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12月9日(火) 本会議 質問
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内容
会議録
令和7年第6回倉敷市議会(第4回定例会)
12月9日(火) 本会議 質問
公明党倉敷市議団
太田 美貴絵 議員
1 在宅介護者の負担軽減について
2 市民後見人の活用促進とワンストップ窓口の導入について
3 家庭訪問型子育て支援「ホームスタート」について
◆5番(太田美貴絵 君) (拍手) 皆さんこんにちは。公明党倉敷市議団、太田 美貴絵でございます。
通告に従いまして、一問一答の方式にて3項目質問いたしますので、よろしくお願いいたします。
まず1項目め、在宅介護者の負担軽減について2点質問いたします。
1点目に、在宅介護を支える紙おむつ助成について伺います。
住み慣れた自宅で、できるだけ家族と一緒に過ごしたい。これは、多くの市民の皆様に共通する願いであると思います。しかし、その一方で、家族だからこそ抱え込んでしまう負担や不安も大きいと感じます。
私自身、母が要介護3となった際に在宅介護を続けた経験があります。母は自力歩行が困難で、認知症も進んでおりました。私にとって最も負担が大きかったのが、排せつ介助です。排せつのケアは、経験した人にしか分からない大きな負担と苦労があります。特に尿漏れ対策では、夜間は高吸収パッドを重ねたり、日中は複数種類のパッドを使い分けたりと、常に試行錯誤が必要でした。それでも夜間に漏れてしまえば、真夜中の着替えやシーツ交換で睡眠時間は削られ、本当に大変な経験でした。だからこそ、しっかりとした高吸収のおむつやパッドを使うことが、介護者にとってどれだけ重要かを痛感いたしました。
また、市民相談では、両親の介護をしているが、2人分のおむつ代が高く、年金では負担が大きい。補助を相談したものの、家族に一人でも所得があると対象外と言われた。自分の生活も苦しく、何とか支援してほしいと、切実な声が寄せられました。
物価高騰が続く中、紙製品の価格も上昇しております。最低限必要な枚数を使い、これ以外にも、お尻拭きや手袋、消臭袋などを含めると、実際の負担はさらに増え、年間では20万円近くになる御家庭もあります。こうした経済的負担は将来の不安も大きく、この負担を少しでも軽くし、御本人も御家族も双方が安心して暮らせる環境を整えることは、行政の重要な役割だと感じております。
現在、倉敷市で行われている紙おむつ代の助成は、2つのコースに分かれています。1つ目は、年額3万円の助成です。これは65歳以上で寝たきりの方などが対象で、世帯全員が所得税非課税であることが条件となっています。2つ目は、年額7万5,000円の助成です。こちらは要介護4以上の重度の方が対象で、さらに要件が厳しく、世帯全員が市民税非課税でなければ対象になりません。
このように、たとえ介護度が重くても、同居家族に収入があるだけで助成を受けられないケースが生じているのが現状です。しかし、家族に所得がある場合でも、要介護者本人の年金は少なく、家計が厳しい御家庭は少なくありません。
そこで質問いたします。
現在、紙おむつ助成の支給件数はどの程度おられるか、また在宅生活を支える重要な支援策の一つと考えますが、本制度の現行の助成額を市としてどのように評価しているのか、お聞かせください。
○議長(荒木竜二 君) 月本保健福祉局参与。
◎保健福祉局参与(月本清治 君) 太田 美貴絵議員さんの御質問にお答えいたします。
支給件数につきましては、令和4年度が325件、令和5年度が338件、令和6年度が368件となっております。
また、本市では、在宅で紙おむつなどが必要な認知症や寝たきりの高齢者などを介護している方へ、紙おむつなどの購入費の一部について助成しており、在宅介護を行う方の負担軽減につながっていると考えております。
○議長(荒木竜二 君) 太田 美貴絵議員。
◆5番(太田美貴絵 君) 支給件数が年々増加しており、紙おむつ助成の必要性が高まっていることはよく分かりました。一方で、制度が負担軽減につながっているとの御説明でしたが、現場からは、所得制限が厳しく支援に届かないという声も、実際に寄せられております。
そこで、2点目に、紙おむつ助成における所得制限の見直しについてお伺いします。
現在、助成対象は非課税世帯に属する方のみとなっており、在宅介護を行う人を支えるため、所得制限を緩和することで支援対象を拡大することについて、市のお考えをお聞かせください。
○議長(荒木竜二 君) 月本保健福祉局参与。
◎保健福祉局参与(月本清治 君) 本市では、在宅でおむつなどが必要な認知症や寝たきりの高齢者などを介護している方の負担軽減を図るため、非課税世帯の方に対して、紙おむつなどの購入費の一部を助成しております。
また、在宅介護を行う方を支えるため、6か月以上在宅で寝たきり高齢者などを介護されている方には、介護手当を支給するなどの支援も行っているところです。
このほか、本市では、ねたきり高齢者等日常生活用具給付事業なども実施しており、引き続き寝たきり高齢者の方などが在宅で生活できるよう支援を行ってまいります。
○議長(荒木竜二 君) 太田 美貴絵議員。
◆5番(太田美貴絵 君) 様々な支援をしているとのことですが、しかしながら、非課税世帯でなくとも、年間20万円ものおむつ代は家計に重くのしかかります。また、御説明いただいた課税世帯でもいただける介護手当につきましても、月にすると3,000円程度で、実際の負担を補うには十分ではないという声も伺っております。僅かな収入だけで補助が受けられなくなる。こうした制度のはざまで苦しむ現実に目を向け、現場の実態に即した支援の在り方について、今後も御検討いただきますよう要望いたします。
続いて、この項2点目、ICTを活用した見守り支援について2点伺います。
1点目に、認知症高齢者見守り支援におけるICT活用についてお伺いします。
在宅介護では、仕事や買物、あるいは介護者自身の入浴など、どうしても高齢者から目を離さざるを得ない時間帯があります。転倒していないか、徘回していないかという不安は、介護者の精神的な疲労を積み重ねる原因にもなっています。
近年、ベッドからの起き上がりを検知するセンサーや、室内の様子を確認できる見守りカメラなど、ICTを活用した見守り機器が数多く登場しています。これらは離れた場所にいても異変を察知でき、介護者の安心感と負担軽減に大きな効果をもたらすものです。
また、認知症の方の行方不明事案は年々増加し、捜索に当たる警察や地域への負担、そして何より御家族の精神的不安は計り知れません。人の目によるマンパワーの見守りは、もちろん重要ですが、それだけでは限界があります。
そこでお伺いします。
高齢者が行方不明になった場合に、位置情報が確認できるGPSなどのICT機器の活用は、早期発見につながる有効な手段であると考えます。
本市では、このGPS端末の購入費助成を行っていますが、周知など、現在の取組状況についてお伺いいたします。
○議長(荒木竜二 君) 月本保健福祉局参与。
◎保健福祉局参与(月本清治 君) 本市では令和4年度より、認知症の方が外出後に行方不明になった場合の備えとして、GPS端末の購入費などの助成を実施しており、これまでに累計48事例に助成をしております。
現在の取組としまして、高齢者支援センターでは、認知症の方や家族などへの相談支援の中で制度の案内を行っております。また、広報紙への掲載や、本庁、各支所のほか、金融機関などの身近な場所でチラシを設置しております。さらに、警察に保護された認知症の方とその家族などに対し、必要に応じて制度の案内をしていただいております。
今後も関係機関と連携し、認知症の方の安全確保と家族などの負担軽減に取り組んでまいります。
○議長(荒木竜二 君) 太田 美貴絵議員。
◆5番(太田美貴絵 君) 周知の取組を広く進めておられること、また警察とも連携されている点については評価いたします。一方で、市民の方からは、制度を知らなかった、もっと早く知っていれば活用できたといった声も寄せられております。行方不明事案は一度起きると、御家族のみならず地域にも大きな負担が生じます。だからこそ、必要とする方に確実に情報が届く仕組みが重要だと考えております。引き続き関係機関との連携をさらに強化し、制度の実効性がより高まるよう取組を進めていただくことを期待しております。
続いて、この項最後の質問です。安心おかえりシールの周知・活用促進についてお伺いします。
安心おかえりシールの交付も行われていますが、この仕組みは、発見者が二次元バーコードを読み取ることを前提としております。しかし、市民の皆様が、道で高齢者の持ち物にこのシールが貼られているのを見た際、スマートフォンで読み取れば御家族に通知が届くという仕組みをどれほど理解されているのか、疑問もあります。
したがって、シールを配付するだけでなく、市民に対して具体的な協力の呼びかけや、周知、啓発をさらに強化すべきと考えますが、市のお考えをお伺いします。
○議長(荒木竜二 君) 月本保健福祉局参与。
◎保健福祉局参与(月本清治 君) 本市では、認知症の方が行方不明になった際、衣服や持ち物などに貼りつけた二次元バーコードを読み取ることで、発見者と家族が連絡を取り合うことができる安心おかえりシールの交付を行っております。
まずは、発見者がシールに気づき、読み取ってもらう必要があるため、本事業の仕組みの周知を図っております。具体的には、認知症サポーター養成講座におきまして、本事業の仕組みを説明し、また地域の認知症研修会などの場で、高齢者支援センターと連携して、参加者がバーコードの読み取りから連絡を取り合うまでの流れを体験できる取組も行っております。
今後も本事業の周知を図ってまいります。
○議長(荒木竜二 君) 太田 美貴絵議員。
◆5番(太田美貴絵 君) 認知症サポーター講座や地域の研修会などで実際に読み取り体験を行っておられる点は、大変有意義な取組だと感じました。一方で、実際に町なかで発見される場面は講座の参加者に限られず、シールの使い方が分からずに、せっかくの仕組みが十分に生かされないケースも想定されます。安心おかえりシールが本来の機能を確実に果たすためにも、引き続き市民全体への分かりやすい周知と協力の呼びかけの徹底をお願いいたします。
続いて、2項目め、市民後見人の活用促進とワンストップ窓口の導入について3点質問いたします。
1点目に、直近の利用状況と成年後見制度の普及、活用についてお伺いします。
本市における市民後見人は、認知症や障がいなどにより判断能力が不十分な方を、地域の市民が後見人として支える重要な仕組みです。親族だけでは支え切れないケースに対して、一般市民が財産管理や行政手続の代行、日常生活の見守りなどを担うことで、本人が地域で安心して暮らせるよう支援しています。
全国では、認知症高齢者が600万人を超え、軽度認知障がいも約400万人と推計されています。さらに、精神障がい者約460万人、知的障がい者約110万人を含め、判断能力が不十分となる可能性のある方は合計で約1,200万人に上ると言われています。高齢化が進む倉敷市においても、こうした相談は年々増加しており、成年後見人を必要とする方は、今後さらに増加すると見込まれます。
その中で、家族だけでは支え切れない場合に後見人として関わる市民後見人の存在は、地域の福祉を支える大切な役割になっています。しかし、現状では、担い手が十分とは言えず、育成、確保は本市にとって避けて通れない課題となっています。担い手が不足すれば、支援が必要な方に十分に手が届かなくなるおそれがあり、計画的な育成と人材確保が極めて重要であると考えます。
今後、市民後見人の活用を促進し、誰もが必要な支援を確実に受けられる体制を整えていくためには、担い手の育成強化と手続の簡素化の両面から取組を進める必要があると考えます。
そこで質問いたします。
成年後見制度は、判断能力が不十分な方の権利を守る上で重要な仕組みですが、本市における市長申立ての直近数年間の利用者数についての現状を伺います。
○議長(荒木竜二 君) 野田保健福祉局長。
◎保健福祉局長(野田和男 君) 成年後見制度市長申立てにつきましては、成年後見制度の申立ては、原則、本人または親族などが行うことになりますが、本人に身寄りがない、または親族が不明であったり支援協力が得られないなど、本人以外で申立てを行える人がいない場合に、市長が職権で家庭裁判所に対して行う申立てのことを言います。
令和2年度以降の市長申立ての件数ですが、令和2年度は80件、令和3年度64件、令和4年度83件、令和5年度106件、令和6年度92件と、平均85件程度で推移しており、全体としては増加傾向にあります。
○議長(荒木竜二 君) 太田 美貴絵議員。
◆5番(太田美貴絵 君) 市長申立てが増加傾向にあることからも、支援を必要とする方が確実に増えている現状がよく分かりました。今後、さらに利用が見込まれる中で、地域での担い手の育成と確保や、早期の相談につなげる仕組みづくりがますます重要になると感じております。
続いて、2点目に、市民後見人の活用促進に向けた取組と今後の方針について伺います。
成年後見制度は、判断能力が十分でない方を地域で支援する重要な制度です。今後、認知症高齢者等の増加に伴い、利用者数の増加が見込まれていることから、専門職後見人などだけでは担い手が不足することが予想され、市として市民後見人の活用促進に向け、どのような取組を行っているのか、今後の活用方針や支援体制など具体的施策についてお聞かせください。
○議長(荒木竜二 君) 野田保健福祉局長。
◎保健福祉局長(野田和男 君) 市民後見人の活用促進ですが、成年後見制度のニーズの高まりや、成年後見人等に選任される人の割合が親族約2割に対し専門職約8割と、専門職後見人の担い手不足が課題となっているところです。
このことから、本市においても担い手確保の取組が重要であると考え、身近な地域で生活を支える市民後見人の養成を行っております。具体的には、令和2年度より倉敷市社会福祉協議会に市民後見人養成研修を委託し、市民後見人候補者に登録された方は、市民後見活動支援員として実務、実績を積み、現在5名の方が家庭裁判所から後見人として選任され、活躍しております。
今後も市民後見人候補者を養成することで、担い手の確保に努めてまいります。
○議長(荒木竜二 君) 太田 美貴絵議員。
◆5番(太田美貴絵 君) 市民後見人の養成が着実に進み、実際に選任されて活躍されている方がおられることは、大変心強く感じました。一方で、専門職の担い手不足が続く中、市民後見人の役割は、今後さらに重要になると考えております。引き続き候補者の育成だけではなく、活動しやすい環境整備や支援体制の強化にも取り組んでいただくようお願いいたします。
続いて、この項最後の質問です。成年後見人等の送付先変更のためのワンストップ窓口の導入についてお伺いします。
現在、成年後見人や市民後見人が、本人に関する住所変更や連絡先変更を届け出る際には、福祉、介護、税、保険など複数の課に個別に出向き、それぞれに書類を提出しなければなりません。これは、家族後見人にとっても市民後見人にとっても大きな負担となっており、活動の継続や担い手の確保にも影響を及ぼしかねない状況です。
こうした負担を軽減するためにも、成年後見人等が必要な変更届を一括で行えるワンストップ窓口の導入は、本人や後見人の負担を大きく減らす有効な仕組みであると考えます。あわせて、行政側においても、課ごとの個別受付によって生じている事務の重複が解消され、業務の効率化につながることが期待できます。
このように、送付先変更のために複数の課を回らなければならない現状を踏まえ、各種通知の変更手続を一括で行えるワンストップ窓口の導入について、市としてどのようにお考えか、お聞かせください。
○議長(荒木竜二 君) 野田保健福祉局長。
◎保健福祉局長(野田和男 君) 成年後見人等の送付先変更手続につきましては、様々な行政手続において、送付先を本人から成年後見人等に変更する必要があり、成年後見人等の事務負担が大きいものと認識しております。こうした負担を軽減するため、各種通知の送付先変更を一括して行えるワンストップ化は、有効な取組であると考えております。
今後、庁内関係課で各種通知の送付先を一括で共有できるワンストップ化を進めるためには、成年後見制度が令和9年に、終身制から有期制への変更など制度が大きく変わる予定となっておりますので、それらを踏まえた上で、対象範囲の整理や関係課との調整を行い、仕組みの在り方を考えてまいります。
○議長(荒木竜二 君) 太田 美貴絵議員。
◆5番(太田美貴絵 君) 送付先変更のワンストップ化が有効であるという市の認識を示していただきまして、ありがとうございます。制度改正も見据えつつ、対象の整理や庁内調整を進めるとのことでしたが、後見人の負担軽減は喫緊の課題です。ぜひ、できるだけ早期の実現に向けて具体的に進めていただきますよう、よろしくお願いいたします。
次に、最後の項目、家庭訪問型子育て支援ホームスタートの導入について3点お伺いします。
1点目に、市の子育て支援策が成果を上げた背景についてお伺いします。
市長の提案理由説明にもありましたが、昨年の出生率が、僅かではありますが、上昇いたしました。全国的に少子化が加速する中で、出生率が上向いた自治体は決して多くなく、本市が増加に転じたことは、これまで積み重ねてきた子育て支援の成果として高く評価しております。
そこで、1点目の質問です。この成果は、市の子育て支援の取組が着実に実を結んだ結果と考えられますが、その主な要因について、市の見解をお伺いします。
○議長(荒木竜二 君) 伊東市長。
(市長 伊東 香織君 登壇)
◎市長(伊東香織 君) 倉敷市では、少子高齢・人口減少社会に対応するための取組方針としまして、令和3年3月に策定しました第2期倉敷みらい創生戦略におきまして、結婚、出産、子育ての希望をかなえるという基本目標の進捗状況をはかるために、合計特殊出生率を指標の一つとしているところでございます。
そういった中で、令和6年の実績が令和5年の1.38から1.39へ上昇し、全国平均の1.15や岡山県平均の1.27、これは両方とも前年に比べまして0.05下がっております、そこと比べまして、高い数値を維持して、0.01ではございますが、上昇したところでございます。
この要因としましては、市長の公約でもあります子育てするなら倉敷でと言われるまちの実現に向けまして、様々な取組を行ってきておりまして、くらしきこども未来プランを策定しまして、妊娠期から子育て期にわたるまでの切れ目ない支援を行うために、妊婦・子育て相談ステーションすくすくを市内5か所に設置して、日頃からいろんな相談を受けていただけるようにしていること、また婚活イベントなどの結婚支援、子ども医療費の公費負担の拡大、そして令和6年度には不育症治療に対する助成、産後ケア事業の制度拡充など、結婚・妊娠・出産・子育て施策の様々な面に総合的に取り組んできたということが大きな要因じゃないかと思っております。そして、今年度からは不妊治療につきまして、保険診療に加えまして、保険適用とならない先進医療や自由診療につきましても、本市独自の助成を行うことといたしております。
今後も安心して結婚、妊娠、出産、子育てしていただける環境づくりにつながるように、しっかり取り組んでいきたいと考えております。
○議長(荒木竜二 君) 太田 美貴絵議員。
◆5番(太田美貴絵 君) 本市の子育て支援施策が着実に成果を上げていることを、大変心強く感じております。利用者増に対応した追加予算の計上にも、感謝いたします。安心して子育てができる環境づくりを、今後も力強く進めていただきますようよろしくお願い申し上げます。
その上で、この成果を継続的な取組につなげ、今後も安定した子育て環境を整えていくため、さらに支援を充実させることが必要だと考えます。
そこで、現在の産後ケア事業ではカバーし切れない支援として、家庭訪問型子育てサポート、ホームスタートを御紹介いたします。
10月に公明党の女性議員で、この事業について勉強会を行い、その意義や効果について学びました。ここで議長のお許しをいただいて資料を用意いたしましたので、御覧ください。
こちらの資料は、岡山市が市民協働で行われている家庭訪問型子育て支援ホームスタートの概要を示したものです。ホームスタートは、就学前のお子さんがいる家庭や妊婦の方を対象に、無料で利用できる支援です。特徴は、専門職が指導するのではなく、お母さんの自立を目的とするもので、研修を受けた子育て経験者がホームビジターとして家庭を訪問し、資料にもあるように、一緒におしゃべりをしたり、きょうだいを連れて公園や病院に行ったり、料理や家事を共にするなど、生活に寄り添った支援が可能です。
続いて、資料2は、ホームスタートの利用や流れ、支援に関わる人の役割を示したものです。まず、利用を希望される方は申込みを行い、その後、専門資格を持つオーガナイザーが家庭を訪問し、困り事や状況を丁寧に聞き取ります。その内容を踏まえて、適切なホームビジターが紹介され、原則、週1回2時間、月4回の訪問支援が行われます。
利用者の方からは、寄り添ってもらえて気持ちが楽になった、一人で抱え込まなくていいと思えたなど、前向きな声が多く寄せられています。全国でも32都道府県、約120地域でホームスタートが実施され、訪問後の調査では89%が、ニーズが満たされたと回答し、孤立感の解消や精神的安定に高い効果があることが示されています。
また、ビジターさんからも、訪問するに当たって、お母さんが心身ともに元気で、愛情を持って育児することが子供にとってどれほど大切かを感じる。また、親御さんの笑顔や変化に触れることが大きなやりがいとなっており、社会の役に立てる喜びや、子育て経験を生かせることが生きがいにつながっているといった声も寄せられています。こうした相互の支え合いによってよい循環が生まれていることが分かります。
さらに、このホームスタートは、産後鬱にも効果があるとされております。近年、産後鬱の増加が指摘されており、産後のお母さんが抱える不安や孤立感に寄り添った心の支援は、自立や心身の安定につながるとともに、虐待やDVの早期発見にも重要な役割を果たします。産後鬱のリスクを抱える方への支援がより求められています。
そこで、この項2点目、産後鬱予防について伺います。
本市では、こうしたリスクの高い方をどのように把握しているのか、現状をお伺いします。
○議長(荒木竜二 君) 西川保健福祉局参与。
◎保健福祉局参与(西川登之 君) 産後鬱は、産後の急激なホルモンバランスの変化に、昼夜が逆転するような生活などの育児による環境変化が重なることで、心身の不調が現れるものです。育児への周囲のサポートが得られにくい場合や、子育てで不安が大きい場合には、特に産後鬱のリスクが高まると言われており、日本産婦人科医会からは、産後鬱は約10%の方がかかると報告されています。
本市では、産後の心身の不調や育児の不安を早期に把握し支援につなげるため、妊娠届出時の保健師による面談などに加え、産後2週間頃と1か月頃に医療機関や助産所で無料の産婦健康診査を実施いたしております。令和6年度は、この産婦健康診査を延べ約6,000人の方が受診し、約9%の産婦に産後鬱の疑いが見られました。
○議長(荒木竜二 君) 太田 美貴絵議員。
◆5番(太田美貴絵 君) 昨年は延べ約6,000人の方が産婦健康診査を受診され、そのうち約9%に産後鬱の疑いが見られたとのことで、続いて、産後鬱対策に関する本市の取組について伺います。
産後ケア事業や相談窓口など、様々な支援を実施していただいておりますが、現在の体制における課題と今後のメンタルヘルス予防に向けた施策の方向性について、市のお考えをお聞かせください。
○議長(荒木竜二 君) 西川保健福祉局参与。
◎保健福祉局参与(西川登之 君) 産後鬱の予防には、心身の不調を早期に発見し、適切な支援につなげることが重要です。このため、妊娠中から産後鬱に関する啓発を行うとともに、妊婦・子育て相談ステーションすくすくで、出産や育児の不安を相談できる体制も整えています。
さらに、妊娠届出以降の面談や、医療機関や助産所での産婦健康診査などの結果により、産後鬱のリスクが高く、支援が必要と判断された方には保健師などが訪問し、状況に応じて医療機関の受診への同行や、心身の負担の軽減につながる産後ケアや産後ヘルパーの利用なども、御本人や御家族に提案いたしております。
○議長(荒木竜二 君) 太田 美貴絵議員。
◆5番(太田美貴絵 君) 本市の切れ目ない支援とリスクの高い方への丁寧な対応に対して、心強く感じました。一方で、来所が難しい家庭や相談につながりにくい方もおり、既存支援では届きにくい部分があると感じています。こうした見えにくい家庭への支援強化が今後の課題だと考えます。
そこで最後の質問です。
出生率が上向きつつある今こそ、既存の子育て支援とホームスタートを組み合わせることで、包括的で切れ目のない支援を実現し、さらなる出生率向上につなげられると考えます。産後ケアだけでは支え切れない不安や孤立に対し、子育て経験者が家庭を訪問するホームスタートは、効果が示されています。
全国で成果を上げているホームスタートについて、本市での導入の必要性や可能性をどのようにお考えか、お伺いします。
○議長(荒木竜二 君) 野田保健福祉局長。
◎保健福祉局長(野田和男 君) 本市では、子育てに対する不安や孤立感を抱える方に対して、保健師等の訪問により妊娠中から支援を行うほか、出産後4か月までの乳児家庭を全戸訪問し、そこで把握した支援が必要な家庭に対し、助産師等の訪問により安定的な養育ができるようサポートしております。
また、出産後に家事や育児に不安等を抱えている家庭や周囲の支援のない家庭などには、産後ケア事業や産後ヘルパー、ファミリー・サポート・センターなどのサービス利用につなげ、家庭の状況によっては、子ども相談センターの職員の定期的な訪問や家事支援ヘルパーの導入を行うなど、妊娠からの切れ目のない伴走型の支援を行っているところでございます。
議員御提案のホームスタートにつきましては、地域でボランティアが主体となって活動すると認識しており、本市でのボランティア団体等の活動状況を情報収集してまいります。
○議長(荒木竜二 君) 太田 美貴絵議員。
◆5番(太田美貴絵 君) ホームスタートが、ボランティアによる活動である点は十分に理解しております。しかし、全国では、市が直接運営するのではなく、市民協働として団体を後方支援し、持続可能な形で実施している自治体が多くあります。岡山市でも、一般社団法人ぐるーんが担い手となり、市が市民協働推進事業として支援する形で公的に導入され、活動が定着し、利用者から高い評価を得ています。倉敷市においても、既に活動経験のあるホームビジターが3名おられると伺っております。市が適切に後押しすることで、地域の力を生かした支援が十分に実現できると考えます。
私は、ホームスタートの導入は、行政だけでは支えが届きにくい家庭に寄り添い、地域の力でしっかりと支えていくための大きな一歩になると確信しております。子育てに不安を抱える誰一人取り残さないために、そして未来を担う子供たちを社会全体で育むために、倉敷でも前向きな検討が進むことを強く願いまして、私の全ての質問を終わります。御清聴ありがとうございました。(拍手)
ご利用について
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