令和7年第6回倉敷市議会(第4回定例会)
12月5日(金) 本会議 質問
公明党倉敷市議団
中西 善之 議員
1 物価高騰対応重点支援地方創生臨時交付金の活用と給付方式の選択について
2 倉敷市のデジタル化について
◆16番(中西善之 君) (拍手) 皆様こんにちは。公明党倉敷市議団の中西 善之でございます。今回、議員になりまして初めて、訳あって紙とパネルを持ち込んで質問させていただくことになりまして、多少緊張しておりまして、ちょっととちることもあるかもしれませんけれども、どうぞよろしくお願いいたします。
それでは、通告に従いまして、2項目について一問一答の方式にて質問させていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。
まず1項目め、物価高騰対応重点支援地方創生臨時交付金の活用と給付方式の選択について2点お伺いいたします。
今、市民の暮らしは、食料品価格の上昇によってかつてないほど大きな負担を受けております。買物に行くたびに値上げを実感し、もう削るところがない、節約にも限界がある、そうした切実な声が私の下にも多数届いております。今回の高騰は、一時的なショックではなく、コスト増による構造的な課題であり、長期化は避けられません。
こうした状況を踏まえ、国は今回、交付金を2兆円規模に拡充いたしました。そのメニューには、生活者支援と事業者支援がございますが、中でも国が最優先としていますのは、その生活者支援のうち食料品高騰に対する特別加算であり、国の資料には、市民1人当たり3,000円、4人世帯で1万2,000円程度の支援水準が明示されております。さらに、国は、支援するかどうかではなく、どの方法で届けるのが最も合理的かという判断を自治体に委ねております。商品券、電子クーポン、食料品の現物支給など多様な選択肢があり、自治体ごとに費用対効果や経済波及効果を踏まえた賢明な選択が求められております。
そこで1点目、支援の必要性と現状認識についてお伺いいたします。
国が今回、物価高騰対策の中でも、特に食料品支援を最優先として、市民1人3,000円程度の目安を示していることについて、本市はどのように受け止めておられるのでしょうか。支援の必要性と現状の認識をお示しください。
○議長(荒木竜二 君) 伊東市長。
(市長 伊東 香織君 登壇)
◎市長(伊東香織 君) それでは、中西 善之議員さんの御質問にお答えいたします。
物価高騰対応重点支援金等を活用しました現在の対応ということですが、11月21日に閣議決定されました強い経済を実現する総合経済対策の中で、物価高騰の影響を受けた生活者や事業者等を引き続き支援するために、物価高騰対応重点支援地方創生臨時交付金の拡充が盛り込まれたところであります。この交付金では、市区町村が対応する項目としまして、食料品の物価高騰に対する支援についての特別加算という枠が設けられたところでございます。
お話にもありましたように、市民1人当たり3,000円の給付水準ということが示されておりまして、市といたしましても、もちろんガソリン等の価格等で少しずつ、これは食料品ではもちろんないわけでございますけれども、様々な価格対策ということも徐々に進んでいるかというふうに思っておりますが、特に食料品の部分につきましては価格高騰については、市民の暮らしに対しましても大きな影響があるというふうに考えておりまして、ぜひ物価高騰対応重点支援地方創生臨時交付金を活用しましての支援を行ってまいりたいというふうに考えておりまして、今どのような形で行っていくべきかということについての検討を行い始めたところでございます。
○議長(荒木竜二 君) 中西 善之議員。
◆16番(中西善之 君) 本市としても、食料品の価格高騰が市民に多大な影響を与えており、早急な支援が必要であるということで、これから選択していくということでございました。今回の交付金はどの方式で、市民にとって最も負担が少なく、効果的に届けられるかという判断を求められております。紙の商品券、電子クーポン、食料品の現物支給など、複数の手法が提示されており、それぞれ事務コストや経済効果が異なります。
そこで、2点目として、給付方式の選択についてお伺いいたします。
この点について、議長にお許しを得て資料を用意しておりますので、順次御覧ください。また、インターネット中継を御覧の方々は、ちょっと大きいパネルを御用意いたしましたので、こちらを御覧いただければと思います。
では、まず資料1を御覧ください。
仮に、これを従来どおりの紙の商品券方式で行うとどうなるでしょうか。印刷、封入、郵送、換金処理など、事務工程に多大なコストがかかります。倉敷市規模で算出いたしますと、例えばレターパックで配るだけでも、全市民へお配りいたしますと約2億円に上り、本来市民への支給に回るべき交付金の一部が、事務経費として消えてしまうことになります。一方で、国が推奨する電子クーポン方式であれば、事務費は大幅に削減することが可能です。さらに、電子方式には大きく4つの政策的なメリットがございます。
右側にありますけれども、1つ目は、使うところをロックする機能でございます。倉敷市内限定で、スーパーだけで使えるようにするとか、つまり市外への流出を止めて、食料品のみに絞ることができるようになります。2つ目は、事務負担の軽減です。店舗側は換金の手間がなくて、行政側も他市の事例では、業務工数が約97%削減されたとの試算もございます。3つ目は、データの可視化でございます。誰が、どこで、何に使ったというデータが残りまして、政策効果の検証が可能になります。どのような経済効果があったかを、後に検証できるわけでございます。これらは、紙や現金では得られない効果です。4つ目は、包摂的な支援の実現でございます。この電子クーポンですと、無償のスマホサポートが受けられたり、口座を持たない方やDV被害の方にも個別に給付ができ、これまで支援が届きにくかった方々を救うことができるようになります。つまり、同じ交付金を使うなら紙か電子かで、目的達成の精度も残る効果も大きく違うということになります。
そこで、今回、国が1人当たり3,000円程度を想定している点を踏まえ、本市として、機能性に優れた電子クーポン方式を前提とした給付事業の検討を進めるお考えはあるのでしょうか。支援の効果、市民の負担軽減、事務効率化、地域経済への波及効果という観点から見解をお伺いしたいと思います。
○議長(荒木竜二 君) 杉岡企画財政局長。
◎企画財政局長(杉岡知裕 君) 重点支援地方交付金を活用した給付の方法につきましては、即効性や利用状況の分析等の面で、先ほどおっしゃられました電子クーポンにつきましては有効であると考えますが、スマートフォンなどを持っていないなど、電子クーポンを利用できない方が一定数おられることから、その場合は、紙媒体など他の給付方法の併用も必要となることなどが懸念されております。
そのため、市民生活の支援方法や地域経済への波及効果、事務の効率化などを考慮に入れ、総合的に判断してまいりたいと考えております。
○議長(荒木竜二 君) 中西 善之議員。
◆16番(中西善之 君) 私も、デジタルが苦手な方への配慮は欠かせないと思っております。だからこそ、方式を一つに固定するのではなく、選べる形式が望ましいと考えております。イメージといたしましては、まず案内を郵送しまして、電子クーポンをその案内を見て選んだ方には即日給付できるようにする。その際、少し上乗せして利用を後押しするとか、一方で、紙の給付を希望された方には、後日レターパックなどで確実に届ける。こうすれば、スピード、公平性、そして効率性を両立できる方式になると考えております。ぜひ、この視点も含めて検討をよろしくお願いいたしたいと思います。よろしくお願いいたします。
続きまして、2項目め、倉敷市のデジタル化について2点お伺いいたします。
まず1点目です。生成AIによる伝わる行政への転換と情報発信の改革について3つお伺いいたします。
初めに、本市が昨年の8月より全職員への生成AIの利用環境を整備されたことについて、改めて評価を申し上げます。導入で終わらずに、実装に踏み込んでいる自治体がまだ多くない中、一歩先に進んでいるのではないかと思っております。
それでは、まず資料2を御覧ください。
毎回質問で言っているような気がしますけれども、AIの進歩は非常にすさまじいものがあります。日進月歩という感じですけれども、ここへ来て、全く新しいフェーズに入ってまいりました。以前は、文書作成などの作業支援が主でしたけれども、現在の生成AIは行政情報そのものを、市民がより理解できる形へと変換できるツールへと進化しております。
その一例として、これからちょっと御覧いただきたいんですけれども、まず資料3を御覧ください。
これは、市のホームページに載っております防災危機管理センターの完成のお知らせの原資料になります。内容は丁寧なんですけれども、文字量も多くて、読む側に理解する努力を求める形になっていると思います。
続いて、資料4を御覧ください。
これは、先ほどのホームページを広報くらしきで案内するためにまとめられたものになりますけれども、工夫はされておりまして、すっきりしておりますけれども、依然として文字の量も多くて、読む側に理解する努力を求める形式になっていると思います。
続きまして、資料5を御覧ください。
これは、資料3の先ほどのホームページをそのまま、最新のNanoBanana(ナノバナナ)というAIのツールがあるんですけれども、渡して僅か3分で生成されたものでございます。情報が1枚に整理されて、あと、左上にはZEB Ready(ゼブレディ)認証という専門用語について、くらいふが登場する4こま漫画で分かりやすく解説されております。
この資料に使われましたNanoBananaは、従来の画像生成AIとは次元が異なります。行政利用において、革命的と言える点が4つございます。
先ほどの資料2を御覧ください。
こうした資料を、市民が直接的に理解できる形へ変換できることこそ、生成AIの最大の特徴でございます。この具体的な進化を4点に絞ってお示しいたします。
1つ目は、正確な文字情報の生成でございます。従来の画像生成AIでは、日本語が崩れる課題がございましたけれども、今はポスターの文字や漫画の吹き出しまで崩れずに生成ができるようになっております。2つ目は、4K画質への対応でございます。印刷物として、そのまま市のお知らせに使用できる品質になっております。3つ目は、修正の自由度です。背景を消してとか照明を明るくしてとかという指示をするだけで、写真を撮り直したかのように簡単に調整ができるようになりました。そして4つ目が、頭脳としてGemini 3 Pro(ジェミニ3プロ)を搭載していることでございます。行政文書の意味も深く理解して、正確にビジュアル化することができます。
これも、今質問している内容をAIに渡して、そのまま生成させたものでございます。つまり、デザイナーに依頼することなく職員が言葉で指示するだけで、ここまでできる。これが、生成AIの今の実力でございます。実は、今日お配りしている資料は全て、先ほどお示しした給付金の比較図、資料1も、これからお見せする鳥獣被害対策DXの図解も含めて、全て私がAIで、僅か数分で作成したものでございます。部署も業務も関係なく、幅広い分野で活躍できることと思います。
そして、行政が最も重要視するべき信頼性も確保されております。最新モデルには、ソースグラウンディングという仕組みがございまして、アップロードした資料を根拠として生成されるために、AIの誤情報、いわゆるハルシネーションのリスクが大きく抑制されております。つまり行政に必要なスピード、品質、信頼性が、同時に成立する段階に来ております。生成AIは、単なる効率化ではございません。行政の言葉を市民に伝わる形へ、日本語で指示するだけで、誰でもプロ並みのデザイン、スライド、チラシが一瞬でつくれる。つまり専門スキルがない職員でも、明日から即戦力として現場でばりばり使える技術になっているということでございます。情報を並べる行政から、理解してもらえる行政へ、今静かにゲームチェンジが始まっております。
そこでお伺いいたします。
現在の生成AIの活用状況について、利用人数、活用場面、効果や職員の実感について、まずお示しください。また、これを全庁に定着させるための研修、ルール設計、伴走体制について、今後の方針とロードマップも併せてお伺いいたします。
○議長(荒木竜二 君) 杉岡企画財政局長。
◎企画財政局長(杉岡知裕 君) 本市では、昨年8月から生成AIの全庁的な活用を開始しており、利用者は毎月増加し、11月末時点で1,250名の職員が利用いたしております。文書の要約や報告書の作成などに加え、会議の議事録などの音声データの文字起こしや、チラシ作成のための画像生成など、徐々に活用の幅が広がっており、職員からは、業務効率が向上したなどの声も多く、利用者が拡大しているところでございます。
生成AIの定着に向けましては、全庁向けの利活用研修を実施しているほか、今年度から、所属の希望に応じて生成AIの使い方を説明する庁内出前講座を行っています。今後も、最新のAI技術の動向を踏まえながら庁内での利活用を進めてまいります。
○議長(荒木竜二 君) 中西 善之議員。
◆16番(中西善之 君) 1,250名の職員が利用しているということで、全庁的な浸透が着実に進んでいる現状を大変心強く思っております。その中で、チラシ作成のための画像生成にも使われているということでしたけれども、まさにそこが次のブレークスルーの鍵でございます。先ほどの資料でお見せしたように最新技術を使えば、単なる挿絵レベルではなくて、レイアウトや文字組み、漫画解説まで含めたプロ品質の広報物が、職員の手で簡単に完結いたします。これは、外注などの行政コストの削減と分かりやすい情報発信による市民サービスの向上を、両立させるものだと思っております。常に環境は最新のモデルへアップデートを続けて、職員の皆さんが最強の武器を持って市民への情報発信に生かせる環境づくりをぜひお願いいたしまして、次の質問に移ります。
続きまして、2つ目、伝えるから伝わるに変わる情報発信についてお伺いいたします。
行政には昔から、伝えたつもりなのに伝わっていないという悩みがございました。重要な情報ほど文章が長くなり、専門用語が並び、結果として市民の方には届きにくい、そんな状況が続いていたのではないでしょうか。
先ほどお示しした資料5は、その課題に対する一つの答えでございます。ホームページをAIに読み込ませただけで、内容が整理されて、色分けや図解が加わって、見るだけで理解できる資料として生成されております。先ほど申しましたけれども、このZEB Readyといった聞き慣れない言葉でも、それを4こま漫画の形に変えると、自然に頭に入ってまいります。ここで大事なのは、デザインが洗練されていることではございません。読めば分かる説明が、見れば分かる説明へ変わったことでございます。そして、その作成を専門知識がない職員でもできるようになったことです。これは、従来の伝える広報から伝わる広報へ進む転換点だと思っております。
そこでお伺いいたします。
今後、本市として、こうした生成AIを広報や防災、市民案内、政策説明などに活用し、視覚的に理解できる形へ広げていく考えはあるのか、また資料5のような形式を、行政広報の新しい標準として整備していく方針があるのか、御答弁をお願いいたします。
○議長(荒木竜二 君) 伊東市長。
(市長 伊東 香織君 登壇)
◎市長(伊東香織 君) 生成AIによる資料の作成のことについて御質問いただきました。
急速な技術発展を遂げております生成AIというのは、非常に活用のしがいがあるというものだというふうに思っているところでございます。一方で、今お示しいただいております資料5の防災危機管理センター棟、これは3分ぐらいで生成AIがつくったということでございますが、市の説明しました最初の分は、文字が多いということではあるんですけど、もちろんつくったのをそのまま使うわけではないと思うんですけど、例えば、防災危機管理センター棟でとても大事な柱頭免震という地下の分ですね、これは1階の上のところなんですけど、これでは地下になっているとか、例えば、救急車がここから出ないんですけれども、そこから出るようになっているとかなどなど、それから液状化対策が、地下なんですけど、何ていうんですかね、地下の下に柱があるとか、やっぱりすぐAIがしただけでは随分直さないといけないところも当然あると思います。ですので、今後の使い勝手という意味では、非常に可能性があるというふうに思っております。
もちろん、この技術に対応して、市のほうも利用環境が整っていくということと、権利関係とかそういうものも含めまして、しっかり伝わる情報発信に使えるような順次の段階もあるかと思いますが、今後の方針としては、こういうものも一つの活用ツールとして、また市の職員の業務の負担を減らすという意味では、使っていけるものだというふうに思っているところでございます。ありがとうございます。
○議長(荒木竜二 君) 中西 善之議員。
◆16番(中西善之 君) 市長、細かい指摘をいただきました。今市長が言われたことは、私も見て気づいたんですけど、それは今のAIを使って、そのまま言葉で指示するだけで、修正も簡単にできるようになっておりますので、ちょっと違うところは書き直すんじゃなくて、言葉で指示して簡単につくり上げることができるようになっておりますので、これからぜひ前向きに使っていただければと思います。特に、災害時の防災の情報というのは、読むんじゃなくて見てぱっと分かるというのが大事になってきますので、そういったものに、ぜひ活用を進めていただければと思いますので、よろしくお願いいたします。
続きまして、3つ目、ゆるキャラ及びマスコットキャラクター等を生かした情報発信についてお伺いいたします。
まず、資料6を御覧ください。
左側には、本市玉島地区のマスコットキャラクターたまべえが玉島の町を散策し、特産品を紹介している4こま漫画でございます。その横には、本市の環境キャラクターくらいふが登場しまして、美観地区の魅力と環境への思いを、優しい表情と自然なせりふで伝えております。見ていただくと分かるとおり、イラストの雰囲気、線の柔らかさ、吹き出しの配置ですとかキャラクターの表情とか、まるでプロの漫画家が時間をかけて描いたような作品の完成度になっております。私も、これ試しにつくってみたんですけど、あまりに出来がよかったんで、ぜひ紹介したいなといったのが今回の質問のきっかけでして、これが今回のメインで、これを皆さんに見ていただければ本望でございます。
しかし、驚くべきは、このクオリティーのものが全て生成AIを使ってパソコン1台で、僅か数分でつくられたという点でございます。以前なら、イラスト制作、編集、レイアウトなど専門工程が必要で、時間も費用もかかる内容でございました。ところが、今は思いついた瞬間に形にできる環境が整っております。
続いて、資料7を御覧ください。
本市には、くらいふ、くーぴっと、シラカベーノ、そして先ほど紹介したたまべえなど、多くのキャラクターが存在しております。しかし、数が多いゆえに活用し切れず、存在は知っているけれども、使い分けが分からないという課題も指摘されております。
ところが、生成AIの表現力とスピードを生かせば、この多さがそのまま市の魅力になる未来が見えてまいります。漫画化やショート動画、さらにはアニメーション化、これまで予算や人員の制約で難しかった展開も、現実味を帯びてまいります。キャラクター文化のあるまち倉敷、そんな発信の形が可能になる段階に来ていると思っております。つきましては、生成AIによる制作の内製化を前提として、この多キャラを倉敷市の強みとして整理して、この資料のように、全庁横断のプロモーション戦略として位置づけていくことも、検討は可能ではないかと考えております。
このような、ゆるキャラ及びマスコットキャラクター等を生かした今後の情報発信について、市の見解をお伺いしたいと思います。
○議長(荒木竜二 君) 上田参与。
◎参与(上田哲三 君) 本市には、行政や地域の団体、民間企業によって生み出され、それぞれの目的で活動する数多くのキャラクターが存在します。これらは、地域の魅力や市政情報を市民の皆様に、より親しみやすくお伝えする重要な役割を担っており、様々な情報発信の場で活躍しております。
生成AIを活用した漫画やアニメーションは、情報伝達の効果を一層高める有効な手段であることから、今後、利用環境が整った段階で、権利関係に留意しつつ、市のキャラクターを活用した生成AIによる情報発信を検討してまいりたいと考えております。
○議長(荒木竜二 君) 中西 善之議員。
◆16番(中西善之 君) 生成AIの漫画やアニメーション化が、情報発信に有効であるという認識で、大変うれしく思います。答弁にありましたとおり、本市には多くのキャラクターがいますが、これまで多過ぎて活用し切れないというのが実情でした。しかし、低コスト、短時間でコンテンツを生み出せる生成AIの登場により、この多さが圧倒的なにぎやかさ、華やかさという武器に変わってまいります。
権利関係につきましても、市が主導してAIによる公式作画ルールを整備してしまえば、職員は安心して、いつでもキャラクターたちを広報に、ホームページに登場させる、インスタで発信ができる、そのようになると思います。各担当課の垣根を越えて、多くのキャラクターたちが一堂に会する倉敷オールスターズの展開も、夢物語ではなくなりました。ぜひ、技術の導入待ちで足踏みすることなく、キャラクター文化のまち倉敷という新しいブランドを確立する気概で、全庁的な戦略へ高めていただくことを要望し、次の質問に移ります。
続きまして、この項2点目、国のスマート捕獲等普及加速化事業を踏まえた鳥獣被害対策DXについて2点お伺いいたします。
それでは、まず資料8を御覧ください。
現在、本市においては、わなの設置や捕獲体制、地域と行政の連携など、丁重な取組が進められていることを承知いたしております。現在の枠組みは一定の成果を生んでおりますが、一方で、根本的な課題が残っております。それは、全体像が見えないまま対策が進んでいるという点でございます。民家付近での目撃情報や農地での被害報告、あくまで見えているのは一部にすぎず、報告されていない個体、把握できていない移動経路、季節変動など、実態がつかめていない部分が依然として存在しております。その結果、現在の対策はどうしても事後対応にならざるを得ず、地域住民の不安に確実に応えるところまで至っていないと感じております。さらに、捕獲従事者の高齢化も進んでおりまして、今のやり方をそのまま維持し続けることは難しく、仕組みとして、持続できる形に更新していく必要が生じていると思っております。
こうした背景を踏まえまして、国のスマート捕獲等普及加速化事業では、ICTを活用したデータの可視化、個体の行動パターンの把握、農地周辺における重点的な捕獲への移行が示されております。この資料に示しておりますが、出没地点、被害場所、捕獲履歴をGIS上で共有し、地域と専門家、行政が同じ地図を見ながら、どこを守り、どこを重点地区とするか判断できる体制が整えば、対策は、経験と勘ではなくデータに基づく、より効率的なものへと進化してまいります。
そこで伺います。
1点目、データの可視化と重点地区設定による効果的な対策モデルの構築について、倉敷市として、国の制度を活用しながら、こうした仕組みづくりを進めていく考えがあるのか、当局の見解をお伺いいたします。
○議長(荒木竜二 君) 大内文化産業局参与。
◎文化産業局参与(大内正徳 君) 本市では、今年度から、専門指導員による支援の下、捕獲、防護及び環境整備を組み合わせた効果的な鳥獣害対策に地域住民の皆様が取り組む鳥獣害対策伴走支援事業を実施しております。
鳥獣害対策におけるDXの推進につきましては、令和7年度より国のスマート捕獲等普及加速化事業に採択された21の自治体におきまして、3か年計画のモデル事業を実施しており、近隣では兵庫県と広島県が、GISを活用した鳥獣害対策に取り組んでいます。
本市におけるICT機器を活用したシステムの導入につきましては、まずは、その効果などについて、専門指導員や駆除班員等から御意見を伺うとともに、モデル事業実施自治体の取組について、情報の収集に努めてまいります。
○議長(荒木竜二 君) 中西 善之議員。
◆16番(中西善之 君) 情報収集や現場の意見聴取は重要でございますけれども、それだけで時間を費やしている場合ではないと思っております。なぜ、私がこのデータ可視化と実態把握を急ぐのか、それは県の認識と現場の実感に大きな乖離があるからでございます。
現在、広域的な頭数の管理の権限を持つ岡山県の見解では、県内のイノシシの生息数は横ばい、あるいは減少傾向とされております。しかし、倉敷市ではどうでしょうか。市街地への出没、交通事故、農作物被害、市民からの目撃情報は明らかに増加しており、現場の肌感覚とは全く異なっております。県が増えていないと判断している以上、従来の枠組みを超えた手厚い支援や緊急的な対策は引き出せません。だからこそ、基礎自治体である倉敷市がICTを活用して、どこに、どれだけいるのかという客観的なデータを突きつけ、倉敷市では異常に増えているという根拠を示す必要があると思っております。
国、県、市が一体となって、この倉敷市に重点的な予算と人員を投入してもらうためには、感情論ではない、数値とデータが不可欠でございます。先進的な自治体がこぞって国のスマート事業に手を挙げているのは、まさにこの交渉のための武器を手に入れるためでもあると思っております。他市の動向を様子見している場合ではなく、市民の安全を守るため、直ちに実態把握に着手いたしまして、データに基づく科学的な対策へ早急にかじを切っていただくことを強く要望し、最後の質問に移ります。
続いて、2点目の質問、ICT導入による担い手支援、事務効率化についてお伺いいたします。
この鳥獣害対策DXの導入は、単なる機材の更新ではございません。人が担っている作業を仕組みとして支え続けられる形へ変えていく、構造転換そのものでございます。既に他市では、スマートフォンアプリによる報告や通知機能付わなを活用し、見回り回数が大幅に削減されるなど、担い手の負担軽減に成果が現れております。また、行政側においても、データ基盤に移行することで、働き方改革や事務効率化にも確実に寄与するはずでございます。さらに、国の交付金を活用する制度環境が整っている今、財源の負担を抑えながら導入できるということも、本市にとって大きな追い風になると思います。
そこでお伺いいたします。
デジタルに不慣れな方への支援も含め、本市の捕獲活動を将来にわたって持続可能なものとするため、こうしたICT導入の見通しについて、市の御所見をお聞かせください。
○議長(荒木竜二 君) 大内文化産業局参与。
◎文化産業局参与(大内正徳 君) 本市では、令和6年度から高梁川流域連携中枢都市圏事業として、自動撮影カメラを活用した画像保存クラウドシステムを導入しており、わなへの寄りつき状況や捕獲状況をリアルタイムに確認できるなど、有害鳥獣の捕獲における省力化や事務の効率化を図っているところです。また、スマートフォンアプリを活用して捕獲個体写真を市に提出している駆除班もあり、捕獲確認の手続が以前と比べて楽になったと好評を得ております。
今後も、スマートフォンアプリの活用について駆除班協議会の会議等で周知を図るとともに、ICTのさらなる活用に向け取り組んでまいります。
○議長(荒木竜二 君) 中西 善之議員。
◆16番(中西善之 君) 画像のクラウド化、それからスマホアプリで連絡、ラインワークスと聞いておりますけれども、LINEみたいな形で報告がスムーズになった点は評価いたします。しかし、現場が直面しているのは、深刻な担い手不足と高齢化という問題でございます。それだけでは、解決ができないと思います。今多くの捕獲従事者の皆さんが高齢化する中、毎日見回りするのは大変な負担でございます。また、若い世代が参入しようとしても、仕事をしながら毎日山へ入ることは、現実的ではありません。だからこそ、どこにいてもわなの状況をスマホで確認できる通知機能付わななど、ICTの導入が必要不可欠です。将来的には、捕獲個体をアプリで撮影するだけで、体格や個体情報が自動的に記録され、現物確認も、今は尻尾を提出する必要があるんですけども、これもスマホアプリで完結する仕組みが整い始めております。ここまで踏み込まなければ、今後、働きながら捕獲に関わる世代を支えることはできないと思います。こうした技術を導入する上で、国の補助金が受けられる今こそが最大のチャンスと思っております。
どうか様子見で機会を逃すことなく、持続可能な取組と現場の負担を確実に減らすため、一歩でも前へ進めていただくことを強く求めまして、全ての質問を終わります。御清聴ありがとうございました。(拍手)