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薮田 尊典 議員
令和5年第6回倉敷市議会(第3回定例会) 9月13日(水) 本会議 質問
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内容
会議録
令和5年第6回倉敷市議会(第3回定例会)
9月13日(水) 本会議 質問
公明党倉敷市議団
薮田 尊典 議員
1 市民の健康寿命延伸と医療費削減について
2 自転車の正しい利用法について
3 ひとり親家庭の支援について
◆14番(薮田尊典君) (拍手) 皆さんこんにちは。公明党倉敷市議団の薮田 尊典でございます。
今議会では、3項目にわたり通告させていただいております。最後までよろしくお願いいたします。
それでは、通告に従いまして進めさせていただきます。
初めに、市民の健康寿命延伸と医療費削減について5点お伺いいたします。
国の医療費は、高齢化や医療技術の進歩に伴い、今後さらに上昇すると予想されています。そのため、医療費財政の健全化には予防策が不可欠であり、特に医療機関では対応が困難な健康啓発や受診勧奨などは、行政が積極的に取り組むべき重要な課題と考えます。また、健康寿命を延伸することは、個々の生活の質を向上させるだけではなく、社会保障負担も軽減します。健康寿命の延伸を目指すには、予防と健康づくりの推進、疾病予防と重症化の防止などの多角的な取組が必要であります。また、予防策と健康寿命の延伸は密接に関連しており、行政が主導して進めることで医療財政の健全化も見込めます。
そこで、この項1点目、国保特定健診の受診率について。
日本は高齢社会が進む中で、市民の健康寿命の延伸と医療費の削減は切っても切れない課題です。特に国保特定健診は、高リスク群を早期に発見し、疾患の予防や進行を抑制する重要な取組であります。そこで、本市は令和2年度から、国保特定健診の自己負担額が2,000円から500円、ワンコインに軽減されました。この措置は、受診率向上のために期待されます。しかし、実際には、全国の中核市平均35.8%や県平均に比べて、依然として受診率は低い状況が続いていると思います。さらに新型コロナウイルスの影響で、受診率の伸びが期待できない厳しい状況にもなっていると思います。
そこでお伺いいたします。
新型コロナウイルスの影響で、全国の健診受診率が低迷しております。本市の受診率と今後の啓発策について伺います。ちなみに倉敷市では、平成29年度自己負担が2,000円のときは23.9%でした。中核市で一番高い受診率の船橋市では48.3%、また、全国中核市平均で35.8%でした。答弁を求めます。
○議長(中島光浩君) 辻保健福祉局参与。
◎保健福祉局参与(辻一幸君) 薮田 尊典議員さんの御質問にお答えさせていただきます。
国保特定健診の受診率につきましては、令和元年度23.7%、令和2年度25.8%、令和3年度26.9%と、毎年上昇している状況でございます。全国中核市平均や岡山県平均には届いていないものの、コロナ禍で、全国や中核市や県内の他の自治体において受診率の低下が見られた中であっても、本市の受診率は毎年上昇している状況でございます。
国保特定健診の啓発につきましては、AIを活用した受診勧奨はがきの送付や倉敷駅北口などへの横断幕設置、医師会など関係機関との連携による受診勧奨に加えて、昨年度より未受診者の携帯電話へのショートメッセージサービスを利用した個別勧奨の実施や健診啓発ウェブサイトの開設など、若年層への啓発を強化しているところでございます。さらに、今年度は新たに市内商業施設のデジタルサイネージを活用した広報を実施し、広く啓発を図っております。
今後も、効果的な受診啓発に努めてまいりたいと考えております。
○議長(中島光浩君) 薮田 尊典議員。
◆14番(薮田尊典君) 令和3年度26.9%、徐々にでございますが、約3%上がったということでございます。全国平均は35%以上となっております。また、厚生労働省といたしましても、6割、60%を目指している状況でございます。先ほどの答弁で様々な啓発を伺わせていただきました。受診率向上に向けての効果を、今後期待させていただきたいと思います。
この項2点目、働く世代における歯科健診の受診促進について。
生涯にわたる口腔健康を確保するためには、定期的な歯科健診が不可欠です。しかし、働く世代においては、忙しいからといった理由で受診が進んでいないのが現状です。特に20代以上の成人においては、自分から積極的に受診しない限り、その機会は限られます。厚生労働省は、この課題に対処するためモデル事業を展開しており、今年度はその規模をさらに拡大しております。法的には、乳幼児や学齢期の子供たちは歯科健診が義務づけられていますが、働く世代での義務化はありません。
現在、自治体では、40歳から70歳までの人々に対して歯周病検診を推奨していますが、受診率は僅か5%にとどまっています。一方で、年齢が上がるにつれて歯周病の患者が増え、その患者が全身の病気につながる可能性も指摘されています。
そこでお伺いいたします。
働く世代の歯科健診の受診率向上に向けた今後の取組と本市の歯周病検診受診率について伺います。
○議長(中島光浩君) 吉岡保健福祉局参与。
◎保健福祉局参与(吉岡明彦君) 歯周病は、糖尿病や循環器疾患などの全身の病気につながることが国から報告されています。
歯周病等の早期発見のため、自治体は、40歳、50歳、60歳、70歳の節目年齢で歯周病検診を実施することとなっています。この検診は、歯科医院への受診のきっかけづくりも目的としています。
令和4年度の本市の受診券を使って受診された方の歯周病検診受診率は全体で2.6%でした。ただ、歯周病と診断され、治療につながった場合には数値として反映されないため、低い受診率となっております。
一方、今年度、市が市民4,000人に実施した健康づくりに関するアンケート調査では、20歳代から60歳代の働く世代で、この1年間に歯周病の検査を含む歯科健診を受けた人の割合は47.7%でした。比較的健康に関心の高い方からアンケートの回答があったと想定され、今後は、歯や歯茎の健康に関心が低い方に対して、受診を促す活動を強化していく必要があると考えております。
現在、国は、歯周病検診の充実や受診率向上等のため、働く世代への対策も含めた歯周病検診マニュアルの見直しを行っているところです。今後、国のマニュアル等に基づき、働く世代の歯科健診受診率向上に向け、歯科医師会等との連携強化に努めてまいります。
○議長(中島光浩君) 薮田 尊典議員。
◆14番(薮田尊典君) 歯周病の早期発見は、全身の健康にも重要でございます。本市の歯周病検診受診率が全体で2.6%と、低いところはちょっと気になるところではございますが、アンケート調査では歯科健診を受けた人の割合は47.7%と、それだけ上がったということでございますが、今後、歯科医師会と連携強化していただきながら、受診率向上に向けて取り組んでいただくことを期待しております。
この項3点目、糖尿病重症化予防事業について。
糖尿病は深刻な問題であり、進行すると人工透析が必要となります。この状態になると、患者の生活の質、QOL(クオリティー・オブ・ライフ)は大幅に低下し、社会全体にも医療経済的な負担を強いることになります。特に人工透析の費用は1人当たり月額約40万円、年間にして約500万円の医療費がかかり、国全体では、年間費用は約1兆5,700億円と、社会保障全体から見ても大きな割合を占めております。
糖尿病性腎症は、初期症状が少なく、気づいたときにはかなり進行している場合が多いです。そのため、早期の介入と治療が非常に重要です。特に治療中断者への対策は緊急性があり、厚生労働科学研究によると、治療中断者は年間約8%、約51万人もいるとされております。これらの治療中断者が人工透析を必要とするケースも多く、早急な対策が求められます。
昨年の12月議会での質問では、AI、人工知能を用いた健診結果やレセプトデータの分析を通じて、過去5年間の国保のレセプトデータから抽出した99人に通知をし、電話、訪問により受診勧奨及び保健指導を行っていると答弁いただきましたが、一方で、大分市の糖尿病等に係る未治療者・治療中断者勧奨事業では、抽出基準を大幅に拡大し、下限1,500名を抽出し、文書通知による受診勧奨を行っております。
そこでお伺いいたします。
他の自治体と比べ糖尿病重症化予防事業の対象者が少なく、必要な方への対策が十分取られていないおそれがあると考えます。抽出基準の見直しが必要と考えますが、当局の見解をお聞かせください。
○議長(中島光浩君) 辻保健福祉局参与。
◎保健福祉局参与(辻一幸君) 本市の糖尿病重症化予防事業では、令和4年度に糖尿病治療中断者99人と健診後未治療者222人の合わせて321人を対象に、受診勧奨を実施いたしました。
対象者の抽出につきましては、岡山県糖尿病性腎症重症化予防プログラムに準じて実施しており、健診結果から、治療が必要であるにもかかわらず受診していない方と糖尿病の治療を中断されている方を対象に、受診勧奨通知の送付に加えまして、治療の必要な方が医療機関で受診していただけるよう、電話や訪問による保健指導も実施しております。
引き続き、必要な方が確実に治療を受けていただけるよう取組を進めてまいります。
○議長(中島光浩君) 薮田 尊典議員。
◆14番(薮田尊典君) 倉敷市の場合は、岡山県糖尿病性腎症重症化予防プログラムに準じて抽出しているということで、丁寧にはやっているように感じました。しかしながら、大分市の施行事例も御参考にしていただければと思います。大分市におきましては1,500人、これははがきを送るというか、とにかく基準を幅広く取ってやっている事業でございます。先ほど言いましたけれども、国のほうでも毎年すごい人数がおられるということでございます。年間8%、約51万人もいるということでございますので、幅広くはがきなどで受診勧奨していただくことを、ここでは要望させていただきたいと思います。
この項4点目、慢性腎臓病、CKDの重症化予防についてお伺いいたします。
慢性腎臓病、CKDは、高血糖、高血圧、脂質異常などが原因で腎臓機能が低下し、老廃物排出が困難になる疾患です。重症化すると人工透析が必要になります。新たな国民病とも言える病気で、20歳以上の成人の8人に1人いると考えられ、約1,330万人以上が患者とされております。この病気は、初期の自覚症状が少なく、さらに脳卒中や心筋梗塞のリスクも高まることから、医療費は年間約1.6兆円に上ります。
2016年には、国から都道府県、市町村へ糖尿病性腎症重症化予防プログラムが推奨され、その結果、糖尿病性腎症は減少傾向にありますが、しかし、このような取組にもかかわらず、透析を必要とする患者は増加しており、60%が糖尿病以外の原因で透析を受けています。この状況を鑑みて、今後は糖尿病だけではなく、腎臓病全体に対する広範な対策が必要とされております。早期発見と予防に加え、患者数の増加を抑制し、人工透析にならないようにする施策が求められております。
そこで伺います。
糖尿病以外、高血圧や加齢等の原因による慢性腎臓病、CKD患者が増加していますが、本市の国保被保険者の現状と重症化予防の取組について伺います。
○議長(中島光浩君) 辻保健福祉局参与。
◎保健福祉局参与(辻一幸君) 慢性腎臓病、いわゆるCKDでございますが、先ほど議員が御紹介くださいましたように、高血糖や高血圧、脂質異常の状態が続くことや、加齢等により腎臓の機能が低下し、体内の老廃物が排出できなくなることにより様々な合併症を引き起こす疾患でございます。重症化すると、人工透析が必要となります。
本市の国保被保険者の慢性腎臓病の患者数は、令和4年度においては約4,200人であり、医療費は約20億6,000万円となっております。
糖尿病以外の原因による慢性腎臓病の重症化予防の取組といたしましては、令和4年度から、これまでの糖尿病治療中断者に行っていた受診勧奨を高血圧の治療中断者にも実施することとし、合わせて636人へ通知を行いました。その結果、65人の方が治療を再開されております。
今後も、医療機関受診が必要な方への受診勧奨に取り組んでまいります。
○議長(中島光浩君) 薮田 尊典議員。
◆14番(薮田尊典君) 受診勧奨を636人にやりまして、約1割の65人が治療を再開したということでございます、本当に1割というか、これからこの割合を高める受診勧奨をしっかりとしていただきたいと要望させていただきます。
この項5点目、慢性腎臓病、CKD対策と新規透析患者数削減について。
熊本市は、人工透析患者数が全国平均と比べても高かったため、健康課題として、慢性腎臓病、CKD対策にいち早く取り組み、疾患啓発、受診勧奨、病診連携の整備を図り、軽度から重度まで総合的な対策を実施した結果、10年間で透析導入者数の減少、透析導入平均年齢の改善につなげ、それらによる医療費削減の効果試算額は25億円以上だったとのことでございます。
当市でも、まずは市民への正しい理解促進のための疾患啓発はもちろん、特定健診やレセプトデータからCKDが疑われる未受診者や治療中断者に対して、医療機関への受診を勧めることが重要と考えます。
そこで伺います。
新規透析患者数削減に向けて、現在策定中の第3期データヘルス計画及び第三次倉敷市健康増進計画において、慢性腎臓病に対してどのように取り組む予定としているのか、お伺いさせていただきます。
○議長(中島光浩君) 辻保健福祉局参与。
◎保健福祉局参与(辻一幸君) 新規の透析導入患者数を削減することは、市民の皆様のクオリティー・オブ・ライフの維持や医療費の適正化につながる重要なことと認識しております。
令和4年度の本市の国保加入者の人工透析患者数は、国保データベースシステムによると409人で、令和2年度の435人から減少傾向にあります。しかしながら、新規透析導入患者数は40人前後で推移しているところでございます。
現在策定中の第3期データヘルス計画では、慢性腎臓病対策を一つの柱とし、慢性腎臓病の原因となる糖尿病や高血圧などの幅広い生活習慣病の重症化予防に取り組む予定としております。また、第三次倉敷市健康増進計画においては、引き続き慢性腎臓病の原因となる糖尿病及び高血圧の発症群への取組を強化してまいります。
○議長(中島光浩君) 薮田 尊典議員。
◆14番(薮田尊典君) 第3期データヘルス計画は現在策定中でございますけれども、糖尿病、またCKDに関しましては、一つの柱として第3期から盛り込んでいくということを答弁いただきました。市民のクオリティー・オブ・ライフ向上と医療費の適正化につながることを期待させていただきたいと思います。
2項目めに移り、自転車の正しい利用について3点伺います。
この項1点目、ヘルメット着用の努力義務について。
改正道路交通法により、4月1日から自転車のヘルメット着用が努力義務化されました。この改正は、特に自転車に関連した交通事故が増加傾向にある現状を考慮すると、その意義は一層大きいと考えます。
2022年には約7万件の自転車事故が発生し、これが全体の事故の23.3%を占めております。事故の多くは自動車との衝突であり、出会い頭衝突が46.8%、右左折時衝突が26%を占めております。また、事故原因の67%は自転車側の法令違反に起因しており、特に安全運転義務違反が41.5%を占めています。これに対して、警察は約132万件の指導警告票を交付し、約2万5,000件の交通違反を検挙している現状でございます。自転車の正しい利用が求められています。
また、ヘルメット着用では、法改正が努力義務化であるため、市民がヘルメット着用を怠るのが現実かと思います。しかし、ヘルメットの着用は自転車事故の致死率を約半分に低下させるという明確な効果があります。特に自転車事故で亡くなる約6割は、頭部の傷が原因であるとされております。このような現実を踏まえ、頭部を守る重要性を啓発し、安全な自転車利用を推進する必要があります。
そこでお伺いいたします。
改正道路交通法により、ヘルメットの着用は努力義務とされました。多くの自治体が、ヘルメット購入の補助金や啓発活動を通じて市民の意識を高めています。倉敷市においても、ヘルメット購入に対する補助金制度の導入が必要と考えますが、御見解を伺います。
○議長(中島光浩君) 森市民局長。
◎市民局長(森吉晴君) 改正道路交通法の施行によりまして、令和5年4月1日から全ての自転車利用者のヘルメット着用が努力義務になりました。努力義務のため、着用しないことによる罰則はありませんが、ヘルメットを着用することは、命を守る上で重要であると考えております。
市といたしましても、ホームページに自転車利用時のヘルメット着用の必要性について掲載するとともに、メールマガジンやツイッターなどのSNSの活用、春の交通安全市民運動や交通安全教室など様々な機会を捉え、周知、啓発を行っているところでございます。
ヘルメット購入に対する補助金制度につきましては、今後研究してまいります。
○議長(中島光浩君) 薮田 尊典議員。
◆14番(薮田尊典君) ヘルメット購入に対する補助金制度につきましては、他市の取組も研究していくということでございました。この補助金は、ヘルメット着用の意識を市民に高める手段にもなりますので、ここでは、この制度の導入を強く要望させていただきたいと思います。
この項2点目、自転車保険の義務化について。
自転車事故による高額な賠償責任が全国的に増加しており、多くの痛ましい事例が報告されております。
高額賠償の事例を紹介いたしますと、皆さん御存じと思いますが、神戸地方裁判所による平成25年7月の判決において、坂道を下ってきた小学5年生の少年が歩行中の62歳の女性と衝突し、その女性が意識不明になりました。賠償金額は9,520万円とされました。
次に、さいたま地方裁判所による平成14年2月の判決では、男子高校生が朝、自転車で歩道から交差点に無理に進入。その結果、60歳の女性保険勧誘員が運転する自転車と衝突し、勧誘員は頭蓋骨骨折を負い、9日後に死亡しました。賠償金額は3,138万円でした。
もう一つ紹介しますと、横浜地方裁判所による平成17年11月の判決で、女子高校生が夜間、携帯電話を操作しながら無灯火で走行中に、前方を歩行していた57歳の看護師女性と衝突。この看護師には重大な障がい──手足がしびれて歩行が困難──が残りました。賠償金額は5,000万円とされました。
このように、保険に加入していない場合、加害者はもとより、被害者もその後の生活が困難になる可能性が高まります。2022年に岡山県で発生した自転車関連の人身事故は929件で、死者は18人に上りました。一方で、2021年度の損害保険の加入率は、岡山県で60.4%と、全国平均の62.6%を下回っております。賠償額の高額化を考慮し、自転車保険の義務化については、市民の安全と生活の安定を守る観点からも、積極的に推進しなければなりません。
そこでお伺いいたします。
現在、32都府県で自転車保険の加入が義務化されております。岡山県が自転車損害賠償責任保険加入を義務づける県条例の制定方針を発表いたしました。この状況を踏まえ、倉敷市では義務化に向けてどのように考えているのか、お伺いいたします。
○議長(中島光浩君) 森市民局長。
◎市民局長(森吉晴君) 自転車損害賠償責任保険への加入につきましては、万が一、事故の加害者となった場合の備えとして重要であると考えております。
市といたしましては、自転車損害賠償責任保険へ加入することの重要性につきまして、ホームページやSNSでの発信に加え、交通安全教室、春、秋の交通安全運動など、様々な機会を捉えて周知、啓発しております。
また、市内の小・中学校におきましても、新入学の際や年度当初に、保護者に対して自転車損害賠償責任保険に関する資料を配付いたしております。
岡山県が条例を施行した際には、県や関係団体とも連携いたしまして、より一層周知、啓発に努めてまいります。
○議長(中島光浩君) 薮田 尊典議員。
◆14番(薮田尊典君) 万が一の事故が発生した場合は、被害者だけではなく、加害者にも安心を提供するのがこの保険でございますので、しっかりと周知していただきたいと思います。
この項3点目、自転車の安全利用に関する啓発について。
事故を防ぐには、自転車に乗る側もルールの遵守が不可欠です。政府は自転車利用時に守るべき重要なルールをまとめた自転車安全利用五則を昨年11月に改定しました。1番、車道が原則、左側を通行、歩道は例外、歩行者を優先。2番、交差点では信号と一時停止を守って、安全確認。3番、夜間はライトを点灯。4番、飲酒運転は禁止。5番、ヘルメットを着用。
これらのルールは、自転車利用者だけではなく、歩行者やほかの車両と安全に共存することを目的としています。しかし、現在では、これらのルールが十分に浸透していないと思います。特に子供や高齢者に対する啓発が不足しているかと思います。また、若い世代においては、スマートフォンや携帯電話を使用しながら自転車を運転する行為は非常に危険でございます。
そこでお伺いいたします。
政府が自転車安全利用五則を改定したことにより、安全意識の向上が求められています。倉敷市では、この五則に基づき、どのように市民への啓発を行っているのか、お伺いいたします。
○議長(中島光浩君) 森市民局長。
◎市民局長(森吉晴君) 令和4年11月1日より、国の自転車安全利用五則が改定されました。この新しい五則は、議員さんも御紹介されましたように、自転車は車道の左側を通行し、歩行者を優先すること。交差点では、信号と一時停止を守って安全確認すること。夜間はライトを点灯すること。飲酒運転は禁止。全ての自転車利用者はヘルメットを着用など、自転車利用時に守るべき重要なルールをまとめておりまして、市民の方々に広く浸透させることで交通事故防止につながると考えております。
本市では、ホームページへの掲載やSNSでの発信に加えまして、学校やイベントでのチラシ配布等により周知を図ってまいりました。また、警察や関係団体とも連携し、交通安全教室の開催やサイクルマナーアップ活動など、様々な啓発活動も行っているところであります。
今後も、自転車の安全意識の向上を図るため、引き続き周知、啓発に努めてまいります。
○議長(中島光浩君) 薮田 尊典議員。
◆14番(薮田尊典君) しっかりとした取組、啓発を行っているということを確認させていただきました。今後ともよろしくお願いいたします。
最後の質問に入り、ひとり親家庭の支援について1点だけ質問させていただきます。
高等職業訓練促進給付金について。
先日、倉敷市に在住する独り親家庭の女性から相談がありました。この方は、母子家庭の母であり、経済的に自立するために高等職業訓練促進給付金を活用し、医療専門学校で作業療法士の資格を取得することを目指しております。この給付金は、月額10万円支給される制度でございます。
しかし、国の養成施設指導ガイドラインの一部改正による授業時間の増加に伴い、全国では3年制から4年制に移行する福祉医療系専門学校もあります。
独り親家庭の方への高等職業訓練促進給付金について、岡山市や玉野市では、福祉医療専門学校に通う場合、4年間の給付金が支給されていますが、倉敷市では、資格の最短取得期間である3年間の支給だけで、4年制の専門学校では、最後の1年間は自己負担となり、120万円の給付金が受け取れない制度となっております。
この3年間の補助金制度では、特に独り親家庭や低所得家庭にとっては、最後の1年間で負担が大きくなる可能性が高くなることから、時代の変化と専門性の高まりを考慮すると、3年間から4年間の給付金支給が必要と考えます。
そこでお伺いいたします。
倉敷市でも修学期間に即した給付金支援が必要だと考えますが、市の見解についてお伺いいたします。
○議長(中島光浩君) 伊東市長。
(市長 伊東 香織君 登壇)
◎市長(伊東香織君) 独り親家庭を支援するための高等職業訓練促進給付金につきましては、経済的自立に効果の高い資格取得のため、原則、1年以上養成機関で修業される場合に、学費と合わせ生活費を補うための給付金として支給されているものであります。資格取得によりまして、就労機会の増加、また、就労収入の増額など、生活安定につながる有効な給付金となっていると考えております。
倉敷市では、これまで、福祉医療系専門学校の修学期間にかかわらず、資格取得が可能となる最短修学期間を対象として給付金を支給してきているところでございます。先ほどお話もございましたが、例えば、修学期間が4年であっても、資格取得のための最短修学期間が3年の場合には、3年ということで支給してきております。
この取扱いにつきまして、国からの通知において、最短修学期間にかかわらず、今後4年間を上限に修学期間での支給が可能になりまして、市といたしましては、給付対象校の修学期間の状況を考慮しまして、修学期間に応じました給付金の支給について検討を行っていきたいと考えているところでございます。
○議長(中島光浩君) 薮田 尊典議員。
◆14番(薮田尊典君) 伊東市長、大変前向きな御答弁をありがとうございました。3年間から4年間を上限に、これから検討していくということでございます。独り親家庭の方の経済的自立に効果の高い資格取得でございますので、早急な給付の見直しをお願い申し上げ、質問を終わります。
皆さん御清聴ありがとうございました。(拍手)
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