録画中継

令和5年第3回倉敷市議会(第1回定例会)
3月9日(木) 本会議 質問
公明党倉敷市議団
中西 善之 議員
1 倉敷市のデジタル化について
2 欧米圏を対象としたデジタルプロモーション事業について
3 有害獣防護柵の設置補助事業について
4 市民病院の対応について
◆5番(中西善之君) (拍手)皆様こんにちは。公明党倉敷市議団の中西 善之でございます。
 それでは、通告に従いまして、4項目について12点を一問一答の方式にて質問させていただきますので、どうぞよろしくお願いいたします。
 それでは、1項目め、倉敷市のデジタル化について5点お伺いいたします。
 1点目、デジタル田園都市国家構想推進事業について伺います。
 デジタル田園都市国家構想について、1年前の2月議会においては、まだまだこれからという状況で、質問も厳しい状態でしたが、このたび、令和5年度当初予算に4つのデジタル田園都市国家構想推進事業が計上されたことについて、高く評価したいと思います。これら4つの事業は、デジタル田園都市国家構想交付金の中でTYPE1、いわゆる既存の優良な仕組みを横展開するものに分類されるものですが、事業内容からも、本市のデジタル化に貢献することを大いに期待しております。
 さて、デジタル田園都市国家構想交付金には、TYPE1以外にもTYPE2及び3に分類されるものがあります。これらを実現する要件として、より高度なスマートシティー化に向けてオープンなデータ連携基盤を活用し、複数のサービスの実装によりウエルビーイングの向上を図るモデルケースとなり得る取組や、新規性の高いマイナンバーカードの用途開拓に資する取組を行う必要があるとされております。本市においても、地域住民に倉敷市のデジタル化の恩恵を享受していただけるよう、スマートシティー化に向けた、さらなるこれらの取組を進めていくべきと考えております。
 TYPE1と、2と3の違いが分かりづらいので、議長にお許しを得まして、サイドブックスに資料を提示させていただいておりますので、資料1を御覧ください。
 これは、デジタル庁が作成しましたTYPE2と3の採択例になりますけれども、茅野市のTYPE2の例です。左側の実施体制図を見ていただくと、TYPE1との大きな違いは、市が主体となって各分野の各事業について産官学の連携で進めていく点で、TYPE2及び3との違いとなります。右側のシステム構成図で、サービスのアプリ数の違いで比較すると分かりやすいので、そこを比較しますと、本市の場合はTYPE1で住民サービス・教育分野の地域ポータルアプリと観光分野の観光アプリの2つのアプリで構成されておりますが、茅野市のTYPE2では、行政分野、観光・環境・交通分野、それから保健・医療・福祉分野について、8つのアプリのスマートシティーサービスで構成されております。
 続きまして、資料2を御覧ください。
 これは、会津若松市のTYPE3の例ですが、右側のシステム構成図を見ますと、行政分野、防災分野、食・農業分野、決済分野、観光分野、そしてヘルスケア分野、都市OSについて22のアプリによるスマートシティーサービスで構成されており、規模がかなり異なっております。
 これらの各分野にわたるデータ連携基盤を活用したスマートシティー構想の実現に向けた取組とされるデジタル田園都市国家構想交付金、デジタル実装TYPE2及び3についてどのように考えているのか、当局の御所見をお伺いします。
○副議長(北畠克彦君) 伊東市長。
            (市長  伊東 香織君  登壇)
◎市長(伊東香織君) それでは、中西 善之議員さんの御質問にお答えさせていただきます。
 デジタル田園都市国家構想推進事業について、今後どういうふうな方向性を考えているのかという御質問でございました。
 まず、デジタル田園都市国家構想交付金のデジタル実装タイプでございますが、デジタルを活用した地域の課題解決や魅力向上の実現に向けた事業を支援することを目的とした交付金でございまして、優れた事業について、国が地方公共団体に対して交付していくものとなっております。
 倉敷市におきましては、まず、これからのデジタルサービスの窓口となる地域ポータルアプリにつきまして、TYPE1の交付金を活用して導入し、その上で、さらに利用範囲の拡大、また、いろいろな分野とのデータ連携、その後、例えば産学官の連携など、デジタルを活用したサービスの拡大をしていけるような道筋にしていく、まず、一番最初のところで今回の予算をお願いしております。
 今申し上げたようなその後のものにつきましては、まず今回の基盤をつくりまして、そして市民の皆様への市のサービス拡大の観点から検討していきたいと考えております。
○副議長(北畠克彦君) 中西 善之議員。
◆5番(中西善之君) 前向きな御答弁と受け止めさせていただきました。
 デジタル実装タイプについて、事業の予算規模と国からの補助率の違いもあり、TYPE1が国費上限1億円の補助率が2分の1、TYPE2が国費上限2億円で補助率2分の1、TYPE3が国費上限6億円で補助率3分の2となっております。また、TYPE3の採択には、新規性の高いマイナンバーカードの用途開拓に資する取組が要件の一つとされており、私の最初の議会質問でしたマイナンバーカードの空き領域の活用で、地域通貨や投票所の受付、図書館カードとしての利用などを取組として行う必要もあり、住民サービスやさらなる利便性の向上を図り、より暮らしやすいまちづくりを目指すためにも、国からの補助率も高いTYPE3の実現を目標として事業の取組が始められますよう、御検討のほどよろしくお願いいたします。
 続きまして、2点目、マイナンバーカードの普及状況について2つお伺いいたします。
 1つ目、現時点での交付率及び申請率についてお伺いいたします。
 マイナンバーカードの普及について、国は今年度末、つまり今月末までに、ほぼ全国民への普及を目指しております。本市も同様に、全市民への普及を目指しておりますが、3月1日まででマイナポイントの対象となるカードの申請期限が終了し、カードの申請のピークは終了したと考えられます。
 デジタル田園都市国家構想交付金TYPE2及び3に分類される事業の採択の要件にマイナンバーカードの申請率が入っていることから、現時点の交付率及び申請率をお伺いしたいと思います。
○副議長(北畠克彦君) 尾崎市民局長。
◎市民局長(尾崎英樹君) 本市では、マイナンバーカード普及に係る取組として、令和3年の秋頃から、確定申告会場や商業施設に加え、企業やイベント会場へ出向いて、マイナンバーカードの出張申請等を行ってまいりました。また、期日前投票や市役所窓口に来られた方などに積極的な呼びかけを行うなど、カードの取得促進に努めているところです。
 令和5年2月末現在で、総務省が発表している本市のマイナンバーカードの交付率は64.6%、申請率は72.8%となっており、交付率、申請率とも、全国や岡山県の平均を上回っております。
○副議長(北畠克彦君) 中西 善之議員。
◆5番(中西善之君) 本市におけるマイナンバーカードの普及も、全国や岡山県の平均を上回り7割を超えることが確認できました。今月末までに100%の普及を目指してはいますが、市民が所持している共通のカードとしては、免許証を超えてナンバーワンの普及率となり、一定の評価をしたいと思います。
 2つ目、マイナポイントの申請期限及びサポートについてお伺いいたします。
 マイナポイントの申請期限と、マイナポイントが取得できるマイナンバーカードの申請期限を混同している方が多く、周知が必要だと考えております。また、マイナポイントの申請期限が延長されたことで、本市のサポートも延長が必要だと考えます。これらの件については、今回は要望といたしますが、特にマイナポイントは、サポートがなければ申請できない方も多いので、必ずサポートを延長していただきますよう、重ねてお願いいたします。
 続きまして、この項3点目、デジタル田園都市国家構想推進事業のうち、地域ポータルについて2つお伺いいたします。
 1つ目、地域ポータルのプッシュ通知についてお伺いいたします。
 この地域ポータルアプリの導入により、倉敷市のデジタル化が市民に向けて目に見えて始まっていくと同時に、デジタル化の恩恵を享受できる重要な事業だと思っています。
 市長提案理由説明の中で、プッシュ型の通知が行えるとのことでしたが、どのようなメリットがあるのか、お伺いしたいと思います。
○副議長(北畠克彦君) 黒瀬企画財政局長。
◎企画財政局長(黒瀬敏弘君) 本市の情報発信は、これまで、自治体のホームページや広報紙等に掲載されている情報を市民の皆様が検索して御覧いただく、いわゆるプル型が中心でした。今後は、自治体が積極的に情報を提供したり、市民の皆様の希望する情報を自動的に配信したりする、いわゆるプッシュ型の情報発信を行うことが重要と考えております。
 プッシュ型通知のメリットとしては、防災、災害時の緊急情報や子育てに関する情報など、必要な方へ必要な情報を、適切な時期にお知らせできるようになることなどであると考えております。
○副議長(北畠克彦君) 中西 善之議員。
◆5番(中西善之君) 防災、災害時の緊急情報や子育てに関する情報など、必要な方へ必要な情報を、適切な時期にお知らせできるメリットがあるとのことでした。
 プッシュ型にすることで、自らホームページを開いて調べなくても、通知が来ることで知ることができるようになり、重要なお知らせを周知できるので、より多くの方へこの地域ポータルアプリを導入してもらえるように、オンライン手続など市民の方々への様々な利便性の向上も、このアプリ一つで実現できるように機能の充実をよろしくお願いしたいと思います。また、アプリが完成した後でも、地域ポータルサイト内の改善や機能追加に関して、可能な限り業務委託しなくても、市の職員で拡張できる仕様でアプリを作成していただきたいと思っています。これらの点につきましては、要望にさせていただきます。よろしくお願いいたします。
 続きまして、2つ目、ウェブプッシュ通知機能を活用した情報発信についてお伺いいたします。
 地域ポータルアプリの導入と並行して、市のホームページにウェブプッシュ通知といって、通知を許可したユーザーに向けて、ウェブブラウザーを経由してプッシュ通知する機能を実装し、この機能を活用して本市の様々な重要なお知らせを通知してはどうかと考えます。
 地域ポータルアプリを導入しない方々に向けても、倉敷市のホームページでもコロナ対応など緊急にお知らせしたい内容があり、周知を図るためにも、ウェブプッシュ通知機能を使うべきだと考えますが、市の考えを伺いたいと思います。
○副議長(北畠克彦君) 上田市長公室長。
◎市長公室長(上田哲三君) ウェブプッシュ通知とは、パソコンやスマートフォンのウェブブラウザーで、受信を許可した利用者に対し情報を送ることができる機能です。
 本市では、プッシュ型や同様の仕組みとして、LINEを活用した情報発信や、市ホームページの更新などと連動したツイッター配信などを行っており、特に重要な情報は、様々な媒体を併用して発信しております。
 今後導入する予定の地域ポータルアプリの機能も含め、関係部署と連携しながら、運用方法も見据えた効率的、効果的な情報発信について検討してまいりたいと考えております。
○副議長(北畠克彦君) 中西 善之議員。
◆5番(中西善之君) 倉敷市のLINE公式アカウントにお友達登録されていない方や、倉敷市のツイッター公式アカウントをフォローされていない方も多く、市の情報は、必要なときにホームページを閲覧するだけの方が大半だと思います。そういった方々にも重要なお知らせが届くように、よろしくお願いいたします。午前中の質問に対しても、市のトップページに掲載して周知徹底を行うとの答弁がありました。そのためにも、前向きな対応を重ねてお願いいたします。
 続きまして、この項4点目、デジタル田園都市国家構想推進事業のうち、観光アプリについてお伺いいたします。
 他の自治体で導入している観光アプリを見ると、LINE公式アカウントを用いてLINEのリッチメニューを選択することで、観光コースの案内や自転車の予約、グーグルマップを使った道案内など、様々な機能が実装されておりました。
 これから導入を予定している本市においても、グーグルマップ等のデジタルマップを活用した市内各地の観光スポットの道案内機能や、マップに掲載された飲食店やお土産店等で利用できる電子クーポン機能の搭載や、本市で作成したサイクリングコースを掲載するなど、観光客の市内周遊と滞在を促し、市内全域の経済活性化にもつながるような魅力あるアプリの導入を求めたいと思います。この件については、今回は要望とさせていただきます。
 この項最後の5点目、デジタルデバイド対策の取組についてお伺いいたします。
 デジタルデバイド対策について、デジタル化が進めば進むほど重要な取組だと認識していますので、ほぼ毎議会質問させていただいております。しかし、まだまだ学びの場が足りていないのが現状だと思います。
 そこで、令和5年度の高梁川流域DX推進事業にて、令和4年度に引き続き、デジタルデバイド対策として、高齢者を対象としたスマホ講座などを開催するとされておりますが、今年度の取組の総括と来年度の取組についてどのように考えているのか、お伺いしたいと思います。
○副議長(北畠克彦君) 黒瀬企画財政局長。
◎企画財政局長(黒瀬敏弘君) 今年度の高梁川流域DX推進事業では、圏域にお住まいの高齢者等を対象としたスマートフォン講習会を80回実施し、約720名の方に受講していただきました。受講者からは、大変分かりやすく受講できてよかった、自分の住む地域で受講できてありがたかったなどの御意見もいただいております。また、この事業を活用することにより、単独で取り組むことが難しい圏域の市町でも、住民の身近な場所でスマートフォン講習会を開催することができたと喜んでいただいているほか、受講受付や講座の実施を流域全体で一元化することにより、効率的に事業を実施することができたものと考えております。
 一方で、募集定員に満たなかった会場や定員を超過した会場があるなど、会場選定や募集定員を含めた開催方法、受講者の理解度に合った講習内容など、課題もあることが分かりました。
 令和5年度は、今年度の課題を踏まえ、より多くの流域の皆様に受講しやすい講習会となるよう検討するなど、引き続きデジタルデバイド対策に取り組んでまいります。
○副議長(北畠克彦君) 中西 善之議員。
◆5番(中西善之君) 学びの輪が、徐々に広がっていることが確認できました。また、きめ細かく開催すると、定員に満たなかったり、人が集まりやすいところだと定員オーバーしたりといった問題も見えてきたのだと思います。引き続き、検討して問題の解決を図りながら、学びの場の提供の対応をよろしくお願いいたします。
 続きまして、2項目め、欧米圏を対象としたデジタルプロモーション事業について2点お伺いいたします。
 この項1点目、欧米圏を対象とした理由についてお伺いいたします。
 本市の魅力を発信する動画を用いたウェブメディアを通じてプロモーションを実施するとのことですが、なぜ欧米圏を対象としたのでしょうか。観光客の多い中国や韓国も対象に入ってもよいと思いますし、対象を絞らずに、どのような方が見ても分かりやすい動画にしたほうがよいと思いますが、どのような理由からなのか、お聞かせください。
○副議長(北畠克彦君) 伊東市長。
            (市長  伊東 香織君  登壇)
◎市長(伊東香織君) 倉敷市では、これまで、岡山桃太郎空港に直行便が就航しております東アジア圏の国や地域を主なターゲットとして、海外へのPRということで、現地旅行会社へのプロモーション、インフルエンサーの招聘など、インバウンド誘致施策を行ってきておりまして、アジア圏域からの宿泊者数につきましては順調に伸びを示しております一方、欧米圏につきましては、現地の雑誌に広告記事を出すなどを行ってきておりますけれども、観光客の十分な誘客というところまでは、まだ至っていない状況だと考えております。
 特にコロナの状況もあり、観光客の方、インバウンドの方が大きく減っていたということがございますので、これを取り戻していくということで、どういうところへ力を入れていくべきかということで検討いたしました。令和3年3月の、市の観光に関する基本計画である倉敷市観光振興プログラム(第2期)において、いろいろな国の資料等も調査いたしまして、欧米圏からの宿泊客の方々は、滞在期間がアジア圏からの方に比べて長く、そして多くの旅行消費が見込まれるという日本政府観光局の調査結果も用いながら、もちろんアジア圏からのお客様も大事なわけでございますが、特にこれまで少ないと思っております欧米圏へのプロモーションについて、さらに展開していく必要があるということで、今回、このような施策を検討させていただいたものでございます。
 特に、この4月にはG7倉敷労働雇用大臣会合も行われます。欧米圏からの関心も高まっているこの契機を捉まえまして、また、アフターコロナと2025年の大阪・関西万博も見据えまして、欧米圏へのインバウンド誘致の取組につきまして、これまでに加え積極的に推進していきたいと考えているものでございます。
○副議長(北畠克彦君) 中西 善之議員。
◆5番(中西善之君) 欧米圏の方々が、こちらに来ていただける数が少ないということで手厚くしていきたいということと、それから来ていただいたら長く滞在していただけるということで、欧米圏を対象にしたということはよく理解いたしました。ですが、欧米向けに作成した動画もテロップを変更するだけで、中国や国内向けに変更することも容易だと思います。欧米圏の方に限らず、例えば、国内の方が見ても行ってみたいと思わせるようなプロモーションに使えるように工夫していただきたいと思います。この件は要望とさせていただきます。よろしくお願いいたします。
 それでは、次の質問に移ります。
 続きまして、この項2点目、本市の魅力を発信するプロモーションについてお伺いいたします。
 このデジタルプロモーション事業にて、玉島や真備、水島や児島など、観光客の少ない地域の魅力を発信するプロモーション作成の絶好の機会だと考えております。特に欧米の旅慣れた観光客は、つくられた美観地区のような町並みよりも、玉島、児島の町並み保存地区のような、何も触られていない素朴な町並みを好む方も少なくないと聞いております。
 ほかにも、水島、真備などの地域も魅力がたくさんあり、本事業の実施に当たっては、こういった地域の魅力を発信する観点も必要だと考えますが、当局の御所見をお伺いいたします。
○副議長(北畠克彦君) 平松文化産業局長。
◎文化産業局長(平松孝幸君) 本事業において活用する魅力発信動画の内容については、まずは過去に作成した動画の中から、倉敷美観地区、玉島の円通寺、児島のジーンズや鷲羽山など、一般的に外国人観光客に人気があるとされているスポットやコンテンツ等を中心に発信したいと考えております。
 一方で、玉島や児島の町並み保存地区、真備の竹林、玉島のお茶文化など、市内の各地には魅力ある観光コンテンツが多いことから、継続的にプロモーションを行っていく中で、昔ながらの町並みそのままの風景等に魅力を感じる層へのアプローチも行ってまいります。
○副議長(北畠克彦君) 中西 善之議員。
◆5番(中西善之君) できるだけ市内全体の様々な箇所の魅力を発信できるように、御検討のほどよろしくお願いいたします。
 続きまして、3項目め、有害獣防護柵共同設置補助事業について2つお伺いいたします。
 1つ目、新設の共同設置柵設置補助金の具体的な制度内容についてお伺いいたします。
 前回の議会でも多くの議員が質問していたイノシシ対策について、来年度予算に新たな助成制度が計上され、有害獣防護柵の補助率向上が図られたことについて評価したいと思います。
 この制度についてどのような内容となるのか、説明をお願いしたいと思います。
○副議長(北畠克彦君) 坂田文化産業局参与。
◎文化産業局参与(坂田剛彦君) 有害獣防護柵につきましては、さきの12月議会において、資材費高騰により設置費用の負担が増加していることや補助率の高い集落柵設置補助金では、受益面積が3ヘクタール以上の要件を満たすことが難しく、利用しにくいといった御意見をいただきました。そのため、令和5年度当初予算編成に当たり、より効果的な制度となるよう、新たに共同設置柵設置補助金を設けることといたしました。
 補助内容といたしましては、受益戸数が2戸以上、受益面積が5,000平方メートル以上などの条件を満たす侵入防護柵を設置した場合に、補助限度額が50万円で、資材購入費の3分の2の金額を助成するものとなっております。
○副議長(北畠克彦君) 中西 善之議員。
◆5番(中西善之君) 制度について理解することができました。
 そこで、この項2点目、より利用しやすい制度にするためにお伺いいたします。
 共同設置柵設置補助金について、要件として、受益戸数2戸以上、受益面積が5,000平方メートル以上ということでしたが、地域によっては申請できる方もおられるかもしれませんが、申請できる方が少ないのではないかと考えております。
 1,000平方メートルがスーパー約1軒分ぐらいですから、5,000平方メートルだとスーパー5軒分となり、これを囲むようなところは、市内を見渡しても少ないと考えております。使い勝手が悪く、制度自体に無理があるのであれば、せっかくつけた予算も使われないと思います。現地の状況を調査し、従来の有害獣防護柵設置補助金も含め、より使いやすい制度となるようにしていただきたいと思いますが、当局のお考えをお聞かせください。
○副議長(北畠克彦君) 坂田文化産業局参与。
◎文化産業局参与(坂田剛彦君) 有害獣防護柵の設置につきましては、ある程度広い面積をカバーすることで効果が高まると考えており、新設の共同設置柵設置補助金では、面積要件を設けております。また、従来の有害獣防護柵設置補助金は、農業者が1,000平方メートル以上の農地に侵入防護柵を単独で設置する場合に、10万円を上限として資材購入費の2分の1の金額を助成するものでございます。これにつきましては、補助申請者の御意見を踏まえ、より利用しやすい制度とするため、来年度より10万円の上限額に至るまで複数回の申請ができるよう、見直しを行ったところでございます。
 有害獣防護柵の設置に対する補助事業につきましては、令和5年度の利用状況等も踏まえながら、今後とも、より効果的で利用しやすい制度となるよう努めてまいります。
○副議長(北畠克彦君) 中西 善之議員。
◆5番(中西善之君) 従来の有害獣防護柵設置補助金についても、10万円の上限に至るまで複数回の申請ができるようになるということで、この件についてはありがとうございます。この従来の要件でも、1,000平方メートルでスーパー1軒分ですから十分広いエリアですし、補助率が低く柵を導入できない方々に対しまして、提案ですが、新設の共同設置柵設置補助金の受益戸数2戸以上の要件はそのままで、従来の要件は1件で1,000平方メートル以上ですから、単純に2件分で2,000平方メートル以上の要件に緩和できればよいと考えております。鳥獣被害に悩まれている多くの方々の助けになる制度になるようによろしくお願いいたします。
 続きまして、最後の4項目め、市民病院の対応についてお伺いいたします。
 最後の項の1点目、新型コロナウイルス感染症の法的位置づけが5類に移行した後の面会の解除についてお伺いいたします。
 コロナ禍において、家族などが入院した場合に面会が禁止になっており、入院した本人も、また家族も面会できないことは非常につらい状況にあります。また、精神状態が不安定になり、鬱病や認知症を発症しやすくなるなど、様々な弊害も出てきております。
 厚生労働省は1月末に、高齢者施設等の入所者について、家族等との面会の機会の減少により心身の健康への影響が懸念されることを踏まえ、高齢者施設等での面会の再開、推進を図っているところです。
 そこで、市民病院においても5類に移行した後の面会については、何らかの緩和措置があってしかるべきだと考えますが、どのように対応を考えているのか、お伺いしたいと思います。
○副議長(北畠克彦君) 渡辺市民病院事務局長。
◎市民病院事務局長(渡辺育男君) 市民病院では、入院患者様に対する面会については、患者様、御家族にとっても重要なものであると認識しており、面会者からの感染を防ぐため、制限を設けた上で実施しております。
 現在の面会の条件としては、面会者の体調確認及び手指消毒やマスクの着用など感染防止対策を十分行った上で、個室に入院中の患者様の場合のみ、主治医の判断を得た上で、16歳以上の御家族に限り2人まで、30分以内での面会を許可しているところです。
 現在は、全国的に感染者数が減少しているとともに、5月8日からは、感染症法上の扱いが2類から5類へ引き下げられることとなっております。しかしながら、市民病院といたしましては、免疫力や体力の低下した患者様も入院していることから、感染すると重症化するおそれがあるとともに、医療従事者に感染者が出ると、医療の提供に支障が出るおそれがあると考えております。
 こうしたことから、面会制限のさらなる緩和につきましては、今後の市内の感染者の発生状況等も踏まえながら、面会人数や時間を拡大するなど、可能な範囲で対応してまいりたいと考えております。
○副議長(北畠克彦君) 中西 善之議員。
◆5番(中西善之君) 面会の緩和については、5類に移行した後が、緩和のタイミングとしてはベストだと思いますので、前向きな検討をよろしくお願いいたします。
 続きまして、この項の2点目、マイナンバーカードの保険証利用についてお伺いいたします。
 保険証の代わりにマイナンバーカードが使えるようになり1年以上が経過いたしましたが、市民病院においては、利用されるケースが少ないと伺っております。例えば、倉敷中央病院では、受付でマイナンバーカードの提示を求めたりすることで活用が進んでおり、マイナンバーカードを利用される方も少なくないと伺っております。
 保険証をマイナンバーカードにすることで、医療機関での受付を自動化できたり、初診の追加医療費が安くなるなど、病院側にも患者側にも様々なメリットがあり、さらに利用を促すべきだと考えます。
 そこで、利用者を増やすために何らかの対応が必要だと考えますが、今後の対応についてプランなどがあれば、お伺いしたいと思います。
○副議長(北畠克彦君) 渡辺市民病院事務局長。
◎市民病院事務局長(渡辺育男君) 市民病院におきましては、マイナンバーカードの保険証利用について、令和3年12月から運用を開始しております。運用開始以降、ホームページでの広報、院内の掲示板や中央受付などへのポスター掲示により周知に努めております。利用者は、徐々に増加してきてはおりますが、まだまだ少ないのが現状です。
 マイナンバーカードを利用した場合、初診時の医療費が、僅かではございますが、軽減される仕組みとなっておりますので、今後は保険証確認時に、患者様へカード利用のメリットなどについても声かけをするなど、マイナンバーカードの保険証利用を促進してまいります。
○副議長(北畠克彦君) 中西 善之議員。
◆5番(中西善之君) 市民病院が率先して活用していくことが重要だと思いますので、さらに利用者が増える対策をしっかりと行っていただきますよう、よろしくお願いいたします。
 続きまして、最後の質問、電子処方箋についてお伺いいたします。
 1月から電子処方箋が開始されております。まだ対応されていない薬局も多く、病院側の対応も始まったばかりで、混乱している状況にあると伺っております。
 4月からは、電子処方箋に必要なオンライン資格確認と呼ばれるシステムの導入が義務化されます。市民病院と市民病院の患者が主に利用している薬局の対応状況を教えてください。
○副議長(北畠克彦君) 渡辺市民病院事務局長。
◎市民病院事務局長(渡辺育男君) 電子処方箋とは、電子的に処方箋の運用を行う仕組みであり、複数の医療機関や薬局で直近に処方、調剤された情報の参照や、それらを活用した重複投薬等の確認が行えるようになるものです。
 厚生労働省の資料、電子処方せん対応の医療機関・薬局リストによりますと、令和5年2月26日現在、岡山県内では対応している機関はなく、いまだ導入が進んでいないのが現状です。
 市民病院では、令和5年度に電子カルテ等医療情報システムの更新を予定していることから、このシステムの更新に合わせて、電子処方箋を導入する計画としております。
○副議長(北畠克彦君) 中西 善之議員。
◆5番(中西善之君) 岡山県内では、まだこれからといった状況のようですけれども、他の県では進んでいるところもあります。市民病院が率先して薬局との連携を取りながら進めていくべきだと思いますので、御対応のほどよろしくお願いいたします。
 以上で私の質問を終わります。御清聴ありがとうございました。(拍手)
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