捕獲は行わず、山への追い払いを行います。
 また、市ホームページにおいて、戸締まりの徹底、餌を与えない、餌となるものを放置しないなど、猿を出没させないための注意喚起を行っております。
 なお、猿を見かけた際には、いたずらに刺激せず、静かにその場を離れ、安全な場所に避難していただきたいと考えております。
○副議長(塩津孝明君) 芦田 泰宏議員。
◆3番(芦田泰宏君) 続いて、イノシシに関する質問です。
 まず、質問に先立ち、これは難波議員もお話しされましたが、先頃岡山県に対する市政懇談会で、イノシシの積極的な捕獲を御依頼いただきましたことを感謝申し上げます。ありがとうございます。なかんずく、私が昨年11月の議会で質問させていただきました、県知事による自治体を超えた連携や協議の場を設ける、これについて私は玉野市との連携に例を引きましてお話をしたのですが、これを具体的に要望書の中にアンダーラインを引いて御指摘、言及いただきました。ありがとうございます。
 それでは、今回の質問に入らせていただきます。
 倉敷市の駆除制度は、岡山県倉敷地区猟友会の各分会から選出された人で組織された有害鳥獣駆除班協議会へ委託して、協議会に所属する駆除班員、これすなわち猟友会のメンバーの方が駆除を行うという立てつけです。この駆除班員の高齢化については、今議会でも難波議員が質問されたとおりでございますが、そもそもその駆除班員の数についてはどうなっているのか、現在の人数と令和3年度を比較した人数の推移をお答えください。
○副議長(塩津孝明君) 坂田文化産業局参与。
◎文化産業局参与(坂田剛彦君) 倉敷市有害鳥獣駆除班員数は、現在75名となっており、令和3年度と比較して、倉敷、水島及び児島地区で増員となった一方で、真備及び船穂地区で減少しており、全体としては2名減少しております。
○副議長(塩津孝明君) 芦田 泰宏議員。
◆3番(芦田泰宏君) それでは、真備・船穂地区駆除班員の減少には、どのように対応されているでしょうか。イノシシは増えるけれど駆除班員が減るということでは困るので、お聞きします。
○副議長(塩津孝明君) 坂田文化産業局参与。
◎文化産業局参与(坂田剛彦君) 駆除班の人数が減少した地区については、必要に応じ近隣地区の駆除班員が支援を行っており、捕獲活動に支障は出ておりません。
○副議長(塩津孝明君) 芦田 泰宏議員。
◆3番(芦田泰宏君) 私が聞いている話では、駆除班というのは基本的には猟友会の地域分会に対応する形で組織されているということなので、非常に地域性が強く、ほかの会に協力するという形がなかなか成り立ちにくいというふうに聞いております。
 また、増えている地域があったとしても、例えばベテランの方が辞めて、若い方が2人入ると、数の上では同等か、あるいはプラスになったとしても、捕獲実績というのは必ずしも最初からプラスになるとか、元のものを保てるということでもないと聞いております。欠員の補充ができたから安心だというふうには思わないでいただければということで御指摘させていただきます。
 続いて、次の質問に移ります。
 今度は、角度を変えた質問をさせていただきます。
 イノシシが媒介する感染症についてというテーマです。
 多くの議員が取り上げているとおり、本市内でも日常生活の隣にイノシシがいるというのがもう当たり前の風景になっています。
 そこで気になるのが、動物がもたらす感染症なのです。例えば日本脳炎、これはコダカアカイエカがもたらす感染症で、動物の中でも豚とイノシシが感染した場合、この動物たちは無症状なのですが、ウイルス血症状態、全身にウイルスが増え、全身に回る状態が4日以上続くそうなのです。それを吸血した蚊は、ウイルスを大量に感染させる感染蚊になるということで、ウイルス増幅動物というふうに言われております。
 豚に関しては、養豚団地の設置等、衛生管理が強化されて、住宅地からも離れた場所にいるようになったため、ウイルス増幅動物としての働きが下がっているということなのですが、イノシシについては住宅地に積極的に進出しているということで、その影響が懸念されます。
 また、先ほど薮田議員がHPVウイルスのお話をされました。日本脳炎についても、副反応の懸念から平成の一時期、積極的な予防接種を進めなかった、積極的に勧奨しなかったという時期があると聞いております。接種率が低い世代があるということですね。
 また、重症熱性血小板減少症候群、SFTSというそうですが、これは複数のマダニによって媒介する感染症で、我が国の致死率は27%だそうです。イノシシをはじめとする野生動物が広く感染源になり得ます。
 さらには、E型肝炎もイノシシが感染源となりやすい病気だそうです。感染した動物のふん便に汚染された水、あるいはイノシシの生肉、あるいは血液から経口感染するという例が報告されています。
 日常生活のすぐ横にこういった野生動物、イノシシがいるのが常態となると、イノシシから人に対する感染症媒介リスクというのが無視できなくなってくるのではないかという懸念をするのです。例えば、小さい子や散歩の犬がイノシシの活動跡、掘り返した跡ですとか、沼田場とかからウイルスを家に持って帰ってきてしまう、あるいは、その場で感染してしまうということがないのか。
 こういった感染症のリスクというのは、無視できるものなのでしょうか、お答えください。
○副議長(塩津孝明君) 吉岡保健福祉局参与。
◎保健福祉局参与(吉岡明彦君) 一般的に病原体を持った野生動物からマダニや蚊に病原体がうつり、それらに人がかまれることによって感染症を発症する可能性はあります。
 ここで言う野生動物とは、ネズミ、タヌキ、キツネ、鹿、イノシシなど様々なものがございます。
○副議長(塩津孝明君) 芦田 泰宏議員。
◆3番(芦田泰宏君) すみません、ちょっと確認のため再質問させていただきます。
 リスクがあるということだと思うのですが、私はそのリスクが無視できるものなのかどうかということでお聞きしておりまして、リスクはあるかないかというとあるのだけれど、ほとんどないに等しいということであれば、またそれは違う内容かと思うのですが、無視できるものなのかどうかというのを改めて確認させてください。
○副議長(塩津孝明君) 吉岡保健福祉局参与。
◎保健福祉局参与(吉岡明彦君) 感染症におきまして、リスクを無視できるというようなものはないと考えております。しかしながら、対処することによってリスクは下げることが可能でございます。
 保健所といたしましては、市民の皆様に保健所だよりを通しまして、例えば夏場であったとしても、山野に入る場合は、肌の露出を防ぐ、つまり長袖、長ズボン、帽子をかぶることによって対応していただくということを啓発しております。
○副議長(塩津孝明君) 芦田 泰宏議員。
◆3番(芦田泰宏君) ありがとうございました。よく分かりました。
 続いての質問です。
 住民生活被害防止の観点からのイノシシ対応ということですが、住宅地への被害や健康被害のリスクなどから、イノシシの被害は農作物を守る観点からだけではなくて、住民生活を守る観点からも捉えるべきであると考えておりますが、改めてどのように認識しておられるか、お答えください。
○副議長(塩津孝明君) 坂田文化産業局参与。
◎文化産業局参与(坂田剛彦君) 有害鳥獣被害防止施策の主たる目的は、農林水産業等に係る被害の防止ですが、倉敷市鳥獣被害対策実施隊による市街地出没時の追い払いや野生鳥獣を寄せつけにくい環境整備等の出前講座の開催、野生動物に遭遇した場合の対処方法の周知など、市民生活に影響が及ばないようにするための取組も進めております。
○副議長(塩津孝明君) 芦田 泰宏議員。
◆3番(芦田泰宏君) 住民生活被害の観点からも対策を行っておられるということですが、私はちょっとこれは質問の立て方がよくなかったかなと思っているのですが、1つ御指摘させてください。
 住民生活被害の観点からもやっているということで、一方で、イノシシの対策は捕獲と防護柵の2本柱だというふうに言われるのですが、今議会に出てきた倉敷市の有害獣防護柵設置補助金の要件は農地であること、また受益面積が1,000平方メートル以上であることなどの条件がつけられているということです。住宅地のイノシシ被害に住民の職業は関係ないので、住民を守る防護柵とかそちらを主軸に、もちろん農業被害はしっかりと守っていかなければならない、これは続けていただきたいのですが、住民を守るという軸での対策をさらに充実していただけたらと思っております。
 次の質問に移ります。
 倉敷市鳥獣被害対策実施隊の充実についてです。
 現在の野生動物対策を担う倉敷市の組織というのは、今まで出てきた駆除班協議会に加えて、さっきちょっと言及されましたけれども、鳥獣被害対策実施隊があります。しかし、いずれも各地の猟友会と少数の市の職員が構成員となっているというのが現在の市の立てつけです。
 市の方の実際の業務というのは、先ほどおっしゃった出前講座の実施、あるいは猟友会の方との連絡調整、あるいは地域コミュニティとの連絡調整というのが中心で、実行部隊という言い方は正しくないかもしれませんけれども、各地区猟友会の皆さんにどうしても依存する部分が大きくなってしまっているという体制と理解しております。
 野生動物対策に御協力いただく猟師の皆さんには、本当にこれはもう感謝しかないのでございますが、これほどイノシシの出没頻度が上がってくれば、また猟友会側でも慢性的な高齢化や成り手不足に悩んでおられるという実情に鑑みたら、猟友会と並行する対策あるいは実行部隊の柱を検討しなければならないのではないかというふうに考えております。
 昨年改正されたいわゆる鳥獣被害防止特措法では、鳥獣被害対策実施隊の構成員には、意欲と能力がある多様な人材の活用に配慮するということがうたわれております。1年前に私がイノシシの質問をしたときに、農林水産省に確認しましたら、多様な人材とは、住民組織や学識経験者などを想定しているそうです。倉敷市でもこの鳥獣被害対策実施隊の構成員の多様化、充実を進めるべきだと思っているのですが、どのようにお考えかお答えください。
○副議長(塩津孝明君) 坂田文化産業局参与。
◎文化産業局参与(坂田剛彦君) 鳥獣被害対策実施隊につきましては、鳥獣による農林水産業等に係る被害の防止のための特別措置に関する法律の改正により、構成員として規定されていた自治体職員と捕獲の有資格者に加えて、農林漁業者や農林漁業団体の職員なども隊員として活動できるようになりました。
 実施隊の体制につきましては、地域の実情に応じて適宜見直すことになっているため、現在の隊員の意見なども聞きながら、どのような人材で構成していくことが望ましいか、他市の事例なども参考に研究してまいります。
○副議長(塩津孝明君) 芦田 泰宏議員。
◆3番(芦田泰宏君) 他市の動向を注視するということで、いろいろなところでそのお答えが出てくるのですが、例えば他市の動向を御紹介しますと、近いところで、例えば玉野市では、自治会にわなの免許を持った会員が2人以上いるイノシシ捕獲隊というのが5つあって、捕獲からとどめを刺すところまで行っていて、市はその活動に補助を出しているということだそうです。また、これも同じ県内、笠岡市では駆除だけで3本の柱があるそうです。すなわち、玉野市にあるような住民組織が実に16あるのに加えて、わなの免許を取得した市職員6名と会計年度任用職員で雇用した元猟師の方が独自に計画立案、コーディネートのみならず、駆除活動までしている。これはどちらも猟友会とはまた別の流れなので、合計3本柱ということですね。これは鳥獣被害対策実施隊とも厳密には違うそうなのですが、形はいいのです。とにかく猟友会さんに頼り切る体制を見直して、対策を複線化してもらいたいというのが言いたいポイントでございます。
 もちろん自治体の規模が違うので、全部が全部を参考に倉敷市が取り入れられないとも思いますが、要はほかの自治体はイノシシ対策に実効性を持たせるために、いろいろな試みを既にやっているということを強調したいと思います。
 先行する難波議員が言ったとおり、これほど多くの議員の方がイノシシの質問をするというのは、これはもう緊急事態と考えなければならないと思っています。今までの体制というのを見直していただいて、課題はいっぱいあるのです。片山議員が言った死体の処分ですとか、難波議員が言った担い手の高齢化、田辺議員が言ったのは住民で何らかの対策ができないかというようなことですが、課題が数多く残っております。ぜひ真摯に向き合っていただいて、イノシシをはじめとする野生動物の対策を本当に加速していただきたい。倉敷市は広いのです。今も至るところでイノシシが出ていますので、ぜひよろしくお願いいたします。
 それでは、次の大項目に移りたいと思います。
 夜型観光についてお尋ねいたします。
 ナイトツーリズムの重要性というのは、今さら言うまでもございません。本市でも6月の補正予算で地域の魅力を活かした夜型観光推進事業、6,000万円の予算が計上されました。
 1つ目の質問、夜型観光推進事業の現状についてということで、この6月補正予算で組まれたコンテンツ造成への助成、その後の進捗をお聞きしようと思いましたが、議会初日に片山議員による同内容の質問がありましたので、私からは割愛させていただきます。
 この項2番目の質問です。
 美観地区観光バス専用駐車場の営業時間延長についてです。
 美観地区バス専用駐車場、倉敷国際ホテルのはす向かいにある、倉敷市立自然史博物館横の一画ですが、ここの営業時間は、朝8時30分から午後5時30分までです。このため午後5時30分以降に来たバスはこの駐車場を利用できません。また、既に駐車してあるバスは、車を出さなければいけないということになります。御存じのとおり、近くにほかにバスを駐車できる場所がありませんので、団体客は美観地区で夕食を取ってもらうことも難しいし、あるいは午後5時半以降の到着、あるいは早朝出発などの団体客ツアーの自由度を制限する実態となっております。とても美観地区の心臓部から夜間観光を推進できる体制にはいま一つなっていないということで、同駐車場の営業時間を延長すべきだと考えますが、市の見解をお聞かせください。
 なお、ここの指定管理者は倉敷観光コンベンションビューローですが、昼間営業しか対応できないのであれば、隣接する倉敷市立中央図書館前にあるゲートが下がる市営駐車場ですね、ここは倉敷まちづくり株式会社が指定管理されておりますが、午後11時まで人が常駐しております。夜間はそこに業務を委託するとか、いろいろな手はあるのではないかと思うのですが、この美観地区バス専用駐車場の営業時間延長について、いかがでしょうか、お答えください。
○副議長(塩津孝明君) 平松文化産業局長。
◎文化産業局長(平松孝幸君) バス専用駐車場は、美観地区の入り口に位置し、市内外から本市を訪れる多くの団体観光客の皆様に御利用いただいており、入出場時間は午前8時30分から午後5時30分までとし、1泊駐車も可能となっております。
 本市は、観光客の滞在時間の延長や宿泊客数の増加を目的とした夜型観光を推進している中で、バス専用駐車場の入出場時間の延長についても検討していく必要があると考えておりますが、一方で、入出場時間の延長に当たっては、場内での安全性を確保するための人員の補充や照明施設の整備、騒音や照明に対する近隣住民との合意形成など、解決すべき様々な課題がございます。まずは、指定管理者である倉敷観光コンベンションビューローと連携し、それら課題を整理するとともに、利用ニーズについても調査を進めてまいります。
○副議長(塩津孝明君) 芦田 泰宏議員。
◆3番(芦田泰宏君) ぜひ進めてください。よろしくお願いします。
 次の質問に移ります。
 今度は、鷲羽山スカイラインの夜景スポットの環境改善についてです。
 鷲羽山スカイラインからの水島の夜景の美しさ、これは今さら言うまでもありません。夜景撮影スポットやデートスポットなど、まさにナイトツーリズムの代表とも言えるコンテンツであると考えております。
 ところが、多くの人が車を止めてそれを楽しむ駐車場の状態がよろしくありません。これについては6月議会で、片山議員が樹木の剪定等について質問されました。その際に、執行部のほうでも剪定に加えて、環境美化についても取り組んでいくというふうな答弁がなされております。その後の進捗状況をお聞かせください。
○副議長(塩津孝明君) 伊東市長。
            (市長  伊東 香織君  登壇)
◎市長(伊東香織君) 鷲羽山スカイラインは、夜景100選、そして日本夜景遺産などにも認定されておりまして、市内の市街地や水島港湾沿いに立ち並ぶ水島コンビナートなどを一望できるところで、県内でも有数の夜景観賞のスポットでございます。
 市では、現在の観光振興の方針であります倉敷市観光振興プログラムにおきまして、夜型、そしてまた朝型観光の推進を掲げており、夜景資源等の魅力を高め、その環境づくりを進めることで滞在時間の延長、そして観光客の方が観光コンテンツの多角化をしていただけるようにということで、進めているところでございます。
 この鷲羽山スカイラインのところにつきましては、多くの観光客の皆様に美しい眺望を楽しんでいただくために、展望台周辺における空き缶、またたばこの吸い殻等の清掃、そして景観の妨げとなる樹木の剪定についても、定期的に行っているところでございます。
 そして、今年は岡山県産業廃棄物協会も11月に20社以上参加していただきまして、クリーンアップ作戦などもしていただいており、そしてこのクリーンアップ作戦では不法投棄されたごみの回収、また再発防止の立て看板の設置などもしていただいております。
 市といたしましては、例えばゴールデンウイーク、シルバーウイーク、正月休みなど、観光シーズンに合わせまして官民挙げて景観の美化を進めていきたいと考えております。
 引き続き、大変大切な観光資源でございますので、環境整備に努めてまいりたいと考えております。
○副議長(塩津孝明君) 芦田 泰宏議員。
◆3番(芦田泰宏君) 直近では11月に清掃が行われたということでございまして、ぜひお願いします。なかなかいろいろな方に聞いても、いつ行ってもあまりきれいじゃないというふうな印象の方が多いのですよね。これからは観光シーズンとは言えないかもしれません。冬場になるのですが、夜景というのは空気のさえ渡った冬場に楽しむという方もいらっしゃると思うので、観光シーズンではないと思われるときも常にきれいにしておいていただけたらと思います。道路の管理者は岡山県だとは思うのですけれども、引き続き連携して環境美化に努めてください。要望させていただきます。よろしくお願いいたします。
 それでは、最後の大項目に移ります。
 市営墓地の通路についてというテーマです。
 ある市民の方から、市営墓地の通路が歩きにくいという声を聞きました。場所は種松山にある第2中央公園墓地の第1区画なのですけれども、そこを使われている方で、個々のお墓の前に行く通路が砂利敷きになっているということです。この方は御高齢で、シルバーカーと言うのですか、手押し車を使われるのです。そうすると、砂利敷きだと車輪が運ばないというか、入っていけないということだそうです。
 私も現地に行ってみたのですけれど、なるほど砂利の粒は小さいのですが、ふかふかなのです。足が沈むのです。このため手押し車の車輪がスムーズに回らないのはもちろんですし、もちろん車椅子の障がい者の方も全く同じ状態だろうと思います。
 また、つえも曖昧な反応になるというか、つえ先が不安定となってよろしくない。普通の人が歩いても歩きにくいのです。だから、砂利敷きが一部の方にはバリアみたいな感じになっていて、御依頼された方は、管理費が同じなのは不公平だというふうな不満を抱くに至っているということなのです。
 ほかの市営墓地も私は見て回ったのですが、中央公園墓地、それから玉島公園墓地、第2玉島公園墓地も同様でした。砂利のサイズが大きくて車輪が進まないというケースもあります。
 これからますます高齢化社会が進んでいきますので、利用者の利便性を考慮して、通路の舗装、もしくは砂利の除去などが必要なのではないかと思うのです。この通路の路面状況改善の、今後の予定について、執行部のお考えをお聞かせください。
○副議長(塩津孝明君) 佐藤環境リサイクル局長。
◎環境リサイクル局長(佐藤慶一君) 本市には現在7か所の市営公園墓地があり、そのうち3か所の公園墓地については、全ての通路を舗装しております。一方、整備時期の古い中央、第2中央、玉島、第2玉島の4か所の公園墓地につきましては、比較的広い主要な通路は舗装しておりますが、各区画までの幅1メートル程度の通路については未舗装となっているため、降雨時などにぬかるまないように砂利を敷いております。
 この砂利を敷いている通路につきましては、市のほうにも高齢者や車椅子の方から通行が難しいなどの意見もいただいており、整備時期の古い墓地や修繕の必要性の高い箇所を優先的に、毎年舗装工事を行っております。今後につきましても、通路の状態や利用状況等を踏まえ、順次舗装工事を行っていく予定です。
○副議長(塩津孝明君) 芦田 泰宏議員。
◆3番(芦田泰宏君) ぜひ対策の加速をお願いいたします。
 御要望いただいた方は、御主人が水島工業地帯のある大手企業の従業員の方で、工事の立ち上げで倉敷に来られて、そのまま移住されたそうです。引退した後、御夫婦でいろいろ墓地を探した中で、自分が現役時代心血を注いで働いたこの水島の地が見下ろせる種松山の第2中央公園墓地に区画を買い求められたということです。数年前にお亡くなりになられまして、これまで支えてこられた奥様は、毎日でも御主人のお墓参りがしたいそうなのですけれども、この砂利のおかげでお墓のそばに寄れないということなのです。せめて近くでお参りしたいというふうにおっしゃって、そう嘆いておられます。
 御高齢者でも障がい者でも、あらゆる立場の人に優しい倉敷市でありたいと思っております。ぜひ現状の改善をお願いいたします。
 以上で私からの質問を終了します。ありがとうございました。(拍手)
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