令和5年第3回倉敷市議会(第1回定例会)
3月13日(月) 本会議 質問
公明党倉敷市議団
薮田 尊典 議員
1 子育てするなら倉敷でと言われるまちづくりについて
2 倉敷市用水路等転落防止対策について
3 増え続ける空き家について
◆15番(薮田尊典君) (拍手)皆さんおはようございます。公明党倉敷市議団の薮田 尊典でございます。今議会では、3項目にわたり通告させていただいております。最後までよろしくお願いいたします。
それでは、通告に従いまして進めさせていただきます。
初めに、子育てするなら倉敷でと言われるまちづくりについて4点お伺いさせていただきます。
コロナ禍や物価高、少子・高齢化など、日本はかつてない課題に直面し、生活や働き方も多様化しております。また、少子化は日本で起こる深刻な問題の一つで、厚生労働省の人口動態統計速報によりますと、2022年に生まれた赤ちゃんの数は前年比5.1%減の79万9,728人と、80万人を割り込むのは統計開始から初めてとの報道もありました。
そこで、公明党は、少子化、人口減少という未曽有の事態を乗り越えるための具体策を取りまとめた子育て応援トータルプランを公表いたしました。その中で、安心して子供が医療を受けられるように国保の減額調整措置の見直しを進めるとともに、地方財源を確保しつつ、高校3年生までの無償化を目指して子ども医療費助成の拡大推進に、公明党としても、力強く国のほうへ働きかけています。その上で、今議会での伊東市長の中学3年生までの医療費無料化の御英断に対して高く評価申し上げます。感謝いたしております。
そこで、この項1点目、中学3年生までの医療費の無料化を行うことにより子育て世代が倉敷市へ住む効果について。
倉敷市に住む多くの子育て世代の方から大きな反響を受けている中学3年生までの医療費の無料化ですが、その効果として、4点が上げられると思います。1つ目が、世帯の経済的な負担が減り、住民の満足度が向上する。2つ目が、子供の健康増進が見込まれる。3つ目が、所得のある子育て世代に安心して定住してもらうことにより税収確保につながる。4つ目が、他市との比較で子育て世帯間の不公平感が撤廃され、就労意欲の向上につながるなど、このような効果があると思います。
そこでお伺いいたします。子育て世代が倉敷市に住み続けることで、本市にとってどのような効果があるとお考えか、お聞かせください。
○議長(中島光浩君) 藤原保健福祉局長。
◎保健福祉局長(藤原昌行君) 薮田 尊典議員さんの御質問にお答えさせていただきます。
本市は、これまでも子育てするなら倉敷でと言われるまちの実現に向け、取組を進めてまいりました。このたびの中学校3年生までの医療費の全額公費負担により、子育て世帯においては医療費の軽減が図られることで経済的な安定につながり、安心して子供を産み育てることのできる環境の充実が図られるものと考えております。
さらに、本市において、出産、子育てのしやすい町になることで子供の数も増加するなどにより、本市の活性化につながることが期待されます。
今後も、子育て世代の方々が住み続けたいと思っていただけるよう、子育て環境の充実に努めてまいります。
○議長(中島光浩君) 薮田 尊典議員。
◆15番(薮田尊典君) 子育て世代の方が住み続けるということは、税収確保にもつながりますので、子育て環境の充実を、ここではお願いさせていただきたいと思います。
この項2点目、高校3年生までの医療費の無料化について。
子育て世代には、大変に助かる中学3年生までの医療費の無料化です。しかし、全国では、高校3年生までの医療費の無料化が進んでおり、県内他市でも同様に進んでおります。
子育て世代では、よく他市と比較され、子育て世帯間の不公平感を実際によく耳にします。財政も厳しい中ですが、今後、高校3年生までの医療費の無料化は検討していかなければならない課題でもあります。
そこでお尋ねいたします。仮に高校3年生までの無料化を進めた場合、どれだけの財源が必要になるのか、お聞かせください。
○議長(中島光浩君) 渡邊保健福祉局参与。
◎保健福祉局参与(渡邊浩君) 本市の子ども医療費助成制度につきまして、このたび子育て政策のさらなる推進を図るため、医療費助成を中学校の通院分まで無料とし、本年7月からの実施に要する経費は約1億9,000万円、通年では約3億1,000万円の予算となります。仮に高校3年生まで無料化を拡大する場合は、さらに約4億円が毎年度必要になると見込まれ、このたびの拡大と同様、全額市の負担となります。
市町村が実施する子ども医療費助成制度につきましては、現状では、各都道府県や市町村の諸事情により助成内容が異なり、住む地域によってサービスに差が生じている状況にございます。
このため、市としては、どこに住んでいても安心して子供を産み育てることができる環境を整備することが重要であるということ等も踏まえ、引き続き国に対し、国による子ども医療費助成制度の創設を要望していくとともに、県に対しては、本制度を含む医療費公費負担補助事業における本市への補助率の2分の1への復元を強く求めてまいります。
○議長(中島光浩君) 薮田 尊典議員。
◆15番(薮田尊典君) 高校3年生までの医療費の無料化は毎年度4億円必要で、全額市の負担になるという答弁をいただきました。
ちなみにですが、子ども医療費の県の補助率が、例えば、3分の1になった場合と、また、2分の1になった場合、それぞれどれだけの財源が確保できるのか、お聞かせください。
○議長(中島光浩君) 渡邊保健福祉局参与。
◎保健福祉局参与(渡邊浩君) 再質問にお答えさせていただきます。
仮に、子ども医療費に係る県の補助事業の本市への補助率が4分の1から3分の1に復元された場合、令和5年度の当初予算ベースでは、県の補助金は約4,900万円の増額となり、また、補助率が4分の1から2分の1に復元された場合は約1億4,600万円の増額となることが見込まれます。
○議長(中島光浩君) 薮田 尊典議員。
◆15番(薮田尊典君) 3分の1の場合は約4,900万円、2分の1の場合は約1億4,600万円の財源が復元されるということが分かりました。
子ども医療費、小児医療費におきましては、皆様も御存じのように、県の補助率は当初2分の1でしたが、財政力指数が高いとして、平成10年度から岡山市とともに6分の1に縮減された経緯があります。これは全国の中核市でも最低の水準で、本市も毎年県に対して、単県医療費公費負担制度に係る補助率の見直しを求める意見書を提出し、同じ県民である倉敷市民がひとしく恩恵を受けられるよう、補助率を2分の1に戻すことを強く要望しています。
2018年度から4分の1まで補助率が上がりました。この間に伊東市長は、平成23年度から小学生の入院と通院の無料化、平成27年度からは中学生までの入院の無料化を行うなど、財源も確保しつつ着実に進めてこられたと思います。
今後も県に対して、子ども医療費2分の1への引上げを粘り強く進めていただきますよう、よろしくお願いいたします。また、公明党といたしましても、国の制度として統一的な制度を創設されるように、引き続き国へ要望してまいりたいと思います。
この項3点目、本市の未就園児の子育て支援への取組について。
保育所や幼稚園などに通っていない未就園児を育てる家庭は、育児不安などを抱えやすくなります。こうした未就園児を含めた子育て家庭の孤立を防ぐため、妊娠期から身近な保育所をかかりつけ園として登録し、相談支援などを行うマイ保育園登録制度を独自で実施する自治体が拡大しております。
例えば、江東区の保育園では、在宅で子育てしている方のため、遊び場の提供や季節のイベントへのお誘い、子育て相談、食育・栄養相談、健康・保健相談などの子育て支援地域活動を行っております。保育園で、より気軽に悩みが相談でき、子供を遊ばせることができる保育所の一室に就園前の子供が集い、保育士に見守られながら笑顔で遊べます。その間、保護者はママ友同士で交流を深め、日頃の育児の悩みなどを共有し合える。かかりつけ保育園の寄り添った支援を行っております。
そこでお尋ねいたします。本市の未就園児の子育て支援への取組についてはどのようなことを行っているのか、お聞かせください。
○議長(中島光浩君) 藤原保健福祉局長。
◎保健福祉局長(藤原昌行君) 本市では、家庭で養育されている子育て中の親子が気軽に訪れ、仲間づくりや子育ての悩み事相談、様々な支援サービスの情報の提供を受けることができる場として、地域子育て支援拠点を市内21か所に設置しております。各施設ではそれぞれ特色のある活動を実施し、コロナ禍前の令和元年度では、親子合わせて延べ約18万7,000人の方に利用していただきました。
こうした子育て支援情報の提供につきましては、子育てに関する情報をまとめて記載した子育てハンドブックKURAを妊娠届出時に配付するほか、くらしき子育て応援サイトあのねっと!などを通じて行っております。
今後も、子育て世代の方々に各種子育てサービスを知っていただき、また、利用していただけるよう、さらなる周知を図ってまいります。
○議長(中島光浩君) 薮田 尊典議員。
◆15番(薮田尊典君) 未就園児を育てる家庭は、育児不安などを抱えやすくなりますので、しっかりと制度の周知をよろしくお願いいたします。
この項4点目、在宅育児支援事業の導入について。
現在、全国ではゼロ歳から2歳の約6割が、保育所などを利用していない未就園児が多く、本市も同じような状況と思います。こうした専業主婦の家庭など、こども園などに預けず家庭で保育する保護者に対し、支援を行わなければならないと考えます。
例えば、和歌山市の支援は、経済的負担軽減を目的に、保育所等に預ける世帯だけでなく、ゼロ歳児を在宅で育てる世帯についても月額1万5,000円、最大10か月分を支給し、子育て世帯の経済的負担を軽減する在宅育児支援事業を行っております。
そこで、家庭で保育する保護者の経済的負担を軽減し、安心して子供を産み育てることができるように、乳児の保育を家庭で行う保護者に対し給付金を支給してはどうかと思いますが、御見解をお聞かせください。
○議長(中島光浩君) 藤原保健福祉局長。
◎保健福祉局長(藤原昌行君) 本市では、令和5年2月から、全ての妊婦や子育て家庭が安心して出産、子育てができる環境整備を目的に伴走型支援を行う倉敷市出産・子育て応援事業を開始し、経済的支援として、妊娠期と出産後に面談を行った子育て家庭に対し合計10万円の給付を行っております。
議員御提案の乳児の保育を家庭で行う保護者に対する給付金の支給につきましては、対象者が重なると考えられますので、倉敷市出産・子育て応援事業の給付による子育て支援に努めてまいります。
○議長(中島光浩君) 薮田 尊典議員。
◆15番(薮田尊典君) 国の支援でございますけれども、仕事をしながら子育てされる方、また、家庭で子育てされる方、どのような選択をしても安心して子育てができるように、財源等の問題もあると思いますけれども、御検討をよろしくお願いいたします。
2項目めに移り、用水路等転落防止対策について4点お伺いさせていただきます。
交通安全施設整備事業で、令和5年度は3億782万円が計上され、ガードレールや転落防止柵など用水路転落防止対策が行われます。今議会では、倉敷市の用水路等転落防止対策の効果や対策について質問させていただきます。
この項1点目、用水路の死亡転落事故防止対策について。
岡山県では平成25年から平成27年の3年間で、用水路等転落事故が1,143件も発生し、用水路等転落により実に79人が亡くなり、岡山県が用水路転落死亡事故で全国ワースト1位となったことがきっかけで、私も用水路転落事故の質問を行い、今回で6回目となりました。
議長のお許しを得て資料を提示させていただいておりますので、御覧ください。
本市におきましては、平成25年から平成27年の3年間で、倉敷市消防局の用水路等転落事故による出動件数は468件、うち死亡数は、25人となっています。この当時、NHKでも相次ぐ用水路転落事故と題して、テレビの特番で多く取り上げられました。
そこで、平成30年には、岡山県が用水路等転落事故対策ガイドライン(案)を作成され、令和2年度には改正されておりますけれども、本市もガイドラインに従い、令和元年度から市内の危険箇所を2,000か所抽出し、資料には書いておりませんけれども令和元年度には7,000万円、令和2年度から本格的に重点施策に2億8,000万円、その後も毎年同額をかけて対策を行い、令和5年度は1億3,410万円の重点対策費をつけ、この5年間で合計約10億円近い用水路転落防止対策を行っております。
私も、市内を車で走っていると、あちらこちらに新しくガードレールの設置が進んでいるのは肌身で感じているところでございます。
その対策効果として、下の折れ線グラフを見ると、救急出動件数では右肩下がりで下がり、コロナ禍で外出自粛もあったと思いますけれども、対策効果が出ていると思います。しかし、近年では少し上がっているように感じますが、伊東市長の用水路転落事故から市民の命を守る対策を高く評価させていただきます。
そこでお伺いいたしますが、県のガイドラインに基づく本市の用水路転落防止対策、重点対策の進捗の状況と今後の取組についてお聞かせください。
○議長(中島光浩君) 伊東市長。
(市長 伊東 香織君 登壇)
◎市長(伊東香織君) 本市では、これまで市民の皆様からの要望、そして警察、消防等からの事故情報に基づきまして、転落防止柵などの設置を行ってきたところですけれども、今お話をいただきましたように、岡山県の用水路等転落事故対策ガイドラインが出まして、令和元年8月に、ガイドラインに基づいて抽出した転落する危険性の高い約2,000か所についての取組を行うことを決めまして、令和2年度より、優先度の高い箇所から順次転落防止柵などの整備を進めているところでございます。
令和4年度末までに、そのうち約1,600か所の整備を完了できる見込みで今進めております。今後も、残り約400か所につきまして、早急に順次整備を進めていきたいと考えております。
○議長(中島光浩君) 薮田 尊典議員。
◆15番(薮田尊典君) 今年度末までには約1,600か所の整備が完了し、残りあと約400か所、順次整備するとの答弁でございました。
続いて、この項2点目、用水路転落事故の現状について伺います。
令和3年と令和4年の過去2年間の用水路等への転落事故による死亡者数と消防局の出動件数、また、転落事故の年齢層についてお聞かせください。
○議長(中島光浩君) 山本建設局長。
◎建設局長(山本達也君) 市道から用水路等への転落事故に対する消防局出動件数は、令和3年は92件、令和4年は99件となっており、そのうち亡くなられた方は、令和3年に1名、令和4年に6名となっております。
転落された方の年齢層は、令和3年、令和4年ともに、65歳未満は42%で、65歳以上は58%です。なお、75歳以上は、令和3年は42%、令和4年は36%となっております。
○議長(中島光浩君) 薮田 尊典議員。
◆15番(薮田尊典君) あらかじめ、数字のほうは道路管理課と消防局から確認できていましたので、資料に数字は記入させていただいております。
令和3年が出動件数92件で、死亡者数が1名、令和4年の出動件数は99件と、出動件数が2桁まで減っていますが、死亡者が6名と増えているのが、とても気になります。また、年齢層では、65歳以上の高齢者の方の転落事故が多いことが分かりました。
続いて、この項3点目、倉敷市用水路等転落事故防止対策連絡会議について。
市内で多発する用水路等への転落事故を踏まえ、本市では、倉敷市用水路等転落事故防止対策連絡会議を実施していると聞いております。
そこでお伺いいたします。この会議は、どのような部署で構成され、どのように連携されているのか、伺います。また、会議では現在どういった課題に直面しているのか、お聞かせください。
○議長(中島光浩君) 山本建設局長。
◎建設局長(山本達也君) 本市では、これまで市民の皆様からの要望や、警察、消防からの事故情報に基づき、転落防止柵などの設置を行ってきたところですが、平成28年度からは、警察、消防、道路管理者、水路管理者など、関係する17部署で構成する倉敷市用水路等転落事故防止対策連絡会議を設置し、関係部署と連携しながら転落事故の分析結果を共有するとともに、転落防止柵を設置するなどのハード対策や、チラシなどで注意喚起するといったソフト対策を、より強力に進めているところでございます。
対策に向けた課題としましては、転落事故件数は減少傾向にあるものの、高齢者人口の増加とともに高齢者の転落事故の割合も増加しているなどが上げられます。
○議長(中島光浩君) 薮田 尊典議員。
◆15番(薮田尊典君) 課題として、転落事故件数は減少傾向にあるものの、高齢者の割合が年々増加しているとの答弁でございました。用水路等転落事故対策ガイドラインや警察の話の中では、事故の多くは、用水路が見えにくくなる夜間に発生していて、過去10年の死者は、58%以上が高齢者で、特に自宅の近所やよく通る道で発生しやすいと言われております。
事故が発生した現場などでは、柵や反射板が設置されているなど安全対策も進んでいますが、何より大切なのは一人一人の意識と言われており、いま一度、新たな目線で自分の家の近くの道路に危険性はないか、用水路沿いの道が危なくないか、点検してほしいとも言われております。
そこでお伺いいたします。高齢者による転落事故が近年増加していますが、有効な対策の取組についてお伺いいたします。
○議長(中島光浩君) 山本建設局長。
◎建設局長(山本達也君) 用水路等への転落事故の多くは、高齢者の歩行中、または自転車走行中に発生しており、特に日没が早まる秋冬に集中しております。
そのため、市では、従来の転落防止柵設置などのハード対策に加え、ソフト対策として、秋冬の夕暮れ時に、警察と連携しての広報車による呼びかけや、多くの高齢者が集まる憩の家などでのチラシの配布、広報くらしきへの掲載のほか、最近では、市の公式SNSを活用して夜間における転落事故の注意喚起を行っているところでございます。
○議長(中島光浩君) 薮田 尊典議員。
◆15番(薮田尊典君) 高齢者の方は、用水路へ転落すれば重症、また、命を落とす確率が非常に高いと分析結果で出ておりますので、注意喚起、また意識啓発の取組についてよろしくお願いいたします。
○議長(中島光浩君) 薮田 尊典議員、この際申し上げます。質問の途中でありますが、ここで休憩いたします。再開は11時15分からの予定です。
午前11時 2分 休 憩
~~~~~~~~~~~~~~~
午前11時15分 開 議
○議長(中島光浩君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
15番 薮田 尊典議員、質問項目3番から質問を再開してください。
◆15番(薮田尊典君) それでは、質問を再開させていただきます。
3項目めに移り、増え続ける空き家について。
全国で増え続ける空き家の問題に対処するため、国土交通省の有識者委員会は、今後の対策の在り方を取りまとめ、自治体による空き家の活用促進や管理不全物件に対する税優遇の解除などが行われます。
空き家が適切に管理されずに放置されれば、景観上の問題にとどまらず防災や防犯、衛生面などで地域環境に悪影響があり、対策を強化することが重要です。しかし、人口減少や高齢化によって空き家は急増しており、居住目的のない空き家は、2018年の349万戸から2030年には470万戸に増えると見込まれ、本市も同じく空き家は急増しており、放置された空き家の増加を抑えるには、特定空家となる前の対策を行っていかなければならないと考えます。
そこでお尋ねいたします。本市の空き家等の現状と今後の計画について、市内に空き家はどれくらいあるのか、また、これ以上空き家を増やさないために、今年度見直している本市の空家等対策計画に基づき、どのように取り組んでいくのか、お聞かせください。
○議長(中島光浩君) 伊東市長。
(市長 伊東 香織君 登壇)
◎市長(伊東香織君) 本市の空き家の現状、そして対策についてでございます。
令和3年度に一戸建ての住宅を対象に行った実態調査におきましては、市内全域で8,892戸の空き家を確認しており、平成26年に実施しました前回の調査から7年間で1,175戸増えている状況であります。このような状況から、本市では倉敷市空家等対策計画を現在見直し中でありまして、改定計画を3月下旬に公表していきたいと考えております。
改定計画では、空き家の発生予防、活用促進、そして特定空家等への対応の3つの視点と、共通テーマといたしまして専門家や地域との連携も掲げて、空き家等の対策に取り組んでいきたいと考えております。
特に、空き家バンクの創設や出張型の相談会などを盛り込みますとともに、空き家所有者、そしてその御家族の方に対しましても、将来的な相続に備えます対策の啓発など、より効果的に進めていくように努めてまいりたいと考えております。
○議長(中島光浩君) 薮田 尊典議員。
◆15番(薮田尊典君) 本市の空き家の現状と今後の対策について、お話をしていただきました。
千葉県木更津市の啓発活動を、ちょっと参考にさせていただきたいと思います。千葉県木更津市の啓発活動では、住まいの売却や相続の準備などについてまとめた、空き家の終活ノートを作成するなど、ノートを活用した市民対象の出前講座等を行っております。
そこでお伺いいたします。空き家の発生予防の取組として、他市では、所有者が自分の家を最終的にどうしたいのか、その考えを書き留める住まいの終活ノートを市民へ配り、空き家が発生する前段階での意識の啓発活動を行っております。
このような事例も参考にし、導入について本市の見解をお聞かせください。
○議長(中島光浩君) 山本建設局長。
◎建設局長(山本達也君) 倉敷市空家等対策計画の改定では、空き家になる前の段階での啓発活動を、発生予防につながる重要な取組の一つとして位置づけており、家族で空き家を考えるきっかけづくりなどに取り組むこととしております。
議員のお話にありました住まいの終活ノートのような、現在住んでいる家を将来どうしていくかをあらかじめ考えておく取組については、空き家の発生を予防していくために効果があると考えられますので、今後検討してまいります。
○議長(中島光浩君) 薮田 尊典議員。
◆15番(薮田尊典君) 今後、増え続ける空き家問題の積極的な対策を取っていただくことを要望し、質問を終わらせていただきます。御清聴ありがとうございました。(拍手)