録画中継

令和5年第5回倉敷市議会(第2回定例会)
6月19日(月) 本会議 質問
公明党倉敷市議団
新垣 敦子 議員
1 子ども条例について
2 市民のいのちと健康を守る取り組みについて
3 少子高齢化の未来を支える「人への投資」について
4 市営住宅の今後のビジョンについて
◆15番(新垣敦子君) (拍手) 皆様おはようございます。公明党倉敷市議団の新垣 敦子でございます。
 通告に従いまして、4項目を一問一答の方式で順次御質問申し上げます。どうぞよろしくお願いいたします。
 それでは、質問項目1項目め、子ども条例についてお尋ねいたします。
 子供を取り巻く現状は厳しく多様化し、いじめや虐待、不登校、子供の貧困、学力格差による貧困の連鎖、犯罪被害、場合によっては犯罪の加害者にもなる、そして自殺等々、子供たちは多くの危機にさらされています。
 時代により異なる多くの課題が指摘される中で、これまで国に先駆けてこうした課題解決に取り組んできたのは地方自治体であり、2000年12月に川崎市で全国初の子どもの権利に関する条例が制定されてから、全国で子供の権利に関する条例がつくられていったとお聞きしています。倉敷市でも、2012年、平成24年4月1日に子ども条例が施行されています。
 国では、こどもまんなか社会を目指して、本年4月、子供政策の司令塔となるこども家庭庁の創設と同時に、昨年6月15日に成立したこども基本法が施行されました。
 今後もさらに自治体には、子供の課題解決に取り組む役割が求められていくと感じていますが、これらを踏まえて、条例という視点から、こども基本法の制定など、国の動きに対して、今後の本市の子供に関する条例の在り方、考え方、また今後の本市の子供政策などについての見解を求めて、5点質問させていただきます。
 そこでまず、子供の定義について伺います。
 本市の子ども条例は、子どもの権利条約を基礎に制定されています。権利条約では、子どもは、18歳未満と定義されており、倉敷市でも同様の18歳になっていない全ての人と定義されています。
 新設されたこども基本法では、具体的な年齢ではなく、心身の発達の過程にある者と定義づけられています。こども家庭庁から出されている、すべてのこども・おとなに知ってほしいこども基本法ってなに?という冊子の冒頭にも、子供や若者の皆さんは、一人一人がとても大切な存在です。そして、自分らしく幸せに成長でき、暮らせるように、社会全体で支えていくことがとても重要です。こども基本法はこうした社会を目指して子供や若者に関する取組を進めていくための基本となる事項を定めた法律です、と書かれています。
 この子供の定義の違いについて、本市ではどのような解釈をしておられるのでしょうか。今後の本市の子供政策にも反映されていくものと思いますが、お考えをお聞かせください。
○議長(中島光浩君) 藤原保健福祉局長。
◎保健福祉局長(藤原昌行君) 皆さんおはようございます。
 新垣 敦子議員さんの御質問にお答えさせていただきます。
 本市では、全ての子供が幸せに暮らせる町を目指し、児童の権利に関する条約の理念を生かした倉敷市子ども条例を制定し、平成24年4月から施行しています。
 この条例では、子供の定義を18歳未満としていますが、このたび制定されたこども基本法では、18歳や二十歳といった年齢でそれまで行っていた福祉的な支援が途切れないように、心と身体の成長の過程にある人を、子供とし、子供や若者のそれぞれの状況に応じて社会で幸せに暮らしていけるよう支えていくこととしています。
 本市におきましても、こども基本法の理念を踏まえて、状況に応じた支援を実施していくことが重要と考えております。
○議長(中島光浩君) 新垣 敦子議員。
◆15番(新垣敦子君) こども基本法に基づいていくということだと理解いたしました。年齢のせいで支援が途切れないように、柔軟な取組をお願いしたいと思います。
 次に、この項2点目、宣言と憲章について伺います。
 自治体には、平和都市宣言や男女共同参画都市宣言などのような宣言や市民憲章などの憲章というものがあります。これらの意味合いについては、差異はあると思いますが、自治体が特定のテーマに関する姿勢を内外にアピールするものだと考えています。
 倉敷市の子供に関する宣言や憲章には、どのようなものがあるのでしょうか。条例とは異なる意義を持つ宣言や憲章という形で、子供に関するどのような取組をされているのでしょうか、お尋ねいたします。
○議長(中島光浩君) 仁科教育長。
◎教育長(仁科康君) 倉敷市教育委員会では、昭和47年に制定されました倉敷市民憲章を基に、児童、生徒が話合いを重ね、より理解しやすく、親しみやすい子供版倉敷市民憲章として、平成29年に倉敷っ子憲章を作成いたしました。この倉敷っ子憲章に掲げている、よりよい未来へ向けて、今、私たちにできることを実践するため、倉敷市立の小・中学校では、児童会や生徒会が中心となって地域の清掃活動を行ったり、テレビやゲーム、スマートフォンの使い方について考えたりするなど、様々な活動に取り組んでいるところでございます。
 今後は、倉敷っ子憲章とともに、G7倉敷こどもサミットで作成しましたG7倉敷こどもサミット宣言書の内容を踏まえながら、子供たちが主体となる取組をより一層推進してまいります。
○議長(中島光浩君) 新垣 敦子議員。
◆15番(新垣敦子君) 子供が主体となる取組ということでよろしくお願いいたします。
 次に、この項3点目、条例の意義や制定の効果についてお尋ねいたします。
 そもそも一般的に条例を制定する意義については、どのように考えておられますか。施策を推進する上で、条例があることでどのようなことが期待できるのでしょうか。
 また、本市の子ども条例に関して、その制定の意義と位置づけ、制定の効果についてどのようにお考えか、お伺いいたします。
○議長(中島光浩君) 藤原保健福祉局長。
◎保健福祉局長(藤原昌行君) 一般的に条例は、地方公共団体が法令の範囲内で議会の議決により制定し、施策を実施するための規範を定めるとともに、地方公共団体が義務を課し、または権利を制限するには、法令に特別の定めがある場合を除くほか、条例によらなければならないとされています。
 また、行政や住民の価値観の共有を図るための基本理念等を定めるものもございます。
 倉敷市子ども条例につきましては、本市で育つ全ての子供が幸せに暮らせる町の実現を目的に条例を制定し、本市の子供に関する最上位の規範として位置づけております。
 また、子供の成長と子育て支援施策を総合的に進めるための基本的指針である、くらしき子ども未来プランでは、この条例の理念に基づき関連施策を実施しております。
 条例の効果といたしましては、子供に関わる全ての大人の役割を明確にするとともに、くらしき子ども未来プランを通じて、全ての子供が幸せに暮らせるよう、子供に関連する各施策を総合的かつ計画的に推進しております。
 また、条例についてのリーフレットの小学校5年生全員への配付をはじめとする周知に努めており、条例の理念の共有化についても図られてきているものと考えております。
○議長(中島光浩君) 新垣 敦子議員。
◆15番(新垣敦子君) 理念条例は、それによって行政や住民の価値観の共有を図ることを目指すものであり、また子ども未来プランで施策を実施していく上で、子ども条例の理念が反映されているのはもちろん、子供たちともその理念の共有ができているという御答弁だったと思います。
 また、倉敷市子ども条例は、本市で育つ全ての子供が幸せに暮らしていける町の実現のために、本市の子供に関する最上位の規範として位置づけているとおっしゃられたように、ある意味、普遍的なものとして捉えておられるのだと理解いたしました。
 これまでも、倉敷市子ども条例について、策定の過程、内容ともに評価をした上で、制定から10年が経過しており、時代に即した見直しの検討についての見解を伺ってきました。
 先月、子供条例の現状と課題というテーマのセミナーに参加した際、講師の先生からは、理念条例があるのであれば、それを根本として様々な課題へは、必要に応じてそれぞれ個別の条例を策定して対応していくのがいいのではないかとのアドバイスをいただいたところです。
 本市には、子供の施設等に関する条例や審議会に関する条例などはありますが、子供に関する個別具体的な課題への施策に関する条例は、私の知る限りではないと認識しています。
 子供に関する課題は、地域性が強く多岐にわたっており、またヤングケアラーや虐待などのように、全国的な共通課題もあります。
 同セミナーで他市の条例について情報提供がありましたが、三重県や東大阪市の子どもを虐待から守る条例が制定されてから、今では50自治体ほどに広がっているものの、体罰の禁止に特化した条例はまだ少なく、大阪府の子どもを性犯罪から守る条例では、性犯罪前歴者に居住地の届出を全国で初めて義務づけたものなど、様々な課題に対応した条例がつくられています。
 本市でも、子ども条例の下位に、子供を取り巻く課題解決のために、必要に応じて個別課題に対応した条例の制定を検討する可能性も出てくるのではないかと思われます。
 そこで、この項4点目として、個別課題に対応した条例化の必要性について、本市のお考えをお聞かせください。
○議長(中島光浩君) 藤原保健福祉局長。
◎保健福祉局長(藤原昌行君) 本市の子供に関する課題への対応につきましては、子供の成長と子育て支援施策を総合的に進めるための基本的指針である、くらしき子ども未来プランにおいて、倉敷市子ども条例の理念に基づき、妊娠・出産・子育て期の切れ目ない支援施策や子供の貧困対策、児童虐待といった行政課題への対応に取り組んでおります。
 個別の課題を解決するための条例化につきましては、それぞれの課題解決に向けた取組を行う中で、その必要性を考えてまいります。
○議長(中島光浩君) 新垣 敦子議員。
◆15番(新垣敦子君) よろしくお願いいたします。
 それでは、この項最後に、こども基本法の制定、こども家庭庁の設置により、倉敷市の子供政策はこれからどのように変化していくのか、組織編成等も含めて本市の見解をお示しください。
○議長(中島光浩君) 藤原保健福祉局長。
◎保健福祉局長(藤原昌行君) こども家庭庁は、複数の府省庁に分かれていた子供に関する政策の司令塔機能として、横断的に取り組むべき子供政策を幅広く企画立案し、主導していく役割を担うこととされています。
 本市では、平成21年に子供政策の司令塔となる組織として、子ども未来部を設置し、教育委員会をはじめとした他部局と綿密な連携を図り、必要な支援を行うことができる体制を構築しています。
 今後、国が策定するこども大綱の内容を踏まえ、令和7年度からの新たなくらしき子ども未来プランを令和6年度にかけて策定していく予定であり、組織編成や施策展開に当たりましては、これまでの連携体制をベースに、国の動向を注視しつつ、必要に応じて適宜対応し、国の目指すこどもまんなか社会の実現に向け、積極的に取り組んでまいります。
○議長(中島光浩君) 新垣 敦子議員。
◆15番(新垣敦子君) 令和7年度からの新たなくらしき子ども未来プランの策定も予定されているところで、国の動向を見ながら編成も含めて必要に応じた対応をしていくということでございます。子供たちの幸せのために、今後、倉敷市の子供政策がさらに充実することを期待しています。
 それでは、質問2項目め、市民のいのちと健康を守る取り組みについて2点お尋ねいたします。
 まず、帯状疱疹ワクチンについて3点お伺いいたします。
 帯状疱疹は、子供の頃に感染した水ぼうそうのウイルスが、治った後も体の中に潜伏し、大人になって加齢や疲労、ストレス、基礎疾患やがんなどの治療で使用される免疫抑制剤等によって免疫力が低下することで、潜在していたウイルスが再活性化し発症する病気です。神経に沿って皮膚に帯状に出る赤い発疹と激しい痛みが特徴で、50代から発症リスクが急増し、80歳までに約3人に1人が発症すると言われ、加齢とともに発症率も高くなります。高齢になるほど重症化のリスクも高く、重篤な合併症として、日常生活にも支障を来すほどの痛みを伴う帯状疱疹後神経痛に何年も苦しむ方も少なくありません。発症した部位によっては、失明や顔面麻痺、難聴等の重篤な後遺症を引き起こす場合もあると聞きます。
 そこで1点目、本市における帯状疱疹発症の実態について、その患者数の把握は難しいと思いますが、本市での現状をどのように認識しておられますでしょうか、お聞かせください。
○議長(中島光浩君) 吉岡保健福祉局参与。
◎保健福祉局参与(吉岡明彦君) 帯状疱疹は、水痘・帯状疱疹ウイルスを原因として発症する感染症ですが、結核やインフルエンザのように医師が届出を行う対象の疾患ではないため、発生状況の詳細を把握することは難しい状況です。
 国の審議会資料では、50歳以上(後刻「60歳以上」に訂正)で年間1,000人に10人程度が発症し、高齢の方ほど後遺症が残る確率が高いとされており、本市においても同様と認識しております。
○議長(中島光浩君) 新垣 敦子議員。
◆15番(新垣敦子君) あるワクチンメーカーに研究論文に基づいた年代別発症率から、本市の令和4年初めの人口での患者数の推計を出していただいたところ、一生のうちで帯状疱疹にかかる患者の推計は、分かりやすく65歳以上の高齢者に限って見てみますと、人口約13万3,000人に対して、約2万1,200人という結果でした。これを本市での1年間の患者推計に直すと、65歳以上では約1,610人の方が毎年帯状疱疹にかかるという計算になります。これは決して少ない数ではなく、合併症や後遺症を発症するリスクも高い高齢者にとっては、切実な病気であることに違いありません。ワクチン接種によって帯状疱疹の発症を予防することは、医療費の抑制、健康寿命の延伸の意義からも、必要性は大変大きいと考えます。
 昨年6月議会で薮田議員が質問していますワクチン接種の費用助成については、国において定期接種とするかどうかの検討が進められているところなので、国の動向を注視し研究するとの御答弁でした。
 そこでお伺いいたします。現在の国の動向についてどのように把握されていますでしょうか、お答えください。
○議長(中島光浩君) 吉岡保健福祉局参与。
◎保健福祉局参与(吉岡明彦君) 帯状疱疹ワクチンについては、国の厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会において、安全性や期待される効果、接種に最適な年齢なども含め、定期接種の対象とするかどうかの検討が引き続き進められているものと承知しております。
○議長(中島光浩君) 新垣 敦子議員。
◆15番(新垣敦子君) 国の審議会等での議論は、今後もまだ継続されていくものというふうに思っております。
 こうした中で、昨年9月、予防接種推進専門協議会が、また本年3月には日本ペインクリニック学会が日本皮膚科学会と共同で、国に対して定期接種化に関する要望書を提出されています。
 その中で強調されていることは、平均寿命が長く、急速な高齢化が進む日本で健康な成人や高齢者が増加することは、医療・介護資源の負荷を軽減できるだけでなく、労働生産性の向上が期待でき、社会全体の利益につながるということでした。
 そこで、本市の帯状疱疹ワクチンの接種費用助成についてお伺いいたします。
 発疹や強い痛みなどの症状、後遺症のリスクなど、まずは住民への情報発信、啓発が必要ではないかと思います。市のホームページにも掲載されていますが、あらゆる発信方法を検討して、住民のワクチン接種の検討や早期受診につなげていただきたいと思います。
 国が定期接種化を検討している間にも、発症したり後遺症に苦しむ市民は増えるばかりです。実際コロナ禍でも増えたと報道されていましたし、ストレス社会での今後の患者数の増加は否定できません。本市の帯状疱疹ワクチンの接種費用の助成について、改めてお伺いいたします。
 本年5月時点で、帯状疱疹予防ワクチンの公費助成を導入している自治体は、203自治体に上ります。生ワクチン、不活化ワクチンともに助成対象にしているところがほとんどで、183の自治体で両方のワクチンへの助成を行っています。
 対象者を50歳以上とするか、65歳以上とするか、助成金額、接種率を何%と想定するかで予算規模は変わりますが、仮に65歳以上、半額助成、5%の接種率と想定した場合、倉敷市では約8,000万円と試算ができます。
 国の定期接種化までの間、例えば県と一緒に助成をするなど、連携して検討していただきたいと思いますが、いかがでしょうか、本市のお考えをお聞かせください。
○議長(中島光浩君) 吉岡保健福祉局参与。
◎保健福祉局参与(吉岡明彦君) 申し訳ございません。最初のところで、国の審議会資料で、本来であれば60歳以上で年間1,000人に10人というところを、50歳以上というように答弁したものです。そのあたりを訂正させていただきます。
 引き続きまして、本市では予防接種法に基づく定期予防接種については、費用の一部または全部を助成しておりますが、帯状疱疹ワクチンは予防接種法に規定のない任意の接種であるため、助成対象としていません。
 本市としましては、引き続きホームページなどで帯状疱疹の情報提供や啓発に努めるとともに、国の定期接種化に関する議論を注視し、接種費用の助成の可能性についても研究してまいります。
○議長(中島光浩君) 新垣 敦子議員。
◆15番(新垣敦子君) 帯状疱疹ワクチンの接種費用の助成は、高齢者の健康維持・延伸と人生100年時代に向けた医療費の抑制、労働生産性の向上など、社会全体の利益につながる取組と思います。どうか前向きに御検討をお願いいたします。
 この項2点目、子宮頸がん予防についてお尋ねいたします。
 1つ目として、子宮頸がん検診にHPV検査を導入することについての見解を求めます。
 HPV検査は、子宮頸がんの原因となるヒトパピローマウイルスの感染の有無を調べる検査で、海外では細胞診とHPV検査との併用が主流となっており、アメリカでは子宮頸がん検診は5年に一度、オランダでは7年に一度の検診が勧められています。
 このように、HPV検査の導入でがんの発見率が高くなり、また異常がなければ検診の期間を空けられ、女性の心身への負担も少なくなる利点があります。
 市町村が行う対策型子宮頸がん検診では、国で統一された精度管理体制の構築が調えば、併用検診も採用されると示されているものの、厚生労働省のがん検診のあり方に関する検討会を経て、がん検診指針の中で示されるまでには、まだ相当の期間を要するのではないかと思われます。自治体によっては、既に独自で導入しているところもあります。
 これまでの質問の御答弁では、倉敷市の基本的な考え方は、国の指針が変更されたときに検討するとの姿勢を取られています。改めてお考えをお聞かせください。
○議長(中島光浩君) 吉岡保健福祉局参与。
◎保健福祉局参与(吉岡明彦君) 子宮頸がん検診は、主に子宮頸部細胞診とHPV検査の2つの種類があります。子宮頸部細胞診は、採取した細胞に異常がないか調べるもので、HPV検査は子宮頸がんの原因となるヒトパピローマウイルスの感染の有無を調べるものです。市町村が行うがん検診については、原則として国が示すがん検診指針により実施することになっています。
 本市では、この指針に基づき子宮頸がん検診は、20歳以上の女性を対象として、子宮頸部細胞診及び内診を行っています。また、国の子宮頸がん検診の統計は、子宮頸部細胞診の検査結果を採用しています。現在、国のがん検診のあり方に関する検討会で、HPV検査を採用した子宮頸がんの検査方法についても議論されており、今後も国の動向を注視してまいります。
○議長(中島光浩君) 新垣 敦子議員。
◆15番(新垣敦子君) 本市としては、基本的な考え方は、これまでと変わらないものというふうに理解いたしました。
 それでは次に、子宮頸がんの予防に有効なHPVワクチンについてお尋ねいたします。
 子宮頸がんは、予防できるがんとしてHPVワクチン接種の効果が期待されます。しかしながら、厚生労働省が積極的勧奨を中断した空白の8年余り、先進国の間では、日本は大きく後れを取ることになりました。検診率もいまだ低迷している状況です。
 予防できるがんは、撲滅できるがんだとも言えます。子宮頸がんの撲滅は、女性の命を守る重要な取組であり、少子化対策でもあると考えますので、しっかりと取り組む必要があります。
 子宮頸がんの原因となるHPVは、性交渉で感染します。女性だけでなく、男性にも感染し、肛門がんや咽頭がんなどの原因になるほか、性交渉により男性から女性に感染させることで、女性の子宮頸がんの原因となる可能性があります。
 欧米では、女性だけでなく、男性にもHPVワクチン接種の推進を進めており、オーストラリアでは、子宮頸がんは撲滅に近い状態とも言われているとお聞きしました。
 性交渉の経験年齢の低年齢化が進む現代、できるだけ早めのワクチン接種は非常に重要だと考えます。埼玉県熊谷市では、男性へのワクチン接種費用の助成を本年10月から始めるとの新聞記事を読みました。
 本市でも、子宮頸がん撲滅を掲げ、男性への予防接種に積極的に取り組んではどうかと考えますが、見解をお示しください。
○議長(中島光浩君) 吉岡保健福祉局参与。
◎保健福祉局参与(吉岡明彦君) HPVは、性感染症や皮膚病の原因となるウイルスで、主に性交渉により感染します。また、子宮頸がんのみならず、肛門がん、口腔がん、咽頭がんの原因となり、男女ともに感染リスクがあります。このため、男性への予防接種について、国の審議会でその有効性や安全性、費用対効果などについて議論が進められており、本市といたしましても、国の議論を注視してまいります。
 また、本市ではホームページなどでHPVワクチン接種の啓発を行ってまいりましたが、今後はHPVが引き起こす感染症や予防方法の啓発と男性の予防接種に関する情報提供も行ってまいりたいと考えております。
○議長(中島光浩君) 新垣 敦子議員。
◆15番(新垣敦子君) まずは、情報提供からということでございましたので、よろしくお願いいたします。
 それでは3項目め、少子高齢化の未来を支える「人への投資」について3点お尋ねいたします。
 今後、超高齢化社会を迎え、労働力不足が深刻化します。2040問題と言われ、企業も人材確保の問題に直面するとされています。賃金アップ、働き方改革、処遇改善、離職防止など、あらゆる課題解決への対応が求められています。
 特に高齢化が進む中、増える要介護者に対して、介護人材不足は深刻で、介護人材育成への対応は喫緊の課題と考えます。
 介護事業所だけの問題ではなく、事業者、行政、市民らが共にこの問題に関心を持つ必要があるのではないでしょうか。
 人材不足の課題について、先日ある介護事業所でお話を伺いました。
 介護制度ができた頃は、介護の仕事に対して、ホスピタリティー、ボランティア精神のある人材がたくさんおられた。大変な仕事ではあるが、誇りとやりがいを持って働いている人も多かった。今は単に一職業として選択することで、もともと持つ本人の性質や、本来やりたかったこととのミスマッチが起こり、プロ意識や誇りを醸成することなく、反対に不満や資質不足から、高齢者への虐待につながるケースまで起こっていると。また、介護事業所が根づいていくのは、研修等によるスタッフの教育の充実、研修を通じて一人一人のプロとしてのスキルを高めていくしかないのだともおっしゃっていました。
 こうした現場の声を受けて、まず研修会等への公的支援について伺います。
 大きな事業所では、独自の研修機関を持っていたり、研修制度もしっかりとあるところもあるとお聞きしますが、介護事業所の大部分を占める中小規模の事業所では、連絡協議会をつくって、自分たちで会費を持ち寄り、研修会を実施しているとお伺いしました。これには公の支援、補助金等の制度はあるのでしょうか、お尋ねいたします。
○議長(中島光浩君) 辻保健福祉局参与。
◎保健福祉局参与(辻一幸君) 介護人材の確保や育成に向けて、新人職員や管理者層などを対象とした研修につきまして、平成29年度から市内の介護保険事業者を対象に、介護職員の離職防止やキャリアパスの形成などの観点から、本市において実施してきており、本年度も実施する予定としております。
 また、市内の介護事業者等で組織される倉敷市介護保険事業者等連絡協議会では、現場の介護従事者の業務に係る知識を深めるための研修が随時行われているところであり、本市といたしましても、連絡協議会と連携し、運営面での支援を行っているところでございます。
○議長(中島光浩君) 新垣 敦子議員。
◆15番(新垣敦子君) そういった支援がしっかりと継続していくことを要望しておきたいと思います。
 それでは、本市としてこういった介護人材の不足に対してどういった支援をしておられるのでしょうか。今後、介護人材の確保や人材育成は本市にとっても解決すべき重要な課題だと考えられますので、新たな補助金等を含めたあらゆる支援を検討すべきだと思いますが、どのようなことができると考えておられるのでしょうか、見解をお示しください。
○議長(中島光浩君) 辻保健福祉局参与。
◎保健福祉局参与(辻一幸君) 本市では、先ほど答弁いたしました研修の実施に加えて、訪問看護師確保対策事業といたしまして、看護学生や看護師免許を所持していても、現在は看護師として仕事をしていない人、いわゆる潜在看護師を対象に、市独自で訪問看護の実地研修事業を行っているほか、医療・福祉系大学等に向けた高齢者支援センターのPR活動も実施しております。
 また、現場の介護従事者の事務負担を軽減するタブレット端末や、夜間の巡回などの負担を軽減するセンサーベッドの導入助成、介護ロボット、ICTの導入支援についても実施してまいりました。
 今後もこれらの事業を組み合わせながら、介護人材の確保や育成に向けて取り組んでまいります。
○議長(中島光浩君) 新垣 敦子議員。
◆15番(新垣敦子君) 介護ロボットやICTの導入支援なども進められているとのことですが、負担軽減には確かに役立っていると思っております。ただ、人一人に置き換えられるというわけではなく、やはり人材の確保の一つの手段として、外国人労働者の採用も考えられるのではないかと思います。
 ところが、外国人の現状について伺うと、雇用に係るコスト高、より賃金の高いほうを選択されるという実態があり、安定した雇用が難しいとのことでした。外国人の雇用について、本市の現状と認識、今後の取組についてお聞かせください。
○議長(中島光浩君) 辻保健福祉局参与。
◎保健福祉局参与(辻一幸君) 本市には、外国人技能実習生を含め、介護事業所で働く外国人の方が一定程度おられると承知しております。
 本市といたしましては、外国人労働者の活用は、人材確保の手段として有効であると認識しており、外国人を含めた介護職員が働きやすい環境を整備するため、岡山県地域医療介護総合確保基金を活用した介護職員の宿舎施設整備事業を行い、介護施設等の事業者が職員の宿舎を整備するための費用の一部を助成してまいりました。
 また、市長会等を通じて国に対し、外国人人材の受入れ支援を含めた介護人材の安定的な確保に向け、さらなる処遇改善の拡充や取組の強化、充実を要望しているところでございます。
 今後とも国などの施策を活用しながら、また、外国人と共生できる地域社会を実現していくことなども通じて、必要な介護人材が確保されるよう取組を進めてまいりたいと考えております。
○議長(中島光浩君) 新垣 敦子議員。
◆15番(新垣敦子君) それぞれの事業所の実情もあると思いますので、しっかり寄り添った支援をよろしくお願いいたします。
 次に、この項2点目、介護タクシーについてお尋ねいたします。
 先日、地元の方から介護タクシーが利用できなくなって困っているという御相談がありました。ある事業者が事業を廃止する予定で、利用者の引継ぎの調整を行っていたところ、突然管理者が亡くなられ、引継ぎが非常に難しい状況となってしまったと後で知りました。会派の他の議員のところにも同様の相談が寄せられており、大変多くの介護タクシー利用者から困惑の声が上がっています。
 また、別の地域のタクシー会社が、介護タクシー事業から撤退することを発表し、こちらも同様の状況となっているとお聞きしています。
 これらの事業者の撤退は、私たちの地域社会にとって大きな影響を及ぼしています。これは介護タクシーが高齢者や障がいのある方の生活の質を向上させる重要なサービスであることを考えれば、極めて深刻な問題と言わざるを得ません。
 そのため、倉敷市としては、もっと積極的にタクシー事業者に対して、介護タクシーの事業参入を働きかける必要があるのではないかと強く感じています。当然、そこにはドライバーの人材不足や人材確保の問題もあるのだと推察します。
 初めの相談の案件は3月頃のこととお聞きしていますが、そのときの本市の対応についてお聞かせください。
 また、この問題に対する倉敷市の具体的な対策や計画があるのでしょうか。今後の持続可能な事業への支援、新たな事業者を市場に導入するための具体的な対策について、お考えをお聞かせください。
○議長(中島光浩君) 辻保健福祉局参与。
◎保健福祉局参与(辻一幸君) 通院等乗降介助事業所が突然廃止となった案件についてですが、人工透析の患者の利用者も多く、円滑にサービスを移行することが利用者にとって非常に重要となっておりました。
 このため、本市といたしましては、当該事業所に対して全ての利用者の引継ぎを事業所の廃止日までに完了するよう強く指導を行いました。
 また、利用者の担当のケアマネジャーを集めて情報交換の場を持ち、現状について情報共有を図るとともに、利用者へのサービス提供が継続して行われるよう、支援、協力を依頼いたしました。
 さらに、他の通院等乗降介助を実施している事業所に対しましても、利用者の受入れを依頼しました。
 その結果、全ての利用者につきまして、他の通院等乗降介助事業所や一般タクシーへの引継ぎを廃止日までに完了することができました。
 今回、当該事業所の事業廃止の要因の一つは、従業員の確保が困難になったことによるものであると聞いております。
 通院等乗降介助事業所を含めまして、介護に従事する職員の確保、定着を図る上では、処遇改善が最優先で進めるべき課題であると認識しております。
 本市といたしましては、介護保険制度の各サービスが継続的に提供されるよう、さらなる処遇改善の拡充や取組の強化、充実を図ることを市長会等を通じて国、県に要望しているところであり、引き続き要望してまいりたいと考えております。
○議長(中島光浩君) 新垣 敦子議員。
◆15番(新垣敦子君) スピーディーに丁寧な対応をしていただきまして、利用者の方が漏れなく次の支援が受けられるようにしていただいたということでありました。ありがとうございます。
 人への投資の観点からも、倉敷市としてさらにどのような支援ができるか、今後検討していっていただきたいと思います。
 次に、この項3点目、養育費立替制度についてお尋ねいたします。
 倉敷市の離婚率について、統計から増加傾向にあることが分かります。10年ほど前は4組に1組という離婚率が、今は3組に1組という計算ができると思っています。
 離婚後の養育費の支払いについて、協議離婚で取り決められないまま離婚した場合や、調停や裁判で決定された場合でも、履行されないケースが多くあり、そのことは独り親家庭の貧困に直結しかねない重大な問題と捉えています。
 このような中、自治体が養育費を支払わない別居の親の代わりに、一旦親権者または監護者に立て替えて支払いをし、義務者に返還を求める制度を導入する自治体も増えてきました。養育費の取決めを行うための公正証書の作成や調停申立てに係る費用などの一部を補助する制度についても、昨年6月議会の井出議員の質問に対し、制度の導入について今後検討するとの答弁がありました。
 養育費の支援は、骨太の方針2023の包摂社会の実現の女性活躍のところへ明記されています。人への投資であるとも考えますが、本市が養育費立替制度を導入することについて、本市の見解をお示しください。
○議長(中島光浩君) 伊東市長。
            (市長  伊東 香織君  登壇)
◎市長(伊東香織君) 養育費に関する支援について御質問いただきました。
 養育費は、特に独り親家庭の生活の保障、子供の生活のための大切な費用と考えております。
 お話をいただきましたように、離婚率が、一定の率があるということで、離婚の前に養育費の取決めができていないことでありますとか、取決めをしていても支払い不履行などにより、養育費が滞ることがあるということなど、養育費の継続した履行確保が問題になっていると考えております。
 市といたしまして、この立替えという制度になるのかどうかはちょっとまだ検討でございますけれども、とにかく離婚されるということになる場合に、しっかりと養育費についてお互いに決めていただいて、それが公正証書等の形で残る、また調停手続等でしっかりとした形でそれが残って、履行してもらえるような制度になるということが大切だと考えております。
 現在、この養育費の取決めを行う公正証書作成や調停手続に要する経費の一部に対する補助制度について、実施に向けて検討を行っているところでございますというのが、今の現状でございますので、よろしくお願いいたします。
○議長(中島光浩君) 新垣 敦子議員。
◆15番(新垣敦子君) 伊東市長、前向きな御答弁をありがとうございました。
 まずは、養育費の支払いをしてもらう前の正式な、きちんとした形での証書を作る際の補助といいますか、そういったところへの支援を検討していく、実施していくということでございましたので、しっかり進めていっていただきたいなと思います。
 それでは、最後に4項目め、市営住宅の今後のビジョンについて2点お尋ねいたします。
 住生活基本計画では、基本理念として誰もが生き生きと暮らせる住生活の実現が示されています。脱炭素社会に向けた住宅循環システムの構築、空き家の有効活用、多様な世代の居住環境の実現、DXの進展に対応した新しい住まい方、防災の観点、住宅確保要配慮者が安心して暮らせるセーフティーネット機能の整備など、8つの目標と基本的な施策が上げられています。市営住宅についてはセーフティーネットとしての役割を果たす中で、長期的な維持管理の実現等のため、倉敷市営住宅等長寿命化計画の基本方針として、長寿命化及びライフサイクルコストの縮減に関する方針が定められています。
 老朽化や入居希望が少ない住宅の管理、募集停止にしている住宅の現状など、防災や防犯の観点から、現在入居されている方の居住権は守りながら、今後の市営住宅をどうしようとされているのか、ビジョンをお示しいただきたいと思います。
○議長(中島光浩君) 仁科建設局参与。
◎建設局参与(仁科隆晴君) 現在の市営住宅の管理戸数は、令和5年3月末時点において4,423戸で、そのうち138戸は募集を停止しております。
 今後の市営住宅につきましては、倉敷市住生活基本計画の供給目標量を充足できることから、原則として新規整備は行わず、倉敷市営住宅等長寿命化計画に基づき、団地ごとに修繕、改善、建て替えなどの活用手法を定めて、外壁・屋上防水改修等による維持管理を行いながら、市営住宅の安定供給に努めてまいりたいと考えております。
○議長(中島光浩君) 新垣 敦子議員。
◆15番(新垣敦子君) 修繕等を行いながら安定供給に努めるということでございますけれども、実際にもう入居を停止しているという住宅も大変多く、私の地元の学区内にもそういった団地があります。かなり老朽化が進んでいて、今住んでおられる方も10数軒だけというような状況にあります。どうかこういった現状を見て、ある程度、将来的な、ここをどうやっていくのか、そういったビジョンを立てていく時期ではないかなというふうに思いますので、これは要望とさせていただきます。
 それでは最後に、時代に即した柔軟な住み替えの運用についてお尋ねいたします。
 高齢化、病気などで高層階から低層階への住み替えを希望する人も増えてきました。その都度要望は聞いてくださるということですが、マッチングが非常に難しいのではないでしょうか。今後、時代に即した住み替えの仕組みと柔軟な運用方法が必要だと思います。そうすれば住民の不安も少なくなるのではないでしょうか、見解をお聞かせください。
○議長(中島光浩君) 仁科建設局参与。
◎建設局参与(仁科隆晴君) 市営住宅の入居者の住み替えにつきましては、倉敷市営住宅条例等に基づいて行っております。
 対象となる主な事例としましては、中層住宅の3階以上にお住まいで、疾病または障がい等の程度により、階段の昇降が困難な入居者等については、一定の基準により、同じ団地内での住み替え要望に対応しております。
 なお、住み替え先の住戸につきましては、市営住宅の定期募集においても、応募が多い傾向であり、市営住宅は住まいの確保が困難な方に住宅を供給するものでありますので、新しく入居を希望される方にも、公平に住戸を提供する必要があることから、今後につきましても、新規の募集とのバランスを考慮しながら、住み替えの要望について丁寧に対応してまいりたいと考えております。
○議長(中島光浩君) 新垣 敦子議員。
◆15番(新垣敦子君) 全ての方が希望どおりにというのは難しいのかも分かりませんけれども、実際にもう高層階に上がれなくなる方も、これからどんどん増えてくると思います。どうか一人も漏れずに丁寧に対応していただきまして、セーフティーネットとしての市営住宅の意義がちゃんと果たされますようによろしくお願いいたします。
 以上で質問を終わります。ありがとうございました。(拍手)
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