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小郷 ひな子 議員
令和5年第6回倉敷市議会(第3回定例会) 9月11日(月) 本会議 質問
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内容
会議録
令和5年第6回倉敷市議会(第3回定例会)
9月11日(月) 本会議 質問
青空市民クラブ
小郷 ひな子 議員
1 「こどもまんなか応援サポーター」宣言について
2 不登校支援について
3 一人一台パソコンについて
4 18歳以下の自殺対策について
5 情報発信について
6 部活動の地域移行について
◆7番(小郷ひな子君) (拍手) 皆さんおはようございます。青空市民クラブの小郷 ひな子です。
通告に従いまして、一問一答の方式にて質問させていただきますので、よろしくお願いいたします。
まず1項目め、「こどもまんなか応援サポーター」宣言について1点お伺いします。
倉敷市長は、子育てするなら倉敷でと言われるまちを公約に掲げられ、子育て支援に力を入れられています。今年度から、子育て支援施策の充実を図るため、妊婦・子育て相談ステーション すくすく相談員の増員、7月からの子ども医療費助成の拡大などが行われています。その中、先月8月29日にこどもまんなか応援サポーター宣言をされました。9月5日の市長提案理由説明の中で、これまで以上に子育て世帯やこれから子育てする方々を力強くサポートしていくと、子育て中の親の一人として、大変心強いお言葉でした。
そこで、この項については1点、こどもまんなか応援サポーター宣言についてお尋ねします。
子育て世帯やこれから子育てする方へのこれまで以上の力強いサポートとはどのようなサポートなのか、倉敷市長のこどもまんなか応援サポーター宣言の具体的な取組について見解をお聞かせください。
○議長(中島光浩君) 伊東市長。
(市長 伊東 香織君 登壇)
◎市長(伊東香織君) 皆様おはようございます。どうぞよろしくお願いいたします。
それでは、小郷 ひな子議員さんの御質問にお答えさせていただきます。
倉敷市では、これまでも施策の大きな柱に子育てするなら倉敷でと言われるまちを掲げ、その実現に向けまして、結婚、出産、子育て、そして子供さんを持たれる世代の皆様が仕事と子育てを両立することができる環境や、子供たちが健やかに成長できる環境づくりに取り組んできたところであります。
このたび、こどもまんなか応援サポーター宣言を行いまして、今後さらに、子育て支援施策の充実を図っていきたいと考えておりまして、今年度は、応援サポーター宣言よりも前に、まず子育てにさらに力を入れていくということで、妊婦・子育て相談ステーション すくすくの相談員さんを8名から12名に増員、そして7月から子ども医療費助成の中学生通院分までの拡大なども行ったところでございます。
今後、国から示されるこども大綱の内容を踏まえまして、第三期倉敷市子ども・子育て支援事業計画を令和6年度中に策定していくことといたしておりますので、引き続き子育てするなら倉敷でと言われるまちの実現に向けまして、子育て世代、そしてこれから子育てされる方々を力強くサポートしてまいりたいと考えております。
○議長(中島光浩君) 小郷 ひな子議員。
◆7番(小郷ひな子君) 子育てするなら倉敷でと言われるまちに向けて、これまでも懸命に取り組んでいただいていることは承知しております。子供を真ん中に置いた、さらなるサポートをよろしくお願いいたします。
2項目め、不登校支援について4点お尋ねします。
倉敷市の市立小・中学校は学区制となっています。明治5年に公布された学制により、倉敷市内に小学校も数多く設置されました。今年度150周年の大きな節目を迎える小学校も多く、長い歴史があり、各学区のまちづくりにおいても、小学校区を中心としたものが少なくありません。学校を支えているのは地域であると私は考えます。また、令和5年7月に倉敷市教育委員会が公表された倉敷市立小中学校の適正規模・適正配置に関する基本方針の中に、過小規模校及び小規模校に該当する学校の学校規模適正化、適正配置について、児童、生徒の環境変化への対応や通学の安全性の確保、それぞれの学校が持つ歴史や伝統、地域での多様な役割などの様々な事情も踏まえながら、集団規模の適正化を図るための方策が示されています。
これらの点を踏まえながら、1点目の学区外への転校についてお伺いします。
現在、倉敷市では学区制となっているため、住んでいる住所により通う学校が指定され、決定されます。しかしながら、不登校や学校に行きづらくなった児童、生徒が学校以外の倉敷市の不登校支援の教室に通う場合は、倉敷市では、市内に5か所ある適応指導教室、いわゆるふれあい教室に通常通っています。自宅の場所によっては、保護者の送迎が必要な場合もあります。
そこで、不登校や学校に行きづらい児童、生徒等が、学区外の自宅近隣の学校に通いたいと希望があった場合には、自宅近隣の学区外の学校への転校を認めてはどうかと考えます。自宅近隣の学区外の学校なら通学できるというのであれば、それは不登校の児童、生徒や学校に行きづらい児童、生徒にとっては一歩前に踏み出せる機会となり、多様な居場所づくりの選択肢の一つであると思います。倉敷市教育委員会の見解をお聞かせください。
同様のことが、発達障がい等で、大勢の子供たちの中で学ぶことが困難な子供が、小規模校に転校を希望するという場合もあると思います。
○議長(中島光浩君) 仁科教育長。
◎教育長(仁科康君) 倉敷市教育委員会は、倉敷市立小学校および中学校通学区域に関する規則に基づいて就学する学校を指定しておりますが、特別な事情があって指定の学校へ就学できない場合には、指定学校変更に関する取扱要項の変更許可基準に適合すれば、指定以外の学校への就学を認めております。
倉敷市教育委員会では、保護者等から不登校などの理由で転校を希望する相談を受けた際には、学校とも協議の上、転校が適切であると判断した場合に、指定された学校以外でも通学できるよう柔軟な対応を行っております。
○議長(中島光浩君) 小郷 ひな子議員。
◆7番(小郷ひな子君) 柔軟な対応をしていただけているということが分かりました。学区制のよさを大切にしながら、不登校の児童、生徒やその保護者が、子供の将来のためによりよい選択ができるよう、1番は子供のために、今後も様々なケースに柔軟に対応していただけますよう、引き続きよろしくお願いいたします。
2点目、不登校の児童、生徒の居場所についてお尋ねします。
2月議会の質問で、倉敷市教育委員会がこれまでに行ってきた不登校支援対策の効果と課題をお尋ねしたとき、不登校児童・生徒の実態は多様であることを踏まえ、ICT等の活用も含め、別室指導の充実や児童・生徒一人一人に応じた、適切で多様な学習支援の充実に努めていくとの御答弁でした。
文部科学省は、校内の空き教室を活用して不登校の児童、生徒を支援する校内教育支援センターの設置を促進するため、自治体に対してその設置費用を補助することを公表されました。この校内教育支援センター(スペシャルサポートルーム)の設置促進予算要求額は、文部科学省の公表された令和6年度概算要求のポイントの中に不登校対策、COCOLOプラン関連事業費の要求・要望額115億円のうちの5億円となっています。
文部科学省の発表によりますと、90日以上の不登校であるにもかかわらず、学校内外の専門機関等で相談、指導等を受けていない小・中学生が4.6万人いることも分かり、誰一人取り残されない学びの保障の対策の一つとして、校内教育支援センター(スペシャルサポートルーム)の設置が上げられています。
市立の小・中学校の中に、民間のフリースクールのよさを取り入れた市立のフリースクールがあってもよいのではないかと思います。例えば、愛知県岡崎市の市立中学校全校に設置された校内フリースクールのような形です。
青空市民クラブでは、昨年、岡崎市で実施されている校内フリースクールの取組について視察に行き、実際に教室等も見せていただきました。いつ来て、いつ帰ってもよい、教室への復帰を目的としない、社会的な自立を目指す、子供自身の意思で決めるなど、子供の主体性に任せ、子供真ん中に考えられた教室になっていました。
それぞれの児童、生徒の特性に合わせた柔軟に学べる環境づくりの一つとして、学習指導員等の増員を図り、国の校内教育支援センターの設置促進事業費を活用して、倉敷市においても、空き教室のある市立小・中学校を活用し、別室教室とはまた違ったイメージの校内フリースクールを設置するなど、増加し続けている不登校児童・生徒の居場所の選択肢を増やすための居場所づくりをしてはどうかと考えます。倉敷市教育委員会の見解をお聞かせください。
○議長(中島光浩君) 仁科教育長。
◎教育長(仁科康君) 校内教育支援センターとは、文部科学省が令和5年3月に不登校対策の取組指針をまとめたCOCOLOプランにおいて、自分のクラスに入りづらい児童、生徒が、落ち着いた空間の中で自分に合ったペースで学習、生活できる環境を学校内に設置する居場所のこととされております。
現在、倉敷市立の各学校では、別室または教室以外の場所で、児童、生徒や保護者の思いに寄り添いながら個別の対応を既に行っております。また、不登校児童・生徒の居場所として、市内に5つの適応指導教室、いわゆるふれあい教室がございます。
倉敷市教育委員会といたしましては、今後も学校と連携しながら、校内における別室等やふれあい教室が、不登校児童・生徒にとってより安心して生活できる居場所になるよう努めてまいります。
○議長(中島光浩君) 小郷 ひな子議員。
◆7番(小郷ひな子君) 再質問させていただきます。
別室教室は、岡山県教育委員会の研究指定を受けている市内5校以外は、担任教員が配置されていません。また、不登校児童・生徒数が、平成26年度の414人から令和3年度の700人と7年間で1.7倍も増加しているのに、ふれあい教室の定員は、95人から96人と1人増えただけとなっています。不登校児童・生徒の受皿、居場所などの選択肢が圧倒的に不足していると言わざるを得ません。
倉敷市教育委員会では、文部科学省の言う落ち着いた空間の中で自分に合ったペースで学習、生活できる環境とはどのようなもので、その整備や確保についてどのように考えられているのか、見解をお聞かせください。
○議長(中島光浩君) 仁科教育長。
◎教育長(仁科康君) 現在、学校におきましては、先ほど申しましたように、別室または教室以外の場所で児童、生徒や保護者の思いに寄り添いながら個別に対応しており、より安心して生活できる学校の中での居場所になるよう努めていきたいと思っております。
○議長(中島光浩君) 小郷 ひな子議員。
◆7番(小郷ひな子君) 誰一人取り残さないという取組に向けて、さらに充実させていただけるよう強く要望いたします。
3点目、学校に行きづらい児童、生徒の対応についてお尋ねします。
不登校の児童、生徒への対応はとても大切です。また一方で、不登校の予兆のある児童、生徒への対策、つまり不登校になる前の早期対応も必要であると私は考えています。
文部科学省の概算要求のポイントにある、いじめ対策・不登校支援等に関する調査研究費を活用するなどして、1人1台端末等を活用した心の健康観察を導入するなど、さらなる充実を図っていただきたいと思います。
倉敷市教育委員会として、不登校の予兆がある児童、生徒への対応についてどのように考えられているのか、見解をお聞かせください。
○議長(中島光浩君) 仁科教育長。
◎教育長(仁科康君) 倉敷市教育委員会といたしましては、不登校の未然防止、早期対応は大変重要であると考えております。夏季休業中には、指導主事が市立の全ての小・中学校を訪問し、その重要性について学校と共通理解を図ってきているところでございます。
各学校では、児童、生徒のSOSに気づくために定期的なアンケートや教育相談等を行い、必要に応じて担任や養護教諭、スクールカウンセラー等が面談を実施しております。さらに、欠席者への初期対応として、欠席3日目までに家庭訪問を実施し、本人や保護者の思いに寄り添いながら登校に向けた働きかけを行っております。
倉敷市教育委員会といたしましては、今後も研修や学校訪問等を通じて、不登校の未然防止や早期対応の推進に努めてまいります。
○議長(中島光浩君) 小郷 ひな子議員。
◆7番(小郷ひな子君) 不登校支援と同様に、学校に行きづらい児童、生徒の対応についてもしっかり取り組んでいただけるよう、よろしくお願いいたします。
4点目、不登校児童・生徒の保護者への補助金についてお尋ねします。
不登校の児童、生徒の保護者の方からよくいただく御意見として、フリースクールに通う補助金が欲しい、不登校の子供をフリースクールに通わせるのに費用がかかり過ぎて大変であるとの御相談をいただきます。
NPO法人登校拒否・不登校を考える全国ネットワークが行った不登校の子供を持つ親へのアンケート調査には、不登校がきっかけで世帯収入が減ったが31.0%、早退、遅刻、休みがちになったが43.9%、退職が13.3%となっています。また、支出が増えたが39.8%と約4割の方が回答しています。支出の内容としては、給食費代わりの食費が68.1%、フリースクール等の会費が39.8%などと、不登校を要因とする支出が増加していました。収入が減少しているのに、一方で支出が増えて、生活が苦しくなっている御家庭が多いことは明らかです。
前回の議会質問で、フリースクールへ通う児童、生徒の出席扱いについてお伺いしています。出席扱いの取扱いが関係する内容であるとは思いますが、ほかの自治体で不登校の児童、生徒の保護者への負担軽減の対応策として、民間のフリースクール等に通う家庭に対する補助金制度を導入しているところもあります。
フリースクールに通う児童、生徒の出席扱いについて検討していただいている中、同時に、フリースクールに通う児童、生徒の保護者の負担軽減を図るために、倉敷市においても、民間のフリースクール等に通う家庭に対して補助金制度の導入を考えてはどうかと思いますが、見解をお聞かせください。
○議長(中島光浩君) 仁科教育長。
◎教育長(仁科康君) 倉敷市教育委員会といたしましては、現在、フリースクール等の民間施設に通室した際の指導要録上の出席扱いについて、医師や大学の先生など有識者で構成される学校問題支援プロジェクト推進会議から御意見をいただきながら検討を進めているところでございます。
補助金制度の導入につきましては、現時点では考えておりません。
○議長(中島光浩君) 小郷 ひな子議員。
◆7番(小郷ひな子君) 不登校対策は、選択肢が多いことが重要であると考えます。民間のフリースクールも選択肢として必要不可欠です。経済的に困窮家庭であっても、フリースクールを選択肢の一つとして考えるためには、助成金はとても有効な手段であると思います。本来であれば、公教育の責任として、全校に校内フリースクールを設置するべきだと思います。それができないということであれば、それを補完するものとして、民間のフリースクールの役割は大きいと考えます。ぜひ不登校の子供たちの保護者等の意見にしっかりと耳を傾けていただき、前向きに御検討いただけますよう要望とさせていただきます。
3項目め、一人一台パソコンについて3点お伺いします。
1点目、夏休み中の1人1台パソコンの活用についてお尋ねします。
倉敷市内の市立の小・中学校全校において1人1台パソコンの持ち帰りが開始され、1人1台パソコンの活用が本格的に始まってから初めての夏休みがありました。
そこで、まず1点目、この夏休み中に1人1台パソコンを持ち帰り、実際にどのように活用されたかについて、できるだけ具体的にお聞かせください。
○議長(中島光浩君) 仁科教育長。
◎教育長(仁科康君) 倉敷市教育委員会では、GIGAスクール構想における1人1台パソコンについて、令和5年度から家庭への持ち帰りの運用を開始し、自主学習や宿題など家庭学習でも活用しております。
夏季休業中には、日頃から取り組むことができる学習ソフトでの反復学習や調べ学習等に加え、じっくりと取り組むことができる自由研究や植物観察、絵日記等にもパソコンが有効に活用されております。
小学校では、理科や生活科でアサガオやホウセンカなど植物の成長過程を撮影し、観察記録を作成することや、音楽科でリコーダーや鍵盤ハーモニカを練習している様子を動画で記録すること、また、中学校では、キャリア教育で職業について調べたことをレポートにまとめることなどにパソコンを活用しております。
○議長(中島光浩君) 小郷 ひな子議員。
◆7番(小郷ひな子君) 有効に活用していただいているということが分かりました。
それでは2点目に、夏休み中の1人1台パソコンの持ち帰りによる課題についてお伺いします。
今回の夏休み中の持ち帰りによる課題は、特になかったのでしょうか。また、課題があったのであれば、その課題をできるだけ具体的にお示しください。また、今回の課題を踏まえ、今後どのような対策を考えられているのか、倉敷市教育委員会の見解をお聞かせください。
○議長(中島光浩君) 仁科教育長。
◎教育長(仁科康君) 今年度から1人1台パソコンの持ち帰りの運用を開始し、初めての夏休みにおいて、自由研究や植物観察などで様々な活用が行われております。これらの事例を学校間で共有し、より多くの発展的な実践につなげていくことがこれからの課題であると考えております。
倉敷市教育委員会といたしましては、指導主事が行う研修や、教員間で情報を共有できるサイトを活用して各学校の実践事例を広く周知していくなど、1人1台パソコンの効果的な活用がより推進されるよう努めてまいります。
○議長(中島光浩君) 小郷 ひな子議員。
◆7番(小郷ひな子君) 本格的に1人1台パソコンの活用が始まり、活用中に出てくる課題について、引き続き対策をしっかりと行い、改善しながら利活用の仕方についても幅を広げていただきたいと思います。教員のパソコンスキルの違いにより、使い方に差が生じているということもお聞きしています。こちらについても課題の一つで、さらに必要があれば研修等を行い、教員の苦手意識による負担感の軽減に努めていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
この項最後、3点目、オンラインでの相談についてお伺いします。
児童、生徒や保護者によっては、不登校の児童、生徒や仕事の関係などで、直接学校へ行ったり、学校へ電話で話をしたりすることが難しい保護者もいるのではないかと思います。対面での相談が望ましいのかもしれませんが、誰一人取り残さない、少しでも早くSOSに気づけるかもしれない手段の一つとして、対面が難しい家庭には、オンライン相談も選択肢の一つだと考えています。
そこでお伺いします。この夏休み中に、保護者や児童、生徒の相談をオンラインで受けたり、不登校の児童、生徒の相談のやり取りに1人1台パソコンを活用した例が実際にあったのかどうか、現状をお聞かせください。
○議長(中島光浩君) 仁科教育長。
◎教育長(仁科康君) 倉敷市立の各学校においては、夏休み中に、必要に応じて電話連絡や家庭訪問を行っておりますが、倉敷市教育委員会では、学校が保護者や児童、生徒の相談をオンラインで受けたという事例や、不登校の児童、生徒の相談に1人1台パソコンを活用したという事例については、現時点では把握しておりません。
○議長(中島光浩君) 小郷 ひな子議員。
◆7番(小郷ひな子君) せっかく1人1台パソコンがありますので、要望などもあると思います。
ここで再質問させていただきたいと思います。
長期休業前に、休み中の緊急連絡先を書いたプリントを保護者宛てに配付されていると思います。
その文面の中に、電話での連絡方法以外のオンラインでの相談も可能であると書かれていたのでしょうか。書かれていなければ、保護者は文面に掲載されていない方法での相談はしないと思います。相談方法の選択肢の一つとして、オンラインでの相談についても、1人1台パソコンを活用してみればよいのではと考えますが、以上2点についてお聞かせください。
○議長(中島光浩君) 仁科教育長。
◎教育長(仁科康君) 倉敷市教育委員会では、児童、生徒の学校での悩み相談や保護者の子育て相談を電話でお受けしておりますし、さらに厚生労働省が推奨しているSNSやチャットによる相談など、様々な関係機関を掲載した相談窓口紹介チラシを各学校に配布し、児童、生徒へ周知しているところでございます。
今後も、児童・生徒一人一人に寄り添ったきめ細かな対応に努めてまいりたいと考えております。
○議長(中島光浩君) 小郷 ひな子議員。
◆7番(小郷ひな子君) ということは、学校の緊急連絡先を書いたプリントには、オンラインでの相談を受け付けている旨の文面はなかったということでしょうか。
○議長(中島光浩君) 仁科教育長。
◎教育長(仁科康君) 緊急連絡先のいわゆる一つの選択肢としては文書には書いておりません。取りあえず電話で御相談いただき、直接お会いして、顔を合わせていろいろな相談事に対応していくということが学校の姿勢であると思っております。
○議長(中島光浩君) 小郷 ひな子議員。
◆7番(小郷ひな子君) 対面が望ましいということは分かるのですが、対面が難しいお子さんもおられたり、なかなか仕事上難しいという方もおられたりすると思いますので、今後はぜひ、そういったオンラインについても検討していただきたいと思います。要望とさせていただきます。
4項目め、18歳以下の自殺対策について2点お伺いします。
1点目、9月1日問題についてお尋ねします。
全国的に自殺が増える傾向にある9月には、毎年自殺予防週間とし、多くの自治体で啓発活動が行われています。その中、昨年は、全国で児童、生徒の自殺が514人と、過去最多を記録する残念な結果が出ました。特に18歳以下の自殺については、学校の長期休業明けに増加する傾向があることも、調査結果で発表されました。
平成27年に内閣府が公表した、過去約40年間の厚生労働省人口動態調査の調査票から内閣府が独自集計したものによりますと、18歳以下の日別自殺者数が一番多い日は、夏休み明けの9月1日となっています。最近では、2学期の始業式を8月下旬に行う自治体もあり、9月1日と、一日のみに限定はできないかもしれませんが、2学期始業式の前後に18歳以下の自殺者が急増しています。また、令和5年の児童、生徒の自殺者数は1月から5月までの暫定値で164人、令和4年は同期間で190人という状況となっています。
このことについて、倉敷市としてはどのように受け止めているのか、見解をお聞かせください。
○議長(中島光浩君) 吉岡保健福祉局参与。
◎保健福祉局参与(吉岡明彦君) 平成27年に内閣府が作成した自殺対策白書には、18歳以下の自殺者において過去約40年間の日別自殺者数を見ると、夏休み明けの9月1日に最も自殺者が多くなっているとの記述があります。
長期の休暇から新学期に切り替わる時期は、児童、生徒にとって生活のリズムが大きく変わり、プレッシャーや精神的な動揺が生じやすいと認識しております。
本市としては、このような時期をより意識して、家庭や学校、地域でも児童、生徒の見守りをしっかりしていくことが大切だと考えており、今後も学校や教育委員会等の関係機関と連携して、自殺を防ぐ取組を進めてまいります。
○議長(中島光浩君) 小郷 ひな子議員。
◆7番(小郷ひな子君) 新学期前後にプレッシャーや精神的な動揺が生じやすいと認識され、学校や地域での見守りの強化をされていることが分かりました。
そこで2点目、倉敷市立の学校における自殺未然防止対策についてお尋ねします。
令和5年7月10日に文部科学省初等中等教育局児童生徒課長から、児童生徒の自殺予防に係る取組についての通知が出されました。これを受けて、岡山県教育庁人権教育・生徒指導課長は令和5年7月12日に各市町村に通知、令和5年7月18日に倉敷市教育委員会人権教育推進室より倉敷市立の学校長宛てに通知されたとお聞きしています。
文部科学省の資料の中には、児童、生徒のSOSを早期に把握し、適切な支援につなげることが重要、1人1台端末を活用し、児童、生徒の心身の状況把握や教育相談を行うことは有効な方策の一つであると記されています。特に自殺者が増加する時期に向けて、倉敷市のホームページや倉敷市のSNS等も活用し、一人でも多くの方が、悩みを相談できる機関へつながるよう、さらなる対策の強化が必要であると考えます。
倉敷市教育委員会として、何か対策を考えられているのか、考えられているのであれば、できるだけ具体的に対応策の内容をお示しください。
○議長(中島光浩君) 仁科教育長。
◎教育長(仁科康君) 倉敷市教育委員会では、倉敷市教育振興基本計画等を基に、人権教育として、かけがえのない人の命や人間の尊厳を尊重する態度を養う取組を進めております。
国の統計で示されている自殺者が増加する2学期の始まり前後の対策につきましては、8月に全学校園に岡山県教育委員会の通知、夏季休業明けの児童生徒への適切な対応についてを周知いたしております。また、校園長会において、必要に応じた家庭訪問をはじめ、スクールカウンセラーの活用、相談窓口のチラシ配付等、学校や子供の実態に合わせた丁寧な取組について徹底を図ったところでございます。また、夏季休業中に市内全ての小・中学校を倉敷市教育委員会の指導主事が訪問し、配慮を要する児童、生徒の様子を聞き取り、家庭との連携強化等の助言を行っております。
倉敷市教育委員会といたしましては、今後も児童、生徒の自殺未然防止対策を積極的に推進してまいります。
○議長(中島光浩君) 小郷 ひな子議員。
◆7番(小郷ひな子君) 再質問させていただきます。
文部科学省の通知の中に、自殺予防の取組の一つとしてネットパトロールの強化とあります。ネットパトロールは、児童、生徒が自殺をほのめかす等のインターネット上の書き込みを発見する対策の一つです。
ネット社会において、ネットパトロールなどインターネットの取締りはされているのでしょうか。
○議長(中島光浩君) 仁科教育長。
◎教育長(仁科康君) 現在、岡山県教育庁人権教育・生徒指導課で、ネットパトロール事業ということで実施しております。
県教育委員会との連携をしっかり取りながら、そういった情報も小まめに対応していきたいなと思っております。
○議長(中島光浩君) 小郷 ひな子議員。
◆7番(小郷ひな子君) 大切な一人一人の命を守るために、しっかりと連携していただけるようにお願いいたします。
5項目め、情報発信について1点お伺いします。
1点目、子育て支援に特化したアプリの活用についてお尋ねします。
以前の議会質問で、ひとり親家庭のしおりの作成や倉敷市のホームページで独り親家庭専用のアイコンを作成することを提案した際、伊東市長より、倉敷市のホームページ上でひとり親家庭のしおりの掲載や充実を図ると御答弁いただき、早急な対応をしてくださったことについては評価しています。
倉敷市のホームページに、さらにQRコードまでつけてくださって便利になっています。ただ、パソコンや携帯電話等の端末から閲覧した際、QRコードを読み込めない場合は、そのページに入ることが困難な状況です。QRコードの上にある文字をクリックすると、そのページの閲覧ができれば、必要な方がより早く情報にたどり着けると思いますので、ぜひ改善をよろしくお願いいたします。
倉敷市のホームページの充実を図ることは必要であると考えていますが、また同時に、日々状況が変化する中、最近では、プッシュ型のアプリ活用等が様々な自治体で増加しています。例えば、子育て支援、独り親家庭支援などのメニューをまず選択し、その中に、さらに関連した情報のメニューが選択できるようにすれば、自分に必要な情報にたどり着くことがより簡単になるのではないでしょうか。さらに、例えば、給付金や児童扶養手当の申請時期、子育てや独り親等の講演会などの案内など、期限があるものなど緊急性の高いものについてはプッシュ型で、アプリに登録している方に情報が届くようになれば、よりスムーズに必要な方へ情報が早く届くと考えます。
ほかの自治体のアプリを実際に登録して使ってみました。私自身も様々な市町の情報をいち早く知ることができ、便利だなと感じています。可能であれば、倉敷市や学校園の情報なども、一つの同じアプリでメニューボタンをつくり、アプリをまとめることで活用しやすくなると思いますが、今回は、まずは子育て支援に特化したアプリについて提案させていただきます。
倉敷市においても、独り親家庭やフリースクール等の不登校支援、子育て支援などの情報を子育て専用アプリに発信して、子育て中の保護者により早く情報が届くことにより、市役所への問合せなどの減少につながり、業務の効率化も図れるのではないかと考えますが、見解をお聞かせください。
○議長(中島光浩君) 藤原保健福祉局長。
◎保健福祉局長(藤原昌行君) 本市におきましては、現在、デジタル田園都市国家構想推進事業として、地域ポータルアプリの導入に向けて取り組んでおり、既にアプリ内に子育て支援に係る機能を設ける予定としております。
地域ポータルアプリの活用も含め、子育て世帯にとって利便性の高いアプリ等の情報発信ツールなども検討してまいります。
○議長(中島光浩君) 小郷 ひな子議員。
◆7番(小郷ひな子君) 充実していただけるということで、今後も引き続きよろしくお願いいたします。
最後の項、6項目め、部活動の地域移行についてお伺いします。
この項1点、部活動の地域移行のアンケート結果についてお尋ねします。
部活動の地域移行について、私自身、昨年、関係者や保護者の方からお話をお聞きする機会がありました。そのとき、学校に行きづらい児童、生徒の中でも、部活動には行ける、学校内での縦のつながりがなくなるのではないか、吹奏楽部など楽器が必要な部活について、楽器などの貸出しはどうなるのか、地域移行になって仮に有料化になったとしたら、貧困家庭や低所得者の家庭などの児童、生徒は参加できなくなるのではないかなど、様々なことが頭の中をよぎりました。
令和5年7月に倉敷市教育委員会では、生徒、保護者、教職員等を対象にアンケート調査を実施した結果を公表されました。アンケート結果を見ますと、二極化しているように思います。学校側の気持ちとしてはどちらかというと地域移行を、保護者や児童・生徒本人側は現状の部活動を望まれていると感じました。
今回、倉敷市教育委員会が行ったアンケート結果を、倉敷市教育委員会としてどのように分析されているのか、見解をお聞かせください。
○議長(中島光浩君) 仁科教育長。
◎教育長(仁科康君) 部活動の地域移行は、生徒のスポーツや文化活動の場の確保と教職員の働き方改革等を目的に実施するものでございます。
倉敷市教育委員会では、当事者の意識等を把握するため、令和4年12月から翌年3月にかけて生徒、保護者、教職員を対象に、所属している部活動の地域移行を望みますかなどのアンケートを実施いたしました。
その結果、先ほどございましたように、教職員は地域移行を望んでいる割合が8割弱に対しまして、生徒、保護者は2割未満と、地域移行に関して大きな意識の差があるため、直ちに市内全域で部活動の地域移行を進めることは困難と分析しており、可能な部活動から段階的に進める必要があると考えております。
なお、アンケートでは、休日に部活動がある日は、約6割の教員が出勤している実態も把握しており、部活動指導員や部活動支援員の拡充などについても検討してまいります。
○議長(中島光浩君) 小郷 ひな子議員。
◆7番(小郷ひな子君) 令和4年12月に公表されたスポーツ庁、文化庁の学校部活動及び新たな地域クラブ活動の在り方等に関する総合的なガイドラインの中に、学校部活動は体力や技能向上を図る目的以外にも、異年齢との交流の中で、生徒同士や生徒と教師等の人間関係の構築を図り、学習意欲の向上や自己肯定感など、学校という環境における生徒の自主的で多様な学び場として、教育意義を有してきたと書かれています。また、部活動地域移行においても、教育的意義や役割は、継承、発展させることの必要性も言われています。他の市町の状況も参考にしながら、慎重に進めていただきたいと要望しておきます。
以上で私の質問を終わらせていただきます。御清聴ありがとうございました。(拍手)
ご利用について
この議会中継は倉敷市議会の公式記録ではありません。
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