録画中継

令和7年第5回倉敷市議会(第3回定例会)
9月5日(金) 本会議 質問
公明党倉敷市議団
中西 善之 議員
1 倉敷市のデジタル化について
2 小規模工事の随意契約と予算拡充について
◆16番(中西善之 君) (拍手) 皆様こんにちは。公明党倉敷市議団の中西 善之でございます。
 通告に従いまして、一問一答の方式にて質問させていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。
 それでは、1項目め、倉敷市のデジタル化について5点お伺いいたします。
 まず1点目、市民の声がもっと見える、もっと届く市政へについてお伺いいたします。
 私は6月議会で、AIを活用することで行政判断や市民サービスを高め、政策決定の透明性と信頼性につなげられるのではないかと提案いたしました。大切なのは、AIが市民に代わって結論を出すことではありません。多様な市民の声を整理して、行政や議会がより適切な判断を下すための土台を整えることだと考えております。
 倉敷市では現在、市民広聴課が運営いたします市民提案制度を通じて、メールや郵送などで市政への意見を提出することができます。現在、141件の提案と回答が市のウェブサイトで公開されており、市民の声を共有する仕組みとして、意義ある取組だと評価いたします。また、市民モニター制度には約1,700人、人口の0.36%の方々が登録し、年に数回のアンケートに参加されております。
 こうした仕組みは、市民の声を市政に反映する大切な役割を担っている一方で、課題も見えてまいります。市民提案制度の年間提案件数は限られており、参加者は人口の1%未満にとどまっております。この制度は、一人一人の思いを丁寧に伝えることができる反面、誰もが気軽に参加しやすい仕組みとは言い難いと思います。さらに、市民同士で共有したり、意見することが整っていないのが現状です。その結果、特に若い世代を中心に、行政への関心が薄れてしまう懸念がございます。
 一方で、世界に目を向けますと、デジタル技術を活用して市民の声を政策に生かす先進的な事例が見られます。Pol.is(ポリス)という合意形成ツールでは、リプライ機能を持たず、市民が短文で意見を投稿し、それに賛成、反対、スルーのボタンを選ぶだけで、とてもシンプルで使いやすい仕組みになっております。議論が感情的に荒れにくく、多くの人の意見の傾向や合意点を分かりやすく示すことができます。台湾では、このPol.isを活用したvTaiwan(ブイ・タイワン)プロジェクトが展開され、配車アプリの規制を巡る議論に数万人規模の市民が参加し、その結果が実際の政策に反映されております。
 もし倉敷市が、こうした仕組みを取り入れることができれば、市民提案制度の課題を補い、市民参加をさらに促進できるのではないでしょうか。加えて、こうした仕組みにAIを組み合わせることで、市民の意見を自動で整理、要約し、賛否の分布や合意点、対立点を分かりやすく可視化することが可能になります。その上で、行政が従来どおり公式の回答を示し、そこにAIによる分析結果を添えることで、より透明性の高い政策判断につながると考えます。
 そこでお伺いいたします。
 倉敷市として、市民提案制度を進化させ、Pol.isとAIを組み合わせて市公式アプリにつなげることで、市民の声をもっと見える、もっと届く形にする、そのような取組について当局の見解をお聞かせください。
○副議長(藤井昭佐 君) 杉岡企画財政局長。
◎企画財政局長(杉岡知裕 君) 中西 善之議員さんの御質問にお答えいたします。
 本市では、市民の皆様の声を聴く取組として、市民アンケートや市民モニター制度、市民提案制度、パブリックコメント手続のほか、必要に応じて説明会を開催しており、今後は市公式アプリとの連携による市民意見の聴取等も考えております。
 また、市コールセンターでは、年間約10万件もの問合せを電話等で受け付けており、その内容や頻度などを整理して全庁的に共有することで、市民ニーズの把握や業務改善に役立てているところです。
 AIは、DX推進において有効なツールと認識しており、現在、市民アンケートの自由記述などの情報を整理、分析し、改善につなげるなど、その活用を進めております。
 今後、AIのさらなる活用を検討する中で、新たな仕組みについても研究してまいります。
○副議長(藤井昭佐 君) 中西 善之議員。
◆16番(中西善之 君) 市民アンケートやモニター制度、そしてコールセンターでの取組など、今の努力を示していただいたことは大変心強く受け止めました。ただ、現状では、市民の意見は提案と回答という形で公開されておりますが、その過程で、賛成が多いのか、意見が割れているのかといった賛否の構造は見えてきません。Pol.isのような仕組みは、意見を出す段階から賛否を可視化できる点が大きな特徴で、そこにAIを組み合わせれば多くの声を整理し、合意点や対立点をより分かりやすく示すことができると思います。こうした仕組みが実現すれば、市民の声がもっと見えるようになり、もっと届く形が整うと思います。倉敷市が市民参加型の先進モデルとなる未来を期待し、ぜひ次の一歩を踏み出していただきたいと思います。
 続きまして、この項2点目、現場の声を政策判断に生かすためのAIの活用についてお伺いいたします。
 市民の声には、大きく2種類があると考えております。1つは、市民モニターや提案制度などを通じて行政に直接届く声でございます。もう1つは、窓口や電話、学校や地域で職員が日々受け取っている声です。教育や保育、介護、高齢者支援の現場でも、日々様々な声や要望が寄せられておりますが、その多くは記録されず、組織全体で共有されにくいのが実情ではないでしょうか。現状では、こうした声はその場にいた職員にしか残らず、記録にも上がらないまま埋もれてしまうことがございます。市民にとっても職員にとっても改善につながらず、同じ困難が繰り返されているのが実情ではないでしょうか。逆に、ありがとう、助かったといったよい意見も共有されなければ、何をすれば喜ばれるのかが分からず、職員のやりがいやモチベーションにもつながりにくいという課題があると思っております。
 こうした声には、性質の違いがあります。制度や仕組みに対する改善提案のように賛否を示すことで論点を整理できる声もあれば、評価や感謝の声のように賛否ではなく共有に意味がある声もございます。前者については、台湾で使われているPol.isのように、意見に賛否を示しながら論点を可視化できる仕組みが有効です。後者については、庁内の掲示板で情報を蓄積、共有する仕組みに載せることで、よい取組の拡大や職員のやりがいにつながると考えております。
 そして、こうしてためられた声をある程度まとめた段階でAIに整理させれば、どんな課題に賛同が集まっているのか、どこに意見が分かれているのか、あるいは前向きな声がどこに多いのかを、一目で分かるようになります。AIがまとめ役として機能し、次の政策づくりに生かす土台を整えることができるのではないでしょうか。
 さらに、こうした取組は職員同士の合意形成を支えることにもつながります。職員が担当課を移ると、同じ問題に再び直面することも少なくありませんが、過去の議論や合意点が見える形で残っていれば、職員一人一人が経験を共有でき、より効率的で納得感のある政策判断が可能になるはずです。
 実際、民間でも同じような取組が進んでおります。ウォルマートでは2億5,500万人の顧客の声をAIが分析。年間数百万件の問合せを処理し、顧客満足度を最大38%向上させております。トヨタ自動車では、AIが品質データを整理し、ベテランだけでは気づきにくい不具合の兆候を見つけ出すことに成功しております。行政においても、市民の声や職員の経験を見える形で残し、AIで整理して次の政策に結びつける仕組みを整えれば、市民にとっては声が届く実感を、職員にとっては共有される安心を、そして行政にとっては根拠を示す説明責任を果たせると考えております。
 そこでお伺いいたします。
 倉敷市として、市民と職員の声を整理、可視化し、政策判断に生かす取組についてどのように考えているか、当局の御所見をお聞かせください。
○副議長(藤井昭佐 君) 杉岡企画財政局長。
◎企画財政局長(杉岡知裕 君) 本市では、市民の皆様の声を政策に生かすため、市民モニターやアンケートの結果を庁内で共有するとともに、市民提案制度や各窓口に寄せられる市民の皆様からの多様な御意見や御要望に対し、関連部署とも共有、連携を行い、業務の改善などに努めております。
 また、職員の日常業務における気づきや改善点、疑問点などについても、庁内ネットワークを利用した掲示板などを活用して情報を共有し、意見交換を行っているところでございます。
 本市では、生成AIが様々な情報を分析し、論点整理が可能であることから、昨年8月より生成AIの全庁的な活用を開始しており、今後、新たな仕組みなどについても研究してまいりたいと考えております。
○副議長(藤井昭佐 君) 中西 善之議員。
◆16番(中西善之 君) AIの活用について前向きに検討されている点は、心強く受け止めました。ただ、市民や職員からすると、実際にどう変わっていくのかが少し見えにくかったのではないかと感じております。Pol.isのように合意点を見える形にしたり、職員同士で経験を共有できる仕組みとAIをどう組み合わせていくのか、ここが次の大事なポイントだと思います。そうした仕組みが整えば、市民にとっては声が届いた実感につながり、職員にとっても安心して取り組める環境になるはずです。今後に期待をしておきます。
 続きまして、この項3点目、人手不足の小・中学校教育を支えるAI教材の活用についてお伺いいたします。
 倉敷市の未来を担うのは子供たちであり、その基盤となるのが教育でございます。ところが今、現場の先生方から最も多く届くのは、人がとにかく足りない、子供と向き合う時間がないという切実な訴えでございます。授業に加えて事務や部活動、保護者の対応まで抱え込み、夜遅くまでプリントを作る先生も少なくありません。休職や離職が出ても代わりの先生が見つからず、校長や教頭が授業に立たざるを得ない学校も出てきております。現場全体で必死に支え合っておりますが、そのしわ寄せは子供たちに及び、学ぶ意欲や笑顔が失われつつあります。
 全国的にも状況は深刻です。教員採用試験の倍率はかつて5倍を超えておりましたが、今では2倍を割る自治体も出ております。岡山県では、小学校は2.2倍にとどまり、倉敷市も例外ではございません。このままでは、教育の質を守ることが難しくなっております。待っていても、現状は改善しないのです。では、どうするのか。新しい可能性の一つがAI教材です。
 千葉県市川市では、家庭でAI教材を使った学習を学校で共有し、不登校の子供たちを出席扱いにする取組を開始しております。保護者からは、学校に行けなくても、学んだことを先生に見てもらうことが救いになっているという声がありました。子供にとっては、学力の回復だけでなく、学校とつながっている安心感を持てることが大事な意味を持ちます。
 東京都や高知市など、全国の学校でもAI教材を導入した結果、課題提出率の向上や学力の伸びが確認され、教員の負担軽減にもなっております。
 倉敷でも、AIドリルは導入されており非常によい取組ですが、子供たちと向き合う時間が増えていないという声も聞こえてまいります。AIドリルは、あくまで練習帳の延長線上にとどまり、不登校や別室登校の子供の学びを出席扱いに結びつける力は、十分ではありません。次の一歩は、AI教材を教室の外とつなげることだと考えております。家庭や病室、フリースクールなどで取り組む学びも、学校がAI教材を通じて把握できれば、その努力を正しく評価し、出席扱いにする根拠にもつながるはずです。
 また、この仕組みを整えれば、不登校の子供も、教室で落ち着いて学ぶことが難しい子供も、学びからこぼれ落ちずに済みます。通常学級でも、力の差が大き過ぎて授業崩れになることを防ぐことができます。先生は、AIが示す学習の記録を基に、困っている子に的確に声をかけられるようになり、子供と向き合う時間も取り戻せます。教育における費用対効果を考えれば、これほど多面的な効果をもたらす取組は、ほかにはないと考えております。学力の向上、不登校支援、教員の負担軽減、この3つを同時に進められることになります。
 倉敷市の教育費は、かつて一般会計の10%を超えておりましたが、今は8%台にまで下がっております。まずは、10%を目標に戻すべきだと考えております。そのうちの僅か1%を子供たちに回すだけで、AI教材を学校の外ともつなげ、不登校や別室登校、フリースクールや家庭で学ぶ子供たちの学びを保障できることになります。先生が子供たちと向き合う時間も増やせます。考えている間にも、子供たちの学びや心が取りこぼされてしまいます。だからこそ、今すぐ行動に移すべきだと考えております。
 そこでお伺いいたします。
 倉敷市として、教育費を未来への投資として安定的に確保し、その中から子供たちに必要な1%を回すことで、AI教材を通じて全ての子供の学びを保障し、先生が子供と向き合える環境を整えることについて、市の見解をお伺いいたします。
○副議長(藤井昭佐 君) 仁科教育長。
◎教育長(仁科康 君) AI教材とは、児童、生徒の学習課題ヘの取組状況や結果をAIが分析し、一人一人に応じた最適な課題の提供ができるドリルの機能以外に、AIとやり取りしながら、授業の講義を受ける機能などが追加された学習支援ソフトであると認識しております。
 倉敷市教育委員会といたしましては、令和6年度から導入しておりますAI機能搭載のデジタルドリルについて、現在、その効果の検証を進めているところであることから、新たな学習支援の教材を導入することは考えておりません。
○副議長(藤井昭佐 君) 中西 善之議員。
◆16番(中西善之 君) 御答弁では、新たなAI教材の導入は考えていないとのことでした。
 それでは、再質問させていただきたいのですが、私が伺っているのは先生の人手不足をどう解消するのか、その具体的な手段でございます。
 現場では、教員不足で校長や教頭が授業に立たざるを得ない状況すら生じております。今まで行ってきた人に頼る対策では、ここ数年を見ても、全く解決に至っておりません。同じことを繰り返しても、何の改善にもならないことは明らかでございます。それにもかかわらず、AI教材という新しい選択肢を考えていないと否定するのであれば、では、倉敷市はどのような手段で人手不足を解消しようとしているのか、その中身を示す必要があると思います。子供と向き合う時間を取り戻すことは待ったなしでございます。現場が疲弊する一方で、効果を検証するという答弁では、市民も先生も到底納得はできません。
 改めて伺います。
 先生の人手不足を解消するために、倉敷市はどのような対策を講じるのか、その中にAI教材を位置づける可能性があるのか、御答弁をお願いいたします。
○副議長(藤井昭佐 君) 仁科教育長。
◎教育長(仁科康 君) 中西 善之議員さんの再質問にお答えさせていただきます。
 学校現場で子供たちと向き合っている先生方が、大変御苦労されていることは重々承知いたしております。人手が足りない状況も把握いたしております。そういった中で地域の方々の、例えば、子供たちを見守っていただくボランティアであるとか、あるいは教員を退職された先生方にお力を借りるとか、また関係機関の方々、いろいろな方々のお力添えをいただくとともに、学校内の先生方もお互いにカバーをし、協力しながら子供たちのために御努力いただいております。
 倉敷市教育委員会といたしましても、教員の負担を軽減していくことは重要な課題であるということを認識し、今取り組んでいるところでございます。今後も、国や県の動向を注視するとともに、ICT等の活用も考慮しながら、教師が児童、生徒と向き合う時間を確保する仕組みなどについて、しっかり考えてまいります。
○副議長(藤井昭佐 君) 中西 善之議員。
◆16番(中西善之 君) 現状、人による解決策と、それから新しい取組ということでしたけれども、AIの教材導入については、国の補助制度を活用すれば、公費の負担を抑えながら試験的に導入することが可能ではないかと思っております。まずは数校で実証を行い、学習ログの活用や教育効果を検証することが、倉敷市にとって現実的で、最短の一歩ではないでしょうか。ぜひこうした国の支援を積極的に活用し、AI教材の実証導入から進めていただきますよう要望いたしまして、次の質問に移ります。
 続きまして、この項4点目、AI相談支援によるいじめ・不登校対策と心のケアについてお伺いいたします。
 私は6月議会で、いじめや不登校の支援策として、AIを活用した相談支援の導入を提案いたしました。子供たちは、人には言いにくくても、AIになら打ち明けられることがあります。その入り口を整えることで、早期発見や支援につながると考えております。ところが、当局の答弁では、研究段階にとどまるというものでございました。現在の相談窓口では届かない子供たちへの視点が不足していると感じております。
 倉敷市の不登校児童・生徒は2023年度で1,122人、前年度比27%増と全国平均を上回り、急増しております。いじめ認知件数は推定2,000件、重大な事態も毎年発生しております。さらに、不登校児童・生徒の約4割が誰にも相談しなかったと答えており、既存の窓口だけでは限界があることは明らかでございます。
 全国では、既にAIを活用した相談窓口を導入し、いじめや不登校の早期発見につなげている自治体が複数ございます。実際に相談件数の増加や満足度の向上、深刻化する前の支援につながった事例も報告されております。姫路市のヒメちゃん、戸田市の不登校予兆検知の取組などを含め、成果は明確に現れており、もはや研究段階と言って立ち止まっている段階ではないと考えております。倉敷市でも、まずモデル校で導入し、相談件数や早期発見の効果を確認しながら、全市的な展開につなげていくべきではないでしょうか。
 そこでお伺いいたします。
 倉敷市として、AIを活用した相談窓口の導入をモデル校から始め、早期に本格展開へ進める考えがあるのか、御答弁をお願いいたします。
○副議長(藤井昭佐 君) 仁科教育長。
◎教育長(仁科康 君) 倉敷市教育委員会では、いじめや不登校で悩む子供たちが電話や面接、メール等で相談ができるよう、倉敷教育センター、指導課、青少年育成センターに教育相談窓口を設置しております。また、学校では、定期的な教育相談やアンケートを実施しながら、相談者に直接寄り添った対応に取り組んでおります。
 さらに、令和7年度からは1人1台端末を利用した心の健康観察を実施しており、児童、生徒が端末に入力した心の状態を複数の教職員が確認し、必要に応じて声かけや教育相談をするなど、ICTを効果的に活用しながら、児童、生徒の心の変化に気づくことができるように努めております。
 児童、生徒の教育相談へのAI活用につきましては、他自治体の取組などの情報を収集し、その有効性や課題等を検証しながら、活用方法を研究してまいります。
○副議長(藤井昭佐 君) 中西 善之議員。
◆16番(中西善之 君) 内容としては、前回の6月議会の答弁とさほど変化がないように受け止めました。前回のやり取りをAIに分析させた結果、制度の説明にとどまり、届かない子供への視点が欠けていたこと、AIの特性をどう現場で生かすかが示されなかったこと、導入の可能性について具体性が不足していたことが課題として浮かび上がっておりました。つまり、議論が本質に踏み込めていなかったのではないかと感じております。今の答弁も、前回と同じような印象を持たれた方も少なくないのではないでしょうか。
 いじめや不登校に悩んでいる子供や保護者は、研究していますという言葉では救われません。少しでも前に進んでいることがあるのであれば、それを率直に語っていただくことで、何よりも安心につながり、信頼を深める力になると思います。どうか研究段階にとどまらず、子供たちに寄り添った前向きな姿勢を、今後の取組や答弁の中で示していただけることを強く要望いたします。
 続きまして、この項5点目、くらしき緊急告知アプリの活用についてお伺いいたします。
 倉敷市は、2025年10月1日からくらしき緊急告知アプリの運用を開始いたします。防災拡声塔の運用終了に伴い、避難情報や緊急地震速報をスマートフォンで音声通知するこのアプリは、災害時の情報伝達の大きな前進だと評価しております。特に、マナーモードでも自動起動し音声が流れる機能や、郵便番号による地域情報の登録、9月26日の地震対応訓練での試験利用などは、私が以前議会で提案した地域ごとの災害情報を迅速に把握できる仕組みや、アプリを活用した訓練の導入と方向性が一致しており、市民の安全確保に寄与するものと期待しております。
 一方、倉敷防災ポータルでは、情報が多過ぎて必要なものが見つけにくい、避難所の情報が一覧で表示をされ、どこに行けばいいのか分かりにくいといった市民の声が寄せられております。災害時には、誰もが不安になり、落ち着いて判断することが難しいからこそ、直感的に理解できる情報提供が不可欠です。私は、災害時に最も重要なのは、自分がどこに避難すればよいかをすぐ把握できること、そして日頃の訓練で避難行動を身につけることだと考えております。
 例えば、アプリの通知に最寄りの避難所への地図リンクを追加したり、町名や郵便番号で地域ごとの避難情報を絞り込んで提供したりすることで、かつて拡声塔が担っていた町内ごとの呼びかけを補完できるのではないでしょうか。さらに、アプリに訓練モードを設け、町内ごとの防災計画や避難所情報を連動させれば、日常の訓練と実際の災害対応をより効果的につなげることができると思います。
 そこでお伺いいたします。
 倉敷市として、くらしき緊急告知アプリを今後どのように発展させ、市民が直感的に必要な避難情報を得られる仕組みや訓練の強化に活用していくお考えがあるのか、御答弁をよろしくお願いいたします。
○副議長(藤井昭佐 君) 大本総務局参与。
◎総務局参与(大本進 君) くらしき緊急告知アプリは、令和8年3月末で運用廃止が決定している屋外拡声塔の代替手段として導入したもので、専用のアプリをスマートフォンにインストールし、利用者が郵便番号を登録することで、市の避難情報発令やJアラートなど、緊急告知FMラジオの放送と同じ音声を、専用のアプリを自動起動させてスマートフォンから流す仕組みです。
 このアプリでは、郵便番号ごとにその地域で必要な緊急情報を発信することや、文字での配信も可能で、そして受信した情報はスマートフォンに自動で保存されるため、後で確認することもできます。このほかに避難行動要支援者のうち、人工呼吸器の使用など医療的ケアが必要な方に向けて、専用の一時退避場所の開設情報を提供することとしております。
 なお、アプリの運用につきましては、市からの災害時の緊急情報発信のみを行うこととしておりますので、よろしくお願いします。
○副議長(藤井昭佐 君) 中西 善之議員。
◆16番(中西善之 君) ただいまの御答弁では、緊急情報発信に限定されるとのことでしたけれども、せっかく導入する以上、市民にとって本当に役立つと実感できる仕組みにしていただきたいと思います。特に町内ごとの活用ができるのであれば、アプリを導入する意味は一層大きくなると思います。避難場所も町内によって異なる場合があり、災害時には、自分がどこに行けばいいのか、すぐ分かることが何より大切でございます。郵便番号や町名に応じて最寄りの避難所を細かくアナウンスできれば、混乱を減らし、命を守る力になります。さらに、地域で認知症の方が行方不明になった場合など、緊急性の高い情報を町内単位で発信できる仕組みが整えば、防災のみならず地域の安心にも直結いたします。
 実際、倉敷市が導入する予定の緊急告知アプリには、機能的に従来の屋外拡声塔と同様な使い方ができるように設計されております。
 青森県のむつ市では、実際に従来どおりの屋外拡声塔と同じ使い方ができるように運用されております。また、町内ごとに避難場所をURLで通知することも、このアプリでは可能になっており、避難場所をURLで通知できるように準備さえしておけば、先ほど提案したことも運用できるように設計されております。防災と日常をつなぐこのアプリが、市民にとって本当に頼れる存在になることが大事だと思います。今後の運用方針について再検討いただけますよう、御要望とさせていただきます。
 これで1項目めの質問を終わります。
 続きまして、最後の質問2項目め、小規模工事の随意契約と予算拡充についてお伺いいたします。
 昨年11月議会で、私は小規模工事の随意契約について、労務単価の上昇や物価高騰に対応できていない現状を指摘いたしました。その際、基準の見直し、予算の在り方、そして働き方改革の3点を取り上げましたが、このたび、基準が50万円から100万円に引き上げられたことは、時代に合った改善だと評価しております。ありがとうございます。
 しかし一方で、予算は据え置かれたままであるため、工事件数が減る見込みはあるものの、増加する見込みはありません。現場からは、工事件数が減った分だけ、少し事務手続が軽くなるのではないかという声があるものの、本来の目的である現場で働く職人や施工業者の待遇改善や担い手確保には、十分結びついていないのが現状ではないでしょうか。
 これはまさに、11月議会で私が指摘いたしました、予算が増えないことで工事範囲が縮小し、事業者は受注機会を失い、市職員は直営での対応で疲弊し、市民は修繕を待たされるという悪循環が、今も続いている懸念がございます。
 今後、労務単価上昇や物価高騰を踏まえて、小規模工事の予算をさらに拡充することについて、当局の見解を伺いたいと思います。
○副議長(藤井昭佐 君) 伊東市長。
            (市長  伊東 香織君  登壇)
◎市長(伊東香織 君) 小規模工事に係る予算についてでございますが、こちらは、基本的に農業施設や道路などの単独公共事業費や維持補修経費としてシーリング枠などで計上しているものでございます。そして、当初予算で約28億円、9月補正予算で決算剰余金を活用しまして約5億円を追加計上しております。50万円から100万円に引き上げたということでございますが、50万円までだったのが全部が全部100万円の工事になるわけではございません。物価等の上昇の中で、50万円ではできない、それよりも上に出るということなどが多くなってきたもので、このような制度改正を行ったわけでございます。
 市では、物価高騰などの状況を鑑みまして、随意契約による契約を可能とする金額の引上げを今年の8月から行ったわけでございます。それで、このたびの補正予算で、さらに2億円を上乗せしまして、合計で約7億円を追加計上させていただいているところでございますので、よろしくお願いしたいと思います。
○副議長(藤井昭佐 君) 中西 善之議員。
◆16番(中西善之 君) 予算を増やしていただいたことはよかったと思います。ただ、現場の状況を見てみますと、この予算を増やした分だけ、今の困っていることが課題解決にまで至っていないというような現状でございます。今後、さらに現場の声が上がってこないように、もう少し予算を拡充していただければと思っております。これで私の全ての質問を終わります。
 子供たちの未来、市民の暮らしの安心、そして現場を支える方々の声、その一つ一つをAIやデジタルの力も借りながら、よりよい市政につなげるよう、引き続き努力してまいりたいと思います。
 御清聴、誠にありがとうございました。(拍手)
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